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※この項目の情報は公開日時点(1996年8月6日)のものです。
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構成
効果
概要
背景
従来、暗記ペン用として市販されているチェックペンについては、特公昭57−37871号公報(暗記能率増進学習具)の「黒色印刷による一連の表示のうち特定の表示のみを包囲する特定区域aの地を、前記表示の視認が可能に一つの補色対の一方の色に着色した書面Aと、前記した補色対の他方の色の透明な地色をもつチェックシートBとを組にし、チェックシートBの透視下における特定区域aの暗転した地色に前記特定の表示を混同させてなる暗記能率増進学習具」の内容を元にして、書面Aにあたる部分を着色ペンおよび消去ペンの2本を用いて、着色と消色に使用している。しかしながら、この暗記用ペンは、2本のペンを使用するという煩わしさがあること、消色直後の筆記面に着色ペンで筆記しにくいこと、別のペンで筆記した場合に描線が滲みやすいこと、さらには、着色ペン、消色ペンを繰り返し使用することによって筆記面を傷めやすいことなどの欠点を有している。他方、筆記後に消しゴムで消去できる消去性インキは、特開平4−56090号公報に「0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有する樹脂、着色球状微粒子および水を含有することを特徴とする消去性インキ」として開示されている。しかしながら、この消去性インキは、一般的な顔料の組合せにおいては、暗記ペン用として供するためのチェックシート使用時の下地隠蔽性が得られていない。
概要
0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有する樹脂、微粒子顔料、隠蔽材および水を含有することを特徴とする暗記ペン用消去性インキ組成物。
本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物は、微粒子顔料の粒径および配合量等を規定することにより、チェックシート使用時の下地隠蔽性を発現させ、更に、隠蔽材添加によるマスキング性増加効果により、従来の消しゴム消去性インキにはない、暗記ペン用ペンインキへの展開に供するものである。
目的
本発明の目的は、上記欠点を改良することであり、暗記ペンとしての使用に供する下地隠蔽性および消しゴムでの消去性に優れた暗記ペン用消去性インキ組成物を提供することである。
効果
実績
- 技術文献被引用数
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- 1件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
請求項2
樹脂が、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルニトリルとブタジエンとの共重合物のニトリルゴム、イソブチレンとイソプレンとの共重合体であるブチルゴム、シス1,4ポリイソプレン、アクリル酸の各種のエステルのゴム状重合体(アクリルゴム)、多硫化系ゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴムなどのゴム状物質、スチレン・アクリルニトリル共重合体、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合体、アクリルニトリル・塩化ビニリデン共重合体などのアクリルニトリル系重合体、塩化ビニル系重合体、塩化ビニリデン系重合体などビニル塩化物重合体、酢酸ビニル重合体、酢酸ビニル‐エチレン重合体、酢酸ビニル‐エチレン‐塩化ビニル重合体、酢酸ビニルマレート重合体などの酢酸ビニル系重合体、ポリブテン、ポリエチレンなどのポリオレフィンから選ばれた重合体である請求項1記載の暗記ペン用消去性インキ組成物。
請求項3
界面活性剤を添加した請求項1もしくは2記載の暗記ペン用消去性インキ組成物。
請求項4
界面活性剤がソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリン・アルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミドなどの非イオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N‐アシルアミノ酸塩、N‐アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン性界面活性剤から選ばれた界面活性剤である請求項3記載の暗記ペン用消去性インキ組成物。
請求項5
微粒子顔料の粒子径0.05〜1μである請求項1ないし4記載の暗記ペン用消去性インキ組成物。
請求項6
微粒子顔料の含有量が0.2〜10%である請求項1ないし5記載の暗記ペン用消去性インキ組成物。
請求項7
請求項8
隠蔽材の含有量が、5〜40%である請求項1ないし7記載の暗記ペン用消去性インキ組成物。
技術分野
背景技術
0002
従来、暗記ペン用として市販されているチェックペンについては、特公昭57−37871号公報(暗記能率増進学習具)の「黒色印刷による一連の表示のうち特定の表示のみを包囲する特定区域aの地を、前記表示の視認が可能に一つの補色対の一方の色に着色した書面Aと、前記した補色対の他方の色の透明な地色をもつチェックシートBとを組にし、チェックシートBの透視下における特定区域aの暗転した地色に前記特定の表示を混同させてなる暗記能率増進学習具」の内容を元にして、書面Aにあたる部分を着色ペンおよび消去ペンの2本を用いて、着色と消色に使用している。しかしながら、この暗記用ペンは、2本のペンを使用するという煩わしさがあること、消色直後の筆記面に着色ペンで筆記しにくいこと、別のペンで筆記した場合に描線が滲みやすいこと、さらには、着色ペン、消色ペンを繰り返し使用することによって筆記面を傷めやすいことなどの欠点を有している。他方、筆記後に消しゴムで消去できる消去性インキは、特開平4−56090号公報に「0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有する樹脂、着色球状微粒子および水を含有することを特徴とする消去性インキ」として開示されている。しかしながら、この消去性インキは、一般的な顔料の組合せにおいては、暗記ペン用として供するためのチェックシート使用時の下地隠蔽性が得られていない。
発明が解決しようとする課題
0003
本発明の目的は、上記欠点を改良することであり、暗記ペンとしての使用に供する下地隠蔽性および消しゴムでの消去性に優れた暗記ペン用消去性インキ組成物を提供することである。
課題を解決するための手段
0004
本発明者は、前記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、特定の造膜温度もしくはガラス転移温度を有する樹脂に微粒子顔料および隠蔽材を配合することにより、暗記ペン用としての下地隠蔽性を具備することを見出し本発明を完成するに至った。
0005
すなわち、本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物は、0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有する樹脂、水、微粒子顔料および隠蔽材を含有することを特徴とする。好ましくは、さらに界面活性剤を添加したものである。
0006
本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物に用いる樹脂は、0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有する。0℃をこえる造膜温度もしくは0℃をこえるガラス転移温度を有する樹脂を使用した場合は、筆記描線の樹脂膜が硬く、脆いため消しゴムで擦った場合、筆記描線の樹脂膜を破壊しにくく、更に擦って破壊しても紙の繊維間に顔料を包み込んだ樹脂が残留するため、消去性は満足ではない。組成物中に占める樹脂の割合は、2〜50重量%、好ましくは、20〜30重量%の範囲で使用される。この添加量より少なければ消去性に不満足が生じ、多すぎれば、樹脂膜が硬くなり過ぎたり、インキの粘度が上がり過ぎて実用的ではない。
0007
具体的な樹脂としてはつぎに示すものから選択して、単独もしくは二種以上混合して用いられる。たとえば、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリルニトリルとブタジエンとの共重合物のニトリルゴム、イソブチレンとイソプレンとの共重合体であるブチルゴム、シス1,4ポリイソプレン、アクリル酸の各種のエステルのゴム状重合体(アクリルゴム)、多硫化系ゴム、エチレン・プロピレンゴム、ウレタンゴムなどのゴム状物質、スチレン・アクリルニトリル共重合体、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン三元共重合体、アクリルニトリル・塩化ビニリデン共重合体などのアクリルニトリル系重合体、塩化ビニル系重合体、塩化ビニリデン系重合体などビニル塩化物重合体、酢酸ビニル重合体、酢酸ビニル‐エチレン重合体、酢酸ビニル‐エチレン‐塩化ビニル重合体、酢酸ビニルマレート重合体などの酢酸ビニル系重合体、ポリブテン、ポリエチレンなどのポリオレフィンなどをあげることができる。
0008
本発明のインキの樹脂をさらに詳しく説明すると、上記した重合体のラテックス、エマルジョンの状態で水と共に用いることのできる樹脂が好ましい。たとえば、
*スチレンブタジエンラテックス(SBR)、
*アクリルニトリルブタジエンラテックス(NBR)、
*ビニルピリジン共重合体ラテックス(VP)、
*メチルメタクリレートブタジエンラテックス(MBR、ABR)、
*アクリレートラテックス(AR)、
*クロロプレンラテックス(CR)、
*イソプレンラテックス(IR)、
*ブチルラテックス(IIR)
*チオコールラテックス、
*ウレタンラテックス、
*天然ゴムラテックス(NR)、などをあげることができる。
0009
本発明のインキ組成物に用いる界面活性剤は、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリン・アルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミドなどの非イオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N‐アシルアミノ酸塩、N‐アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、α‐オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などの陰イオン性界面活性剤である。
0010
本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物に用いる微粒子顔料は、通常筆記具インキにおいて使用されている一般的な顔料のうち粒子径が0.05〜1μ、好ましくは0.05〜0.5μのものが使用される。粒子径がこの範囲を越えると、暗記ペンに供するためのチェックシート使用時の下地隠蔽性が得られない。また、微粒子顔料の暗記ペン用消去性インキ組成物に占める割合は、0.2〜10%、好ましくは1〜8%、更に好ましくは2〜5%である。この添加量より少なければ、下地隠蔽性が弱まり実用性に欠け、多すぎれば、筆記後の消去性が低下する。
0011
微粒子顔料としては、通常筆記具インキにおいて使用されている一般的な顔料が使用される。使用し得る顔料をカラーインデックス(C.I.)番号により例示すれば、無機顔料では、ピグメントレッド101、105、106、107、108、ピグメントブルー27、28、29、35、ピグメントグリーン17、18、19、21、有機顔料では、ピグメントレッド1、2、3、4、5、7、9、12、22、ピグメントブルー1、2、15、16、17、ピグメントグリーン2、7、8、10などが使用される。具体的には黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、キナクリドンレッド、モノアゾエロー、フタロシアンブルーなどである。白色、黒色を除く顔料が好ましい。
0012
水の含有量は組成物中20〜97.5重量%であり、好ましくはイオン交換水が使用される。いずれにしても、使用するペンの機構や所望する描線濃度を考慮した配合組成にすることが望ましい。本発明のインキには前記必須成分に加え、通常筆記具インキに使用される他の添加剤、たとえば界面活性剤、防菌剤、有機溶剤として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールなど必要に応じて添加することができる。
0013
本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物に用いる隠蔽材は、酸化チタン、酸化亜鉛などの隠蔽性の高い顔料を用いる。特に、酸化チタンが良好である。酸化チタンとしては、ルチル型、アナターゼ型などの各種の酸化チタンが使用できる。市販のものとしては、タイトーンSR−1、同R−650、同R−3L、同A−110、同A−150、同R−5N(以上、堺化学工業(株)製)、タイペークR−580、同R−550、同R−930、同A−100、同A−220、同CR−58(以上、石原産業(株)製)、クロノスKR−310、同KR−380、同KR−480、同KA−10、同KA−20、同KA−30、(以上、チタン工業(株)製)、タイピュアR−900、同R−931(以上、デュポン・ジャパン・リミテッド社製)などが挙げられる。また、隠蔽材の暗記ペン用消去性インキ組成物に占める割合は、5〜40%、好ましくは10〜35%、更に好ましくは20〜30%である。この添加量より少なければ、隠蔽性の補強効果が弱まり実用性に欠け、多すぎれば、隠蔽性が強すぎるために、下地まで隠蔽してしまい実用性に欠ける。
0014
本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物が良好な消しゴム消去性を有する理由は、0℃以下の造膜温度もしくは0℃以下のガラス転移温度を有する樹脂の持つ柔軟性により、描線膜を容易に破壊できること、また、描線膜が紙面より剥離する際に、紙の繊維間に入り込んだ顔料粒子をも同時に引き剥がすことができるためのと考えられる。更に、暗記ペンとしての使用に供することができる理由は、一般的な顔料の組合せでは得られなかったチェックシート使用時の下地隠蔽性を、使用顔料の粒径制限およびマスキング力向上としての隠蔽材を含有させることにより補ったためである。
0015
以下、実施例および比較例にて本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物についてのべる。
(実施例1)下記の成分を配合して、本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物を得た。
・微粒子赤顔料[BASF社製: “EP-200”] 2重量%
平均粒子径…0.22μ
・酸化チタン[デュポン・ジャパン・リミテッド社製:
“タイピュアR−931”] 28重量%
・アクリル‐ブタジエン系共重合体樹脂[日本ゼオン(株)製:
“商標Nipol 1571”,ガラス転移温度-30℃、固形分 40重量%]
50重量%
・水 20重量%
この暗記ペン用消去性インキ組成物は、まず、水に微粒子赤顔料および酸化チタンを加え、混合撹拌して均一な顔料分散液とし、これにアクリル‐ブタジエン共重合体樹脂を所定量添加して、更に混合撹拌して赤色の暗記ペン用消去性インキ組成物を製造した。
0016
(比較例1)
・赤色球状微粒子[日本触媒(株)製:“エポカラーFP-20”] 30重量%
平均粒子径…4.0μ
・アクリル‐ブタジエン系共重合体樹脂[日本ゼオン(株)製:
“商標Nipol 1571”,ガラス転移温度-30℃、固形分 40重量%]
50重量%
・水 20重量%
上記の配合にて、実施例1と同様にして、赤色インキを製造した。
0017
(実施例2)
・微粒子赤顔料[大日本インキ(株)製:“DISPERSE RED SD-1011”] 4重量%
平均粒子径…0.16μ
・酸化チタン[石原産業(株)製:"タイペークR-930”] 26重量%
・アクリロニトリルブタジエン系ラテックス[日本ゼオン(株)製:
“商標Nipol 540”,ガラス転移温度-42℃、固形分 45重量%]
50重量%
・ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル
[日光ケミカルズ(株)製:“OP-10”] 0.5重量%
・水 19.5重量%
上記配合に基づいてまず、水にノニオン系界面活性剤〔ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル〕、微粒子赤顔料および酸化チタンを加え撹拌した後、ダイノミルにて分散させて均一な顔料分散液とし、これにアクリルニトリルブタジエン樹脂を所定量添加して、更に混合撹拌して赤色の暗記ペン用消去性インキ組成物を製造した。
0020
ID=000002HE=045 WI=086 LX=0620 LY=0550
表1から明らかなように、本発明の暗記ペン用消去性インキ組成物は、暗記ペンとしての用途に対して、優れた性能を示す。
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