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技術 無段変速機の変速制御装置

出願人 日産自動車株式会社
発明者 山本雅弘
出願日 1995年1月11日 (24年6ヶ月経過) 出願番号 1995-002433
公開日 1996年7月23日 (23年0ヶ月経過) 公開番号 1996-189552
状態 未査定
技術分野 巻き掛け変速機 伝動装置(歯車、巻掛、摩擦)の制御 伝動装置(歯車、巻掛け、摩擦)の制御
主要キーワード 円弧径 漏れ油 ドレン量 可動フランジ 平衡位置 モディファイア 固定フランジ 弁開口
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図面 (7)

目的

変速制御弁平衡位置に関するオフセット無段変速機変速制御に影響することのないようにして、変速制御精度を高める。

構成

コントローラ17は車速VSPおよびスロットル開度TVOから目標変速比を求め、この目標変速比を達成するための指令SSMによりモータ23を駆動し、リンク22を介して弁21を操作する。弁21は、回路26が回路25およびドレンポート21bの双方に対し遮断された平衡位置から変位し、変速制御圧PS を変化させ、変速惹起する。変速の進行はシフタ24を介してリンク22にフィードバックされ、弁21を平衡位置に戻す。戻ったところで変速が終了して、目標変速比が達成される。コントローラ17は指令SSMの決定に際し、弁21の平衡位置オフセット量が変速に影響しないよう指令SSMを補正する。

概要

背景

無段変速機のうちVベルト式無段変速機を例にとって述べると、その変速制御装置は例えば特開昭58−200842号公報に記載のごとく、運転状態適応した好適な目標変速比演算し、これに対応した変速指令により対応距離だけ、ステップモータサーボモータ等のモータを駆動させて、変速リンクを介し変速制御弁平衡位置から目標変速比に対応したストローク位置に操作するよう構成する。この操作により該変速制御弁は目標変速比に対応した変速制御圧を作り出して出力し、無段変速機は当該変速制御圧に応動して目標変速比に向け無段階に変速される。

そして、かかる変速の進行につれ変速リンクは、変速比フィードバックされることで、変速制御弁を元の平衡位置に向け戻し、変速比が目標変速比になったところで変速制御弁が平衡位置に復帰することとなって、変速を終了する。

概要

変速制御弁の平衡位置に関するオフセットが無段変速機の変速制御に影響することのないようにして、変速制御精度を高める。

コントローラ17は車速VSPおよびスロットル開度TVOから目標変速比を求め、この目標変速比を達成するための指令SSMによりモータ23を駆動し、リンク22を介して弁21を操作する。弁21は、回路26が回路25およびドレンポート21bの双方に対し遮断された平衡位置から変位し、変速制御圧PS を変化させ、変速を惹起する。変速の進行はシフタ24を介してリンク22にフィードバックされ、弁21を平衡位置に戻す。戻ったところで変速が終了して、目標変速比が達成される。コントローラ17は指令SSMの決定に際し、弁21の平衡位置オフセット量が変速に影響しないよう指令SSMを補正する。

目的

本発明は、変速指令の決定に際して変速制御弁の平衡位置オフセット量を加味することで、上述の問題を解消することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

変速指令によりモータを、該変速指令に応じた距離だけ駆動することで変速リンクを介して変速制御弁平衡位置から操作し、この操作に応じて該変速制御弁が出力する変速制御圧により変速が進行するにつれ、前記変速リンクを介し前記変速制御弁を前記平衡位置に戻して変速を終了させるようにした無段変速機変速制御装置において、前記変速制御弁の平衡位置に関するオフセット量を求める平衡位置オフセット量演算手段と、該手段により求めた平衡位置オフセット量だけ前記変速指令を補正する変速指令補正手段とを具備することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。

請求項2

請求項1において、前記平衡位置オフセット量演算手段は、無段変速機が現在選択中の変速比を演算する変速比演算手段と、無段変速機の入力回転数を検出する入力回転数検出手段とを具え、これら手段で求めた変速比および入力回転数から、マップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求めるよう構成したことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。

請求項3

請求項2において、前記平衡位置オフセット量演算手段は、前記入回転数検出手段に代え、無段変速機の入力トルクを直接、または間接的に検出する入力トルク検出手段を具え、該手段により検出した入力トルクと、前記変速比演算手段で演算した変速比とから、マップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求めるよう構成したことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。

請求項4

請求項2または3において、前記マップにおける平衡位置オフセット量の値を、前記変速比の変化が0で且つ前記モータが停止中である間に、学習制御により補正する平衡位置オフセット量補正手段を付加したことを特徴とする無段変速機の変速制御装置。

技術分野

0001

本発明は、Vベルト無段変速機や、トロイダル型無段変速機等の無段変速機に用いる変速制御装置に関するものである。

背景技術

0002

無段変速機のうちVベルト式無段変速機を例にとって述べると、その変速制御装置は例えば特開昭58−200842号公報に記載のごとく、運転状態適応した好適な目標変速比演算し、これに対応した変速指令により対応距離だけ、ステップモータサーボモータ等のモータを駆動させて、変速リンクを介し変速制御弁平衡位置から目標変速比に対応したストローク位置に操作するよう構成する。この操作により該変速制御弁は目標変速比に対応した変速制御圧を作り出して出力し、無段変速機は当該変速制御圧に応動して目標変速比に向け無段階に変速される。

0003

そして、かかる変速の進行につれ変速リンクは、変速比フィードバックされることで、変速制御弁を元の平衡位置に向け戻し、変速比が目標変速比になったところで変速制御弁が平衡位置に復帰することとなって、変速を終了する。

発明が解決しようとする課題

0004

しかし従来の上記した変速制御装置は、変速制御弁の平衡位置が常時同じであることが前提であり、この前提に立ってモータへの変速指令を決定するため、変速制御弁の平衡位置がずれる時に以下の問題を生ずる。

0005

詳述すれば変速制御弁は、変速制御圧を出力するポート圧力源入力ポートおよびドレンポートの双方から遮断して変速を終了させる平衡位置が常に同じであることはなく、変速制御圧の値や、圧力源の圧力値や、ドレンされる油量に応じて僅かづつ偏り、所謂平衡位置のオフセット量が発生するのを免れない。

0006

それにもかかわらず従来の変速制御装置のように、目標変速比からマップ検索によりモータへの変速指令を一義的に決定するのでは、変速制御弁がオフセットをもった平衡位置となって変速を終了させた時に、変速比が未だ目標変速比になっていなかったり、逆に変速比が既に目標変速比をオーバーシュートしてしまっていたりし、変速制御非線形で、不正確なものにするという問題を生ずるし、次の変速指令も狙ったものと違うものになって、所定通りの変速制御を期待できないといった問題を生ずる。

0007

本発明は、変速指令の決定に際して変速制御弁の平衡位置オフセット量を加味することで、上述の問題を解消することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

この目的のため第1発明による無段変速機の変速制御装置は、変速指令によりモータを、該変速指令に応じた距離だけ駆動することで変速リンクを介して変速制御弁を平衡位置から操作し、この操作に応じて該変速制御弁が出力する変速制御圧により変速が進行するにつれ、前記変速リンクを介し前記変速制御弁を前記平衡位置に戻して変速を終了させるようにした無段変速機の変速制御装置において、前記変速制御弁の平衡位置に関するオフセット量を求める平衡位置オフセット量演算手段と、該手段により求めた平衡位置オフセット量だけ前記変速指令を補正する変速指令補正手段とを設けたことを特徴とするものである。

0009

第2発明による無段変速機の変速制御装置において、上記平衡位置オフセット量演算手段は、無段変速機が現在選択中の変速比を演算する変速比演算手段と、無段変速機の入力回転数を検出する入力回転数検出手段とを具え、これら手段で求めた変速比および入力回転数から、マップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求めるよう構成したことを特徴とするものである。

0010

第3発明による無段変速機の変速制御装置において、上記平衡位置オフセット量演算手段は、第2発明における入力回転数検出手段に代え、無段変速機の入力トルクを直接、または間接的に検出する入力トルク検出手段を具え、該手段により検出した入力トルクと、前記変速比演算手段で演算した変速比とから、マップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求めるよう構成したことを特徴とするものである。

0011

第4発明による無段変速機の変速制御装置は、前記マップにおける平衡位置オフセット量の値を、前記変速比の変化が0で且つ前記モータが停止中である間に、学習制御により補正する平衡位置オフセット量補正手段を付加したことを特徴とするものである。

0012

第1発明において無段変速機の変速制御装置は、変速指令によりモータを、該変速指令に応じた距離だけ駆動することで変速リンクを介して変速制御弁を平衡位置から操作する。ここで変速制御弁は、当該操作に応じた変速制御圧を出力し、変速を進行させる。この変速が進行するにつれて変速制御弁は、変速リンクを介して上記の平衡位置に向け戻され、この平衡位置に戻ったところで変速を終了させ、所定の変速を行わさせる。

0013

ここで平衡位置オフセット量演算手段は、変速制御弁の平衡位置に関するオフセット量を求め、変速指令補正手段は、この求めた変速制御弁の平衡位置オフセット量だけ、前記の変速指令を補正する。よって、変速制御弁の平衡位置オフセット量が変速制御精度に影響するのを排除することができ、このオフセット量に起因して変速終了時に、変速比が未だ目標変速比になっていなかったり、逆に変速比が既に目標変速比をオーバーシュートしてしまっていたりするといった弊害をなくすことができ、変速制御が非線形で、不正確なものになるという問題を解消し得る。

0014

第2発明においては、上記平衡位置オフセット量演算手段は、変速比演算手段で求めた現在選択中の変速比、および入力回転数検出手段で検出した無段変速機の入力回転数から、マップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求める。この場合、変速制御弁の平衡位置オフセット量が変速比および入力回転数によって把握され得る実情に符合して、平衡位置オフセット量の演算を正確に且つ簡便に求めることができ、実際的である。

0015

第3発明においては、上記平衡位置オフセット量演算手段は、入力トルク検出手段で直接的、または間接的に検出した無段変速機の入力トルク、および上記変速比演算手段で演算した変速比から、マップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求める。この場合、変速制御弁の平衡位置オフセット量が変速比および入力トルクによって把握され得る実情に符合して、平衡位置オフセット量の演算を正確に且つ簡便に求めることができ、実際的である。

0016

第4発明においては、平衡位置オフセット量補正手段が、前記マップにおける平衡位置オフセット量の値を、変速比の変化が0で且つモータが停止中である間に、学習制御により補正する。この場合、変速制御弁の平衡位置オフセット量が、無段変速機の経時劣化等に伴って変化することがあっても、それにつれて常時正確に補正され続け、上記の作用効果を長期不変に保つことができる。

0017

以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1は、Vベルト式無段変速機用に構成した変速制御装置の一実施例を示す。Vベルト式無段変速機はエンジン回転を入力される入力プーリとしてのプライマリプーリ1と、変速後の回転を出力する出力プーリとしてのセカンダリプーリ2とを具え、これらプライマリプーリ1およびセカンダリプーリ2間にVベルト3を巻き掛けして伝動系を構成する。そしてVベルト式無段変速機は、両プーリ1,2に対するVベルト3の巻き掛け円弧径を連続的に変化させてプーリ伝動比、つまり変速比を無段階に変更可能である。

0018

かかる無段変速を可能にするために、プライマリプーリ1は、固定フランジ1aに対向してプーリV溝を形成する可動フランジ1bを軸線方向へ変位可能とし、セカンダリプーリ2も、固定フランジ2aに対向してプーリV溝を形成する可動フランジ2bを軸線方向へ変位可能とする。そして、可動フランジ1bには固定フランジ1aに向かう方向に変速制御圧PS を作用させ、可動フランジ2bには固定フランジ2aに向かう方向にライン圧PLを作用させ、変速制御圧PS とライン圧PL との差圧に応じ両プーリ1,2に対するVベルト3の巻き掛け円弧径を無段階に変化させて、無段変速を行うものとする。

0019

ここでライン圧PLを制御するライン圧制御系を説明するに、このライン圧制御系は圧力源11と、これからの作動油をライン圧PL に調圧するプレッシャーレギュレータ弁12と、このプレッシャーレギュレータ弁にライン圧制御用モディファイア圧Pm を供給するためのプレッシャーモディファイア弁13と、このプレッシャーモディファイア弁13を制御するライン圧ソレノイド14と、該ソレノイドに一定の圧力PC を供給するパイロット弁15とで構成する。

0020

プレッシャーレギュレータ弁12は、圧力源11からの作動油を回路16に漏洩させつつ、また必要に応じてドレンポート12a よりドレンしつつ、モディファイア圧Pm に応じたライン圧PLに調圧する。パイロット弁15は回路16からの漏れ油を一定圧PC にしてライン圧ソレノイド14に供給し、ライン圧ソレノイド14は一定圧PC を駆動デューティDに応じたデューティ圧PD にしてモディファイア弁13に印加する。モディファイア弁13は、回路16から漏れ油をデューティ圧PD 、従ってライン圧ソレノイド14の駆動デューティDに応じたモディファイア圧Pm にし、これをプレッシャーレギュレータ弁12に印加してライン圧PL の上記制御に資する。よって、ライン圧PL はライン圧ソレノイド14の駆動デューティDを加減することで制御することができ、ソレノイド駆動デューティDはコントローラ17により決定することとする。

0021

次いで変速制御系を説明するに、これは変速制御圧PS を決定する変速制御弁21と、変速リンク22と、ステップモータ23とで構成する。変速リンク22は、一端をプライマリプーリ可動フランジ1bと共に変位するシフタ24に連節し、他端をステップモータ23により駆動されるよう連結し、両端間を変速制御弁21のスプール21aに枢着する。

0022

ここで変速制御弁21は回路25からのライン圧PLを減圧して回路26に変速制御圧PS を作り出すもので、スプール21aを図中上昇される時、変速制御圧回路26をライン圧回路25に通じて変速制御圧PS を上昇させ、スプール21aを図中下降される時、変速制御圧回路26をドレンポート21bに通じて変速制御圧PS を低下させるものとし、スプール21aの上記ストロークをステップモータ23により変速リンク22を介して制御する。そしてステップモータ21の回転位置をコントローラ17からのステップモータストローク指令(変速指令)SSMにより決定し、これにより後述の変速制御を実行するものとする。

0023

コントローラ17は、上記したようにソレノイド14を介したライン圧制御およびモータ23を介した変速制御を行うもので、これがためコントローラ17には、車速VSPを検出する車速センサ18からの信号、エンジンスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ19からの信号、プライマリプーリ1の回転数変速機入力回転数)Npri を検出するプライマリプーリ回転センサ(入力回転数検出手段)20からの信号をそれぞれ入力する。

0024

しかして、ライン圧制御については本発明と関係ないため、ここでは詳細な説明を省略し、変速制御のみについて説明する。ここでコントローラ17は実際上マイクロコンピュータで構成し、所定のプログラムにより変速制御を実行するが、ここでは便宜上、コントローラ17を図2において変速制御用の機能ブロック図で表し、この機能ブロック図に基づいて変速制御を説明することとする。

0025

図2においてコントローラ17は、目標変速比演算部31と、変速比偏差演算器32と、PID制御部33と、変速比演算手段に相当する実変速比演算部34と、ステップモータストローク位置演算部35と、平衡位置オフセット量演算手段に相当する変速制御弁平衡位置オフセット量演算部36と、変速指令補正手段に相当する補償器37とで構成する。目標変速比演算部31は、センサ18,19で検出した車速VSPおよびスロットル開度TVOから、図3に例示する変速線図に対応したマップから目標変速比i0 を求める。一方、実変速比演算部34は、センサ18で検出した車速VSPから判るセカンダリプーリ2の回転数(変速機出力回転数)、およびセンサ20で検出したプライマリプーリ1の回転数(変速機入力回転数)Npri 間の比、つまり実変速比ip を演算する。

0026

ステップモータストローク位置演算部35は、上記のようにして求めた実変速比ip に対応するステップモータ23のストローク位置SSTを、図4に対応するマップから検索により演算する。変速比偏差演算器32は、目標変速比i0 と、実変速比ip との偏差Δiを求め、PID制御部33はこの変速比偏差Δiをなくすための、つまり実変速比ip を目標変速比i0 に持ち来すのに必要な変速制御弁21の開口量SVを、周知のP(比例)、I(積分)、D(微分)演算により求める。

0027

補償器37は基本的には、ステップモータ23のストローク位置SSTと、変速制御弁21の開口量OSVに対応するステップモータストローク量との和値に相当する変速指令をステップモータ23に与えることで、以下のごとくに実変速比ip を目標変速比i0 に持ち来す変速制御が可能である。つまりステップモータ23は、コントローラ17(補償器37)からの変速指令により対応位置に駆動され、これによりステップモータ23はリンク22をシフタ24の周り回動させて、変速制御弁スプール21aを対応位置にストロークさせる。これにより変速制御弁21は、変速制御圧回路26を回路25およびドレンポート21bの双方から遮断した(双方に対し同じ連通度にした)平衡位置から外れて、回路25またはドレンポート21bの何れか一方に対する連通度を増すと共に、他方にに対する連通度を減少することにより、回路26の変速制御圧PS を変化させ、両プーリ1,2の可動フランジ1b,2bが変位することで変速比は上記の目標変速比i0 に持ち来たされる。

0028

この変速が進行するにつれてプライマリプーリ1の可動フランジ1bはシフタ24を介し変速リンク22をステップモータ23の周りで、変速制御弁スプール21aを元の平衡位置に戻すよう回動させ、変速制御弁21が元の平衡位置に戻ったところで変速を終了する。かかる変速に際し、変速制御弁21が常時同じ位置で平衡状態になれば、つまり平衡位置のオフセットがなければ、常時確実に実変速比ip を目標変速比i0 に一致させることができ、上記の変速制御を正確に行わせることができる。

0029

しかして、変速制御弁21は元圧であるライン圧PLの値や、変速制御圧PSや、ドレンポート21bからのドレン量に応じ、僅かに異なる位置で平衡状態となり、平衡位置のオフセットを免れない。従って、上記のように実変速比ip に応じたステップモータストローク位置SSTを求め、これを基準にしてステップモータ23への変速指令SSMを決定するだけでは、変速制御弁21の平衡位置オフセット量が変速に影響し、上記の狙い通りの変速制御を期し難い。本例では、この問題解決のために変速制御弁平衡位置オフセット量演算部36を設ける。

0030

ここで、変速制御弁平衡位置オフセット量演算部36は、図5に例示するオフセット量特性に対応するマップをもとに、実変速比ip およびプライマリプーリ回転数Npri から、変速制御弁21の平衡位置オフセット量ΔSSVをマップ検索により求める。なお、平衡位置オフセット量特性は図6に例示するように、実変速比ip と、変速機入力トルクTinまたはセカンダリプーリ2への供給圧(本例ではライン圧PL)とで把握することもできる。これがため、変速機入力トルクTinを直接検出する入力トルク検出手段(図示せず)、またはこれをライン圧PL から間接的に検出する入力トルク検出手段(図示せず)からの信号と、実変速比ip とから、図6に対応するマップをもとに、変速制御弁21の平衡位置オフセット量ΔSSVをマップ検索により求めることもできる。

0031

補償器37は、ステップモータ23への変速指令SSMを決定するに当たり、演算部35で演算したステップモータストローク位置SST、および制御部33で求めた弁開口量OSVだけで当該決定を行わず、平衡位置オフセット量ΔSSVを加味して、この平衡位置オフセット量ΔSSVが上記の変速制御に影響することのないよう、変速指令SSMを平衡位置オフセット量ΔSSVだけ補正する。

0032

かかる本例のような変速指令の補正を行うことで、変速制御弁21の平衡位置オフセット量ΔSSVが変速制御精度に影響するのを排除することができ、このオフセット量に起因して変速終了時に、変速比が未だ目標変速比になっていなかったり、逆に変速比が既に目標変速比をオーバーシュートしてしまっていたりするといった弊害をなくすことができ、変速制御が非線形で、不正確なものになるという問題を解消し得る。

0033

なお変速制御弁平衡位置オフセット量演算部36は、図5または図6における平衡位置オフセット量ΔSSVを固定値として持つに止まらず、実変速比ip が変化しておらず、且つステップモータ23が停止中である間に、学習制御により補正することができる。このとき変速制御弁平衡位置オフセット量演算部36は、平衡位置オフセット量補正手段の用もなし、ここにおいて学習補正量は、現在のステップモータ位置から平衡位置マップ値およびプライマリプーリ1の可動フランジストローク位置を減算して求める。

0034

ここで、プライマリプーリ1の可動フランジストローク位置は、実変速比ipからマップ検索により求めることができる。又、この際用いる実変速比ip と、プライマリプーリ1の可動フランジストローク位置との関係を表すマップは、幾何学的に求められる値に対してVベルトおよびプーリ間の滑り分を補正したマップとする。更に、当該Vベルトおよびプーリ間の滑り分についても、実変速比ip が変化しておらず、且つステップモータ23が停止中である間に、学習補正するのが良いことは勿論である。

発明の効果

0035

かくして第1発明による無段変速機の変速制御装置は、請求項1に記載のごとく、変速制御弁の平衡位置に関するオフセット量を求め、この求めた変速制御弁の平衡位置オフセット量だけ、変速制御用のモータに対する変速指令を補正する構成にしたから、変速制御弁の平衡位置オフセット量が変速制御精度に影響するのを排除することができ、このオフセット量に起因して変速終了時に、変速比が未だ目標変速比になっていなかったり、逆に変速比が既に目標変速比をオーバーシュートしてしまっていたりするといった弊害をなくすことができ、変速制御が非線形で、不正確なものになるという問題を解消し得る。

0036

第2発明による無段変速機の変速制御装置は、請求項2に記載のごとく、現在選択中の変速比および無段変速機の入力回転数からマップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求める構成にしたから、変速制御弁の平衡位置オフセット量が変速比および入力回転数によって把握され得る実情に符合して、平衡位置オフセット量の演算を正確に且つ簡便に求めることができ、実際的である。

0037

第3発明による無段変速機の変速制御装置は、請求項3に記載のごとく、直接的または間接的に検出した無段変速機の入力トルク、および現在選択中の変速比から、マップ検索により変速制御弁の平衡位置オフセット量を求める構成にしたから、変速制御弁の平衡位置オフセット量が変速比および入力トルクによって把握され得る実情に符合して、平衡位置オフセット量の演算を正確に且つ簡便に求めることができ、実際的である。

0038

第4発明による無段変速機の変速制御装置は、請求項4に記載のごとく、上記マップにおける平衡位置オフセット量の値を、変速比の変化が0で且つモータが停止中である間に、学習制御により補正する構成にしたから、変速制御弁の平衡位置オフセット量が、無段変速機の経時劣化等に伴って変化することがあっても、それにつれて常時正確に補正され続け、上記第1発明乃至第3発明の作用効果を長期不変に保つことができる。

図面の簡単な説明

0039

図1本発明一実施の態様になる変速制御装置を具えたVベルト式無段変速機の変速制御システム図である。
図2同例におけるコントローラを、変速制御用機能ブロック図として示した線図である。
図3同例において変速制御に際し用いる変速制御パターン図である。
図4同例において変速比とステップモータストローク位置との関係を示す線図である。
図5変速制御弁の平衡位置オフセット量に関する変化特性を例示する線図である。
図6変速制御弁の平衡位置オフセット量に関する変化特性の他の例を示する線図である。

--

0040

1プライマリプーリ
1b可動フランジ
2セカンダリプーリ
2b 可動フランジ
3Vベルト
11圧力源
12プレッシャーレギュレータ弁
13プレッシャーモディファイア弁
14ライン圧ソレノイド
15パイロット弁
17コントローラ
18車速センサ
19スロットル開度センサ
20 プライマリプーリ回転センサ(入力回転数検出手段)
21変速制御弁
22変速リンク
23ステップモータ
24シフタ
25ライン圧回路
26変速制御圧回路
31目標変速比演算部
32変速比偏差演算器
33PID制御部
34実変速比演算部(変速比演算手段)
35 ステップモータストローク位置演算部
36平衡位置オフセット量演算部(平衡位置オフセット量演算手段、兼平衡位置オフセット量補正手段)
37補償器(変速指令補正手段)

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