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技術 ハンズフリー通話装置

出願人 パナソニック電工株式会社
発明者 福島実竹山博昭宮地伸明田蔵香子
出願日 1995年2月15日 (25年9ヶ月経過) 出願番号 1995-027179
公開日 1996年8月30日 (24年2ヶ月経過) 公開番号 1996-223275
状態 未査定
技術分野 電話機の回路等 インターホン 有線伝送方式及び無線の等化,エコーの低減 電話機の機能
主要キーワード 防止フィルタ 送話用マイクロフォン エコーキャンセラ方式 適応フィルター 通話帯域 サンプル時刻 受話モード 演算処理速度
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図面 (17)

目的

効果的にハウリングの発生を抑圧することができ、かつ、双方向同時通話が可能なハンズフリー通話装置を安価に提供することを目的とする。

構成

スピーカ30と、スピーカ30からの距離が異なるように同一匡体3内に配置された2個のマイクロフォン31a、31bと、各マイクロフォン31a、31bに対応して設けられ、各マイクロフォン31a、31bからの出力信号をそれぞれ増幅する送話信号増幅手段21a、21bと、上記スピーカへの入力信号を増幅する受話信号増幅手段20と、フィルタ502及び演算処理手段503により送話信号に含まれる受話信号の直接結合成分を抑圧する直接結合抑圧処理部50と、送話信号に含まれる受話信号の音響結合成分を抑圧する音声スイッチ1とにより構成される。

概要

背景

スピーカ及びマイクロフォンを備えた通話装置は、通話音量を上げると、スピーカより発せられた音声信号の一部がマイクロフォンへフィードバックされて、ハウリングと呼ばれる発振現象が生じる。特に、インターフォン電話機等のハンズフリー通話装置は、通話者との距離に比べ、受話用スピーカ送話用マイクロフォンとの距離が数cm〜数十cmと短いため、ハウリングが発生し易いという問題があった。

この様なハウリングの発生を防止するため、ハンズフリー通話装置は音響結合抑圧処理を行う必要があり、従来よりハンズフリー通話装置に用いられている主な音響結合抑圧処理方式には、音声スイッチを用いる方式と、音声スイッチとエコーキャンセラを併用する方式とがあったが、音声スイッチとエコーキャンセラを併用する方式を採用した場合は、コストが高くなってしまうという問題があった。

音声スイッチの構成の概略を図15に示す。この方式は、受話信号送話信号のレベルを比較し、この比較結果に基づいて受話信号又は送話信号を減衰させるために設けられた可変損失回路損失量を変化させる。即ち、この方式は、スピーカからマイクロフォンへの音響結合により形成される閉ループに損失を挿入することにより、閉ループ一巡利得を低減し、ハウリングマージン及びエコーリターンロスを確保するものである。

この音声スイッチの受話信号及び送話信号のレベル差とそれぞれの信号を減衰させるための挿入損失との関係を図16に示す。送話モードにおいては、受話信号への挿入損失が大きく、送話信号への挿入損失が小さくなっている一方、受話モードにおいては、受話信号への挿入損失が小さく、送話信号への挿入損失が大きくなっている。

概要

効果的にハウリングの発生を抑圧することができ、かつ、双方向同時通話が可能なハンズフリー通話装置を安価に提供することを目的とする。

スピーカ30と、スピーカ30からの距離が異なるように同一匡体3内に配置された2個のマイクロフォン31a、31bと、各マイクロフォン31a、31bに対応して設けられ、各マイクロフォン31a、31bからの出力信号をそれぞれ増幅する送話信号増幅手段21a、21bと、上記スピーカへの入力信号を増幅する受話信号増幅手段20と、フィルタ502及び演算処理手段503により送話信号に含まれる受話信号の直接結合成分を抑圧する直接結合抑圧処理部50と、送話信号に含まれる受話信号の音響結合成分を抑圧する音声スイッチ1とにより構成される。

目的

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、効果的にハウリングの発生を抑圧することができ、かつ、双方向同時通話が可能なハンズフリー通話装置を比較的安価に提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

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請求項1

受話信号音声へ変換して出力するスピーカと、送話音声電気信号へ変換して出力するマイクロフォンが同一匡体内に取り付けられ、スピーカからマイクロフォンへ至る音響結合に起因するハウリング抑圧する音声スイッチを備えた通話装置において、上記マイクロフォンが、スピーカに近い位置に配置された第一のマイクロフォンとスピーカから遠い位置に配置された第二のマイクロフォンで構成され、第一のマイクロフォンの出力信号増幅する第一の送話信号増幅手段と、第二のマイクロフォンの出力信号を増幅する第二の送話信号増幅手段と、上記スピーカへの入力信号を増幅する受話信号増幅手段とを備え、送話信号に含まれ、スピーカを介してマイクロフォンへ直接的に回り込む音声成分を抑圧する直接結合抑圧処理部を上記音声スイッチの前段に設け、上記直接結合抑圧処理部が、上記第一の送話信号増幅手段の出力信号と予め同定されたスピーカから直接的に各マイクロフォンへ至る音響直接伝搬系の伝達関数の比を表す伝達関数とを畳み込み演算するフィルタと、上記フィルタの出力信号と上記第二の送話信号増幅手段の出力信号との差分を求める演算処理手段とにより構成されることを特徴とするハンズフリー通話装置

請求項2

上記直接結合抑圧処理部に、上記マイクロフォンの出力の比の特性を同定し、上記第一の送話信号増幅手段の出力信号と上記同定された伝達関数とを畳み込み演算を行う適応フィルタと、上記適応フィルタの出力信号と第二の送話信号増幅手段の出力信号との差分を求める演算処理手段と、上記演算処理手段の出力信号と上記受話信号増幅器の入力信号とに基づいて、発振の可能性を判定する発振判定手段とを設け、上記音声スイッチが、上記発振判定手段の出力する判定結果に基づいて、その減衰量を変化させる音声スイッチとして構成されることを特徴とする請求項1に記載のハンズフリー通話装置。

請求項3

上記直接結合抑圧処理部の出力に、送話信号に生じる歪みを補正するための歪み補正手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のハンズフリー通話装置。

請求項4

受話信号を音声へ変換して出力するスピーカと、送話音声を電気信号へ変換して出力するマイクロフォンが同一匡体内に取り付けられ、スピーカからマイクロフォンへ至る音響結合に起因するハウリングを抑圧する音声スイッチを備えた通話装置において、上記マイクロフォンが、スピーカからの距離が異なるように配置された3個以上のマイクロフォンにより構成され、上記の各マイクロフォンに対応して設けられ、各マイクロフォンからの出力信号をそれぞれ増幅する3個以上の送話信号増幅手段と、上記スピーカへの入力信号を増幅する受話信号増幅手段とを備え、送話信号に含まれ、スピーカを介してマイクロフォンへ直接的に回り込む音声成分を抑圧する直接結合抑圧処理部を上記音声スイッチの前段に設け、上記直接結合抑圧処理部が、上記送話信号増幅手段の出力信号の総和を求める演算処理手段により構成されることを特徴とするハンズフリー通話装置。

請求項5

上記音響結合抑圧処理部の上記音声スイッチが、受話信号と所定係数との乗算を行う第一の乗算処理手段と、送話信号と所定係数との乗算を行う第二の乗算処理手段と、上記受話信号と上記送話信号の信号レベルに基づいて、上記乗算処理手段において乗算される各係数を出力するレベル判定部とを備えたデジタル信号処理手段により構成される請求項1から4に記載のハンズフリー通話装置。

請求項6

上記直接結合抑圧処理部の出力に、出力された送話信号の、送信すべき帯域として予め定められた、所定の周波数成分のみを選択的に通過させるフィルタを設けたことを特徴とする請求項1から5に記載のハンズフリー通話装置。

請求項7

上記送話信号増幅手段の出力に、出力された送話信号の、送信すべき帯域として予め定められた、所定の周波数成分のみを選択的に通過させるフィルタをそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1から5に記載のハンズフリー通話装置。

技術分野

0001

本発明は、インターホン電話機等に使用される通話装置係り、更に詳しくは、ハウリング発生防止の機能を有するハンズフリー拡声通話装置に関する。

背景技術

0002

スピーカ及びマイクロフォンを備えた通話装置は、通話音量を上げると、スピーカより発せられた音声信号の一部がマイクロフォンへフィードバックされて、ハウリングと呼ばれる発振現象が生じる。特に、インターフォン、電話機等のハンズフリー通話装置は、通話者との距離に比べ、受話用スピーカ送話用マイクロフォンとの距離が数cm〜数十cmと短いため、ハウリングが発生し易いという問題があった。

0003

この様なハウリングの発生を防止するため、ハンズフリー通話装置は音響結合抑圧処理を行う必要があり、従来よりハンズフリー通話装置に用いられている主な音響結合抑圧処理方式には、音声スイッチを用いる方式と、音声スイッチとエコーキャンセラを併用する方式とがあったが、音声スイッチとエコーキャンセラを併用する方式を採用した場合は、コストが高くなってしまうという問題があった。

0004

音声スイッチの構成の概略を図15に示す。この方式は、受話信号送話信号のレベルを比較し、この比較結果に基づいて受話信号又は送話信号を減衰させるために設けられた可変損失回路損失量を変化させる。即ち、この方式は、スピーカからマイクロフォンへの音響結合により形成される閉ループに損失を挿入することにより、閉ループ一巡利得を低減し、ハウリングマージン及びエコーリターンロスを確保するものである。

0005

この音声スイッチの受話信号及び送話信号のレベル差とそれぞれの信号を減衰させるための挿入損失との関係を図16に示す。送話モードにおいては、受話信号への挿入損失が大きく、送話信号への挿入損失が小さくなっている一方、受話モードにおいては、受話信号への挿入損失が小さく、送話信号への挿入損失が大きくなっている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、音声スイッチを用いた上記方式により快適な通話を行うために必要とされるハウリングマージン及びエコーリターンロスを得るためには、必要とされる挿入損失量が非常に大きくなり、通話時に切断感を感じるという問題があった。

0007

また、受話信号よりも送話信号中に含まれる音響結合成分の方が大きいような場合には、音声スイッチは送話モードに切り替わり、受話信号が減衰され、必要な受話音量が得られず、聞こえなくなる、いわゆる受話ブロッキングと呼ばれる現象が生じる。このように、この方式ではどちらかの通話路に損失が入っているために双方向同時通話を実現することができないという問題があった。

0008

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、効果的にハウリングの発生を抑圧することができ、かつ、双方向同時通話が可能なハンズフリー通話装置を比較的安価に提供することを目的とする。

0009

請求項1に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、受話信号を音声へ変換して出力するスピーカと、上記スピーカからの距離が異なるように上記スピーカと同一匡体内に配置され、送話音声電気信号へ変換して出力する2個のマイクロフォン、即ち、上記スピーカに近い位置に配置された第一のマイクロフォンと、上記スピーカから遠い位置に配置された第二のマイクロフォンと、第一のマイクロフォンの出力信号増幅する第一の送話信号増幅手段と、第二のマイクロフォンの出力信号を増幅する第二の送話信号増幅手段と、上記スピーカへの入力信号を増幅する受話信号増幅手段と、上記第一の送話信号増幅手段の出力信号と予め同定されたスピーカから直接的に各マイクロフォンへ至る音響直接伝搬系の伝達関数の比を表す伝達関数とを畳み込み演算するフィルタ及び上記フィルタの出力信号と上記第二の送話信号増幅手段の出力信号との差分を求める演算処理手段を備えた音響直接結合抑圧処理部と、送話信号に含まれる受話信号の音響結合成分を抑圧する音声スイッチとにより構成される。

0010

請求項2に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、請求項1に記載のハンズフリー通話装置の上記直接結合抑圧処理部に、上記2つのマイクロフォンの出力の比の特性を同定し、第一の送話信号増幅手段の出力信号と上記同定された伝達関数とを畳み込み演算を行う適応フィルタと、上記適応フィルタの出力信号と第二の送話信号増幅手段の出力信号との差分を求める演算処理手段と、上記演算処理手段の出力信号と上記受話信号増幅器の入力信号との振幅の比に基づいて、発振の可能性を判定し、判定結果を音声スイッチへ出力する発振判定手段とを設けて構成される。

0011

請求項3に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、請求項1又は2に記載のハンズフリー通話装置の上記直接結合抑圧処理部の出力に、送話信号に生じる歪みを補正するための歪み補正手段を設けて構成される。請求項4に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、受話信号を音声へ変換して出力するスピーカと、上記スピーカからの距離が異なるように上記スピーカと同一匡体内に配置され、送話音声を電気信号へ変換して出力する3個以上のマイクロフォンと、上記の各マイクロフォンに対応して設けられ、各マイクロフォンの出力信号を増幅する3個以上の送話信号増幅手段と、上記スピーカへの入力信号を増幅する受話信号増幅手段と、上記送話信号増幅手段の出力信号の総和を求める演算処理手段を備えた音響直接結合抑圧処理部と、送話信号に含まれる受話信号の音響結合成分を抑圧する音声スイッチとにより構成される。

0012

請求項5に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、請求項1から4に記載のハンズフリー通話装置の上記直接結合抑圧処理部の出力に、出力された送話信号の、送信すべき帯域として予め定められた、所定の周波数成分のみを選択的に通過させるフィルタを設けて構成される。請求項6に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、請求項1から4に記載のハンズフリー通話装置の上記送話信号増幅手段の出力に、出力された送話信号の、送信すべき帯域として予め定められた、所定の周波数成分のみを選択的に通過させるフィルタをそれぞれ設けて構成される。

0013

請求項1に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、第一及び第二のマイクロフォンが、スピーカから各マイクロフォンへ至る音響結合による音声を含む送話音声を電気信号へ変換し、この電気信号が各マイクロフォンに対応して設けられた第一及び第二の送話信号増幅手段により増幅される。直接結合抑圧処理部では、フィルタが、第一の送話信号増幅手段の出力信号と予め同定されたスピーカから直接的に各マイクロフォンへ至る音響直接伝搬系の伝達関数の比を表す伝達関数とを畳み込み演算した後に、フィルタの出力信号と第二の送話信号増幅手段の出力信号との差分を演算処理手段により求めて送話信号に含まれる直接結合成分を抑圧する。

0014

請求項2に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の直接結合抑圧処理部は、適応フィルタが、上記マイクロフォンの出力の比の特性を同定し、上記第一の送話信号増幅手段の出力信号と上記同定された伝達関数とを畳み込み演算した後に、上記適応フィルタの出力信号と第二の送話信号増幅手段の出力信号との差分を演算処理手段により求める。そして、発振判定手段が上記演算処理手段の出力信号と上記受話信号増幅器の入力信号とに基づいて、発振の可能性を判定し、上記音声スイッチが、上記発振判定手段の出力する判定結果に基づいて、その減衰量を変化させて音響結合成分を抑圧する。

0015

請求項3に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、請求項1又は2に記載のハンズフリー通話装置の上記直接結合処理部の出力に、送話信号に生じた歪みを補正する歪み補正手段を設けて構成される。請求項4に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、3個以上のマイクロフォンが、スピーカからマイクロフォンへ至る音響結合による音声を含む送話音声を電気信号へ変換し、この電気信号が各マイクロフォンに対応して設けられた3個以上の送話信号増幅手段によりそれぞれ増幅される。演算処理手段がこれらの増幅された送話信号の総和を求めた後に、更に、音声スイッチが総和により得られた信号に含まれる音響結合成分を適用フィルタにより抑圧する。

0016

請求項5に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の音声スイッチは、レベル判別回路が、受話信号及び送話信号の信号レベルに基づいて、各乗算処理手段へ乗算のための係数を出力し、これらの出力に基づいて、第一の乗算処理手段は受話信号と上記係数の乗算を行い、第二の乗算処理手段は受話信号と上記係数の乗算を行って出力する。

0017

請求項6に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、直接結合抑圧処理部の出力する送話信号の所定の帯域の周波数成分のみをフィルタにより選択して音声スイッチへ出力する。請求項7に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、各送話信号増幅手段に対応して設けられたフィルタにより、各送話信号増幅手段の出力する送話信号の所定の帯域の周波数成分のみを選択して直接結合抑圧処理部へ入力する。

0018

ここで、音響結合成分には、送話信号に含まれる直接結合成分と間接結合成分の双方が含まれ、直接結合成分または音響結合成分の抑圧とは、直接結合成分または音響結合成分を完全に除去する場合のみならず、直接結合成分または音響結合成分を減衰させる場合も含む。

0019

請求項1に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を図1に示す。このハンズフリー通話装置は、匡体3に取り付けられたスピーカ30、第一のマイクロフォン31a及び第二のマイクロフォン31bと、受話信号を増幅してスピーカ30へ出力する増幅手段20と、マイクロフォン31a、31bの出力する送話信号をそれぞれ増幅する第一の送話信号増幅手段21a及び第二の送話信号増幅手段21bと、直接結合抑圧処理部50と、音声スイッチ1とにより構成される。

0020

上記音声スイッチ1は、従来の通話装置と同様、アナログ回路で構成される上記の音声スイッチ回路であり、送話信号中の音響結合成分を抑圧する。マイクロフォン31a、31bは、スピーカ30の中心からの距離が異なるように配置され、それぞれの出力信号は、送話信号増幅手段21a、21bにより増幅されて、直接結合抑圧処理部50へ入力される。

0021

直接結合処理部50は、送話信号をデジタル信号へ変換するA/D変換器500、501と、フィルタ502と、演算処理手段503と、演算処理手段503の出力信号をアナログ信号へ変換するD/A変換器504とにより構成される。フィルタ502は、デジタル変換後の上記第一の送話信号増幅手段21aの出力信号と所定の伝達関数との畳み込み演算を行い、演算処理手段503がフィルタ502の出力信号とデジタル変換後の上記第二の送話信号増幅手段21bの出力信号との差分を求める。

0022

上記フィルタ502の係数は、演算処理手段503の出力信号に含まれる直接結合成分を最小化するような値に予め設定されているため、直接結合処理部50は、送話信号に含まれた直接結合成分を抑圧することができる。なお、直接結合抑圧処理部50はデジタル処理であるため、デジタル信号処理装置、いわゆるDSPにより実現することができる。

0023

フィルタ502の係数を同定するための構成の一例を図2に示す。ハンズフリー通話装置の通話機端末回線系に接続せず、信号源として白色雑音発振器6を受話信号増幅手段20に接続し、演算処理手段503の出力信号eが適応フィルタとして構成されるフィルタ502へ接続される。また、マイクロフォン31a、31bが間接結合成分を収音しないように、周囲に反射物のない状態とした後に、信号eを最小化するアルゴリズムを用いて、フィルタ502の係数の同定を行う。

0024

そのアルゴリズムとして、例えば、LMSアルゴリズムとよばれる最小2乗法に基づくアルゴリズムを採用した場合を次式に示す。
W(k+1)=W(k)+2μeX(k) (1)
ここで、W(k)はサンプル時刻kにおけるフィルタの係数ベクトル、X(k)はサンプル時刻kにおけるフィルタの入力ベクトル、μはステップサイズを表す0〜1の数であり、eは誤差信号である。

0025

ここで、フィルタ502の係数の決定は、スピーカ30から各マイクロフォン31a、31bへの音響直接結合系のインパルス応答の差分を同定することと等しくなる。従って、フィルタ502は、スピーカ30等の電気音響変換器系のインパルス応答は同定する必要がなく、スピーカ30から出力された音波が、マイクロフォン31a、31bへ達するまでの音響伝達系の特性のみを同定すれば良く、フィルタ502に要求される次数が、従来のエコーキャンセラに用いられているような適応フィルタに比べ、大幅に低減される。

0026

この様子を図3(a)〜(c)に示す。図4の(a)、(b)は、図3の説明のためのハンズフリー通話装置の概略を示すブロック図であり、図4(a)は、従来のエコーキャンセラ方式を採用した場合であり、図4(b)は請求項1に記載した本発明による方式を採用した場合についてのものである。図4(a)は、1個のマイクロフォン31のみを備え、スピーカ30からマイクロフォン31までの距離はL1であり、フィルタWm1が受話信号に基づいて送話信号の音響結合成分を抑圧する。

0027

一方、図4(b)は、2個のマイクロフォン31a、31bを備え、スピーカ30からマイクロフォン31a、31bまでの距離はそれぞれL1、L2であり、フィルタWm2がマイクロフォン31aからの送話信号に基づいて送話信号の音響結合成分を抑圧する。従来のエコーキャンセラにより直接結合成分の抑圧を行う場合、そのフィルタWm1は音響直接結合系のインパルス応答h1そのものを同定する必要がある。このインパルス応答h1は、通常、図3(a)に示すような特性を有しており、例えば、スピーカ30とマイク31との距離が10cm程度である場合には、インパルス応答長Tm1は、20m秒程度となる。

0028

従って、サンプリング周期が8kHzであれば、インパルス応答h1を同定するために必要なフィルタWm1の次数は、160次以上となる。一方、2個のマイクロフォン31a、31bにより直接結合成分の抑圧を行う本発明の場合、そのフィルタWm2は、図3(a)、(b)に示すような、各マイクフォン31a、31bに対応した2つのインパルス応答h1、h2の差分を同定するために使用される。このため、スピーカ30が点音源とみなせる場合は、フィルタWm2の最適なインパルス応答は、図3(c)に示す様な遅延インパルスとなる。

0029

このため、スピーカ30及びマイクロフォン31a、31bを適切な位置に配置することにより、フィルタに要求される次数が、従来のエコーキャンセラに用いられているような適応フィルタに比べ、大幅に低減され、ハウリング抑圧のための信号処理ハードウエアに求められる演算処理速度の性能が、従来のエコーキャンセラ方式に比べ大幅に緩和される。

0030

さらに、通常のハンズフリー通話装置の場合、送話信号に含まれる直接結合成分と間接結合成分との比は10:1程度であり、直接結合成分が支配的であり、直接結合抑圧部により直接結合成分を十分に抑圧することができれば、効果的にハウリングを抑圧することができ、周囲の環境等の変化により間接結合成分が変動した場合であってもハウリングの発生を防止することができ、安定した通話を行うことができる。

0031

従って、直接結合成分を直接結合抑圧処理部により十分に抑圧することで、音響結合成分を安定的かつ効果的に抑圧することができるハンズフリー通話装置を比較的安価なハードウエアにより構成することができる。請求項2に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を図5に示す。このハンズフリー通話装置は、その直接結合処理部51が、図1に示した直接結合抑圧処理部50に適応フィルタ510と、第二の演算処理手段511と、受話信号増幅手段20への入力信号をデジタル信号へ変換するA/D変換器512と、発振判定手段513と、発振判定手段513の出力信号をアナログ信号へ変換するD/A変換器514とを設けて構成される。

0032

上記適応フィルタ510はマイクロフォンの出力の比の特性を同定し、デジタル信号に変換された第一の送話信号増幅手段21aの出力信号と同定された上記の伝達関数とを畳み込み演算を行い、上記適応フィルタ510の出力信号と第二の送話信号増幅手段21bの出力信号との差分を上記第二の演算処理手段511により求める。

0033

上記発振判定手段513は、演算処理手段511の出力信号とデジタル信号に変換された受話信号増幅器20の入力信号との振幅の比に基づいて、発振の可能性を判定し、上記D/A変換器514が、発振判定手段513から出力される判定信号をアナログ信号へ変換して、音声スイッチ1へ出力する。上記適応フィルタ510の係数は、第二の演算処理手段511の出力信号が最小となるようなアルゴリズムにより適応更新される適応フィルターであり、その次数は、フィルタ502に比べ、はるかに低いものを使用する。

0034

ここで、系が発振状態でなく、通話が正常に行われている場合には、2個のマイクロフォン31a、31bの出力信号のスペクトルには際立ったピークは存在しない。この場合、演算処理手段511の出力信号を小さくするためには、適応フィルタ510が広帯域に渡って一様に同定誤差を小さくする必要があるが、同定すべき系のインパルス応答長に対して適応フィルタ510の次数がはるかに低いため同定誤差が大きく、受話信号と第二の演算処理手段511の出力信号との比は大きい。

0035

これに対して、系が発振する直前の状態では、受話信号及びマイクロフォン31a、31bの出力信号のスペクトルには狭帯域に鋭いピークが存在する。この場合、ピークの存在する周波数付近の狭帯域において同定誤差を小さくすることにより、誤差信号の時間波形の振幅は大幅に小さくできる。同定すべき系の周波数応答のごく限られた帯域にある振幅、位相特性を同定することは、次数の低い適応フィルタ510でも可能であり、演算処理手段511の出力信号のスペクトルにおけるピークの振幅が小さくなり、受話信号と第二の演算処理手段511の出力信号との比は小さくなる。

0036

従って、発振判定手段513は、受話信号と演算処理手段511の出力信号の振幅を監視し、その比が予め定められた所定の値よりも大きい場合は、正常な状態であると判定し、その比が予め定められた所定の値よりも小さい場合は、発振する直前の状態であると判定することができる。音声スイッチ1は、アナログ信号に変換された発振判定手段からの判定結果に基づいて、系が発振する直前の状態にある場合は、挿入損失量を正常時よりも大きな値に変更する。

0037

即ち、発振判定手段により、発振する直前の状態であることを検出することができ、発振状態と判定された時には、音声スイッチにおける挿入損失量を大きな値に変更することにより発振を未然に防止することができる。特に、急激に音響間接結合系が変化して、間接結合成分が増大したような場合であっても、発振を防止することができ、安定した動作を行うことができる。

0038

請求項3に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を図6に示す。このハンズフリー通話装置は、上記直接結合抑圧処理部50の演算処理手段503の出力に、送話信号に含まれる発話音声、即ち、通話者の音声の成分を補正するための歪み補正用フィルタ8が設けられ、上記歪み補正用フィルタ8の出力信号がD/A変換器504を介して音声スイッチ1へ入力される。

0039

通話者から2つのマイクロフォン31a、31bまでの距離はほぼ等しいため、発話音声、即ち、通話者の発する音声により2つのマイクロフォン31a、31bの位置に生じる音圧同位相、かつ、同振幅となる。この音圧をPsとし、2つのマイクロフォン31aと31b、及び、2つの信号増幅器手段21aと21bの特性がそれぞれ等しく、マイクロフォン及び送話信号増幅手段及びA/D変換器全体の伝達関数をHとし、フィルタの伝達関数をWdとすると、直接結合抑圧処理部51の出力信号に含まれる発話音声成分は、H(1ーWd)Psとなる。

0040

上記伝達関数Hの周波数特性は、通話帯域において振幅はほぼ一定、位相は直線的な遅れ特性であるため、Hは単なる遅延要素みなすことができる。しかし、伝達関数Wdの周波数特性は、スピーカの形状及び大きさ、通話装置の匡体の形状及び大きさ、並びに、スピーカとマイクロフォンの配置等により決定されるものであるため、一般には通話帯域においても複雑である。即ち、(1ーWd)は単なる遅延特性ではない。

0041

従って、直接結合抑圧処理部50’により発話音声成分に歪を生じることになる。上記歪み補正フィルタ8は、この歪を補正するためのフィルタであり、本実施例においては、デジタルフィルタとして構成されるが、簡易的にアナログ素子により構成することもできる。この歪み補正フィルタによって、直接結合抑圧処理により発話音声成分に生じた歪を補正することにより、通話品質を向上させることができる。

0042

請求項4に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を図7に示す。このハンズフリー通話装置は、匡体3に取り付けられたスピーカ30及び3個以上のマイクロフォン31a〜31nと、受話信号を増幅してスピーカ30へ出力する増幅手段20と、マイクロフォン31a〜31nの出力する送話信号をそれぞれ増幅する送話信号増幅手段21a〜21nと、演算処理手段520により構成される直接結合抑圧処理部52と、音声スイッチ1とにより構成される。

0043

上記の各マイクロフォン31a〜31nは、スピーカ30の中心からの距離が異なるように配置され、それぞれの出力信号は、送話信号増幅手段21a〜21nにより増幅されて、演算処理手段520で加算され、音声スイッチ1へ入力される。スピーカ30から各マイクロフォン31a〜31nまでの距離が異なるため、各マイクロフォン31a〜31nにより収音される音波の直接結合成分の位相は、各マイクロフォンによって異なる。一方、通話者からマイクロフォン31a〜31nまでの距離は、スピーカ30からマイクロフォン31a〜31nまでの距離に比べ十分に長いため、各マイクロフォン31a〜31nの出力する送話信号に含まれる通話者の発する音声の位相は等しくなる。

0044

このため、各送話信号増幅手段21a〜21nの出力信号を演算処理手段520により加算すると、その直接結合成分のみが互いに相殺されて減衰される一方、通話者の音声成分は増幅される。このようにして、直接結合抑圧処理部52により直接結合成分を抑圧することができるため、音響結合処理部1は、主として間接結合成分を抑圧することになる。

0045

なお、上記の各マイクロフォン31a〜31nをスピーカ30の振動面半径方向に一列に配置することにより、収音特性指向性をもたせることもできる。請求項6に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を図8に示す。このハンズフリー通話装置は、図1に示した直接結合処理部50の演算処理手段503の出力に、フィルタ7が設けられ、上記フィルタ7の出力信号がD/A変換器504を介して音声スイッチ1へ入力される。

0046

上記フィルタ7は、演算処理手段503から出力された送話信号の、送信すべき帯域として予め定められた、所定の周波数成分のみを選択的に通過させるデジタル・フィルタであり、上記所定の通過帯域は、人間の音声帯域、スピーカの特性、通話帯域等を考慮して決定される。上記フィルタ7により必要な周波数成分以外の成分が除去されるため、マイクロフォンにより収音される上記周波数帯域以外の雑音等の影響により、音声スイッチ1が誤動作するのを防止でき、通話品質を向上させることができる。

0047

請求項5及び7に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を図9に示す。このハンズフリー通話装置は、図1に示したハンズフリー通話装置の送話信号増幅手段21a、21bの出力にそれぞれフィルタ7a、7bを設け、フィルタ7a、7bの出力信号を直接結合抑圧処理部52の入力となるように構成される。

0048

また、音声スイッチ1’は、送話信号と所定係数との乗算を行う第一の乗算処理手段11と、受話信号と所定係数との乗算を行う第二の乗算処理手段12と、上記送話信号と上記受話信号の信号レベルに基づいて、上記乗算処理手段11、12において乗算される上記の各係数を出力するレベル判定部10と、送話信号をアナログ信号へ変換するD/A変換器13と、受話信号をデジタル信号へ変換するA/D変換器14と、受話信号をアナログ信号へ変換するD/A変換器15とによりデジタル信号処理手段として構成される。

0049

上記フィルタ7a、7bは、上記フィルタ7と同様、送話信号の、送信すべき帯域として予め定められた、所定の周波数成分のみを選択的に通過させるフィルタであり、アナログ・フィルタとして構成される。従って、上記フィルタ7と同様、マイクロフォンにより収音される上記周波数帯域以外の雑音等の影響により、音声スイッチ1が誤動作するのを防止でき、通話品質を向上させることができる。

0050

また、通常、A/D変換の前処理として、エリアシングを防止するためのローパスフィルタが必要となるが、上記フィルタ7a、7bの出力信号が、A/D変換器500、501のサンプリング周波数fsの半分、即ち、fs/2以上の周波数成分を含まなければ、ローパスフィルタが不要となる。この様子を図10(a)〜(e)に示す。図10(a)は、マイクロフォン31a、31bの出力信号の周波数スペクトルの一例であり、図10(b)は、ローパスフィルタの周波数特性を示し、図10(d)は、フィルタ7a、7bの周波数特性の一例を示す図である。

0051

この場合の上記ローパスフィルタの出力信号を図10(c)に示し、フィルタ7a、7bの出力信号を図10(e)に示す。図10(e)の周波数スペクトルに示すように、フィルタ7a、7bの出力信号が、fs/2以下の成分のみならば、フィルタ7a、7bはエリアシング防止の機能を兼ね備えて、ローパスフィルタが不要となる。

0052

次に、音声スイッチ1’は、レベル判別部10が受話信号と送話信号の信号レベルを監視し、受話信号のレベルが送話信号に比べて高い場合は、送話信号の乗算係数を減少させ、或は、受話信号の乗算係数を増加させ、送話信号のレベルが受話信号に比べ高い場合は、受話信号の乗算係数を減少させ、或は、送話信号の乗算係数を増加させる。即ち、デジタル信号処理により、アナログの音声スイッチと同様の動作を行うことができる。

0053

従って、直接結合抑圧処理部52と音声スイッチ1’がともに、デジタル信号処理装置、即ち、DSPにより実現することができ、アナログの音声スイッチを使用する場合に比べ、部品点数を減少させることができ、ハウリングを抑圧できるハンズフリー通話装置を安価に提供することができる。本発明の効果を確認するための実験及びその結果について、以下に説明する。従来のエコーキャンセラ方式を使用した場合の直接結合抑圧特性図11に示し、本発明による方式を使用した場合の直接結合抑圧特性を図12に示す。また、図11の測定に使用した装置の構成を図13に示し、図12の測定に使用した装置の構成を図14に示す。

0054

図13に示した従来の装置は、適応フィルタ、減算手段、A/D変換器及びD/A変換器により構成されるエコーキャンセラであり、減算手段の出力信号に含まれる音響結合成分が最小となるようにフィルタの係数が適応更新された。一方、図14に示した本発明による装置は、図1に示した装置と同様に構成され、既に説明したように、減算手段の出力信号に含まれる直接結合成分が最小となるようにフィルタの係数が適応更新された。

0055

このようにして、適応更新された両装置を無音響室内で受話信号として白色雑音発振器の出力信号をA/D変換器13へ供給し、その時にD/A変換器14から出力される送話信号をFFTアナライザにより観測した。図11及び図12は、各装置の上記適応フィルタを、タップ数が16タップ、32タップ、64タップのフィルタとしてそれぞれ構成し、係数の適応更新を行って係数が収束した後に、出力される送話信号に含まれる直接結合成分の周波数特性を示している。なお、サンプリング周波数は8kHz、エリアシング防止用ローパスフィルタのカットオフ周波数は3kHzとした。

0056

これらの測定結果により理解される通り、同程度の直接結合の抑圧効果を得るために必要とされるフィルタの次数は、本発明による方式が、従来の方式の1/4以下にまで低減されていることが示された。

発明の効果

0057

請求項1に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、音響結合抑圧処理部のフィルタが、スピーカから2つのマイクロフォンへの音響結合系のインパルス応答の差分を同定すればよいため、音響結合系全体のインパルス応答を同定する従来のエコーキャンセラ方式の通話装置に比べ、フィルタの次数を大幅に低減することができる。即ち、ハウリング抑圧のための信号処理ハードウエアに求められる演算処理速度の性能が、従来のエコーキャンセラ方式に比べ大幅に緩和される。

0058

また、音響結合成分の大部分を占める直接結合成分を直接結合抑圧処理部により十分に除去することができるため、周囲の環境等の変化により間接結合成分が変動した場合であっても、安定した処理を行うことができる。従って、通話時に切断感を感じたり、受話ブロッキングを生じることもなく、双方向同時通話が可能なハンズフリー通話装置を安価に提供することができる。

0059

請求項2に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、発振の可能性を判定する機能を有し、系が発振する直前の状態の場合には、音声スイッチにおける挿入損失量を大きな値に変更することにより、発振を未然に防止することができる。特に、急激に音響間接結合系が変化して、間接結合成分が増大したような場合であっても、発振を防止することができ、安定した動作を行うことができるため、安定的かつ効果的にハウリングを抑圧できるハンズフリー通話装置を提供することができる。

0060

請求項3に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、歪み補正手段を設けることにより、直接結合抑圧処理によって生じた発話音声の歪を補正することができ、通話品質を向上することができる。請求項4に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、スピーカからの距離の異なる3個以上のマイクロフォンの出力信号の加算により、抑圧処理を行うことができるため、簡単な構成によりハウリングを抑圧することができる。即ち、ハウリングを抑圧できるハンズフリー通話装置を安価に提供することができる。

0061

請求項5に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、音声スイッチがデジタル信号処理により実現されることにより、直接結合抑圧処理部と音声スイッチがともに、デジタル信号処理装置、いわゆるDSPにより実現することができ、アナログの音声スイッチを使用する場合に比べ、部品点数を減少させることができ、ハウリングを抑圧できるハンズフリー通話装置を安価に提供することができる。

0062

請求項6に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、所定の帯域のみを通過させるアナログ・フィルタを設けることにより、音声スイッチが抑圧すべき音響結合成分の帯域を限定することができるため、通話時の切断感や受話ブロッキングの発生を低減することができる。また、通話帯域以外の周囲雑音カットすることができ、S/N比が改善されて、通話品質を向上させることができる。

0063

請求項7に記載した本発明によるハンズフリー通話装置は、上記と同様の効果を有するとともに、A/D変換器の前段に設けられているため、エリアシングを防止するためのエリアシング防止フィルタとしての機能させることができ、通常、エリアシング防止フィルタとして用いられるローパスフィルタを削減できるためより効果的に音響結合成分を抑圧するとともに、通話品質を向上させたハンズフリー通話装置を安価に提供することができる。

図面の簡単な説明

0064

図1請求項1に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を示す図である。
図2直接結合抑圧処理部のフィルタの係数を同定するための一構成例を示す図である。
図3フィルタのインパルス応答の一例を示す図である。
図4図3の説明のためのハンズフリー通話装置の概略を示すブロック図である。
図5請求項2に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を示す図である。
図6請求項3に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を示す図である。
図7請求項4に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を示す図である。
図8請求項6に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を示す図である。
図9請求項5及び7に記載した本発明によるハンズフリー通話装置の一構成例を示す図である。
図10送話信号の周波数スペクトル及びフィルタの周波数特性の一例を示す図である。
図11従来の方式を使用した場合の観測結果を示す図である。
図12本発明による方式を使用した場合の観測結果を示す図である。
図13図11の観測に使用した装置の構成を示す図である。
図14図12の観測に使用した装置の構成を示す図である。
図15音声スイッチの一構成例を示すブロック図である。
図16音声スイッチの特性を示す図である。

--

0065

1、1’ ・・・音声スイッチ
50、50’51、52・・・直接結合抑圧処理部
502、7、7a、7b・・・フィルタ
510 ・・・適応フィルタ
3 ・・・匡体
30 ・・・スピーカ
31a、31b ・・・マイクロフォン
20 ・・・受話信号増幅手段
21a、21b ・・・送話信号増幅手段
503、511 ・・・演算処理手段
513 ・・・発振判定手段
8 ・・・歪み補正手段

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