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目的

塩素イオンを含む流水から殺菌性を有する水を長期にわたり安定して供給しうる電気分解装置およびその電気分解方法を提供すること。

構成

塩素イオンを含む流水を、少なくとも1対の電極と、電極間に形成された流路と、流路に連通する液体流入口液体流出口を有する電気分解槽と、電極に電圧印加する電源からなる電気分解装置。

概要

背景

従来より、自動販売機の衛生保持システムにおいて、水道水貯留して、塩素発生用電極を用いて電気分解して塩素ガスを発生させ、次亜塩素酸を生成させて、前記貯留水消毒する方法(SANYO TECHNICAL REVIEWVOL.21 NO.1 FEB.1989)が知られている。この場合、水道水は貯留されているため、塩素ガスの発生濃度が低くても、一定時間が経過すると充分な濃度の次亜塩素酸を生成でき、貯留水の消毒が実現される。

また、水道局の上水処理場においては、水源から採取した水を消毒するため次亜塩素酸ナトリウムが添加されている。

さらに、特開平4−330986には、陽極陰極を有した電気分解槽食塩水を供給し、両電極直流電源印加して遊離塩素水を製造し、それを水道水、処理水等の配管に流出させて、諸設備を殺菌する方法が開示されている。

概要

塩素イオンを含む流水から殺菌性を有する水を長期にわたり安定して供給しうる電気分解装置およびその電気分解方法を提供すること。

塩素イオンを含む流水を、少なくとも1対の電極と、電極間に形成された流路と、流路に連通する液体流入口液体流出口を有する電気分解槽と、電極に電圧を印加する電源からなる電気分解装置。

目的

また陽極と陰極を有した電気分解槽に食塩水を供給し、両電極に直流電源を印加して遊離塩素水を製造し、それを水道水、処理水等の配管に流出させて、諸設備を殺菌する方法では、食塩水タンクが必要となる。したがって、大量の流水を必要とする用途においては、食塩水の準備・供給のメンテナンスが必要があり、かつ装置が大掛かりになりすぎてしまう。また、現状では、水道水等の微量に塩素イオンを含む流水を電気分解して塩素ガスを発生させ、ひいては殺菌処理に必要な濃度の次亜塩素酸を発生させるシステムは存在せず、高い発生遊離塩素濃度と高い塩素発生効率とを長期に亘って維持するための電気分解条件も不明である。(以後述べる遊離塩素とは次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンのことを言う。)
本発明では、以上の事情に鑑み、水道水等の微量に塩素イオンを含む流水から殺菌性を有する水を長期にわたり安定して供給しうる電気分解装置および電気分解方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
7件

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請求項1

少なくとも1対の電極と、電極間に形成された流路と、流路に連通する液体流入口液体流出口を有する電気分解槽と、電極に電圧印加する電源からなることを特徴とする塩素イオンを含む流水電気分解装置

請求項2

前記1対の電極間の距離は0.2mmをこえることを特徴とする請求項1に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項3

前記電極のうち少なくとも陽極塩素発生用電極であることを特徴とする請求項1乃至2の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項4

前記電極は全て塩素発生用電極であることを特徴とする請求項1乃至2の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項5

前記塩素発生用電極は、塩素発生触媒からなることを特徴とする請求項3乃至4の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項6

前記塩素発生用電極は、導電性材料の表面に、導電性の塩素発生触媒からなる層を固定した電極であることを特徴とする請求項3乃至4の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項7

前記塩素発生触媒は、少なくともイリジウム元素を含むことを特徴とする請求項5乃至6の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項8

前記塩素発生触媒は、少なくとも白金元素とイリジウム元素を含むことを特徴とする請求項5乃至6の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項9

前記塩素発生触媒は、白金元素とイリジウム元素とタンタル元素の重量和に対して、タンタル元素を30重量%未満しか含まないことを特徴とする請求項8に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項10

前記塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.1μm以上であることを特徴とする請求項6乃至9の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項11

前記塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.5μm以上であることを特徴とする請求項6乃至9の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項12

前記導電性材料は、酸化抵抗力の大きい素材からなることを特徴とする請求項6乃至11の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項13

前記導電性材料は、チタンからなることを特徴とする請求項6乃至11の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項14

前記1対の電極間の一部にはスペーサーが設けられていることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項15

前記スペーサーは、1対の電極の外側から流路の側端部に嵌合する構造であることを特徴とする請求項14に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項16

前記スペーサーの少なくとも表面の材質は、表面エネルギーの小さい材料からなることを特徴とする請求項14乃至15の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項17

前記電気分解槽において液体流入口と、電極間に形成された流路と、液体流出口は、一直線方向に形成されていることを特徴とする請求項1乃至16の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項18

前記電気分解槽において電極間に形成された流路の液体流入口側は、電極間に形成された流路の液体流出口側より下方に配置することを特徴とする請求項1乃至17の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項19

前記電気分解槽において電極の液体流入口側および液体流出口側の端部に絶縁材を塗布することを特徴とする請求項1乃至18の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項20

前記電気分解槽において電極間に形成された流路の液体流出口連通部の断面積は、電極間に形成された流路の液体流入口連通部の断面積の1.01倍以上にすることを特徴とする請求項1乃至19の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項21

前記電源は、電極の極性切り換えが可能な直流電源であることを特徴とする請求項1乃至20の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項22

前記電気分解槽は、無隔膜型の電気分解槽であることを特徴とする請求項1乃至21の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項23

前記液体流入口から電気分解装置に入る液体は、水道水であることを特徴とする請求項1乃至22の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置。

請求項24

請求項1乃至23の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、1100A/m2未満の電流密度直流電流を流すことを特徴とする塩素イオンを含む流水の電気分解方法

請求項25

請求項1乃至23の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、300A/m2以上の電流密度で直流電流を流すことを特徴とする塩素イオンを含む流水の電気分解方法。

請求項26

請求項1乃至23の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、400乃至600A/m2の電流密度で直流電流を流すことを特徴とする塩素イオンを含む流水の電気分解方法。

請求項27

請求項1乃至23の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置において、電気分解の停止後、所定時間が経過するまでは流水を維持することを特徴とする塩素イオンを含む流水の電気分解方法。

請求項28

請求項1乃至23の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置において、電極の極性を切り換えながら電気分解することを特徴とする塩素イオンを含む流水の電気分解方法。

請求項29

前記電極の極性の切り換え回数は電気分解の延べ作動時間1時間当たり12回未満とすることを特徴とする請求項28記載の塩素イオンを含む流水の電気分解方法。

請求項30

前記電極の極性の切り換えは、電気分解の作動回数10回以上となる毎に行うことを特徴とする請求項28に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解方法。

請求項31

請求項1乃至23の何れか1項に記載の塩素イオンを含む流水の電気分解装置において、液体流入口から入った流水を室温より高く50℃未満の温度に加熱した後に電気分解することを特徴とする塩素イオンを含む流水の電気分解方法。

技術分野

0001

本発明は、水道水中水井戸水等を水源とする微量に塩素イオンを含む流水電気分解装置および電気分解方法に関する。

背景技術

0002

従来より、自動販売機の衛生保持システムにおいて、水道水を貯留して、塩素発生用電極を用いて電気分解して塩素ガスを発生させ、次亜塩素酸を生成させて、前記貯留水消毒する方法(SANYO TECHNICAL REVIEWVOL.21 NO.1 FEB.1989)が知られている。この場合、水道水は貯留されているため、塩素ガスの発生濃度が低くても、一定時間が経過すると充分な濃度の次亜塩素酸を生成でき、貯留水の消毒が実現される。

0003

また、水道局の上水処理場においては、水源から採取した水を消毒するため次亜塩素酸ナトリウムが添加されている。

0004

さらに、特開平4−330986には、陽極陰極を有した電気分解槽食塩水を供給し、両電極直流電源印加して遊離塩素水を製造し、それを水道水、処理水等の配管に流出させて、諸設備を殺菌する方法が開示されている。

発明が解決しようとする課題

0005

水道水等の配管からの流水に殺菌性があれば、前記自動販売機の衛生保持システムの場合のような閉鎖系での殺菌処理だけでなく、例えば、台所の排水口まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚浴室の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途においても、好適な殺菌処理ができることになり、衛生上好ましい。

0006

前記自動販売機の衛生保持システムは、水道水を貯留して電気分解を行うシステムであり、水道水等の流水を電気分解するシステムとしてそのまま利用できるものではない。配管からの流水は、例えば、水道水の場合、水道局の上水処理場において、次亜塩素酸ナトリウムが添加されているが、次亜塩素酸ナトリウムは不安定で長期に保存することができないため、家庭オフィスに水道水が到達したときには、すでにほとんど塩素イオンに分解され、次亜塩素酸ナトリウムの形では存在しない。したがって、水道局の上水処理場から配管を通過してきた水の殺菌力はそのままでは乏しい。

0007

また陽極と陰極を有した電気分解槽に食塩水を供給し、両電極に直流電源を印加して遊離塩素水を製造し、それを水道水、処理水等の配管に流出させて、諸設備を殺菌する方法では、食塩水タンクが必要となる。したがって、大量の流水を必要とする用途においては、食塩水の準備・供給のメンテナンスが必要があり、かつ装置が大掛かりになりすぎてしまう。また、現状では、水道水等の微量に塩素イオンを含む流水を電気分解して塩素ガスを発生させ、ひいては殺菌処理に必要な濃度の次亜塩素酸を発生させるシステムは存在せず、高い発生遊離塩素濃度と高い塩素発生効率とを長期に亘って維持するための電気分解条件も不明である。(以後述べる遊離塩素とは次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンのことを言う。)
本発明では、以上の事情に鑑み、水道水等の微量に塩素イオンを含む流水から殺菌性を有する水を長期にわたり安定して供給しうる電気分解装置および電気分解方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明では、上記課題を解決すべく、少なくとも1対の電極と、電極間に形成された流路と、流路に連通する液体流入口液体流出口を有する電気分解槽と、電極に電圧を印加する電源からなることを特徴とする塩素イオンを含む流水の電気分解装置を提供する。

0009

本発明の好ましい態様においては、1対の電極間の距離は0.2mmをこえる、より好ましくは0.4mm以上とする。

0010

本発明の好ましい態様においては、電極のうち少なくとも陽極は塩素発生用電極とする。

0011

本発明の好ましい態様においては、電極は全て塩素発生用電極とする。

0012

本発明の好ましい態様においては、塩素発生用電極は、塩素発生触媒からなるようにする。

0013

本発明の好ましい態様においては、塩素発生用電極は、導電性材料の表面に、導電性の塩素発生触媒からなる層を固定した電極にする。

0014

本発明の好ましい態様においては、塩素発生触媒は、少なくともイリジウム元素を含むようにする。

0015

本発明の好ましい態様においては、塩素発生触媒は、少なくとも白金元素とイリジウム元素を含むようにする。

0016

本発明の好ましい態様においては、塩素発生触媒は、白金元素とイリジウム元素とタンタル元素の重量和に対して、タンタル元素を30重量%未満しか含まないようにする。

0017

本発明の好ましい態様においては、塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.1μm以上、より好ましくは0.2μm以上にする。

0018

本発明の好ましい態様においては、塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.5μm以上にする。

0019

本発明の好ましい態様においては、導電性材料は、酸化抵抗力の大きい素材からなるようにする。

0020

本発明の好ましい態様においては、導電性材料は、チタンからなるようにする。

0021

本発明の好ましい態様においては、1対の電極間の一部にはスペーサーが設けられているようにする。

0022

本発明の好ましい態様においては、スペーサーは、1対の電極の外側から流路の側端部に嵌合する構造であるようにする。

0023

本発明の好ましい態様においては、スペーサーの少なくとも表面の材質は、表面エネルギーの小さい材料からなるようにする。

0024

本発明の好ましい態様においては、液体流入口と、電極間に形成された流路と、液体流出口は、一直線方向に形成されているようにする。

0025

本発明の好ましい態様においては、電極間に形成された流路の液体流入口側は、電極間に形成された流路の液体流出口側より下方に配置するようにする。

0026

本発明の好ましい態様においては、電極間に形成された流路の液体流入口側および液体流出口側の端部には絶縁材を塗布するようにする。

0027

本発明の好ましい態様においては、電極間に形成された流路の液体流出口連通部の断面積は、電極間に形成された流路の液体流入口連通部の断面積の1.01倍以上になるようにする。

0028

本発明の好ましい態様においては、電源は、電極の極性切り換えが可能な直流電源とする。

0029

本発明の好ましい態様においては、電気分解槽は、無隔膜型の電気分解槽であるようにする。

0030

本発明の好ましい態様においては、液体流入口から電気分解装置に入る液体は、水道水であるようにする。

0031

本発明の好ましい態様においては、塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、1100A/m2未満の電流密度直流電流を流すようにする。

0032

本発明の好ましい態様においては、塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、300A/m2以上の電流密度で直流電流を流すようにする。

0033

本発明の好ましい態様においては、塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、400乃至600A/m2の電流密度で直流電流を流すようにする。

0034

本発明の好ましい態様においては、塩素イオンを含む流水の電気分解装置において、電気分解の停止後、所定時間が経過するまでは流水を維持する。

0035

本発明の好ましい態様においては、塩素イオンを含む流水の電気分解装置において、電極の極性を適当に切り換えながら電気分解する。

0036

本発明の好ましい態様においては、電極の極性の切り換え回数は電気分解の延べ作動時間1時間当たり12回未満とする。

0037

本発明の好ましい態様においては、電極の極性の切り換えは、電気分解の作動回数が10回以上となる毎に行うようにする。

0038

本発明の好ましい態様においては、液体流入口から入った流水を室温より高く50℃未満の温度に加熱した後に電気分解するようにする。

0039

水道水、中水、井戸水等を水源とする微量の塩素イオンを含む流水を、少なくとも1対の電極と、電極間に形成された流路と、流路に連通する液体流入口と液体流出口を有する電気分解槽と、電極に電圧を印加する電源からなる電気分解装置で、電気分解することにより、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴室の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途においても、好適な殺菌処理ができるようになる。しかも、食塩水タンク等の塩素供給手段が不要なため、食塩水の準備・供給のメンテナンスが不要となり、装置をコンパクト化できる。

0040

かかる構成により、上記開放系での用途において、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水が生成しうる理由を以下に示す。水道水、中水、井戸水等を水源とする塩素イオンを含む流水中には、例えば、水道水の場合、水中には3〜40mg/lの塩素イオンが含まれている。一方、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴室の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途において、いずれも1mg/l以上の遊離塩素が流水中に存在すれば殺菌、防汚に実用上充分である。ここで、遊離塩素とは次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンのことをいう。遊離塩素は、塩素イオンが電気分解装置中の陽極で塩素ガスに変化し、次いで塩素ガスが流水中に溶解することにより生成し、この遊離塩素を含む流水が殺菌水となる。したがって、上記の殺菌、防汚処理に実用上充分な濃度の遊離塩素を得るには、電気分解装置中の陽極での塩素ガスの発生効率を向上させるか、塩素ガスの流水中での溶解度を向上させれば良い。以後、実際に電極間に流した電気量のうち遊離塩素の発生に使われた有効な電気量の割合を塩素発生効率、塩素ガスが流水に溶解し生成した遊離塩素の濃度を発生遊離塩素濃度ということにする。

0041

塩素イオンを含む流水を、少なくとも1対の電極と、電極間に形成された流路と、流路に連通する液体流入口と液体流出口を有する電気分解槽と、電極に電圧を印加する電源からなる電気分解装置により、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水が生成しうることになる。

0042

1対の電極間の距離が0.2mmをこえることにより、塩素発生効率が向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。さらに0.4mm以上とすると、より安定して充分な発生遊離塩素濃度が得られるようになる。

0043

陽極では塩素ガスと酸素ガスが生成しうるが、電極のうち少なくとも陽極は塩素発生用電極とすることにより、塩素発生効率が向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0044

電極は全て塩素発生用電極とすることにより、電極の極性を切り換えても塩素発生効率が変化しなくなる。すなわち、流水に含まれるカルシウムイオンマグネシウムイオン炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成するのを電極の極性の切り換えにより抑制しつつ、充分な発生遊離塩素濃度を維持しうることになるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0045

塩素発生用電極は、塩素発生触媒からなるようにすることにより、塩素発生効率がより向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0046

塩素発生用電極は、導電性材料の表面に、導電性の塩素発生触媒からなる層を固定した電極にすることにより、導電性材料をより自由に選択しうるようになるので、例えば、導電性材料に塩素発生触媒より安価な材料を選ぶことにより装置の製造コストを低減できる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0047

塩素発生触媒は、少なくともイリジウム元素を含むようにすることにより、流水中での塩素発生効率がより向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0048

塩素発生触媒は、少なくとも白金元素とイリジウム元素を含むようにすることにより、白金混入が電極間への電圧印加時に起こる酸化イリジウム等の塩素発生触媒の脱離を抑制するので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。特に、白金元素がモル比で白金元素とイリジウム元素の和に対して70%を越える、より好ましくは80%以上にすると電極の寿命の向上に著しい効果がある。

0049

塩素発生触媒は、白金元素とイリジウム元素に対してタンタル元素を添加すると、初期における塩素発生効率は向上するが、塩素発生触媒の脱離が促進される。白金元素とイリジウム元素とタンタル元素の重量和に対して、タンタル元素を30重量%未満しか含まないようにすることにより、塩素発生触媒の脱離が抑制されるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。

0050

塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.1μm以上、より好ましくは0.2μm以上にすることにより、塩素発生触媒の脱離に起因する導電性材料と塩素発生触媒との間の不導体層が形成しにくくなり、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴室の殺菌、防汚等に実用上必要な発生遊離塩素濃度の1mg/l以上となるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0051

塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.5μm以上にすることにより、より不導体層が形成しにくくなるため、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴室の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途において実用上充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。

0052

導電性材料は、酸化抵抗力の大きい素材からなるようにすることにより、導電性材料と塩素発生触媒との間に不導体層を形成しにくくなるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。

0053

導電性材料は、チタンからなるようにすることにより、チタンは酸化抵抗力が大きいので導電性材料と塩素発生触媒との間に不導体層を形成しにくくなり、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。なおかつ軽量で、機械的強度も充分であるという利点もある。

0054

1対の電極間の一部にはスペーサーが設けられているようにすることにより、1対の電極間の距離を一定に維持することができるようになるので、以下に示す利点がある。第一に、電極上の電圧分布を均一にできるので、塩素発生触媒の不均一な脱離や不均一なスケールの付着が生じにくくなり、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。第二に、電極間距離が短過ぎる部分が生じることが防止されるので、それに基づく塩素発生効率の低下を防止できる。第三に、電極間の短絡による装置の故障が防止される。

0055

スペーサーを1対の電極の外側から電極間に形成された流路の側端部に嵌合する構造にすることにより、微小な電極間距離を有する電気分解槽の製造も容易となる。また、電極間流路内のスペーサーの体積を減少できるので、スペーサーに起因する水流乱れを防止できる。それによりうず滞留が防止され、流水中に澱み部分が形成されにくくなる。したがって、流水中に澱み部分が形成されることにより、その部分の受ける電気量が増加して、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが、炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを有効に防止できるので、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0056

スペーサーの少なくとも表面の材質は、表面エネルギーの小さな材料からなるようにすることにより、スペーサーにスケールが付着することによる流路の狭小化を防止することができる。そのため電極間距離が短すぎる部分が局部的に生じず、流水の流速が低下する部分が生じないことにより、特定部分の受ける電気量が増加して、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが、炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを有効に防止できる。したがって長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。水の表面エネルギーは70erg/cm2であり、ポリテトラフルオロエチレンの表面エネルギーは30erg/cm2未満と小さく、この表面エネルギーの差によりスケールがつきにくい。したがって、水の表面エネルギーと40erg/cm2以上の差がある表面エネルギーの小さい材質であればスケールの防止に有効である。表面エネルギーが30erg/cm2未満の好ましい材質としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ六フッ化プロピレントリフルオロエチレントリフルオロクロロエチレンテトラフルオロシランシロキサンフッ化物等が挙げられる。

0057

電気分解槽において液体流入口と、電極間に形成された流路と、液体流出口は、一直線方向に形成されているようにすることにより、水のうず滞留が防止され、流水中に澱み部分が形成されにくくなる。その結果、流水中の澱み部分で受ける電気量が増加することにより、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを、有効に防止できる。したがって、より長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。さらに、電極で生成される水素ガス及び酸素ガスの気泡が、電極間に形成された流路から液体流出口に流水により直進し容易に電極表面から離脱するようになるので、気泡の滞留に伴う塩素発生効率の低下が有効に防止される。

0058

電気分解槽において電極間に形成された流路の液体流入口側は、電極間に形成された流路の液体流出口側より下方に配置することにより、電極で生成される水素ガス及び酸素ガスの気泡がその浮力と流水により電極間流路から外に速やかに離脱するようになる。したがって、気泡の滞留に伴う塩素発生効率の低下が有効に防止される。

0059

電気分解槽において電極間に形成された流路の液体流入口側および液体流出口側の端部には絶縁材を塗布することにより、電極間に形成された流路の液体流入口側および液体流出口側の端部における電流集中を防止することができ、それに伴い水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを、有効に防止できる。したがって長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0060

電気分解槽において電極間に形成された流路の流出口連通部の断面積は、電極間に形成された流路の流入口連通部の断面積の1.01倍以上になるようにすることにより、電極で生成される水素ガス及び酸素ガスの気泡に伴い流水の体積が増加し、流水の流速が低下するのを防止することができる。その結果、流体の流速低下に伴い、その部分の受ける電気量が増加して、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが、炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを有効に防止できる。したがって、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0061

電極に電圧を印加する電源として、電極の極性の切り換えが可能な直流電源とすることにより、極性を切り換えた電圧の印加による電極の洗浄が可能となりスケールの付着を有効に防止できる。したがって長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0062

電気分解槽は、無隔膜型の電気分解槽であるようにすることにより、電気分解槽が簡易な構造となり、電極間隔を狭めることができるとともに、電気分解電圧を低減することができる。

0063

液体流入口から電気分解装置に入る液体は、水道水とすることにより、水道水中には塩素イオンと吸着または反応する有機成分が少ないので、液体流入口から供給される塩素イオンをより効率良く塩素ガスに変換できる。したがって、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0064

塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、1100A/m2未満の電流密度で直流電流を流すようにすることにより、塩素発生触媒の電極からの脱離を抑制でき、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0065

塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、300A/m2以上の電流密度で直流電流を流すようにすることにより、1mg/l以上の濃度の次亜塩素酸を生成できるので、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴槽の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途においても、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0066

塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、400乃至600A/m2の電流密度で直流電流を流すようにすることにより、塩素発生効率を著しく向上させることができる。

0067

塩素イオンを含む流水の電気分解装置による電気分解の停止後、所定時間が経過するまでは流水を維持することにより、滞留水が電気分解される事態が確実に回避されるので、陰極へのスケールの付着が抑制され、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0068

塩素イオンを含む流水の電気分解装置において、電極の極性を適当に切り換えながら電気分解することにより、陰極へのスケールの付着が抑制される。したがって、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0069

電極の極性の切り換えは電気分解の延べ作動時間1時間当たり12回未満とすることにより、塩素発生触媒の電極からの脱離を抑制できるので、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0070

電極の極性の切り換えは、電気分解の作動回数10回以上となる毎に行うようにすることにより、塩素発生触媒の電極からの脱離を抑制できるので、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0071

塩素イオンを含む流水の電気分解において、液体流入口から入った流水を室温より高く50℃未満に加熱した後に電気分解することにより、室温から50℃未満までは電気分解装置中の陽極で塩素ガスの発生効率には変化がないが、塩素ガスの流水中での溶解度が向上するので、遊離塩素の発生効率が向上する。したがって、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0072

本発明の具体的な実施例について図に基づいて説明する。図1は、本発明に係る電気分解装置の構成図を示している。図1において、水源から供給される塩素イオンを含む流水は、液体流入口1から電気分解槽3に入り電極板間通過時に、塩素イオン、水酸イオンおよび水素イオンが電気分解されることにより生成した次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンの遊離塩素等を含む殺菌性の強い液体となり、液体流出口2から電気分解槽3の外へと放出される。

0073

ここで流水が電極板間を通過する時に電気分解槽の陰極では化学式1に示す水素生成反応が生じ、陽極では化学式2、化学式3に示す塩素生成反応酸素生成反応競合して生じる。そして、陽極で塩素生成反応が酸素生成反応より生じやすい条件ほど次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンの遊離塩素等の発生効率は高くなる。

0074

0075

また上記電気分解装置により、次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンが生成しなくなるメカニズムとしては3つの現象が確認されている。第1の現象は電極中の塩素生成反応を促進する成分の流水中への脱離であり、第2の現象は電極の酸化等による不導体化であり、第3の現象は電極表面への絶縁性スケールの付着による不導体層の生成であり、いずれも塩素ガスを生成しなくなるためである。

0076

スケールの付着は、流水中に含まれるカルシウムイオン、マグネシウムイオン等の陽イオンが電極板間に到達したときに陰極側に引き寄せられ、炭酸イオンと反応して炭酸カルシウム炭酸マグネシウム等の生成物として電極表面へ付着していくことにより生じると解される。実際にスケールの付託のひどい試料では結晶性の炭酸カルシウムが粉末X線回折法により確認されている。

0077

次亜塩素酸および次亜塩素酸イオンの生成効率を向上するには、少なくとも陽極に塩素発生用電極を使用するとよい。ここで、塩素発生用電極とは、塩素生成反応を生じ得る電極であり、フェライト等の鉄系電極パラジウム系電極、ルテニウム系電極、イリジウム系電極、白金系電極、ルテニウム−スズ系電極、パラジウム−白金系電極、イリジウム−白金系電極、ルテニウム−白金系電極、イリジウム−白金−夕ンタル系電極等がある。

0078

塩素発生用電極は、塩素発生触媒からなるようにしてもよいし、図2に示すように、導電性材料10の表面に、導電性の塩素発生触媒11からなる層を露出固定した電極にしてもよい。

0079

ここで塩素発生触媒とは、塩素生成反応を起こしやすくする触媒のことであり、例えば、イリジウム、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムオスミウム、鉄、コバルトニッケル等の元素を含む、金属または酸化物等の化合物が挙げられる。

0080

導電性材料とは、良導体であれば基本的に何でもよい。例えば、チタン、フェライト、銀、白金、金、銅等が挙げられる。

0081

導電性材料は、酸化抵抗力の大きい素材からなるようにするのが好ましい。導電性材料の酸化抵抗力が小さいと、図3に示すように、酸化により導電性材料10と塩素発生触媒11との間に絶縁性の酸化物等が生じ、それが層を形成し、成長して一定以上の厚みに達すると不導体層12となり電極板間に電流が流れなくなってしまうからである。ここでいう酸化抵抗力とは、流水またはその中に含まれる酸化作用成分により酸化がされにくいか、または酸化されても絶縁体を形成しにくい程度をいう。特にチタンは高度湿度高圧下においても、400℃まで酸化されないほど酸化抵抗力の大きい本発明に好適な金属である。

0082

1対の電極板間の距離は0.2mmをこえるようにするとよいが、電極板間の距離をかかる一定間隔に維持するには、1対の電極板間の一部にはスペーサーが設けられているようにする。

0083

ここでスペーサーを設ける態様としては、例えば、電極板4,4間に電極の流路方向に平行にスペーサー9を挟みこむ構造(図4)や、外側から電極板4,4間の側端部にスペーサー9を嵌合する構造(図5)や、それを併用する方法等がある。電極面積が大きい場合には図4図5いずれの場合も、スペーサーを3か所以上設けるようにすると、電極板間の距離の安定、構造の安定が得やすい。

0084

スペーサーの材質は短絡防止のため絶縁体から形成するようにする。またスケールの付着防止のため、スペーサーの少なくとも表面の材質は、表面エネルギーの小さな材料からなるようにするほうがよい。ここで表面エネルギーの小さな材料とは、30erg/cm2未満の表面エネルギーを有する材料をいい、例えば、テトラフルオロ基を含む樹脂成分等が挙げられ、中でもポリテトラフルオロエチレンが好適な材料である。

0085

本発明に係る電気分解装置の具体的な構成は、図1に示す構成を有する装置であれば基本的にどのようなものでもよい。例えば、図6図7に示す態様も考えられる。

0086

図6は本発明に係る電気分解装置の実施態様を示す図である。1対の電極板4,4と、電極間に形成された流路5と、流路に連通する液体流入口1と液体流出口2を有する電気分解槽3と、極性の切り換え可能な直流電源6とからなり、液体流入口1と電極間に形成された流路5、さらに電極間に形成された流路5と液体流出口2は、電気分解槽3内の液体の流れる方向が夫々直角になるように形成されている。

0087

図7は本発明に係る電気分解装置の他の実施態様を示す図であり、1対の電極板4,4と、電極間に形成された流路5と、流路に連通する液体流入口1と液体流出口2を有する電気分解槽3と、極性の切り換え可能な直流電源6からなり、液体流入口1と、電極間に形成された流路5と、液体流出口2は、電気分解槽3内の液体の流れる方向が直線になるように形成されている。

0088

かかる電気分解装置により生成した次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオン等を含む殺菌性の強い液体は、例えば、水回り機器の殺菌、防汚、洗浄に好適に利用できる。

0089

ここで、供給される水が水道水の場合には、電気分解装置により生成した塩素ガスが水に溶解してほとんど次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンとなる。ここで生成する次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンは高い殺菌性を有する。一方、供給される水が中水または井戸水の場合には、アミン系化合物が水中に存在するために、電気分解装置により生成した塩素ガスの全てが水に溶解して次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンとはならずに、アミン系化合物と反応してクロロアミン、ジクロロアミントリクロロアミン等の塩化アミンとなる場合もある。これらの塩化アミンも殺菌性を有する。したがって、ここで示す殺菌性の強い液体は、次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンを含有する液体に限定されるものではなく、塩化アミン等の他の殺菌成分を含有する液体を含む。

0090

また水回り機器とは、例えば、流し台システムキッチンあるいはその一部であるシンクトラップ調理台等やまな板、食器などの台所用部材、洗面台洗面器あるいはその一部であるシンク、トラップ、水栓金具ハブラシボックス小物置き用等の洗面所用部材、大便器便座局部洗浄器、便蓋小便器等のトイレ用部材、浴室、ユニットバスサウナあるいはその内部で使用する浴槽、洗い場給湯機水栓器具シャワー石鹸置き、風呂蓋、鏡等の浴室用部材洗濯機洗濯機パン洗濯流し等の洗濯用部材のことである。

0091

以下具体的な評価実験に基づき説明する。
(評価実験1)
(1)実験条件
電極板間距離及び電流密度を各々変えて水道水の電気分解実験を行い、発生遊離塩素濃度と塩素発生効率とを調べた。

0092

図8に水道水の流水の電気分解方法を実施するための実験装置機器構成を示した。水道水を流量調整バルブ21と流量計22とを介して電気分解装置へ導いた。流量調整バルブ21により流量を調整し、流量計22により流量を計測した。電気分解装置内に複数の電極板4を所定の間隔で配設し、電極板間の流路を流れた水道水を電気分解槽3から排出してビーカー25に貯水した。整流回路を有する直流電源装置26をAC100ボルト家庭用電源に接続し、電気分解装置内に配設した電極板を直流電源装置26に接続した。電極板間に印加される電圧を電圧計27で計測し、電極板間を流れる電流を電流計28で計測した。

0093

電気分解装置は図6に示した。1対の電極板4,4と、電極間に形成された流路5と、流路に連通する液体流入口1と液体流出口2を有する電気分解槽3と、直流電源6からなり、液体流入口1と電極間に形成された流路5は直角に形成されており、さらに電極間に形成された流路5と液体流出口2も直角に形成されているタイプの装置を使用し、図9に示すように、電気分解槽3を、対角位置に液体流入口1及び液体流出口2を設け一端が閉鎖された長方形断面の筒状部材3aと、筒状部材3aの開放端液密に閉鎖する蓋部材3bとにより構成した。電極板4は、縦×横×板厚が70mm×50mm×0.5mmの長方形板とした。電極板間距離は、0.19mm、0.43mm、0.86mmの3種類とした。

0094

電極板間距離が0.19mmと0.43mmの場合には、図9に示すように、3枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。各電極板4の接続端子4aを電気分解槽3の外部へ導出し、両端の電極板4を陽極として、イリジウム被覆チタン電極を使用し、中央の電極板4を陰極として、白金電極を使用した。電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサー9をかませて所望の電極板間距離を確保した。スペーサー9に当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。

0095

電極板間距離が0.86mmの場合には、2枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。一方の電極板4を陽極として、イリジウム被覆チタン電極を使用し、他方の電極板4を陰極として、白金電極を使用した。電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサーをかませて所望の電極板間距離を確保した。スペーサーに当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。

0096

水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内へ導き、電極板間距離が0.19mmと0.43mmの場合には、3枚の電極板4により形成される2つの電極板間流路を、電極板間流路当たり0.24dm3/分の流量で経由させ、電極板間距離が0.86mmの場合には、2枚の電極板4により形成される1つの電極板間流路を、電極板間流路当たり0.26dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外へ排出した。

0097

電極板間に印加する電圧を変えて、電極板間の電流密度を167A/m2〜1000A/m2の範囲で数段階に亘って変化させ、電極板間距離と電流密度との組み合わせ毎に、流水状態での2分の電気分解、流水停止状態での1分の電気分解停止を10回繰り返し、各回毎に、電気分解開始1分後に電気分解槽3外へ排出される水道水を0.01dm3サンプリングし、DPD法により、排出水中の遊離塩素濃度を測定し、10回の平均値を求めた。電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度もDPD法により測定し、電気分解実験により得られた排出水中の遊離塩素濃度から電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度を差し引き、電気分解によって発生した遊離塩素濃度を求め発生遊離塩素濃度とした。塩素発生効率ηは数式1に従い求めた。

0098

0099

(2)実験結果
電流密度が500A/m2である場合の、発生した発生遊離塩素濃度と電極板間距離との関係、および塩素発生効率と電極板間距離との関係とを図10に示す。図10から、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴槽の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途において充分な1mg/l以上の濃度の遊離塩素を発生させるには、0.2mmをこえる電極板間距離が必要であることが判明した。また電極板間距離が0.4mm以上になると、発生遊離塩素濃度も、塩素発生効率も一定して高い値が得られることが判明した。

0100

電極板間距離が0.43mm、0.86mmの場合の、発生遊離塩素濃度と電流密度との関係を図11に示す。図11から、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴槽の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途において充分な1mg/l以上の濃度の遊離塩素を発生させるには、300A/m2以上の電流密度が必要であることが判明した。

0101

電極板間距離が0.43mm、0.86mmの場合の、塩素発生効率と電流密度との関係を図12に示す。図12から、塩素発生効率は、電流密度が400乃至600A/m2の電流密度範囲で極大となることが判明した。

0102

(評価実験2)
(1)実験条件
原則的に電極の極性を切り換えない場合と、電極の極性を切り換える場合とにつき、水道水の流水の電気分解実験を行い、発生遊離塩素濃度及び塩素発生効率の経時変化を調べた。評価実験1と同一の図8図9に示す実験装置を用いた。但し直流電源装置26は12Vのスイッチング電源装置とした。電極板4は、縦×横×板厚が70mm×50mm×0.5mmの長方形板とした。3枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。電極板間距離は0.43mmとし、電極板間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサーをかませて所望の電極板間距離を確保した。スペーサーに当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内へ導き、3枚の電極板4により形成される2つの電極板間流路を、電極板間流路当たり0.25dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外へ排出した。流水状態での2分の電気分解、流水停止状態での1分の電気分解休止を繰り返した。

0103

原則的に電極の極性を切り換えない場合には、両端の電極板4にイリジウム被覆チタン電極を使用し、中央の電極板4に白金電極を使用した。両端の電極板4を陽極とし、中央の電極板4を陰極とした。延べ電気分解作動時間が25.3時間の時点において両端の電極板4を陰極とし、中央の電極板4を陽極とする電極の極性切り換えを行い、延べ電気分解作動時間が37.3時間の時点において、両端の電極板4を陽極とし、中央の電極板4を陰極とする電極の極性切り換えを行った。流水開始と同時に直流電源装置26をONにして電極板4間に12Vの電圧を印加し、流水停止と同時に直流電源装置26をOFFにして電極板4間の印加電圧解除した。

0104

電極の極性を切り換える場合には、電極板4は3枚全てイリジウム被覆チタン電極を使用した。両端の電極板4を陽極とし、中央の電極板4を陰極とする極性の組合せと、両端の電極板4を陰極とし、中央の電極板4を陽極とする極性の組合せとの間で、各電気分解毎に極性切り換えを行った。流水開始と同時に直流電源装置26をONにして電極板4間に12Vの電圧を印加し、延べ電気分解作動時間が4時間に達するまでは流水停止と同時に直流電源装置26をOFFにして電極板4間の印加電圧を解除し、延べ電気分解作動時間が4時間に達した後は、流水停止10秒前に直流電源装置26をOFFにして電極板4間の印加電圧を解除した。

0105

適当な時間間隔で、電気分解開始1分後に、電気分解槽3外へ排出される水道水を0.01dm3サンプリングし、DPD法により、排出水中の遊離塩素濃度を測定し、10回の平均値を求めた。電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度もDPD法により測定し、電気分解実験により得られた排出水中の遊離塩素濃度から電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度を差し引き、電気分解によって発生した遊離塩素濃度を求めた。塩素発生効率は評価実験1と同様に計算し求めた。

0106

(2)実験結果
原則的に電極の極性を切り換えない場合の発生した発生遊離塩素濃度の経時変化を図13に、塩素発生効率の経時変化を図14に示す。図13図14から以下のことが判明した。発生遊離塩素濃度、塩素発生効率共に、延べ電気分解作動時間が約7時間を越えると急激に低下し、延べ電気分解作動時間が約21時間の時点では、電気分解開始直後の約1/5にまで低下する。延べ電気分解作動時間が約25.3時間の時点での電極の極性切り換えと、延べ電気分解作動時間が37.3時間の時点での電極の極性切り換えとにより、発生した遊離塩素濃度がそれぞれ約20%増加するが、切り換え後の電極の極性を維持して電気分解を継続することにより、切り換え前と同様の傾斜で、経時的に発生した遊離塩素濃度が低下する。

0107

電極の極性切り換えにより発生遊離塩素濃度が増加したのは、陰極に付着したスケールが電極の極性切り換えにより剥離したためと考えられる。従って、電極の極性切り換えは、発生遊離塩素濃度の経時的な低下、ひいては塩素発生効率の経時的な低下の抑制に有効であると考えられる。

0108

電極の極性切り換えた場合の発生遊離塩素濃度の経時変化を図15に、塩素発生効率の経時変化を図16に示す。図15、16から以下のことが判明した。発生遊離塩素濃度、塩素発生効率共に、延べ電気分解作動時間が約4時間に達するまでは急速に低下する。電極の極性切り換えを行っていたにも関わらず、発生遊離塩素濃度、塩素発生効率が経時的に急速に低下したのは、流水停止と同時に直流電源装置をOFFにしたことにより、直流電源装置が備えるコンデンサ放電により、流水停止後の滞留水の電気分解が行われ、陰極にスケールが付着したためと考えられる。発生した遊離塩素濃度、塩素発生効率共に、延べ電気分解作動時間が約4時間に達した後は、延べ電気分解作動時間205時間まで、電気分解開始直後の値とほぼ同程度の値が維持される。

0109

低下した発生遊離塩素濃度、塩素発生効率が、電気分解開始直後の値とほぼ同程度の値まで回復し、その後回復した値が維持されたのは、流水停止10秒前に直流電源装置をOFFにしたことにより、滞留水が電気分解される事態が回避されて陰極への更なるスケールの付着が阻止され、電極の極性切り換えにより、陰極に付着したスケールが剥離したためと考えられる。

0110

水道水の流水を電気分解して遊離塩素を生成させ、遊離塩素を含有する水道水をキッチンに流して、キッチンの排水口、まな板等を消毒するシステムの運転条件を12時間毎に2分間の継続運転とし、システムの耐用年数を10年とすると、延べ運転時間は約240時間となる。したがって、本評価実験で用いた電気分解装置及び使用条件においても、電気分解毎に電極の極性を切り換え、かつ電気分解停止後に流水を停止することにより、前記システムの耐久性は実用上充分なものになることが分かる。

0111

(評価実験3)
(1)実験条件
チタン基材表面に白金元素とイリジウム元素を含み、タンタル元素を含まない塩素発生触媒層を約1μm形成した電極Aと、チタン基判表面に白金元素、イリジウム元素、タンタル元素を元素の重量比13:55:32で含む塩素発生触媒層を約1μm形成した電極Bを用い、電極の寿命に対する塩素発生触媒層の組成の影響を調べた。

0112

評価実験1と同一の図8図9に示す実験装置を用いた。直流電源装置26は12Vのスイッチング電源装置とした。電極板4は、縦×横×板厚が70mm×50mm×0.5mmの長方形板とした。3枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。電極板間距離は0.43mmとし、電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサー9をかませて所望の電極間距離を確保した。スペーサーに当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内へ導き、3枚の電極板4により形成される2つの電極板間流路を、電極板間流路当たり0.25dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外へ排出した。電流密度は500A/m2とした。

0113

流水状態での5分の電気分解、流水停止状態での1分の電気分解休止を10回繰り返し、各回毎に、電気分解開始1分後に電気分解槽外へ排出される水道水を0.01dm3サンプリングし、DPD法により、排出水中の遊離塩素濃度を測定し、10回の平均値を求めた。電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度をDPD法により測定し、電気分解実験により得られた排出水中の遊離塩素濃度から電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度を差し引き、電気分解によって発生した遊離塩素濃度を求めた。

0114

(2)実験結果
図17に電極A、Bを用いたときの延べ電気分解作動時間に対する発生塩素濃度の変化を示す。その結果、電極Bでは約72時間において発生塩素濃度の急激な低下が観察されたのに対し、電極Aでは1000時間をこえても発生塩素濃度の低下は認められず、良好な耐久性を示すことが判明した。

0115

(評価実験4)
(1)実験条件
チタン基材表面に白金元素とイリジウム元素を含み、タンタル元素を含まない塩素発生触媒層を形成した電極を用い、発生塩素濃度に対する塩素発生触媒層の厚さの影響を調べた。

0116

評価実験1と同一の図8図9に示す実験装置を用いた。直流電源装置26は12Vのスイッチング電源装置とした。電極板4は、縦×横×板厚が70mm×50mm×0.5mmの長方形板とした。3枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。電極板間距離は0.43mmとし、電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサー9をかませて所望の電極間距離を確保した。スペーサー9に当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内へ導き、3枚の電極板4により形成される2つの電極板間流路を、電極板間流路当たり0.25dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外へ排出した。電流密度は500A/m2とした。

0117

流水状態での5分の電気分解、流水停止状態での1分の電気分解休止を10回繰り返し、各回毎に、電気分解開始1分後に電気分解槽外へ排出される水道水を0.01dm3サンプリングし、DPD法により、排出水中の遊離塩素濃度を測定し、10回の平均値を求めた。電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度をDPD法により測定し、電気分解実験により得られた排出水中の遊離塩素濃度から電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度を差し引き、電気分解によって発生した遊離塩素濃度を求めた。

0118

(2)実験結果
図18に、発生遊離塩素濃度と塩素発生触媒層の厚さとの関係を示す。図より塩素発生触媒層の厚さが0.1μmで発生遊離塩素濃度がほぼ1mg/lに達し、0.2μmになると安定して1mg/l以上の発生塩素濃度が得られることが判明した。

0119

(評価実験5)
(1)実験条件
チタン基判表面に白金元素とイリジウム元素を含み、タンタル元素を含まない塩素発生触媒層を約1μm形成した電極を用い、電極の寿命に対する電流密度の影響を調べた。電極の寿命は塩素発生触媒層の減少厚さで評価した。

0120

評価実験1と同一の図8図9に示す実験装置を用いた。直流電源装置26は12Vのスイッチング電源装置とした。電極板4は、縦×横×板厚が70mm×50mm×0.5mmの長方形板とした。3枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。電極板間距離は0.43mmとし、電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサー9をかませて所望の電極間距離を確保した。スペーサー9に当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内へ導き、3枚の電極板4により形成される2つの電極板間流路を、電極板間流路当たり0.25dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外へ排出した。流水状態での5分の電気分解、流水停止状態での1分の電気分解休止を繰り返し、電気分解毎に極性を切り換えた。電流密度は550A/m2、及び1100A/m2で試験した。

0121

(2)実験結果
図19に電流密度を550A/m2と1100A/m2とした時の延べ電気分解作動時間と塩素発生触媒層の厚さの減少値の関係を示す。その結果、1100A/m2では延べ電気分解作動時間1000時間程度で塩素発生触媒の厚さの減少値が1μmとなるのに対し、550A/m2では延べ時間1600時間でも減少値は、0.89μmであった。これより1100A/m2未満であれば良好な耐久性を示すことが判明した。

0122

(評価実験6)
(1)実験条件
チタン基材表面に白金元素とイリジウム元素を含み、タンタル元素を含まない塩素発生触媒層を約1μm形成した電極を用い、電極の寿命に対する極性の切り換え頻度の影響を調べた。電極の寿命は塩素発生触媒層の減少厚さで評価した。

0123

評価実験1と同一の図8図9に示す実験装置を用いた。直流電源装置26は12Vのスイッチング電源装置とした。電極板4は、縦×横×板厚が70mm×50mm×0.5mmの長方形板とした。3枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。電極板間距離は0.43mmとし、電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサーをかませて所望の電極間距離を確保した。スペーサーに当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内へ導き、3枚の電極板4により形成される2つの電極板間流路を、電極板間流路当たり0.25dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外ヘ排出した。流水状態での5分の電気分解、流水停止状態での1分の電気分解休止を繰り返し、電気分解1回毎及び10回毎に極性を切り換え、試験した。

0124

(2)実験結果
図20に、延べ電気分解作動時間の640時間までの電気分解の作動1回毎及び10回毎に極性を切り換えた場合のそれぞれの塩素発生触媒層の厚さの減少値を示す。電気分解の作動10回毎に極性を切り換えた場合のほうが、塩素発生触媒層の厚さの減少値は小さく、良好な耐久性を示すと解される。また、電気分解作動時間から考察すると、1回の電気分解作動時間は5分であるから1回毎に極性切り換えをおこなうと延べ電気分解作動時間1時間あたり12回の極性切り換えを行うことになる。したがって、電気分解作動時間1時間当たり12回未満のほうが、塩素発生触媒層の厚さの減少値は小さく、良好な耐久性を示すと解される。

0125

(評価実験7)
(1)実験条件
図6に示す液体流入口1と、電極間に形成された流路5は直角に形成されており、かつ電極間に形成された流路5と、液体流出口2は直角に形成されている構造の電気分解装置Aとし、図7に示す液体流入口1と、電極間に形成された流路5と、液体流出口2が一直線方向に形成されている構造の電気分解装置Bを作製し、流水量を固定して発生遊離塩素濃度及び塩素発生効率に対する電気分解装置の構造の影響を調べた。

0126

評価実験1と同一の図8図9に示す実験装置を用いた。直流電源装置26は12Vのスイッチング電源装置とした。電極板4は、縦×横×板厚が70mm×50mm×0.5mmの長方形板とした。2枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。電極板間距離は0.43mmとし、電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のスペーサー9をかませて所望の電極間距離を確保した。スペーサー9に当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.60dm2/極とした。水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内ヘ導き、2枚の電極板4により形成される電極板間流路を、電極板間流路当たり0.25dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外へ排出した。電流密度は500A/m2とした。

0127

流水状態での5分の電気分解、流水停止状態での1分の電気分解休止を10回繰り返し、各回毎に、電気分解開始1分後に電気分解槽外へ排出される水道水を0.01dm3サンプリングし、DPD法により、排出水中の遊離塩素濃度を測定し、10回の平均値を求めた。電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度をDPD法により測定し、電気分解実験により得られた排出水中の遊離塩素濃度から電気分解をする前の水道水の遊離塩素濃度を差し引き、電気分解によって発生した遊離塩素濃度を求めた。塩素発生効率は評価実験1と同様に計算し求めた。

0128

(2)実験結果
表1に発生遊離塩素濃度と電気分解装置の構造の関係および、塩素発生効率と電気分解装置の構造の関係を示す。

0129

0130

表1より電気分解装置Bのほうが、電気分解装置Aよりも、発生遊離塩素濃度、塩素発生効率とも優れていることが判明した。

0131

(評価実験8)
(1)実験条件
チタン基判表面に白金元素とイリジウム元素を70:30(モル比)含む塩素発生触媒層を約1μm形成した電極Cと、チタン基材表面に白金元素とイリジウム元素を80:20(モル比)含む塩素発生触媒層を約1μm形成した電極Dを作製し、電極の寿命に対する塩素発生触媒層の組成の影響を調べた。

0132

評価実験1と同一の図8図9に示す実験装置を用いた。電極板4は、40mm角正方形板とし、2枚の電極板4を電気分解槽3内に配設した。電極板間距離は0.5mmとし、電極板4間に電極板間距離と等しい板厚のテフロン製のスペーサー9をかませて所望の電極間距離を確保した。スペーサー9に当接する部分の面積を除いた実質の電極面積は、0.14dm2/極とした。水道水を、電気分解槽3の下部から電気分解槽3内へ導き、2枚の電極板4により形成される電極板間流路を、電極板間流路当たり0.5dm3/分の流量で経由させ、電気分解槽3の上部から電気分解槽3外へ排出した。流水状態での5分の電気分解、流路停止状態での1分の電気分解休止を繰り返し、電気分解毎に極性を切り換えた。電流密度は550A/m2とした。

0133

電極の寿命は、延べ電気分解作動時間に対する補正電圧の変化で評価した。ここで補正電圧とは、水道水の比伝導度の変化により電圧が受ける影響を検量線を用いて補正した電圧であり、原水比伝導度ρT=150μS/cmとして補正した。補正電圧は一般に延べ電気分解作動時間が長時間経過すると急激に上昇するが、これは電極が不導体化するためである。すなわち電極の不導体化する時間を調べることにより、電極の寿命が判断できる。

0134

(2)実験結果
図21に電極Cおよび電極Dを用いた場合の延べ電気分解作動時間に対する補正電圧の変化を示す。図より電極Cを用いた場合は、延べ電気分解作動時間が1000時間程度で補正電圧の急激な上昇が生じるのに対し、電極Dを用いた場合は、1400時間程度まで補正電圧の急激な上昇は認められなかった。したがって、白金元素とイリジウム元素の和に対し、モル比で白金が80%以上あると、電極の寿命が向上することが判明した。

0135

図22に電極Cおよび電極Dを用いた場合の延べ電気分解作動時間に対する塩素発生触媒層の膜厚の変化を示す。

0136

図から、白金の比率を増加させると電極寿命が向上する2つの理由が考えられる。1つの理由は電極が不導体化する塩素発生触媒層の膜厚が白金の比率の増加により薄くなることである。すなわちモル比で白金が80%以上ある電極Dでは延べ電気分解作動時間が1400時間で補正電圧の上昇が認められ、この時点での塩素発生触媒層の膜厚は0.2μm以下であったが、電極Cでは延べ電気分解作動時間が1000時間で補正電圧の上昇が認められ、この時点での塩素発生触媒層の膜厚は0.4μmであったことから理解できる。もう1つの理由は塩素発生触媒の厚みが薄くなるに従い、塩素発生触媒の脱離が起こりにくくなる傾向が生じることである。すなわち、図22から電極Cは塩素発生触媒の膜厚が直線的に減少するのに対して、モル比で白金が80%以上ある電極Dは0.3μmの塩素発生触媒の膜厚付近で膜厚の減少割合が緩やかになることから理解できる。

発明の効果

0137

本発明では、水道水、中水、井戸水等を水源とする微量に塩素イオンを含む流水を、少なくとも1対の電極と、電極間に形成された流路と、流路に連通する液体流入口と液体流出口を有する電気分解槽と、電極に電圧を印加する電源からなる電気分解装置により、電気分解することにより、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴槽の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途においても、好適な殺菌処理ができるようになる。しかも、食塩水タンク等の塩素供給手段が不要なため、食塩水の準備・供給のメンテナンスが不要となり、装置をコンパクト化できる。

0138

1対の電極間の距離が0.2mmをこえることにより、塩素発生効率が向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。さらに0.4mm以上とすると、より安定して充分な発生遊離塩素濃度が得られるようになる。

0139

陽極では塩素ガスと酸素ガスが生成しうるが、電極のうち少なくとも陽極は塩素発生用電極とすることにより、塩素発生効率が向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0140

電極は全て塩素発生用電極とすることにより、電極の極性を切り換えても塩素発生効率が変化しなくなる。すなわち、流水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成するのを電極の極性切り換えにより抑制しつつ、充分な発生遊離塩素濃度を維持しうることになるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0141

塩素発生用電極は、塩素発生触媒からなるようにすることにより、塩素発生効率がより向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0142

塩素発生用電極は、導電性材料の表面に、導電性の塩素発生触媒からなる層を固定した電極にすることにより、導電性材料をより自由に選択しうるようになるので、例えば、導電性材料に塩素発生触媒より安価な材料を選ぶことにより装置の製造コストを低減できる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0143

塩素発生触媒は、少なくともイリジウム元素を含むようにすることにより、流水中での塩素発生効率がより向上し、それにより充分な発生遊離塩素濃度が得られ、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。また、塩素発生効率の向上により、電極ひいては電気分解槽の小型化も可能となる。

0144

塩素発生触媒は、少なくとも白金元素とイリジウム元素を含むようにすることにより、白金の混入が電極間への電流印加時に起こる酸化イリジウム等の塩素発生触媒の脱離を抑制するので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。特に、白金元素がモル比で白金元素とイリジウム元素の和に対して70%を越える、より好ましくは80%以上にすると電極の寿命の向上に著しい効果がある。

0145

塩素発生触媒は、白金元素とイリジウム元素に対してタンタル元素を添加すると、初期における塩素発生効率は向上するが、塩素発生触媒の脱離が促進される。白金元素とイリジウム元素とタンタル元素の重量和に対して、タンタル元素を30重量%未満しか含まないようにすることにより、塩素発生触媒の脱離が抑制されるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。

0146

塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.1μm以上、より好ましくは0.2μm以上にすることにより、塩素発生触媒の脱離に起因する導電性材料と塩素発生触媒との間の不導体層が形成しにくくなり、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴室の殺菌、防汚等に実用上必要な発生遊離塩素濃度の1mg/l以上となるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0147

塩素発生触媒からなる層の厚さは、0.5μm以上にすることにより、より不導体層が形成しにくくなるため、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴室の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途において実用上充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。

0148

導電性材料は、酸化抵抗力の大きい素材からなるようにすることにより、導電性材料と塩素発生触媒との間に不導体層を形成しにくくなるので、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。

0149

導電性材料は、チタンからなるようにすることにより、チタンは酸化抵抗力が大きいので導電性材料と塩素発生触媒との間に不導体層を形成しにくくなり、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を長期にわたり生成できるようになる。なおかつ軽量で、機械的強度も充分であるという利点もある。

0150

1対の電極間の一部にはスペーサーが設けられているようにすることにより、1対の電極間の距離を一定に維持することができるようになるので、第一に、電極上の電圧分布を均一にできるので、塩素発生触媒の不均一な脱離や不均一なスケールの付着が生じにくくなり、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。第二に、電極間距離が短すぎる部分が生じることが防止されるので、それに基づく塩素発生効率の低下を防止できる。第三に、電極間の短絡による装置の故障が防止される。

0151

スペーサーを1対の電極の外側から電極間に形成された流路の側端部に嵌合する構造にすることにより、微小な電極間距離を有する電気分解槽の製造も容易となる。また、電極間流路内のスペーサーの体積を減少できるので、スペーサーに起因する水流の乱れを防止できる。それによりうず滞留が防止され、流水中に澱み部分が形成されにくくなる。したがって、流水中に澱み部分が形成されることにより、その部分の受ける電気量が増加して、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが、炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを有効に防止できるので、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0152

スペーサーの少なくとも表面の材質は、表面エネルキーの小さな材料からなるようにすることにより、スペーサーにスケールが付着することによる流路の狭小化を防止することができる。そのため電極間距離が短すぎる部分が局部的に生じず、流水の流速が低下する部分が生じないことにより、特定部分の受ける電気量が増加して、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが、炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを有効に防止できる。したがって長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。水の表面エネルギーは70erg/cm2であり、ポリテトラフルオロエチレンの表面エネルギーは30erg/cm2未満と小さく、この表面エネルギーの差によりスケールがつきにくい。したがって、水の表面エネルギーと40erg/cm2以上の差がある表面エネルギーの小さい材質であればスケールの防止に有効である。表面エネルギーが30erg/cm2未満の好ましい材質としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ六フッ化プロピレン、トリフルオロエチレン、トリフルオロクロロエチレン、テトラフルオロシラン、シロキサンフッ化物等が挙げられる。

0153

電気分解槽において液体流入口と、電極間に形成された流路と、液体流出口は、一直線方向に形成されているようにすることにより、水のうず滞留が防止され、流水中に澱み部分が形成されにくくなる。その結果、流水中に澱み部分で受ける電気量が増加することにより、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを、有効に防止できる。したがって、より長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。さらに、電極で生成される水素ガス及び酸素ガスの気泡が、電極間に形成された流路から液体流出口に流水により直進し容易に電極表面から離脱するようになるので、気泡の滞留に伴う塩素発生効率の低下が有効に防止される。

0154

電気分解槽において電極間に形成された流路の液体流入口側は、電極間に形成された流路の液体流出口側より下方に配置することにより、電極で生成される水素ガス及び酸素ガスの気泡がその浮力と流水により電極間流路から外に速やかに離脱するようになる。したがって、気泡の滞留に伴う塩素発生効率の低下が有効に防止される。

0155

電気分解槽において電極間に形成された流路の液体流入口側および液体流出口側の端部には絶縁材を塗布することにより、電極間に形成された流路の液体流入口側および液体流出口側の端部における電流集中を防止することができ、それに伴い水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを、有効に防止できる。したがって長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0156

電気分解槽において電極間に形成された流路の流出口連通部の断面積は、電極間に形成された流路の流入口連通部の断面積の1.01倍以上になるようにすることにより、電極で生成される水素ガス及び酸素ガスの気泡に伴い流体の体積が増加しても、流体の流速が低下するのを防止することができる。その結果、流体の流速低下に伴い、その部分の受ける電気量が増加して、水に含まれるカルシウムイオンやマグネシウムイオンが、炭酸イオン等と反応して電極上にスケールを形成しやすくなるのを有効に防止できる。したがって長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0157

電極に電圧を印加する電源として、電極の極性の切り換えが可能な直流電源とすることにより、極性を切り換えた電圧の印加による電極の洗浄が可能となりスケールの付着を有効に防止できる。したがって長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0158

電気分解槽は、無隔膜型の電気分解槽であるようにすることにより、電気分解槽が簡易な構造となり、電極間隔を狭めることができるとともに、電気分解電圧を低減することができる。

0159

液体流入口から電気分解装置に入る液体は、水道水とすることにより、水道水中には塩素イオンと吸着または反応する有機成分が少ないので、液体流入口から供給される塩素イオンをより効率良く塩素ガスに変換できる。したがって、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0160

塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、1100A/m2未満の電流密度で直流電流を流すようにすることにより、塩素発生触媒の電極からの脱離を抑制でき、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0161

塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、300A/m2以上の電流密度で直流電流を流すようにすることにより、1mg/l以上の濃度の次亜塩素酸を生成できるので、台所の排水口、まな板の殺菌、便器の殺菌、防汚、浴槽の殺菌、防汚等のような大量の流水を必要とする用途においても、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0162

塩素イオンを含む流水の電気分解装置の電極間に、400乃至600A/m2の電流密度で直流電流を流すようにすることにより、塩素発生効率を著しく向上させることができる。

0163

塩素イオンを含む流水の電気分解装置による電気分解の停止後、所定時間が経過するまでは流水を維持することにより、滞留水が電気分解される事態が確実に回避されるので、陰極へのスケールの付着が抑制され、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0164

塩素イオンを含む流水の電気分解装置において、電極の極性を適当に切り換えながら電気分解することにより、陰極へのスケールの付着が抑制される。したがって、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0165

電極の極性の切り換えは電気分解の延べ作動時間1時間当たり12回未満とすることにより、塩素発生触媒の電極からの脱離を抑制できるので、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0166

電極の極性の切り換えは電気分解の作動回数10回以上となる毎に行うようにすることにより、塩素発生触媒の電極からの脱離を抑制できるので、長期にわたり充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

0167

塩素イオンを含む流水の電気分解において、液体流入口から入った流水を室温より高く50℃未満に加熱した後に電気分解することにより、室温から50℃未満までは電気分解装置中の陽極で塩素ガスの発生効率には変化がないが、塩素ガスの流水中での溶解度が向上するので、遊離塩素の発生効率が向上する。したがって、充分な殺菌能力を有する殺菌性の流水を生成できるようになる。

図面の簡単な説明

0168

図1本発明に係る電気分解装置の構成図。
図2本発明に係る塩素発生用電極を示す図。
図3本発明に係る塩素発生用電極の劣化機構の1つを示す図。
図4本発明に係る電気分解装置の電極間にスペーサーを設ける態様を示す図。
図5本発明に係る電気分解装置の電極間にスペーサーを設ける他の態様を示す図。
図6本発明に係る電気分解装置Aの実施態様を示す図。
図7本発明に係る電気分解装置Bの実施態様を示す図。
図8本発明の実施例に係る水道水の流水の電気分解を実施するための実験装置の機器構成図。
図9図8の電気分解槽の分解斜視図。
図10発生遊離塩素濃度、塩素発生効率と電極板間距離との関係を示す図。
図11発生遊離塩素濃度と電流密度との関係を示す図。
図12塩素発生効率と電流密度との関係を示す図。
図13原則的に電極の極性の切り換えを行わない場合の、発生遊離塩素濃度の経時変化を示す図。
図14原則的に電極の極性の切り換えを行わない場合の、塩素発生効率の経時変化を示す図。
図15電極の極性の切り換えを行う場合の、発生遊離塩素濃度の経時変化を示す図。
図16電極の極性の切り換えを行う場合の、塩素発生効率の経時変化を示す図。
図17電極中の塩素発生触媒の組成が異なる場合の、延べ電気分解作動時間に対する発生遊離塩素濃度の変化を示す図。
図18発生遊離塩素濃度と塩素発生触媒層の膜厚との関係を示す図。
図19電流密度が異なる場合の、延べ電気分解作動時間に対する塩素発生触媒層の膜厚の減少値を示す図。
図20電気分解1回毎及び10回毎に極性を切り換えた場合の延べ電気分解作動時間に対する塩素発生触媒層の膜厚の減少値を示す図。
図21電極Cおよび電極Dを用いた場合の延べ電気分解時間に対する補正電圧の変化を示す図。
図22電極Cおよび電極Dを用いた場合の延べ電気分解時間に対する塩素発生触媒層の膜厚の変化を示す図。

--

0169

1液体流入口
2液体流出口
3電気分解槽
4電極
5電極間に形成された流路
6電源
バルブ
9スペーサー
10導電性材料
11塩素発生触媒
12不導体層
21流量調整バルブ
22流量計
25ビーカー
26直流電源
27電圧計
28 電流計

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