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図面 (9)

目的

高調波混入方向を検出するための演算が簡単で、しかも環境変化による検出誤差が生じにくい高調波信号処理装置を実現する。

構成

電源が発生するアナログ信号電圧及び電流をそれぞれデジタル信号に変換81,82し、変換した電圧及び電流の中から高調波成分デジタルバンドパスフィルタ83,84により取り出す。取り出した電圧の位相を(90−α)°だけシフト85する。位相シフトされた電圧とデジタルバンドパスフィルタを通過後の電流を掛け算する86。この掛け算値から求められた瞬時電力値を一定時間にわたって足し算する87。足し算値は、電流の位相が電圧の位相に対してlagα°〜lead(180−α)°の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないときは負の値をとる。足し算値の符号をもとに配電線のどちらの方向から高調波が混入しているかを検出する88。

概要

背景

電源電力を供給する配電線高調波混入すると、電源が発生する交流電圧交流電流波形が歪む。高調波信号処理装置は、配電線のいくつかの場所で高調波の検出を行い、配電線に接続されている機器の中でどの機器が高調波を混入しているかを見つけ出すために用いられる装置である。

図8は従来における高調波信号処理装置の構成例を示した図である。図8で、1及び2は配電線から供給されるアナログ信号電圧及び電流から高調波成分を取り出すアナログバンドパスフィルタである。3はアナログバンドパスフィルタ1を通過した後の電圧とアナログバンドパスフィルタ2を通過した後の電流がゼロの値を同じ方向に通過する時間の差を測り、測った値から位相値を計算する位相検出器である。4は位相検出器3で検出した位相値から高調波の混入方向を判別する高調波方向判別器である。この高調波方向判別器4は検出した位相値に対して、その値がlagα°〜lead(180−α)°の範囲に入っていれば1を、入っていなければ0の論理値信号を出力する。検出範囲がlag0°〜lead180°でなくlagα°〜lead(180−α)°となっているのは、配電線、電圧用トランス電流用トランス等によって生じる位相誤差−αを補償するためである。

図8のような構成の場合、位相値を求めることにより混入方向を検出しているため、検出のための演算が面倒になるという問題点があった。また、位相値はアナログ信号で与えられるため、温度変化などの環境変化による検出誤差が生じやすい。

概要

高調波の混入方向を検出するための演算が簡単で、しかも環境変化による検出誤差が生じにくい高調波信号処理装置を実現する。

電源が発生するアナログ信号の電圧及び電流をそれぞれデジタル信号に変換81,82し、変換した電圧及び電流の中から高調波成分をデジタルバンドパスフィルタ83,84により取り出す。取り出した電圧の位相を(90−α)°だけシフト85する。位相シフトされた電圧とデジタルバンドパスフィルタを通過後の電流を掛け算する86。この掛け算値から求められた瞬時電力値を一定時間にわたって足し算する87。足し算値は、電流の位相が電圧の位相に対してlagα°〜lead(180−α)°の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないときは負の値をとる。足し算値の符号をもとに配電線のどちらの方向から高調波が混入しているかを検出する88。

目的

本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、デジタル回路で求めた電力値の符号から高調波の混入方向を検出するという検出方式をとることにより、高調波の混入方向を検出するための演算が簡単で、しかも環境変化による検出誤差が生じにくい検出方式になった高調波信号処理装置を実現することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

電源電力を供給する配電線の任意の位置に接続され、配電線にどちらの方向から高調波信号混入しているかを検出する高調波信号処理装置において、配電線から供給されるアナログ信号電圧及び電流をそれぞれデジタル信号に変換するA/D変換器と、このA/D変換器で変換した電圧及び電流に含まれる高調波成分を取り出すデジタルバンドパスフィルタと、このデジタルバンドパスフィルタを通過した後の電圧の位相を(90−α)°(ただし、αはアナログ信号の電圧及び電流に生じる位相誤差補正量)だけシフトする位相シフタと、この位相シフタを通過した後の電圧と前記デジタルバンドパスフィルタを通過した後の電流を掛け算する掛け算器と、この掛け算器の掛け算値から求められた瞬時電力値を一定時間にわたって足し算し、電流の位相が電圧の位相に対してlagα°〜lead(180−α)°の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないときは負の値をとる足し算値を算出する積分器と、この積分器で求めた足し算値の符号をもとに配電線のどちらの方向から高調波信号が混入しているかを検出する方向検出手段と、を具備したことを特徴とする高調波信号処理装置。

請求項2

前記A/D変換器で変換した電圧に含まれるn次高調波成分(ただし、nは整数)を取り出すn次バンドパスフィルタと、前記A/D変換器で変換した電圧に含まれるm次高調波成分(ただし、mは整数)を取り出すm次バンドパスフィルタと、前記n次バンドパスフィルタで取り出したn次高調波成分の実効値を算出する第1の実効値算出手段と、前記m次バンドパスフィルタで取り出したm次高調波成分の実効値を算出する第2の実効値算出手段と、を具備したことを特徴とする請求項1記載の高調波信号処理装置。

請求項3

前記A/D変換器で変換した電圧に含まれる基本波成分を取り出す基本波抽出用バンドパスフィルタと、前記A/D変換器で変換した電圧から基本波成分を除去する基本波除去用ハイパスフィルタと、前記基本波抽出用バンドパスフィルタで取り出した基本波成分の実効値を算出する第1の実効値算出手段と、前記基本波除去用ハイパスフィルタを通過した基本波成分を除く高調波成分の実効値を算出する第2の実効値算出手段と、前記第2の実効値算出手段で算出した実効値を前記第1の実効値算出手段で算出した実効値で除算して歪率を算出する除算手段と、を具備したことを特徴とする請求項1記載の高調波信号処理装置。

請求項4

前記A/D変換器で変換した電圧に含まれる直流成分を除去して全高調波成分を取り出す直流成分除去用ハイパスフィルタと、前記A/D変換器で変換した電圧から基本波成分を除去する基本波除去用ハイパスフィルタと、前記直流成分除去用ハイパスフィルタを通過した全高調波成分の実効値を算出する第1の実効値算出手段と、前記基本波除去用ハイパスフィルタを通過した基本波成分を除く高調波成分の実効値を算出する第2の実効値算出手段と、前記第2の実効値算出手段で算出した実効値を前記第1の実効値算出手段で算出した実効値で除算して全歪率を算出する除算手段と、を具備したことを特徴とする請求項1記載の高調波信号処理装置。

技術分野

図5図6および図7の実施例によれば、FFT演算を行う高価なシステムを用いることなく、安価で簡略な回路で特定の高調波信号レベルチェックと、高調波の歪率及び全歪率の測定を行うことができる。

背景技術

0001

本発明は、電源電力を供給する配電線の任意の位置に接続され、どちらの方向から配電線に高調波が混入しているかを検出する高調波信号処理装置に関するものである。

0002

電源の電力を供給する配電線に高調波が混入すると、電源が発生する交流電圧交流電流波形が歪む。高調波信号処理装置は、配電線のいくつかの場所で高調波の検出を行い、配電線に接続されている機器の中でどの機器が高調波を混入しているかを見つけ出すために用いられる装置である。

0003

図8は従来における高調波信号処理装置の構成例を示した図である。図8で、1及び2は配電線から供給されるアナログ信号電圧及び電流から高調波成分を取り出すアナログバンドパスフィルタである。3はアナログバンドパスフィルタ1を通過した後の電圧とアナログバンドパスフィルタ2を通過した後の電流がゼロの値を同じ方向に通過する時間の差を測り、測った値から位相値を計算する位相検出器である。4は位相検出器3で検出した位相値から高調波の混入方向を判別する高調波方向判別器である。この高調波方向判別器4は検出した位相値に対して、その値がlagα°〜lead(180−α)°の範囲に入っていれば1を、入っていなければ0の論理値信号を出力する。検出範囲がlag0°〜lead180°でなくlagα°〜lead(180−α)°となっているのは、配電線、電圧用トランス電流用トランス等によって生じる位相誤差−αを補償するためである。

発明が解決しようとする課題

0004

図8のような構成の場合、位相値を求めることにより混入方向を検出しているため、検出のための演算が面倒になるという問題点があった。また、位相値はアナログ信号で与えられるため、温度変化などの環境変化による検出誤差が生じやすい。

課題を解決するための手段

0005

本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、デジタル回路で求めた電力値の符号から高調波の混入方向を検出するという検出方式をとることにより、高調波の混入方向を検出するための演算が簡単で、しかも環境変化による検出誤差が生じにくい検出方式になった高調波信号処理装置を実現することを目的とする。

0006

本発明は次のとおりの構成になった高調波信号処理装置である。
(1)電源の電力を供給する配電線の任意の位置に接続され、配電線にどちらの方向から高調波信号が混入しているかを検出する高調波信号処理装置において、配電線から供給されるアナログ信号の電圧及び電流をそれぞれデジタル信号に変換するA/D変換器と、このA/D変換器で変換した電圧及び電流に含まれる高調波成分を取り出すデジタルバンドパスフィルタと、このデジタルバンドパスフィルタを通過した後の電圧の位相を(90−α)°(ただし、αはアナログ信号の電圧及び電流に生じる位相誤差の補正量)だけシフトする位相シフタと、この位相シフタを通過した後の電圧と前記デジタルバンドパスフィルタを通過した後の電流を掛け算する掛け算器と、この掛け算器の掛け算値から求められた瞬時電力値を一定時間にわたって足し算し、電流の位相が電圧の位相に対してlagα°〜lead(180−α)°の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないときは負の値をとる足し算値を算出する積分器と、この積分器で求めた足し算値の符号をもとに配電線のどちらの方向から高調波信号が混入しているかを検出する方向検出手段と、を具備したことを特徴とする高調波信号処理装置。
(2)前記A/D変換器で変換した電圧に含まれるn次高調波成分(ただし、nは整数)を取り出すn次バンドパスフィルタと、前記A/D変換器で変換した電圧に含まれるm次高調波成分(ただし、mは整数)を取り出すm次バンドパスフィルタと、前記n次バンドパスフィルタで取り出したn次高調波成分の実効値を算出する第1の実効値算出手段と、前記m次バンドパスフィルタで取り出したm次高調波成分の実効値を算出する第2の実効値算出手段と、を具備したことを特徴とする(1)記載の高調波信号処理装置。
(3)前記A/D変換器で変換した電圧に含まれる基本波成分を取り出す基本波抽出用バンドパスフィルタと、前記A/D変換器で変換した電圧から基本波成分を除去する基本波除去用ハイパスフィルタと、前記基本波抽出用バンドパスフィルタで取り出した基本波成分の実効値を算出する第1の実効値算出手段と、前記基本波除去用ハイパスフィルタを通過した基本波成分を除く高調波成分の実効値を算出する第2の実効値算出手段と、前記第2の実効値算出手段で算出した実効値を前記第1の実効値算出手段で算出した実効値で除算して歪率を算出する除算手段と、を具備したことを特徴とする(1)記載の高調波信号処理装置。
(4)前記A/D変換器で変換した電圧に含まれる直流成分を除去して全高調波成分を取り出す直流成分除去用ハイパスフィルタと、前記A/D変換器で変換した電圧から基本波成分を除去する基本波除去用ハイパスフィルタと、前記直流成分除去用ハイパスフィルタを通過した全高調波成分の実効値を算出する第1の実効値算出手段と、前記基本波除去用ハイパスフィルタを通過した基本波成分を除く高調波成分の実効値を算出する第2の実効値算出手段と、前記第2の実効値算出手段で算出した実効値を前記第1の実効値算出手段で算出した実効値で除算して全歪率を算出する除算手段と、を具備したことを特徴とする(1)記載の高調波信号処理装置。

0007

第1の発明では、電源が発生するアナログ信号の電圧及び電流をそれぞれデジタル信号に変換し、変換した電圧及び電流の中から高調波成分をデジタルバンドパスフィルタにより取り出す。取り出した電圧の位相を(90−α)°だけシフトする。位相シフトされた電圧とデジタルバンドパスフィルタを通過後の電流を掛け算する。この掛け算値から求められた瞬時電力値を一定時間にわたって足し算する。足し算値は、電流の位相が電圧の位相に対してlagα°〜lead(180−α)°の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないときは負の値をとる。足し算値の符号をもとに配電線のどちらの方向から高調波が混入しているかを検出する。第2の発明では、A/D変換器で変換した電圧に含まれるn次高調波成分とm次高調波成分を取り出し、これらの実効値を求める。第3の発明では、基本波成分を取り出し、この実効値を求める。また、基本波成分を除く高調波成分を取り出し、この実効値を求める。そして、後者の実効値を前者の実効値で除算して歪率を求める。第4の発明では、直流成分を除去して全高調波成分を取り出し、この実効値を求める。また、基本波成分を除く高調波成分を取り出し、この実効値を求める。そして、後者の実効値を前者の実効値で除算して全歪率を求める。

0008

以下、図面を用いて本発明を説明する。図1は本発明の一実施例を示した構成図である。図1において、5は電源の電力を供給する配電線、6は配電線5から電圧を検出する電圧用トランス(以下、PTという)、7は配電線5から電流を検出する電流用トランス(以下、CTという)である。8はA/D変換器とデジタル信号処理回路を有する電力演算回路である。この電力演算回路8は、例えばモノリシック集積回路で構成される。9は電力演算回路8を動作させるための演算プログラムを格納したメモリである。このメモリ9は、例えばROMで構成される。

0009

このように構成した方向検出装置で、PT6とCT7は配電線5から電圧、電流をアナログ信号として検出し電力演算回路8に出力する。電力演算回路8は内蔵しているA/D変換器によって、入力された電圧、電流をそれぞれデジタル信号に変換する。さらに、電力演算回路8はアドレスを指定することによってメモリ9から演算プログラムを読み出し、その動作を繰り返すことにより演算プログラムの実行を進め、高調波の混入方向を表す論理値信号を出力する。このように、必要な演算をすべてメモリ9中の演算プログラムとすることにより、回路構成の簡素化だけでなく、信頼性の向上、誤差の減少、調整時間の節約という効果も実現できる。

0010

図2図1の電力演算回路8の具体的構成例を示した図である。図2で、81及び82はA/D変換器であり、それぞれPT6及びCT7によって検出した電圧及び電流をデジタル信号に変換する。83及び84はA/D変換器81及び82によってデジタル信号に変換された電圧及び電流に含まれる高調波成分を取り出すデジタルバンドパスフィルタである。85はバンドパスフィルタ83を通過後の電圧の位相を(90−α)°(ただし、αは電圧及び電流に生じる位相誤差の補正量)だけ進める位相シフタである。86は位相シフタ85により位相を進めた電圧とバンドパスフィルタ84を通過後の電流を掛け算して瞬時電力を計算する掛け算器である。87は掛け算器86で計算した瞬時電力を一定時間にわたって足し算して電力を計算する積分器である。ここでいう一定時間とは、電圧または電流の周期整数倍の時間である。88は積分器87で計算した電力の符号ビットを取り出し、この符号ビットから高調波の混入方向を検出し、検出結果を混入方向を表す論理値信号として出力する方向検出手段である。

0011

位相シフタ85により電圧の位相を(90−α)°進めるのは、電圧と電流の位相差がlagα°〜lead(180−α)°のときに積分器87の出力である電力値が正となるように補正するためである。検出範囲をlag0°〜lead180°でなくlagα°〜lead(180−α)°とするのは、配電線、電圧用トランス、電流用トランスによって生じる位相誤差−αを補償するためである。

0012

PT6とCT7によって検出した電圧の位相と電流の位相の差は、配電線に混入された高調波に応じて変化する。ところで、配電線に接続された高調波信号処理装置は、配電線、電圧用トランス及び電流用トランスを介して電圧と電流を得ている。これらの配電線、電圧用トランス及び電流用トランスも負荷となり、電圧Vと電流iとの間に位相誤差−αを生じさせる。この位相誤差−αは、高調波とは無関係に生じる位相誤差である。

0013

ここで、検出範囲をlagα°〜lead(180−α)°に設定した理由を説明する。図3は電圧と電流のベクトル図である。PT6及びCT7によって検出した電圧及び電流ををあらわすベクトルをV及びiとする。いま、電圧Vの位相が図の位置にあるとする。配電線、電圧用トランス及び電流用トランスの影響により、電圧Vと電流iとの間に位相誤差−αが生じる。電圧Vから位相をα°だけずらした軸をlとする。位相シフタ85は電圧Vの位相を(90−α)°だけ進める。位相を進めた電圧をV′とする。電圧V′がある軸mの方向は軸lと直交する方向になる。掛け算器86は電圧V′と電流iとを掛ける。掛け算によって得られた電流iの軸mへの写影は次のとおりになる。
電圧Vと電流iの位相差が、lagα°〜lead(180−α)°の範囲内にあれば正になる。
電圧Vと電流iの位相差が、lagα°〜lead(180−α)°の範囲内になければ負になる。
ここで、軸lを境にしてb側(電圧V′と同一側)を正、c側(電圧V′と逆側)を負とする。このことから、検出範囲をlagα°〜lead(180−α)°に設定した。

0014

このようにして検出した高調波の混入方向により高調波が図1のA方向から混入されているかB方向から混入されているかを判別できる。

0015

図2のデジタルバンドパスフィルタの特性を説明する。図2で、デジタルバンドパスフィルタ83,84の次数をN、フィルタの特性を決める係数列をAn,Bn、デジタルバンドパスフィルタ83,84のnサンプリング周期前の入出力値をXn,Ynとすると、デジタルバンドパスフィルタの今回のサンプリング周期の出力値Y0は(1)式で表される。
ID=000005HE=015 WI=114 LX=0480 LY=2350
(1)式において、An,Bnを適切に設定することにより、バタワースチェビシェフ、逆チェビシェフ、または連立チェビシェフのN次デジタルバンドパスフィルタを構成することができる。

0016

図2の位相シフタの特性を説明する。位相シフタ85の位相シフト量を決める定数をC、位相シフタ85の前回サンプリングの入出力値をX1,Y1、今回のサンプリング周期の入力値をX0とすると、位相シフタ85の今回のサンプリング周期の出力値Y0は(2)式で表される。
Y0=C(Y1+X0)−X1 (2)
(2)式において、Cの値を適切に設定することにより、振幅を変えずに対象とする周波数の信号の位相を90°進める位相シフタを構成することができる。

0017

なお、図4に示すようにメモリ9を電力演算回路8に内蔵した構成にしてもよい。

0018

図5は本発明の他の実施例の要部構成図である。この実施例は、図1の高調波信号処理装置に図5に示す回路を付加して特定の高調波のレベルを測定できる構成にした高調波信号処理装置である。図5で、10は図1のA/D変換器81で変換した電圧に含まれるn次高調波成分(ただし、nは整数)を取り出すn次バンドパスフィルタ、11はA/D変換器81で変換した電圧に含まれるm次高調波成分(ただし、mは整数)を取り出すm次バンドパスフィルタである。13はn次バンドパスフィルタ10で取り出したn次高調波成分の実効値を算出する実効値算出手段、14はm次バンドパスフィルタ11で取り出したm次高調波成分の実効値を算出する実効値算出手段である。このようにして特定の高調波を取り出してその実効値を算出する。図5の高調波信号処理装置は次のような場合に使用する。例えば、モータ駆動回路に用いる進相コンデンサに対して5次高調波、7次高調波等は悪影響を及ぼす。これにより、進相コンデンサが十分な進相を行わなくなる。この結果、無効電力が増えてモータの発熱量が多くなり、火災爆発につながることがある。図5の高調波信号処理装置では、5次高調波、7次高調波等を抽出し、その実効値を測定することにより、5次高調波、7次高調波等がフォトダイオードに対してどれだけ影響を及ぼすかをチェックできる。

0019

図5の実施例によれば、FFT高速フーリエ変換)演算を行う高価なシステムを用いることなく、安価で簡略な回路で特定の高調波の信号レベルをチェックできる。

0020

図6は本発明の他の実施例の要部構成図である。この実施例は、図1の高調波信号処理装置に図6に示す回路を付加して歪率を測定できる構成にした高調波信号処理装置である。図6で、14はA/D変換器81で変換した電圧に含まれる基本波成分を取り出す基本波抽出用バンドパスフィルタ、15はA/D変換器81で変換した電圧から基本波成分を除去する基本波除去用ハイパスフィルタである。16は基本波抽出用バンドパスフィルタ14で取り出した基本波成分の実効値を算出する実効値算出手段、17は基本波除去用ハイパスフィルタ15を通過した基本波成分を除く高調波成分の実効値を算出する実効値算出手段である。18は実効値算出手段17で算出した実効値を実効値算出手段16で算出した実効値で除算して歪率を算出する除算手段である。除算手段18は次式の演算を行う。

0021

図6の実施例によれば、FFT演算を行う高価なシステムを用いることなく、安価で簡略な回路で高調波の歪率を測定できる。

0022

図7は本発明の他の実施例の要部構成図である。この実施例は、図1の高調波信号処理装置に図7に示す回路を付加して全歪率を測定できる構成にした高調波信号処理装置である。図7で、19はA/D変換器81で変換した電圧に含まれる直流成分を除去して全高調波成分を取り出す直流成分除去用ハイパスフィルタ、20はA/D変換器81で変換した電圧から基本波成分を除去する基本波除去用ハイパスフィルタである。21は直流成分除去用ハイパスフィルタ19を通過した全高調波成分の実効値を算出する実効値算出手段、22は基本波除去用ハイパスフィルタ20を通過した基本波成分を除く高調波成分の実効値を算出する実効値算出手段である。23は実効値算出手段22で算出した実効値を実効値算出手段21で算出した実効値で除算して全歪率を算出する除算手段である。除算手段23は次式の演算を行う。

0023

図7の実施例によれば、FFT演算を行う高価なシステムを用いることなく、安価で簡略な回路で高調波の全歪率を測定できる。

図面の簡単な説明

0024

本発明によれば次の効果が得られる。
図1の実施例では次の効果が得られる。従来例では、アナログ回路で位相値を求め、求めた位相値が所定の範囲に入っているかいないかによって高調波の混入方向を検出していた。このため、検出のための演算が面倒になる。また、アナログ回路で求めた位相値は、温度等の環境変化による誤差が生じやすい。これに対して本発明では、デジタル回路で電力値を求め、求めた電力値の符号から高調波の混入方向を検出している。この検出方式によれば、わざわざ位相値を求めることなく、電力値の符号だけで判別している。このため、従来例に比べて方向検出のための演算が簡単になる。また、従来例のようなアナログ信号の位相値から検出するのではなく、デジタル信号の電力値の符号から検出しているため、環境変化による検出誤差が生じにくくなる。すなわち、本発明は、アナログ信号処理で方向検出をしていた従来例をデジタル信号処理に変えただけでなく検出方式も異なるものである。これらのことから本発明によれば、高調波の混入方向を検出するための演算が簡単で、しかも環境変化による検出誤差が生じにくい検出方式になった方向検出装置を実現できる。

--

0025

図1本発明の一実施例を示した構成図である。
図2図1の装置の要部構成図である。
図3図1の装置に供給される電圧と電流のベクトル図である。
図4本発明の他の実施例の構成図である。
図5本発明の他の実施例の要部構成図である。
図6本発明の他の実施例の要部構成図である。
図7本発明の他の実施例の要部構成図である。
図8従来における高調波信号処理装置の構成例を示した図である。

0026

5配電線
10 n次バンドパスフィルタ
11 m次バンドパスフィルタ
12,13,16,17,21,22実効値算出手段
14基本波抽出用バンドパスフィルタ
15,20基本波除去用ハイパスフィルタ
18,23除算手段
19直流成分除去用ハイパスフィルタ
81,82 A/D変換器
83,84デジタルバンドパスフィルタ
85位相シフタ
86掛け算器
87積分器
88方向検出手段

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