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技術 光学活性スルホキシド類の製造方法

出願人 三井化学株式会社
発明者 向山光昭今川清水永田卓司山田徹
出願日 1995年2月6日 (25年10ヶ月経過) 出願番号 1995-017791
公開日 1996年8月13日 (24年4ヶ月経過) 公開番号 1996-208596
状態 未査定
技術分野 触媒 触媒 有機低分子化合物及びその製造 触媒を使用する低分子有機合成反応
主要キーワード 不斉酸化反応 ヒドロペルオキシド類 脂環式炭化水素系溶媒 マンガン錯体 不斉酸化 イソバレルアルデヒド 光学活性配位子 再結晶操作
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目的

医薬品、または農薬などの生理活性化合物合成中間体となる光学活性体を合成する際に、光学活性点の導入に対して有用な反応試剤となる、光学活性スルホキシド類新規な製造方法の提供。

構成

スルフィド類を、酸素分子と、アルデヒド共存下、特定の光学活性マンガン(III)錯体触媒の存在下に反応させる工程を有する、光学活性スルホキシドの製造方法。

概要

背景

一般的な光学活性スルホキシド類合成法としては、アンデルセン法が代表的な方法である。このアンデルセン法は、塩化スルフィニルl-メントールからスルフィン酸l-メンチルを合成し、再結晶によってジアステレオマーを分割した後、グリニヤール試薬などの求核剤を作用させて、光学活性スルホキシドを得る方法である。また、直接スルフィド類不斉酸化する方法としては、例えば、水の存在下、光学活性な酒石酸ジエチル配位子としたチタン化合物触媒とし、ヒドロペルオキシド類酸化剤とする反応が代表的であり、この反応を利用すれば、スルフィド類から対応する光学活性スルホキシドを得ることができる。

概要

医薬品、または農薬などの生理活性化合物合成中間体となる光学活性体を合成する際に、光学活性点の導入に対して有用な反応試剤となる、光学活性スルホキシド類の新規な製造方法の提供。

スルフィド類を、酸素分子と、アルデヒド共存下、特定の光学活性マンガン(III)錯体触媒の存在下に反応させる工程を有する、光学活性スルホキシドの製造方法。

目的

そこで本発明の目的は、酸化剤として安全で安価な酸素分子を用い、スルフィド類から光学活性スルホキシド類を合成する方法を提供することにある。

効果

実績

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請求項1

一般式(a):

請求項

ID=000002HE=010 WI=027 LX=0465 LY=0450[式中、R1 およびR2 は互いに異なる基を示し、直鎖または分岐状のアルキル基脂環式炭化水素基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよい]で表されるスルフィド類を、酸素分子と、一般式(b):

請求項

ID=000003HE=015 WI=031 LX=0445 LY=0800[式中、R3 、R4 およびR5 は同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基であり、R3 とR4 、R4 とR5 、またはR5 とR3 は相互に結合して環を形成していてもよい]で表されるアルデヒド共存下、一般式(c):

請求項

ID=000004HE=030 WI=072 LX=0240 LY=1250[式中、R6 およびR7 は異なる基であり、それぞれ水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基またはアリール基であり、置換基を有していてもよく、2個のR6 同士、あるいは2個のR7同士は相互に結合して環を形成していてもよい。R8 は直鎖または分岐状のアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基であり、置換基を有していてもよい。R9 は直鎖または分岐状のアルキル基またはアリール基であり、置換基を有していてもよい。X- は陰イオンを表す]で表される光学活性マンガン(III)錯体触媒の存在下に反応させる工程を有する、一般式(d):

請求項

ID=000005HE=015 WI=031 LX=0445 LY=2150[式中、R1 およびR2 は前記一般式(a)で定義したとおりであり、*は光学活性点を示す]で表される光学活性スルホキシド類の製造方法。

請求項2

前記スルフィド類が、下記一般式(a−1):

請求項

ID=000006HE=015 WI=045 LX=0375 LY=2600[式中、R2 は前記一般式(a)で定義したとおりであり、R10は、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子もしくはニトロ基であり、nは1〜5の整数である]で表され、請求項1に記載の光学活性スルホキシド類の製造方法。

請求項3

前記アルデヒドが、前記一般式(b)において、R3 、R4 およびR5 が、いずれも直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基である請求項1または2に記載の光学活性スルホキシド類の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、医薬品、または農薬などの生理活性化合物合成中間体となる光学活性体を合成する際に、光学活性点の導入時に有用な反応試剤となる光学活性スルホキシド類の製造方法に関する。

背景技術

0002

一般的な光学活性スルホキシド類の合成法としては、アンデルセン法が代表的な方法である。このアンデルセン法は、塩化スルフィニルl-メントールからスルフィン酸l-メンチルを合成し、再結晶によってジアステレオマーを分割した後、グリニヤール試薬などの求核剤を作用させて、光学活性スルホキシドを得る方法である。また、直接スルフィド類不斉酸化する方法としては、例えば、水の存在下、光学活性な酒石酸ジエチル配位子としたチタン化合物触媒とし、ヒドロペルオキシド類酸化剤とする反応が代表的であり、この反応を利用すれば、スルフィド類から対応する光学活性スルホキシドを得ることができる。

発明が解決しようとする課題

0003

しかし、アンデルセン法は、再結晶操作を含め工程数が多いこと、あるいは、グリニヤール試薬などの求核剤を利用するため、求核剤と反応してしまう官能基を持つ光学活性スルホキシドの製造には適用できないという問題がある。また、直接スルフィド類を不斉酸化する方法は、爆発の危険があり、取り扱いに細心の注意を要求される過酸化物を酸化剤に用いる必要があり、生産コストおよび安全性に問題がある。

0004

そこで本発明の目的は、酸化剤として安全で安価な酸素分子を用い、スルフィド類から光学活性スルホキシド類を合成する方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0005

本発明は、前記課題を解決するために、一般式(a):

0006

0007

[式中、R1 およびR2 は互いに異なる基を示し、直鎖または分岐状のアルキル基脂環式炭化水素基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよい]で表されるスルフィド類を、酸素分子と、一般式(b):

0008

0009

[式中、R3 、R4 およびR5 は同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基であり、R3 とR4 、R4 とR5 、またはR5 とR3 は相互に結合して環を形成していてもよい]で表されるアルデヒド共存下、一般式(c):

0010

0011

[式中、R6 およびR7 は異なる基であり、それぞれ水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基またはアリール基であり、置換基を有していてもよく、2個のR6 同士、あるいは2個のR7同士は相互に結合して環を形成していてもよい。R8 は直鎖または分岐状のアルキル基、アリール基、またはアルコキシ基であり、置換基を有していてもよい。R9 は直鎖または分岐状のアルキル基またはアリール基であり、置換基を有していてもよい。X- は陰イオンを表す]で表される光学活性マンガン錯体触媒の存在下に反応させる工程を有する、一般式(d):

0012

0013

[式中、R1 およびR2 は前記一般式(a)で定義したとおりであり、*は光学活性点を示す]で表される光学活性スルホキシド類の製造方法を提供するものである。

0014

以下、本発明の光学活性スルホキシド類の製造方法(以下、「本発明の方法」という)について詳細に説明する。

0015

本発明の方法の出発物質である原料のスルフィド類は、前記一般式(a)で表されるものである。この一般式(a)において、R1 およびR2 は互いに異なる基であり、直鎖または分岐状のアルキル基、脂環式炭化水素基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよい。直鎖または分岐状のアルキル基もしくは脂環式炭化水素基の代表例としては、メチル基エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−アダマンチル基ベンジル基等が挙げられる。また、アリ−ル基の代表例としては、フェニル基、4−トルイル基、4−tert−ブチルフェニル基、2−ナフチル基、2−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、4−ニトロフェニル基等が挙げられる。

0016

前記一般式(a)で表されるスルフィド類の具体例として、シクロペンチルメチルスルフィドシクロヘキシルメチルスルフィド、2−アダマンチルメチルスルフィド、メチルフェニルスルフィド、エチルフェニルスルフィド、ベンジルフェニルスルフィドメチル−4−トルイルスルフィド、4−tert−ブチルフェニルメチルスルフィド、メチル−2−ナフチルスルフィド、2−クロロフェニルメチルスルフィド、2−ブロモフェニルメチルスルフィド、4−ブロモフェニルメチルスルフィド、メチル−4−ニトロフェニルスルフィド等が挙げられる。

0017

また、本発明の方法は、前記一般式(a)におけるR1 がアリール基であるスルフィド類、すなわち、下記一般式(a−1):

0018

0019

で表されるスルフィド類を出発原料として、対応するスルホキシドを製造する場合に特に有効である。この一般式(a−1)において、R2 は前記一般式(a)で定義したとおりであり、R10は、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基、アリール基、ハロゲン原子もしくはニトロ基であり、nは1〜5の整数である。R10の直鎖または分岐状のアルキル基の代表例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。アリール基の代表例としては、フェニル基、4−トルイル基、2−ナフチル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素塩素臭素等が挙げられる。

0020

この一般式(a−1)で表されるスルフィド類の具体例として、メチルフェニルスルフィド、エチルフェニルスルフィド、ベンジルフェニルスルフィド、メチル4−トルイルスルフィド、4−tert−ブチルフェニルメチルスルフィド、メチル2−ナフチルスルフィド、2−クロロフェニルメチルスルフィド、2−ブロモフェニルメチルスルフィド、4−ブロモフェニルメチルスルフィド、メチル4−ニトロフェニルスルフィド等が挙げられる。

0021

本発明の方法は、前記一般式(a)で表されるスルフィド類と酸素分子とを反応させる方法である。反応に供される酸素分子は、純酸素あるいは酸素を含む混合気体である空気であってもよい。酸素は常圧下に供給してもよいし、また、空気を用いる場合でも、特に加圧する必要はない。例えば、酸素分圧として、0.2〜1気圧でよい。しかし、酸素を加圧して反応に用いてもよい。

0022

本発明において、スルフィド類と酸素分子の反応は、前記一般式(b)で表されるアルデヒドの共存下に行なわれる。前記一般式(b)において、R3 、R4およびR5 は同一でも異なっていてもよく、水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基であり、置換基を有していてもよい。この直鎖または分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基n−ヘキシル基、n−ヘプチル基等が挙げられる。

0023

また、R3 とR4 、R4 とR5 およびR5 とR6 は相互に結合して環を形成していてもよく、例えば、相互に結合してシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の環を形成していてもよい。

0024

本発明の方法において、この一般式(b)で表されるアルデヒドは、1種単独でも2種以上を組み合わせても用いることができる。

0025

この一般式(b)で表されるアルデヒドの具体例として、アセトアルデヒドプロピオンアルデヒドn−ブチルアルデヒドn−バレルアルデヒドイソバレルアルデヒド、1−ヘキサナールイソブチルアルデヒド、sec−ブチルアルデヒド、ピバルアルデヒド等の脂肪族アルデヒドが挙げられる。特に、前記一般式(b)において、R3 、R4 およびR5 がいずれも直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基で表されるアルデヒド、すなわち、3級アルデヒドが、高い光学収率および化学収率で光学活性スルホキシド類が得られる点で好ましい。さらに、これらの中でも、ピバルアルデヒドを用いると、得られる光学活性スルホキシド類の光学収率が高く、特に好ましい。

0026

本発明の方法において、アルデヒドは、前記スルフィド類1モルに対し、1〜10モルの割合で使用するのが好ましく、3〜8モルの割合で使用するのが、より好ましい。光学活性スルホキシド類の光学収率を高く保ち、かつ、十分な化学収率を得るためには、この範囲で反応を行なうことが望ましい。

0027

また、本発明の方法は、アルデヒドとともに、前記一般式(c)で表される光学活性マンガン(III)錯体触媒を用いて、スルフィド類と酸素分子の反応を行なう方法である。このマンガン(III) 錯体触媒を表す一般式(c)において、R6とR7 は異なる基であり、それぞれ水素原子、直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよい。この直鎖または分岐状のアルキル基の代表例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等が挙げられる。アリール基の代表例としては、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−クロロフェニル基、4−ニトロフェニル基等が挙げられる。

0028

また、2個のR6 同士、あるいは2個のR7 同士は相互に結合して環を形成していてもよく、例えば、−(CH2 )4 −等の基を介して相互に結合して6員環等の環を形成していてもよい。

0029

さらに、R8 は、直鎖または分岐状のアルキル基、アリール基もしくはアルコキシ基であり、置換基を有していてもよい。直鎖または分岐状のアルキル基の代表例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、メシチル基、4−メトキシフェニル基、4−クロロフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アルコキシ基の代表例としては、メトキシ基エトキシ基シクロペントキシ基、シクロヘキソキシ基、イソボルノキシ基等が挙げられる。

0030

また、R9 は、直鎖または分岐状のアルキル基もしくはアリール基であり、置換基を有していてもよい。直鎖または分岐状のアルキル基の代表例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等が挙げられる。アリール基の代表例としては、フェニル基、メシチル基、4−メトキシフェニル基、4−クロロフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。

0031

また、X- は陰イオンを表す。この陰イオンの具体例としては、F- 、Cl-、Br- 、PF6- 、ClO4 - 、BF4 - 、SO4 2- 等が挙げられる。

0032

本発明の方法において、この一般式(c)で表される光学活性マンガン(III)錯体触媒は、1種単独でも2種以上を組み合わせても用いることができる。

0033

この一般式(c)で表される光学活性マンガン(III)錯体触媒の具体例として、下記式(e)〜(i):

0034

0035

で表されるものなどが挙げられる。

0036

本発明の方法に用いるマンガン(III)錯体触媒は、公知の方法により調製できる。例えば、L. J. Boucher et al., Inorg. Chem., 16, 1360 (1977) 、T. Matsushita et al., Bull. Chem.Soc. Jpn., 54, 3743 (1977) 、あるいは、T. Katsuki et al., Tetrahedron Lett., 32, 1055 (1991) に報告された方法にしたがって調製することができる。

0037

本発明の方法において、このマンガン(III)錯体触媒は、高い光学収率および化学収率でスルホキシドを得るためには、スルフィド類1モルに対し、1〜30モル%の割合で使用するのが好ましく、5〜20モル%の割合で使用するのが、より好ましい。

0038

本発明の方法において、スルフィド類と酸素分子の反応に際して、溶媒を用いてもよい。用いられる溶媒は、特に限定されず、脂肪族炭化水素系溶媒脂環式炭化水素系溶媒ハロゲン化炭化水素系溶媒ケトン系溶媒エステル系溶媒ニトリル系溶媒芳香族炭化水素系溶媒が有効であるが、ベンゼントルエンキシレンクロロベンゼンフルオロベンゼンジフルオロベンゼントリフルオロメチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒が特に好ましい。

0039

また、溶媒量は、スルフィド類1ミリモルに対し、溶媒1〜50mlを用いることが好ましい。

0040

反応温度は、0〜60℃が好ましく、15〜40℃がより好ましい。また、反応時間は、通常、1〜50時間で、反応の進行状況は、薄層クロマトグラフィーTLC)により確認できる。

0041

以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。

0042

(実施例1)
光学活性配位子の合成
(S,S)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン1.91g(9.0mmol) と、1,2−ジクロロエタン135mlと、エタノール65mlとの混合溶液に、3−ホルミル−2,4−ジオキソペンタン2.56g(20.0mmol) を加え、70℃で5時間撹拌して反応させた。放冷後、溶媒を減圧下で除去してから、得られた粗生成物酢酸エチルに溶解させ、この溶液ヘキサンを加えて、固体を生成させた。生成した固体を濾別し、ヘキサンで洗浄した後、減圧下で乾燥して光学活性配位子を得た。2.41g(収率:62%)

0043

光学活性Mn(III)錯体触媒の合成
上記の通りに調製した光学活性配位子432mg(1.0mmol) の1,2−ジクロロエタン(28ml) とエタノール(7ml)の混合溶液に、酢酸マンガン(III)二水和物804mg(3.0mmol)を加え、7時間加熱還流した。放冷後、塩化リチウム254mg(6mmol)を加え、再び10時間加熱還流した。放冷後、溶媒を減圧下で除去してから、得られた粗生成物を、アセトン塩化メチレンを溶媒に用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、茶色固体として、前記式(e)で表される光学活性Mn(III) 錯体触媒188mg(収率:36%)を得た。

0044

スルフィドの不斉酸化反応
得られた光学活性Mn(III)錯体触媒31mg(0.06mmol, 12mol%) のベンゼン溶液(1.5ml)に、メチル−4−トルイルスルフィド69mg(0.5mmol)とピバルアルデヒド129mg(1.5mmol)のベンゼン溶液(0.5ml)を、室温下、酸素雰囲気のもとで、撹拌して反応させた。反応の追跡は、TLCを用いて生成物を確認しながら行なった。反応終了後、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、油状物として、メチル−4−トルイルスルホキシド58mgが得られた。(収率:75%)

0045

また、光学純度の決定は、光学活性HPLCカラムを用いて、HPLCで行なった。その結果、得られたスルホキシドの光学純度は、21%eeであることがわかった。

0046

(実施例2〜10)各例において、溶媒としてベンゼンを用いる代わりに、それぞれ酢酸エチル、1,2−ジクロロエタン、シクロヘキサンアセトニトリルメタノール、トルエン、m−キシレン、フルオロベンゼン、トリフルオロメチルベンゼンを用いて反応を行なった以外は、実施例1と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表1に示す。

0047

0048

(実施例11〜15)各例において、用いる溶媒の量を、それぞれ合計1ml、4ml、8ml、12ml、18mlに変えて反応を行なった以外は、実施例1と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表2に示す。

0049

0050

(実施例16〜18)各例において、用いる触媒の量を、それぞれ3mol%、6mol%、18mol%に変えて反応を行なった以外は、実施例1と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表3に示す。

0051

0052

(実施例19)メチル−4−トルイルスルフィド69mg(0.5mmol)の代わりに2−ブロモフェニルメチルスルフィド102mg(0.5mmol)を用い、ベンゼン合計2mlの代わりにm−キシレン合計8mlを用いた以外は、実施例1と同様にして行い、2−ブロモフェニルメチルスルホキシドを油状物として得た。結果を表4に示す。なお、光学純度の決定は、光学活性HPLCカラムを用いてHPLCで行った。スルホキシド収率:73%、光学収率:52%ee

0053

(実施例20〜22)各例において、アルデヒドとしてピバルアルデヒドを用いる代わりに、それぞれイソブチルアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒドを用いて反応を行なった以外は、実施例19と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表4に示す。

0054

0055

(実施例23〜24)各例において、用いるアルデヒドの量を、それぞれスルフィドに対して6当量、8当量に変えて反応を行なった以外は、実施例19と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表5に示す。

0056

ID=000018HE=045 WI=105 LX=0525 LY=0300
注 *1:スルフィド類に対するピバルアルデヒドの当量数

0057

(実施例25)実施例1において、3−ホルミル−2,4−ジオキソペンタンを用いる代わりに、2−ホルミル−1−(1’,3’,5’−トリメチルフェニル)−1,3−ジオキソブタンを用いる以外は、実施例1と同様にして行い、光学活性配位子および、前記式(f)で表される光学活性Mn(III)錯体を調製した。これを触媒として用いる以外は、実施例19と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表6に示す。

0058

(実施例26)
光学活性Mn(III)錯体触媒の合成
(S,S)−1,2−ジフェニルエチレンジアミン640mg(3.0mmol)と、塩化メチレン15mlと、メタノール15mlとの混合溶液に、酢酸マンガン(III)二水和物680mg(2.5mmol)を添加した後、2−ホルミル−3−オキソブタン酸エチル1.12g(6.0mmol) の塩化メチレン(5ml)溶液を加え、40℃で1時間撹拌して反応させた。放冷後、塩化リチウム320mg(7.6mmol)を加え、再び40℃に加熱し、さらに1 時間撹拌して反応させた。放冷後、反応混合物濃縮し、塩化メチレン—水で抽出操作を行ない、有機層として塩化メチレン溶液を分離し、これを無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次に、塩化メチレン溶液を濃縮した後、クロロホルムを加え、さらに、エーテルをゆっくり加えて、固体を生成させた。生成した固体を濾別し、エーテルで洗浄した後、減圧下乾燥し、茶色固体として、前記式(g)で表される光学活性Mn(III) 錯体触媒780mg(収率:54%) を得た。

0059

スルフィドの不斉酸化反応
前記式(g)で表される光学活性Mn(III)錯体を触媒として用いる以外は、実施例19と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表6に示す。

0060

(実施例27)2−ホルミル−3−オキソブタン酸エチルを用いる代わりに、2−ホルミル−3−オキソブタン酸シクロペンチルを用いる以外は、実施例26と同様にして、前記式(h)で表される光学活性Mn(III)錯体を調製した。これを触媒として用いる以外は、実施例19と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表6に示す。

0061

(実施例28)2−ホルミル−3−オキソブタン酸エチルを用いる代わりに、2−ホルミル−3−オキソブタン酸イソボルニルを用いる以外は、実施例26と同様にして行い、前記式(i)で表される光学活性Mn(III)錯体を調製した。これを触媒として用いる以外は、実施例19と同様にして行い、スルホキシドを得た。結果を表6に示す。

0062

0063

(実施例29〜37)各例において、スルフィドとして2−ブロモフェニルメチルスルフィドを用いる代わりに、それぞれメチルフェニルスルフィド、エチルフェニルスルフィド、ベンジルフェニルスルフィド、メチル−4−トルイルスルフィド、4−tert−ブチルフェニルメチルスルフィド、メチル2-ナフチルスルフィド、2−クロロフェニルメチルスルフィド、4−ブロモフェニルメチルスルフィド、メチル4-ニトロフェニルスルフィドを用いて反応を行なった以外は、実施例25と同様にして行い、スルホキシドを得た。なお、光学純度の決定は、光学活性HPLCカラムを用いてHPLCで行った。結果を表7に示す。

0064

発明の効果

0065

本発明の方法によれば、酸化剤として安全で安価な酸素分子を用い、スルフィド類から光学活性スルホキシドを製造することができる。この光学活性スルホキシドは、医薬品、または農薬などの生理活性化合物の合成中間体となる光学活性体を合成する際に、光学活性点の導入に対して有用な反応試剤となる。

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