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この項目の情報は公開日時点(1996年8月30日)のものです。
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図面 (2)

目的

酸等の化学薬品を使用することなく、固着物を除去する除去方法を得る。

構成

正負波高値及び/又はデューティー比が非対称高周波電圧印加により電気分解を伴う高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水を、予め定められた期間、固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給するものである。

概要

背景

原子力発電所稼動中に冷却水流路中には、内部を流れる冷却水が加熱・冷却を繰り返される。このため、水の不純物,pH,電位等の影響により、長時間使用していると、流路内表面に固着物スケール)が固着する。この固着物の固着は、加圧水原子炉では一次冷却水二次冷却水との熱交換が行われる蒸気発生器(以下、SGと記す)の2次側などで最も多量に固着する。

流路内に固着する固着物は、シリカ酸化カルシウム酸化鉄等の結晶化したものからなる。この固着物は、冷却水流路断面積を小さくして、冷却水流量を低減させてしまうと共に、固着物の影響により冷却性能をも低下させる問題があるが、SGにおいては、固着物の固着は更に深刻な問題である。

例えば、固着物がSG内部の伝熱管管支持板の間に固着して、管支持板の伝熱管挿入孔の内側と伝熱管の外側にまで固着物が固着すると、伝熱管と管支持板のギャップがなくなり、SG伝熱管が管支持板に固着された状態となる。最悪の場合には、その固着部から上側のSG伝熱管が振動しやすくなり、振動により、破断する可能性もある。

通常、SGは原子力発電所の定期点検時にSGの破断に至る固着物固着を防止するため、従来は酸等の薬品を使用してSGの化学洗浄を行っていた。また、この定期点検時に、SG伝熱管の酸化防止及び固着物中の銅(Cu)の酸化防止のため、特開平7−20280号,特開平7−20281号などでも用いられているヒドラジン等を加えた純水で、約1か月間満水保管することも提案されている。

概要

酸等の化学薬品を使用することなく、固着物を除去する除去方法を得る。

正負波高値及び/又はデューティー比が非対称高周波電圧印加により電気分解を伴う高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水を、予め定められた期間、固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給するものである。

目的

本発明は、酸等の化学薬品を使用することなく、固着物を除去する除去方法を得ることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

正負波高値及び/又はデューティー比が非対称高周波電圧印加により電気分解を伴う高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水を、予め定められた期間、固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給することを特徴とする原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法

請求項2

請求項1に記載された原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法において、前記固着物が固着した原子炉冷却水流路に供給される還元水の酸化還元電位が、−100mV以下であることを特徴とする原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法。

請求項3

請求項1又は2に記載された原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法において、酸化還元電位が−100mV以下に保たれた前記還元水を、1週間以上連続して固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給することを特徴とする原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば蒸気発生器内部などの原子炉冷却水路内に固着した固着物を除去する方法に関するものである。

背景技術

0002

原子力発電所稼動中に冷却水流路中には、内部を流れる冷却水が加熱・冷却を繰り返される。このため、水の不純物,pH,電位等の影響により、長時間使用していると、流路内表面に固着物(スケール)が固着する。この固着物の固着は、加圧水原子炉では一次冷却水二次冷却水との熱交換が行われる蒸気発生器(以下、SGと記す)の2次側などで最も多量に固着する。

0003

流路内に固着する固着物は、シリカ酸化カルシウム酸化鉄等の結晶化したものからなる。この固着物は、冷却水流路断面積を小さくして、冷却水流量を低減させてしまうと共に、固着物の影響により冷却性能をも低下させる問題があるが、SGにおいては、固着物の固着は更に深刻な問題である。

0004

例えば、固着物がSG内部の伝熱管管支持板の間に固着して、管支持板の伝熱管挿入孔の内側と伝熱管の外側にまで固着物が固着すると、伝熱管と管支持板のギャップがなくなり、SG伝熱管が管支持板に固着された状態となる。最悪の場合には、その固着部から上側のSG伝熱管が振動しやすくなり、振動により、破断する可能性もある。

0005

通常、SGは原子力発電所の定期点検時にSGの破断に至る固着物固着を防止するため、従来は酸等の薬品を使用してSGの化学洗浄を行っていた。また、この定期点検時に、SG伝熱管の酸化防止及び固着物中の銅(Cu)の酸化防止のため、特開平7−20280号,特開平7−20281号などでも用いられているヒドラジン等を加えた純水で、約1か月間満水保管することも提案されている。

発明が解決しようとする課題

0006

しかしながら、この化学洗浄は下記の欠点を有する。
酸による化学洗浄は60〜80℃の高温で行われるため、洗浄システムが大きくならざるを得ない。
酸を使用するため、母材溶出腐蝕が問題となる。
この酸は、多くの場合有機酸を使用するため、排水処理が困難である。

0007

本発明は、酸等の化学薬品を使用することなく、固着物を除去する除去方法を得ることを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

本請求項1に記載された発明に係る原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法では、正負波高値及び/又はデューティー比が非対称高周波電圧印加により電気分解を伴う高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水を、予め定められた期間、固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給するものである。

0009

本請求項2に記載された発明に係る原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法では、請求項1に記載された原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法において、前記固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給される還元水の酸化還元電位が、−100mV以下である。

0010

本請求項3に記載された発明に係る原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法では、請求項1又は2に記載された原子炉冷却水流路に固着した固着物の除去方法において、酸化還元電位が−100mv以下に保たれた前記還元水を、2週間以上連続して固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給するものである。

0011

本発明においては、正負の波高値及び/又はデューティー比が非対称な高周波電圧の印加により電気分解を伴う高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水を、予め定められた期間、固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給するものであるため、固着物が一部溶解又は細かな粒子になりながら流路表面から剥離する。このため、酸等の化学薬品を使用せずに、固着した固着物を冷却水流路表面から除去することができる。

0012

尚、本発明で使用する還元水は、高周波電解処理法により負酸化還元電位に処理された水であるが、これは通常の水の電気分解による電解水、所謂「電解アルカリ性水」とは相違する。具体的には、既に提案されている特開平5−228474号又は特開平5−228475号に示された「水の改質方法」によって得られた水である。即ち、原水に正負の波高値及び/又はデュテイ比が非対称な高周波電流(例、30KHz〜50KHz、10〜50V)を印加して、電気分解を伴う電解処理を施し、酸化還元電位を負側、好ましくは、−100mV以下とした処理水である。

0013

この処理水は次の特性を有する。
酸化還元電位がマイナス側で低い(例えば、1〜2時間の処理で−600mVとなる)。
この酸化還元電位は、空気中に放置しておいても電位の酸化側への上昇は遅い。例えば、−400mV以下の処理水は24時間放置後でも−300mV以下の電位が保持される。一方、通常のイオン透過膜を使用した2極2室式の電解装置で作った同じ酸化還元電位の電解水(電解アルカリ性水)では、24時間放置後には、−50mV程度まで電位は上昇している。
表面張力が処理前は75dyne/cm であったものが、−400mV以下の処理後は60dyne/cm になったデータから、水のクラスター会合度)の大きさを現在定量的に測定する方法はないが、NMR核磁気共鳴)法によるスペクトルの幅は、処理しない水に比べてシャープであり、クラスタは小さく揃ってきていると考えられる。また、表面張力の変化からもこのことが判る。

0014

従って、この高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水を準備し、この還元水を固着物が固着した流路表面に供給水することにより、配管内壁に固着した固着物が、一部溶解又は細かな粒子になって流路表面から剥離する。これは、この還元水が、酸化還元電位が負側で低いため、固着物が固着した流路表面が還元され、固着物が剥離し易くなるためで、流路表面は還元され錆も解消する。

0015

ところで、還元水は酸のように、固着物を溶解する力は殆どない。しかしながら、この還元水であってもシリカ,酸化カルシウム,酸化鉄等の結晶からなる固着物間同士又は固着物と流路表面との結合を引き離すことができるのは、前述の特徴のに示すように、水のクラスターの大きさが小さく揃っているとために、比較的容易に固着物内部に浸透し、固着物の剥離を促すためである。

0016

従って、高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水は、通常の水や一般の電解水に比べて、固着物内部に浸透し易く、シリカ,酸化カルシウム,酸化鉄等の結晶からなる固着物間及び固着物と流路表面との結合を引き離すことができる。

0017

また、固着物内に銅の酸化物が含まれている場合には、還元水が特性としてアルカリ性を有していることから、酸化銅溶出効果により、固着物の除去は更に容易となる。

0018

ところで、本発明では、前述の種々の特性を有する固着物除去液を固着物が固着した流路表面に供給することにより、固着物の除去を行うものであるが、還元水はポンプ等で直接流路表面に吹付け等を行って供給しても良いが、流路内に導入して流路表面を浸漬させる方が簡便である。また、流路内に導入された還元水は静止封止しても良いが、還元水の流速又は攪拌によって剥離しかかった固着物を物理的な流れで剥離を容易にする方がよい。

0019

従って、本発明では還元水を流路内に供給し、循環させて還元水の循環流によって、固着物への還元水の浸透を高め、剥離を容易にすることができ、短い時間で固着物の除去作業を完了することができる。また、単に流すだけでなく、循環させるものであるため、還元水が循環に見合うだけの量で済み、しかも、還元水を構成する処理水の酸化還元電位の正側(酸化側)への上昇は遅く、還元水を1回限りでなく、数回使用できる。

0020

また、還元水の酸化還元電位は、その電位の低さに応じて還元力が高くなる。従って、良好な除去を得るのであれば、好ましくは酸化還元電位が−100mV以下であるものが、用いられる。また、還元水の供給期間は、長期間に及べばその期間に応じて良好な除去が得られる。従って、良好な除去を得るのであれば、少なくとも1週間以上連続して供給される。

0021

原子炉発電所においては、定期点検時に約1か月の期間にわたって数々の点検を行う。従って、望ましくは、原子力発電所の定期期間中の少なくとも1週間に亙って冷却水流路に還元水を満たし、これを循環させながら実施すれば良い。この場合、酸化還元電位が徐々に上昇するので、酸化還元電位を好ましくは、−100〜−700mVの間に保つようにする。

0022

図1は本発明の除去方法を行うための一実施例の構成を示す説明図である。図1は、蒸気発生器(SG)(1) での適用例を示す。図に示す通り、1次冷却系逆U字形の管側、2次冷却系が胴側を各々流れる再循環型のSG(1) がある。SG(1) 内部には、SG(1) の下部の1次冷却水入口(2) から流入され、同じく下部の1次冷却水出口(3) から流出される1次冷却水が流れる逆U字形の伝熱管(4) と、この伝熱管(4) を支持する管支持板(5) とがある。

0023

前述の通り、固着物は伝熱管(4) と管支持板(5) との間に固着し易く、管支持板(5) の伝熱管(4)挿入孔の内側と伝熱管(4) の外側とにまで固着物が固着すると、伝熱管(4) と管支持板(5) とのギャップがなくなり、伝熱管(4) が振動によって破断し易くなる。

0024

このようなSG(1) の2次冷却系側に、高周波電解装置(主還元器)(6) によって正負の波高値及び/又はデューティー比が非対称な高周波電圧の印加により電気分解を伴う高周波電解処理法により得られた−100〜−700mVの酸化還元電位に処理された還元水(7) を満たす。

0025

還元水(7) を満たした後、SG(1) の検査用穴(8) から主還元器(6) へ連絡した配管(9) によって還元水(7) をポンプ(10)で吸引し、主還元器(6) からSG(1) の上方の2次冷却水側マンホール(11)に連絡した配管(12)によって還元水(7)をポンプ(13)でSG(1) に戻す循環路により、還元水(7) の酸化還元電位を−100mV以下に保ちながら、循環させる。また、配管(9) 及び配管(12)に設けられたフィルター(14)(15)は固着物が微粒子化して除去されるため、これを捕らえるものである。

0026

また、これらの主循環路以外にも、副還元器(16)を備えた副循環路(17)を設けて、ポンプ(18)で同様に還元水(7) の酸化還元電位を−100mV以下に保ちながら、循環させてもよい。

0027

これらの還元水(7) の循環を1週間以上行うことにより、固着物除去が効果的に行うことができる。例えば、3週間の循環によって、70〜80μmのマグネタイトのスケールを10μm以下の厚さに除去することができた。

発明の効果

0028

本発明は以上説明したとおり、正負の波高値及び/又はデューティー比が非対称な高周波電圧の印加により電気分解を伴う高周波電解処理法により負の酸化還元電位に処理された還元水を、予め定められた期間、固着物が固着した原子炉冷却水流路表面に供給するものであるため、固着物が一部溶解又は細かな粒子になりながら流路表面から剥離する。このため、酸等の化学薬品を使用せずに、固着した固着物を冷却水流路表面から除去することができるという効果がある。

図面の簡単な説明

0029

図1本発明の除去方法を行うための一実施例の構成を示す説明図である。

--

0030

(1) …蒸気発生器(SG)、
(2) …1次冷却水入口、
(3) …1次冷却水出口、
(4) …伝熱管、
(5) …管支持板、
(6) …高周波電解装置(主還元器)、
(7) …還元水、
(8) …検査用穴、
(9) …配管、

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