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目的

移動体通信により料金収受する場合に、車両が同一エリアにて重複して料金収受が行われたり、一度も料金収受しないという状態が発生しないようにすることを目的とする。

構成

(a)のごとく自動車所定エリアを出ていない内に、路上機が他の自動車と料金収受処理を開始したために(時刻t21)、再度パイロット信号が受信されて所定エリア検出信号立ち下がり、CPUの処理が再開される場合がある(時刻t24)。この場合には通信停止時間が経過していないために、ただちにCPUはスリープ状態となる。このことは、(b)のごとく、何等かの原因で一時的にパイロット信号が届かなくなった時(時刻t31)にも、通信停止時間が経過していないために、ただちにCPUはスリープ状態となる処理が行われて、二重の料金収受が行なわれるのを防止し、電力消費も低くできる。

概要

背景

近年、有料自動車道路料金収受システムでは、非接触ICカードを使用することにより、車両を停止させることなく料金の精算を行うことが検討されている。

例えば、有料道路走行する車両から料金収受を行うシステムとして、車両に搭載した通信機能ICカードリードライト機能を持つ機器(以下車搭載機と言う)と料金所に設置された通信機(以下路上機と言う)との通信において、複数車両との通信シーケンスを設定して料金収受を行うシステムが提案されている(特開平4−315282号)。このシステムでは、特定の車両と通信している場合には、通信可能領域に存在する他の車両に対する問い合せ番号の送信を中止して、通信が混信しないようにしている。ただし、このシステムでは、一旦料金収受の処理が終了した後にも、渋滞等に起因して同一車両が通信可能領域内から出ていない場合には、再度通信がなされて、重複して料金収受が行われてしまう場合があった。

このような重複した料金収受を防止するシステムとして、車両側で、一旦、通信を行った場合には、所定時間受信を禁止するシステムが提案されている(特開平6−131590号)。

概要

移動体通信により料金収受する場合に、車両が同一エリアにて重複して料金収受が行われたり、一度も料金収受しないという状態が発生しないようにすることを目的とする。

(a)のごとく自動車所定エリアを出ていない内に、路上機が他の自動車と料金収受処理を開始したために(時刻t21)、再度パイロット信号が受信されて所定エリア検出信号立ち下がり、CPUの処理が再開される場合がある(時刻t24)。この場合には通信停止時間が経過していないために、ただちにCPUはスリープ状態となる。このことは、(b)のごとく、何等かの原因で一時的にパイロット信号が届かなくなった時(時刻t31)にも、通信停止時間が経過していないために、ただちにCPUはスリープ状態となる処理が行われて、二重の料金収受が行なわれるのを防止し、電力消費も低くできる。

目的

本発明は、上述のごとくの課題を解決して、移動体が同一エリアにある場合に、重複して通信が行われたり、あるいは異なるエリアまたは往復により再度同一エリアに入ったにもかかわらず一度も通信しないという状態が発生しないようにすることを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
13件

この技術が所属する分野

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請求項1

移動経路上の所定エリア所定信号を送信するとともに、該所定信号に応答する移動体通信用移動体搭載機との間で所定通信を実施する移動体通信用路上機であって、上記移動経路上の移動状況を検出する移動状況検出手段と、上記移動状況検出手段にて検出された移動状況に応じて、移動が迅速であれば短く、移動が迅速でなければ長く通信停止時間を設定する通信停止時間設定手段と、上記所定信号または上記所定通信に上記通信停止時間設定手段にて設定された通信停止時間データを含ませて送信する通信停止時間送信手段と、を備えたことを特徴とする移動体通信用路上機。

請求項2

上記移動状況検出手段が、上記移動経路上の移動体の移動速度または移動速度に対応するデータを、移動状況として検出し、上記通信停止時間設定手段が、上記移動状況検出手段にて検出された移動状況に応じて、移動速度が高いほど上記通信停止時間を短くし、移動速度が低いほど上記通信停止時間を長くする請求項1記載の移動体通信用路上機。

請求項3

上記移動体が自動車であり、上記所定通信が料金収受処理である請求項1または2記載の移動体通信用路上機。

請求項4

移動体通信用路上機から所定信号を受信すると、その移動体通信用路上機との間で所定通信を実施する移動体通信用移動体搭載機であって、上記所定信号または上記所定通信に含まれている通信停止時間データに基づいて、上記所定通信後、上記通信停止時間の間は移動体通信用路上機との再度の通信を禁止する通信禁止手段を備えたことを特徴とする移動体通信用移動体搭載機。

請求項5

更に、上記所定信号を受信すると所定エリア内であると判定し、上記所定信号を受信しないと所定エリア外であると判定するエリア判定手段と、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行した場合で、かつ上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていない場合に、上記所定通信を許可する通信許可手段と、を備えた請求項4記載の移動体通信用移動体搭載機。

請求項6

更に、直前に通過した上記所定エリアを記憶するエリア記憶手段を備え、上記通信許可手段が、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行したときに、今回の所定エリアが上記エリア記憶手段にて記憶された直前の所定エリアと同一でない場合には、上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていても、上記所定通信を許可する請求項5記載の移動体通信用移動体搭載機。

請求項7

上記所定通信がCPUによる演算処理により行われるとともに、上記通信禁止手段がCPUをスリープ状態にすることにより再度の通信を禁止する請求項4〜6のいずれか記載の移動体通信用移動体搭載機。

請求項8

請求項1〜3のいずれか記載の移動体通信用路上機と請求項4〜7のいずれか記載の移動体通信用移動体搭載機とからなる移動体通信システム

請求項9

移動体通信用路上機から所定信号を受信すると、その移動体通信用路上機との間で所定通信を実施する移動体通信用移動体搭載機であって、搭載している移動体の移動速度を検出する移動速度検出手段と、上記移動速度検出手段にて検出された移動速度に応じて、移動速度が高ければ短く、移動速度が低ければ長く通信停止時間を設定する通信停止時間設定手段と、上記通信停止時間設定手段により設定された通信停止時間に基づいて、上記所定通信後、上記通信停止時間の間は移動体通信用路上機との再度の通信を禁止する通信禁止手段と、を備えたことを特徴とする移動体通信用移動体搭載機。

請求項10

更に、上記所定信号を受信すると所定エリア内であると判定し、上記所定信号を受信しないと所定エリア外であると判定するエリア判定手段と、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行した場合で、かつ上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていない場合に、上記所定通信を許可する通信許可手段と、を備えた請求項9記載の移動体通信用移動体搭載機。

請求項11

更に、直前に通過した上記所定エリアを記憶するエリア記憶手段を備え、上記通信許可手段が、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行したときに、今回の所定エリアが上記エリア記憶手段にて記憶された直前の所定エリアと同一でない場合には、上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていても、上記所定通信を許可する請求項10記載の移動体通信用移動体搭載機。

請求項12

上記所定通信がCPUによる演算処理により行われるとともに、上記通信禁止手段がCPUをスリープ状態にすることにより再度の通信を禁止する請求項9〜11のいずれか記載の移動体通信用移動体搭載機。

技術分野

0001

本発明は、例えば高速道路料金所における非接触ICカード等による料金収受処理のように、移動経路上の所定エリア所定信号を送信するとともに、該所定信号に応答する移動体との間で所定通信を実施する移動体通信路上機、移動体通信用移動体搭載機および移動体通信システムに関するものである。

背景技術

0002

近年、有料自動車道路料金収受システムでは、非接触ICカードを使用することにより、車両を停止させることなく料金の精算を行うことが検討されている。

0003

例えば、有料道路走行する車両から料金収受を行うシステムとして、車両に搭載した通信機能ICカードリードライト機能を持つ機器(以下車両搭載機と言う)と料金所に設置された通信機(以下路上機と言う)との通信において、複数車両との通信シーケンスを設定して料金収受を行うシステムが提案されている(特開平4−315282号)。このシステムでは、特定の車両と通信している場合には、通信可能領域に存在する他の車両に対する問い合せ番号の送信を中止して、通信が混信しないようにしている。ただし、このシステムでは、一旦料金収受の処理が終了した後にも、渋滞等に起因して同一車両が通信可能領域内から出ていない場合には、再度通信がなされて、重複して料金収受が行われてしまう場合があった。

0004

このような重複した料金収受を防止するシステムとして、車両側で、一旦、通信を行った場合には、所定時間受信を禁止するシステムが提案されている(特開平6−131590号)。

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、このシステムでは、予め適宜設定した固定の受信禁止時間を常に使用しているので、渋滞が激しい場合には、所定受信禁止時間が経過しても、車両が通信可能領域から出ていない場合が考えられる。そのような場合には、重複して料金収受が行われてしまう。また、一方、激しい渋滞を考慮して、長い所定受信禁止時間を設けると、渋滞していない場合には、その所定受信禁止時間内に次の料金所(戻ってきた場合の同一の料金所も含む)を通過してしまい、その料金所では料金の収受がなされない恐れがあった。

0006

例えば、図12に示すごとく、路上機から応答を要求するためのポーリングパイロット)信号に応答して、車両搭載機が路上機との間で料金収受処理を実施した後、車両搭載機のタイマーにより所定の固定時間(例えば30秒)受信を禁止した場合、この固定時間の間に、通信可能領域から出ていなければ、再度、路上機からのポーリング(パイロット)信号を受信して、料金収受処理を開始してしまう。したがって、重複して料金が収受されることになる。逆に、固定時間が長ければ、例えば数分〜数十分であれば、スムースに車両が走行している場合などには、その固定時間の間に次の料金所(戻ってきた場合の同一料金所も含む)の通信可能領域を通過してしまい、料金の収受がなされない場合がある。

0007

本発明は、上述のごとくの課題を解決して、移動体が同一エリアにある場合に、重複して通信が行われたり、あるいは異なるエリアまたは往復により再度同一エリアに入ったにもかかわらず一度も通信しないという状態が発生しないようにすることを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0008

請求項1記載の発明は、図10(a)に例示するごとく、移動経路上の所定エリアに所定信号を送信するとともに、該所定信号に応答する移動体通信用移動体搭載機との間で所定通信を実施する移動体通信用路上機であって、上記移動経路上の移動状況を検出する移動状況検出手段と、上記移動状況検出手段にて検出された移動状況に応じて、移動が迅速であれば短く、移動が迅速でなければ長く通信停止時間を設定する通信停止時間設定手段と、上記所定信号または上記所定通信に上記通信停止時間設定手段にて設定された通信停止時間データを含ませて送信する通信停止時間送信手段と、を備えたことを特徴とする移動体通信用路上機である。

0009

請求項2記載の発明は、上記移動状況検出手段が、上記移動経路上の移動体の移動速度または移動速度に対応するデータを、移動状況として検出し、上記通信停止時間設定手段が、上記移動状況検出手段にて検出された移動状況に応じて、移動速度が高いほど上記通信停止時間を短くし、移動速度が低いほど上記通信停止時間を長くする請求項1記載の移動体通信用路上機である。

0010

請求項3記載の発明は、上記移動体が自動車であり、上記所定通信が料金収受処理である請求項1または2記載の移動体通信用路上機である。請求項4記載の発明は、図10(b)に実線で例示するごとく、移動体通信用路上機から所定信号を受信すると、その移動体通信用路上機との間で所定通信を実施する移動体通信用移動体搭載機であって、上記所定信号または上記所定通信に含まれている通信停止時間データに基づいて、上記所定通信後、上記通信停止時間の間は移動体通信用路上機との再度の通信を禁止する通信禁止手段を備えたことを特徴とする移動体通信用移動体搭載機である。

0011

請求項5記載の発明は、図10(b)に破線で例示するごとく、更に、上記所定信号を受信すると所定エリア内であると判定し、上記所定信号を受信しないと所定エリア外であると判定するエリア判定手段と、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行した場合で、かつ上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていない場合に、上記所定通信を許可する通信許可手段と、を備えた請求項4記載の移動体通信用移動体搭載機である。

0012

請求項6記載の発明は、図10(b)に破線で例示するごとく、更に、直前に通過した上記所定エリアを記憶するエリア記憶手段を備え、上記通信許可手段が、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行したときに、今回の所定エリアが上記エリア記憶手段にて記憶された直前の所定エリアと同一でない場合には、上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていても、上記所定通信を許可する請求項5記載の移動体通信用移動体搭載機である。

0013

請求項7記載の発明は、上記所定通信がCPUによる演算処理により行われるとともに、上記通信禁止手段がCPUをスリープ状態にすることにより再度の通信を禁止する請求項4〜6のいずれか記載の移動体通信用移動体搭載機である。

0014

請求項8記載の発明は、図10に例示するごとく、請求項1〜3のいずれか記載の移動体通信用路上機と請求項4〜7のいずれか記載の移動体通信用移動体搭載機とからなる移動体通信システムである。請求項9記載の発明は、図11に実線で例示するごとく、移動体通信用路上機から所定信号を受信すると、その移動体通信用路上機との間で所定通信を実施する移動体通信用移動体搭載機であって、搭載している移動体の移動速度を検出する移動速度検出手段と、上記移動速度検出手段にて検出された移動速度に応じて、移動速度が高ければ短く、移動速度が低ければ長く通信停止時間を設定する通信停止時間設定手段と、上記通信停止時間設定手段により設定された通信停止時間に基づいて、上記所定通信後、上記通信停止時間の間は移動体通信用路上機との再度の通信を禁止する通信禁止手段と、を備えたことを特徴とする移動体通信用移動体搭載機である。

0015

請求項10記載の発明は、図11に破線で例示するごとく、更に、上記所定信号を受信すると所定エリア内であると判定し、上記所定信号を受信しないと所定エリア外であると判定するエリア判定手段と、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行した場合で、かつ上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていない場合に、上記所定通信を許可する通信許可手段と、を備えた請求項9記載の移動体通信用移動体搭載機である。

0016

請求項11記載の発明は、図11に破線で例示するごとく、更に、直前に通過した上記所定エリアを記憶するエリア記憶手段を備え、上記通信許可手段が、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行したときに、今回の所定エリアが上記エリア記憶手段にて記憶された直前の所定エリアと同一でない場合には、上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていても、上記所定通信を許可する請求項10記載の移動体通信用移動体搭載機である。

0017

請求項12記載の発明は、上記所定通信がCPUによる演算処理により行われるとともに、上記通信禁止手段がCPUをスリープ状態にすることにより再度の通信を禁止する請求項9〜11のいずれか記載の移動体通信用移動体搭載機である。

0018

請求項1記載の移動体通信用路上機は、移動状況検出手段が、上記移動経路上の移動状況を検出する。通信停止時間設定手段が、上記移動状況検出手段にて検出された移動状況に応じて、移動が迅速であれば短く、移動が迅速でなければ長く通信停止時間を設定する。通信停止時間送信手段が、上記所定信号または上記所定通信に上記通信停止時間設定手段にて設定された通信停止時間データを含ませて送信する。

0019

移動体の移動が迅速に行われている移動状況下では、通信停止時間設定手段が、通信停止時間を短く設定することにより、この通信停止時間データを受信して通信停止時間を設定した移動体通信用移動体搭載機側が、通信停止状態のまま、異なる所定エリアまたは往復により再度同一所定エリアに入って、必要な通信(例えば有料道路の料金収受処理)を行わずに、その所定エリアから出てしまうことが防止できる。

0020

また、移動体の移動が迅速に行われていない移動状況下では、通信停止時間設定手段が通信停止時間を長く設定することにより、この通信停止時間データを受信して通信停止時間を設定した移動体通信用移動体搭載機側が、同一所定エリア内にて、その所定エリア内から一度も出ていないのに再度同じ通信が行われるという事態が防止され、通信が重複するという不都合な結果を招くことがない。

0021

移動状況検出手段は、上記移動経路上の移動体の移動速度または移動速度に対応するデータを、移動状況として検出しても良く、通信停止時間設定手段は、上記移動状況検出手段にて検出された移動状況に応じて、移動速度が高いほど上記通信停止時間を短くし、移動速度が低いほど上記通信停止時間を長くしても良い。

0022

すなわち、所定エリアに進入してから脱出するまでの時間は、移動体の移動速度に反比例することから、移動体の移動速度が高速であればあるほど、通信停止時間を短くしても重複通信の恐れはなくなる。また、一つの所定エリアから他の所定エリア(同一の所定エリアに戻る場合も含めて)への移動時間は、移動体の移動速度に反比例することから、移動体の移動速度が低速であればあるほど、通信停止時間を長くしても次に進入した所定エリアにて通信することなくエリアを脱出してしまう恐れはなくなる。

0023

移動体が自動車であっても良く、所定通信が料金収受処理であっても良い。このように構成すれば、料金収受処理が同一所定エリアにて重複して行われたり、また異なる所定エリアに移動したにもかかわらず、あるいは再度同一の所定エリアに戻ってきたにもかかわらず、料金収受処理が行われなかったりすることがない。

0024

請求項4記載の移動体通信用移動体搭載機は、通信禁止手段が、上記所定信号または上記所定通信に含まれている通信停止時間データに基づいて、上記所定通信後、上記通信停止時間の間は移動体通信用路上機との再度の通信を禁止する。

0025

このことにより、本移動体通信用移動体搭載機は、通信停止時間を、受信した通信停止時間データに応じて適切に変更して設定できる。したがって、上述した移動体通信用路上機から、移動状況に応じて、移動が迅速であれば短く、移動が迅速でなければ長く通信停止時間を設定されたデータが送信されてくれば、移動体の移動が迅速に行われている移動状況下では、通信停止時間を短く設定できることにより、移動体通信用移動体搭載機自身が、通信停止状態のまま、異なる所定エリアに移動し、あるいは同一の所定エリアに戻り、必要な通信を行わずに、その所定エリアから出てしまうことが防止できる。

0026

また、移動体の移動が迅速に行われていない移動状況下では、通信停止時間を長く設定できることにより、移動体通信用移動体搭載機自身が、同一所定エリア内に継続して存在するにもかかわらず再度同じ通信が行われる事態が防止され、通信が重複する(例えば料金が重複して徴収される)という不都合な結果を招くことがない。

0027

移動体通信用移動体搭載機に、更に、上記所定信号を受信すると所定エリア内であると判定し、上記所定信号を受信しないと所定エリア外であると判定するエリア判定手段と、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行した場合で、かつ上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていない場合に、上記所定通信を許可する通信許可手段とを備えることにより、移動体通信用路上機との間で所定通信を開始させるようにしても良い。このことにより、適切に次の所定エリア(同一の所定エリアに戻った場合も含めて)にて、所定通信を重複することなく実施することができる。

0028

移動体通信用移動体搭載機に、更に、直前に通過した所定エリアを記憶するエリア記憶手段を備え、通信許可手段が、エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行したときに、今回の所定エリアが上記エリア記憶手段にて記憶された直前の所定エリアと同一でない場合には、上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていても、所定通信を許可するようにしても良い。通信禁止時間内であっても、異なる所定エリアに移動すれば、間違いなく所定通信を実施する必要があると判断でき、同一所定エリアにて所定通信が重複することはないからである。

0029

尚、上記所定通信がCPUによる演算処理により行われるとともに、上記通信禁止手段がCPUをスリープ状態にすることにより再度の通信を禁止するようにしても良い。このようにCPUをスリープ状態とすることにより、消費電力を大幅に節約することができる。

0030

また、移動体通信システムとしては、上述したいずれかの移動体通信用路上機と上述したいずれかの移動体通信用移動体搭載機とを組み合わせた移動体通信システムとしても良く、十分に、上述した作用・効果が発揮される。また、次のように、特に、移動体通信用移動体搭載機側の機能により、上述した効果を達成させても良い。

0031

すなわち、移動速度検出手段が、搭載されている移動体の移動速度を検出する。通信停止時間設定手段が、上記移動速度検出手段にて検出された移動速度に応じて、移動速度が高ければ短く、移動速度が低ければ長く通信停止時間を設定する。通信禁止手段が、上記通信停止時間設定手段により設定された通信停止時間に基づいて、上記所定通信後、上記通信停止時間の間は移動体通信用路上機との再度の通信を禁止する。

0032

移動体の移動速度が高く、移動が迅速に行われている移動状況下では、通信停止時間を短く設定することにより、移動体通信用移動体搭載機自身が、通信停止状態のまま、異なる所定エリアに移動し、あるいは同一の所定エリアに戻り、必要な通信を行わずに、その所定エリアから出てしまうことが防止できる。

0033

また、移動体の移動速度が低く、移動が迅速に行われていない移動状況下では、通信停止時間を長く設定することにより、移動体通信用移動体搭載機自身が、同一所定エリア内に継続して存在しているにもかかわらず再度同じ通信が行われることが防止され、通信が重複するという不都合な結果を招くことがない。しかも、通信停止時間の調整が、移動体通信用移動体搭載機のみで可能となり、移動体通信用路上機側に負担をかけない。

0034

更に、この移動体通信用移動体搭載機に、上記所定信号を受信すると所定エリア内であると判定し、上記所定信号を受信しないと所定エリア外であると判定するエリア判定手段と、上記エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行した場合で、かつ上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていない場合に、上記所定通信を許可する通信許可手段とを備えることにより、移動体通信用路上機との間で所定通信を開始させるようにしても良い。このことにより、適切に次の所定エリア(同一の所定エリアに戻った場合も含めて)にて、所定通信を重複することなく実施することができる。

0035

この移動体通信用移動体搭載機に、更に、直前に通過した所定エリアを記憶するエリア記憶手段を備え、通信許可手段が、エリア判定手段の判定に基づいて、所定エリア外から所定エリア内に移行したときに、今回の所定エリアが上記エリア記憶手段にて記憶された直前の所定エリアと同一でない場合には、上記通信禁止手段にて再度の通信が禁止されていても、上記所定通信を許可するようにしても良い。通信禁止時間内であっても、異なる所定エリアに移動すれば、間違いなく所定通信を実施する必要があると判断でき、同一所定エリアにて所定通信が重複することはないからである。

0036

尚、上記所定通信がCPUによる演算処理により行われるとともに、上記通信禁止手段がCPUをスリープ状態にすることにより再度の通信を禁止するようにしても良い。このようにCPUをスリープ状態とすることにより、消費電力を大幅に節約することができる。

0037

上記移動状況検出手段は、上記移動経路上にまたはその近傍に設置されて上記移動経路上の移動体の位置変化または移動速度を検出する移動体検出手段を備えて、この移動体検出手段にて検出された位置変化または移動速度または移動速度に応じたデータを上記移動経路上の移動状況として検出するものであっても良い。例えば、移動経路に備えた移動体の通過を検出するセンサであっても良い。移動体が自動車であれば、自動車のタイヤの重量を検出する道路上に置かれた重量センサにて、重量が検出された時間間隔を検出すれば、平均的なホイールベースの距離から自動車の移動速度を推定できる。また、移動経路を横切る光ビームを出力するビーム出力装置と移動経路を挟んでこのビーム出力装置の反対側に光ビーム検出装置を設けて、そのビーム出力装置からの光ビームが移動体により遮られて、光ビーム検出装置への到達がなかった時間と、予め設定してある移動体の長さから、移動体の移動速度を求めても良い。単に光ビームのオンオフ頻度から移動体の移動速度を求めても良い。この他、ドップラー効果を利用した速度センサを用いたり、画像処理により画像の時間変化から速度を検出しても良い。

0038

また、上記移動状況検出手段は、上記移動体上に搭載されて上記移動体の移動速度を検出する速度検出手段を備えて、この速度検出手段にて検出された移動速度を上記移動経路上の移動状況として検出するものであっても良い。上記移動速度検出手段としては、例えば、移動体が自動車であれば、その自動車に備えられた速度計車輪の回転を検出する車輪センサを用いることができる。

0039

上述の各移動状況検出手段は、移動速度そのものを検出しなくても、移動速度に応じたデータを検出しても良く、例えば、上述した重量が検出された時間間隔、光ビーム出力装置からの光ビームが移動体により遮られて光ビーム検出装置への到達がなかった時間、光ビームのオン・オフの頻度等そのものでも良く、この値から直接、通信停止時間を求めることができる。

0040

図1に本発明の一実施例としての移動体通信システム1を示す。移動体通信システム1は、路上機2および車両搭載機4から構成されている。路上機2は、ガントリ6、車両検知器8および制御装置10から構成されている。ガントリ6は、道路R上に掛け渡され、図3に示すごとく内部に通信回路12とアンテナ14とが設けられている。通信回路12は、アンテナ14を介して制御装置10からの通信信号パイロット信号電波信号として出力し、また、自動車C内に設置されている車両搭載機4側からの電波による通信信号を受信している。車両検知器8は、道路Rを挟んで対向して配置された光ビーム出力部8aと光ビーム検出部8bとからなり、光ビームが自動車Cにて遮られているか否かの状態を検出している。

0041

アンテナ14からのパイロット信号は、図1図2(a)に示すごとく、所定エリアEのみに出力されている。したがって、自動車Cが所定エリアEに進入した場合のみ、車両搭載機4は、路上機2からのパイロット信号を受信でき、自動車Cが所定エリアEに入っていることを認識することができる。

0042

パイロット信号は、図2(b)のタイミングチャートに示すごとく、起動信号同期信号およびデータ信号とから構成されている。パイロット信号出力時は、制御装置10はアンテナ14からは、図2(b)に示した信号を所定周期で繰り返し発信させる。また、パイロット信号に車両搭載機4側が応答して応答信号が受信された場合には、制御装置10は所定通信、すなわち料金収受処理を行う。尚、ガントリ6を識別するための路上機2のID(認識番号)や後述する通信停止時間データは、パイロット信号のデータ信号内に含まれている。

0043

尚、制御装置10は、図3に示すごとく、離れた管理センター信号ラインLで接続されており、料金収受結果等のデータを送信したり、必要な制御信号を管理センターから受信している。車両搭載機4は、アンテナ20、起動回路22、通信回路24、ICカードリーダライタ26、振動子28および中央演算装置セントラルプロセシングユニット:以下CPUと言う)30を備えている。尚、CPU30は、内部に、メモリ32および内蔵タイマ34も備えている。また、電池による電源回路36が車両搭載機4に接続されている。

0044

起動回路22は、アンテナ20を介して、ガントリ6のアンテナ14からのパイロット信号が受信されると、所定エリア内であることを認識したことを示すために、所定エリア検出信号図6(a)以下に示すごとく、立ち下げる。CPU30は、そのタイミングで、スリープ状態からラン状態に移行する。スリープ(sleep)状態とは、CPU30のレジスタポインタ等の状態は維持したまま、処理を中断している状態を意味する。ラン(RUN)状態とは、振動子28のクロックパルスに応じて、メモリ32内に記憶されているプログラムに応じて所定の処理を実際に実行している状態を意味する。したがって、起動回路22から出力される所定エリア検出信号の立ち下げにより、スリープ状態のCPU30は、起動されて、スリープ状態直前の状態から処理を継続することができる。尚、CPU30がスリープ状態であっても、内蔵タイマ34は駆動しており、タイマカウントを停止することはない。

0045

また、起動回路22は、パイロット信号の内の特定の周波数成分(起動信号の成分)を取り出してコンデンサ蓄電して、そのコンデンサの端子電圧を所定エリア検出信号としている。したがって、図6(a),(b)以下に示すごとく、所定周期で発信されているパイロット信号を継続的に受信している限り、所定エリア検出信号は、所定エリア内を示すレベルで継続して出力される。逆に、パイロット信号の受信がされなくなると、図6(a),(b)の時刻t4,t14のタイミングで示すごとく、所定エリア検出信号は立ち上がり、所定エリア外を示すレベルで継続して出力される。

0046

通信回路24は、路上機2側からのパイロット信号の有無やその内のデータ信号をCPU30へ出力したり、CPU30の処理により路上機2側へ応答信号を出力したり、路上機2との料金収受のための通信処理を行ったりする。ICカードリーダライタ26は、料金を精算するために挿入されているICカードに書き込んだり、あるいはICカードからの個人情報を路上機2側に送信するために、ICカードの内容を読み込んだりする装置である。振動子28は、CPU30を動作させるためのクロック信号を、CPU30へ出力するものであり、CPU30は、ゲート回路等により、このクロック信号の入力を停止させること等の処理により、自らスリープ状態となることができ、また外部からの信号によりラン状態に戻って処理を継続することができる。

0047

次に、制御装置10おいて実行される処理の内、車両搭載機4との間で行われる処理について説明する。図4(a)はそのフローチャートを示している。本処理は所定周期で繰り返し実行される処理である。

0048

処理が開始されると、まず、図2(b)に示したパイロット信号の出力がなされる(ステップ100)。次にこのパイロット信号に対して応答があったか否かが判定される(ステップ110)。応答が無い場合には、否定判定されて処理が一旦終了し、所定周期後、再度ステップ100の処理から繰り返される。

0049

応答が有った場合には、ステップ110にて肯定判定されて、次に料金収受処理が実行される(ステップ120)。この処理を図6(a)のタイミングチャートに示す。時刻t1前には、車両搭載機4側から応答信号を受信していないので、ステップ110にて肯定判定されることはなく、ステップ100にてパイロット信号の発信が所定周期で行われているが、時刻t1に車両搭載機4から応答がなされたため、料金収受処理が行われ、時刻t2にて終了している。

0050

また、制御装置10は、車両検知器8からの信号により起動される割込処理にて、図4(b)に示す処理を実行している。車両検知器8からの信号とは、例えば、光ビーム検出部8bにて検出される光ビーム出力部8aからの光ビームが遮られている時間(すなわち1台分の通過時間)のデータや所定時間当り台数カウントデータの出力を知らせる信号である。処理が開始されると、まず、この時間データ信号を入力し(ステップ130)、次にこの時間データと、予め設定してある自動車の平均的な長さとに基づいて、自動車の通過速度を演算する(ステップ140)。

0051

次にこの走行速度に基づいて、通信停止時間が設定される(ステップ150)。この設定処理の詳細を説明する。まず、車両検知器8の検出データおよびステップ140の演算から、通過速度をv(m/sec)とする。

0052

所定エリアEの大きさを走行方向に対してLe(m)とすると、自動車Cがこの所定エリアEを通過する時間Tx(sec)は、式1に示すごとくとなる。

0053

0054

したがって、通信停止時間の設定値をTsとすると、Tsは、Txに速度vの時間変動fを考慮した時間となる。この時間変動fを式2で定義する。

0055

0056

式1から、通過速度vに対する時間変動fは、通過速度vが小さいほど大きくなる。この依存性の一例を図8に示す。この図8で時間変動fに幅を持たせてあるのは、走行状況が短時間で変化することを推定できる場合があるからである。例えば、事故が起こり、短時間で渋滞が始まることが推定できる場合は、時間変動を大きめに設定することが必要になる。

0057

通信停止時間Tsは、この時間変動fも考慮して、すなわち時間変動fと通過時間Txとの積にて求めることになる。例えば、渋滞時の通過速度v=1m/sec(3.6km/hr)、所定エリアEの長さLe=3mならば、通過時間は式3で求められる。

0058

0059

これに、次の式4のように時間変動f(図8グラフからf=40とする)をかけて通信停止時間Tsを算出する。

0060

0061

このようにして、求められた通信停止時間Tsが、パイロット信号の内、図2(b)に示すデータ信号に、路上機2のID、その他のデータとともに含ませて発信される。次に、車両搭載機4のCPU30の動作を図5のフローチャートにて説明する。

0062

まず処理が開始されると、所定エリアE内か否かが判定される(ステップ200)。この判定は、通信回路24が、アンテナ20を介して車両搭載機4側からパイロット信号を受信しているか否かを判定するものであり、実際に図2(b)に示すパイロット信号を受信していない条件と、起動回路22から出力される所定エリア検出信号が所定エリア外である条件とにおいて、両条件のアンド条件かまたはオア条件が満足された場合に、ステップ200では否定判定されて、スリープ(sleep)モードがセットされる(ステップ270)。スリープモードが設定されると、レジスタやポインタ等の内容は維持されたまま、振動子28からのクロック信号が切断されて、CPU30の処理は停止する。ただし、内蔵タイマ34はCPU30がスリープ状態でも独立して駆動を継続している。

0063

図6(a)の時刻t1前の状態が、スリープ状態である。したがって、図5のの処理はステップ270の後は、その状態で処理が停止することになる。そして、路上機2からのパイロット信号により、起動回路22が所定エリア検出信号を立ち下げない限り、あるいはリセット等の処理がなされない限り、CPU30のスリープ状態が継続する。

0064

自動車Cが所定エリアEに入って、路上機2からパイロット信号を受信した場合に、図2(b)に示した所定周期で発信される所定周波数の起動信号により、まず起動回路22が作動して、所定エリア検出信号を、所定エリア外から所定エリア内へ立ち下げる。この立ち下げのタイミングにより、スリープ状態で処理を中断していたCPU30が処理を再開する。すなわち、ステップ270の直後の処理(ステップ200)から再開する。

0065

ステップ200では、前述したごとく所定エリアE内であるかが、通信回路24の受信データに基づいて判定され、受信した信号がノイズ等であって、パイロット信号ではないと判定されると、ステップ200にて否定判定となりスリープモードがセットされて、CPU30はスリープ状態となる。

0066

ノイズ等でなく、ステップ200にて肯定判定された場合には、次に、パイロット信号を確認するために、そのパイロット信号の内容にデータが存在しているか否かが判定される(ステップ210)。すなわち、通信回路24から入力したデータ内に、図2(b)に示すデータ信号に該当するデータが存在しているか否かが判定される。

0067

データが含まれていなければ、再度、確認のためにステップ200の処理にてパイロット信号が受信されているか否かが判定される。パイロット信号にデータが含まれていて、ステップ210の処理にて肯定判定されると、次に前回記憶した路上機2のIDが、今回のパイロット信号のデータ信号中に含まれている路上機2のIDと同じか否かが判定される(ステップ220)。このIDが異なれば、異なる路上機2の所定エリアE内へ進入してきたことが判明するので、ステップ220にては否定判定されて、料金収受処理が行われる(ステップ240)。すなわち、路上機2側と料金収受のための通信処理を行って、ICカードリーダライタ26に挿入されたICカードに、路上機2側から請求された所定の課金が付け加えられる。

0068

次に既に通信回路24から受け取ったパイロット信号内のデータ信号に含まれている重複料金収受防止のための通信停止時間が内蔵タイマ34にセットされる(ステップ245)。次に、同じく既に通信回路24から受け取ったパイロット信号内のデータ信号に含まれている今回の路上機2のIDをメモリ32に記憶する(ステップ250)。

0069

そして、内蔵タイマ34をスタートさせ(ステップ260)、スリープモードをセットし(ステップ270)、CPU30はスリープ状態となる。尚、内蔵タイマ34は上述したごとく、スリープモードがセットされても単独でカウントを継続している。このタイミングが図6(a)では時刻t2に該当する。

0070

以後、時刻t3にて所定エリアEを離脱し、そのためにパイロット信号を受信しなくなり、時刻t4にて、所定エリア検出信号が所定エリア内から所定エリア外に変化する。したがって、時刻t2〜時刻t3までは、車両搭載機4は、パイロット信号を受信できる所定エリアE内に存在するが、所定エリア検出信号は所定エリア内の状態に維持されたままであり、このことによりCPU30はスリープ状態が維持されているので、ステップ240の料金収受処理が同一の所定エリアE内で重複して行われることはない。更に、料金収受処理後は、CPU30はスリープ状態に入ることから、単にCPU30が料金収受処理をしていない場合とは異なり、CPU30での電力消費量が極めて少なくなる。例えば1/1000となる。これは電源回路36として電池を用いている場合には、電池の寿命を伸ばすことになる。

0071

また、図6(b)に示すごとく、同一所定エリアE内で、料金収受処理の後、未だ所定エリアEを自動車Cが離脱していない内に、ノイズにより、起動回路22の所定エリア検出信号がエリア外となった場合、所定エリア検出信号は次のパイロット信号の受信に対応して立ち下がる(時刻t11)。この時、CPU30は処理を再開し、ステップ200で肯定判定され、ステップ210にても肯定判定されるが、ステップ220にて、前回のIDと今回のパイロット信号に含まれるIDとは同一なので、肯定判定される。次に、前回のステップ245にて通信停止時間を設定してある内蔵タイマ34を参照して、その通信停止時間が経過しているか否かが判定される(ステップ230)。同一所定エリアE内から自動車Cが出ていない内に、ノイズで図5の処理が再開された場合には、内蔵タイマ34は通信停止時間をまだカウント終了していないので、ステップ230では否定判定されて、ただちにステップ270にてスリープモードのセットがなされる。

0072

したがって、同一所定エリアE内から自動車Cが出ていない内に、ノイズで図5の処理が再開された場合には、料金収受処理が終了してから通信停止時間が経過していないため、再度、CPU30はスリープ状態に戻り、料金収受処理はなされない。このため、ノイズが有っても重複して料金収受処理がなされることが防止される。

0073

また、ノイズが有ってもただちに、CPU30がスリープ状態となるので、低電力消費が維持される。図7(a)に示すごとく、ノイズでなく、自動車Cが所定エリアEを出ていない内に、路上機2が他の自動車Cと料金収受処理を開始したために(時刻t21)、パイロット信号が出力されなくなり、一旦所定エリア検出信号が所定エリア外となり(時刻t22)、他の自動車Cとの料金収受処理が終了して(時刻t23)、再度パイロット信号が受信されて所定エリア検出信号が立ち下がり図5の処理が再開される場合がある(時刻t24)。この場合にも、ノイズの場合と同じく、通信停止時間が経過していないために、ステップ230にて否定判定されて、ステップ270の処理にて、ただちにCPU30はスリープ状態となる。

0074

このことは、他の自動車Cと路上機2とが通信をはじめた場合のみでなく、図7(b)に示すごとく、何等かの原因で一時的にパイロット信号が届かなくなった時(時刻t31)にも、同様に再度パイロット信号が受信された場合(時刻t32)に、通信停止時間が経過していないために、ステップ230にて否定判定されて、ステップ270の処理にて、ただちにCPU30はスリープ状態となる処理が行われて、二重の料金収受が行われるのを防止し、電力消費も低くできる。

0075

また、ステップ220にて、路上機2のIDが同じであるとして肯定判定され、次にタイマーが通信停止時間を経過していた場合には、肯定判定されて、ステップ240の料金収受処理が実行される。これは、再度、自動車Cが同じ路上機2に戻ってきた場合であり、料金収受をする必要があるからである。

0076

上述したごとく、本実施例は、自動車Cの移動が迅速に行われている移動状況下では、制御装置10が、通信停止時間を短く設定することにより、この通信停止時間データを受信して通信停止時間を設定した車両搭載機4側が、通信停止状態のまま、異なる所定エリアまたは往復により再度同一所定エリアに入って、必要な通信(有料道路の料金収受処理)を行わずに、その所定エリアから出てしまうことが防止できる。

0077

また、自動車Cの移動が迅速に行われていない移動状況下では、制御装置10が通信停止時間を長く設定することにより、この通信停止時間データを受信して通信停止時間を設定した車両搭載機4側が、同一所定エリア内にて、その所定エリア内から一度も出ていないのに再度同じ通信が行われるという事態が防止され、通信が重複(料金の重複徴収)するという不都合な結果を招くことがない。

0078

本実施例において、車両検知器8が移動状況検出手段に該当し、ステップ150が通信停止時間設定手段としての処理に該当し、ステップ100が通信停止時間送信手段としての処理に該当し、車両搭載機4が移動体通信用移動体搭載機に該当し、路上機2が移動体通信用路上機に該当し、ステップ230,270が通信禁止手段としての処理に該当し、ステップ200がエリア判定手段としての処理に該当し、ステップ220,230が通信許可手段としての処理に該当し、ステップ250がエリア記憶手段としての処理に該当する。

0079

[実施例2]次に、車両搭載機4側で、通信停止時間も演算する実施例を説明する。本実施例は、実施例1とは、路上機2側では、図4(b)に示した移動状況検出処理はなされず、またパイロット信号のデータ信号には、通信停止時間のデータが含まれない点が異なり、更に、車両搭載機4側では、図9に示すごとくの通信停止時間設定処理が所定周期で実行される。

0080

まず、自動車Cの速度計等の車速センサ(車輪センサなどの車両が移動した場合に、信号を発生するセンサも含む)の値を読み込む(ステップ300)。自動車Cに備えられたエンジン制御ブレーキ制御あるいはGPS等の制御装置において、既に自動車Cの速度が得られている場合には、その制御装置との間でデータ通信を行って速度値を得ても良い。

0081

次に、この速度値に基づいて、実施例1の式1〜式4と同様の処理により通信停止時間Tsを設定する。尚、自動車Cの速度は、車軸周り電磁誘導または光学的に、回転に応じてパルス信号を発生するセンサを用いて、単位時間のパルスカウント数から決定できる。実際の速度の計算は、車両搭載機4のCPU30が、ラン状態の際に、上記パルスをカウントして、それを速度に換算して用いても良い。また別に、パルス数を速度に変換する装置を設け、必要に応じて車両搭載機4のCPU30に速度のデジタルデータとして転送しても良く、この場合にはCPU30の負荷を軽減することができる。

0082

本実施例は、上述のごとく構成されているので、実施例1と同様の効果を生じる。更に、路上機2からは、車両搭載機4側に、道路Rにおける自動車Cの走行状態に応じて通信停止時間を算出して車両搭載機4側へ送信する必要がないので、通信停止時間の演算のための負荷が無くなる。また、上記処理に限っては、車両検知器8は不要である。また、車両搭載機4側は、本処理以外で普通に用いられている速度データを、本処理に単に転用すれば、装置的にも処理的にもほとんど負担は増加しない。

0083

本実施例において、自動車に備えられている速度計等の車速センサが移動速度検出手段に該当し、ステップ310が通信停止時間設定手段としての処理に該当する。
[その他]自動車Cが完全に停止している状態が、長時間続くことが分かっている場合は、路上機2側の通信を停止しても良いし、車両搭載機4側も、自動車Cが完全に停止している状態が長時間続くことが分かっている場合は、一度料金収受処理を実行したら、自動車Cが、走行開始するまで、CPU30のスリープ状態を継続させても良い。

0084

上記実施例1では、車両検知器8の信号により、通過速度vや通過台数nを求めていたが、この検出は、車両検知器8を用いなくても、路上機2が車両搭載機4からの信号受信により求めても良い。車両搭載機4はそれぞれIDを持っているため、あるIDを持つ車両搭載機4が、ある路上機2を通過した時刻tx1と別の路上機2を通過した時刻tx2との時間差(sec)と、その路上機2の間の距離H(m)とから、速度vが次の式5のごとく求められる。

0085

0086

また、通過台数nは、路上機2が、測定時間あたりの通信の回数をカウントすれば、得ることができる。また、上記実施例にて、通過速度vそのものを求めてその通過速度vから通信停止時間を求める必要はなく、通過速度vが反映されているデータを用いて、通信停止時間を求めても良い。例えば、車両検知器8で検出された光ビームが継続的に遮られている時間(すなわち1台分の通過時間)データそのものを通過速度vの代わりに用いて、通信停止時間を求めても良い。

0087

また、起動回路22の所定エリア検出信号が所定エリア外であるとの信号を所定時間以上継続している場合に、所定エリアEを離脱したと判定しても良い。また、図5のステップ230の処理を省略して、ステップ220にて肯定判定された場合に、ただちにステップ270のスリープモードセット処理に移行しても良い。

0088

また、上記各実施例では、所定エリア検出信号は、パイロット信号を継続的に受信しなくなれば、直ちに立ち上がったが、料金収受処理時間以上の所定の遅延時間を設定し、その間、パイロット信号を受信しない場合にも所定エリア検出信号を立ち上げないように、起動回路22をハード的に構成しても良い。このように構成すれば、例えば、図7(a)の時刻t24、図7(b)の時刻t32のごとく、一瞬作動してまたスリープ状態となるようなCPU30の動作もさせなくて済む。

図面の簡単な説明

0089

図1本発明一実施例の移動体通信システムの概略構成図である。
図2路上機の信号出力説明図であり、(a)はパイロット信号が出力される所定エリア説明図、(b)はパイロット信号のタイミングチャートによる内容説明図である。
図3本発明一実施例の移動体通信システムのブロック図である。
図4路上機の処理を示すフローチャートであり、(a)は料金収受等の路上機側処理、(b)は移動状況検出処理のフローチャートである。
図5車両搭載機側の処理を表すフローチャートである。
図6路上機と車両搭載機との間でなされる処理のタイミングチャートである。
図7路上機と車両搭載機との間でなされる処理のタイミングチャートである。
図8通過速度と時間変動との関係を表すグラフである。
図9他の実施例の車両搭載機側の処理を表すフローチャートである。
図10本発明の構成例示図である。
図11本発明の構成例示図である。
図12従来の移動体通信システムの処理を表すタイミングチャートである。

--

0090

1…移動体通信システム2…路上機4…車両搭載機
6…ガントリ8…車両検知器8a…光ビーム出力部
8b…光ビーム検出部 10…制御装置12…通信回路
14,20…アンテナ22…起動回路24…通信回路
26…ICカードリーダライタ28…振動子30…CPU
32…メモリ34…内蔵タイマ36…電源回路
E…所定エリアC…自動車R…道路L…信号ライン

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