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技術 添加金属の溶解方法

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 家永裕一中川達也藤原良也徳根敏生鹿屋出
出願日 1995年3月3日 (25年4ヶ月経過) 出願番号 1995-044370
公開日 1996年9月24日 (23年9ヶ月経過) 公開番号 1996-246081
状態 特許登録済
技術分野 非鉄合金の製造
主要キーワード インダクションコイル 減圧チャンバ内 主成分金属 インゴットケース インダクション 溶解過程 電磁作用 水冷銅
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年9月24日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

目的

添加金属歩留りを向上させることのできる溶解方法を提供する。

構成

TiAl系金属間化合物に、それよりも高い融点を有する添加金属であるBを溶解するに当り、B粉末と、TiAl系金属間化合物よりも低い融点を有するAl粉末とよりなる成形体Gを、TiAl系金属間化合物の溶湯中投入する。これにより、成形体Gは溶湯中に短時間のうちに没し、次いでAl粉末が溶解し、その後B粉末が溶解する。

概要

背景

従来、添加金属高融点金属であり、また他の金属と合金化しにくいため低融点化を図ることができない場合には、その添加金属は粉末の形態で主成分金属溶湯に添加されている。これは、添加金属粉末と溶湯との接触を十分に行わせて添加金属粉末の表面を合金化することによりその表面の融点下げることを狙ったものである。

概要

添加金属の歩留りを向上させることのできる溶解方法を提供する。

TiAl系金属間化合物に、それよりも高い融点を有する添加金属であるBを溶解するに当り、B粉末と、TiAl系金属間化合物よりも低い融点を有するAl粉末とよりなる成形体Gを、TiAl系金属間化合物の溶湯中投入する。これにより、成形体Gは溶湯中に短時間のうちに没し、次いでAl粉末が溶解し、その後B粉末が溶解する。

目的

本発明は前記に鑑み、添加金属の歩留りを向上させると共に安定化させ、また比較的短い溶解時間で溶け残りの発生を回避することのできる前記溶解方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

主成分金属に、その主成分金属よりも高い融点を有する添加金属を溶解するに当り、前記添加金属の粉末と、前記主成分金属よりも低い融点を有する易融性金属の粉末とよりなる成形体を、前記主成分金属の溶湯中投入することを特徴とする添加金属の溶解方法

請求項2

前記主成分金属がTiまたはTiAl系金属間化合物一種であり、前記添加金属がBであり、前記易融性金属がAlである、請求項1記載の添加金属の溶解方法。

請求項3

前記主成分金属の溶湯の調製および前記添加金属の溶解には、水冷るつぼを備えたインダクションスカル溶解炉が用いられる、請求項1または2記載の添加金属の溶解方法。

技術分野

0001

本発明は添加金属溶解方法、特に、主成分金属に、その主成分金属よりも高い融点を有する添加金属を溶解する方法に関する。

背景技術

0002

従来、添加金属が高融点金属であり、また他の金属と合金化しにくいため低融点化を図ることができない場合には、その添加金属は粉末の形態で主成分金属の溶湯に添加されている。これは、添加金属粉末と溶湯との接触を十分に行わせて添加金属粉末の表面を合金化することによりその表面の融点を下げることを狙ったものである。

発明が解決しようとする課題

0003

主成分金属がTiまたはTiAl系金属間化合物である場合、その溶湯の調製に当っては、溶融Tiが化学的に高活性であること、攪拌による成分の均質性が図れること、1回の溶解で多量の溶湯を調製し得ること等の理由から、溶融Tiとの反応性が無い水冷銅るつぼを備えたインダクションスカル溶解炉が用いられる。

0004

ところが、この溶解炉を用いて調製された溶湯に、前記添加金属粉末を添加すると、その添加金属粉末の中には溶湯中混入されずに湯面上を浮遊してるつぼ壁に付着するものがあり、またその付着したものの一部はるつぼ壁面のスカル部内に巻込まれる、といった現象が発生し、その結果、添加金属粉末の歩留りの低下を招来する。

0005

さらに、この歩留りは、添加金属粉末のるつぼ壁への付着量、スカル部内への巻込まれた量等によって変動し、また溶解時間によっては添加金属粉末の溶け残りが生じ易いため、溶湯の成分調整を正確に行うことが非常に難しい、という問題もある。

0006

本発明は前記に鑑み、添加金属の歩留りを向上させると共に安定化させ、また比較的短い溶解時間で溶け残りの発生を回避することのできる前記溶解方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、主成分金属に、その主成分金属よりも高い融点を有する添加金属を溶解するに当り、前記添加金属の粉末と、前記主成分金属よりも低い融点を有する易融性金属の粉末とよりなる成形体を、前記主成分金属の溶湯中に投入することを特徴とする。

0008

前記成形体を主成分金属の溶湯に投入すると、投入直後においては、成形体は溶湯中に沈んでいる部分と湯面上に露出している部分とに分かれているが、溶湯の攪拌に伴い比較的短時間のうちにその溶湯中に完全に没する。そして、易融性金属の粉末が溶解すると共にその周囲に在った複数の添加金属の粉末が個々に分かれるので、添加金属の粉末と溶湯との接触が十分に行われ、これにより添加金属の粉末が溶解する。

0009

このように添加金属の粉末を成形体の形態で溶湯中に投入すると、その粉末を早期に溶湯中に没することができるので、その粉末の歩留りが向上すると共に安定化し、また溶け残りも回避される。

0010

主成分金属として、44原子%Al、2.1原子%V、2.1原子%Nb、残部Tiおよび不可避不純物、といった組成を有するTiAl系金属間化合物を選択した。このTiAl系金属間化合物の融点は約1500℃であり、また溶解温度は約1600℃である。

0011

またTiAl系金属間化合物よりも高い融点を有する添加金属として、金属組織微細化を図る、といった目的でB(ホウ素)を選択した。Bの含有量はTiAl系金属間化合物に対して1.5原子%である。またBの融点は約2250℃であって、TiAl系金属間化合物のそれよりも約750℃高い。

0012

このBをTiAl系金属間化合物に溶解する場合は、Bは粉末化されて、TiAl系金属間化合物よりも低い融点を有する易融性金属の粉末と共に成形体を構成し、その成形体がTiAl系金属間化合物の溶湯中に投入される。

0013

易融性金属としては、融点が660.2℃のAlを選択した。この場合、Alの含有量はTiAl系金属間化合物に対して3.6原子%である。また易融性金属は、主成分金属の構成元素であること、またはその構成元素ではないが添加により主成分金属の材料特性を低下させない金属であること、が選択基準とされる。

0014

TiAl系金属間化合物の溶湯の調製およびBの溶解には、図1に示すように、水冷るつぼとしての水冷銅るつぼ1を備えたインダクションスカル溶解炉2が用いられる。

0015

水冷銅るつぼ1は、有底筒状本体3と、その本体3の底部側外周面に存する取付フランジ部4とよりなり、その取付フランジ部4が支持台5に複数のボルト6およびナット7により取付けられる。筒状本体3の周壁3aは、円周上等間隔に母線方向全長に亘って延びる複数のスロット8により複数のセグメント9に分割される。各セグメント9は、上端閉鎖され、且つ下端開放された孔部10を有し、各孔部10は本体3の底壁3bと支持台5間の空間11に連通する。支持台5はその空間11に連通する通孔12を有する。

0016

通孔12、空間11および各セグメント9の孔部10内に一連管路13が延びており、その管路13において、各セグメント9の孔部10内に存する分岐部13a先端は開放されている。通孔12、空間11および各孔部10において、それら12,11,10の内周面および管路13の外周面間は導水路aであり、一方、管路13内は排水路bである。本体3の外周には、インダクションコイル14が配設される。

0017

このような水冷銅るつぼ1を用いて、TiAl系金属間化合物をインダクション溶解すると、筒状本体3内面に接している溶解TiAl系金属間化合物が冷却されてスカル部Sが形成される。そのスカル部Sは成長して所定の厚さを持つ。一方、スカル部Sの内側にはTiAl系金属間化合物の溶湯Mが調製され、電磁作用により攪拌される。

0018

図2(a),(b)に示す、B粉末とAl粉末とよりなる小円状成形体Gを、前記溶湯M中に投入すると、図3(a)に示すように投入直後においては、成形体Gは溶湯M中に沈んでいる部分と湯面上に露出している部分とに分かれているが、溶湯Mの攪拌に伴い、比較的短時間のうちに、図3(b)に示すように溶湯M中に完全に没する。そして図2(c)に示すように、Al粉末が溶解すると共にその周囲に在った複数のB粉末が個々に分かれるので、B粉末と溶湯Mとの接触が十分に行われ、これによりB粉末が溶解される。

0019

以下、具体的溶解例について説明する。

0020

粒度325メッシュ以下のB粉末8gと、粒度200メッシュのAl粉末48gとを乳鉢を用いて十分に混合し、次いでその混合粉末金型内に投入して、圧力300kgf/cm2 の条件で圧縮成形を行い、直径20mmで長さ31mmの3個の小円柱状成形体Gを得た。

0021

前記水冷銅るつぼ1を備えたインダクション溶解炉2およびインゴットケース減圧チャンバ内に設置した。さらにTiAl系金属間化合物として、前記組成を有するものを用意した。
(a) TiAl系金属間化合物約2kgを水冷銅るつぼ1に投入し、次いで減圧チャンバ内の空気圧を約10-3Torrに減圧し、その後Al成分の蒸発を防止すべく、Arガスで減圧チャンバ内を200Torrに置換した。
(b) 溶解出力125kWで溶け落ち後5分間保持といった条件でインダクション溶解を行い、TiAl系金属間化合物組成の溶湯Mを調製した。
(c) 溶湯M中に3個の小円柱状成形体Gを投入して10分間の溶解を行った。各成形体Mは投入後約3秒間で溶湯M中に完全に没した。
(d) 溶湯Mをインゴットケースに注入してインゴット鋳造し、そのままの状態に30分間放置した後、減圧チャンバ内を大気に開放し、インゴットケースよりインゴットを離型した。

0022

前記(a)〜(d)の作業を繰返して合計5個のインゴットを鋳造した。

0023

比較例Iとして、前記溶湯M中に粒径2〜10mmのペレット状B 8gとAl片 48gとを投入した、ということ以外は前記と同一条件で、前記と同様の溶解方法を2回行い、前記インゴットと同一の組成を有する合計2個のインゴットを鋳造した。

0024

また比較例IIとして、前記溶湯M中に前記同様の粒度325メッシュ以下のB粉末8gとAl片 48gとを投入した、ということ以外は前記と同一条件で前記と同様の溶解方法を5回行い、前記インゴットと同一の組成を有する合計5個のインゴットを鋳造した。

0025

各インゴットからサンプルを採取し、それらサンプルについて化学分析を行い、Bの目標含有量1.5原子%に対する歩留りを計算し、またそれらサンプルの断面における金属組織を顕微鏡観察してBの溶け残りの有無を調べた。表1はその結果を示す。

0026

0027

表1において、実施例の場合はBの歩留りが良好であり、且つ安定している。また溶解時間を10分間といったように比較的短く設定してもBの溶け残りも生じない。

0028

比較例Iの場合は、Bがペレット状であることから溶解性が悪く、したがってBの歩留りが低いだけでなく、溶け残りも多い。この溶け残りを無くすためには数10分間以上の溶解時間を必要とする。

0029

比較例IIの場合は、その歩留りは比較例1の場合よりも良いが実施例に比べて低く、しかもばらつきがみられ、その上溶け残りも有る。

0030

なお、本発明は主成分金属がTiの場合にも適用される。

発明の効果

0031

本発明によれば、主成分金属に、それよりも高い融点を有する添加金属を溶解するに当り、前記のように特定された手段を用いることによって、添加金属の歩留りを向上させると共に安定化させ、また比較的短い溶解時間で溶け残りの発生を回避することができる。

図面の簡単な説明

0032

図1インダクションスカル溶解炉の要部破断正面図である。
図2(a)は小円柱状成形体の斜視図、(b)は(a)の要部拡大図、(c)は溶解過程の説明図である。
図3(a)は小円柱状成形体を溶湯中に投入した状態を、(b)は小円柱状成形体が溶湯中に没した状態をそれぞれ示す説明図である。

--

0033

1水冷銅るつぼ(水冷るつぼ)
2インダクションスカル溶解炉
G成形体
M溶湯
S スカル部

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