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技術 異方導電性接着フィルムおよびこれを用いた接続構造、並びに接続方法

出願人 日東電工株式会社
発明者 前田雅子望月周石井亨枝東一美
出願日 1995年5月11日 (25年9ヶ月経過) 出願番号 1995-112989
公開日 1996年11月22日 (24年3ヶ月経過) 公開番号 1996-306415
状態 未査定
技術分野 高分子成形体の製造 ワイヤレスボンディング 離間導体の接続器及び電線端子 プリント板の構造 ボンディング 非絶縁導体
主要キーワード 孔径精度 金属線条体 熱接着性シート 微細貫通孔 カルボジイミド単位 熱接着性樹脂フィルム 熱融着性ポリイミド 熱可塑性ポリイミド樹脂フィルム
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年11月22日)のものです。
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図面 (4)

目的

微細貫通孔充填された金属物質脱落がなく、しかも接続部分を確実に樹脂封止でき耐熱性が良好で電気的接続信頼性が高い異方導電性接着フィルムを提供する。

構成

特定の構造単位を含むポリカルボジイミドからなる絶縁性フィルム1の厚み方向にお得の微細貫通孔2を設け、この貫通孔2にメッキなどの手段を用いて金属物質3を充填する。また、貫通孔2の片端部もしくは両端部からバンプ状に金属突出物4をリベット状に形成して貫通孔を閉塞する。この異方導電性接着フィルムを被接続体間に介在させて加熱圧着することによって接着でき、さらに高温加熱することによって硬化させることができる。

概要

背景

近年の電子機器多機能化小型軽量化に伴い、半導体分野においては配線回路パターン高集積化され、多ピンおよび狭ピッチファインパターン化が進んでいる。このような回路のファインパターン化に対応する高密度実装方法として、基板上に形成された複数の導体パターンとそれと接続する導体パターンまたはIC,LSIとの接続に、異方導電性フィルムを介在させる方法が試みられている。

通常、異方導電性フィルムとしては絶縁性フィルム内に導電性粒子を分散させ、被接続体間に介在させて挟着することによって導電性粒子相互の接触によって異方導電性を付与したものや、絶縁性フィルムの厚み方向に金属線条体を挿入したり、金属ペーストなどの導電性物質充填して異方導電性を付与したものなどが各種提案、開発されている。これらのうち、確実に異方導電性を発揮させて導通信頼性が高いものは、本発明と同様なタイプである後者のものである。

また、このような異方導電性フィルムを用いた接続、実装方法の場合、接続をより強固なものにするために、各種接着剤封止材を用いて接合部位接着補強する方法や、異方導電性シート自体に接着性を付与して接合部位の接着を補強する方法が採用されている。

このような接着剤や封止材としてはフェノキシ系樹脂エポキシ系樹脂ポリエステル系樹脂ポリスチレン系樹脂などの樹脂が用いられているが、これらの樹脂のうちフェノキシ系樹脂などの熱可塑性接着剤は、一般的に接合後の耐熱性にやや欠け、エポキシ系樹脂のような熱硬化性接着剤は、耐熱性が改善されるものの接着剤としての保存安定性に欠けるので作業性の点で問題を有するものである。

近年、耐熱性に優れる樹脂としてポリイミド系樹脂の利用が注目されているが、比較的高い温度でなければ充分な接着性を発揮しないという欠点があり、やはり作業性の点で問題を有する。このような接着温度を改良した所謂、熱可塑性ポリイミド熱融着性ポリイミドと呼ばれるものを用いたとしても、接着温度は250℃以上必要であり、未だ満足できるものとは云えないものである。

概要

微細貫通孔に充填された金属物質脱落がなく、しかも接続部分を確実に樹脂封止でき耐熱性が良好で電気的接続信頼性が高い異方導電性接着フィルムを提供する。

特定の構造単位を含むポリカルボジイミドからなる絶縁性フィルム1の厚み方向にお得の微細貫通孔2を設け、この貫通孔2にメッキなどの手段を用いて金属物質3を充填する。また、貫通孔2の片端部もしくは両端部からバンプ状に金属突出物4をリベット状に形成して貫通孔を閉塞する。この異方導電性接着フィルムを被接続体間に介在させて加熱圧着することによって接着でき、さらに高温加熱することによって硬化させることができる。

目的

本発明は上記従来の異方導電性接着フィルムが有する問題点を解決すべくなされたものであって、比較的低温下で接着性を発揮すると共に、接合後は優れた耐熱性を発揮することができる異方導電性接着フィルムを提供することを目的とするものである。

また、本発明の他の目的は、上記異方導電性接着フィルムを用いた接続構造を提供することにある。

さらに、本発明の他の目的は、上記異方導電性接着フィルムを用いた接続方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

下記一般式〔化1〕にて示される構造単位を含むポリカルボジイミドからなる絶縁性フィルムに、独立して厚み方向に導通する多くの微細貫通孔が形成されていることを特徴とする異方導電性接着フィルム

請求項

ID=000003HE=010 WI=090 LX=0600 LY=0500

請求項2

微細貫通孔内に金属物質メッキ充填されている請求項1記載の異方導電性接着フィルム。

請求項3

絶縁性フィルムの表裏面上の貫通孔片端部もしくは両端部が、貫通孔端部の断面積よりも大きな底面積を有するバンプ状の金属突出物によって閉塞されている請求項1または2記載の異方導電性接着フィルム。

請求項4

請求項1記載の異方導電性接着フィルムを被接続体間に介在させてなる接続構造

請求項5

請求項1記載の異方導電性接着フィルムを被接続体間に介在させたのち、50〜200℃の温度で加熱圧着して接続し、さらに必要に応じて200〜350℃の温度にて加熱硬化することを特徴とする接続方法

技術分野

0001

本発明は異方導電性接着フィルムおよびこれを用いた接続構造、並びに接続方法に関するものである。

背景技術

0002

近年の電子機器多機能化小型軽量化に伴い、半導体分野においては配線回路パターン高集積化され、多ピンおよび狭ピッチファインパターン化が進んでいる。このような回路のファインパターン化に対応する高密度実装方法として、基板上に形成された複数の導体パターンとそれと接続する導体パターンまたはIC,LSIとの接続に、異方導電性フィルムを介在させる方法が試みられている。

0003

通常、異方導電性フィルムとしては絶縁性フィルム内に導電性粒子を分散させ、被接続体間に介在させて挟着することによって導電性粒子相互の接触によって異方導電性を付与したものや、絶縁性フィルムの厚み方向に金属線条体を挿入したり、金属ペーストなどの導電性物質充填して異方導電性を付与したものなどが各種提案、開発されている。これらのうち、確実に異方導電性を発揮させて導通信頼性が高いものは、本発明と同様なタイプである後者のものである。

0004

また、このような異方導電性フィルムを用いた接続、実装方法の場合、接続をより強固なものにするために、各種接着剤封止材を用いて接合部位接着補強する方法や、異方導電性シート自体に接着性を付与して接合部位の接着を補強する方法が採用されている。

0005

このような接着剤や封止材としてはフェノキシ系樹脂エポキシ系樹脂ポリエステル系樹脂ポリスチレン系樹脂などの樹脂が用いられているが、これらの樹脂のうちフェノキシ系樹脂などの熱可塑性接着剤は、一般的に接合後の耐熱性にやや欠け、エポキシ系樹脂のような熱硬化性接着剤は、耐熱性が改善されるものの接着剤としての保存安定性に欠けるので作業性の点で問題を有するものである。

0006

近年、耐熱性に優れる樹脂としてポリイミド系樹脂の利用が注目されているが、比較的高い温度でなければ充分な接着性を発揮しないという欠点があり、やはり作業性の点で問題を有する。このような接着温度を改良した所謂、熱可塑性ポリイミド熱融着性ポリイミドと呼ばれるものを用いたとしても、接着温度は250℃以上必要であり、未だ満足できるものとは云えないものである。

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は上記従来の異方導電性接着フィルムが有する問題点を解決すべくなされたものであって、比較的低温下で接着性を発揮すると共に、接合後は優れた耐熱性を発揮することができる異方導電性接着フィルムを提供することを目的とするものである。

0008

また、本発明の他の目的は、上記異方導電性接着フィルムを用いた接続構造を提供することにある。

0009

さらに、本発明の他の目的は、上記異方導電性接着フィルムを用いた接続方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

そこで、本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、耐熱性樹脂としてカルボジイミド構造単位を分子内に有するポリカルボジイミドから形成した絶縁性フィルムを異方導電性フィルムのベースフィルムに用いることによって上記目的が達成できることを見い出し、本発明を完成するに至った。

0011

即ち、本発明の第1の要旨は、下記一般式〔化2〕にて示される構造単位を含むポリカルボジイミドからなる絶縁性フィルムに、独立して厚み方向に導通する多くの微細貫通孔が形成されていることを特徴とする異方導電性接着フィルムを提供することにある。

0012

0013

また、本発明の第2の要旨は、上記第1の要旨の異方導電性接着フィルムを被接続体間に介在させてなる接続構造を提供することにある。

0014

さらに、本発明の第3の要旨は、上記第1の要旨の異方導電性接着フィルムを被接続体間に介在させたのち、50〜200℃の温度で加熱圧着して接続し、さらに必要に応じて200〜350℃の温度にて加熱硬化することを特徴とする接続方法を提供することにある。

0015

以下、本発明を図面を用いて説明する。

0016

図1および図2は本発明の異方導電性接着フィルムの一実例を示す拡大断面図である。

0017

図1から明らかなように、本発明の異方導電性フィルムは上記一般式〔化2〕にて示される構造単位を含むポリカルボジイミドからなる絶縁性フィルム1から形成されており、該絶縁性フィルム1には厚み方向に導通する微細貫通孔2が独立して多く形成されている。

0018

微細貫通孔2を絶縁性フィルム1の表裏面に導通させるためには、スルーホールメッキなどの手段にて内壁金属層を形成したり、クリーム半田などのペースト状の導電物質を孔内に充填したりすることができるが、確実に導通させるためには、電解メッキなどの手段によって貫通孔2内に金属物質3を満充填することが好ましい(図1のような充填状態)。

0019

また、図2に示すように、絶縁性フィルム1の表裏面上の貫通孔2片端部もしくは両端部は、貫通孔端部の断面積よりも大きな底面積を有するバンプ状の金属突出物4によって閉塞することが好ましい。このように金属突出物4の形状をマッシュルーム状にすることによって、微細貫通孔2内に充填した金属物質3が使用するまでに脱落することがなく、しかも絶縁性フィルム1の厚み方向に対して剪断応力が作用した場合にも充分な強度を有し、接続信頼性が向上することが理解できるであろう。確実にこのような効果を達成するためには、貫通孔2片端部もしくは両端部を閉塞するバンプ状の金属突出物4の底面積は、貫通孔端部の断面積よりも1.1倍以上、好ましくは1.1〜5倍、さらに好ましくは1.1〜2倍の範囲とすることが望ましい。短絡を防止するために隣接する貫通孔との距離を大きくする必要があるので上記比率が5倍以上になると、高集積化に伴う微細ピッチに対応しにくくなる。また、バンプ状の金属突出物4が横に広がるにつれて金属突出物の高さも高くなるが、高さバラツキが生じやすくなり、接続信頼性の低下を招く恐れがある。

0020

なお、本発明の異方導電性接着フィルムの微細貫通孔2の直径は、使用目的に応じて設定することができるが、通常15〜100μm、好ましくは20〜50μm程度とし、ピッチは15〜200μm、好ましくは40〜100μm程度とする。

0021

本発明の異方導電性接着フィルムに用いる絶縁性フィルムは、上記したように特定の構造単位を有するポリカルボジイミドからなるものであって、このポリカルボジイミドは、公知の方法によって合成することができる。例えば、T.W.Campbell et al.,J.Org.Chem.,28,2069(1963) 、L.M.Alberino et al.,J.Appl.Polym.Sci.,12,1999(1977) 、特開平2−292316号公報、特開平4−275359号公報などに記載されているように、有機溶剤中で有機ポリイソシアネートカルボジイミド化触媒の存在下で反応させることによって、簡単に合成することができるのである。

0022

上記ポリカルボジイミドの合成に用いる有機ポリイソシアネートとしては、具体的には2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1−メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、o−トリレンジイソシアネートなど用いることができ、これらは一種もしくは二種以上を併用(共重合体が得られる)することができる。

0023

また、有機溶媒としては、具体的にはテトラクロロエチレン、1,2−ジクロロエタンクロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、アセトンメチルエチルケトンメチルイソブチルケトンシクロヘキサノンなどのケトン類テトラヒドロフランジオキサンなどの環状エーテル類などを用いることができ、これらは一種もしくは二種以上を併用することができる。

0024

さらに、カルボジイミド化触媒としては、具体的には、3−メチル−1−フェニルホスホレン−1−オキシド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、あるいはこれらの3−ホスホレン異性体などのホスホレンオキシドを用いることができる。これらは一種もしくは二種以上を併用することができる。

0025

本発明において用いる上記ポリカルボジイミドは、末端モノイソシアネートを導入して連鎖を封止することによって、分子量を調整することができる。また、分子量は数平均分子量(GPC法ポリスチレン換算)が300〜300,000、好ましくは2,000〜50,000程度とすることが好ましい。数平均分子量が300に満たない場合には最終的に得られる絶縁性フィルムの機械的強度が低くなる恐れがある。また、数平均分子量が300,000を超える場合には溶液状態での保存安定性が悪くなる恐れがある。

0026

また、本発明にて用いるポリカルボジイミドは前記一般式〔化2〕にて示される構造単位を分子内に有するものであれば特に制限はなく、例えば他の構造単位、例えばアミド酸単位やイミド単位アミドイミド単位、シロキサン単位ウレタン単位などを含んでいてもよい。樹脂成分中カルボジイミド単位含有割合は、20〜100モル%、好ましくは50〜95モル%の範囲とする。含有割合が20モル%を下回ると自己架橋反応の進行が不充分となるので好ましくない。

0027

上記のようにして得られる本発明の絶縁性フィルムは特定の構造単位を有しているので、約50℃以上に加熱することによって軟化が始まり、約100〜350℃の温度領域の加熱によって分子内のカルボジイミド単位(不飽和結合)の開裂反応が生じて自己架橋反応を起こす。その結果、絶縁性フィルムは硬化して優れた耐熱性を発揮するようになる。本発明の異方導電性接着フィルムおよび接続方法はこの点に注目してなされたものであって、軟化温度である50〜200℃の温度で加熱圧着して接着、接続し、そののち必要に応じて200〜350℃の温度に加熱することのよって硬化させ、接続をより強固なものとするのである。350℃以上の加熱では前記〔化2〕にて示される構造単位の種類によっては熱分解反応並行して進み、絶縁性フィルムの機械的強度の低下を招く可能性があるので好ましくないのである。

0028

また、上記絶縁性フィルムには接着性や耐熱性などの特性を阻害しない範囲で、必要に応じて着色剤接着性改良剤無機質充填剤シリカカーボンなど)などの添加剤任意量配合してもよい。さらに、導体パターンなどの被接続体との密着性を向上させるために、絶縁性フィルム内にシランカップリング剤シラン化合物を配合したり、フィルム表面に塗布したりすることもできる。このような絶縁性フィルムの厚さは任意に設定できるが、フィルム厚の精度(バラツキ)や形成する貫通孔の孔径精度の点からは通常、5〜200μm、好ましくは10〜100μmとする。

0029

上記絶縁性フィルムに設ける微細貫通孔は、パンチングなどの機械的加工法、レーザープラズマなどによるドライエッチング法薬品溶剤などによる化学的ウエットエッチング法などがある。エッチング法の場合は絶縁性フィルムに所望の孔形状、例えば丸、四角菱形などを有するマスク密着させ、マスクの上から処理する間接的エッチング法、スポットを絞ったレーザー光をフィルムに当てたり、マスクを通してレーザー光をフィルム上に結像させるさせるドライエッチング法、感光性レジストを用いて、予め微細孔パターニングしたのちウエットエッチングする直接エッチング法などがある。なお、回路のファインパターン化に対応するにはドライエッチング法やウエットエッチング法が好ましく、特にエキシマレーザーの如き紫外線レーザーによるアブレーションを用いたドライエッチング法の場合は、高いアスペクト比が得られるので好ましい。

0030

上記のように絶縁性フィルムに設けられた微細貫通孔には、例えば導通路となる金属物質が充填される。また、この導通路の片端部もしくは両端部にはバンプ状の金属突出物が必要に応じて形成される。このような金属突出物の形成は確実な電気的接続を行うために、好ましい実施態様である。このような金属物質としては、例えば金、銀、銅、錫、鉛、ニッケルパラジウムロジウムコバルトインジウムなどの各種金属、またはこれらを成分とする各種合金が用いられる。この金属物質は純度が高すぎるとバンプ状となりにくいので、自体公知有機物無機物微量混入した金属物質や合金を用いることが好ましい。導通路の形成方法としては、スパッタリング、各種蒸着、各種メッキなどの各種方法が採用できる。なお、メッキ法による場合は、メッキ時間を長くすることによって、バンプ状に金属突出物を成長させることができるのである。

0031

図3は本発明の異方導電性接着フィルムを用いた接続構造を示す断面図である。具体的にはフレキシブルプリント基板10のリード部11を、プリント配線基板9上の電極ランド)8上に実装する場合などが挙げられる。

0032

図3から明らかなように、本発明の異方導電性接着フィルムは被接続体間に介在させて熱プレスなどにて熱圧着することによって電気的に接続させる。この時、接続接点となる上記金属突出物4は接続時の押圧によって適度に潰れることが好ましく、微細貫通孔に充填されると共に金属突出物を形成する金属物質3としては、金や銀、銅、錫、鉛などの比較的柔らかいものを用いることが好ましい。

0033

メッキ法によって金属物質を微細貫通孔内に充填した本発明の異方導電性接着フィルムを得るための方法としては、例えば以下の工程からなる方法が挙げられる。

0034

絶縁性フィルムと導電層との積層フィルム(接着剤を介した3層フィルムまたは直接積層した2層フィルム)の絶縁性フィルムにのみ微細貫通孔を設けるか、もしくは微細貫通孔を設けた絶縁性フィルムに導電層を積層(但し、導電層は微細孔が貫通するように積層するか、積層後除去する)し、導電層表面レジスト層を形成して表面を絶縁後、貫通孔部をエッチングして貫通孔部に接する導電層部分にマッシュルーム状の溝部を形成する第1工程。

0035

微細貫通孔に電解メッキや無電解メッキなどのメッキ法により金属物質を充填し、バンプ状の金属突出物を形成する第2工程。

0036

絶縁性フィルムに積層されていた導電層およびレジスト層を化学的エッチング液または電解腐食によって除去する第3工程。

0037

なお、上記の第2工程においてバンプ状の金属突出物の形成はの第3工程後に行なってもよい。

0038

本発明においてバンプ状の金属突出物を絶縁性フィルムから脱落しないように貫通孔の開口部面積よりも大きな底面積を有するようにするには、上記メッキの際にメッキ皮膜を開口部表面、即ち絶縁性フィルム面よりも高く成長させ、かつリベット状に貫通孔から横にも成長させる必要がある。金属突出物は被着体との接続時に適度に潰れる必要がある。本発明においては必ずしも金属突出物を必要としないので、金属突出物の高さは0〜100μm、通常は2〜50μm、好ましくは5〜20μmの範囲に調整する。突出物の高さが0μmを下回る、即ち窪んだ状態では窪みに軟化した絶縁性フィルムが流入して導電性阻害を起こす可能性があり、また、100μmを超えると金属突出物がスペーサのように作用して、絶縁性フィルムが軟化しても被接続体と接触しなくなり、その結果、本発明の目的である絶縁性フィルムによる接着が達成しにくくなる。

0039

本発明の接続構造ではポリカルボジイミドが有する熱接着性を利用して被接続体との接続を確実なものとしているので、従来から用いられているような熱接着性シート樹脂溶液を用いる必要はないが、必要に応じて被接続体と異方導電性接着フィルムとの間に公知の熱接着性樹脂などを注入したり、公知の熱接着性樹脂フィルムをさらに介在させることによって、接続をより確実なものとすることについて除外するものではない。

0040

以下に本発明の実施例を示し、さらに具体的に説明する。

0041

実施例1
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート500gを、カルボジイミド化触媒である3−メチル−1−フェニルホスホレン0.3gと共に、テトラヒドロフラン2000ml中、60℃で6時間反応させ、ポリカルボジイミド溶液を得た。この溶液を18μm厚の銅箔上に乾燥後の厚さ20μmとなるように塗布し、100℃で30分間乾燥し、銅箔とポリカルボジイミドフィルムとの2層フィルムを作製した。

0042

次に、得られたポリカルボジイミドフィルム表面に発振波長248nmのKrFエキシマレーザー光を、マスクを通して照射してドライエッチングを施こし、ポリカルボジイミドフィルム層に60μmφ、ピッチ200μmの微細貫通孔を5個/mmで10cm2 の領域に設けた。

0043

次いで、銅箔表面レジストを塗工、硬化させて絶縁したのち、銅箔部を電極に接続して60℃のニッケルメッキ浴に浸漬し、銅箔をマイナス極とし、2層フィルムの貫通孔部にニッケルメッキを成長させ、ポリカルボジイミドフィルム表面からややニッケルが突出したとき(突出高さ3μm)にメッキ処理中断した。

0044

水洗後、さらに60℃の金メッキ浴に浸漬し、先に形成したニッケルメッキの上に金メッキを1μm厚で成長させた。

0045

そして、銅箔表面に塗工したレジスト層を剥離して2層フィルムの銅箔を塩化第二銅溶解除去し、貫通孔の片端部にバンプ状の金属突出物を有する本発明の異方導電性接着フィルムを得た。

0046

得られた異方導電性接着フィルムをフレキシブルプリント基板上に形成した導体パターン上に載置し、120℃、30kg/cm2 、20秒間の条件で熱圧着し、そののち、200℃で1時間加熱処理してポリカルボジイミドフィルムを硬化させ、本発明の接続構造を得た。

0047

この接続体を150℃雰囲気下で1000時間放置したところ、接続抵抗変化率は、初期接続抵抗に対して5%であった。

0048

実施例2
実施例1にて得た異方導電性接着フィルムを25℃で30日間保存したのち、実施例1と同様の条件で本発明の接続構造を得たところ、接続状態は実施例1と同様であり、接続抵抗変化率は0.5%であった。この接続抵抗変化率は25℃で3カ月保存においても1〜3%程度であり、本発明の異方導電性接着フィルムは長期保存でも特性変化を生じないことが判明した。

0049

実施例3
トリレンジイソシアネート100gを、カルボジイミド化触媒としての3−メチル−1−フェニルホスホレン−1−オキシド0.06gと共にトルエン500g中に投入し、100℃で6時間反応させてポリカルボジイミド溶液を得た。

0050

この溶液の固形分100重量部に対して、光分解性塩基発生剤としての4−(2’−ニトロフェニル)2,6−ジメチル−3,5−ジカルボメトキシ−1,4−ジヒドロピリジン10重量部を配合して、均一に攪拌混合し、不溶分をフィルタ濾過にて除去して濾液としてネガ型耐熱性フォトレジスト組成物を溶液(感光液)を調製した。

0051

次に、調製した感光液を18μm厚の銅箔上に10μm厚となるように塗布して感光層を形成した。形成した感光層に60μmφで200μmピッチのガラスマスクを介して、250Wの超高圧水銀灯ガラスフィルタをかけた365nmの波長紫外光を照射して露光を行った。

0052

露光後、120℃で5分間の後加熱を行い、現像液として40℃に加温したトルエンで1分間現像し、2−プロパノールリンス、水洗後、100℃で1時間乾燥して微酸貫通孔が形成されたポリカルボジイミド層を作製した。

0053

次いで、露出する銅箔表面にレジストを塗布した後、銅箔部をマイナス極として電極に接続し、60℃のニッケルメッキ浴に浸漬して微細貫通孔部にニッケルメッキを施し、ポリカルボジイミド層の表面からメッキニッケルが約3μm突出したときにメッキ処理を中断した。これを水洗後、60℃の金メッキ浴にさらに浸漬して、先に形成したニッケルメッキの上に金メッキを1μm厚となるように成長させた。

0054

そして、銅箔表面に塗布したレジスト層を剥離し、銅箔を塩化第2銅で溶解除去することによって、微細貫通孔の片端部にパンプ状の金属突出物を有する本発明の異方導電性接着フィルムを得た。

0055

得られた異方導電性接着フィルムをフレキシブルプリント基板上に形成した導体パターン上に載置し、170℃、40kg/cm2 で5秒間熱圧着し、さらに200℃で1時間加熱処理してポリカルボジイミド層を硬化させて本発明の接続構造を得た。

0056

この接続構造を150℃雰囲気下で1000時間放置した結果、初期接続抵抗値に対して5%の接続抵抗変化率しか示さなかった。

0057

比較例1
絶縁性フィルムを形成する樹脂として熱可塑性樹脂であるフェノキシ樹脂ユニオンカーバイド社製、商品名:PKHH、厚み20μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして異方導電性フィルムを作製した。

0058

このフィルムをフレキシブルプリント基板上に形成した導体パターン上に載置し、180℃、30kg/cm2 、20秒間の条件で熱圧着したところ、接続抵抗値が1Ω以下の良好な接続状態を得ることができたが、この接続構造体を150℃雰囲気下に0.5時間放置したところ、導通不良が見られた。つまり、導通安定性に問題を有するものであった。

0059

比較例2
絶縁性フィルムを形成する樹脂として熱可塑性樹脂であるポリイミド樹脂(東レデュポン社製、商品名:カプトンH、厚み25μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして異方導電性フィルムを作製した。

0060

このフィルムの表面に接着剤としてのエポキシ樹脂(三菱油化社製の商品名エピコート828にイミダゾール化合物を5phr添加したもの)を塗布積層し、これを25℃で30日間放置したのち、フレキシブルプリント基板上に形成した導体パターン上に載置し、180℃、30kg/cm2 、20秒間の条件で熱圧着したところ、充分な接着性を発揮することができなかった。つまり、エポキシ樹脂の保存安定性が良好でないために、保存中にエポキシ樹脂の接着性が低下したためと考えられる。

発明の効果

0061

本発明の異方導電性接着フィルムは以上のように絶縁性フィルムとして特定の熱接着性を発揮するポリカルボジイミド樹脂を用いているので、実装に際しては接続時の加圧および加熱にて該絶縁性フィルムが接着性を発現して被接続体との接続をより確実なものとし、電気的接続信頼性を向上させるという効果を発揮する。特に、本発明に用いる絶縁性フィルムは従来から用いられている熱可塑性ポリイミド樹脂フィルムと比べて、低い温度での軟化が可能であるので、作業性に優れ、しかも後加熱によって自己架橋を起こして硬化するので耐熱性にも優れるという効果を発揮するものである。

図面の簡単な説明

0062

図1本発明の異方導電性接着フィルムの一実例を示す拡大断面図である。
図2本発明の異方導電性接着フィルムの他の実例を示す拡大断面図である。
図3本発明の異方導電性接着フィルムを用いてFPCを外部配線基板上に実装した接続構造を示す断面図である。

--

0063

1絶縁性フィルム
2微細貫通孔
3金属物質
4バンプ状金属突出物

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