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技術 閉塞性睡眠無呼吸患者治療用の医療用装置、及び睡眠からの覚醒検知用の医療用装置

出願人 メドトロニック・インコーポレーテッド
発明者 ドナルドジェイ.エリックソンロイエル.テスターマン
出願日 1995年9月21日 (24年0ヶ月経過) 出願番号 1995-266210
公開日 1996年9月3日 (23年0ヶ月経過) 公開番号 1996-224317
状態 特許登録済
技術分野 電気治療装置 意識の状態を変化させる装置
主要キーワード 変向点 ターニングポイント インジケータ回路 傾き閾値 振幅限界 Nチャンネル ピンコネクター 遅延コントローラ
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題

感知された吸気作用に応じて電気的刺激バーストによる睡眠無呼吸治療装置を提供する。

解決手段

本装置は、覚醒事象を検出し、その後感知された吸気作用に応じてそれ以下では患者知覚できない電圧刺激強度を維持する。知覚可能な上部気道刺激なしで患者が睡眠に戻るのを許容するために、覚醒事象の検知後に、この刺激レベルを予め定められた時間にわたって維持される。

概要

背景

概要

感知された吸気作用に応じて電気的刺激バーストによる睡眠無呼吸治療装置を提供する。

本装置は、覚醒事象を検出し、その後感知された吸気作用に応じてそれ以下では患者知覚できない電圧刺激強度を維持する。知覚可能な上部気道刺激なしで患者が睡眠に戻るのを許容するために、覚醒事象の検知後に、この刺激レベルを予め定められた時間にわたって維持される。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

以下の要件からなる閉塞性睡眠無呼吸患者治療するための医療用装置。(a)患者の吸気作用感知する感知手段、(b)上記感知手段と接続し、吸気作用の間の患者の気道開通性保持するために感知された吸気作用に応じた有効な強度で電気的刺激バーストを供給する刺激手段、(c)覚醒事象を検出する検出手段、(d)上記検出部と接続し、刺激が患者に知覚できないように刺激の強度を減少させる強度減少手段、(e)上記強度減少手段及び上記検出手段と接続し、覚醒事象の検知後の予め定めた時間にわたり上記強度を減少させた刺激を維持するクロック手段、(f)上記クロック手段と接続し、時間が経過した後の予め定めた吸気作用の間に患者の気道の開通性を維持するのに有効となるように刺激強度を増大させる強度増大手段。

請求項2

上記クロック手段と接続し、検出された覚醒事象のパラメーター関数として上記予め定めた時間を調整する調整手段を含む請求項1の医療用装置。

請求項3

上記パラメーターは、検出された覚醒事象の持続期間のパラメーター特性である請求項2の医療用装置。

請求項4

上記パラメーターは、検出された覚醒事象の強度のパラメーター特性である請求項2の医療用装置。

請求項5

上記パラメーターが、検出された覚醒事象と先行する覚醒事象の間の経過時間についてのパラメーター特性である請求項2の医療用装置。

請求項6

上記刺激強度を減少させる手段が、完全に刺激を阻止する手段を含む請求項1の医療用装置。

請求項7

上記刺激強度を増大させる手段が、刺激強度を傾斜させる手段を含む請求項1の医療用装置。

請求項8

上記傾斜手段が、以下の要件からなる請求項7の医療用装置。(a)患者に知覚できない刺激強度で刺激を開始する刺激開始手段、(b)上記刺激開始手段と接続し、予め定めたレートにおける刺激の開始強度を増大させる強度増大手段、(c)上記強度増大手段と接続し、予め定めた刺激強度における強度の増加を終わらせる増加終了手段。

請求項9

上記覚醒事象を検出する検出手段が、患者からの手動の信号を読み込む手段を含む請求項1の医療用装置。

請求項10

上記患者からの手動の信号を読み込む手段が、装置をオンとする手段を含む請求項9の医療用装置。

請求項11

上記患者からの手動の信号を読み込む手段が、リセット手段を含む請求項9の医療用装置。

請求項12

上記覚醒事象を検出する手段が、患者の移動を検出する手段を含む請求項1の医療用装置。

請求項13

上記覚醒事象を検出する手段が、患者の呼吸波形の変化を検出する手段を含む請求項1の医療用装置。

請求項14

患者の呼吸波形中の変化を検出する手段が、呼吸波形での動作による人為事象を決定する手段を含む請求項13の医療用装置。

請求項15

上記強度増大手段と接続し、睡眠無呼吸の検知に応じて刺激バーストの振幅を増大させる無呼吸検知手段を含む請求項1の医療用装置。

請求項16

上記無呼吸検知手段が以下の要件からなる請求項15の医療用装置。(a)患者の吸気運動モニターするモニター手段、(b)上記モニター手段と接続し、ベースライン値呼吸運動を比較する比較手段。

請求項17

以下の要件からなり、患者の睡眠からの覚醒を検知する医療用装置。(a)人体動作による人為事象を示す波形の少なくとも1つのパラメーターについて患者の呼吸運動波形をモニターするモニター手段、(b)上記モニター手段と接続し、患者が目覚めているかどうかを決定するため予め定めた限度を有するパラメーターについて少なくとも1つの値を比較する比較手段。

請求項18

上記パラメーターが、吸気上昇時間ピークまでの吸気時間、吸気開始から呼気オフセットまでの時間、吸気のピークピーク時間、呼気のピークピーク時間、そして呼吸間時間からなるグループから選択されたものである請求項17の医療用装置。

請求項19

上記吸気上昇時間が多くとも220ミリ秒である請求項18の医療用装置。

請求項20

ピークまでの吸気の時間は、多くとも750ミリ秒である請求項18の医療用装置。

請求項21

吸気開始から呼気オフセットまでの時間は、多くとも1000ミリ秒である請求項18の医療用装置。

請求項22

吸気のピークピーク時間は、多くとも2秒である請求項18の医療用装置。

請求項23

呼気のピークピーク時間は、多くとも2秒である請求項18の医療用装置。

請求項24

呼吸間時間は、多くとも2秒である請求項18の医療用装置。

請求項25

上記予め定めた限度が、パラメーター値ベースライン平均値に基づく請求項17の医療用装置。

請求項26

上記パラメーターは、吸気上昇時間であり、該吸気上昇時間は、多くともベースラインから1000〜1500ミリ秒を引いたものである請求項25の医療用装置。

請求項27

上記パラメーターは、ピークまでの吸気時間であり、該吸気時間は、多くともベースラインから1400〜2100ミリ秒を引いたものである請求項25の医療用装置。

請求項28

上記パラメーターは、吸気開始から呼気のオフセットまでの時間であり、上記吸気開始から呼気オフセットまでの時間が、多くともベースラインから2200〜3300ミリ秒を引いたものである請求項25の医療用装置。

請求項29

上記モニター手段と接続し、上記パラメーターの複数の値を平均し、かつ上記予め定めた限度と該平均値を比較する平均手段を含む請求項17の医療用装置。

請求項30

患者の要求に応じて上記予め定めた限度を調整する調整手段を含む請求項17の医療用装置。

請求項31

上記モニター手段と接続する治療調整手段、及び覚醒検知時に患者への電気的刺激を減少させて患者の治療を調整する比較手段とを含む請求項17の医療用装置。

請求項32

以下の要件からなる請求項17の医療用装置。(a)体動センサー、(b)上記体動センサーと接続し、予め定めた限度とセンサー出力を比較する比較手段、(c)上記体動センサー及び上記比較手段と接続し、センサー出力とパラメーター値の比較によって患者が目覚めているかどうかを決定する覚醒決定手段。

技術分野

0001

本発明は、睡眠無呼吸治療電気的刺激を用いる医療用装置に関する。

0002

睡眠無呼吸は、概ね2つの医学症候群により認識されている。第1は、中枢の睡眠無呼吸である。それは、固有時間呼吸周期を開始しかつ制御するのに必要な神経筋刺激を、人体が自動的に発生させることを失敗することに関する。この状態を治療するために電気的刺激を採用することについての研究が、Glenn氏の”Diaphragm Pacing:Present Status”(横隔膜ペーシング:その現状:Pace誌、第I巻、第357−370頁、1978年7−9月)で論じられている。

0003

第2の睡眠無呼吸症候群は、閉塞性の睡眠無呼吸として知られている。通常、上部気道咽頭)の散大筋収縮が、吸気作用の時点におけるそれらの開通を可能にする。閉塞性の睡眠無呼吸では、気道障害が力の平衡失調の結果として生じる。気道のつぶれ吸気時に咽頭を貫通する負の圧力勾配)と、気道の開口(筋肉収縮)に寄与する閉塞性の無呼吸喚起するメカニズムは、上部気道のサイズ減少、それらの伸展性の増加、及び筋肉拡大筋の活動減少を含む。筋肉拡大筋は、呼吸筋肉に密接にリンクされ、そしてこれらの筋肉は、刺激か呼吸中枢機能低下に類似した態様で反応する。睡眠の間に観察される通気に関する変動(周期的な呼吸の交互の呼吸亢進と呼吸減退)は、従って、上部の気道の不安定性口腔咽頭の障害の発生を促進する。頤舌筋の呼吸のための能動化が、特に睡眠の間は無効なことがわかっている。無呼吸の心臓血管への影響には、心臓周期の障害(心搏緩徐房室心ブロック心室性期外収縮)及び血行力学的障害(肺動脈の及び全身性高血圧)を含む。これは自律神経系における刺激の物質代謝的かつ機械的な影響の結果として生じる。上部気道の閉塞症緩和先行する脳波記録覚醒は、睡眠の断片化の原因である。それゆえにこの症候群は、罹病率日周期性昏蒙亢進と心臓血管の合併症の結果)の増大に関わる。

0004

閉塞性の睡眠無呼吸症候群の治療方法は、それらの神経を刺激する電気的信号を発生させ、上部気道の開通性を維持するために、患者の上部気道筋肉を能動化することである。例えば、Meerへの米国特許第4,830,008号では、吸気の運動モニターされ、電気信号がモニターされた吸気の運動に応じて上部気道筋肉に導かれる。あるいは米国特許第5,123,425号では、カラーは、無呼吸発現を検出するために、呼吸機能をモニターするセンサーエレクトロニクスモジュールを含み、カラーに位置する電極電気バーストを発生させる。電気的バーストは、上部気道筋肉を刺激している神経に電極から経皮的に転送される。あるいはKallokの米国特許第5,174,287号では、センサーは胸部と上部気道内の横隔膜と圧力の収縮に関する電気的活動をモニターする。横隔膜の電気的活動が吸気作用周期が進行中であることを示し、プレッシャセンサーが、気道の異常な差圧を示すときは、閉塞性の睡眠無呼吸の存在が推定され、電気的刺激が上部気道の筋肉組織印加される。あるいはWataru等の米国特許第5,178,156号では、左右の鼻孔及び口を通して呼吸を感知する呼吸感知センサーを含み、無呼吸事象識別し、それによって頤舌筋の電気的刺激をトリガする。あるいはMeerの米国特許第5,178,156号では、口内で下に設ける電極が、上部気道の開通性を維持するために、頤舌筋の電気的刺激に使用される。あるいはKallok等の米国特許第5,211,173号では、センサーが上部気道の刺激の効果を決定するために使用され、刺激のパルス幅振幅が、センサーからの測定値に応じて変更される。あるいはKallok等の米国特許第5,215,082号では、無呼吸事象の開始の感知時に、刺激ジェネレーターは、強度を刺激の途中で徐々に増大するように可変させて上部気道の筋肉を刺激する信号を供給する。しかしながら、医学的に有用な治療システムにおいても、これらの治療態様を実行するには多くの実際的難しさが残る。特に、もし刺激が検出された吸気作用に応じてあるいは誤検知された無呼吸事象により生じるならば、患者が初めから眠ることも、いったん起きた後に睡眠に戻ることも難しくすることがあり得る。Meerの008特許」によれば、この問題の解決は、上部気道筋肉の活動電位をモニターすることで患者がいつ目が覚めているかを判断し、正常の上部気道筋肉活動が検出されないときだけ刺激を始めるようにすることである。しかしながらこのアプローチは、実施するには多くの困難な点があり、不適当な刺激か刺激の失敗につながり得るものとなっている。

0005

それゆえに、本発明は、患者が能動化された無呼吸治療装置を作動させつつ睡眠できるようにする装置と方法を提供することを目的とする。

0006

また本発明は、患者が能動化された無呼吸治療装置作動させつついったん起きた後に睡眠に戻れるようにする装置と方法を提供することも目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上記及び他の目的は、本発明の無呼吸治療システムによって達成される。我々は感知された吸気作用に応じた電気的刺激のバーストによる睡眠無呼吸の治療方法を見い出した。この方法は、覚醒事象の検知と電圧刺激強度を感知された吸気作用に応じて患者に知覚可能範囲下に維持する。このレベル刺激は、知覚できる上部気道刺激なしで患者が睡眠に戻ることを可能とするために、覚醒事象の検知後の予め定めた時間にわたって維持する。また、本発明では、患者の不眠の少なくとも1つのパラメーター特性を検出し、そのパラメーターの関数として上述の予め定めた時間を調整する。例えば、パラメーターとしては、検出された覚醒事象の持続期間、検出された覚醒事象の強度、検出された覚醒事象と先行する覚醒事象の間の経過時間を示すパラメーターとすることができる。予め定めた時間が経過した後、刺激強度を増大させ、刺激強度を、吸気作用の間に患者の気道の開通性を回復させることができるようにする。

0008

覚醒事象は、患者からの手動の信号(たとえば、装置の電源投入リセット指標)や患者の動作、あるいは患者の呼吸波形中の患者の覚醒を示す変化(呼吸運動気流での変化)のような多種類の指標によって供給できる。例えば、患者の動作による呼吸運動波形中の変化は、動作による人為事象特性を示す呼吸運動信号の種々のパラメーターをモニターすることによって検出できる。

0009

患者が、予め定めた時間の完了より前に睡眠に戻る場合、本システムは、無呼吸事象のモニターと、睡眠無呼吸の検知に応じた刺激を増加させることができる。例えば、無呼吸は、正常呼吸周期と比較したときに無呼吸の特性を示す呼吸運動波形パラメーターのモニターによって検出できる。

0010

もし所望であれば、検出された覚醒事象に応じて刺激を充分に抑制するか、オフとすることができ、そして予め定めた時間が経過した後にオンとすることができる。あるいは、他の作用モードで、予め定めた時間が経過した後に各刺激バーストにより印加される刺激量は、刺激の急な再開による患者の覚醒を防ぐために、傾斜関数によって決めることができる。傾斜関数では、所望の刺激レベルが達成されるまで、刺激強度は徐々に刺激バーストを増大させる。従って、傾斜関数は、吸気作用に応じて患者に知覚できるレベルより低い強度で刺激を開始することを含むことができ、そして強度の増加が予め定めたレートであるバーストに続いて刺激バーストを供給する。上述の態様と同様に、本発明も、患者の不眠の少なくとも1つのパラメーター特性を検出し、そのパラメーターの関数として増加のレートを調整することを含む。それから強度の増加を予め定めたレベルで中止する。

0011

本発明の他の態様では、患者の睡眠からの覚醒検出は、人体動作による人為事象の特性である波形の少なくとも1つのパラメーターについての患者の呼吸運動波形をモニターすることによって実行する。それからモニターしたパラメーター値を、患者が覚醒しているかどうか判断するために、予め定めた限度と比較する。この覚醒検知方法は、睡眠中の正常呼吸による緩慢かつ通常の呼吸運動波形のトレースと人体動作による大変急速なトレースの間の差の観察に基づいている。たとえば、選択するパラメーターは、波形の吸気上昇時間ピークまでの吸気時間、吸気の開始から呼気オフセットまでの時間、吸気ピークピーク時間、呼気ピークピーク時間あるいは呼吸間時間とすることができる。例えば、吸気作用開始の検知後に来る波形の急速な増加は、睡眠中の呼吸よりも患者の人体動作に特有のものであり、それゆえに呼吸運動の吸気上昇時間をモニターすることができ、そしてもしそれが長くて約220ミリ秒であれば、ある程度まで患者が目覚めていることが断定できる。あるいは、もしモニターされたパラメーターがピークまでの吸気時間であれば、長くて750ミリ秒の時間が覚醒を示す。あるいは、もしモニターされたパラメーターが、吸気開始から呼気のオフセットまでの時間であれば、長くても1000ミリ秒の時間が覚醒を示す。あるいは、もしモニターされたパラメーターが吸気ピークピーク時間か呼気ピークピーク時間か呼吸間時間(単一の呼吸周期長の尺度)であれば、長くても2秒間が覚醒を示す。

0012

本発明は、上記の予め定めた限度のための固定的値には制限されないが、その代わりにパラメーターのベースライン値からの変化に基づくようにすることもできる。あるいは、患者の個々の要求に検知を適合させるため、装置にプログラムすることができる。例えば、予め定めた限度が、パラメーターのベースライン平均値に基づくようにすることもできる。好ましくは、パラメーターの指数移動平均を計算し、この移動平均時間を、予め定めた比較限度を確立する定数によって調整する。例えば、もしパラメーターが吸気上昇時間であれば、1000〜1500ミリ秒を引いた移動平均ベースライン値より小さい吸気上昇時間が覚醒を示す。あるいは、もしパラメーターがピークまでの吸気時間であれば、ベースライン値から約1400〜2100ミリ秒を引いたピークまでの吸気時間が、覚醒を示す。あるいは、もしパラメーターが吸気開始から呼気のオフセットまでの時間であればベースラインから約2200〜3300ミリ秒を引いた値よりも吸気開始から呼気のオフセット時間が短ければ、覚醒を示す。

0013

もし覚醒の補助証拠が所望であれば、複数のパラメーターをモニターし、覚醒の決定前に、それらをそれぞれの限度と比較することができる。またパラメーター値は、単一のデータポイントでなく平均値とすることができる。例えば、パラメーターの2つか3つの値を平均して予め定めた限度と比較する。

0014

無呼吸治療では電気的刺激に伴う患者の不快を防ぐことが望ましいので、患者が目が覚めている間は、覚醒検知時にすぐに電気的刺激を下げる調整をすることが望ましい。これは電気的刺激の不快さによって患者が目覚めることをも防ぐ。覚醒が確実に検出され得ることを保証するために、他の検出器からの覚醒決定に伴う呼吸運動波形からの出力を併用することが望ましい。例えば、活動センサーの出力をモニターして予め定めた限度と比較する。患者が目覚めているかどうかの判断は、覚醒検知方法が覚醒を検出したかどうかによる。

0015

本発明は、呼吸周期の吸気位相同調させて上部気道の筋肉組織の刺激を供給することによる閉塞性の無呼吸の治療装置と方法に関する。図1〜5で、正常の呼吸活動を示す。図1の患者10は、空気20の吸気作用の間に気道15を開けている。図2は、2つの完全な呼吸周期にわたる典型的な呼吸運動波形を示す。このアナログ波形は、患者の胸部に付着させるベルト変換器(たとえば、EPMSSystems Resp−Ez Respiratory Belt Transducer)によって発生させることができる。これは睡眠実験において睡眠無呼吸の検知と分析のために従来使用されるタイプのベルト変換器である。波形の各々の波は、呼気完了時の負のピーク30と、吸気作用の完了時の正のピーク35と、吸気作用の開始を示す変向点40によって特性を決定される。それゆえに波形の各々の波は、呼吸停止32と、吸気段階33と、呼気段階34の期間に分離できる。同じ識別可能な特性を有する呼吸運動波形を、内の圧力、胸内のインピーダンスあるいは筋電図記録電位差のような他の生理的な信号をモニターすることによって供給できる。波形の他の特性は、睡眠無呼吸治療で呼吸活動をモニターするための呼吸波形をトラッキングかつ分析することでも識別できる。正常の呼吸での呼吸運動波形は、図5、6で示すように気流に関連する。図6で、フロー変換器からの正常呼吸の気流のトレースが示される。図9は、気流を生じさせる正常の呼吸運動に対応するトレースを示す。

0016

図5、7で、閉塞性の睡眠無呼吸事象の開始における同一の患者の呼吸が示される。図5は、閉塞性の無呼吸事象の特性である気道閉塞症17を伴う患者10の気道15を示す。図6は、正常の呼吸運動波形43での吸気のピーク45a−dが、ほぼ同じ振幅であることを示す。図7と比較すると、波形47において、吸気のピーク50a−dは、閉塞性無呼吸の開始時に直前の吸気の最大振幅52より顕著に大きくなる。これは、塞がれた気道を通して呼吸することの難しさにより患者が吸気運動を増大させたことを反映する。

0017

本発明の装置と方法では、増大した呼吸運動を、吸気段階の間に気道の開放を維持する上部気道筋肉への同期刺激によって避け得る。好ましくは、刺激する筋肉は、舌下神経のまわりに位置させるカフ電極によって刺激する頤舌筋である。閉塞性の睡眠無呼吸時におけるこの刺激の影響を、図8の気流トレースで確認できる。図中53aとして示す第1の期間に正常呼吸の気流を生じさせ刺激を使用可能である。図中53bで示す第2の期間に、気道の閉塞と気流容量の減少(無呼吸)により刺激は使用不能である。図中53cで示す第3の期間に、刺激は再開され、気道の開通性を回復し、そして気流容量を増大させる。これを達成することができる装置の主要な要素のブロック図を、図9で示す。本装置は、吸気段階を感知し、上部気道筋肉に電気的刺激パルス伝送することができるトランスミッタコントローラ55を含む。トランスミッタ/コントローラ55は、植え込み型でも外部装置でもよい。しかし、以下の説明では、主に電池により動力供給する外部装置に関する。従来のベルト変換器のような呼吸の変換器60が、トランスミッタ/コントローラ55へ呼吸の波形情報送出する。トランスミッタ/コントローラ55は、患者の筋肉を刺激するために、アンテナ電極システム65を通して刺激パルスを送出する。アンテナ/電極システムは、筋肉刺激のために従来公知の双極RF結合システムとすることができる。たとえば、Medtronic社のモデル3642B双極受信機に接続したMedtronic社のモデル3538AR−Fアンテナ及びMedtronic社のモデル3990ハーフカフ神経電極を用いることができる。図示のように、外科的に植え込まれた受信アンテナリード及び電極は、トランスミッタ/コントローラに付加した外部の伝送アンテナと経皮的に高周波接続する。このようなシステムには、シリアル通信ソフトを有するラップトップ型のパーソナルコンピュータのようなプログラマー70を付加することが望ましく、種々のパラメーターと共にトランスミッタ/コントローラ55をプログラムすることで個々の患者に装置を適合させることができる。それゆえに図9の装置は、医師によってプログラムされ得るようにし、そして呼吸周期の吸気段階における上部気道の閉塞を防ぐために、患者によって各々夜に使用される。そのような装置は、患者が使用するのに容易でなければならないことは当然である。そして所定の医学的管理なしで使用されるので、安全に多くの異なる動作条件に適合させることができなければならない。

0018

図10は、図9のトランスミッタ/コントローラ55のブロック図である。マイクロプロセッサ75(モトローラ68HC05B6)はトランスミッタ/コントローラ55の主要な作用を制御する。呼吸のためのベルト呼吸変換器80(EPMSSystems Resp−Ez Respiratory BeltTransducer)は、約+/−10〜+/−100ミリボルト最新の呼吸波形の差信号を生じさせる。この信号は、一般的には呼吸ベルト変換器に取り付けた圧電結晶端子電気的出力である。変換器80からの信号は、フィルターアンプ回路85に接続され、アナログディジタルコンバータ95に適合するように、差分信号濾過増幅する。マイクロプロセッサ75への出力87は、呼吸変換器80がトランスミッタ/コントローラ55に接続しているかどうかを示す。これは呼吸変換器80が接続していないとき、マイクロプロセッサ75が誤差指標を生じさせ、及び/または装置からの刺激をシャットダウンすることを許容する。ゲイン制御装置90は、呼吸オフセット信号85を供給する回路に接続する。ゲイン制御装置90は、マイクロプロセッサ75への出力92とマイクロプロセッサ75からの入力93を含み、アナログ/ディジタルコンバータ95によって使用するのに適当なレベルに信号をセットする。アナログ/ディジタルコンバータ95は、ゲイン制御装置90とマイクロプロセッサ75に接続する。アナログ/ディジタルコンバータ95は、入力電圧(0〜2.5ボルトの範囲の単極電圧)に基づいて0〜255の範囲でマイクロプロセッサ75にデジタル出力を生じさせる。ゲイン制御装置90は、0〜255の範囲と0〜255範囲の80%をカバーするオフセット範囲(波形の正のピークから負のピーク間を測定する)の中央の平均デジタル出力を供給する電圧を調整する。本システム用のクロックレートによって作るオフセット信号のサンプリングは、各31ミリ秒ごとに生じる。これは、マイクロプロセッサ75による呼吸位相の分析を容易にするために、十分に定義されたデジタル化された呼吸波形を生じさせる。

0019

マイクロプロセッサ75は、波形の吸気作用位相を識別し、本システムは、アンテナ出力100でのその位相の持続期間にわたって形成される刺激バーストを供給することができる。マイクロプロセッサ75は、2重D/A変換器105に接続する。D/A変換器105は、刺激整形器110(アナログ回路)とその出力が接続する。これらの要素の組み合わせにより、「刺激ウィンドー」を形成、供給する。刺激をいつ供給するかを制御し、かつ刺激をどのくらいアンテナ出力100に供給するかも制御する。RF結合刺激バーストは、このウィンドーの範囲内で供給される。マイクロプロセッサ75は、D/A変換器105のためのデジタル値をセットする。2重D/A変換器105は、直列で接続し、刺激パルスの振幅すなわち、0〜8ボルトを32ミリボルトごとに256分するのをセットする第1のディジタル/アナログ部と、刺激バーストの形状すなわち、上昇期間下降期間の間における刺激の形状と持続期間を、出力の各31ミリ秒間隔を8ビット解像度(1/256)で最大振幅の0〜100%を有する関数として、一般的には、250ミリ秒の上昇時間にわたる直線状の傾斜関数と、125ミリ秒の下降時間にわたる直線状の傾斜関数がデフォルト設定であるが、あるいは、サイン関数のような傾斜非線形関数を使用して刺激をより速くオンとすることができる)をセットする第2のディジタル/アナログ部を備えている。マイクロプロセッサ75への入力112は、刺激ゲインが適切に制御されたかどうかマイクロプロセッサ75が判断することを可能にする。RF発振器115は、460KHz方形波信号を供給する。この方形波信号は、予めプログラムされた脈搏数とパルス持続時間たとえば、20〜50パルス/秒の範囲のレート、と60〜100マイクロ秒の持続期間)でマイクロプロセッサ75によって正弦波ゲートされ、刺激整形器110からの刺激ウィンドー信号と結合され、アンテナ出力100から整形刺激バーストが供給される。最大の発振器出力は、山対谷で8.0ボルトの出力である。発振器は、マイクロプロセッサ75からの出力117によってオンとされ、刺激ウィンドーの始まりと終了で発振器出力に同期する。マイクロプロセッサタイマ割り込みへの入力119が、発振器115によって生じた刺激パルスのタイミングを制御する。

0020

RS−232シリアルインタフェース120は、システムのプログラマブルなパラメーターを標準コンピュータインタフェースを通しての患者の要求に対応するために調整することを可能にする。例えば、刺激パルス振幅、刺激パルス幅、刺激パルス周波数、刺激バースト持続期間、そして刺激傾斜オン/オフ時間は、インタフェース120を通して調整できる。またインタフェース120は、システムで種々のデータを記憶、回復するために使用できる。例えば、患者の名前病院のコード番号、処方せん調剤日付及び最後の追跡日付を、マイクロプロセッサのEEPROMに記憶させることができ、シリアル・インタフェース120を通して必要時に読み出せる。また、患者応諾データシステム性能データは、インタフェース120を通してシステムによって読み出し及び蓄積できる。例えば、電源オンの合計時間、電力周期かリセットサイクル数平均電池電圧故障検出は、マイクロプロセッサ75に記憶でき、そして必要に応じてインタフェース120を通して検索できる。

0021

図11は、トランスミッタ/コントローラ55に接続するRF出力アンテナ125とリード130、及び出力アンテナ125と適当なRF結合した植え込み型の受信アンテナ135とリード140を示す。

0022

図12は、トランスミッタ/コントローラ55の制御盤150を示す。制御盤150は、患者が刺激をオン、オフすることができるオンオフスイッチ152を含む。またオンオフスイッチ152は、自動的にシステムをリセット、再初期化する。瞬間リセットボタン154は、患者がソフトウェア初期設定再生することを可能にする。例えば、患者は、覚醒後に少なくとも5秒間のうちにリセットボタンを押し下げ、患者が再び眠るまで、刺激を短期間の間停止すべきであることを示せる。電源投入LEDインジケータ156は、患者に対して吸気作用LEDインジケータ158が明るいうちはトランスミッタ/コントローラ55がオンとなっており、吸気作用段階の間に吸気作用段階が正しく検出されていることを患者に示す。もし所望であれば、電源投入LEDインジケータ156と吸気作用LEDインジケータ158を組み合わせることができ、最初の5分間は明るくなって装置がオンとなった後は吸気作用の検知時にだけ明るくなるように結合することができる。低電圧LEDインジケータ160は、患者に電池交換の指標を提供する。電池には、直列に3本のAAアルカリ蓄電池と、別の長寿命リチウムバックアップ電池を使用する。バックアップ電池は、電池交換の間やシステムがオフとされるときに、システムクロック作用とプログラムされたパラメーターをシステムに保持する。例えば、もしシステムが、電池電圧が3.2ボルトまで降下したときにシャットダウンするようになっていれば、インジケータ160が、電圧が3.6ボルトまで降下してときにオンとなるように設定できる。この指標は、患者が電池交換を行うことを可能とし、かつ装置が患者がっている状態でシャットダウンすることによって生じ得る閉塞性の無呼吸の再開を避け得るようにしている。アンテナLEDインジケータ162は、トランスミッタ/コントローラ55からのRF出力アンテナ125が切断されたことの検出に応じて明るくなる。ベルトLEDインジケータ164は、呼吸変換器60の切断検出に応じて明るくなる。

0023

図13、14はシステムの作用の基本モードを示し、患者の呼吸信号170がモニターされる。信号170の吸気位相172を、タイミングポイント173と吸気ピーク174を見つけて波形解析で識別する。またシステムは、上部気道筋肉組織に適切な双極刺激バーストを供給する。刺激バーストは、吸気位相172に同期させる。刺激バーストの形状は、刺激ウィンドー175として示され、刺激ウィンドー175は、特に患者に必要なレベルに医師がセットしたピーク振幅177、上昇期間に刺激を徐々に増大させる傾斜路179、下降期間に刺激を徐々に減少させる傾斜路181を含む。ピーク振幅177は、マイクロプロセッサ75によって1秒に1回モニターされ、規定値の10%の範囲内であるかどうか判断される。理想的には、刺激は、タイミングポイント173と同時の出発点183を有し、終点185まで続く。終点185は、正確に吸気のピーク174にある。しかしながら、吸気のピーク174に達したかどうか、信号の振幅が増大し続けるかどうかが不確かなために、信号170が下向することによってシステムがピークをはっきりと識別するまで、刺激ウィンドー175の終点185は生じない。従って終点185は、吸気のピーク174のわずか後に生じる。

0024

図15〜22は、刺激ウィンドー175をどのように形成するか及び信号170の吸気位相172にどのように同期するか詳細を示す。図15は、所望の振幅電圧205、刺激上昇時間207、刺激降下時間208及び刺激平坦域209を単相性の波形ウィンドー200を示す。刺激平坦域209が維持される時間は、信号170の吸気位相172の持続期間によって決定される。図16では、図17で示されるように、呼吸信号170から感知された吸気作用の間隔によって決定される連続した刺激バースト出発点の間のバースト期間211が示される。図18〜20で示すように、か人体動作によって引き起こされる不定期の波形異常が存在するが、それらが刺激をトリガしたり、刺激を長時間続けさせることを許容しない。例えば、図18では、呼吸信号170の中の急速な増加215では、刺激バーストをトリガしない。スローレート限度が吸気作用検知に使用されるからである。その場合、呼吸信号170の傾きが変化したレートを、スローレート限度と比較され、それが検出された吸気作用のための好ましい範囲を超えるべきことが見出される。呼吸信号170中の連続する増加217は、正しく吸気作用として識別され、刺激パルス219がそれに応じて生じる。図19では、呼吸信号170での3個のほぼ連続する急速な上向きのふれ220a、220b、220cの存在し、これらは第2か第3のふれ220b、220cのための刺激バーストをトリガしない。患者の正常の呼吸によって作られる不応限度は、第2のふれ220bと第3のふれ220cについて一致しないので、図20では、呼吸信号170の上向きのふれ225が、非常に長期間続く。刺激バースト227がこのふれ225に応じて生じるが、予め定めた時間経過後にポイント229で終わる。RF発振器がどのように刺激パルスと同期したR−Fバーストを供給するかを図21、22に示す。図21は、制御信号(刺激パルス)230を示し、これは、RF方形波信号232を生じさせるために、R−F発振器を能動化する。この信号232はその後刺激パルスによってゲート制御され、そして実際の刺激バーストを形成するために、単相性の整形波形ウィンドー200と結合する。波235は、R−Fアンテナで測定され、実際のゲートで制御されるRF搬送波を示し、ほぼ、20〜30ミリ秒のRF搬送波遅延期間237によって遅延されている。

0025

無呼吸治療システムの機能の多くは、マイクロプロセッサ75によって制御される。マイクロプロセッサの機能について重要なことは、呼吸信号170を分析し、刺激を取り出すべきときと、取り出すべきでないときを判断することである。人為事象的フリー呼吸は、一般的には図23の呼吸信号170のような周期的信号を示す。図23では、吸気作用は上向きのふれ240として示される。呼吸信号170の各周期は、3つの位相に分解できる。第1は、能動的吸気位相T2であり、吸気作用が呼気が始まるピークPK1に向かい始めるターニングポイント242からの時間である。第2の段階は、T2の終了からT3の終了までの能動的呼気位相であり、正の吸気ピークPK1から負の呼気ピークPK2までの時間である。第3の位相は、T3の終了からT4の終了までの呼吸停止であり、能動的吸気作用の終了から次の吸気作用の始まりへの時間である。T1〜T4はマイクロプロセッサ75によってモニターされる。T1は吸気の上昇時間の尺度であり、吸気作用の能動的位相のサブの構成要素である。それはピーク値の75%までの吸気の上昇時間を示す。T2は能動的吸気位相の時間である。T3は能動的吸気/呼気位相時間である。T4は単一の呼吸周期長さである。これらの値をモニターするために、マイクロプロセッサ75は、吸気のターニングポイント242と吸気のピークPK1と負の呼気のピークPK2と次の吸気のターニングポイント242aを見付ける必要がある。一般にこれらのポイントは、種々の傾き及び/または振幅判定基準によって見つけ得る。マイクロプロセッサによっても各位相のPK1とPK2振幅値がモニターされる。これらの変数の平均値を計算して、無呼吸治療装置のメモリに記憶させ得る。呼吸波形を分析するために使用されるいかなる方法も、あるいは睡眠の間に生じ得る波形における正常の変化に適合する無呼吸の開始を検出するために使用されるいかなる方法も採用可能である。

0026

呼吸停止の間に、移動平均のベースライン傾き値が、マイクロプロセッサ75によって算出される。ベースラインの傾きの計算値は、先行する傾きの指数重み付け平均値であり、先行する8個の傾き値を合計することによって算出され、それぞれ重み付け要素1/2、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128、1/256に掛け合わせられる。それから吸気ターニングポイント242、242aがベースライン傾きが正であり実時間の傾きが予めセットした要素によってベースライン傾きを超えるポイントとして規定される。この要素は、好ましくは約2〜4倍で、たとえば1.5〜5倍の範囲である。傾き閾値は、呼吸信号170中のいかなる心臓の人為事象でも除外できるように十分大きくなければならない。吸気の段階の始まりが非常に漸進的なものであり得るため、予備閾値基準がポイントTHR1を見つけるために使用され得る。閾値は、先行するピークから谷への振幅の指数重み付け平均値の1/4を加えた最後に検出された負のピークの振幅としてどの位相でもセットされる。先行するピークから谷への振幅の指数重み付け平均値は、先行する8個のピークから谷への振幅値を合計することによって算出され、それぞれ重み付け要素1/2、1/4、1/8、1/16、1/32、1/64、1/128、1/256に掛け合わせられる。吸気のターニングポイント検知時に刺激バーストを使用可能である。

0027

最後の検出された負のピークの振幅を取り出すことによって得られる算出振幅値と信号170の振幅を比較することによって吸気のターニングポイント242を識別し、吸気の上昇時間T1を見い出し、そして先行するピークから谷への振幅の指数重み付け平均値の3/4を加えた信号170の振幅がこれらの値を超えるとき、T1とTHR2が見つけ出される。それからT1は吸気作用の検知が真正であるかどうかを判断するために、記憶された最大値及び最小値と比較される。最小値より少ないT1値は、一般的には咳か動作か他の変換器動作に対応する。最小値より少ないT1は、刺激を呼吸信号170がTHR2を超えるとすぐに使用不能とされる。これは上述のスローレート限度である。T1が最大値を超えるところでは、吸気のターニングポイント242の検知に誤差があり得るので、刺激はすぐに使用不能とする。T1の一般的最小値は220ミリ秒であるが、T1の一般的最大値は、先行する呼吸周期からのT1の指数重み付け平均値に781ミリ秒を加えた値である。

0028

それから吸気作用時間T2と吸気作用ピークPK1が呼吸信号の極大(すなわち、呼吸信号の指数移動平均の傾きが、負に正から行くところ。)で見い出される。既にピークに達したことを保証する極大を過ぎたところでのヒステリシス減少すなわち、指数移動平均傾きは、減少ポイントでの負のままである。一般的減少値は、先行するピークから谷への振幅の指数重み付け平均値の12.5%である。ピークが人為事象であるかどうかは、T2の最小許容値で決まる。一般的な最小T2値は、750ミリ秒である。T2が有効呼吸信号のターニングポイントのため、T2の最大許容値により、時間の超過が決定される。最大のT2は、T2の履歴値によりセットされる。例えば、最大のT2は、8個の先行するT2値の指数移動平均に1093ミリ秒を加えた値とすることができる。PK1の検知か最大の許容T2値の達成時に、刺激平坦域はオフとされ、刺激の下降傾斜が始まる。安全予防措置としてトータルの刺激バーストは、2.5秒を超えることを許されない。これは上述の刺激の持続期間限度である。

0029

吸気作用/呼気時間T3及び負の呼気ピークPK2は、極小振幅で見い出される。負のピークに達したことを保証する等しいヒステリシス量の付加を伴う。一般的ヒステリシス量は、先行するピークから谷への振幅の指数重み付け平均値の2.125%である。T3は最小許容値に達したかどうかを判断するためにチェックされる。一般的な最小のT3値は、1000ミリ秒である。T3の最大許容値は、T3の履歴値によりセットされ、もしT3が最大値を超えるならば、好ましい人為的フリー呼吸位相が識別されるまで、刺激はそれ以後の位相で使用不能とされる。例えば、最大のT3値は、8個の先行するT3値の指数移動平均値に1406ミリ秒を加えた値とすることができる。

0030

呼吸の繰り返し周期T4は、最後の吸気の開始(n−1)から現在の吸気の開始(n)への呼吸間隔を示す。他の波形パラメーターと同様に、T4は指数平均される。この平均値は、次の呼吸開始予測するためのパラメーターとして使用される。刺激バースト開始が生理的な吸気開始に可能な限り近いことが治療上重要である。実際、正常な場合には、咽頭の筋肉の筋電図活動が横隔膜の筋電図活動の開始に先行する。初期の咽頭の活動が、上部気道の開通性を吸気作用の間に作られた負圧に耐えるようにする。それゆえに、予め定めた時間(500ミリ秒)を平均のT4値から減算でき、次の呼吸を予測し、吸気運動と同調した刺激を可能にする。従って、刺激が好ましくは以下の場合に使用可能とされる:(1)T4計算値から計算される吸気作用の予想開始時、あるいは(2)吸気作用の予想開始時の計算された時間より早く生じるならば、有効な吸気ターニングポイントの検知時。

0031

システムがオンとされるか、リセットされるとき、呼吸信号分析処理の初期化が行われる。T1〜T4と、ベースライン計算値/信号アセスメント初期期間デフォルト値が設定され、オフセット/ゲイン調整が始められる。例えば、デフォルトパラメーターは、
T1=1500ミリ秒、
T2=2500ミリ秒、
T3=3750ミリ秒、
T4=12秒
とセットでき、作用の初期に、刺激は抑制され(たとえばおよそ60秒間)、その間にシステムが波形についてのベースラインデータを作り出す。ベースラインデータは、受信された平均信号とその全体的振幅についてのデータを含む。システムは、検知範囲の中心に呼吸信号をセットするために、このデータを使用する。例えば、4個の8秒間波形ベースライン平均値を計算し、指数関数的に平均する。この値は、アナログ/ディジタルコンバータの検知範囲の中心へ信号のベースラインを調整するために使用できる(すなわち、0〜255の範囲中の128の平均出力)。その後、さらに8秒間の指数平均値によって信号をモニターし、必要であれば中央に位置させ続けるために調整する。初めに信号のゲイン量も8秒間に検出される最高最低のピーク値を取り出すことによってセットする。そしてゲインをおおよそ調整してクリッピングを防ぎかつ微小信号を避ける。その後、ゲインは、信号中で検出した先行する8個の正及び負の振幅ピーク差の指数平均値を算出することによって制御する。そしてアンプゲインを調整するためにその平均値を使用し、アナログ/ディジタルコンバータレンジの80%を信号がカバーする。これは、最大と最小の基準に対して平均値を試し、そしてゲイン制御インクリメント及びデクリメントして予め定めた最大と最小の範囲内で保持することによって達成される。

0032

それゆえに、呼吸信号170が図24で示されたような咳の影響250を含むとき、あるいは図25で示されたような動作による人為事象252を含むとき、上述の波形解析は、正常の吸気作用の通常の形態から人為事象の形態を微分し、それらの人為事象が不適当な刺激をトリガしないことを保証する。不正な呼吸周期の長い一連出現する場合、刺激は停止され、システムは、新規補正サイクルを通して人為事象的フリー信号を同期させようとする。

0033

同じ波形解析は、刺激をオンとするのに好ましい時間を識別するための患者の無呼吸の開始の指標をも供給でき、あるいは、刺激が気道を開くことに効果的であるかどうかを決定できる。理想的な診断上の設定では、閉塞性の無呼吸検知は、空気流がない状態での呼吸運動を測定することを含む。しかしながら、使い易い治療用あるいは植え込み型の装置で、気流測定は容易には行えない。それゆえに、呼吸運動が、無呼吸発現の開始を識別するために使用される。例えば、無呼吸の開始で、図26吸気容量グラフで示すように、気流測定値260は、正常の気流ピーク262と、それに続く減少したピーク264、266、268、及び復帰ピーク正常の空気取り入れ270を示す。図27の比較のための呼吸信号170は、ピーク272における正常呼吸運動を伴う反対の状況を示し、塞がれた気道が患者を呼吸運動を空気吸入ピーク274、276、278で示すように漸次増大させる。ピーク280では、患者は、無呼吸に応じてわずかに彼自身が目覚め、気道を正常の呼吸のために開いている。上述の波形解析からは、装置が正常かつ非閉塞呼吸のためのベースライン値を作るためにオンとされたあとすぐに、PK1からPK2への振幅と、呼吸運動波形の他のパラメーターを測定することができる。それからこれらの値はメモリで記憶され、無呼吸事象の特性である予め定めた限界値を上まわる増大した吸気運動を識別するために、各呼吸周期中の同じパラメーターと比較される。個々の患者の要求により、閾値を装置にプログラムできる。無呼吸事象の開始の検知時に、刺激が気道の開通性を回復可能にでき、あるいは与えられた刺激強度が気道を開通させるのに不十分であれば、刺激強度が増大される。

0034

波形解析は、患者の検知覚醒にも使用できる。診断上の設定では、覚醒はEEGEOG及び筋電図信号を使用して臨床的に決定される。本質的には目覚めつつあるときの覚醒は、睡眠状態である。これらの信号は、使い易い治療の装置か植え込み型の装置では容易に利用できない。しかしながら、咳の分析と呼吸波形中の人為事象的動作による影響が覚醒の指標を与える。咳による人為事象を伴う典型的な呼吸波形が図24で示され、典型的な動作による人為事象の影響が図25で示される。これらの波形が通常の呼吸活動には存在しないことをT1−T4とPK1とPK2の値が示す。事実、急速な増加時間と頻繁な正及び負のピークは覚醒期間の間の人体動作の特性である。それゆえに、確立された閾値より短く、検出された複数のピークPK1、PK2の存在と関連する複数の検出されたT1−T4値は、覚醒の検出である。この検出された覚醒は、患者が睡眠に戻るまで、刺激の開始を遅らせるために使用できる。心臓ペースメーカーで使用されるような体動センサーを本装置に含ませ、患者の覚醒の判断に使用できる。例えば、体動センサーからの信号をモニターし、もし予め定めた振幅と持続期間の閾値を満足していれば、それは覚醒の検出である。覚醒をより正確に検出するためにも、体動センサーの覚醒判断を、呼吸波形での覚醒検出と結合させることができる。それから例えば、もし体動センサーと呼吸波形が覚醒を示すならば、患者への刺激は使用不能である。呼吸波形と体センサー用の覚醒判断の閾値は、個々の患者の睡眠活動に応じて装置に予めプログラムできる。

0035

図28〜30のブロック図は、吸気作用検知と吸気作用検知に応じた刺激の基本的方法を示す。概略的には、ベースライン振幅とオフセット計算値が呼吸運動波形のために確立される。それから波形は、吸気の開始(すなわち、吸気のターニングポイントの達成)から呼気の開始(すなわち、吸気のピークPK1の達成)まで、そして呼気のオフセット(すなわち、負の呼気のピークPK2の達成)までトラッキングされる。適応可能な時間/形態フィルタを、呼吸パターン中の基準変化への調整に使用する。先行する呼吸間隔の平均値が、次の呼吸のために予測された開始を供給するために使用され、刺激は、予測された開始と同調して能動化され、そしてそれによって実際の呼吸にわずかに先行する。呼吸が予測より早いとき、刺激は検出された吸気作用開始で始められる。全てのシステム周辺装置入力と出力のブロック300における初期設定は、システムの電力投入時、あるいはのマニュアルでリセットされたときに能動化される。ブロック302における呼吸のオフセット計算は、波形をサンプリングし、DC結合アンプのための平均オフセットを見つけることによって着手される。それからシステムは、ブロック305で呼気のオフセットを検出することによって波形にそれ自身を同期させる。それからシステムは、ブロック307で初期設定ステップを実行され、システムは、波形のアンプゲインをセットし、正常の形態上のパラメーターを確立するために、いくつかの呼吸周期をトラッキングする。時間参照値は、最後の吸気の開始に関しても確立され、予測された開始を次の呼吸のために算出できる。それからブロック310で予測された開始のための適切な時間が経過したかどうかをシステムは決定する。イエスであれば、ブロック315における刺激遅延のための要求がテストされ、もし遅延が必要でなければ、刺激はブロック312で使用可能となる。ノーであれば、ブロック320において、吸気作用開始の検知のために波形がテストされる。イエスであれば、吸気作用開始検知のために、ブロック325における刺激遅延のための要求のテストが、刺激がブロック330ですでに使用可能であるかどうかのテストとともになされる。もしそれらのテストが一致すれば、刺激はブロック335で使用可能となり、次の予測された開始時間がブロック340で算出される。ブロック320においての吸気開始検知後、振幅限界値(THR2)と上昇時間(T1)がブロック345で算出される。もし上昇時間が、ブロック350であまりに長いことが分かれば、検出された吸気作用開始が無効な開始検知であろうから、刺激はブロック352で使用不能となる。同様に、もし上昇時間が、ブロック355であまりに短いことが分かれば、検出された吸気作用開始が無効な開始検知であろうから、刺激はブロック357で使用不能となる。それからシステムは、ブロック360で呼気開始(PK1)を探し、これが検出されるときは刺激は使用不能となる。もし検出されなければ、刺激時間がブロック365でチェックされもしそれがあまりに長ければ、刺激はブロック367で使用不能となる。いったん呼気の開始(PK1)が識別されると、システムは、ブロック370で呼気のオフセット(PK2)を探す。一度呼気のオフセットが発見されると、システムは、ブロック375で傾きベースラインの算出を開始し、次の吸気の開始を見つけることができる。それからシステムは、再びブロック310における予測された吸気開始の分析によって新規な周期を開始する。

0036

上部気道の刺激が、患者の睡眠の邪魔をする非常に別の間隔を有することができるので、患者が刺激の開始前に眠ることを許容されることが非常に重要であり、もし目覚めれば、刺激の影響を感じずに睡眠に戻ることができる。これは図31で示された刺激遅延システムによって達成される。刺激遅延コントローラー400は、覚醒事象検出器405から覚醒信号を受信する。上述のように覚醒事象検出器405は、波形解析を通して検出された動作であり得るし、あるいは覚醒を示す他の事象でもあり得る。例えば、患者がリセットボタンを押したり、あるいは装置をオフとして、目が覚めており、刺激の遅延を望むことを手動で示す。あるいは上述のように、装置自身が、体動センサーを含むかもしれない。心臓ペースメーカーで患者の体動を検出するために採用されるものと類似した人体動作に反応する。Anderson等の米国特許第4,428,378号やMullettの米国特許第5,031,618号に開示される神経刺激器で使用された位置検出器のように、圧電センサーや、覚醒事象検出器405からの信号は、刺激遅延コントローラー400によって受信され、そして同時に、それは刺激を動作不能にする信号410を刺激出力段に送る。それからいつ、どのように刺激を再開するかを刺激遅延コントローラー400は決定しなければならない。例えば、オンとされるのに応じて、刺激は、完全にユニットの初期設定位相(一般的には約60秒)にわたって抑制され、患者の要求に応じて前もってプログラムされた0〜20分の範囲にわたって抑制される。例えば、15分の遅延が、患者がまず眠るために使用され得る。あるいは、リセットボタンをプッシュすれば、第2の予めプログラムされた遅延も(電源投入遅延より一般的には短い)が能動化され、刺激をも抑制する。例えば、1〜5分遅延でも眠気を感じている患者には十分かもしれない。それが遅延期間の間に刺激を完全に抑制するのに便利であるが、患者が知覚できる生理的な応答レベルを下まわるレベルに刺激レベルを減少させることが必要なだけである。抑制しないで刺激レベルを減少させることは、完全に刺激傾斜路コントローラー415を能動化することによって達成でき、コントローラ415が能動化されると、非常に低い値に刺激振幅を減少させ、徐々に予め選択された時間に移って増大させてゆき、選択時間の終わりには、供給された刺激は、装置にプログラムされた最大の刺激振幅とされる。例えば、刺激は、推定された患者の不眠の度合いに基づいて、30〜60秒間にわたって傾斜させることができる。どちらかの1つの完全な刺激抑制が傾斜遅延刺激は、患者が所望により使用できる。図32で示すように、好ましい遅延システムでは、最大限のプログラムされた刺激435が達成されるまで、完全な刺激抑制を伴う遅延425は、傾斜制御された刺激430と結合される。また好ましい実施形態では、患者の不眠の一個以上のパラメーター、たとえば覚醒事象の周波数、強度あるいは持続期間の特性を刺激遅延コントローラーが記録して反応し、覚醒パラメーターか結合パラメーターが予めプログラムされた基準と一致するならば、遅延期間が自動的に調整される。従って、低強度の短い、頻繁な覚醒期間(たとえば患者の睡眠期間にわたる患者のタイミング)は、患者が非常に眠く、短い遅延だけが供給された(たとえば、約30秒間の傾斜を伴って1分ぐらい)ことを推定させる。一方、床に就いている患者のように、より長い持続期間の覚醒事象かより強烈な覚醒事象の場合、患者が眠れずにおり、より長い遅延が供給される(たとえば、60秒間の傾斜を伴って5分ぐらい)ことが推定される。個々のパラメーターの選択や、パラメーターの結合は、覚醒を検出するのに選択された方法に基づき、上述のように患者でテストすることで当業者には容易に調整できる。好ましいパラメーターは、上述のような呼吸波形の分析と、体動応答型の心臓ペースメーカーでの体動センシング実施により、得られる。

0037

1つの実施形態では、5つの覚醒情報源、即ち電源リセットマニュアルリセット、位置検出器、呼吸波形及び体動センサーが、覚醒事象検出器405をトリガするために本システムで採用される。刺激遅延の制御とともにこれらのパラメーターのすべてのモニターはマイクロプロセッサ75によって操作できる。電源リセットは、患者が床に入って、刺激遅延コントローラー400での15分の遅延を引き起こすときに能動化される。マニュアルリセットは、覚醒を示すために患者によって能動化され、5分遅延が刺激遅延コントローラー400によって供給される。位置検出器は、患者の呼吸部位に取り付けられ、そこで患者の体勢(すなわち、患者が、横臥している直立しているかどうか)を判断できる。そして患者が横臥から座るか立つかする状態の変化も判断する。立つか座るかしている姿勢への変化の検知で覚醒が検出され、そして8分の遅延が刺激遅延コントローラー400によって印加される。呼吸波形は、指数移動平均上昇時間の算出とともに、上昇時間T1に関してモニターされる。平均の上昇時間が250ミリ秒を下まわるとき、覚醒が推定され、そして刺激遅延コントローラー400が1分の遅延を供給する。圧電体動センサーは、患者の体動を示すために呼吸部位の表面に取り付ける。このセンサーは、表面のたわみによってセンサー出力を発生させるが、患者の動作からの圧縮波がその表面を撓ませるように取り付けられる。体動センサーの出力は、患者の動作変化を検出するのためにモニターされる。これは、まず体動センサーの出力をモニターし、電源リセットの16分間における1分間隔でのセンサー出力の計算4個の8秒平均値レベルを算出し、4個の8秒平均値を平均して患者のベースライン体動レベルとすることによって可能であり、その後、このセンサーはほぼ毎秒ごとにモニターされ、センサー出力の指数移動平均が算出される。平均出力が予めプログラムされたレベル(たとえば、ベースラインレベルの3〜5倍)に達するとき、覚醒が推定され、そして30秒の遅延が刺激遅延コントローラー400によって印加される。刺激遅延コントローラー400の出力は、覚醒検知パラメーター間の相互関係によっても決定される。例えば、電源リセット後の15分の遅延の間に、もしマニュアルリセットが検出されれば、コントローラー400は、マニュアルリセットによって供給される電源投入か、5分遅延によって供給される残りの15分の遅延より長い遅延を供給する。すなわち、より長い遅延が常によいとき上述の遅延期間に加えて、呼吸波形と体動センサーから検出された覚醒に応じて供給された遅延は、感知された覚醒の持続期間と感知された覚醒間の時間での覚醒検知数に基づいて調整される。例えば、もし覚醒が少なくとも15秒間にわたり呼吸波形と体動センサーの両方で検出されれば、はっきりした覚醒が推定され、2分の遅延がコントローラー400によって供給される。他方、もし体動センサーだけが複数の短い覚醒期間(たとえば、3〜10秒離れている3〜5回の覚醒)を示すならば、患者が単に眠っていて動いているだけであると推定でき、体動センサーに応じてコントローラー400によって供給される遅延を10秒に減少させることができる。また、上述の装置がプログラマブルであるので、上述のような種々の遅延時間と他のシステムパラメーターは、治療している医師によって異なる設定にプログラムされ得る装置のデフォルト値であるかもしれない。

0038

患者が遅延の完了より前に睡眠に戻る場合、無呼吸事象をモニターし、閉塞性の睡眠無呼吸の検知に応じて刺激を維持あるいは増加させることができる。例えば、1つの実施態様として、呼吸運動波形の最高、最低振幅をモニター、振幅の指数移動平均を算出する。各連続する3個の呼吸周期の各々の振幅が平均振幅を10%超えるとき、無呼吸が推定され、遅延コントローラー400は遅延を取り消し、それによって刺激が可能になる。誤った無呼吸検知を防ぐために、本装置は、第1の無呼吸検出後の遅延プログラムに応じて1〜3個の補助的無呼吸発現の検知までを、無呼吸検知を確かめるための3〜5分にわたって維持するようにプログラムできる。図33〜41の回路図に言及すると、図33は、4つのピンコネクター452を通して受信される変換器信号を処理するためのローパスフィルター450と差動ローパスアンプ460を示す。コネクター454からの1つの線は、変換器が適切に接続していることを示すために、マイクロプロセッサ75に接続する。3個のオペレーショナルアンプ462a、462b、462cがアンプ460で使用される。アンプ460からの信号出力は、図34に示すゲイン制御装置470に送られる。ゲイン制御装置470は、4個のアナログスイッチ472a、472b、472c、472dの一個以上をマイクロプロセッサ75が選択することで駆動される。抵抗器474a、474b、474c、474dは、マイクロプロセッサ75によって必要により選択あるいは選択解除される。抵抗器474a〜dは、各々異なる値を有し、回路からのそれらの選択か選択解除により、調整すべき信号のゲインが変わる。ゲイン制御装置470からの信号出力は、図35オフセット制御回路480に送られる。図35に言及すると、アナログオフセットは、マイクロプロセッサ75によって制御されるD/A変換器482によって発生させられる。結果として生じる増幅されかつオフセットされた呼吸信号は、アナログ/ディジタルコンバータ483に送られ、信号はデジタル化されて、そしてマイクロプロセッサに75に送られる。アナログ/ディジタルコンバータ483は、波形情報をマイクロプロセッサ75に与えるために使用され、マイクロプロセッサ75は、信号ゲインとオフセットを制御することができる。所定間隔(たとえば、8秒)にわたるアナログ/ディジタルコンバータ483から呼吸信号をマイクロプロセッサはサンプリングし、かつ平均する。それからこの算出された平均オフセットは、D/A変換器482を通して発生させるべきDCオフセットを決定するために使用される。有効な呼吸信号のための指数平均ピーク/天底値は、図34のマイクロプロセッサゲイン制御線を通してゲインを決定するために使用される。図36は、刺激整形回路490を示す図で、2重のD/A変換器が、マイクロプロセッサ75からの信号を単相性の波形に変換し、刺激パルスの形状を規定する。コンバータ492の第1段は、刺激の形状を規定しているマイクロプロセッサ75からディジタル信号を受信する。この刺激は、傾斜部分と平坦部分を波形に含んでおり、第1段494で最大ゲインにおいてアナログ波形を出力する。コンバータ496の第2段は、マイクロプロセッサ75からディジタル信号を受信する。この信号は、印加すべきゲインとコンバータからのアナログ出力がその所望のレベルに波形のゲインを減少させることを示す。電圧レベル回路497は、ポテンショメータ498とともにRF信号出力レベルを制御する(刺激出力の最大値及び第1、第2コンバータ段494、496を調整するために)。マイクロプロセッサ75は刺激レベル出力をモニターし、そして過電圧機能不全の予めプログラムされた刺激レベル特性とそのレベルを比較し、もしそれを超えれば刺激出力が使用不能となる。この回路からの出力信号は、図38アンテナ出力回路のRF出力スイッチングトランジスター422にバイアスを掛けるために使用される。図37のRF発振器回路500に言及すると、マイクロプロセッサ75は、能動ゲート502によって発振器をオンとし、また能動ゲート503によってパルスをゲート制御する。リセットスイッチ513が押されるとき、ラッチ512は、ゲート504を通しての刺激出力を動作不能にする。アンテナが取り除かれると、ラッチ514は、ゲート504を通しての刺激出力を動作不能にする。これらの事象のいずれの後でも、刺激がマイクロプロセッサ75によって再使用可能でなければならない。出力信号515は、図38のアンテナ出力回路520に送られ、図36の刺激整形回路390で形成された信号と結合される。アンテナ出力回路520では、信号は、アンテナコネクター524で装置の所望の出力信号にNPNパワートランジスター522を通して結合される。アンテナ接続の存在を検出するために、NチャンネルFET526を採用しているアンテナ検出器回路が用いられ、この回路は図37のラッチ514と、図41LEDアンテナインジケータ162への信号出力528を備えている。図39、40は、それぞれ電源投入リセット回路530と、マニュアルリセット回路540を含む患者が実行可能なリセット装置を示す。電源投入リセット回路530では、装置に動力を供給することは、マイクロプロセッサ75を能動化させるためのリセットをもたらす。マニュアルリセット回路540で、患者はリセットスイッチ513を押して、マイクロプロセッサ75をリセットし、図37で示すようにラッチ514によって刺激出力を動作不能にすることができる。図41は、吸気作用LEDインジケータ158を含むインジケータ回路550を示し、この回路は、システムが初めにオンとされたとき、各々マイクロプロセッサ75から制御される電源投入表示と低電池LED表示160及びRFの検出された切断に応じて出力アンテナを照らすアンテナLEDインジケータ162に応答する。

0039

図42で、患者600に使用される上述のシステムが示される。このシステムは外部のトランスミッタ/コントローラ55、患者の胸部の周囲のベルト602を含む呼吸変換器60及びベルト602からトランスミッタ/コントローラ55に延びてトランスミッタ/コントローラ55に呼吸波形情報を供給するリード604を含む。感知された波形に応じて、トランスミッタ/コントローラ55は、患者600の上部気道筋肉610(頤舌筋筋肉)を刺激するために、アンテナ/電極システム65を通してパルス刺激を送出する。アンテナ/電極システム65は、リード610と出力アンテナ6l2によりトランスミッタ/コントローラ55に接続する。出力アンテナ6l2は、受信アンテナ620にRF信号615によって結合し、リード622により刺激電極624に接続する。刺激電極624は、舌下神経630を刺激するために位置決めされている。

0040

上述のように、本装置は、図43で示すような完全に植え込み型の刺激システムでも実行できる。図43で、植え込み型のパルス発生器710(たとえば、呼吸センサーからの入力を含むように変更されたMedtronic社のITREL II Model7424)を、プレッシャセンサー715から呼吸感知のために患者700に植え込むことができる。Medtronic社のITRELII植え込み型神経刺激器は、経皮的なRFテレメトリーによってモード変化を可能にしている進歩したプログラマブルな特徴を有する。装置作用の患者が制御可能パラメーターは、それゆえに小さなハンドヘルド型テレメトリー装置を通して患者が制御できるが、医師が外部のプログラマーを通しての装置の補助的操作パラメータを予めセットできる。プレッシャセンサー715は、動的差圧プレッシャセンサータイプであり、たとえばAndersonの米国特許第4,407,296号やAnderson等の米国特許第4,485,813号のようなものである。プレッシャセンサー715は、外科的に植え込まれ、胸膜腔内のたとえば胸骨上切痕のようなスペースや、道管食道の間あるいは肋間スペースと圧力が共通する。胸骨上切痕は、腹板のすぐ上の上胸部のよく知られている人体構造であり、胸膜腔内のスペースと解剖学的に連続性している。胸膜腔内の圧力変化が特有の呼吸波形を供給することは、よく知られており、正式にそれは呼吸ベルト変換器によって生じるものに非常に類似し、そして同期刺激を生じさせるために、上述の態様と同じように分析され得る。呼吸運動検知のための補助的あるいは代用の方法は、胸郭のインピーダンスか肋骨内面EMOか横隔膜筋電図の測定である。吸気作用への同期刺激は、舌下神経730のまわりの電極720にリード718を通してパルス発生器710から供給される。

0041

本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、種々の他の実施形態や実施形態の変形例とも使用可能である。

図面の簡単な説明

0042

図1正常な呼吸体動を示す患者の側面断面の図である。
図2呼吸運動波形と呼吸運動波形の段階を示すグラフである。
図3呼吸気流波形のグラフを示すグラフである。
図4対応する呼吸運動波形を示すグラフである。
図5閉塞性の無呼吸の開始における図1の患者の側面断面図である。
図6正常の吸気運動を示す吸気運動呼吸の波形を示すグラフである。
図7無呼吸事象の開始における正常の吸気運動の変化を示すグラフである。
図8呼吸の気流を示す呼吸波形(図6、7で示された呼吸運動波形ではなく、無呼吸事象における患者の)のグラフである。
図9本発明による無呼吸治療装置の1つの実施形態のブロック図である。
図10図9の上部気道トランスミッタ/コントローラのブロック図である。
図11植え込まれた受信アンテナへの図10のRF出力アンテナの結合を示す平面図である。
図12図10の上部気道トランスミッターの制御盤の図である。
図13図9の上部気道トランスミッターからの刺激同期する呼吸波形を示すグラフである。
図14図9の上部気道トランスミッターからの刺激の同期化を示す波形グラフである。
図15マイクロプロセッサ、D/Aコンバータ及び図14の刺激バーストウィンドーを作るための図10で示す刺激整形器によって供給される整形波形を示すグラフである。
図16図15で示すような2つの刺激バーストウィンドーを示す波形と、バースト期間を示す図である。
図17呼吸波形に同期した図16による波形を示すグラフである。
図18図17の波形の咳か動作の人為事象による刺激の休止を示すグラフである。
図19呼吸波形の通常の不応期の外側にあり、人為事象的吸気信号の存在による刺激休止を示す図17による波形のグラフである。
図20呼吸波形中の持続性の吸気信号に応じた刺激バーストの丸めを示す図17による波形のグラフである。
図21図15〜20の各刺激バーストに結合され、マイクロプロセッサから信号に応じてオンとなった発振器信号を示す波形である。
図22アンテナ出力で取り出される図10の装置のための出力波形であり、図21の発振器信号とRF搬送波の結合遅延を伴う図15の刺激バーストウィンドーの形成を示す。
図23図10の呼吸変換器による吸気周期のための分析ポイントを伴う呼吸波形である。
図24咳による人為事象を伴う図23による呼吸波形である。
図25動作による人為事象を伴う図23による呼吸波形である。
図26吸気気流波形と、無呼吸事象の間の図23による呼吸運動波形との比較を示す図である。
図27無呼吸事象間の図23による呼吸運動波形の比較を示す図である。
図28図10の装置による呼吸の波形分析と刺激の誘導を示すブロック図である。
図29図10の装置による呼吸の波形分析と刺激の誘導を示すブロック図である。
図30図10の装置による呼吸の波形分析と刺激の誘導を示すブロック図である。
図31患者の覚醒に応じた図10の装置の作用のブロック図である。
図32図31による患者の覚醒に応じて能動化した傾斜振幅及び遅延機能を示す図である。
図33図10の装置の呼吸運動信号の濾過と増幅のための回路図である。
図34図10の装置のゲイン制御装置の回路図である。
図35図10の装置のA/D変換器の回路図である。
図36図10の装置のD/Aコンバータと刺激整形器の回路図である。
図37図10の装置のRF発振器の回路図である。
図38図10の装置のアンテナ出力回路図である。
図39電源リセットを含む図10の装置の実行可能なリセット回路図である。
図40電源リセットとマニュアルリセットを含む図10の装置の実行可能なリセット回路図である。
図41図12の制御盤のパネルインジケータの回路の図である。
図42図9の無呼吸治療装置を患者に適用した状態の図である。
図43植え込み型のパルス発生器と胸内植込み型のプレッシャセンサーを使用している本発明の実施形態を示す図である。

--

0043

10患者
20 空気
15気道
55トランスミッタ/コントローラ
60呼吸変換器
65アンテナ/電極システム
70プログラマー
75マイクロプロセッサ
80 呼吸変換器
100アンテナ出力
110刺激整形器
115RF発振器
120 RS−232シリアル・インタフェース
125RF出力アンテナ
135受信アンテナ
150制御盤
175 刺激ウィンドー
200波形ウィンドー
219刺激パルス
227 刺激バースト
230制御信号
237RF搬送波遅延期間
400 刺激遅延コントローラー
405覚醒事象検出器
415 刺激傾斜路コントローラー
460アンプ
470ゲイン制御装置
480オフセット制御回路
483アナログ/ディジタルコンバータ
500 RF発振器回路
513リセットスイッチ

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