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技術 色調安定性及び耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼及びその製造方法

出願人 日新製鋼株式会社
発明者 植松美博宇都宮武志野上誠
出願日 1994年12月14日 (26年0ヶ月経過) 出願番号 1994-333171
公開日 1996年9月17日 (24年3ヶ月経過) 公開番号 1996-239733
状態 特許登録済
技術分野 金属圧延一般 電解清浄、電解エッチング
主要キーワード 屋外タンク 目視状態 海岸地区 析出化合物 色調測定装置 冷延鋼鈑 一般耐食性 田園地帯
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年9月17日)のものです。
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図面 (6)

目的

多数のパネルを配列した状態でもパネル間に色調のバラツキがみられない色調安定性に優れ、耐食性及び防眩性も良好なフェライト系ステンレス鋼板を得る。

構成

Cr:16〜35重量%及びMo:6重量%以下を含むフェライト系ステンレス鋼であり、酸洗ままの表面に占める微細化合物占有面積率が20%以下である。ダル加工された状態では、1μm以上の高低差をもつ凹凸単位長当り3個/mm以上の割合で分布している。このステンレス鋼は、硝酸水溶液中で1A/dm2 以上の電流密度電解酸洗した後、硝酸及びフッ酸の混酸で酸洗することにより製造される。化合物の占有面積率は、色差計による明度指数指標として測定される。

概要

背景

ステンレス鋼は、代表的な耐食材料として各種用途で使用されている。特に最近では、屋根材外装材等の建築用資材として使用され始めている。この種の用途では、単に腐食による穴開きが生じない機能面が要求されるだけでなく、発銹に起因した見栄え劣化も嫌われる。屋根材,外装材等の建築用資材として使用される鋼材には、SUS304,SUS316等に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼がある。しかし、オーステナイト系ステンレス鋼では、海岸地区等の海塩粒子飛散する環境に曝されると顕著な発銹があり、外観が著しく損なわれる。また、オーステナイト系ステンレス鋼は、フェライト系ステンレス鋼に比較して熱膨張係数が大きく、長尺の屋根材として使用した場合に温度サイクルに起因して材質が劣化する。このようなことから、フェライト系ステンレス鋼が屋根材,外装材等として使用されるようになってきた。

フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比較して一般的には耐食性に劣る。たとえば、代表鋼種であるSUS430は、腐食環境の緩やかな田園地帯においても比較的短時間で赤錆が発生し、耐食性や耐候性が十分でない。また、溶接時の加熱・冷却によって粒界腐食が発生し易い欠点もある。耐候性はCr量の増加やMoの添加,Nb,Ti等の安定化元素の添加によって改善され、低炭素・低窒素30Cr−2Mo−Nb鋼,22Cr−1.2Mo−Nb−Ti−Al鋼のように耐候性に優れた材料が開発されている。ところで、屋根材等の建築用資材として使用されるステンレス鋼は、表面光沢を抑えた防眩性が望まれている。しかし、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比較して酸洗仕上げ後の表面が光沢に富み、屋根材等として使用する上では不利になる。そこで、ダル仕上げエンボス仕上げ等によって、フェライト系ステンレス鋼に防眩性を付与している。

概要

多数のパネルを配列した状態でもパネル間に色調のバラツキがみられない色調安定性に優れ、耐食性及び防眩性も良好なフェライト系ステンレス鋼板を得る。

Cr:16〜35重量%及びMo:6重量%以下を含むフェライト系ステンレス鋼であり、酸洗ままの表面に占める微細化合物占有面積率が20%以下である。ダル加工された状態では、1μm以上の高低差をもつ凹凸単位長当り3個/mm以上の割合で分布している。このステンレス鋼は、硝酸水溶液中で1A/dm2 以上の電流密度電解酸洗した後、硝酸及びフッ酸の混酸で酸洗することにより製造される。化合物の占有面積率は、色差計による明度指数指標として測定される。

目的

反射光の強さに基づき酸洗条件を制御する方法は、酸洗層と色調測定装置との間の距離が短い場合には有効である。しかし、実際の焼鈍酸洗ラインにおけるコイルは、酸洗槽を出た後、水洗工程,乾燥工程,ルーパー等を備えたバッファー工程を通過する。そのため、色調測定箇所は、酸洗槽から数百m離れている場合が多い。このような実ラインで色調の測定結果に基づき酸洗条件を制御しても、酸洗槽から色調測定箇所まで搬送される間にコイルの表面に変質等が生じることから、完全な色調の制御が期待できない。また、測定結果がフィードバックされる間に遅れが生じ、測定結果をリアルタイムで酸洗条件の制御に利用できない。しかも、ロットが異なるコイル間の色調を制御することは非常に困難である。本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、酸洗後ステンレス鋼表面にある微細な化合物を量的に制御することにより、建築用資材として要求される色調安定性及び耐候性を兼ね備えたフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

Cr:16〜35重量%及びMo:6重量%以下を含み、酸洗ままの表面に占める微細化合物占有面積率が20%以下である色調安定性及び耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼

請求項2

ダル加工された状態で1μm以上の高低差をもつ凹凸単位長当り3個/mm以上の割合で分布している請求項1記載のフェライト系ステンレス鋼。

請求項3

更にNb:0.01〜1.0重量%,Ti:0.01〜0.5重量%,V:0.01〜0.3重量%,Cu:0.5重量%以下及びAl:0.005〜0.3重量%の1種又は2種以上を含む請求項1又は2記載のフェライト系ステンレス鋼。

請求項4

Cr:16〜35重量%及びMo:6重量%以下を含むフェライト系ステンレス鋼を硝酸水溶液中で1A/dm2 以上の電流密度電解酸洗し、硝酸及びフッ酸の混酸で酸洗し、酸洗ままの表面に占める微細な化合物の占有面積率が20%以下にすることを特徴とする色調安定性及び耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法。

請求項5

色差計による明度指数指標として析出化合物の占有面積率を測定する請求項4記載のフェライト系ステンレス鋼の製造方法。

請求項6

Cr:16〜35重量%及びMo:6重量%以下を含むフェライト系ステンレス鋼を焼鈍・酸洗工程を経てダル仕上げ材に製造する際、酸洗まま材表面の色調を色差計で測定し、測定したL値の差ΔL又は色差ΔEが10以下の酸洗材後続ダル圧延工程に送り、明度指数ΔL又は色差ΔEが10を超える酸洗材は酸洗工程で再度酸洗を施した後、ダル圧延工程に送り、光沢度が50以下となるように、大径ロールを使用して2パス以上のダル圧延を行うことを特徴とする色調安定性,防眩性及び耐食性に優れたフェライト系ステンレス鋼の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ダル仕上げした状態で優れた色調安定性及び耐食性を示すフェライト系ステンレス鋼及びその製造方法に関する。

背景技術

0002

ステンレス鋼は、代表的な耐食材料として各種用途で使用されている。特に最近では、屋根材外装材等の建築用資材として使用され始めている。この種の用途では、単に腐食による穴開きが生じない機能面が要求されるだけでなく、発銹に起因した見栄え劣化も嫌われる。屋根材,外装材等の建築用資材として使用される鋼材には、SUS304,SUS316等に代表されるオーステナイト系ステンレス鋼がある。しかし、オーステナイト系ステンレス鋼では、海岸地区等の海塩粒子飛散する環境に曝されると顕著な発銹があり、外観が著しく損なわれる。また、オーステナイト系ステンレス鋼は、フェライト系ステンレス鋼に比較して熱膨張係数が大きく、長尺の屋根材として使用した場合に温度サイクルに起因して材質が劣化する。このようなことから、フェライト系ステンレス鋼が屋根材,外装材等として使用されるようになってきた。

0003

フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比較して一般的には耐食性に劣る。たとえば、代表鋼種であるSUS430は、腐食環境の緩やかな田園地帯においても比較的短時間で赤錆が発生し、耐食性や耐候性が十分でない。また、溶接時の加熱・冷却によって粒界腐食が発生し易い欠点もある。耐候性はCr量の増加やMoの添加,Nb,Ti等の安定化元素の添加によって改善され、低炭素・低窒素30Cr−2Mo−Nb鋼,22Cr−1.2Mo−Nb−Ti−Al鋼のように耐候性に優れた材料が開発されている。ところで、屋根材等の建築用資材として使用されるステンレス鋼は、表面光沢を抑えた防眩性が望まれている。しかし、フェライト系ステンレス鋼は、オーステナイト系ステンレス鋼に比較して酸洗仕上げ後の表面が光沢に富み、屋根材等として使用する上では不利になる。そこで、ダル仕上げ,エンボス仕上げ等によって、フェライト系ステンレス鋼に防眩性を付与している。

発明が解決しようとする課題

0004

屋根材,外装材等としてステンレス鋼を使用するとき、複数枚ステンレス鋼板張り合せることが多い。張り合せた各ステンレス鋼板の間で色調に相違があると、施工後の屋根外壁等の見栄えが劣化する。この色調の相違は、ステンレス鋼を単板で観察したときにはほとんど認識できないものであるが、複数のステンレス鋼板を張り合せることによって強調される。そのため、各ステンレス鋼単板の間で僅かに相違する色調も問題となる。しかし、耐候性に優れている高Crフェライト系ステンレス鋼は、一般的に酸洗性が悪く、酸洗後表面状態が不安定である。たとえば、通常の方法で製造した高Crフェライト系ステンレス鋼は、微妙な酸洗条件の違いやダル圧延条件の影響を受けて、色調が変化する場合がある。ダル仕上げステンレス鋼帯色調制御に関し、これまで若干の研究が行われている。たとえば、特開平6−184774号公報では、ダル圧延後の焼鈍酸洗工程又は酸洗工程において、酸洗された表面の反射光の強さ(輝度)を測定し、測定結果に基づき中性塩電解電流密度等の酸洗条件を制御している。この方法は、色調を一定のレベルに揃えることを狙ったものに止まり、目標レベルが必ずしも材料の表面を良好な条件に揃えようとするものではない。その結果、色調がそろっても耐食性が不十分な状態になる場合もある。

0005

反射光の強さに基づき酸洗条件を制御する方法は、酸洗層と色調測定装置との間の距離が短い場合には有効である。しかし、実際の焼鈍酸洗ラインにおけるコイルは、酸洗槽を出た後、水洗工程,乾燥工程,ルーパー等を備えたバッファー工程を通過する。そのため、色調測定箇所は、酸洗槽から数百m離れている場合が多い。このような実ラインで色調の測定結果に基づき酸洗条件を制御しても、酸洗槽から色調測定箇所まで搬送される間にコイルの表面に変質等が生じることから、完全な色調の制御が期待できない。また、測定結果がフィードバックされる間に遅れが生じ、測定結果をリアルタイムで酸洗条件の制御に利用できない。しかも、ロットが異なるコイル間の色調を制御することは非常に困難である。本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、酸洗後のステンレス鋼表面にある微細化合物を量的に制御することにより、建築用資材として要求される色調安定性及び耐候性を兼ね備えたフェライト系ステンレス鋼を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明のフェライト系ステンレス鋼は、その目的を達成するため、Cr:16〜35重量%及びMo:6重量%以下を含み、酸洗ままの表面に占める微細な化合物の占有面積率が20%以下に規制されている。また、ダル加工後のステンレス鋼表面は、単位長当り3個/mm以上の割合で1μm以上の高低差をもつ凹凸分布を制御することにより、優れた防眩性を示す。使用するフェライト系ステンレス鋼は、更にNb:0.01〜1.0重量%,Ti:0.01〜0.5重量%,V:0.01〜0.3重量%,Cu:0.5重量%以下及びAl:0.005〜0.3重量%の1種又は2種以上を含むことができる。このフェライト系ステンレス鋼は、酸洗ままの表面に占める微細な化合物の占有面積率が20%以下になるように、硝酸水溶液中で1A/dm2 以上の電流密度で電解酸洗し、硝酸及びフッ酸の混酸で酸洗することにより製造される。このとき、色差計による明度指数指標として化合物の占有面積率を測定することが有効である。本発明に従ってダル仕上げ材を製造する際には、焼鈍・酸洗工程を経てダル仕上げ材に製造する際、酸洗まま材表面の色調を色差計で測定し、測定したL値の差ΔL又は色差ΔEが10以下の酸洗材後続のダル圧延工程に送り、明度指数ΔL又は色差ΔEが10を超える酸洗材は酸洗工程で再度酸洗を施した後、ダル圧延工程に送り、光沢度が50以下となるように、大径ロールを使用して2パス以上のダル圧延を行う。

0007

酸洗工程は、化学反応を利用したプロセスであり、化学反応をバラツキなく制御することは実際上不可能である。特に、電解酸洗では、板幅方向の電流密度を制御することが困難である。このような処理条件及び処理結果に変動を来し易い工程を色調決定の最終工程とすると、最終製品で色調にバラツキが生じることが避けられない。屋根材,外装材等のようにパネル間で外観が対比される用途では、僅かなバラツキも明確に視認される。そこで、本発明者等は、制御が比較的容易な力学的作用により色調を制御できるダル圧延プロセスを後工程とする方法を検討した。ダル圧延を酸洗工程の後に行うと、酸洗工程で生成した不動態皮膜破壊され、耐食性が低下する。耐食性の低下は、特願平5−332363号でも提案したように、不動態皮膜の破壊を最低限に抑え、且つ十分な防眩性を得るように、ダル目を緻密に調整したダルロールを使用して軽圧下,低伸び率で多パスの圧延をすることによって防止できる。しかし、ダル圧延後においても酸洗工程で生じた色調変動を引き継がれるので、酸洗工程においてもある程度の範囲に色調を維持しておく必要がある。

0008

酸洗工程後の表面状態が製品の色調に及ぼす影響は、次のような本発明者等の調査・研究によって知見されたものである。本発明に従ったフェライト系ステンレス鋼は、熱延トップ焼鈍,酸洗,圧延,仕上げ焼鈍,酸洗,ダル圧延の工程を経て製造される。製品の目標板厚が薄い場合には、圧延後に中間焼鈍,酸洗,圧延の工程が加わる場合もある。最終の酸洗工程では、酸洗後の表面に微細な化合物の残存を防止する必要があることから、塩浴浸漬した後、硫酸酸洗硝酸電解酸洗及び混酸酸洗の3工程で行われる。酸洗チャンスが異なるコイルを同一のロールでダル加工した後、各コイルの色調を調査したところ、ある酸洗チャンスのコイルのみ他のコイルと目視状態が僅かに異なっていた。このコイルの明度指数を色差計で測定したところ、他のコイルに比較して低いL値を示した。

0009

色調が異なる原因を、表面観察及び分析によって調査したところ、色違いが生じたコイルが外観上で良好であるものの、顕微鏡で観察した表面に微視的な析出化合物が検出された。この化合物は、Al,Si等の酸化物主体とするものと考えられ、酸洗で除去されなかったスケール残りとは異なり、下地鋼から拡散してきた元素と雰囲気中の酸素,窒素等とが反応して生成した化合物である。微細な化合物が存在する理由を調査したところ、L値が低いコイルと他のコイルとの間では酸洗条件が異なっていることを見い出した。すなわち、通常のコイルでは酸洗工程のうちの硝酸電解を電流密度2.5A/dm2 で行っていたのに対し、L値が低いコイルでは硝酸電解の電流密度が0.8A/dm2 であった。また、ダル圧延後と同様な調査をダル圧延前の酸洗ままの材料について行ったところ、ダル圧延後と同様に色違い発生材の表面にはミクロ的な化合物が生じており、ダル圧延後と同様に明度指数が低いL値になっていた。

0010

以上の結果から、酸洗後のコイル表面を観察したとき、目視観察ではほとんど識別できない微細な化合物によってダル圧延されたコイルの色調が変化するものといえる。また、色調の劣化に併せて、耐食性も低下していた。ここで、化合物の有無は、色差計によって測定した明度指数に基づいて判定できることが判った。ダル仕上げに伴う色調は、次のようにして制御される。ステンレス鋼は、硬い材質であることから通常小径ロールを使用して圧延している。しかし、小径ロールは、周長が短く、被圧延材に頻繁に押圧されるため、摩耗が激しい。そのため、多量に圧延するとき、コイルのトップとボトムとで色調に変化が生じ易い。また、ロール径が小さいと、ロールとコイルが接触する表面の実質的な圧力が増大し、ステンレス鋼表面にある不動態皮膜の破壊が促進される。その結果、小径ロールを使用したダル圧延による仕上げでは、耐食性の低下が著しく、製品として出荷するためにはダル圧延後に再酸洗する必要が生じる。

0011

これに対し、大径ロールを使用したダル圧延では、周長が長いことから、被圧延材に押し当てられる頻度も少なくなり、その分だけ損耗が抑制され、同じ接触条件下でダル仕上げが施される。その結果、圧延順序に対応した色調の変化も少なくなる。また、ロールとコイルとが接触する表面の圧力も比較的低く抑えられ、不動態皮膜の破壊も抑制される。したがって、耐食性の低下も少なく、ダル圧延後の再酸洗が不要になる。本発明では、酸洗後の表面状態を観察することにより、ダル仕上げされた状態での色調を一定化できる。そのため、酸洗後の表面状態が設定範囲にあるコイルに対しては次工程のダル圧延を施し、設定範囲を外れるコイルを再度酸洗するプロセスを組むこともできる。また、酸洗後の表面状態、すなわち微細な化合物の有無がダル仕上げ後の色調を正確に予測することから、微細な化合物がないように酸洗条件を設定することによって、色調の安定したダル仕上げ材を高歩留りで製造することが可能になる。以上のような知見に基づき、色調安定性に優れ且つ耐食性が良好なダル仕上げのフェライト系ステンレス鋼が製造される。

0012

本発明で基材として使用されるフェライト系ステンレス鋼としては、たとえばC:0.05重量%以下,N:0.05重量%以下,Si:1.0重量%以下,Mn:1.0重量%以下,P:0.04重量%以下,S:0.03重量%以下,Ni:0.6重量%以下,Cr:16〜35重量%,Mo:6重量%以下を含むものが使用される。更には、Nb,Ti,V,Cu,Al等の1種又は2種以上を任意元素として含ませてもよい。なかでも、比較的多量のCr,Moを含む系は、酸洗時のデスケールが困難であり、微細な化合物が存在する可能性が高い。このような鋼種に対しては、硫酸酸洗,硝酸電解,HF+HNO3 の混酸酸洗からなる酸洗工程が有効である。特に、硝酸電解を1A/dm2 以上の電流密度で行うと、酸洗後の鋼材表面に閉める微細な化合物の占有面積率を20%以下に抑制できる。占有面積率を20%以下、好ましくは1%以下に下げることによって、微細な化合物の悪影響がなくなり、ダル仕上げされた鋼材表面の色調が安定化する。

0013

以下、本発明で使用されるフェライト系ステンレス鋼や処理条件,表面状態等について説明する。
C,N:それぞれ0.05重量%以下
C及びNは、何れもステンレス鋼に不可避的に含まれる元素であり、含有量の減少に応じて材質が軟質化し、加工性が向上すると共に炭窒化物の生成が少なくなる。また、溶接性及び溶接部の耐食性を確保する上から、C含有量及びN含有量を共に0.05重量%以下にすることが必要である。
Si:1.0重量%
溶接部の高温割れや溶接部の靭性に悪影響を与える。また、ステンレス鋼を硬質にする元素であることから、Si含有量は低いほど好ましい。
Mn:1.0重量%以下
ステンレス鋼中に微量に存在するSと結合し、可溶性硫化物MnSを形成することにより、耐食性を低下させる有害元素である。可溶性硫化物MnSによる悪影響を解消するため、本発明ではMn含有量を1.0重量%以下に規定した。

0014

P:0.04重量%以下
母材及び溶接部の靭性を劣化させる元素であることから、P含有量は低いほど好ましい。しかし、ステンレス鋼等の含Cr鋼を脱Pすることは困難であって、P含有量を極度に低下させることは鋼材コストの上昇を招く。したがって、本発明では、P含有量の上限を0.04重量%に設定した。
S:0.01重量%以下
耐候性及び溶接部の高温割れに悪影響を及ぼす有害な元素でありS含有量は低いほど好ましい。そこで、本発明では、S含有量の上限を0.01重量%,好ましくは0.003重量%に規定した。
Ni:0.6重量%以下
フェライト系ステンレス鋼の靭性改善に有効な合金元素である。しかし、多量のNiを含ませることは、鋼材のコストを上昇させるばかりでなく、鋼材を硬質化させる原因にもなる。したがって、本発明では、通常のフェライト系ステンレス鋼で不可避的不純物として混入される0.6重量%以下にNi含有量を定めた。

0015

Cr:16〜35重量%
ステンレス鋼の耐食性を高める主要な合金元素であり、耐候性,耐孔食性耐隙間腐食性及び一般耐食性を著しく向上させる。耐食性の改善に及ぼすCrの作用は、Cr含有量が16重量%以上で顕著になる。しかし、35重量%を超える多量のCrが含まれると、著しい脆化が生じ、薄板製造,製品加工等の際に困難を伴う。このようなことから、Cr含有量を16〜35重量%,好ましくは18〜32重量%,更に好ましくは20〜24重量%の範囲に定めた。
Mo:6重量%以下
Crと共に鋼の耐食性を高める有効な合金元素であり、その効果は、Cr含有量の増加につれて大きくなる。また、Moは、溶液中に溶けインヒビターとして働く酸化物となる。そのため、仮に腐食が発生した場合でも、腐食の進行が抑制される。このようなMoの作用は、0.8以上の添加で顕著になる。しかし、6重量%を超える多量のMoを含ませると、鋼材が硬質化し、靭性が低下するため、薄板製造,製品加工等が困難になる。このようなことから、Mo含有量を6重量%以下,,好ましくは0.8〜2.5重量%,更に好ましくは1.0〜1.5重量%の範囲に定めた。

0016

Ti:0.01〜0.5重量%
必要に応じて添加される合金元素であり、Sを固定することによりMnSに起因する耐孔食性の低下を防止する。また、C及びNを固定し、粒界腐食を抑制する上でも有効である。しかし、0.5重量%を超えるTi含有量では、クラスター状介在物TiNが生成され、素材表面疵が発生し易くなり、また溶接部の靭性不良を招き高周波造管性を低下させる。
Nb:0.01〜1.0重量%
本発明が対象とするC量レベルのフェライト系ステンレス鋼では、Tiと共に粒界腐食を防止する上で有効な合金元素である。Nbは、Tiに比較して耐孔食性を向上させる効果は小さいものの、Cを固定する作用が大きい。ただし、多量のMo添加は材料を硬質化させることから、Tiと複合添加することが好ましい。このような作用は、0.01重量%以上のTi含有量で顕著になる。しかし、1.0重量%を超えるNb含有量では、溶接部の靭性が阻害される。

0017

Cu:0.5重量%以下
亜硫酸ガス腐食環境下における耐候性を改善する合金元素であり、高濃度の亜硫酸ガス腐食環境に曝される建材として使用される鋼材では顕著な効果を発揮する。しかし、0.5重量%を超える多量のCuを含ませると、固溶強化によって鋼材が硬質化し、材料の加工性を低下させる。
Al:0.005〜0.3重量%
酸洗後の皮膜改質し、耐食性を向上させる上で有効な合金元素である。Tiとの複合添加によって、加熱時に優先的に酸化皮膜が形成され、Crの酸化損失が防止され、再不動態化能の低下が防止される。Al含有量が0.005重量%以上で、酸化皮膜の形成が顕著に促進される。しかし、0.3重量%を超えて多量のAlを含ませると、表層酸化物皮膜がAl皮膜のみになり、Cr系不動態皮膜の生成を阻害し、耐食性を低下させる。

0018

酸洗条件:高Crステンレス鋼をダル仕上げした後で色調を安定化させるためには、硫酸浸漬,硝酸電解及び混酸浸漬からなる酸洗工程で、硝酸電解時に高電流密度電解処理すると共に、硝酸及びフッ酸を混合した混酸で浸漬処理する必要がある。硝酸電解の電流密度を1A/dm2 以上,硝酸濃度を5%以上とするとき、酸洗された鋼材表面に微細な化合物が占める占有面積率が20%以下となり、ダル仕上げ後の色調が安定化する。また、硝酸電解後の混酸酸洗も、硝酸濃度5%以上及びフッ酸濃度0.5%以上の溶液を使用することが好ましい。

0019

酸洗後の微細化合物:占有面積率20%以下
ステンレス鋼は、通常、表面からスケールを酸洗除去した状態で使用される。しかし、デスケーリング性が悪い高Crフェライト系ステンレス鋼では、酸洗条件によってはスケール残りが生じる場合があり、耐食性を低下させる原因となる。本発明では、硫酸浸漬,硝酸電解及び混酸浸漬からなる酸洗工程を採用することにより、この種のスケール残りを無くした。しかし、単にスケール残りを無くしただけでは、材料の耐食性を向上させたり、ダル仕上げ後に色調を安定化させることはできない。通常の酸洗条件で処理されたステンレス鋼の表面を顕微鏡で観察したとき、ポーラスで微細な化合物が検出されるものがあった。そこで、このステンレス鋼表面をESCA分析したところ、酸素濃度が異常に高く、板厚方向内部までFe濃度が低下した傾向を示し、酸化物を主とする化合物が存在していることが判った。この化合物は、酸洗前に鋼材表面にあったスケール層と下地鋼との界面に生成していた変質層に相当するものと推察され、ダル仕上げ後の色調を不安定にする原因である。本発明においては、スケールは勿論、その下にある化合物をも除去するように酸洗条件を設定している。すなわち、硝酸濃度5%以上の溶液を使用し、電流密度1A/dm2 以上で電解酸洗することにより、スケールと共に化合物が除去される。これにより、酸洗後のステンレス鋼表面に占める化合物の占有面積率が20%以下になる。このように表面改質されたステンレス鋼をダル仕上げすると、得られたステンレス鋼の色調が極めて安定化し、複数のステンレス鋼パネルを張り合せても両者の間に色調のズレが生じないものが得られる。

0020

ダル圧延:本発明では、ダル圧延によって不動態皮膜が破壊されることを防止するため、大径ロールを使用している。圧延条件は、100kgf/mm2 以下の軽圧下で2パス以上とすることが好ましい。これにより、耐食性の低下を招くことなく、防眩性に優れたダル仕上げ表面が得られる。ダル圧延した鋼板の防眩性及び色調安定性は、ダル圧延で生成した凹凸の高さ及び単位長さ当りの凹凸の個数による影響を受ける。安定した防眩性及び色調を得るためには、高さ1μm以上の凹凸が3個/mm以上の分布で存在していることが好ましい。

0021

明度指数L値:明度指数L値は、目視観察できない微細な化合物を検出する指標として有効である。明度指数L値の絶対値は、色差計の機種によって若干シフトするが、機種によって定まる境界値を境として、それ以上の値では色調の安定化に有害な化合物がないものと判定される。本発明者等が使用した色差計は、ミノルタ製CR−200であり、JISZ8722の4.3.1項に規定されている条件cに準拠するとき、境界値が76になる。ただし、ロット間,コイル内において色調に相違がない材料を確実に得るため、明度指数L値を78〜82にコントロールすることが好ましい。本発明においては、鋼板表面の色調を表す指標としてL値を使用し、ΔLが10,好ましくは5を超えるものを色調にバラツキありと判定している。しかし、本発明はこれに拘束されるものではなく、色差計で測定した他のクロマチックネス指数a値,b値等を指標として使用することも可能である。この場合には、色差ΔEが10,好ましくは5を超えるものを色調にバラツキありとして判定する。

0022

光沢度Gs (20度):50以下
光沢度Gs は、ダル加工されたステンレス鋼の防眩性を評価する指標として有効である。光沢度Gs が50以上では、屋根材として使用する上での防眩性が不十分である。しかし、壁材等のように色違いが目立ち易く、色調安定性の要求度が厳しい用途では、光沢度Gs を10〜40の範囲に設定することが好ましい。

0023

フェライト系ステンレス鋼として、C:0.012重量%,Si:0.23重量%,Mn:0.21重量%,P:0.025重量%,S:0.001重量%,Ni:0.23重量%,Cr:22.23重量%,Mo:1.18重量%,Nb:0.24重量%,Ti:0.18重量%,Al:0.09重量%,Cu:0.03重量%及びN:0.014重量%を含み、残部が実質的にFeの組成をもつものを使用した。このフェライト系ステンレス鋼を板厚0.4mmに圧延した冷延鋼帯を9コイル用意した。鋼帯を1000℃で焼鈍した後、酸洗した。焼鈍酸洗は、3回のチャンスに分けて行ったが、何れも約500℃の塩浴に浸漬した後、5%硫酸への浸漬,5%硝酸溶液中で2.5A/dm2 の電流密度での陽極電解,更に6〜10%硝酸+0.5〜1.0%フッ酸の混酸浸漬を採用した。硫酸,硝酸及び混酸は、何れも50〜60℃の温度に保持した。また、比較のため、他は同じ条件に維持し、電流密度0.8A/dm2 で電解酸洗した。

0024

酸洗処理されたコイルの端部かサンプルを採取し、更にダル加工を施した。ダル加工は、ロールの平均粗さがRa 1.8μmで、ロール径762mmの大径スキンパスロールを使用し、圧下率80kgf/mm2 で1パス当りの伸び率が約0.1〜0.2%の3パス圧延とした。酸洗,焼鈍及びダル圧延を経て製造したステンレス鋼帯の9コイルについて、各コイル表面の光沢度,白色度及び明度を測定した。測定結果を、目視による色違いの判定結果を併せて図1に示す。目視による外観からは、何れの材料もほとんど区別がつかず、一見した外観では良好な表面を呈していた。ただし、No.8のコイルは、トップ部が僅かに黒味がかった色調を呈していた。光沢度は、若干のバラツキがあるものの、ほとんど同じ値であった。白色度は、ダル圧延の通板順序に応じて低下する傾向がみられたが、目視による判定結果と必ずしも一致していなかった。しかし、色差計で測定した明度指数L値は、目視による判定結果と良く対応していた。これらのことから、色差計による測定結果は仕上げ材の色違い検出手段として有効であることが判る。なお、図1ではL値を色調の指標として使用しているが、色差計で測定したL値以外にクロマチックネス指数a値,b値等も色違い検出手段として有効であった。

0025

色調が異なる2種類のダル仕上げ材No.8及びNo.9について、表面を光学顕微鏡走査型電子顕微鏡及びAES(オージェ電子分光分析器)を使用して調査した。図2は、ダル仕上げ材No.8及びNo.9の光学顕微鏡写真及び走査型電子顕微鏡の観察により得られた二次電子像SEM像)を示す。光学顕微鏡による観察では、正常なダル仕上げ材No.9にはダル加工による凹凸だけが観察されるが、色違いが発生したダル仕上げ材No.8には表面に汚れのようなクラスター状の黒い斑点が多数観察された。SEMによる観察では、ダル仕上げ材No.8とNo.9との微視的な状態が大きく異なっており、色違いが発生したダル仕上げ材No.8の表面には酸化物を主とするポーラスな層や微細な化合物がみられた。ダル仕上げ材No.8及びNo.9をAES分析したところ、図3に示すようにコイル表面から厚み方向に関する元素濃度が大きく異なっていた。正常なダル仕上げ材No.9では約40Åの厚みに相当するスパッタリング時間0.6分で酸素濃度が低下したのに対し、ダル仕上げ材No.8では表層部の酸素濃度が高く、且つ板厚方向に沿って減少する酸素濃度の勾配も緩やかであった。また、Fe濃度も、ダル仕上げ材No.9では酸素濃度の減少に伴って急激に立ち上がっているが、ダル仕上げ材No.8ではほぼ板厚方向に関して一定した勾配でFe濃度が漸増していた。

0026

図2及び図3の結果から、正常なダル仕上げ材9では厚み40Å程度の極薄い表層部にのみ酸化物があるのに対し、色違いが発生したダル仕上げ材No.8ではかなり内部まで酸素が拡散していおり、比較的厚い表層部に酸化物を主とする化合物が分散していることが判る。ダル仕上げ材No.8及びNo.9の耐食性を、液温80℃の20%NaCl溶液に浸漬して孔食電位を測定することにより調査した。その結果、ダル仕上げ材No.9では孔食電位が0.25V(SCE)であったのに対し、ダル仕上げ材No.8では孔食電位が0.10V(SCE)であった。このことから、比較的厚い表層部に酸化物を主とする化合物が分散しているダル仕上げ材では、耐孔食性が低下していることが確認された。No.1〜9の各コイルについて、ダル圧延前後の明度及び光沢度を測定した結果を図4に示す。明度及び光沢度は、それぞれのコイルのトップ(T),ミドル(M)及びボトム(B)で測定した。図4にみられるように、色違いが発生したダル仕上げ材No.8のトップ部のみで明度指数L値が大幅に低くなっている。このことは、色違いが発生した部分は、ダル圧延後と同様にダル圧延前の酸洗ままの状態でも低い明度をもっていること示す。

0027

No.1〜9の何れのコイルも、ダル圧延によって光沢度が低下し、明度が上昇している。しかも、ダル圧延までにはバラツキのあった明度指数L値は、ダル圧延後に平均化されている。また、酸洗後にΔL≦5の範囲にあったコイルでは、ダル圧延後においてΔL≦1.5の範囲にあった。また、明度指数L値が低いNo.8の酸洗したままのトップ部を光学顕微鏡及びSEMで観察したところ、ダル圧延後と同様にポーラスな欠陥、すなわち酸化物を主体とする化合物が多数分散していた。以上のことから、目視観察ではほとんど識別できない微細な化合物によってダル圧延後の色調にバラツキが生じることが判った。また、化合物の有無は、色差計で明度指数を測定することにより精度良く検出されることが判った。しかも、ダル圧延前後で明度指数のバラツキに対応関係があり、ダル圧延前の酸洗まま材の明度指数にバラツキが大きいことから、脱圧延前に明度指数を測定することによりダル圧延後の色調変化が高精度で予測されることが確認された。更に、No.8のコイルのトップ部のみでL値が低かった理由を追跡調査したところ、No.8のコイルは、図4に示すように他のコイルとは酸洗チャンスが異なり、一般材からの切替えに当り硝酸電解電流の上昇が遅れたことに原因があるものと推察された。

0028

実施例2:C:0.014重量%,Si:0.23重量%,Mn:0.25重量%,P:0.022重量%,S:0.01重量%,Ni:0.30重量%,Cr:29.03重量%,Mo:1.87重量%,Nb:0.29重量%,Ti:0.17重量%,Al:0.06重量%及びN:0.022重量%を含み、残部が実質的にFeの組成をもつフェライト系ステンレス鋼から、板厚1.0mmに圧延した冷延鋼鈑を用意した。冷延鋼鈑を、実施例1と同じ条件で焼鈍及び酸洗した。ただし、電解酸洗時の電流密度を0.4〜2.5A/dm2 の範囲で変化させた。焼鈍酸洗後に表面の色調を明度指数Lで検出した結果を、電流密度で整理して図5に示す。図5から明らかなように、電流密度が0.8A/dm2 に達しない条件下では酸洗まま材の表面に微細な化合物が検出された。他方、1.2A/dm2 以上の電流密度で電解酸洗したものでは、化合物はほとんど検出されず。明度指数もL≧75の高位に安定した値を示した。この結果からも、色差計で測定した明度指数L値は、酸洗まま材の表面状態、すなわち化合物の有無を高精度に検出し、ダル圧延後の色調を予測する有効な情報であることが判る。

発明の効果

0029

以上に説明したように、本発明においては、高Crフェライト系ステンレス鋼ダル仕上げ材の色調を安定させる際に、酸洗まま材の表面状態からダル圧延後の表面状態を予測している。また、酸洗まま材の表面状態からダル圧延後の表面状態が予測されるため、酸洗後に所定の表面状態に達しなかったものを酸洗工程に返送して再酸洗することにより、色調安定性に優れた鋼材を高歩留まりで製造することができる。このようにして得られたフェライト系ステンレス鋼は、色調安定性ばかりでなく、防眩性,耐食性,加工性等にも優れた材料であり、屋根材,外装材,貯水槽屋外タンクの外装材等として複数のパネルが配列された状態で使用される場合にあっても、パネル間に色調のバラツキを生じない鋼材として使用される。また、ステンレス鋼の表面にある化合物を色差計で検出する方法は、ダル仕上げステンレス鋼に限ったものではなく、通常の酸洗仕上げ材や調質圧延仕上げ材の色調安定化及び耐食性の改善に対しても有効である。

図面の簡単な説明

0030

図1ダル仕上げステンレス鋼の色違いを検出する手段として色差計の明度指数L値が適していることを示す図
図2ダル仕上げステンレス鋼の表面を光学顕微鏡及びSEMで観察した図であり、色違い発生材の表面には微細な化合物が分散していることを示す。
図3色違い発生材と正常材との表面分析結果を比較した図であり、色違いが発生したステンレス鋼の表面に酸化物系の化合物が存在していることを示す。
図4ダル圧延前後におけるステンレス鋼表面の明度及び光沢度の変化を示す図
図5酸洗工程における硝酸電解の電流密度が化合物の有無及び明度に与える影響を示した図

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