図面 (/)

技術 分散リアルタイムスケジュール方法及びスケジューラ

出願人 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
発明者 田辺雅則遠城秀和
出願日 1995年3月7日 (24年9ヶ月経過) 出願番号 1995-047063
公開日 1996年9月17日 (23年2ヶ月経過) 公開番号 1996-241290
状態 未査定
技術分野 マルチプロセッサ マルチプログラミング
主要キーワード 平均プロセス 計算区間 スケジュールキュー 単位処理量 処理能力値 登録値 処理分散 分散対象
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年9月17日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (9)

目的

一つのグローバルスケジューラと複数のローカルスケジューラとから構成される分散リアルタイムスケジューラにおいて、処理の再分散を防いでリアルタイム処理を効率的に実現する。

構成

グローバルスケジューラ1に、他の計算機単位処理量を計算機毎に検出するとともに検出した個々の計算機の単位処理量と実時間処理数とに基づいて当該実時間処理を保証し得る計算機を決定する処理能力判定部12を設け、決定された計算機の第2のスケジューラのみに対して処理を分散させる。そして、ローカルスケジューラ2は、分散された処理のスケジュールを行うだけの簡単な構成とした。

概要

背景

分散型スケジューリングを実時間(リアルタイム)で実現する手段として、分散リアルタイムスケジューラが知られている。従来のこの種の分散リアルタイムスケジューラは、図5に示すように、通信回線で結合された複数の計算機の一つに配されるグローバルスケジューラ3と、他の計算機の各々に配されるローカルスケジューラ4とで構成されている。

ローカルスケジューラ4は、自計算機において実時間処理(以下、リアルタイム処理)を保証できるかどうかを判定する処理能力判定部41と、スケジュールキューにリアルタイム処理を接続して周期の短い処理を優先的にプロセッサ割り当てるスケジューリング処理部42、及び、グローバルスケジューラ3への通知を行う通信処理部43を有している。

一方、グローバルスケジューラ3は、処理のローカルスケジューラ4への分散を行う分散処理部31、及びローカルスケジューラ4を配した各計算機上で走行する瞬間プロセス数、あるいは平均プロセス数に基づいて各計算機の状態を管理する計算機状態管理部32を有している。上記従来の分散リアルタイムスケジューラにおいて、リアルタイム処理をスケジュールする場合、グローバルスケジューラ2は、計算機状態管理部32で把握している他の各計算機の状態と処理能力とを考慮し、分散処理部31で計算機間の分散を行う。この場合、分散対象となる計算機を決定する方式として、各計算機で走行するプロセス数の平均値が均等になるように決定する平均プロセス数均等方式と、各計算機で走行するプロセス数の瞬間値が均等になるように決定する瞬時プロセス数均等方式とがある。

ローカルスケジューラ4では、グローバルスケジューラ3から分散された処理に対し、処理能力判定部41でリアルタイム処理を保証できるかどうかを事前に判定する。ここにリアルタイム処理の保証とは、当該処理を確実に終了させることをいう。保証できると判定した場合は、スケジューリング処理部42で当該処理をスケジュールキューに接続してプロセッサに割り当てる。しかし、保証できないと判定した場合には、通信処理部43でその旨をグローバルスケジューラ3に通知する。この場合、グローバルスケジューラ3は、別の計算機にその処理を再分散させる。

以下に、上記分散スケジューラにおける全体的な処理の流れを説明する。図6はグローバルスケジューラ3における処理、図7はローカルスケジューラ4における処理の手順をそれぞれ示すものである。これらの図において、Sは処理または条件ステップを表す。グローバルスケジューラ3は、図6に示すように、ユーザからの指定処理が入力されるまで待ち(S401)、処理が入力されたときは、入力された処理の計算時間Cと周期Tの値を、ローカルスケジューラ4側に渡す値の格納領域(当該計算機の内部メモリ等)にそれぞれ登録する(S402)。また、ユーザが入力した処理を各計算機の状態(各計算機の平均プロセス数か瞬間プロセス数のどちらかを利用)と各計算機の処理能力とを考慮して当該処理を分散させる計算機を決定する(S403)。次に、決定した計算機に処理を分散させる(S404)。このとき、S402で登録した値を当該計算機に渡し、その計算機のローカルスケジューラ4からリアルタイム処理を保証できたかどうかの通知を受ける(S405)。リアルタイム処理を保証できたという通知を得た場合はS401に進み、保証できないという通知を得た場合はS407に進む(S406)。S407では、再分散を行っていない計算機が存在するかどうかを判定し、存在する場合は、各計算機の状態を考慮して処理を再分散させる計算機を決定した後にS404に戻り(S408)、全ての計算機に再分散を行った場合は、処理を分散させずに中止する(S409)。なお、グローバルスケジューラ3は、各計算機で走行する瞬間プロセス数か各計算機の平均プロセス数のどちらかを適時各計算機から得て、各計算機の状態としてその値を計算機状態管理部32に登録しておく。どちらを得るかは前述の2つの方式のいずれを利用するかによって異なる。また、各計算機の処理能力は、初期値として登録する。

一方、ローカルスケジューラ4では、図7に示すように、グローバルスケジューラ3によって処理が分散されるまで待つ(S501)。ユーザが入力した処理の計算時間Cと周期Tの値がグローバルスケジューラ3から渡されたときは、この値を、リアルタイム処理を保証できるか否かを判定する際に利用する計算時間Cn+1と周期Tn+1として登録する(S502)。そして、これらの登録値を後述の「Rate-Monotonicアルゴリズム」に用いてリアルタイム処理を保証できるかどうかを判定する(S503)。ここで保証できると判定された場合はS507に進み、保証できないと判定された場合はS505に進む(S504)。S505では、リアルタイム処理を保証できることをグローバルスケジューラ3に通知する。そして当該処理をスケジュールキュ−に接続する(S506)。一方、S507では、グローバルスケジューラ3に保証できないことを通知する。この場合は、スケジューラキューに処理を接続しない。なお、処理がスケジュールキューに接続された後は、周期の短い処理が優先して実行されるように、処理をプロセッサに割り当てる。また、スケジューラキューの長さは、ローカルスケジューラ4が処理をプロセッサに割り当てる際に登録される。

次に、前述の「Rate-Monotonicアルゴリズム」について説明する。このアルゴリズムは、シングルプロセッサ環境で周期的に発生する処理を対象にして、処理を実行する前にリアルタイム処理を保証できるかどうかを所定の計算式によって判定するものである。この計算式の一例として、n個の処理についてリアルタイム処理を保証できるかどうかを判定するための式を(1)〜(4)に示す。式(1)は当該計算機の処理量Wi(t)を求める式であり、式(2)は計算区間単位処理時間)t当たりの処理量Li(t)を求める式であり、式(3)は処理1〜iにおけるリアルタイム処理の保証を判定する式であり、式(4)は処理1〜nにおけるリアルタイム処理の保証を判定する式である。また、このアルゴリズムの流れを図8(S601〜S611)に示す。

概要

一つのグローバルスケジューラと複数のローカルスケジューラとから構成される分散リアルタイムスケジューラにおいて、処理の再分散を防いでリアルタイム処理を効率的に実現する。

グローバルスケジューラ1に、他の計算機の単位処理量を計算機毎に検出するとともに検出した個々の計算機の単位処理量と実時間処理数とに基づいて当該実時間処理を保証し得る計算機を決定する処理能力判定部12を設け、決定された計算機の第2のスケジューラのみに対して処理を分散させる。そして、ローカルスケジューラ2は、分散された処理のスケジュールを行うだけの簡単な構成とした。

目的

本発明の課題は、かかる問題点を解消してリアルタイム処理を効率的に実現するための分散スケジューリング技術を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
2件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

通信回線で結合された複数の計算機の一つに処理の分散手段を有する第1のスケジューラを配し、他の計算機の各々に、処理のスケジューリング手段を有する第2のスケジューラを配した計算機システムに於いて、前記第1のスケジューラが前記処理の分散を実行する前に、前記第2のスケジューラを配した各計算機の現在の処理量を検出するとともに、検出した個々の計算機の処理量に基づいて実時間処理保証し得る計算機を決定し、決定した計算機上の第2のスケジューラのみに対して前記処理を分散することを特徴とする分散リアルタイムスケジュール方法。

請求項2

通信回線で結合された複数の計算機の一つに配されるスケジューラであって、分散環境にある他の計算機が具備する処理のスケジューリング手段に対して処理の分散を行う手段を備えるものにおいて、前記他の計算機の単位処理量を計算機毎に検出するとともに検出した個々の計算機の単位処理量と実時間処理数とに基づいて当該実時間処理を保証し得る計算機を決定する処理能力判定手段を設け、前記決定された計算機のスケジューリング手段のみに対して当該処理を分散させるようにしたことを特徴とするスケジューラ。

請求項3

前記処理量検出手段は、前記他の計算機間処理能力値の差を個々の計算機の処理能力値で正規化した値に基づいて当該計算機の単位処理量を検出することを特徴とする請求項2記載のスケジューラ。

請求項4

通信回線で結合された複数の計算機の一つに配される第1のスケジューラと、他の計算機の各々に配される第2のスケジューラとから成り、前記第2のスケジューラが処理のスケジューリング手段を具備する分散リアルタイムスケジューラにおいて、前記第1のスケジューラは、前記他の計算機の単位処理量を計算機毎に検出するとともに検出した個々の計算機の単位処理量と実時間処理数とに基づいて当該実時間処理を保証し得る計算機を決定する処理能力判定手段と、前記実時間処理の発生時に前記決定された計算機の第2のスケジューラのみに対して当該実時間処理を分散させる処理分散手段と、を備えることを特徴とする分散リアルタイムスケジューラ。

請求項5

前記処理量検出手段は、前記他の計算機間の処理能力値の差を個々の計算機の処理能力値で正規化した値に基づいて当該計算機の単位処理量を検出することを特徴とする請求項4記載の分散リアルタイムスケジューラ。

技術分野

0001

本発明は、オペレーティングシステムによる計算機資源割当技術に係り、特に、通信回線で結合された複数の計算機の一つに配される第1のスケジューラと、他の計算機の各々に配される第2のスケジューラとにより実現される分散リアルタイムスケジュール方式に関する。

背景技術

0002

分散型スケジューリングを実時間(リアルタイム)で実現する手段として、分散リアルタイムスケジューラが知られている。従来のこの種の分散リアルタイムスケジューラは、図5に示すように、通信回線で結合された複数の計算機の一つに配されるグローバルスケジューラ3と、他の計算機の各々に配されるローカルスケジューラ4とで構成されている。

0003

ローカルスケジューラ4は、自計算機において実時間処理(以下、リアルタイム処理)を保証できるかどうかを判定する処理能力判定部41と、スケジュールキューにリアルタイム処理を接続して周期の短い処理を優先的にプロセッサ割り当てるスケジューリング処理部42、及び、グローバルスケジューラ3への通知を行う通信処理部43を有している。

0004

一方、グローバルスケジューラ3は、処理のローカルスケジューラ4への分散を行う分散処理部31、及びローカルスケジューラ4を配した各計算機上で走行する瞬間プロセス数、あるいは平均プロセス数に基づいて各計算機の状態を管理する計算機状態管理部32を有している。上記従来の分散リアルタイムスケジューラにおいて、リアルタイム処理をスケジュールする場合、グローバルスケジューラ2は、計算機状態管理部32で把握している他の各計算機の状態と処理能力とを考慮し、分散処理部31で計算機間の分散を行う。この場合、分散対象となる計算機を決定する方式として、各計算機で走行するプロセス数の平均値が均等になるように決定する平均プロセス数均等方式と、各計算機で走行するプロセス数の瞬間値が均等になるように決定する瞬時プロセス数均等方式とがある。

0005

ローカルスケジューラ4では、グローバルスケジューラ3から分散された処理に対し、処理能力判定部41でリアルタイム処理を保証できるかどうかを事前に判定する。ここにリアルタイム処理の保証とは、当該処理を確実に終了させることをいう。保証できると判定した場合は、スケジューリング処理部42で当該処理をスケジュールキューに接続してプロセッサに割り当てる。しかし、保証できないと判定した場合には、通信処理部43でその旨をグローバルスケジューラ3に通知する。この場合、グローバルスケジューラ3は、別の計算機にその処理を再分散させる。

0006

以下に、上記分散スケジューラにおける全体的な処理の流れを説明する。図6はグローバルスケジューラ3における処理、図7はローカルスケジューラ4における処理の手順をそれぞれ示すものである。これらの図において、Sは処理または条件ステップを表す。グローバルスケジューラ3は、図6に示すように、ユーザからの指定処理が入力されるまで待ち(S401)、処理が入力されたときは、入力された処理の計算時間Cと周期Tの値を、ローカルスケジューラ4側に渡す値の格納領域(当該計算機の内部メモリ等)にそれぞれ登録する(S402)。また、ユーザが入力した処理を各計算機の状態(各計算機の平均プロセス数か瞬間プロセス数のどちらかを利用)と各計算機の処理能力とを考慮して当該処理を分散させる計算機を決定する(S403)。次に、決定した計算機に処理を分散させる(S404)。このとき、S402で登録した値を当該計算機に渡し、その計算機のローカルスケジューラ4からリアルタイム処理を保証できたかどうかの通知を受ける(S405)。リアルタイム処理を保証できたという通知を得た場合はS401に進み、保証できないという通知を得た場合はS407に進む(S406)。S407では、再分散を行っていない計算機が存在するかどうかを判定し、存在する場合は、各計算機の状態を考慮して処理を再分散させる計算機を決定した後にS404に戻り(S408)、全ての計算機に再分散を行った場合は、処理を分散させずに中止する(S409)。なお、グローバルスケジューラ3は、各計算機で走行する瞬間プロセス数か各計算機の平均プロセス数のどちらかを適時各計算機から得て、各計算機の状態としてその値を計算機状態管理部32に登録しておく。どちらを得るかは前述の2つの方式のいずれを利用するかによって異なる。また、各計算機の処理能力は、初期値として登録する。

0007

一方、ローカルスケジューラ4では、図7に示すように、グローバルスケジューラ3によって処理が分散されるまで待つ(S501)。ユーザが入力した処理の計算時間Cと周期Tの値がグローバルスケジューラ3から渡されたときは、この値を、リアルタイム処理を保証できるか否かを判定する際に利用する計算時間Cn+1と周期Tn+1として登録する(S502)。そして、これらの登録値を後述の「Rate-Monotonicアルゴリズム」に用いてリアルタイム処理を保証できるかどうかを判定する(S503)。ここで保証できると判定された場合はS507に進み、保証できないと判定された場合はS505に進む(S504)。S505では、リアルタイム処理を保証できることをグローバルスケジューラ3に通知する。そして当該処理をスケジュールキュ−に接続する(S506)。一方、S507では、グローバルスケジューラ3に保証できないことを通知する。この場合は、スケジューラキューに処理を接続しない。なお、処理がスケジュールキューに接続された後は、周期の短い処理が優先して実行されるように、処理をプロセッサに割り当てる。また、スケジューラキューの長さは、ローカルスケジューラ4が処理をプロセッサに割り当てる際に登録される。

0008

次に、前述の「Rate-Monotonicアルゴリズム」について説明する。このアルゴリズムは、シングルプロセッサ環境で周期的に発生する処理を対象にして、処理を実行する前にリアルタイム処理を保証できるかどうかを所定の計算式によって判定するものである。この計算式の一例として、n個の処理についてリアルタイム処理を保証できるかどうかを判定するための式を(1)〜(4)に示す。式(1)は当該計算機の処理量Wi(t)を求める式であり、式(2)は計算区間単位処理時間)t当たりの処理量Li(t)を求める式であり、式(3)は処理1〜iにおけるリアルタイム処理の保証を判定する式であり、式(4)は処理1〜nにおけるリアルタイム処理の保証を判定する式である。また、このアルゴリズムの流れを図8(S601〜S611)に示す。

0009

0010

式(4)において、L≦1を満たすとき、1からnで表される全ての処理についてリアルタイム処理を保証することができることを表す。なお、上述の分散リアルタイムスケジューラについては、神余浩夫,田昌也,竹垣盛一,「協調分散スケジューリング方式リアルタイム性保証」,信学技法CPSY91 84(1991)等の記載が参考になる。

発明が解決しようとする課題

0011

上述のように、従来の分散リアルタイムスケジューラは、個々のローカルスケジューラ4が自計算機の処理能力を判定する手段をもち、グローバルスケジューラ3から分散を受けたときにリアルタイム処理を保証できるかどうかを予め判定してその結果をグローバルスケジューラ3に通知するようになっている。そのため、グローバルスケジューラ3は、ローカルスケジューラ4からリアルタイム処理を保証できる旨の通知を受領するまで分散処理を終了させることができず、さらに、保証できない旨の通知を受けた場合には、他のローカルスケジューラに再分散しなければならないので、リアルタイム処理を効果的に実行することができず、全体的な処理効率が向上しないという問題があった。

0012

本発明の課題は、かかる問題点を解消してリアルタイム処理を効率的に実現するための分散スケジューリング技術を提供することにある。

課題を解決するための手段

0013

上記課題を解決するため、本発明では、通信回線で結合された複数の計算機の一つに処理の分散手段を有する第1のスケジューラを配し、他の計算機の各々に、処理のスケジューリング手段を有する第2のスケジューラを配した計算機システムに於いて、第1のスケジューラが前記処理の分散を実行する前に、第2のスケジューラを配した各計算機の現在の処理量を検出するとともに、検出した個々の計算機の処理量に基づいてリアルタイム処理を保証し得る計算機を決定し、決定した計算機上の第2のスケジューラのみに対して前記処理を分散するようにした。

0014

第1のスケジューラは、例えば従来例のグローバルスケジューラを改良してそれ自身でリアルタイム処理を保証し得るようにしたものであり、その具体的な構成は、分散環境にある他の計算機の単位処理量を計算機毎に検出するとともに検出した個々の計算機の単位処理量とリアルタイム処理数とに基づいて当該リアルタイム処理を保証し得る計算機を決定する処理能力判定手段を設け、リアルタイム処理の発生時に前記決定された計算機のスケジューリング手段、例えば上述のローカルスケジューラのみに対して当該処理を分散させるようにしたことを特徴としている。なお、処理量検出手段は、好ましくは、計算機間の処理能力値の差を個々の計算機の処理能力値で正規化した値に基づいて当該計算機の単位処理量を検出するように構成する。

0015

また、本発明を一つの第1のスケジューラと複数の第2のスケジューラとで構成される分散リアルタイムスケジューラに適用する場合は、第1のスケジューラとして上記改良されたグローバルスケジューラを用い、第2のスケジューラとして少なくとも上記スケジューリング手段を備えたものを用いる。

0016

本発明では、第1のスケジューラが処理の分散を行う際に、予めリアルタイム処理を保証する他の計算機を決定する。そして、決定した計算機上の第2のスケジューラに処理を分散させる。リアルタイム処理を保証する他の計算機を決定する手法としては、例えば、上述の「Rate-Monotonicアルゴリズム」を(a)処理の実行対象となる計算機を表す点、及び、(b)各計算機の処理能力値の差を表す点について拡張させたもの(以下、「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」と称する)を用いることができる。

0017

以下に、この「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」をある計算機kにおいて、n個の処理についてリアルタイム処理を保証できるかを判定する場合を例に挙げて説明する。計算機kにおいて実行する処理(1〜i)の処理量W(i,k)(t)は、式(5)で表される。

0018

式(5)では、計算機間の処理能力値の差を計算能力(Pk)で正規化している。処理能力値としては、例えば処理速度(MIPS値)などを用いることができる。この計算機kにおいて、処理(1〜i)の単位時間あたりの処理量、すなわち単位処理量L(i,k)(t)は、式(6)で表される。

0019

式(6)で得られた単位処理量L(i,k)(t)に基づいて式(7)及び式(8)の判定式を得る。式(7)に示す計算式で計算結果が1より小さければ、1〜iで示される処理までは、計算機kにおいてリアルタイム処理を保証することができる。

0020

また、式(8)に示す計算式で計算結果が1より小さければ、計算機kにおいて1〜nで表される全ての処理についてリアルタイム処理を保証することができる。

0021

以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例に係る分散リアルタイムスケジューラの構成図であり、一つのグローバルスケジューラ1(第1のスケジューラ)と複数のローカルスケジューラ(第2のスケジューラ)2とから構成される。なお、図示を省略したが、グローバルスケジューラ1は、各々ネットワーク回線で結合された複数の計算機の一つに配され、ローカルスケジューラ2は、他の計算機の各々に配されているものとする。

0022

本実施例のグローバルスケジューラ1は、従来のものと同一機能を有する分散処理部11と、前述の「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」がプログラムされた処理能力判定部12と、上記アルゴリズムの実行に用いる種々のパラメータを格納するパラメータ格納部13とを備えており、ローカルスケジューラ2は、従来のものと同一機能を有するスケジューリング処理部21を備えている。

0023

以下、図2及び図3を参照して本実施例の分散リアルタイムスケジューラの全体的な処理手順を説明する。なお、Sは処理ないし条件ステップを表す。図2を参照すると、グローバルスケジューラ1は、ユーザから処理が入力されたかどうかを確かめ(S101)、入力があった場合は、その処理の計算時間C(nk+1、k)及び周期の値T(nk+1、k)を所定領域nk+1に登録する(S102)。これを全ての計算機kについて行う。処理能力判定部12では、「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」と上記登録した計算時間C(nk+1、k)及び周期の値T(nk+1、k)とに基づいて、複数の他の計算機の中からリアルタイム処理を保証する計算機を決定できるかどうかを判定する(S103)。

0024

ここで、リアルタイム処理を保証する計算機を決定できると判定した場合(S104のYes)は、決定した計算機に対して分散処理部11がユーザから入力された処理を分散させる(S105)。一方、決定できないと判定した場合(S104のNo)は、S101に戻る。なお、本実施例において、リアルタイム処理を保証する計算機を決定できる場合とは、例えば「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」の計算機番号を格納する領域に計算機番号kが登録された場合をいい、決定できない場合とは、計算機番号を格納する領域に「−1」が登録された場合をいうものとする。この計算機番号kは、「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」によって登録されるものである。また、計算機数は初期値として登録され、各計算機で走行する処理数(nk)は、処理を分散させた際に登録される。

0025

ローカルスケジューラ2は、図3に示すように、グローバルスケジューラ1から処理の分散を受けた場合(S201)、自計算機のスケジュールキューに当該処理を接続する(S202)。そして次の処理が分散されるまで待つ。なお、スケジュールキューに接続された後の処理は、周期の短い処理が優先して実行されるように、プロセッサに処理を割り当てる。

0026

次に、本実施例で用いる「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」の流れを図4を参照して説明する。ただし、各計算機の計算能力は初期値として与える。図4によれば、まず、計算機番号を表すkに1を代入して初期化し(S301)、処理番号を表すiに1を代入して初期化し(S302)、さらに、計算区間(処理時間)を表すtに処理1からiまでのうちで最も長い周期Tj(但し1≦j≦i)の値を代入する(S303)。次に前述の式(5)〜式(7)を計算する(S304〜S306)。その後、処理番号iを1だけ増やす。すなわちリアルタイム処理保証できるかどうかの判定対象とする処理の数を1つ殖やす(S307)。nk+1個ある全ての処理についてL(i,k)を計算しているかどうかを判定し(S308)、計算していれば前述の式(8)を計算する(S309)。一方計算していない場合はS303に戻る。S309において計算したLkの値がLk≦1の条件を満たすかどうかを判定し(S310)、満たす場合は、計算機kがリアルタイム処理を保証できることを示しているので、その計算機番号kを計算機番号の格納領域に登録する(S312)。一方、Lk≦1を満たしていない場合は、リアルタイム処理を保証できないことを示しているので、次の計算機についてLKを計算するために計算機番号kを1だけ増やす(S311)。kを増やした場合、全ての計算機についてリアルタイム処理を保証できるかどうかを計算したかどうかを判定し(S313)、終了している場合は、処理分散させないことを示す数値「−1」を計算機番号の格納領域に登録する(S314)。計算が終了していない場合は、S302以降のステップを繰り返す。

0027

このように、本実施例の分散リアルタイムスケジューラは、グローバルスケジューラ1がリアルタイム処理を保証する他の各計算機を決定した後に、当該計算機上のローカルスケジューラ2に処理を分散する構成なので、従来のように処理の再分散を行なう余地がなくなり、処理効率が格段に高まる。また、リアルタイム処理を保証する計算機が決定された後は、グローバルスケジューラ1からローカルスケジューラ2に処理が分散されるだけになるため、ローカルスケジューラ2の構成も簡略化される。

0028

なお、本実施例では、リアルタイム処理を保証し得る計算機を簡単に決定するための例として、グローバルスケジューラ1の処理性能判定部12に「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」をプログラムした例について説明したが、処理を実行する前にリアルタイム処理を保証できるかどうかを判定するものであれば、他のアルゴリズムないし手法であってもよいのは勿論である。

発明の効果

0029

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、第1のスケジューラから第2のスケジューラに処理を分散するだけでリアルタイム処理が実現される効果があり、再分散されることに伴う従来の問題点を解消することができる。また、第1のスケジューラ自体にリアルタイム処理の保証機能をもたせたので、ローカルスケジューラの構成を簡略化することができ、さらに、分散リアルタイムスケジューラの構成にも幅をもたせることができる。

図面の簡単な説明

0030

図1本発明の一実施例に係る分散リアルタイムスケジューラの構成図。
図2本実施例の分散リアルタイムスケジューラの全体的な処理手順説明図。
図3本実施例によるローカルスケジューラ側の処理手順説明図。
図4本実施例で用いる「拡張したRate-Monotonicアルゴリズム」の説明図。
図5従来の分散リアルタイムスケジューラの構成図。
図6従来のグローバルスケジューラの処理手順説明図。
図7従来のローカルスケジューラの処理手順説明図。
図8一般的な「Rate-Monotonicアルゴリズム」の説明図。

--

0031

1グローバルスケジューラ(第1のスケジューラ)
11分散処理部
12処理能力判定部
13パラメータ格納部
2ローカルスケジューラ(第2のスケジューラ)
21スケジューリング処理部

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

該当するデータがありません

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

該当するデータがありません

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ