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技術 円筒状被加工材の外周面加工方法および補助装置

出願人 株式会社IHIエアロスペース
発明者 青野好之嶋圭一郎
出願日 1994年12月28日 (26年2ヶ月経過) 出願番号 1994-328680
公開日 1996年7月23日 (24年7ヶ月経過) 公開番号 1996-187601
状態 拒絶査定
技術分野 主軸への把持 旋削加工
主要キーワード 把持用治具 用補助装置 加減圧装置 汎用旋盤 空気用流路 ライブセンタ 外周面加工 圧縮空気供給管
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年7月23日)のものです。
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図面 (9)

目的

薄肉円筒被加工材外周面機械加工において、加工中に発生するびびり振動簡易に抑制して、薄肉化、長尺化、加工の高精度化および生産性の向上を図るのに好適な円筒状被加工材の外周面加工方法および補助装置を提供する。

構成

円筒状被加工材W内に円筒状被加工材Wの外周面加工用補助部材1を挿入し、円筒状被加工材Wの両端部をそれぞれコレット9,10で固定し、加減圧用弁7から加圧して心棒本体2に巻き付けられた弾性体管8を膨脹させて、弾性体管8が円筒状被加工材Wの内周面押圧した状態で、加減圧用弁7が設けられている心棒端部部材5に把持用治具5を挿入固定して円筒状被加工材Wを旋盤等の加工機械に搭載し、円筒状被加工材Wの外周面を機械加工する構成とした。

概要

背景

従来から、薄肉円筒被加工材外周面機械加工においては、円筒状被加工材の薄肉化、長尺化および加工の高精度化が要求されているのに加え、生産性向上に対する要請も強い。

例えば、図5に示すように、両端をコレット100を介して心棒101で把持固定された円筒状被加工材102の外周面を旋盤装置により旋削加工するような場合、円筒状被加工材102の内周面と心棒101との間に空隙Sが存在するため、加工の際に円筒状被加工材102にびびり振動が生じやすくなり、そのため加工面にうねり模様が発生し、要求される加工精度を満すことができない。

また、円筒状被加工材102の肉厚をさらに薄くしたり、あるいは円筒状被加工材102を長尺化したりすると、円筒状被加工材102の剛性の低下によりびびり振動がより一層発生しやすくなり、さらに、切削速度を増すと切削抵抗の増加により同様にびびり振動が発生しやすくなるという問題があり、円筒状被加工材102の薄肉化、長尺化、加工の高精度化および生産性の向上を図ることが困難であった。

従来、このような薄肉の円筒状被加工材のびびり振動を抑えて良好な加工面を得るには、例えば、図6〜図8に示すような手段が提案されている。

図6に示す手段は、バイト106で旋削加工する際のびびり振動を、チャック103に固定された円筒状被加工材102の外周面の一部にゴム製のシート104を巻き付け接着テープ105により固定することによって抑制するものである。

また、図7に示す手段は、薄肉部107aを複数形成した中空状の心棒107を円筒状被加工材102内に挿入し、中空状の心棒107の中空部107bに油圧を供給して中空状の心棒107の薄肉部107aを弾性変形させることにより、中空状の心棒107の薄肉部107aの外周面を円筒状被加工材102の内周面に密着させてびびり振動の抑制を図るものである。

さらに、図8に示す手段は、まず、内部が中空の心棒本体111の外周に円周方向に等間隔に3〜4か所形成された凹部に当て金112が設けられており、当て金112の底部にはピン113が心棒本体111に形成されたピン113用の貫通穴を通して中空内部に突出するように設けられている。そして、心金114の端部に接続された一方の把持部材115の外周に設けられたかぎスパナナット116を矢印Aの方向に移動するように回すと、心棒本体111は、他方の把持部材117の外周に設けられたコイルばね118を圧縮しながら矢印A方向に移動する。このとき、ピン113と心金114の外周に形成された傾斜溝114aとが係合して当て金112は円筒状被加工材102の内周面に向かって押し上げられ、当て金114が円筒状被加工材102の内周面を押圧することによりびびり振動の抑制を図るものである。

概要

薄肉の円筒状被加工材の外周面の機械加工において、加工中に発生するびびり振動を簡易に抑制して、薄肉化、長尺化、加工の高精度化および生産性の向上を図るのに好適な円筒状被加工材の外周面加工方法および補助装置を提供する。

円筒状被加工材W内に円筒状被加工材Wの外周面加工用補助部材1を挿入し、円筒状被加工材Wの両端部をそれぞれコレット9,10で固定し、加減圧用弁7から加圧して心棒本体2に巻き付けられた弾性体管8を膨脹させて、弾性体管8が円筒状被加工材Wの内周面を押圧した状態で、加減圧用弁7が設けられている心棒端部部材5に把持用治具5を挿入固定して円筒状被加工材Wを旋盤等の加工機械に搭載し、円筒状被加工材Wの外周面を機械加工する構成とした。

目的

効果

実績

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請求項1

薄肉円筒被加工材外周面機械加工において、円筒の両端部をコレットを介して内部に挿入された心棒把持された円筒状被加工材の外周面を加工するに際し、心棒と円筒内周との間の空隙に弾性体からなる弾性体管を介在させ、この弾性体管内を加圧して膨脹させ、弾性体管が円筒内周を押圧した状態で円筒状被加工材の外周面を機械加工することを特徴とする円筒状被加工材の外周面加工方法。

請求項2

請求項1の方法によって薄肉の円筒状被加工材の外周面を加工するのに使用される装置であって、両端部を除く外周に螺旋状の溝部が形成され且つ溝部の両端部と一方端面とを通じる空気用流路が内部に形成された心棒と、心棒の溝部に沿って巻き付けられるとともに溝部の両端部に連結される弾性体管と、心棒の両端部外周に設けられた円筒状被加工材の両端部固定用コレットと、心棒の一方端面の空気用流路の開口部に設けられた弾性体管内の圧力を加減する加減圧用弁を備えたことを特徴とする円筒状被加工材の外周面加工用補助装置

請求項3

弾性体管内が加減圧用弁を通じて加圧されて膨脹したときには、弾性体管の一部が心棒に形成された溝部の外径から膨出し、弾性体管内が加減圧用弁を通じて減圧されて収縮したときには、弾性体管は溝部の外径内に収容される構造を有していることを特徴とする請求項2に記載の円筒状被加工材の外周面加工用補助装置。

請求項4

請求項2または3に記載の補助装置を使用して円筒状被加工材を加工する際に、円筒状被加工材に補助装置を挿入して円筒状被加工材の両端部を補助装置に設けられた両端部固定用コレットで固定し、外部に設置された加減圧装置により加減圧用弁を通じて弾性体管内を加圧して膨脹させて弾性体管が円筒内周を押圧する状態にした後、加減圧用弁が設けられた一方端部に把持用治具挿入固定して円筒状被加工材を加工機械に搭載することを特徴とする請求項1に記載の円筒状被加工材の外周面加工方法。

技術分野

0001

本発明は、薄肉円筒被加工材外周面加工方法およびこれに使用される補助装置に関するものである。

背景技術

0002

従来から、薄肉の円筒状被加工材の外周面機械加工においては、円筒状被加工材の薄肉化、長尺化および加工の高精度化が要求されているのに加え、生産性向上に対する要請も強い。

0003

例えば、図5に示すように、両端をコレット100を介して心棒101で把持固定された円筒状被加工材102の外周面を旋盤装置により旋削加工するような場合、円筒状被加工材102の内周面と心棒101との間に空隙Sが存在するため、加工の際に円筒状被加工材102にびびり振動が生じやすくなり、そのため加工面にうねり模様が発生し、要求される加工精度を満すことができない。

0004

また、円筒状被加工材102の肉厚をさらに薄くしたり、あるいは円筒状被加工材102を長尺化したりすると、円筒状被加工材102の剛性の低下によりびびり振動がより一層発生しやすくなり、さらに、切削速度を増すと切削抵抗の増加により同様にびびり振動が発生しやすくなるという問題があり、円筒状被加工材102の薄肉化、長尺化、加工の高精度化および生産性の向上を図ることが困難であった。

0005

従来、このような薄肉の円筒状被加工材のびびり振動を抑えて良好な加工面を得るには、例えば、図6図8に示すような手段が提案されている。

0006

図6に示す手段は、バイト106で旋削加工する際のびびり振動を、チャック103に固定された円筒状被加工材102の外周面の一部にゴム製のシート104を巻き付け接着テープ105により固定することによって抑制するものである。

0007

また、図7に示す手段は、薄肉部107aを複数形成した中空状の心棒107を円筒状被加工材102内に挿入し、中空状の心棒107の中空部107bに油圧を供給して中空状の心棒107の薄肉部107aを弾性変形させることにより、中空状の心棒107の薄肉部107aの外周面を円筒状被加工材102の内周面に密着させてびびり振動の抑制を図るものである。

0008

さらに、図8に示す手段は、まず、内部が中空の心棒本体111の外周に円周方向に等間隔に3〜4か所形成された凹部に当て金112が設けられており、当て金112の底部にはピン113が心棒本体111に形成されたピン113用の貫通穴を通して中空内部に突出するように設けられている。そして、心金114の端部に接続された一方の把持部材115の外周に設けられたかぎスパナナット116を矢印Aの方向に移動するように回すと、心棒本体111は、他方の把持部材117の外周に設けられたコイルばね118を圧縮しながら矢印A方向に移動する。このとき、ピン113と心金114の外周に形成された傾斜溝114aとが係合して当て金112は円筒状被加工材102の内周面に向かって押し上げられ、当て金114が円筒状被加工材102の内周面を押圧することによりびびり振動の抑制を図るものである。

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、図6に示した手段では、円筒状被加工材102の外周の全てを加工するには、ゴム製のシート104の位置をずらすために脱着しながら加工しなければならず、自動加工無人加工ができないという問題がある。

0010

また、図7に示した手段では、中空状心棒107の薄肉部107aの油圧による弾性変形量は僅かな変形量しか見込めないため、嵌め合い公差を厳密にして中空状の心棒107を円筒状被加工材102内に挿入する必要があるとともに、円筒状被加工材102の内径精度に厳しい制約を受ける。さらに、びびり振動を完全に抑制し、より長い円筒状被加工材102を加工するには、薄肉部107aを多数形成する必要があるが、中空であるうえに薄肉部107aを多数形成すると心棒107自体の剛性が低下して、心棒107の真直度を維持できなくなるため、円筒状被加工材102の真直度の維持が困難となり、また、心棒107の中空部107bに油圧を供給する構成であるため、装置全体が高価となってしまうという問題がある。

0011

図8に示した手段では、機構が複雑になり、また、円筒状被加工材102の内径精度の影響を受けて、円筒状被加工材102の内径が最小の場所で当て金112の円筒状被加工材102に向けての押し上げが止まるため、全ての当金112が円筒状被加工材102に接触する保証がなく、びびり振動を十分に抑えられないという問題がある。

0012

以上説明したように、薄肉の円筒状被加工材の外周面の機械加工においては、上記した問題があり、これを解決することが課題であった。

0013

本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたもので、薄肉の円筒状被加工材の外周面の機械加工において、加工中に発生するびびり振動を簡易に抑制して、薄肉化、長尺化、加工の高精度化および生産性の向上を図るのに好適な円筒状被加工材の外周面加工方法および補助装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

本発明の請求項1に係る円筒状被加工材の外周面加工方法は、薄肉の円筒状被加工材の外周面の機械加工において、円筒の両端部をコレットを介して内部に挿入された心棒で把持された円筒状被加工材の外周面を加工するに際し、心棒と円筒内周との間の空隙に弾性体からなる弾性体管を介在させ、この弾性体管内を加圧して膨脹させ、弾性体管が円筒内周を押圧した状態で円筒状被加工材の外周面を機械加工することを特徴としている。

0015

また、本発明の請求項2に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置は、請求項1の方法によって薄肉の円筒状被加工材の外周面を加工するのに使用される装置であって、両端部を除く外周に螺旋状の溝部が形成され且つ溝部の両端部と一方端面とを通じる空気用流路が内部に形成された心棒と、心棒の溝部に沿って巻き付けられるとともに溝部の両端部に連結される弾性体管と、心棒の両端部外周に設けられた円筒状被加工材の両端部固定用コレットと、心棒の一方端面の空気用流路の開口部に設けられた弾性体管内の圧力を加減する加減圧用弁とを備えた構成のものとしている。

0016

さらに、本発明の請求項2に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置の実施態様においては、請求項3として、弾性体管内が加減圧用弁を通じて加圧されて膨脹したときには、弾性体管の一部が心棒に形成された溝部の外径から膨出し、弾性体管内が加減圧用弁を通じて減圧されて収縮したときには、弾性体管は溝部の外径内に収容される構成のものとすることができる。

0017

さらにまた、本発明の請求項4に係る円筒状被加工材の外周面加工方法は、請求項2または3に記載の補助装置を使用して円筒状被加工材を加工する際に、円筒状被加工材に補助装置を挿入して円筒状被加工材の両端部を補助装置に設けられた両端部固定用コレットで固定し、外部に設置された加減圧装置により加減圧用弁を通じて弾性体管内を加圧して膨脹させて弾性体管が円筒内周を押圧する状態にした後、加減圧用弁が設けられた一方端部に把持用治具を挿入して円筒状被加工材を加工機械に搭載することを特徴としている。

0018

本発明の請求項1に係る円筒状被加工材の外周面加工方法では、心棒と円筒状被加工材の内周との間の空隙にゴムホース等の弾性体管を介在させ、弾性体管内を加圧して膨脹させて弾性体管が円筒状被加工材の内周面を押圧した状態にすることにより、円筒状被加工材の内周面が拘束されるため、薄肉の円筒状被加工材の外周面の機械加工におけるびびり振動が抑制されることとなる。また、心棒と円筒状被加工材の内周との間には空隙が存在し、かつ、弾性体管を用いているため、円筒状被加工材の内径精度の影響を受けることがないうえ、弾性体管が円筒状被加工材の内周に確実に接触するため、振動が確実に抑えられることとなる。

0019

さらに、びびり振動の発生状況にあわせて、弾性体管の介在の仕方を適宜変更すれば、びびり振動が確実に抑制されるとともに、円筒状被加工材の全長にわたってびびり振動が抑えられることとなる。

0020

本発明の請求項2に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置では、円筒状被加工材の外周面加工用補助装置を円筒状被加工材に挿入し、両端部固定用コレットで円筒状被加工材の両端部を固定した後、加減圧用弁から圧縮空気注入して加圧すれば、心棒内部に形成された空気用流路通じて心棒の外周の溝部に巻き付けられた弾性体管が膨脹して円筒状被加工材の内周面を押圧し、円筒状被加工材の内周面は全長にわたって拘束されるため、びびり振動が円筒状被加工材の全長にわたって確実に抑制されることとなる。

0021

また、本補助装置は簡易な構成となっているため、円筒状被加工材の内径寸法上の制約や装置自体の剛性の低下も大幅に低減され、より細長い円筒状被加工材にも適用されることとなる。

0022

本発明の請求項3に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置では、弾性体管が膨脹した際には、確実に弾性体管が円筒の内周面に密着して、びびり振動が抑制されるとともに、減圧して弾性体管が収縮した際には、弾性体管が溝部の外径内に収容されるため、円筒状被加工材から補助装置を抜き出すときに、弾性体管が円筒の内周面と干渉せず、円筒状被加工材からの補助装置の抜き出しが容易となり、このため、抜き出しに際して変形が生じがたいとともに、加工の自動化および無人化への対応が容易となる。

0023

本発明の請求項4に係る円筒状被加工材の外周面加工方法では、上記構成とすることにより、例えば、円筒状被加工材を旋盤で加工する場合には、補助装置の両端部が旋盤の把持装置により把持されて、円筒状被加工材の内周が弾性体管によって押圧された状態で、かつ、円筒状被加工材は回転しながら外周面の加工がなされることとなる。

0024

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。

0025

図1は、本発明に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置の一実施例を示す断面説明図であって、図1の円筒状被加工材の外周面加工用補助装置1(以下、補助装置1とする。)において、心棒は、心棒本体2と、心棒本体2の両端部に心棒継手部材3および4を介して連結された心棒端部部材5および6とから構成されている。

0026

心棒継手部材3および4の外周には、コレット9および10がそれぞれコレット拡張部材11および12を介して設けられている。コレット9,10およびコレット拡張部材11,12は、円筒状被加工材内に補助装置1を挿入した際に、円筒状被加工材の両端部の内径面を固定するのに用いられるもので、コレット拡張部材11,12と心棒端部部材5,6との間にはねじが形成されており、コレット拡張部材11,12を回すことにより、コレット拡張部材11,12が心棒端部部材5,6に対して移動し、コレット拡張部材11,12の外周に形成されたテーパ部11a,12aがコレット9,10を拡張することにより、コレット9,10が円筒状被加工材の両端部を固定するものである。

0027

一方、心棒本体2,心棒継手部材3,4および心棒端部部材5の中心にはそれぞれ空気用流路2a,3a,4aおよび5aが形成されており、これらは連通している。そして、心棒継手部材4の空気用流路4aは一方端部において心棒端部部材6によって密封されており、一方、心棒端部部材5の空気用流路5aの端部においては開口しており、この心棒端部部材5の開口部5bには、加減圧用弁7が設けられている。

0028

心棒本体2の外周には、弾性体管を配設するための溝部2cが螺旋状に形成されているとともに、溝部2cに沿って弾性体管8が巻き付けられている。なお、弾性体管8にはゴム製のホース等を用いることができる。溝部2cの両端部分は平面加工(平面加工部2f−A,2f−B)されているとともに、その終端において空気用流路2aと連通するように穴加工(図示していない)されており、これに弾性体管8の両端部が連結されて連結部2g−Aおよび2g−Bをなしている。溝部2cの両端部分を平面加工することにより、連結部2g−Aおよび2g−Bを心棒本体2の外径内に収めることができる。

0029

このように、弾性体管8は、連結部2g−A,2g−Bを通じて空気用流路2aに連通しているため、上記した加減圧用弁7から心棒内を加圧または減圧することにより、弾性体管8は膨脹または収縮することとなる。このとき、加減圧用弁7から心棒内を加減圧するには、例えば、図2に示すような、外部に設置された加減圧装置21により行なうことができる。

0030

加減圧装置21の差し込みプラグ27を加減圧用弁7の受け口7aに挿入すると加減圧用弁7の弁が開き、そして、加減圧装置21により加圧するときには、バルブ23を開き、かつバルブ25を閉じることによって、圧縮空気供給管22から供給された圧縮空気Fが、減圧弁24により最適な圧力に調整された圧縮空気が加減圧用弁7を通じて心棒内に供給され、また、減圧するときには、バルブ25を開き、かつバルブ23を閉じることによって、圧縮空気供給管22から供給された圧縮空気は真空発生器26に導入され、この圧縮空気が排気口26aから排気されることにより、負圧を発生させて、心棒内は減圧される。

0031

差し込みプラグ27を、加減圧用弁7の受け口7aから抜き去ると、加減圧用弁7の弁が閉じることにより、心棒内の圧力は一定に保持される。

0032

次に、上記のように構成される補助装置1を用いて円筒状被加工材の外周面を加工するには、図3に示すように、まず、円筒状被加工材W内に補助装置1を挿入し、補助装置1のコレット拡張部材11,12を回してコレット9,10により円筒状被加工材Wの両端部を固定する。

0033

次に、差し込みプラグ27を、加減圧用弁7の受け口7aに差し込んで加圧する。加圧すると、図4の(a)に示すように、弾性体管8が膨脹して、円筒状被加工材Wの内周面を押圧する状態となり、この状態で、差し込みプラグ27を加減圧用弁7の受け口7aから抜き去る。

0034

そして、この状態の円筒状被加工材Wの外周面を加工機械により加工するのであるが、例えば、円筒状被加工材Wの外周面を旋盤により機械加工する場合には、補助装置1の両端部を把持固定しなければならない。しかし、補助装置1の心棒端部部材5の開口部5bには加減圧用弁7が設けられているため把持固定することが困難である。そこで、図3に示すように、把持用治具31を心棒端部部材5に挿入する。

0035

心棒端部部材5の外周にはキー5cが設けられており、このキー5cと把持用治具31の内周に形成されたキー溝31cとが嵌まり合って回転方向の固定がなされる。

0036

また、円筒状被加工材Wを旋盤に搭載する際には、把持用治具31が旋盤のテールストック側に位置してライブセンターによりセンタリングされ、心棒端部部材6がヘッドストック側に位置し、回転力は、チャッキングによらず、心棒端部部材6に形成された溝6aに旋盤側に設けられている突起部が嵌まり込むことにより伝達されるものとすることができる。

0037

こうすることにより、油圧チャック機構を持たない汎用旋盤にも適用することができる。

0038

このようにして弾性体管が円筒状被加工材Wの内周面を押圧した状態で円筒状被加工材Wの外周面は加工されるため、加工時のびびり振動を確実に抑えることが可能となるとともに、円筒状被加工材Wの全長にわたってびびり振動をおさえることができる。また、円筒状被加工材Wの内周面を押圧しているため、加工を中断して円筒状被加工材Wの段取りをしなおす必要がなく、加工の自動化および無人化が可能となる。

0039

なお、本実施例における補助装置1を、例えば、材質Alの調質焼なまし,長さ寸法940mm,内径59.9mm,肉厚1.0mmの円筒状被加工物Wに実際に適用した場合、びびり振動が発生することなく、良好な加工面が得られた。

0040

次に、円筒状被加工材Wの外周面の加工が終了した後は、旋盤(加工機械)から円筒状被加工材Wを取り外し、さらに把持用治具31を抜き去り、加減圧装置21の差し込みプラグ27を加減圧用弁7の受け口7aに差し込み、減圧を行なう。減圧した際には、図4の(b)に示すように、弾性体管8は凹んだ状態となって、溝部2aの外径内に収容されるため、円筒状被加工材Wから補助装置1を抜き出すときに、弾性体管8と円筒状被加工材Wの内周面とが干渉を起こさないため首尾よく抜き出すことができる。このことは、円筒状被加工材Wに補助装置1を挿入するときも全く同じである。

0041

また、円筒状被加工材Wから補助装置1を首尾よく抜き出すことができるため、加工の自動化および無人化がさらに容易となる。

発明の効果

0042

以上説明してきたように、本発明の請求項1に係る円筒状被加工材の外周面加工方法によれば、心棒と円筒状被加工材の内周との間の空隙にゴムホース等の弾性体管を介在させ、弾性体管内を加圧して膨脹させて弾性体管が円筒状被加工材の内周面を押圧した状態にすることにより、円筒状被加工材の内周面を拘束することができ、円筒状被加工材の外周面加工におけるびびり振動を抑制することができ、また、心棒と円筒状被加工材の内周との間には空隙が存在し、かつ、弾性体管を用いているため、円筒状被加工材の内径精度の影響を受けることがないうえ、弾性体管が円筒状被加工材の内周に確実に接触するため、確実に振動を抑えることができ、さらに、びびり振動の発生状況にあわせて、弾性体管の介在の仕方を適宜変更すれば、びびり振動を確実に抑制することができるとともに、円筒状被加工材の全長にわたってびびり振動を抑えることができるという優れた効果がもたらされる。

0043

本発明の請求項2に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置によれば、円筒状被加工材の外周面加工用補助装置を円筒状被加工材に挿入し、両端部固定用コレットで円筒状被加工材の両端部を固定した後、加減圧用弁から圧縮空気を注入して加圧すれば、心棒内部に形成された空気用流路を通じて心棒の外周の溝部に螺旋状に巻き付けられた弾性体管が膨脹して円筒状被加工材の内周面を押圧し、円筒状被加工材の内周面は全長にわたって拘束されるため、びびり振動を円筒状被加工材の全長にわたって確実に抑制することができ、また、本補助装置は簡易な構成となっているため、円筒状被加工材の内径寸法上の制約や装置自体の剛性が低下する問題も大幅に改善することができて、より細長い円筒状被加工材に適用することができるとともに、従来に比べて安価に装置を製作することができるという優れた効果がもたらされる。

0044

これに加えて、円筒状被加工材の内側から防振する構成としているため、加工中に中断して段取りしなおす必要がなく、自動化および無人化加工が可能となり、さらに、びびり振動が発生しないため切削速度を高めることができて生産性を向上させることができる。

0045

本発明の請求項3に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置では、弾性体管が膨脹した際には、確実に弾性体管が円筒の内周面に密着して、びびり振動が抑制されるとともに、減圧して弾性体管が収縮した際には、弾性体管が溝部の外径内に収容されるため、円筒状被加工材から補助装置を抜き出すときに、弾性体管が円筒の内周面と干渉せず、円筒状被加工材から補助装置を容易に抜き出すことができるとともに、加工の自動化および無人化が容易にできるという効果がもたらされる。

0046

本発明の請求項4に係る円筒状被加工材の外周面加工方法では、上記構成とすることにより、例えば、円筒状被加工材を旋盤で加工する場合には、補助装置の両端部が旋盤の把持装置により把持されて、円筒状被加工材の内周が弾性体管により押圧された状態で、かつ、円筒状被加工材を回転させながら外周面の加工を行なうことが可能となる。

図面の簡単な説明

0047

図1本発明に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置の一実施例を示す断面説明図である。
図2本発明に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置の弾性体管の加減圧に用いる加減圧装置の一例を示す説明図である。
図3本発明に係る円筒状被加工材の外周面加工用補助装置を円筒状被加工材の加工時に用いた様子を示す断面説明図である。
図4弾性体管が膨脹したときの円筒状被加工材との関係を示す説明図(図4の(a))および弾性体管が収縮したときの円筒状被加工材との関係を示す説明図(図4の(b))である。
図5従来の円筒状被加工材の外周面の加工方法の一例を示す説明図である。
図6従来の円筒状被加工材の外周面の加工方法の他の例を示す説明図である。
図7従来の円筒状被加工材の外周面の加工方法のさらに他の例を示す説明図である。
図8従来の円筒状被加工材の外周面の加工方法のさらに他の例を示す説明図である。

--

0048

1円筒状被加工材の外周面加工用補助部材
2心棒本体
2a空気用流路
2c 溝部
2f−A,2f−B平面加工部
2g−A,2g−B 連結部
3 心棒継手部材
3a 空気用流路
4 心棒継手部材
4a 空気用流路
5 心棒端部部材
5a 空気用流路
5b 開口部
5cキー
6 心棒端部部材
6a 空気用流路
7加減圧用弁
7a 受け口
8弾性体管
9,10コレット
11,12 コレット拡張部材
21加減圧装置
22圧縮空気供給管
23バルブ(減圧弁側)
24 減圧弁
25 バルブ(真空発生器側)
26 真空発生器
26a排気口
27差し込みプラグ
31把持用治具
31c キー溝
W 円筒状被加工材
F 圧縮空気

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