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技術 潤滑油組成物用の分散剤−粘度改良剤

出願人 ザルブリゾルコーポレイション
発明者 リチャードマイケルランジカーメンビンセントルチアーニ
出願日 1996年2月27日 (24年10ヶ月経過) 出願番号 1996-040199
公開日 1996年10月1日 (24年3ヶ月経過) 公開番号 1996-253784
状態 未査定
技術分野 潤滑性組成物 潤滑剤
主要キーワード 不定数 テーパブロック 不揮発性残留物 置換ポリカルボン酸 可逆過程 遊離ラジカル発生 塩基性無機物 熱カップ
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課題

新規な多目的潤滑剤添加剤、特に、潤滑剤の粘度特性および分散特性を改良した多目的添加剤、このような多目的添加剤を調製する方法、および分散特性および粘度特性を改良した潤滑剤、を提供すること。

解決手段

以下の(a)、(b-1)、(b-2)、および必要に応じて(c)を含む反応物反応生成物を含有する、潤滑油組成物用の分散剤−粘度改良剤組成物

(a)油溶性で実質的に水素化したビニル置換芳香族化合物脂肪族共役ジエンブロック共重合体であって、ここで、該共重合体は、約30,000〜約300,000の範囲の数平均分子量を有し、エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体グラフト化されている;

(b-1)少なくとも1個の縮合可能な水酸基を含有する、少なくとも1種のポリエステル

(b-2)少なくとも1個の縮合可能な第一級または第二級アミノ基を有する、少なくとも1種のポリアミン

(c)少なくとも1種の脂肪族炭化水素置換カルボン酸またはその無水物。

概要

背景

潤滑油の粘度、特に、鉱油ベースの潤滑油の粘度は、一般に、温度に依存する。この潤滑油の温度が上がると、その粘度は、通常、低下する。

粘度改良剤の機能は、その温度が上昇するにつれた粘度低下の範囲を狭くすること、またはその温度が低下するにつれた粘度上昇の範囲を狭くすること、またはその両方にある。それゆえ、粘度改良剤は、温度の変化に伴った、この粘度改良剤を含むオイル粘度変化を改善する。それにより、このオイルの流動性が改良される。

粘度改良剤は、通常、重合体物質であり、しばしば、粘度指数改良剤と呼ばれる。

分散剤もまた、潤滑剤の分野において、周知である。分散剤は、不純物、特に、機械装置(例えば、内燃機関自動変速機など)の操作中において、懸濁液中に形成される不純物を、潤滑される部分の表面に、スラッジまたは他の沈殿物として沈殿させるよりもむしろ、それらの不純物を保持するために、潤滑剤で使用される。

粘度改良特性および分散剤特性の両方を与える多機能性添加剤も同様に、当該技術分野で周知である。このような生成物は、Dieter Klamann、「Lubricants and Related Products」、Verlag Chemie Gmbh (1984)、185〜193頁;C.V. SmalheerおよびR.K. Smith「Lubricant Additives」、Lezius-Hiles社 (1967) ;M.W.Ranney、「Lubricant Additives」、Noyes Data社 (1973)、92〜145頁、M.W. Ranney、「Lubricant Additives, Recent Developments」、Noyes Data社 (1978)、139〜164頁;M.W. Ranney、「Synthetic Oils and Additives for Lubricants」、Noyes Data社 (1980) 96〜166頁を含めた非常に多くの文献に、記述されている。これらの各文献の内容は、本明細書で参考として援用されている。

分散剤−粘度改良剤は、一般に、機能化することにより、すなわち、炭化水素重合体骨格極性基を付加することにより、調製される。

Hayashiらの米国特許第4,670,173号は、アシル化反応生成物(これは、遊離ラジカル開始剤の存在下にて、水素化ブロック共重合体とα、β−オレフィン性不飽和試薬とを反応させることにより、形成した)と、第一級アミン、および必要に応じて、ポリアミンおよび一官能性酸とを反応させることにより製造した、分散剤−粘度改良剤としての使用に適切な組成物に関する。

Chungらの米国特許第5,035,821号は、エチレン性不飽和カルボン酸部分でグラフト化したエチレン共重合体、2個またはそれ以上の第一級アミノ基を有するポリアミンまたはポリオール、および多官能性長鎖ヒドロカルビル置換ジカルボン酸またはその無水物の反応生成物から構成される、粘度指数改良剤−分散剤に関する。

Van Zonらの米国特許第5,049,294号は、α,β-不飽和カルボン酸と、選択的に水素化した星型重合体とを反応させ、次いで、そのように形成した生成物を、長鎖アルカン置換カルボン酸および1個〜8個の窒素原子を有するC1〜C18アミンおよび/または少なくとも2個の水酸基を有するアルカンポリオールまたは予め形成したそれらの生成物と反応させることにより生成した分散剤/VI改良剤に関する。

Blochらの米国特許第4,517,104号は、油溶性の粘度改良性エチレン共重合体に関し、この共重合体は、エチレン性不飽和カルボン酸部分と反応されるかまたはグラフト化され、次いで、2個またはそれ以上の第一級アミン基およびカルボン酸成分を有するポリアミンまたは予め形成したそれらの反応生成物と反応されるかまたはグラフト化されている。

Gutierrezらの米国特許第4,632,769号は、油溶性の粘度改良性エチレン共重合体を記述しており、これは、エチレン性不飽和カルボン酸部分と反応されるかまたはグラフト化され、2個またはそれ以上の第一級アミン基およびC22〜C28オレフィンカルボン酸成分を有するポリアミンと反応されている。

これらの各特許の内容は、本明細書中で参考として援用されている。

多目的添加剤、特に粘度改良剤および分散剤に関する、以下の米国特許の開示内容は、さらに本明細書中で参考として援用されている:
2,973,344 3,488,049 3,799,877
3,278,550 3,513,095 3,842,010
3,311,558 3,563,960 3,864,098
3,312,619 3,598,738 3,864,268
3,326,804 3,615,288 3,879,304
3,403,011 3,637,610 4,033,889
3,404,091 3,652,239 4,051,048
3,445,389 3,687,849 4,234,435。

概要

新規な多目的潤滑剤添加剤、特に、潤滑剤の粘度特性および分散特性を改良した多目的添加剤、このような多目的添加剤を調製する方法、および分散特性および粘度特性を改良した潤滑剤、を提供すること。

以下の(a)、(b-1)、(b-2)、および必要に応じて(c)を含む反応物の反応生成物を含有する、潤滑油組成物用の分散剤−粘度改良剤組成物

(a)油溶性で実質的に水素化したビニル置換芳香族化合物脂肪族共役ジエンブロック共重合体であって、ここで、該共重合体は、約30,000〜約300,000の範囲の数平均分子量を有し、エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体でグラフト化されている;

(b-1)少なくとも1個の縮合可能な水酸基を含有する、少なくとも1種のポリエステル

(b-2)少なくとも1個の縮合可能な第一級または第二級アミノ基を有する、少なくとも1種のポリアミン;

(c)少なくとも1種の脂肪族炭化水素置換カルボン酸またはその無水物。

目的

本発明の第一の目的は、新規な多目的潤滑剤添加剤を提供することにある。

本発明の特定の目的は、新規な分子微細構造を有する潤滑剤添加剤を提供することにある。

さらに特定の目的は、潤滑剤の粘度特性および分散特性を改良した多目的添加剤を提供することにある。

さらに他の目的は、このような多目的添加剤を調製する方法を提供することにある。

他の目的は、粘度改良特性を有する組成物であって、ビニル置換芳香族化合物−共役ジエン共重合体と比較して、水素処理した鉱油およびポリアルファオレフィン油との相溶性を改良した組成物を提供することにある。

さらに他の目的は、分散特性および粘度特性を改良した潤滑剤を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

以下の(a)、(b-1)、(b-2)、および必要に応じて(c)を含む反応物反応生成物を含有する、潤滑油組成物用の分散剤−粘度改良剤組成物:(a)油溶性で実質的に水素化したビニル置換芳香族化合物脂肪族共役ジエンブロック共重合体であって、ここで、該共重合体は、約30,000〜約300,000の範囲の数平均分子量を有し、エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体グラフト化されている;(b-1)少なくとも1個の縮合可能な水酸基を含有する、少なくとも1種のポリエステル;(b-2)少なくとも1個の縮合可能な第一級または第二級アミノ基を有する、少なくとも1種のポリアミン;(c)少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸またはその無水物。

請求項2

以下の(a)、(b-1)、(b-2)、および必要に応じて(c)を含む反応物の反応生成物を含有する、油溶性組成物または油分散可能な組成物:(a)油溶性で実質的に水素化したビニル置換芳香族化合物−脂肪族共役ジエンブロック共重合体であって、ここで、該共重合体は、約30,000〜約300,000の範囲の数平均分子量を有し、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体でグラフト化されている;(b-1)コハク酸基1モルあたり、平均して、少なくとも1個の遊離の水酸基を含有する、ポリイソブテニル置換コハク酸ポリエステル;(b-2)次式を有するアルキレンポリアミン

請求項

ID=000002HE=005 WI=045 LX=0375 LY=1700ここで、nは、1〜約10の数、各Rは、独立して、水素、1個〜約30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、または次式の基である:

請求項

ID=000003HE=015 WI=035 LX=0425 LY=1950ここで、各xは、独立して、0または1〜約5の数であり、そして該アルキレン基は、2個〜約10個の炭素原子を有する;(c)少なくとも1種の脂肪族炭化水素置換カルボン酸またはその無水物。

請求項3

前記ブロック共重合体が、実質的に水素化した線状ノルマルブロック共重合体またはランダムブロック共重合体であり、該ノルマルブロック共重合体は、該ビニル置換芳香族化合物の少なくとも1個の重合体ブロックおよび該脂肪族共役ジエンの少なくとも1個の重合体ブロックを有する2個〜約5個の重合体ブロックを有し、該ランダムブロック共重合体は、ビニル置換芳香族化合物モノマーおよび脂肪族共役ジエンモノマーから製造され、該ブロック共重合体中の該ビニル置換芳香族化合物ブロックの全量は、20重量%〜約70重量%の範囲であり、そして該ブロック共重合体中の該ジエンブロックの全量は、約30重量%〜約80重量%の範囲である、請求項1または2に記載の組成物。

請求項4

前記ビニル置換芳香族化合物が、スチレンである、請求項1または2に記載の組成物。

請求項5

前記ジエンが、イソプレンまたはブタジエンである、請求項1または2に記載の組成物。

請求項6

前記ポリエステル(b-1)が、少なくとも1種のヒドロカルビル置換ポリカルボン酸またはその無水物と、少なくとも1種のポリオールとの反応生成物である、請求項1に記載の組成物。

請求項7

前記ポリアミン(b-2)が、少なくとも1個のN-H基を有するアルキレンポリアミン、少なくとも1個のN-H基を有するポリアミンボトムス、少なくとも1個のN-H基を有するポリオキシアルキレンポリアミン、少なくとも1個のN-H基を有するアルカノールアミン、および炭化水素ベースモノカルボン酸または炭化水素置換コハク酸とポリアミンとの誘導体からなる群の少なくとも1種の構成要素、それらのいずれかのホウ酸塩化誘導体またはそれらの混合物であり、該誘導体が、少なくとも1個のN-H基を含有する、請求項1に記載の組成物。

請求項8

前記ポリエステル(b-1)が、ペンタエリスリトール、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオールソルビトールグリセロールポリエーテルポリオール、2-エチル-2-アミノ-1,3-プロパンジオールおよびトリス-ヒドロキシメチルアミノメタンからなる群から選択される少なくとも1種のポリオールから誘導される、請求項1または2に記載の組成物。

請求項9

前記エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体が、カルボニル炭素を除いて、2個〜約20個の炭素原子を含有するα,β-不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体である、請求項1または2に記載の組成物。

請求項10

前記カルボン酸またはその無水物(c)が、モノカルボン酸またはその無水物である、請求項1または2に記載の組成物。

請求項11

前記共重合体が、全体で2個または3個の重合体ブロックを有するノルマルブロック共重合体か、またはランダムブロック共重合体であり、ここで、該共重合体の数平均分子量は、約30,000〜約300,000であり、ここで、該共重合体中の該共役ジエンブロックの全量は、約40重量%〜約60重量%であり、そして該ビニル置換芳香族化合物ブロックの全量は、約40重量%〜約60重量%である、請求項1または2に記載の組成物。

請求項12

活性通常液状有機希釈剤および約5〜約40重量%の請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を含有する添加剤濃縮物であって、さらに、必要に応じて、ポリメタクリル酸エステルアルキル化ナフタレンおよびマレイン酸エステル酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される、約1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の流動点降下剤を含有する、添加剤濃縮物。

請求項13

主要量の潤滑粘性のあるオイルおよび少量の請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物を含有する、潤滑組成物

請求項14

主要量の潤滑粘性のあるオイルおよび少量の請求項12に記載の添加剤濃縮物を含有する、潤滑組成物。

請求項15

前記潤滑粘性のあるオイルが、合成油である、請求項13に記載の潤滑組成物。

請求項16

前記潤滑粘性のあるオイルが、鉱油である、請求項13に記載の潤滑組成物。

請求項17

前記合成油が、ポリアルファオレフィン油である、請求項15に記載の潤滑組成物。

請求項18

前記鉱油が、水素処理したナフテン油である、請求項16に記載の潤滑組成物。

技術分野

0001

本発明は、潤滑油用分散剤−粘度改良剤、およびこのような分散剤−粘度改良剤を含有するオイル組成物および濃縮物に関する。

背景技術

0002

潤滑油の粘度、特に、鉱油ベースの潤滑油の粘度は、一般に、温度に依存する。この潤滑油の温度が上がると、その粘度は、通常、低下する。

0003

粘度改良剤の機能は、その温度が上昇するにつれた粘度低下の範囲を狭くすること、またはその温度が低下するにつれた粘度上昇の範囲を狭くすること、またはその両方にある。それゆえ、粘度改良剤は、温度の変化に伴った、この粘度改良剤を含むオイル粘度変化を改善する。それにより、このオイルの流動性が改良される。

0004

粘度改良剤は、通常、重合体物質であり、しばしば、粘度指数改良剤と呼ばれる。

0005

分散剤もまた、潤滑剤の分野において、周知である。分散剤は、不純物、特に、機械装置(例えば、内燃機関自動変速機など)の操作中において、懸濁液中に形成される不純物を、潤滑される部分の表面に、スラッジまたは他の沈殿物として沈殿させるよりもむしろ、それらの不純物を保持するために、潤滑剤で使用される。

0006

粘度改良特性および分散剤特性の両方を与える多機能性添加剤も同様に、当該技術分野で周知である。このような生成物は、Dieter Klamann、「Lubricants and Related Products」、Verlag Chemie Gmbh (1984)、185〜193頁;C.V. SmalheerおよびR.K. Smith「Lubricant Additives」、Lezius-Hiles社 (1967) ;M.W.Ranney、「Lubricant Additives」、Noyes Data社 (1973)、92〜145頁、M.W. Ranney、「Lubricant Additives, Recent Developments」、Noyes Data社 (1978)、139〜164頁;M.W. Ranney、「Synthetic Oils and Additives for Lubricants」、Noyes Data社 (1980) 96〜166頁を含めた非常に多くの文献に、記述されている。これらの各文献の内容は、本明細書で参考として援用されている。

0007

分散剤−粘度改良剤は、一般に、機能化することにより、すなわち、炭化水素重合体骨格極性基を付加することにより、調製される。

0008

Hayashiらの米国特許第4,670,173号は、アシル化反応生成物(これは、遊離ラジカル開始剤の存在下にて、水素化ブロック共重合体とα、β−オレフィン性不飽和試薬とを反応させることにより、形成した)と、第一級アミン、および必要に応じて、ポリアミンおよび一官能性酸とを反応させることにより製造した、分散剤−粘度改良剤としての使用に適切な組成物に関する。

0009

Chungらの米国特許第5,035,821号は、エチレン性不飽和カルボン酸部分でグラフト化したエチレン共重合体、2個またはそれ以上の第一級アミノ基を有するポリアミンまたはポリオール、および多官能性長鎖ヒドロカルビル置換ジカルボン酸またはその無水物の反応生成物から構成される、粘度指数改良剤−分散剤に関する。

0010

Van Zonらの米国特許第5,049,294号は、α,β-不飽和カルボン酸と、選択的に水素化した星型重合体とを反応させ、次いで、そのように形成した生成物を、長鎖アルカン置換カルボン酸および1個〜8個の窒素原子を有するC1〜C18アミンおよび/または少なくとも2個の水酸基を有するアルカンポリオールまたは予め形成したそれらの生成物と反応させることにより生成した分散剤/VI改良剤に関する。

0011

Blochらの米国特許第4,517,104号は、油溶性の粘度改良性エチレン共重合体に関し、この共重合体は、エチレン性不飽和カルボン酸部分と反応されるかまたはグラフト化され、次いで、2個またはそれ以上の第一級アミン基およびカルボン酸成分を有するポリアミンまたは予め形成したそれらの反応生成物と反応されるかまたはグラフト化されている。

0012

Gutierrezらの米国特許第4,632,769号は、油溶性の粘度改良性エチレン共重合体を記述しており、これは、エチレン性不飽和カルボン酸部分と反応されるかまたはグラフト化され、2個またはそれ以上の第一級アミン基およびC22〜C28オレフィンカルボン酸成分を有するポリアミンと反応されている。

0013

これらの各特許の内容は、本明細書中で参考として援用されている。

0014

多目的添加剤、特に粘度改良剤および分散剤に関する、以下の米国特許の開示内容は、さらに本明細書中で参考として援用されている:
2,973,344 3,488,049 3,799,877
3,278,550 3,513,095 3,842,010
3,311,558 3,563,960 3,864,098
3,312,619 3,598,738 3,864,268
3,326,804 3,615,288 3,879,304
3,403,011 3,637,610 4,033,889
3,404,091 3,652,239 4,051,048
3,445,389 3,687,849 4,234,435。

発明が解決しようとする課題

0015

本発明の第一の目的は、新規な多目的潤滑剤添加剤を提供することにある。

0016

本発明の特定の目的は、新規な分子微細構造を有する潤滑剤添加剤を提供することにある。

0017

さらに特定の目的は、潤滑剤の粘度特性および分散特性を改良した多目的添加剤を提供することにある。

0018

さらに他の目的は、このような多目的添加剤を調製する方法を提供することにある。

0019

他の目的は、粘度改良特性を有する組成物であって、ビニル置換芳香族化合物共役ジエン共重合体と比較して、水素処理した鉱油およびポリアルファオレフィン油との相溶性を改良した組成物を提供することにある。

0020

さらに他の目的は、分散特性および粘度特性を改良した潤滑剤を提供することにある。

0021

他の目的は、一部は、本開示により明らかとなり、一部は、この後に示す。

課題を解決するための手段

0022

本発明は、以下の(a)、(b-1)、(b-2)、および必要に応じて(c)を含む反応物の反応生成物を含有する、潤滑油組成物用の分散剤−粘度改良剤組成物を提供する:
(a)油溶性で実質的に水素化したビニル置換芳香族化合物−脂肪族共役ジエンブロック共重合体であって、ここで、該共重合体は、約30,000〜約300,000の範囲の数平均分子量を有し、エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体でグラフト化されている;
(b-1)少なくとも1個の縮合可能な水酸基を含有する、少なくとも1種のポリエステル
(b-2)少なくとも1個の縮合可能な第一級または第二級アミノ基を有する、少なくとも1種のポリアミン;
(c)少なくとも1種のヒドロカルビル置換カルボン酸またはその無水物。

0023

本発明はまた、以下の(a)、(b-1)、(b-2)、および必要に応じて(c)を含む反応物の反応生成物を含有する、油溶性組成物または油分散可能な組成物を提供する:
(a)油溶性で実質的に水素化したビニル置換芳香族化合物−脂肪族共役ジエンブロック共重合体であって、ここで、該共重合体は、約30,000〜約300,000の範囲の数平均分子量を有し、α,β-エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体でグラフト化されている;
(b-1)コハク酸基1モルあたり、平均して、少なくとも1個の遊離の水酸基を含有する、ポリイソブテニル置換コハク酸ポリエステル;
(b-2)次式を有するアルキレンポリアミン

0024

0025

ここで、nは、1〜約10の数、各Rは、独立して、水素、1個〜約30個の炭素原子を有するヒドロカルビル基、または次式の基である:

0026

0027

ここで、各xは、独立して、0または1〜約5の数であり、そして該アルキレン基は、2個〜約10個の炭素原子を有する;
(c)少なくとも1種の脂肪族炭化水素置換カルボン酸またはその無水物。

0028

1実施態様では、前記ブロック共重合体は、実質的に水素化した線状ノルマルブロック共重合体またはランダムブロック共重合体であり、該ノルマルブロック共重合体は、該ビニル置換芳香族化合物の少なくとも1個の重合体ブロックおよび該脂肪族共役ジエンの少なくとも1個の重合体ブロックを有する2個〜約5個の重合体ブロックを有し、該ランダムブロック共重合体は、ビニル置換芳香族化合物モノマーおよび脂肪族共役ジエンモノマーから製造され、該ブロック共重合体中の該ビニル置換芳香族化合物ブロックの全量は、20重量%〜約70重量%の範囲であり、そして該ブロック共重合体中の該ジエンブロックの全量は、約30重量%〜約80重量%の範囲である。

0029

他の実施態様では、前記ビニル置換芳香族化合物は、スチレンである。

0030

さらに他の実施態様では、前記ジエンは、イソプレンまたはブタジエンである。

0031

さらに他の実施態様では、前記ポリエステル(b-1)は、少なくとも1種のヒドロカルビル置換ポリカルボン酸またはその無水物と、少なくとも1種のポリオールとの反応生成物である。

0032

さらに他の実施態様では、前記ポリアミン(b-2)は、少なくとも1個のN-H基を有するアルキレンポリアミン、少なくとも1個のN-H基を有するポリアミンボトムス、少なくとも1個のN-H基を有するポリオキシアルキレンポリアミン、少なくとも1個のN-H基を有するアルカノールアミン、および炭化水素ベースモノカルボン酸または炭化水素置換コハク酸とポリアミンとの誘導体からなる群の少なくとも1種の構成要素、それらのいずれかのホウ酸塩化誘導体またはそれらの混合物であり、該誘導体が、少なくとも1個のN-H基を含有する。

0033

さらに他の実施態様では、前記ポリエステル(b-1)は、ペンタエリスリトール、2-エチル-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオールソルビトールグリセロールポリエーテルポリオール、2-エチル-2-アミノ-1,3-プロパンジオールおよびトリス-ヒドロキシメチルアミノメタンからなる群から選択される少なくとも1種のポリオールから誘導される。

0034

さらに他の実施態様では、前記エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体は、カルボニル炭素を除いて、2個〜約20個の炭素原子を含有するα,β-不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体である。

0035

さらに他の実施態様では、前記カルボン酸またはその無水物(c)は、モノカルボン酸またはその無水物である。

0036

さらに他の実施態様では、前記共重合体は、全体で2個または3個の重合体ブロックを有するノルマルブロック共重合体か、またはランダムブロック共重合体であり、ここで、該共重合体の数平均分子量は、約30,000〜約300,000であり、ここで、該共重合体中の該共役ジエンブロックの全量は、約40重量%〜約60重量%であり、そして該ビニル置換芳香族化合物ブロックの全量は、約40重量%〜約60重量%である。

0037

本発明はまた、不活性通常液状有機希釈剤および約5〜約40重量%の前記組成物を含有する添加剤濃縮物を提供し、該添加剤濃縮物は、さらに、必要に応じて、ポリメタクリル酸エステルアルキル化ナフタレンおよびマレイン酸エステル酢酸ビニル共重合体からなる群から選択される、約1重量%〜約5重量%の少なくとも1種の流動点降下剤を含有する。

0038

本発明はまた、主要量の潤滑粘性のあるオイルおよび少量の前記組成物を含有する潤滑組成物を提供する。

0039

本発明はまた、主要量の潤滑粘性のあるオイルおよび少量の前記添加剤濃縮物を含有する潤滑組成物を提供する。

0040

1実施態様では、前記潤滑粘性のあるオイルは、合成油である。

0041

他の実施態様では、前記潤滑粘性のあるオイルは、鉱油である。

0042

さらに他の実施態様では、前記合成油は、ポリアルファオレフィン油である。

0043

さらに他の実施態様では、前記鉱油は、水素処理したナフテン油である。

0044

油溶性で実質的に水素化したビニル置換芳香族化合物−脂肪族共役ジエンブロック共重合体
本明細書で使用されるように、用語「共重合体」とは、2個またはそれ以上のモノマーから誘導したインターポリマーを意味する。本発明では、これらのモノマーの1個は、ビニル置換芳香族化合物であり、他のモノマーは、脂肪族共役ジエンである。

0045

このビニル置換芳香族化合物は、一般に、8個〜約20個の炭素原子、好ましくは、8個〜12個の炭素原子、最も好ましくは、8個または9個の炭素原子を含有する。

0046

ビニル置換芳香族化合物の例には、ビニルアントラセンビニルナフタレンおよびビニルベンゼン(スチレン類)がある。スチレン類は好ましい。スチレン類の例には、スチレン、α-メチルスチレンオルト-メチルスチレンメタ-メチルスチレン、パラ-メチルスチレン、パラ-第三級ブチルスチレンが包含され、スチレンは好ましい。

0047

この共役ジエンは、一般に、4個〜約10個の炭素原子、好ましくは、4個〜6個の炭素原子を有する。共役ジエンの例には、ピペリレン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、クロロプレン、イソプレンおよび1,3-ブタジエンが包含され、イソプレンおよびブタジエンは、特に好ましい。このような共役ジエンの混合物は、有用である。

0048

これらの共重合体のビニル置換芳香族化合物の含量は、典型的には、約20重量%〜約70重量%の範囲、好ましくは、約40重量%〜約60重量%の範囲である。これらの共重合体の脂肪族共役ジエンの含量は、典型的には、約30重量%〜約80重量%の範囲、好ましくは、約40重量%〜約60重量%の範囲である。

0049

これらの共重合体は、当該技術分野で周知の方法により、調製され得る。このような共重合体は、通常、電子受容性芳香族化合物の存在下での第IA族金属を用いたアニオン重合、または重合触媒としての前形成した有機金属化合物(例えば、第二級ブチルリチウム)を用いたアニオン重合により、調製され得る。

0050

本発明のスチレン/ジエンブロック共重合体は、通常、種々の方法を用い、得られる重合体に最も望ましい特性を生じるように反応条件を変えて、アニオン重合により、製造される。アニオン重合では、その開始剤は、有機金属物質(例えば、アルキルリチウム)か、または第IA族金属から芳香族物質(例えば、ナフタレン)への電子移動により形成したアニオンか、いずれかであり得る。好ましい有機金属物質は、アルキルリチウム(例えば、第二級ブチルリチウム)であり、この重合は、このジエンモノマーまたはスチレンのいずれかへのブチルアニオンの付加により、開始される。

0051

アルキルリチウム開始剤を使用するとき、1個のモノマー(例えば、スチレン)の単独重合体が選択的に調製され得、各重合体分子は、アニオン末端およびリチウム対イオンを有する。このカルボアニオン末端は、別のモノマーに対して、活性開始部位を残している。

0052

0053

得られる重合体は、モノマーを完全に使い果たしたとき、通常、全て類似の分子量および組成を有し、この重合体は、「単分散」である(すなわち、数平均分子量に対する重量平均分子量の比は、極めて1.0に近い)。この時点で、このホモポリスチレン−リチウム「リビング」重合体に1,3-ブタジエン、イソプレンまたは他の安定なアニオン重合性モノマーを付加することにより、第二セグメントが生成し、これは、その末端アニオン部位から成長して、リチウム対イオンを伴って、アニオン末端を有するリビングダイブロック重合体を生成する。

0054

0055

引き続いて、スチレンをさらに導入することにより、新しいポリAブロック-ポリBブロック-ポリAブロック重合体、すなわち、A-B-Aトリブロック重合体が生成され得、異なる配列で異なるモノマーを逐次に段階的に付加することにより、高次のブロック重合体を製造し得る。

0056

別の方法では、リビングダイブロック重合体(living diblock polymer)は、ジアルキルジクロロシランのような試薬に晒すことにより、カップリングし得る。2個のA-Bダイブロックリビング重合体のカルボアニオン「頭部」は、このような試薬を用いてカップリングされ、LiClの沈殿が起こって、上記の連続的なモノマー付加方法により得られるものとは少し異なるA-B-Aトリブロック重合体が得られ、ここで、中央のBブロックの大きさは、最初のリビング(アニオン性)ダイブロック中間体中のBブロックの大きさの2倍になる。

0057

スチレンの逐次付加により比較的大きい単独重合体セグメント(A)を形成し、続いて、ジエンの逐次付加により比較的大きい単独重合体セグメント(B)を形成することにより製造したブロック共重合体は、ポリ-A-ブロック-ポリ-B共重合体、またはA-Bダイブロック重合体と呼ばれる。

0058

他の変形法では、金属ナフタリドを使用して重合を開始した場合、モノマー(A)への単独の電荷移動により、ラジカル−アニオンが発生し、これは、二量化して、ジアニオン求核部分を生じ得、それが、二方向に同時に重合を順次開始する。それゆえ、

0059

0060

である。第二のモノマー(B)に晒すことにより、ポリB-ブロック-ポリA-ブロック-ポリB、すなわち、B-A-Bトリブロック重合性ジアニオンが形成され、これは、より高次のブロック重合体の形成において、同じまたは異なる化学タイプの別のアニオン重合可能なモノマーと引き続き相互作用し得る。通常のブロック共重合体は、一般に、約5個までのこのようなブロックを有すると考えられている。

0061

アニオン重合に使用する溶媒は、形成される共重合体の性質を決定し得る。非極性パラフィン性溶媒(例えば、ヘキサンまたはヘプタン)は、成長しているアニオンの電荷分離を抑制し、その活性有機リチウム頭部の塩基性を減少させ、そして開始速度を低下させて、それにより、種々のモノマー間の相対的な重合速度の違いをはっきりとさせる。

0062

通常、混合物中において、一方のモノマーが他のモノマーより速く重合すると、そのモノマーの多いセグメントが生じ、時々、他のモノマーが混在している。ある場合には、このことは、「ランダムブロック重合体」または「テーパブロック重合体(tapered block polymer)」と呼ばれるタイプの重合体を形成するのに、有利に利用できる。2種の異なるモノマーの混合物を、非極性のパラフィン性溶媒中でアニオン重合するとき、一方のモノマーが選択的に重合を開始し、通常、重合して、比較的短い単独重合体のセグメントを生成する。第二のモノマーの取り込みは必然的であり、これにより、異なる構造の短いセグメントが生成する。次いで、第一のタイプのモノマーの取り込みにより、その単独重合体の他の短いセグメントが生成し、この工程が継続されて、異なる長さの単独重合体の比較的短いセグメントの多少「ランダム」な交互分布が得られる。ランダムブロック重合体は、一般に、このようなブロックを5個より多く含有するものであると考えられている。ある時点では、一方のモノマーが枯渇し、他のモノマーが優先的に取り込まれて、「テーパブロック共重合体」にて、単独重合体の長いブロックが生じる。

0063

ランダムブロック共重合体またはテーパブロック共重合体を調製する別の方法には、スチレンの重合開始、およびジエンモノマーの断続的または段階的な付加の中断が包含される。この付加は、スチレンおよび特定のジエンモノマーの相対的な反応比および速度定数に従って、計画される。

0064

「促進剤」は、種々のモノマー間の重合速度の相対的な違いを少なくしつつ、アニオン開始および重合を促進する、電子豊富な分子である。促進剤はまた、ジエンモノマーがブロック重合体に取り込まれる様式に影響を与え、ジエンの通常の1,4-シス付加よりも1,2-重合を優先させて、得られる重合体の溶解特性に影響を与え得る。促進剤には、テトラヒドロフランテトラヒドロピラン、線状エーテルおよびクラウンエーテル、N,N-ジメチルホルムアミドテトラメチルエチレンジアミン、および配位に利用できる非結合電子対を有する他の非プロトン性試薬が挙げられる。

0065

最初に得られる不飽和ブロック重合体を水素化すると、さらに酸化的および熱的に安定な重合体が生成する。還元は、典型的には、細かく分割したまたは担持したニッケル触媒を用いて、この重合工程の一部として、行われる。他の遷移金属もまた、この変形を行うのに用いられ得る。水素化は、通常、最初の重合性のオレフィン性不飽和のおよそ94〜96%を還元するように、行われる。一般に、これらの重合体は、酸化安定性の理由から、水素化前の重合体中に存在するオレフィン性二重結合の全量を基準にして、約5%を越える、好ましくは、約0.5%を越える残留オレフィン性不飽和を含有しない。このような不飽和は、当業者の周知の多くの方法(例えば、赤外スペクトルまたは核磁気共鳴スペクトル)により、測定され得る。最も好ましくは、これらの共重合体は、前記分析方法により測定される程度に多くの不飽和を含有しない。

0066

他の重合方法(例えば、乳化重合法)は、使用できる。

0067

これらの重合体(特に、スチレン−ジエン共重合体)は、ランダム共重合体規則的ブロック共重合体またはランダムブロック共重合体であり得る。ランダム共重合体は、いずれのモノマーの単独重合体の顕著なブロックもなく、その重合体鎖において、コモノマーがランダムにまたはほぼランダムに配列している共重合体である。規則的ブロック共重合体は、あるタイプのモノマーの単独重合体の少数の比較的長い鎖が、他のタイプのモノマーの単独重合体の少数の比較的長い鎖と交互に結合している共重合体である。ランダムブロック共重合体は、あるタイプのモノマーの単独重合体の多数の比較的短い鎖が、他のタイプのモノマーの単独重合体の比較的短い鎖と交互に並んでいる共重合体である。

0068

本発明で用いるランダム共重合体、規則的ブロック共重合体およびランダムブロック共重合体は、線状であり得、または部分的にまたは高度に分枝していてもよい。線状の規則的ブロック共重合体またはランダムブロック共重合体では、単独重合体セグメントの相対配置は、明らかである。両者の構造上の相違は、その単独重合体セグメントの数および相対的な大きさにある。いずれかのタイプの線状ブロック共重合体の配置は、常に、単独重合体セグメントに関して、交互である。

0069

ノルマルブロック共重合体、すなわち、規則的ブロック共重合体は、通常、各モノマーの比較的長い単独重合体ブロックを、1個〜約5個、しばしば、1個〜約3個、好ましくは、1個〜約2個で有する。それゆえ、スチレンまたは他のビニル芳香族モノマー(A)とジエンモノマー(B)との線状の規則ダイブロック共重合体の場合には、以下のようにして、単独重合体(B)の大きなブロックに結合した単独重合体(A)の大きなブロックにより表わされる一般構造を有する:

0070

0071

ここで、aおよびbは、以下で記述のものと同じである。一例には、以下がある:

0072

0073

ここで、モノマー(A)およびモノマー(B)のブロックは、必ずしも同じ大きさまたは分子量でなくてもよい。

0074

同様に、スチレンまたは他のビニル芳香族モノマー(A)とジエンモノマー(B)との線状の規則的トリブロック共重合体は、以下の構造により表され得る:

0075

0076

これらの「A-B-A」および「B-A-B」トリブロック共重合体の調製方法は、異なり、アニオン重合に関する文献に記述されている。

0077

線状のA-Bダイブロック共重合体の場合と同様に、AブロックおよびBブロックの大きさは、必ずしも同じではなく、かなり違っていてもよい。唯一必要条件は、いずれの規則的ブロック共重合体も、比較的少ないが比較的大きい交互の単独重合体セグメントを含有するということである。

0078

第三のモノマー(C)もまた、これらの線状の規則的ブロック共重合体に含有され得る。これらの単独重合体セグメントが、互いにどのように配列しているかに依存して、いくつかの立体配置が可能である。例えば、モノマー(A)、(B)および(C)の線状のトリブロック共重合体は、以下の一般的な立体配置により表され得る:

0079

0080

ここで、下枠文字、a、bおよびcは、そこに示したブロック内のモノマー単位概数を表わす。

0081

本発明に適用できる例として、(A)が、ジエン(例えば、イソプレンまたはブタジエン)から誘導したブロックを表わすとき、「a」は、通常、約100〜約2000の範囲、好ましくは、約500〜約1500の範囲である。(B)が、例えば、スチレンから誘導したブロックを表わすとき、「b」は、通常、約100〜約2000の範囲、好ましくは、約200〜約1000の範囲である。また、第三のブロック(C)が存在するとき、「c」は、通常、約10〜約1000の範囲であるが、但し、この重合体のMnは、本発明に有用であるとして示した範囲内である。

0082

しばしば、種々の単独重合体ブロックの配置は、反応条件(例えば、使用する触媒、およびモノマーの重合特性)により、指定される。重合体ブロックの配置を変える条件は、重合体分野の当業者に周知である。一定のタイプのブロック重合体の重合方法および調製方法に関する参考文献には、以下が挙げられる:
1) 「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」、Wiley-Interscience Publishing、New York、(1986);
2) A. NoshayおよびJ.E. McGrath、「Block Copolymers」、Academic Press、New York、(1979);
3) R.J. Ceresa著、「Block and Graft Copolymerization」、John WileyおよびSons、New York、(1976);および
4) D.J. Meier著、「Block Copolymers」、MMIPress、Harwood Academic Publishers、New York、(1979)。

0083

これらの各文献の内容は、ブロック共重合体に関連した開示について、本明細書中で参考として援用されている。

0084

実際には、線状のノルマルブロック共重合体では、各重合体ブロックに含まれる繰り返しモノマー単位の数は、通常、約500を越えるが、約500より少なくてもよい。1個のブロック中の配列の長さは、このブロック共重合体が、特定のモノマーのノルマル単独重合体と、ほぼ同じ固有単独重合性物理的特性(例えば、ガラス転移温度および重合体融解温度)を示すのに充分に長くなければならない。

0085

上で示した適切なノルマルダイブロック共重合体の例には、Shellvis-40およびShellvis-50が包含され、両方とも、Shell Chemical社から製造されている水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体である。

0086

ランダムブロック共重合体(これは、このノルマルブロック共重合体と別に使用されるか、それと組み合わせて使用され得、または全く使用されない)は、一般に、その中に1個またはそれ以上のブロック重合体部分を有するブロック共重合体として、定義される。さらに特定すると、このランダムブロック共重合体は、不定の長さのAブロックおよびBブロックを不定数で有するものとして、定義され得る。これらのランダムブロック共重合体は、一般に、上で記した共役ジエンタイプの1種のモノマーから製造され得、本明細書中で参考として援用するブタジエンおよびイソプレンは、好ましい。このランダムブロック共重合体を製造するのに使用される残りのモノマーには、この上で示したタイプのビニル置換芳香族化合物が包含され、これも、本明細書中で参考として援用されている。適切なタイプの芳香族モノマーは、スチレンである。このランダムブロック共重合体は、複数のモノマーを連続様式で供給するよりもむしろ、モノマーの混合物を、同時にまたは断続的に、重合系に供給することにより、製造され得る。種々のブロックの重量基準の量は、上で示したものと同じ、すなわち、約20〜約70重量のビニル置換芳香族化合物ブロックであり、40〜60重量%のこのようなブロックが好ましい。このランダムブロック共重合体の数平均分子量および重量平均分子量は、本質的に、上で示したものと同じであり、従って、本明細書中で参考として援用されている。このランダムブロック共重合体は、交互様式で配置されている、相当数のビニル置換芳香族繰り返し単位のブロックおよび相当数の共役ジエン繰り返し単位のブロックを含有する。これらの共重合体はまた、A'-B'-A'-B'-として表され得、ここで、A'は、ビニル置換芳香族化合物のブロックであり、B'は、共役ジエンのブロックであり、A'ブロックおよびB'ブロックの長さは、広範囲に変えられ、ノルマルブロック共重合体のAブロックおよびBブロックよりも、かなり短い。このランダムブロック共重合体の芳香族化合物ブロックの含有量は、好ましくは、約15〜約45重量%の範囲、さらに好ましくは、25〜約40重量%の範囲であるべきである。

0087

線状のブロック共重合体の立体配置の特別なタイプには、テーパブロック構造がある。この配置では、その重合体骨格の主要部分は、ランダムブロックタイプであり、その分子の1末端には、1タイプの単独重合体の大きなブロックが位置している。このタイプの重合体の合成は、線状のランダムブロック重合体を調製し、次いで、その重合の終了近くに、1タイプのモノマーをさらに多く添加して、成長している線状重合体鎖の末端において、追加した重合体が、一連のさらに大きな単独重合体を形成するようにすることにより、行われ得る。この目的には、いずれのタイプのモノマーも使用可能であるものの、より大きいテーパ単独重合体を得るには、通常、ビニル置換芳香族モノマーが選択される。

0088

線状のテーパランダムブロック共重合体は、潤滑剤調製物に通常使用する希釈剤に対して、著しく異なる溶解性を有し、高温での異なる増粘力、高せん断条件下での異なる高温粘性を有し、そして同じモノマーから製造した類似の分子量のランダムブロック共重合体と比較して、改良された低温粘度特性を有し得る。

0089

このような市販のランダムブロック共重合体の例には、BASF社から製造される種々のGlissoviscalブロック共重合体が包含される。以前に利用できたランダムブロック共重合体は、Phillips Petroleum社から製造されていたPhil-Ad粘度改良剤であった。

0090

正規またはノルマルブロック共重合体、またはランダムブロック共重合体、または両者の配合物のいずれを使用するかにかかわらず、それらは、そのオレフィン性二重結合のほぼ全てを除去するために、本発明での使用前に、水素化される。この水素化を行う方法は、当業者に周知であり、この点について詳細に記述する必要はない。要約すると、水素化は、これらの共重合体を、金属触媒(例えば、コロイドニッケル木炭上で担持したパラジウムなど)の存在下にて、大気圧以上の圧力で、水素と接触させることにより、行われる。

0091

一般に、これらの共重合体は、平均分子内に存在する炭素−炭素共有結合の全数を基準にして、約5%を越える、好ましくは、約0.5%を越える残留オレフィン性不飽和を含有しない。このような不飽和は、当業者に周知の多くの方法(例えば、赤外、NMRなど)により、測定され得る。最も好ましくは、これらの共重合体は、上記分析方法で検出できる不飽和を含有しない。芳香族性の不飽和は、本発明の文脈内では、オレフィン性不飽和とは見なされない。

0092

これらの共重合体は、典型的には、約30,000〜約300,000の範囲、好ましくは、約30,000〜約150,000の範囲の数平均分子量(Mn)を有する。これらの共重合体の重量平均分子量は、一般に、約50,000〜約500,000の範囲、好ましくは、約50,000〜約300,000の範囲である。

0093

エチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体
このエチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体は、当該技術分野で周知である。それらには、アクリル酸メタクリル酸マレイン酸フマル酸クロトン酸シトラコン酸イタコン酸およびメサコン酸のような酸、ならびにそれらの無水物、アミドまたはイミド、およびエステル(特に、低級アルキルエステル;ここで、用語「低級アルキル」とは、7個までの炭素原子を有するアルキル基を意味する)が挙げられる。好ましい化合物は、α,β-オレフィン性カルボン酸(特に、少なくとも2個のカルボキシ基を含有するもの、さらに特定すると、ジカルボン酸)、およびそれらの誘導体である。マレイン酸および無水マレイン酸、特に、後者は、特に好ましい。

0094

反応物(a)は、純粋な重合体の素練りによるか、または溶液中のいずれかにより、このエチレン性不飽和カルボン酸またはそれらの機能性誘導体を、当該技術分野で周知の方法を使用して、このエチレン共重合体骨格にグラフト化することにより、調製される。遊離ラジカルグラフト化方法が、通常、使用される。不飽和部位を含む共重合体(例えば、エチレンプロピレン−ジエン共重合体)を用いた「エン」反応による熱グラフト化法を使用してもよい。

0095

このエチレン性不飽和カルボン酸は、一般に、この重合体の重量を基準にして、約0.01重量%〜10重量%の範囲の量、好ましくは、0.1重量%〜5重量%の範囲の量、さらに好ましくは、0.2重量%〜2重量%の範囲の量で、使用される。

0096

遊離ラジカル発生試薬
このラジカルグラフト化は、好ましくは、グラフト化温度範囲内で熱分解して該遊離ラジカルを与える、遊離ラジカル開始剤(例えば、過酸化物ヒドロペルオキシドおよびアゾ化合物)を用いて、行われる。

0097

遊離ラジカル発生試薬は、当業者に周知である。例には、過酸化ベンゾイル過安息香酸t-ブチル、メタクロロ過安息香酸t-ブチル、過酸化t-ブチル、sec-ブチルペルオキシジカーボネートアゾビスイソブチロニトリルなどが包含される。遊離ラジカル発生試薬(これはまた、遊離ラジカル開始剤としても知られている)の非常に多くの例は、Floryによる、またBoveyおよびWinslowによる、上記関連試験において、述べられている。遊離ラジカル開始剤の広範囲にわたるリストは、J. BrandrupおよびE. H. Immergut著の「Polymer Handbook」、2版、JohnWileyおよびSons、New York (1975)、II-1からII-40までの頁に見られる。好ましい遊離ラジカル発生試薬には、過酸化t-ブチル、t-ブチルヒドロペルオキシド、過酸化t-アミル、過酸化クミル、t-ブチルペルオクトエート、m-クロロ過安息香酸t-ブチルおよびアゾビスイソバレロニトリルが挙げられる。

0098

この遊離ラジカル開始剤は、一般に、この反応物の全重量を基準にして、0.01〜約10重量%の量で、用いられる。好ましくは、この開始剤は、約0.05〜約1重量%で用いられる。

0099

この反応は、通常、約80℃と約200℃の間の範囲の温度、好ましくは、約130℃と約170℃の間の範囲の温度で、行われる。反応温度を決定する要件には、特定温度における、その系の反応性、およびこの開始剤の半減期が挙げられる。

0100

遊離ラジカル発生試薬の選択は、重要な要件であり得る。例えば、モノマーでグラフト化を受ける重合体が、溶媒(例えば、炭化水素油)で希釈されるとき、このモノマーのこのオイル希釈剤へのグラフト化が起こり得る。開始剤の選択は、このモノマーのこのオイル希釈剤へのグラフト化度に影響することが認められている。この希釈剤にグラフト化するモノマーの量を低減すると、通常、この重合体骨格にグラフト化するモノマーの量が増加する。オレフィン性共重合体樹脂へのモノマーのグラフト化効率の改良は、米国特許第5,298,565号に記述されており、この内容は、このことに関する開示について、本明細書中で参考として援用されている。

0101

このグラフト化工程において、約95℃で、アゾ基を含有する開始剤(例えば、デュポン社のVazo(登録商標重合開始剤)を使用すると、結果として、約150〜160℃で、過酸化物開始剤(例えば、過酸化t-ブチル)を使用した場合よりも、この重合体骨格へのグラフト化度が非常に高くなる。この遊離ラジカルグラフト化工程では、過エステル(peresters)は、特に効果的である。

0102

(b-1)水酸基含有ポリエステル
本発明の組成物を調製する際に、この水酸基含有ポリエステル(b-1)を使用することは、独特である。この水酸基含有ポリエステルは、少なくとも1個の縮合可能な水酸基を含有するカルボン酸化合物である。「縮合可能な」とは、ここで定義のように、この基が、例えば、アシル化剤との反応にさらに利用可能なことを意味する。このポリエステル(b-1)は、ヒドロカルビル置換ポリカルボン酸またはそれらの機能性誘導体(例えば、無水物)と、ポリオールまたはポリオール混合物とを反応させることにより、調製され得、ここで、このポリオールは、その水酸基の数が、利用可能な全てのカルボキシル基と反応するのに必要な数を越えるような量で、存在する。引き続く縮合は、通常、揮発性物質を除去しつつ、高温で行われる。それゆえ、得られる生成物は、未反応の水酸基を含有するポリエステルである。この未反応の水酸基は、アシル化反応物である重合体(a)および単量体(c)と縮合するのに利用可能である。

0103

このポリエステル(b-1)を調製するのに使用されるポリカルボン酸は、以下の一般式により例示され得る:

0104

0105

ここで、Rは、ヒドロカルビル基である。Rは、脂肪族または芳香族であり得、これには、アルキル、アルケニルアラルキルおよびアルカリールが挙げられ、この酸には、脂肪族基および芳香族基を含有する酸混合物が含まれる。好ましくは、Rは、脂肪族基であり、好ましくは、約5個〜約500個の炭素原子、さらに好ましくは、16個〜約200個の炭素原子、さらにより好ましくは、約30個〜約100個の炭素原子を有する。添字「n」は、2〜約10の範囲の数、好ましくは、2〜約4の範囲の数、さらに好ましくは、2または3である。特に好ましい実施態様では、n=2である。このような酸の混合物もまた、有用であり、本発明の水酸基含有ポリエステルを調製する際に、使用が考慮される。

0106

2種またはそれ以上のポリカルボン酸の混合物は使用され得、しばしば、この水酸基含有ポリエステル中間体および本発明の組成物に、所望の性能特性を与える。

0107

適切なポリカルボン酸またはその無水物は、ヒドロカルビル置換されており、好ましくは、油溶性である。好ましくは、このヒドロカルビル置換基は、脂肪族であり、少なくとも8個の炭素原子、さらに好ましくは、少なくとも約30個の炭素原子を有する。他の実施態様では、このポリカルボン酸またはその無水物は、ヒドロカルビル置換ポリカルボン酸またはその無水物の混合物を包含し、特に、その脂肪族置換基中に約12個〜約24個の炭素原子を有する脂肪族置換ポリカルボン酸またはその無水物およびその脂肪族置換基中に少なくとも約40個の炭素原子を有する脂肪族置換ポリカルボン酸またはその無水物を含有する混合物を包含する。

0108

有用な脂肪族ポリカルボン酸またはその無水物およびそれらの調製方法を記述している特許には、非常に多くの他の特許のうち、米国特許第3,215,707号(Rense);第3,219,666号(Normanら);第3,231,587号(Rense);第3,912,764号(Palmer);第4,110,349号(Cohen);および第4,234,435号(Meinhardtら);および英国特許第1,440,219号が挙げられ、これらの内容は、有用なカルボン酸反応物の開示について、本明細書中で参考として援用されている。

0109

このカルボン酸反応物が誘導され得るポリアルケンには、2個〜約16個の炭素原子、通常、2個〜約6個の炭素原子を有する重合可能オレフィンモノマーの単独重合体およびインターポリマー(これはまた、共重合体と呼ばれる)がある。これらのインターポリマーには、2種またはそれ以上のオレフィンモノマーが、周知の従来方法によってインターポリマー化されて、以下のポリアルケンを形成するものがある:このポリアルケンは、その構造内に、該2種またはそれ以上のオレフィンモノマーのそれぞれから誘導される単位を有する。それゆえ、本明細書で用いる「インターポリマー」または「共重合体」は、2種の異なるモノマーから誘導した重合体、三元共重合体四元共重合体などを包含する。当業者に明らかなように、置換基が誘導されるポリアルケンは、しばしば、通常は、「ポリオレフィン」と呼ばれる。

0110

このポリアルケンが誘導されるオレフィンモノマーは、1個またはそれ以上のエチレン性不飽和基(すなわち、>C=C<)の存在により特徴づけられる重合可能なオレフィンモノマーである;すなわち、これらは、モノオレフィン性モノマー(例えば、エチレン、プロピレン、1-ブテンイソブテンおよび1-オクテン)またはポリオレフィン性モノマー(通常、ジオレフィン性モノマー;例えば、1,3-ブタジエンおよびイソプレン)である。

0111

これらのオレフィンモノマーは、通常、重合可能な末端オレフィン(すなわち、その構造内に、>C=CH2基が存在することにより特徴づけられるオレフィン)である。しかしながら、重合可能な内部オレフィンモノマー(これらは、時には、中間オレフィン(medial olefin)として、文献に示されている;これらは、その構造内に、以下の基が存在することにより特徴づけられる)もまた、ポリアルケンを形成するために、用いられ得る:

0112

0113

内部オレフィンモノマーが使用されるとき、それらは、通常、末端オレフィンと共に使用され、インターポリマーであるポリアルケンを生成する。本発明の目的上、特定の重合したオレフィンモノマーが、末端オレフィンおよび内部オレフィンの両方として分類され得るとき、それは、末端オレフィンと見なされる。それゆえ、1,3−ペンタジエン(すなわち、ピペリレン)は、本発明の目的上、末端オレフィンと考えられる。

0114

好ましいポリカルボン酸には、ポリオレフィン置換コハク酸、無水コハク酸エステル酸またはラクトン酸が挙げられる。

0115

非常に多くのポリカルボン酸が市販されており、その多くは、1社以上の企業から入手できる。市販のポリカルボン酸は、本発明で用いるポリエステル中間体の調製にて、使用され得る。これらの市販のポリ酸またはそれらのエステルは、それ単独でも使用できるものの、通常、ポリオレフィン置換コハク酸、それらの無水物または機能性誘導体と組み合わせて使用するのが、有益である。このような市販のポリカルボン酸およびそれらの無水物には、脂肪族酸(例えば、グルタル酸アジピン酸ピメリン酸セバシン酸アゼライン酸スベリン酸ドデカンジオン酸、5-ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロオクテンジカルボン酸、2-OH-コハク酸、クエン酸酒石酸シクロペンタンテトラカルボン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸、シクロヘキセン-4,5-ジカルボン酸およびシクロヘキサンジカルボン酸(1,2-、1,3-および1,4-))が挙げられるが、これらに限定されない。芳香族酸およびその無水物(フタル酸イソフタル酸テレフタル酸無水トリメリト酸トリメシン酸ピロメリト酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタル酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、および1,1,3-トリメチル-3-フェニリンダン-4',5'-ジカルボン酸)もまた、有用である。

0116

植物源および動物源のカルボン酸化合物に由来のポリ酸は、本発明のポリエステルを調製するのに使用され得る。不飽和植物酸熱カップリングにより製造したダイマー酸は、Emery社、Westvaco社、Unichema社および他の企業から入手できる。不飽和植物酸とアクリル酸および無水マレイン酸とのポリ酸反応生成物は、それぞれ、Diacid 1550およびTenax 2010の製品名称で、Westvaco社から入手できる。他の有用な植物由来酸は、12-ヒドロキシステアリン酸であり、これは、このポリエステルに、カルボキシル官能性およびヒドロキシ官能性の両方を与え得る。

0117

さらに、Hoechst Chemie社から入手できるポリエーテルα,ω-酸(例えば、3,6,9-トリオキサウンデカン-1,11-ジオン酸)および混合したポリグリコール二酸もまた、界面活性および極性を与え、低温での形態に影響を与えるために、この水酸基含有ポリエステルに混合され得る。

0118

本発明で用いる水酸基含有ポリエステルを製造するのに使用されるカルボン酸はまた、モノカルボン酸、すなわち、n=1であるカルボン酸として、約20当量%までのカルボン酸官能性を含有し得る。このような酸混合物は、好ましくは、モノカルボン酸として、約10当量%以下、さらに好ましくは、約5当量%以下のカルボン酸官能性を含有する。本発明で用いるポリエステルを調製するために使用するカルボン酸が、モノカルボン酸を本質的に含有しない場合、すなわち、少量で不純物量のモノカルボン酸以外を含有しない場合は、最も好ましい。

0119

ポリカルボン酸との混合物中に存在し得るモノカルボン酸は、式 R3COOHを有する。R3は、ヒドロカルビル基、好ましくは、脂肪族基である。好ましくは、R3は、約2個〜約500個の炭素原子を有する。好ましい1実施態様では、R3は、約8個〜約24個の炭素原子、多くの場合、約12個〜約18個の炭素原子を有する脂肪族基である。このような酸の例には、カプリル酸カプリン酸パルミチン酸ステアリン酸イソステアリン酸オレイン酸リノール酸、およびベヘン酸がある。

0120

特に好ましい群のモノカルボン酸は、ポリオレフィンまたは水素化オレフィン重合体と、アクリル酸またはメタクリル酸との反応により、調製される。

0121

このようなポリオレフィンまたはオレフィンオリゴマーまたは重合体は、典型的には、約12個〜約200個の炭素原子、好ましくは、約18個から、しばしば、約30個から、約100個までの炭素原子を含有する。このポリオレフィンまたはオレフィンオリゴマーは、2個〜約12個の炭素原子、好ましくは、3個〜8個の炭素原子、さらに好ましくは、3個〜4個の炭素原子を含有する種々のモノオレフィン(好ましくは、α-オレフィン)の重合により、得られる。

0122

適切なジカルボン酸には、次式を有する置換コハク酸が挙げられる:

0123

0124

ここで、R4は、上で定義のRおよびR3と同じである。R4は、好ましくは、以下のようなモノマーの重合により形成したオレフィン重合体誘導基である:エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、1-ヘキセンおよび3-ヘキセン。このような基は、通常、約30個〜約200個の炭素原子、多くの場合、約100個までの炭素原子を有する。R4はまた、高分子量の実質的に飽和な石油留分から誘導され得る。この炭化水素置換コハク酸およびそれらの誘導体は、さらに好ましい種類のカルボン酸である。

0125

3個〜10個の炭素原子を含有するポリカルボン酸もまた、本発明で使用するポリエステルを調製するのに、有用である。この水酸基含有ポリエステル中間体を製造するとき、これらの低級ポリカルボン酸を、それより高い分子量のポリカルボン酸と組み合わせて使用することは、しばしば、有用である。

0126

オレフィンおよびそれらの誘導体から誘導した上記の種類のカルボン酸は、当該技術分野で周知であり、その調製方法だけでなく、本発明で有用なタイプの代表例は、以下の米国特許に詳細に記述されている:
3,172,892 3,316,771 3,522,179
3,216,936 3,373,111 3,542,678
3,219,666 3,381,022 3,542,680
3,271,310 3,341,542 3,579,450
3,272,746 3,344,170 3,632,510
3,278,550 3,448,048 3,632,511
3,281,428 3,454,607 3,639,242
3,306,908 3,515,669。

0127

本発明のポリエステルを調製するためにポリオールと反応させるポリカルボン酸反応物として有用な化合物の非限定的な例には、以下の実施例に示す化合物が挙げられる。以下の実施例では、部は、他に指示がなければ、重量部である。温度は、摂氏(℃)である。

0128

実施例b−1
主としてイソブテン単位を含有し約1600の数平均分子量を有するポリブテン6400部(4モル)および無水マレイン酸408部(4.16モル)の混合物を、225〜240℃で4時間加熱する。次いで、この混合物を170℃まで冷却し、無水マレイン酸102部(1.04モル) を追加し、続いて塩素70部(0.99モル)を加える。後者は、170〜215℃で3時間にわたって加える。この混合物を、215℃でさらに3時間加熱し、次いで、220℃で真空ストリッピングし、そしてケイソウ土濾過する。この生成物は、61.8のケン化価を有する所望のポリブテニル置換無水コハク酸である。

0129

実施例b-2
200℃で、塩素化ポリブチレンと無水マレイン酸との反応により、ポリブテニル無水コハク酸を調製する。そのポリブテニル基は、805の数平均分子量を有し、主として、イソブテン単位を含有する。得られたアルケニル無水コハク酸は、113の酸価(500の当量に相当する)を有することが分かる。

0130

実施例b-3
触媒量の濃硫酸の存在下にて、約90℃の温度で、ポリオレフィン(Mnは約900)置換無水コハク酸2当量と、水1.02当量とを反応させることにより、ラクトン酸を調製する。この反応の完結に続いて、この硫酸触媒炭酸ナトリウム中和し、この反応混合物を濾過する。

0131

実施例b-4
アルキル基中に、平均して、約35個の炭素原子を有するアルキル置換無水コハク酸2当量と、エタノール1モルとを反応させることにより、エステル酸を調製する。

0132

実施例b-5
反応器に、蒸気相浸透法で測定した約950の数平均分子量を有するポリブテン(これは、主として、イソブテン単位から成る)1000部を充填し、続いて、無水マレイン酸108部を添加する。この混合物を110℃まで加熱し、続いて、110〜188℃の範囲の温度で6.5時間にわたり、100部のCl2を表面下で添加する。188℃を越えないように、この発熱反応を制御する。このバッチに窒素を吹き込み、次いで、保存する。

0133

実施例b-6
蒸気相浸透法で測定した約1650の分子量を有するポリブテン(これは、主として、イソブテン単位から成る)1000部、および無水マレイン酸106部を使用して、実施例b-5の方法と類似の方法を繰り返す。130℃でCl2を添加し始め、塩素化のほぼ最終時点で、188℃の最高温度に達するように、ほぼ連続した割合で添加する。この残留物に窒素を吹き込み、そして回収する。

0134

実施例b-7
反応器に、Albamarle社(ヒュストン、テキサス)から得たC18〜24オレフィン混合物1000部を充填する。この物質を65℃まで加熱し、続いて、無水マレイン酸350部を添加する。この温度を213℃まで上げ、次いで、全酸価が285と295の間になるまで、還流状態で保持する。分析により、マレイン酸の割合が0.30%より低くなるまで、この反応器の内容物をストリッピングして、揮発性物質を除去する。

0135

実施例b-8
反応器に、約1500の数平均分子量を有するポリブテン1000部、および溶融無水マレイン酸47.9部を充填する。これらの物質を138℃まで加熱し、続いて、塩素化して、この温度を188℃と191℃の間に上げ、その酸価が、43と49の間になるまで(約40〜45部のCl2を使用する)、加熱し塩素化する。この酸価が安定するまで、これらの物質を、224〜227℃で約2.5時間加熱する。この反応生成物を、鉱油希釈剤438部で希釈し、そしてケイソウ土濾助剤で濾過する。

0136

このポリエステルの調製に有用な多価アルコールは、約8個までの水酸基を含有し得、線状または分枝状であり得る。表現「分枝状」または「線状」とは、この多価アルコールの炭化水素骨格の立体配置を意味する。この多価アルコールは、一般に、2個〜約28個の炭素を含有する。例えば、3個の水酸基を含有するグリセロールは、線状であり、4個の水酸基を有するペンタエリスリトールは、分枝状である。2個の水酸基を有するネオペンチレングリコールは、分枝状である。

0137

本発明で有用な多価ヒドロキシ化合物の特定の例には、エチレングリコールジエチレングリコールトリエチレングリコールプロピレングリコールジプロピレングリコール、グリセロール、1,2-および1,3-プロパンジオール、ネオペンチレングリコール、1,2-、1,3-および1,4-ブタンジオール、1,4-ブテンジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールトリペンタエリスリトールトリグリセロールトリメチロールプロパン、ソルビトール、ヘキサグリセロール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールなどが包含される。上記多価ヒドロキシ化合物のいずれかの混合物は、使用され得る。好ましい多価アルコールは、エチレングリコール、ネオペンチレングリコール、グリセロールおよびペンタエリスリトールである。ジオールからは、通常、本質的に線状のポリエステルが得られ、これに対して、トリオールおよびそれより高級な多価アルコールは、分枝状ポリエステルを形成し得る。また、三価およびそれより高級な多価アルコールは、水酸基を含有するポリエステルを提供し得る。ペンタエリスリトールは、本発明で用いるポリエステルを調製するのに、特に好ましい多価アルコールである。

0138

このポリエステルの調製に用いる多価アルコールには、また、ポリエーテル、またはポリオールの部分脂肪酸エステル、またはポリエーテルポリオールが挙げられる。有用なポリエーテルには、ポリオキシアルケンジオール(例えば、ジエチレングリコールおよびそれより高級なオリゴ(エチレンオキシド)、アルコキシル化グリセロール、エトキシ化トリメチロールプロパンなど)が挙げられる。多価アルコールとして有用な部分脂肪酸エステルは、少なくとも2個の遊離の水酸基を含有する。グリセロールモノオレエートは、ポリオール部分エステルの例である。

0139

この水酸基含有ポリカルボン酸ポリエステルの調製に使用される多価ヒドロキシ化合物は、1個またはそれ以上の窒素原子を含有し得る。例えば、この多価ヒドロキシ化合物は、2個〜6個の水酸基を含有するアルカノールアミンであり得る。好ましい1実施態様では、この多価ヒドロキシ化合物は、少なくとも2個の水酸基、さらに好ましくは、少なくとも3個の水酸基を含有する第三級アルカノールアミンである。このようなアミノポリオールの例には、ジエタノールアミントリエタノールアミン、およびPennwalt社およびAkzo Chemie社から販売されているアルコキシル化C4〜C18第一級アルキルアミンがあり、後者は、PropomeemおよびEthomeenの商品名で販売されている。

0140

このカルボン酸エステルは、少なくとも1種のカルボン酸と、少なくとも2個の水酸基を含有する少なくとも1種の多価ヒドロキシ化合物とを反応させることにより、調製される。カルボン酸およびアルコールの相互作用によるエステルの形成は、通常、酸触媒され、大量のアルコールの使用によるか、または反応中に形成される水の除去による完結まで進行する、可逆過程である。しかしながら、エステル化は、徹底的な脱水により完結に至る非触媒工程により、行ってもよい。このエステルが、低分子量カルボン酸エステルのエステル交換により形成されるなら、この反応は、エステル交換反応の結果として形成される低分子量アルコールの除去により、強制的に完結され得る。このエステル化反応は、有機酸または無機酸のいずれかで触媒され得る。無機酸の例には、硫酸および酸性化粘土が包含される。種々の有機酸は、パラトルエンスルホン酸酸性樹脂(例えば、Amberlyst 15など)を含めて、使用され得る。有機金属触媒には、例えば、テトライソプロピルオルトチタネートおよびジブチル錫ジアセテートが挙げられる。

0141

この反応混合物に含有されるカルボン酸および多価ヒドロキシ化合物の量は、所望の結果に依存して、変えてもよい。しかしながら、平均的なポリエステル1分子あたり、少なくとも1個の遊離の水酸基を含有するポリエステルが得られるように、充分な量の多価ヒドロキシ化合物が存在しなければならない。本発明に従って、酸混合物が多価ヒドロキシ化合物と反応するとき、複数のカルボン酸が、順次に、この多価ヒドロキシ化合物と反応されるか、またはカルボン酸の混合物が調製され、この混合物が多価ヒドロキシ化合物と反応され得る。

0142

本明細書および請求の範囲を通じて、このポリエステルはまた、この多価ヒドロキシ化合物と、上記ポリカルボン酸のいずれかの無水物との反応により、形成され得ることも理解すべきである。

0143

しかしながら、さらに、これらの酸反応物は、ポリエステルを生成できなければならないことが分かる。従って、これらの酸反応物は、ポリエステルを形成できるポリ酸として、常に、少なくとも80%のカルボン酸官能性を含有する。それゆえ、例えば、このポリエステルを調製するのに使用する複数のカルボン酸中には、モノカルボン酸は存在し得るものの、このモノカルボン酸は、この酸性反応物の混合物の少量成分であるにすぎず、この混合物の少なくとも80%は、このポリオール反応物とポリエステルを形成できるポリカルボン酸である。

0144

カルボン酸またはその無水物と上記多価ヒドロキシ化合物との反応によるポリエステルの形成は、この酸またはその無水物、この多価ヒドロキシ化合物および触媒(もし使用するなら)を、高温に加熱することにより、起こり得、この間、この反応で形成される水または低分子量アルコールが除去される。一般に、この反応には、約175℃〜約200℃またはそれ以上の温度が充分である。

0145

以下の実施例は、ポリエステル(b-1) およびこのポリエステルの調製方法を例示する。

0146

実施例(b-1)-1
1000の数平均分子量を有するポリブテンを4.5%の塩素含量まで塩素化し、次いで、この塩素化ポリブテンを、150〜220℃の温度で、1.2モル割合の無水マレイン酸と共に加熱することにより、実質的に炭化水素置換した無水コハク酸を調製する。この無水コハク酸874グラム(2カルボニル当量)およびネオペンチレングリコール104グラム(1モル)の混合物を、240〜250℃/30 mmで12時間維持する。その残留物は、このグリコールの1個または両方の水酸基のエステル化から得た水酸基含有ポリエステルの混合物である。典型的な分析値は、酸価10、数平均分子量5500、およびポリエステル分子1個あたり、平均して、1個の遊離の縮合可能な−OH基である。

0147

実施例(b-1)-2
実施例(b-1)-1で調製したポリブテン置換コハク酸アシル化剤3225部(5.0カルボニル当量)およびペンタエリスリトール289部(−OH基を基準にして、8.5当量)の混合物を、窒素の吹き込みにより揮発性物質を除去しつつ、224〜235℃で5.5時間加熱する。次いで、鉱油5204部を加え、続いて、混合する。この均質混合物を130℃で濾過すると、所望のポリエステル生成物のオイル溶液が生じる。

0148

実施例(b-1)-3
約1000の数平均分子量を有するポリブテン1000部および無水マレイン酸108部(1.1モル)の混合物を、約190℃まで加熱し、この温度を約185〜190℃に維持しつつ、約4時間にわたって、表面下から、塩素100部(1.43モル)を加える。この混合物に、次いで、この温度で数時間にわたり、窒素を吹き込むと、その残留物は、所望のポリブテニル置換コハク酸アシル化剤である。

0149

上で調製したアシル化剤1000部の溶液を、撹拌しながら、約150℃まで加熱し、そして撹拌しながら、ペンタエリスリトール109部(3.2当量)を加える。この混合物に窒素を吹き込み、そして約14時間にわたって、約220℃まで加熱する。このバッチを、次いで、鉱油872部と混合し、そしてケイソウ土濾過助剤を用いて濾過する。この濾液は、典型的には、約5179の数平均分子量を有する所望のカルボン酸ポリエステルのオイル溶液である。

0150

実施例(b-1)-4
反応器に、実施例(b-1)-3で調製したポリブテニル置換コハク酸アシル化剤1000部を充填する。160℃と175℃の間で、ペンタエリスリトール121部を加える。これらの物質を、8時間にわたって200℃まで加熱し、続いて、204〜210℃で8時間、窒素を吹き込む。水を除去し回収する。この反応が完結すると、これらの物質を、鉱油872部で希釈し、その溶液を、ケイソウ土濾過助剤で濾過する。典型的な分析値では、酸価は8である。このポリエステルは、繰り返し単位1個あたり、約1.8個の−OH基を含有する。

0151

実施例(b-1)-5
実施例(b-1)-1の方法に本質的に従って、テトラプロペニル置換アシル化剤を調製し、そしてペンタエリスリトールポリエステルに転化する。

0152

実施例(b-1)-6
反応器に、実施例b-7のC18〜24置換無水コハク酸1000部およびペンタエリスリトール289部を充填し、200℃まで加熱し、そして200℃〜235℃で5時間保持して、N2の吹き込みにより、揮発性物質を除去する。これらの物質を、鉱油800部で希釈し、そして濾過する。

0153

実施例(b-1)-7
反応器に、実施例b-6の生成物1000部および鉱油464部を充填する。これらの物質を、N2下で140℃まで加熱し、ペンタエリスリトール110部を加えて、6時間にわたり210℃まで加熱するが、この間、表面下のN2散布を使用することにより、水を除去する。この時点で、オイル750部を加え、このバッチを150℃まで冷却し、そして濾過する。

0154

アシル化剤と多価ヒドロキシ含有化合物(例えば、ポリオールまたはアミノポリオール)との反応により得られる上記のカルボン酸ポリエステル誘導体は、さらに、以下で記述のアミン(特に、ポリアミン)のいずれかと反応され得る。

0155

これらのポリカルボン酸誘導体組成物は、当該技術分野で周知であり、これらの誘導体の多くの調製は、例えば、米国特許第3,957,854号および第4,234,435号に記述され、それらの内容は、本明細書中で参考として援用されている。以下の実施例は、これらのエステルの調製を例示し、ここで、アルカノールアミン、またはアルコールおよびアミンの両方が、アシル化剤と反応される。

0156

実施例(b-1)-8
反応器に、実施例(b-1)-3に記述と本質的に同じようにして調製したポリブテニル置換無水コハク酸1000部、ペンタエリスリトール109部、およびPolyglycol(登録商標)112-3(これは、グリセロール、プロピレンオキシドおよびエチレンオキシドを反応させることにより得たポリエーテルポリオールであり、約4600〜約5300の範囲の分子量を有する)31部を充填する。この混合物を、表面下のN2散布を使用しつつ、6時間わたって210℃まで加熱する。これらの物質を160℃まで冷却し、約34%の窒素を有する市販のエチレンポリアミン19部のトルエン溶液を1時間にわたって加え、続いて、加熱し、そして160℃で3時間にわたりN2を散布する。この生成物を、鉱油800部で希釈し、そしてケイソウ土濾過助剤を用いて、濾過する。

0157

実施例(b-1)-9
実施例(b-1)-3のポリエステルに、鉱油857部、および1分子あたり、平均して、約3個〜10個の窒素原子を有するエチレンポリアミンの市販混合物19.25部(0.46当量)を加える。さらに、窒素を吹き込みつつ205℃で3時間加熱することにより、この反応混合物から揮発性物質をストリッピングし、そして濾過する。この濾液は、約2850の数平均分子量を有する所望のアミン変性カルボン酸ポリエステルのオイル溶液(45%の100ニュートラル鉱油を含む)であり、これは、窒素0.35%、全塩基価2および全酸価4を有する。

0158

実施例(b-1)-10
撹拌機ディーン−スタークトラップ付きの冷却器熱電対探針およびN2注入口(0.5標準立方フィート/時間(SCFH)のN2)を備えた反応器に、実施例(b-1)-3の方法に従って調製したポリブテニル置換無水コハク酸1100部、トリエタノールアミン146部およびトルエン125部を充填する。この混合物を、4時間にわたって210℃まで加熱し、次いで、撹拌し、そしてこの温度で26時間加熱を続けて、このディーン−スタークトラップにて、pH 7〜9の透明で黄色の留出物を集める。N2の流量を1.5 SCFHに上げ、この温度でさらに3時間撹拌を続け、105℃に冷却し、鉱油800部を充填する。これらの物質を、この温度で0.5時間撹拌し、ケイソウ土濾過助剤と混合して、濾過する。この濾液は、分析により、0.69%の窒素および0.18%の−OH基を含有する。全酸価は1.83であり、全塩基価は22.9である。

0159

実施例(b-1)-11
反応器に、実施例(b-1)-7のポリエステル1000部を充填し、そして150℃まで加熱する。約34%の窒素および41の全塩基価を有する市販のポリアミン15部のトルエン15部溶液を、0.5時間にわたって加える。これらの物質を、N2を散布しつつ、160℃で2時間撹拌し、鉱油550部を加え、そしてこの溶液を濾過する。

0160

適切な方法の他の論述および例示は、例えば、LeSuerの米国特許第3,381,022号および米国特許第3,522,179号、およびMeinhardtらの米国特許第4,234,435号に示されている。

0161

(b-2)ポリアミン
このポリアミン(b-2)は、少なくとも2個の塩基性窒素原子を含有し、その構造内に少なくとも1個のHN<基が存在することにより、特徴づけられる。2種またはそれ以上のアミノ化合物の混合物は、本発明の反応に用いられ得る。好ましくは、このポリアミンは、少なくとも1個の第一級アミノ基(すなわち、−NH2)を含有し、さらに好ましくは、少なくとも2個の縮合可能な−NH−基を含有するポリアミンであり、この−NH−基のいずれか一方または両方は、第一級アミン基または第二級アミン基である。このアミンは、脂肪族アミン環状脂肪族アミン、芳香族アミンまたは複素環アミンであり得る。このポリアミンからは、カルボン酸誘導体組成物(これは、通常、モノアミンから誘導される誘導体組成物と比較して、分散剤/清浄剤添加剤として、より効果的である)が得られるだけでなく、これらの好ましいポリアミンからは、さらに顕著な粘度改良特性を示すカルボン酸誘導体組成物が得られる。

0162

好ましいアミンのうちには、ポリアルキレンポリアミンを含めたアルキレンポリアミンがある。このアルキレンポリアミンには、次式に一致するものが挙げられる:

0163

0164

ここで、nは1〜約10である;各R2は、独立して、水素原子、ヒドロカルビル基またはヒドロキシ置換ヒドロカルビル基またはアミン置換ヒドロカルビル基(これらは、約30個までの原子を有する)であり、または異なる窒素原子上の2個のR2基は、共に結合して、U基を形成し得るが、但し、少なくとも1個のR2基は水素原子であり、Uは、約2個〜10個の炭素原子を有するアルキレン基である。好ましくは、Uは、エチレンまたはプロピレンである。各R2が、水素またはアミノ置換ヒドロカルビル基であるアルキレンポリアミンは、特に好ましく、エチレンポリアミン、およびエチレンポリアミンの混合物は、最も好ましい。通常、nは、2〜約7の平均値を有する。このようなアルキレンポリアミンには、メチレンポリアミン、エチレンポリアミン、ブチレンポリアミン、プロピレンポリアミン、ペンチレンポリアミン、ヘキシレンポリアミン、ヘプチレンポリアミンなどが挙げられる。このようなアミンのより高級な同族体、および関連したアミノアルキル置換ピペラジンもまた、包含される。

0165

本発明の組成物を調製する際に有用なアルキレンポリアミンには、エチレンジアミントリエチレンテトラミンプロピレンジアミントリメチレンジアミンヘキサメチレンジアミンデカメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ジ(ヘプタメチレン)トリアミントリプロピレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、トリメチレンジアミン、ペンタエチレンヘキサミン、ジ(トリメチレン)トリアミン、N-(2-アミノエチル)ピペラジン、1,4-ビス(2-アミノエチル)ピペラジンなどが挙げられる。2種またはそれ以上の上記アルキレンアミンの縮合により得られるより高級な同族体は、上記ポリアミンのいずれかの2種またはそれ以上の混合物と同様に、有用である。

0166

エチレンポリアミン(例えば、上で述べたもの)は、価格および有効性のために、特に有用である。このようなポリアミンは、「Diamines and Higher Amines」の表題で、The Encyclopedia of Chemical Technology(2版、KirkおよびOthmer、7巻、27〜39頁、Interscience Publishers、Division of John Wiley andSons、1965)、およびMeinhardtらの米国特許第4,234,435号に詳細に記述され、これらの両方の内容は、有用なポリアミンの開示について、本明細書中で参考として援用されている。このような化合物は、アルキレンジクロライドアンモニアとの反応により、またはエチレンイミン開環試薬(例えば、アンモニアなど)との反応により、最も都合よく調製される。これらの反応により、アルキレンポリアミンの1種の錯体混合物(これには、ピペラジンのような環状の縮合生成物が含まれる)が生成する。この混合物は、特に有用である。他方、純粋なアルキレンポリアミンを用いることにより、極めて良好な生成物も得られる。

0167

他の有用なタイプのポリアミン混合物には、上記ポリアミン混合物のストリッピングにより得られるものがある。この場合には、低分子量ポリアミンおよび揮発性の不純物は、アルキレンポリアミン混合物から除去され、しばしば「ポリアミンボトムス」と呼ばれる残留物が残る。一般に、アルキレンポリアミンボトムスは、約200℃以下で沸騰する物質を、2%(重量基準)より少ない量、通常は1%より少ない量で有するものとして、特徴づけられ得る。エチレンポリアミンボトムス(これは、容易に入手可能であり、極めて有用であることが分かっている)の場合には、このボトムスは、全体で約2%(重量基準)より少ない量のジエチレントリアミン(DETA)またはトリエチレンテトラミン(TETA)を含有する。Dow Chemical社(フリーポート、テキサス)から得られるこのようなエチレンポリアミンボトムスの典型的な試料(これは、「E-100」と呼ばれている)は、15.6℃で1.0168の比重、33.15重量%の窒素割合、および40℃で121センチストークスの粘度を示した。このような試料のガスクロマトグラフィー分析から、これが、約0.93%の「ライトエンド」(ほとんどは、DETAである)、0.72%のTETA、21.74%のテトラエチレンペンタミン、および76.61%およびそれ以上のペンタエチレンヘキサミンを含有することが示された(重量基準)。これらのアルキレンポリアミンボトムスには、環状の縮合生成物(例えば、ピペラジン)、およびジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンなどのより高級な分枝状同族体が挙げられる。

0168

他の実施態様では、このポリアミンは、ヒドロキシアミンであり得るが、但し、このポリアミンは、少なくとも1個の縮合可能な−N-H基を含有する。典型的には、このヒドロキシアミンは、第一級または第二級のアルカノールアミンまたはそれらの混合物である。このようなアミンは、モノ−およびポリ−N-ヒドロキシアルキル置換アルキレンポリアミンにより代表され得、ここで、このアルキレンポリアミンは、この上で記述のものと同じである。これは、特に、そのアルキレン基中に、2個〜3個の炭素原子を有するものであり、このアルキレンポリアミンは、7個までのアミノ基を含有する。

0169

1実施態様では、このポリアミン(b-2)は、前記ポリアミンのいずれかと、カルボン酸またはその無水物との反応生成物であり、ここで、得られる生成物は、少なくとも1個の縮合可能なN-H基を含有する。このような物質は、このカルボン酸反応物に対して、過剰のアミン反応物を使用することにより、得られる。

0170

このタイプの適切なポリアミンには、モノ−およびポリカルボン酸およびそれらの機能性誘導体(例えば、無水物)と、少なくとも2個の縮合可能な−N-H基を含有する少なくとも1種のポリアミン(好ましくは、この上で定義のアルキレンポリアミン)との反応生成物が挙げられるが、これらに限定されず、但し、得られる反応生成物は、少なくとも1個の縮合可能なN-H基を含有する。このような物質に関連した特許文献の例には、米国特許第3,172,892号;第3,219,666号;第4,234,435号および他の非常に多くの文献があり、これらの各特許の内容は、本明細書中で参考として援用されている。

0171

さらに他の実施態様では、アミンおよびカルボン酸反応物の反応生成物は、ホウ酸塩化剤(例えば、ホウ酸無水ホウ酸など)で処理することにより、ホウ酸塩化され得る。好ましいホウ酸塩化剤は無機物であり、ホウ酸は、特に好ましい。

0172

このアミンおよびカルボン酸反応物の反応生成物自体は、多様な種類の他の反応物と反応され得る。例示の試薬には、二硫化炭素、H2S、ホウ素含有試薬(例えば、ホウ酸、無水ホウ酸、ホウ酸エステルなど)、イオウ塩化イオウ、シアン化アルケニルカルボン酸アシル化剤アルデヒドケトン尿素チオ尿素グアニジンジシアノジアミドリン酸ヒドロカルビル亜リン酸ヒドロカルビルチオリン酸ヒドロカルビル、チオ亜リン酸ヒドロカルビル、硫化リン酸化リン、リン酸、ヒドロカルビルチオシアネート、ヒドロカルビルイソシアネート、ヒドロカルビルイソチオシアネートエポキシドエピスルフィドホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒド生成化合物フェノールが挙げられる。

0173

成分(b-2)として有用な反応生成物の例を、以下に挙げる:
実施例(b-2)-1
反応フラスコに、鉱油698部、および典型的には、34%の窒素を有する市販のポリエチレンポリアミン混合物108部を充填する。これらの物質を撹拌し、そして135℃まで加熱し、その時点で、実施例b-1の方法に従って調製したポリブテン置換無水コハク酸1000部を、1時間にわたって加える。N2を散布しつつ、この温度を160℃まで上げ、そこで、4時間保持し、この間、水および他の揮発性成分を除去する。この生成物を、ケイソウ土濾過助剤を用いて濾過すると、典型的には、2%の窒素および45の全塩基価を有する濾液が生じる。

0174

実施例(b-2)-2
濾過前に、上記の物質を、160℃で3時間にわたり、テレフタル酸28部と反応させること以外は、実施例(b-2)-1の方法を繰り返す。この生成物は、1.9%の窒素および35の全塩基価の典型的な分析値を有する。

0175

実施例(b-2)-3
濾過前に、上記の物質を、21部のCS2と反応させて、イオウおよび窒素含有縮合物を得ること以外は、実施例(b-2)-1の方法を繰り返す。

0176

実施例(b-2)-4
1350の数平均分子量を有するポリブテン(1000部)を、Cl2を吹き込みつつ(Cl2は、全部で約90部である)、無水マレイン酸106部と反応させる。この置換無水コハク酸1000部を含有する反応器に、鉱油1050部を加え、これらの物質を、混合しつつ、120℃まで加熱し、続いて、実施例(b-2)-1で記述の市販のアミン混合物70部を添加する。この反応混合物を、N2を散布しつつ、4時間にわたって155℃まで加熱して、揮発性物質を除去し、次いで、ケイソウ土濾過助剤を使用して濾過する。この濾液は、典型的には、分析により、1.1%の窒素および20の全塩基価を有する。

0177

実施例(b-2)-5
LeSuerの米国特許第3,172,892号に記述の条件下にて、鉱油希釈剤820部中で、ポリイソブテニル(Mnは1000)置換無水コハク酸1000部と、約34.5%の平均窒素含量を有する市販のエチレンポリアミン混合物85部とを反応させることにより、アシル化ポリアミンを調製する。

0178

実施例(b-2)-6
鉱油275部、テトラエチレンペンタミンに相当する平均組成を有する市販のエチレンアミン混合物147部およびポリイソブテン(Mnは約1000)置換無水コハク酸1000部の混合物を、120〜125℃で2時間、そして150℃で2時間反応させ、次いで、150℃で5時間にわたり窒素を吹き込んで、アシル化アミンを形成することにより、ホウ素含有組成物を調製する。ホウ酸239部の鉱油398部スラリーに、上記アシル化アミン1405部を2時間にわたって加える。この混合物を、7時間にわたって150℃まで加熱し、そしてケイソウ土濾過助剤を使用して濾過すると、典型的には、分析により、1.9%のホウ素および2.3%の窒素を含有する液状生成物が得られる。

0179

実施例(b-2)-7
鉱油698部、および平均して約34%の窒素を含有する市販のエチレンポリアミン混合物108部の溶液を調製し、そして115℃まで加熱する。このオイル溶液に、N2下にて、実施例(b-1)-3のポリブテニル置換無水コハク酸1000部を加え、続いて、150℃まで加熱する。この反応を、143〜150℃で1時間継続する。この生成物を、次いで、濾過する。

0180

実施例(b-2)-8
置換無水コハク酸上のポリブテニル基が、蒸気相浸透法により測定した約1700の数平均分子量を有するポリイソブテンから誘導されること以外は、実施例(b-2)-4の方法を繰り返す。

0181

(c)ヒドロカルビル置換カルボン酸またはその無水物
必要に応じて、本発明の組成物は、追加反応物である(c)カルボン酸またはその無水物を使用して、調製される。適切なカルボン酸またはその無水物は、ヒドロカルビル置換されており、好ましくは、油溶性である。これらは、芳香族酸、環状脂肪族酸および脂肪族酸であり得る。好ましくは、このヒドロカルビル置換基は、脂肪族であり、少なくとも8個の炭素原子、さらに好ましくは、少なくとも約30個の炭素原子を有する。他の実施態様では、(c)は、ヒドロカルビル置換カルボン酸またはその無水物の混合物を包含し、ここで、この混合物は、その脂肪族置換基中に、約12個〜約24個の炭素原子を有する脂肪族置換カルボン酸またはその無水物、およびその脂肪族置換基中に、少なくとも約40個の炭素原子を有する脂肪族置換カルボン酸またはその無水物を含有する。

0182

適切なカルボン酸およびその無水物には、ポリエステル(b-1)に関連して、この上で記述のものが挙げられる。

0183

有用な脂肪族カルボン酸またはその無水物およびそれらを調製する方法を記述している特許には、非常に多くの他の特許のうち、米国特許第3,215,707号(Rense);第3,219,666号(Normanら);第3,231,587号(Rense);第3,912,764号(Palmer);第4,110,349号(Cohen);および第4,234,435号(Meinhardtら);および英国特許第1,440,219号が包含される。これらの特許の内容は、本明細書中で参考として援用されている。

0184

上述の特許(それらの内容は、本発明の成分(c)として有用な化合物の開示について、本明細書中で参考として援用されている)に示すように、これらのカルボン酸(またはそれらの種々の誘導体)には、α,β-不飽和カルボン酸含有化合物と、ポリアルケンまたはそれらのハロゲン化誘導体または適切なオレフィンとの反応により誘導したものが挙げられる。

0185

このカルボン酸(c)が誘導され得るポリアルケンには、重合可能なオレフィンモノマー(これは、2個〜約16個の炭素原子、通常、2個〜約6個の炭素原子を有する)の単独重合体およびインターポリマーがある。これらのインターポリマーには、2種またはそれ以上のオレフィンモノマーが、周知の従来方法によってインターポリマー化されて、以下のポリアルケンを形成するものがある:このポリアルケンは、その構造内に、該2種またはそれ以上のオレフィンモノマーのそれぞれから誘導される単位を有する。それゆえ、本明細書で用いる「インターポリマー」は、共重合体、三元共重合体、四元共重合体などを包含する。当業者に明らかなように、置換基が誘導されるポリアルケンは、しばしば、通常は、「ポリオレフィン」と呼ばれる。

0186

このポリアルケンが誘導されるオレフィンモノマーは、1個またはそれ以上のエチレン性不飽和基(すなわち、>C=C<)の存在により特徴づけられる重合可能なオレフィンモノマーである;すなわち、これらは、モノオレフィン性モノマー(例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブテンおよびオクテン−1)またはポリオレフィン性モノマー(通常、ジオレフィン性モノマー;例えば、ブタジエン−1,3およびイソプレン)である。

0187

これらのオレフィンモノマーは、通常、重合可能な末端オレフィン(すなわち、その構造内に、>C=CH2基が存在することにより特徴づけられるオレフィン)である。しかしながら、重合可能な内部オレフィンモノマー(これらは、時には、中間オレフィン(medial olefin)として、文献に示されている;これらは、その構造内に、以下の基が存在することにより特徴づけられる)もまた、ポリアルケンを形成するために、用いられ得る:

0188

0189

内部オレフィンモノマーが使用されるとき、それらは、通常、末端オレフィンと共に使用され、インターポリマーであるポリアルケンを生成する。本発明の目的上、特定の重合したオレフィンモノマーが、末端オレフィンおよび内部オレフィンの両方として分類され得るとき、それは、末端オレフィンと見なされる。それゆえ、1,3−ペンタジエン(すなわち、ピペリレン)は、本発明の目的上、末端オレフィンと考えられる。

0190

好ましいカルボン酸には、ポリオレフィン置換コハク酸、無水コハク酸、エステル酸またはラクトン酸が挙げられる。

0191

他の好ましい実施態様では、このカルボン酸またはその無水物(c)は、約8個〜28個の炭素原子を含有し得る。これらが、脂肪族酸、好ましくは、主として線状の酸のとき、それらは、このような酸を含む本発明の分散剤−粘度改良剤を含有する潤滑油に、摩擦低減特性を与える傾向がある。

0192

特に有用な酸には、ヒドロカルビルオキシポリアルキレンオキシカルボン酸がある。これらのヒドロカルビルオキシポリアルキレンオキシカルボン酸の一部の例には、以下がある:イソステアリル-O-(CH2CH2O)5CH2CO2H;ラウリル-O-(CH2CH2O)2.5-CH2CO2H;ラウリル-O-(CH2CH2O)3.3CH2CO2H;オレイル-O-(CH2CH2O)4-CH2CO2H;ラウリル-O-(CH2CH2O)4.5CH2CO2H;ラウリル-O-(C3H6O)x(CH2CH2O)yCH2CO2H(ここで、xは2〜3であり、そしてyは1〜2である);ラウリル-O-(CH2CH2O)10CH2CO2H;ラウリル-O-(CH2CH2O)16CH2CO2H;オクチルフェニル-O-(CH2CH2O)8CH2CO2H;オクチルフェニル-O-(CH2CH2O)19CH2CO2H;および2-オクタデカニル-O-(CH2CH2O)6CH2CO2H。1実施態様では、このヒドロカルビルオキシポリアルキレンオキシカルボン酸は、ステアリルペンタエチレングリコール酢酸、好ましくは、イソステアリルペンタエチレングリコール酢酸である。これらの酸の一部は、Sandoz Chemical社から、Sandopan Acidsの商品名で市販されている。

0193

メトキシ末端基を有する他の類似のポリアルキレンカルボン酸(例えば、3,6,9-トリオキサ-デカン酸)は、Hoechst Chemie社により販売されている。

0194

(c)として有用な他の酸には、芳香族酸(例えば、安息香酸サリチル酸ヒドロキシナフトエ酸および複素環酸(例えば、ピリジンジカルボン酸))がある。

0195

この上で述べたように、本発明の組成物は、(a)ビニル置換芳香族化合物−脂肪族共役ジエンブロック共重合体と、(b-1)ポリエステルおよび(b-2)ポリアミン、および必要に応じて、(c)ヒドロカルビル置換カルボン酸またはその無水物とを反応させることにより、調製される。

0196

このブロック共重合体(a)および水酸基含有ポリエステル(b-1)は、(a)中の約1個のC=O基:ポリエステル(b-1)中の約1個のOH基から、(a)に由来の約1個のC=O基:(b-1)に由来の約20個のOH基までの範囲、好ましくは、1個のC=O基:約5個のOH基から、約1個のC=O基:約10個のOH基までの範囲の比で、反応される。他の実施態様では、(a)および(b-1)は、C=O基1個あたり約4個〜16個のOH基、多くの場合、C=O基1個あたり約8個〜14個のOH基の範囲の量で、反応される。

0197

このC=O基の100%が、この水酸基含有ポリエステルと反応することは起こりそうにないことが確認されている。例えば、酸またはその無水物などに由来の残留している酸官能性は、そのポリアミン(b-2)との反応に利用できる。好ましくは、このポリアミンは、この未反応の酸官能性の少なくとも約50%、多くの場合、少なくとも約75%と反応するのに充分な量で、存在する。このポリエステルまたはアシル化樹脂-水酸基含有ポリエステルに由来のエステル基への攻撃を少なくするために、大過剰のポリアミンの使用は、回避するのが望ましい。

0198

反応物(c)は、(a)に由来のC=O基とは反応していない残留OH基またはN-H基と反応させるために、使用され得る。

0199

これらの反応は、一般に、高温、通常、約100℃〜約300℃またはそれ以上の範囲の温度で行われるが、これらの反応物または生成物のいずれかの分解温度以下で行われる。典型的な温度は、以下の実施例で示す温度である。

0200

本発明の組成物は、これらの反応物を種々の様式で反応させることにより、調製され得る。例えば、(c)は、(a)との反応前に、まず、(b-1)および(b-2)と反応され得る。他の実施態様では、(c)は、(a)、(b-1)および(b-2)を反応させることにより形成した生成物と、反応されるか、または(a)、(b-1)および(b-2)と同時に反応してもよい。さらに他の実施態様では、(b-2)は、まず、(a)と反応され、そのように得た生成物は、次いで、(b-1)と反応される。他方、(b-1)は、(b-2)との反応前に、まず、(a)と反応されるか、または(b-1)は、(a)との反応前に、(b-2)と反応され得る。

0201

以下の実施例は、本発明のいくつかの組成物およびそれらを調製する方法を例示することを意図している。

0202

実施例1
A部
撹拌機、冷却器、N2注入口、温度計添加漏斗およびディーン−スタークトラップを備えた反応器に、100ニュートラル(100N)鉱油4320部、および155,000の数平均分子量(Mn)を有する市販の水素化スチレン−イソプレンダイブロック共重合体(Shellvis 40、Shell Chemical社)480部を充填し、そして撹拌しながら、N2下にて140℃まで加熱し、140℃で4時間保持して、均質溶液を得る。この溶液に、無水マレイン酸14.4部を加え、続いて、160℃まで加熱する。全てN2ブランケット下にて、1時間にわたり、過酸化第三級ブチル14.4部を滴下し、次いで160℃で1.5時間保持する。この温度を165℃まで上げ、そして1 SCFHで2時間にわたり、N2を吹き込む。この残留物に、ジフェニルアルカン(Vista Chemical社)1200部を加え、続いて、120℃で1時間撹拌する。NaOCH3/チモールの青色指示薬を用いたこの溶液の全酸価は、2.5である。

0203

B部
上記のA部の生成物6000部を含有する反応器に、実施例(b-1)-3の生成物3000部を加え、続いて、N2を散布しつつ150℃まで加熱し、続いて、0.25 SCFHでN2を散布しつつ、0.2時間にわたって市販のエチレンポリアミン混合物(E-100、Dow社)48部を添加し、続いて、150〜155℃で3時間加熱して、留出物として水を除去する。加熱の最後の1時間では、N2の散布を0.5 SCFHにする。この生成物を、カートリッジフィルターを使用して濾過する。この濾液は、分析により、0.18%の窒素を含有する。

0204

実施例2
A部
前記重合体600部、鉱油5400部、無水マレイン酸および過酸化第三級ブチルをそれぞれ30部、およびジフェニルアルカン1500部を使用して、実施例1のA部の方法を繰り返す。得られた溶液の酸価は、4.4である。

0205

B部
実施例1のB部の方法に従って、実施例(b-1)-3のポリエステル3750部、および上記のA部の生成物7500部を混合することにより、溶液を調製する。ポリアミン(E-100)54部およびトルエン100部から調製した溶液を、0.25 SCFHでN2を散布しつつ、0.5時間にわたって表面下から加える。これらの物質を、150〜155℃で2.5時間加熱して、水およびトルエンを除去する。加熱の最後の1時間では、N2の散布を1 SCFHに上げる。この生成物を、カートリッジフィルターを用いて濾過すると、分析により、0.16%の窒素を含有する生成物が生じる。

0206

実施例3
反応器に、実施例2のA部の生成物1000部を充填し、0.5 SCFHのN2散布下にて100℃まで加熱し、ここで、実施例(b-1)-3の生成物628部を加え、続いて、ポリアミン(E-100)8.0部を添加する。これらの物質を、撹拌しつつ、0.5時間にわたって150℃まで加熱し、次いで、150〜155℃で2時間加熱を続け、この間、水性留出物を除去する。この生成物は、分析により、0.18%の窒素を含有する。

0207

実施例4
反応器に、実施例2のA部の生成物1000部および実施例(b-1)-3の生成物300部を充填し、次いで、90℃まで加熱する。ポリアミン(E-100)11.1部および実施例(b-1)-3の生成物200部の混合物を調製し、続いて、この混合物を濃縮する。この混合物を、50℃にてトルエン50部で流動化する。このトルエン溶液を、95〜100℃で0.5時間にわたって、この反応器に滴下し、この温度を0.5時間維持し、次いで、150℃に上げる。150〜155℃で0.25 SCFHでN2を散布しつつ、加熱を2.5時間続けて、水性留出物を除去する。これらの物質を、15 mm Hgの圧力下にて、150℃までストリッピングする。その残留物を、ケイソウ土濾過助剤で濾過する。この濾液は、分析により、0.32%の窒素を含有する。

0208

実施例5
反応器に、実施例2のA部の生成物1000部および実施例(b-1)-3の生成物500部を充填し、次いで、0.25 SCFHでN2を散布しつつ、150℃まで加熱する。ポリアミン(E-100)11.1部のトルエン50部の溶液を、0.5時間にわたって滴下し、この間、温度を145℃に下げる。温度を150℃まで上げ、150〜155℃で2.5時間加熱を続け、この間、水性留出物を除去する。これらの物質を、13 mmHgで150℃までストリッピングし、そしてケイソウ土濾過助剤で濾過する。この濾液は、分析により、0.25%の窒素を含有する。

0209

実施例6
上記ポリアミンを、約1〜2分間にわたって、希釈せずに加えること以外は、実施例5の方法を繰り返す。これらの物質を、布フィルターで濾過する。この濾液は、分析により、0.24%の窒素を含有する。

0210

実施例7
ポリアミン(E-100)7.1部を用いること以外は、実施例5の方法を繰り返す。この生成物は、分析により、0.18%の窒素を含有する。

0211

実施例8
反応器に、実施例2のA部の生成物1000部および実施例(b-1)-3のポリエステル250部を充填する。この充填物を130℃まで加熱し、この温度で0.75時間保持し、続いて、温度を155℃まで上げる。0.25時間にわたって、0.25 SCFHでN2を散布しつつ、実施例(b-2)-4の生成物250部を加える。これらの物質を、155〜157℃で3時間加熱する。この生成物は、分析により、0.23%の窒素を含有する。

0212

実施例9
反応器に、実施例2のA部の生成物1000部および実施例(b-1)-3の生成物300部を充填し、続いて、0.25 SCFHでN2を散布しつつ、150℃まで加熱する。ポリアミン(E-100)8.5部のトルエン50部の溶液を、0.5時間にわたって加え、N2散布を維持し留出物を除去しつつ、この反応系を、150〜155℃で2.5時間加熱する。これらの物質を、15 mmHgの圧力下にて155℃までストリッピングし、次いで、ジフェニルアルカン(Vista社)198部で希釈する。この溶液を、布で濾過する。この濾液は、分析により、0.23%の窒素を含有する。

0213

実施例10
実施例(b-1)-3の生成物200部、ポリアミン4.3部およびジフェニルアミン305部を使用して、実施例9の方法を繰り返す。この生成物は、分析により、0.12%の窒素を含有する。

0214

実施例11
上記ポリアミン6.8部を使用して、実施例10の方法を繰り返す。この生成物は、分析により、0.21%の窒素を含有する。

0215

実施例12
上記ポリアミン5.4部およびジフェニルアルカン205部を使用して、実施例9の方法を繰り返す。この生成物は、分析により、0.14%の窒素を含有する。

0216

実施例13
全酸価が3である実施例2のA部と同様の生成物2000部、実施例(b-1)-3の生成物700部、ポリアミン10部およびジフェニルアミン200部を使用して、実施例9の方法を繰り返す。この生成物は、分析により、0.12%の窒素を含有する。

0217

実施例14
反応器に、実施例2のA部の生成物250部を充填し、これを、0.25 SCFHでN2を散布しつつ140℃まで加熱し、続いて、実施例(b-1)-3の生成物80部を添加する。この温度を、0.25時間にわたって150℃まで上げ、テトラエチレンペンタミン2部を加え、この温度を155℃まで上げ、そこで2時間保持する。この生成物は、分析により、0.20%の窒素を含有する。

0218

実施例15
反応器に、実施例1のA部の生成物300部、実施例(b-2)-7の反応生成物75部および実施例(b-1)-3の生成物50部を充填する。これらの物質を、150℃で2時間加熱する。

0219

実施例16
反応器に、実施例1のA部の反応生成物390部および実施例(b-2)-5の生成物138部を150℃で2時間反応させることにより調製した生成物394部、および実施例(b-1)-3の生成物98部を充填する。これらの物質を、150℃で2時間加熱し、次いで、冷却し、そして95℃でケイソウ土濾過助剤により濾過する。

0220

潤滑粘性のあるオイル
本発明の潤滑組成物および方法は、潤滑粘性のあるオイルを使用し、これには、天然または合成の潤滑油およびそれらの混合物が含まれる。鉱油および合成油(特に、ポリアルファオレフィン油およびポリエステル油)は、しばしば、用いられる。

0221

天然油には、動物油および植物油(例えば、ヒマシ油ラード油および他の植物酸エステル)、ならびに鉱物性の潤滑油(例えば、液状の石油オイル、およびパラフィンタイプ、ナフテンタイプまたは混合したパラフィン−ナフテンタイプであって、かつ溶媒処理された鉱物性潤滑油または酸処理された鉱物性潤滑油)が包含される。水素処理油または水素化分解油は、有用な潤滑粘性のあるオイルの範囲内に含まれる。

0222

石炭またはけつ岩から誘導される潤滑粘性のあるオイルもまた、有用である。合成の潤滑油には、以下の炭化水素油およびハロ置換炭化水素油が包含される。この炭化水素油およびハロ置換炭化水素油には、例えば、重合されたオレフィンおよびインターポリマー化されたオレフィンなど、およびそれらの混合物、アルキルベンゼンポリフェニル(例えば、ビフェニルテルフェニルアルキル化されたポリフェニルなど)、アルキル化されたジフェニルエーテルおよびアルキル化されたジフェニルスルフィドならびにそれらの誘導体、それらの類似物および同族体などがある。

0223

アルキレンオキシド重合体およびインターポリマーおよびそれらの誘導体、および末端水酸基が、エステル化、エーテル化などにより修飾されたものは、使用できる周知の合成潤滑油の他のクラスを構成する。

0224

使用できる合成潤滑油の他の適切なクラスには、ジカルボン酸のエステル、およびC5〜C12モノカルボン酸およびポリオールまたはポリオールエーテルから製造したものが包含される。

0225

他の合成潤滑油には、リン含有酸の液状エステル、重合体テトラヒドロフラン、アルキル化ジフェニルオキシドなどが挙げられる。

0226

水素処理したナフテン油は、周知である。

0227

多くの粘度改良剤、および特に機能化した分散剤−粘度改良剤(例えば、アミンまたはアルコールと反応されたアシル化ポリオレフィン)は、あるタイプの潤滑粘性のあるオイル(特に、ポリオレフィン油および水素処理油)とは容易に相溶しない。本発明の分散剤−粘度改良剤は、これらのオイルとの優れた相溶性を示す。

0228

未精製油精製油および再精製油(これは、上で開示のタイプの天然油または合成油のいずれかである;これは、これらのいずれかの2種またはそれ以上の混合物であってもよい)は、本発明の組成物中で用いられ得る。未精製油とは、天然原料または合成原料から、さらに精製処理することなく、直接得られるオイルである。精製油は、1種またはそれ以上の特性を改良するべく、1段またはそれ以上の精製段階でさらに処理されたこと以外は、未精製油と類似している。再精製油は、すでに使用された精製油に、精製油を得るのに用いた工程と類似の工程を適用することにより、得られる。このような再精製油は、消費された添加剤、および油の分解生成物を除去するべく指示された方法により、しばしばさらに処理される。

0229

上記の潤滑粘性のあるオイルの特定の例は、Chamberlin IIIの米国特許第4,326,972号およびヨーロッパ特許公開第107,282号に示され、両方の特許の内容は、ここに含まれる関連した開示について、本明細書中で参考として援用されている。

0230

潤滑剤基油の基本的で簡潔な記述は、D.V. Brockの文献、「Lubrication Engineering」、43巻、184〜185頁(1987年3月)にあり、この文献の内容は、ここに含まれる関連した開示について、本明細書中で参考として援用されている。

0231

他の添加剤
ここで述べたように、本発明の組成物は、少量の他の成分を含有し得る。このような添加剤の使用は任意であり、本発明の組成物中でのそれらの存在は、特定の用途および必要な性能のレベルに依存する。この組成物は、ジチオリン酸亜鉛塩を含有し得る。ジチオリン酸の亜鉛塩は、しばしば、ジチオリン酸亜鉛、O,O-ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛、および他の通例使用される名称で呼ばれている。これらは、時には、ZDPの略語で呼ばれる。1種またはそれ以上のジチオリン酸の亜鉛塩は、極圧性能耐摩耗性能および酸化防止性能をさらに与えるために、存在し得る。

0232

この上で述べたジチオリン酸の亜鉛塩に加えて、本発明の潤滑油にて、必要に応じて使用され得る他の添加剤には、例えば、清浄剤、分散剤、粘度改良剤、酸化防止剤金属不活性化剤、流動点降下剤、極圧剤耐摩耗剤、色安定化剤および消泡剤が挙げられる。前記分散剤および粘度改良剤は、本発明の添加剤と併せて、使用される。

0233

本発明の組成物に含有され得る補助の極圧剤および腐食防止剤および酸化防止剤は、塩素化脂肪族炭化水素有機スルフィドおよびポリスルフィド亜リン酸ジ炭化水素およびトリ炭化水素を含めたリン含有エステルモリブデン化合物などにより、例示される。

0234

補助の粘度改良剤(これはまた、時には、粘度指数改良剤と呼ばれる)は、本発明の組成物に含有され得る。粘度改良剤は、通常、重合体であり、これらには、ポリイソブテン、ポリメタクリル酸エステル、ジエン重合体ポリアルキルスチレン、アルケニルアレン−共役ジエン共重合体、およびポリオレフィンが含まれる。本発明の粘度改良剤以外の多機能性粘度改良剤(これはまた、分散剤特性および/または酸化防止特性を有する)は、周知であり、必要に応じて、本発明の生成物と併せて、使用され得る。このような生成物は、「発明の背景」で述べた文献を含めた、非常に多くの文献に記述されている。これらの各文献の内容は、本明細書中で参考として援用されている。

0235

流動点降下剤は、ここで記述の潤滑油中にしばしば含有される特に有用なタイプの添加剤である。例えば、C.V. SmalheerおよびR. Kennedy Smithの「Lubricant Additives」(Lezius-Hiles出版社、クリーブランド、オハイオ、1967年)の8頁を参照せよ。本発明の目的上で有用な流動点降下剤、それらの調製方法およびそれらの用途は、米国特許第2,387,501号;第2,015,748号;第2,655,479号;第1,815,022号;第2,191,498号;第2,666,748号;第2,721,877号;第2,721,878号;および第3,250,715号に記述され、その内容は、関連した開示について、本明細書中で参考として援用されている。

0236

安定した泡の形成を低減するかまたは防止するために用いられる消泡剤には、シリコーンまたは有機重合体が挙げられる。さらに他の消泡組成物の例は、「Foam Control Agents」(Henry T. Kerner、Noyes Data社、1976年)の125〜162頁に記述されている。

0237

清浄剤および分散剤は、灰分生成タイプまたは無灰タイプであり得る。灰分生成清浄剤は、アルカリ金属またはアルカリ土類金属と、スルホン酸、カルボン酸、フェノールまたは有機リン含有酸(これは、少なくとも1個の直接の炭素−リン結合により特徴づけられる)との油溶性の中性塩および塩基性塩により、例示される。

0238

用語「塩基性塩」とは、その金属が、有機酸基よりも化学量論的に多い量で存在する金属塩を示すために、用いられる。塩基性塩およびそれらの調製方法および使用方法は、当業者に周知であり、ここで詳細に述べる必要はない。

0239

無灰分の清浄剤および分散剤は、その組成に依存して、この清浄剤または分散剤が、燃焼するとすぐに不揮発性残留物(例えば、酸化ホウ素または五酸化リン)を生じ得るという事実にもかかわらず、そう呼ばれている;しかしながら、それは、通常、金属を含有せず、従って、燃焼すると、金属を含有する灰を生じることはない。多くのタイプの物質が、当該技術分野で周知である。それらのいくつかは、本発明の潤滑剤中での使用に適している。以下に例示する。

0240

(1)少なくとも約34個の炭素原子(好ましくは、少なくとも約54個の炭素原子)を含有するカルボン酸(またはそれらの誘導体)と、窒素含有化合物(例えば、アミン、フェノールやアルコールのような有機ヒドロキシ化合物、および/または塩基性無機物質)との反応生成物。これらの「カルボン酸分散剤」の例は、英国特許第1,306,529号、および以下を含む多くの米国特許に記述されている:
3,163,603 3,381,022 3,542,680
3,184,474 3,399,141 3,567,637
3,215,707 3,415,750 3,574,101
3,219,666 3,433,744 3,576,743
3,217,310 3,444,170 3,630,904
3,272,746 3,448,048 3,632,510
3,281,357 3,448,049 3,632,511
3,306,908 3,451,933 3,697,428
3,311,558 3,454,607 3,725,441
3,316,177 3,467,668 4,194,886
3,340,281 3,501,405 4,234,435
3,341,542 3,522,179 4,491,527
3,346,493 3,541,012 RE 26,433
3,351,552 3,543,678。

0241

(2)比較的高分子量の脂肪族または脂環族ハロゲン化物と、アミン(好ましくはポリアルキレンポリアミン)との反応生成物。これらは、「アミン分散剤」として特徴づけられ得、それらの例は、例えば、以下の米国特許に記述されている:
3,275,554 3,454,555
3,438,757 3,565,804。

0242

(3)アルキルフェノール(ここで、このアルキル基は、少なくとも約30個の炭素原子を有する)と、アルデヒド(特に、ホルムアルデヒド)およびアミン(特に、ポリアルキレンポリアミン)との反応生成物。これは、「マンニッヒ分散剤」として特徴づけられ得る。以下の米国特許に記述の物質は、例示である:
3,413,347 3,725,480
3,697,574 3,726,882
3,725,277。

0243

(4)カルボン酸アミンまたはマンニッヒ分散剤を、以下のような試薬で後処理することにより得られる生成物;尿素、チオ尿素、二硫化炭素、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、炭化水素置換の無水コハク酸、ニトリル、エポキシド、ホウ素含有化合物リン含有化合物またはその類似物。この種の例示の物質は、以下の米国特許に記述されている:
3,036,003 3,282,955 3,493,520 3,639,242
3,087,936 3,312,619 3,502,677 3,649,229
3,200,107 3,366,569 3,513,093 3,649,659
3,216,936 3,367,943 3,533,945 3,658,836
3,254,025 3,373,111 3,539,633 3,697,574
3,256,185 3,403,102 3,573,010 3,702,757
3,278,550 3,442,808 3,579,450 3,703,536
3,280,234 3,455,831 3,591,598 3,704,308
3,281,428 3,455,832 3,600,372 3,708,522
4,234,435。

0244

(5)油溶性モノマー(例えば、メタクリル酸デシル、ビニルデシルエーテル、および高分子量オレフィン)と、極性置換基を含有するモノマー(例えば、アクリル酸アミノアルキルまたはメタクリル酸アミノアルキル、アクリルアミドおよびポリ(オキシエチレン)置換アクリル酸エステル)とのインターポリマー。これらは、「重合体分散剤」として特徴づけられ得、それらの例は、以下の米国特許で開示されている:
3,329,658 3,666,730
3,449,250 3,687,849
3,519,565 3,702,300
上で記した特許の内容は、無灰分散剤の開示について、本明細書中で参考として援用されている。

0245

上で例示の添加剤は、それぞれ、潤滑組成物にて、0.001重量%程度の少量濃度、通常、約0.01重量%〜約20重量%の範囲の濃度、多くの場合、約1重量%〜約12重量%の範囲の濃度で、存在し得る。大ていの場合、これらは、それぞれ、約0.1重量%〜約10重量%を構成する。

0246

本発明の組成物は、潤滑組成物にて、少量で、しばしば、約1重量%〜約29重量%の範囲の量で、多くの場合、約3重量%〜約10重量%の範囲の量で、さらに多くの場合、約5重量%〜約8重量%の量で、存在する。

0247

ここで記述の種々の添加剤は、潤滑剤に直接添加し得る。しかしながら、好ましくは、それらは、実質的に不活性で通常液状の有機希釈剤(例えば、鉱油、ナフサベンゼン、トルエンまたはキシレン)で希釈して、添加剤濃縮物が形成される。これらの濃縮物は、通常、約0.1〜約80重量%の本発明の組成物を含有し、さらに、当該技術分野で周知かまたはこの上で記述の1種またはそれ以上の他の添加剤を含有し得る。15%、20%、30%または50%またはそれ以上の濃度が、使用され得る。

0248

本発明の潤滑組成物は、以下の表1にて、実施例により例示される。これらの潤滑組成物は、一定量の特定の成分を、個々にまたは濃縮物から、潤滑粘性のあるオイルと配合して、全体で100重量部とすることにより、調製される。ここで示した量は、重量部または容量部で表わす。他に指示がなければ、成分が重量部で表されている場合、それらは、オイルを含まない基準で存在する化学物質の量である。それゆえ、例えば、配合物中にて、50重量%のオイルを含有する添加剤を10重量%で使用すると、5重量%の化学物質を与えることになる。オイルまたは他の希釈剤の含量が示されている場合、それは、情報提供の目的でのみ挙げられており、表中に示した量は、オイルを含有することを意味していない。本発明の実施例の生成物の量は、もしオイルを含んでいれば、オイル含量を包含する。

0249

成分のパーセント容量基準の場合、これらの実施例では、この成分中に存在する希釈剤(もしあれば)の量を重量%に換算して表している。

0250

これらの実施例は、例示の目的でのみ提供されており、本発明の範囲を限定する意図はない。

0251

0252

以下の表2に示す実施例は、実施例5の生成物12.25重量%を、以下で挙げた量の以下で示す生成物で置き換えることにより、実施例VIと同様にして、調製した潤滑油組成物である。

0253

発明の効果

0254

本発明は、新規な多目的潤滑剤添加剤、特に、潤滑剤の粘度特性および分散特性を改良した多目的添加剤、このような多目的添加剤を調製する方法、および分散特性および粘度特性を改良した潤滑剤、を提供することができる。

0255

本発明は、その好ましい実施態様に関して説明しているものの、それらの種々の変更は、この明細書を読めば、当業者に明かなことが理解されるべきである。従って、ここで開示の発明は、添付の請求の範囲に入るようなこれらの変更を含むべく意図されていることが理解されるべきである。

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