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技術 軟磁性膜の製造方法及び磁気ヘッド

出願人 日本ビクター株式会社
発明者 佐藤善顕
出願日 1994年11月30日 (26年1ヶ月経過) 出願番号 1994-323634
公開日 1996年6月21日 (24年6ヶ月経過) 公開番号 1996-162355
状態 未査定
技術分野 磁気ヘッド4(薄膜磁気ヘッド等) 磁性薄膜
主要キーワード いかだ 高保持力 モールドガラス 対向ターゲット式スパッタ法 対向ターゲット式 ターゲット中心 導入バルブ メタルテープ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年6月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

目的

VTRハードディスク等の磁気記録再生装置に用いられる磁気ヘッド軟磁性膜の製造方法及びその膜を使用した磁気ヘッドを提供する。

構成

対向ターゲット式スパッタ法を使用した軟磁性膜の製造方法において、ターゲット1の中心に対して対称基板を配置するとともに、基板面が水平面に対してθ傾斜するように配置して軟磁性膜を作製する。

概要

背景

近年、磁気記録高密度化は益々顕著であり、磁気ヘッドに要求される性能もより厳しくなっている。とりわけ、メタルテープ等の磁気記録媒体高保磁力化に伴い、磁気ヘッド材料として高飽和磁束密度高透磁率のものが求められている。従来、センダスト合金アモルファス合金がこのような特性を満たす材料として用いられて来たが、いずれも近年の高保持力媒体に対しては飽和磁束密度が十分ではなく、記録特性を必ずしも満足するものではなかった。

そこで、これらに代わる材料として、Fe−M−N,Fe−M−C(MはSi,Al,Zr,Hf,Ti,Nb,Ta,Cr,Moのうち少なくとも1種以上の元素)等の鉄基微結晶軟磁性膜が盛んに研究されている。

これらの材料を用いて磁気ヘッドを製作する場合に、軟磁性膜のみを磁気ヘッドコアとして用いる積層型ヘッドギャップ部のみに軟磁性膜を用いるMIG(Metal-In-Gap)ヘッド等の構造とするのが一般的である。このうち,特に積層型ヘッドにおいては、磁路が多方向にわたっているため、あらゆる方向で高透磁率を示す等方的な軟磁性膜が要求される。

しかし、鉄基微結晶軟磁性膜を一般的に行われているスパッタ法等で作製した場合、等方的な軟磁性膜を広い範囲で得ることは容易ではなく、ある特定の方向においてのみ高い透磁率を示す一軸異方性の膜となるのが一般的である。さらに、一軸異方性の方向を均一に制御することも非常に困難である。

そこで、かかる問題を解決する方法として、一軸異方性の膜を異方性の方向をある角度(例えば、90゜)ずらして何層か積層し、見かけ上等方的な磁性膜を得ることが考えられる。この磁性膜の作製方法としては、(1)各層毎に成膜用の基板を回転させる方法、あるいは、(2)基板にバイアス印加する方法(特開平6-124846号)等があげられる。

概要

VTRハードディスク等の磁気記録再生装置に用いられる磁気ヘッド用軟磁性膜の製造方法及びその膜を使用した磁気ヘッドを提供する。

対向ターゲット式スパッタ法を使用した軟磁性膜の製造方法において、ターゲット1の中心に対して対称に基板を配置するとともに、基板面が水平面に対してθ傾斜するように配置して軟磁性膜を作製する。

目的

これに対して、本発明のものは、簡単な治具を用い、スパッタ条件のみの変更により、容易に良好な等方膜を得る方法及びその等方膜を使用して、高い出力を得ることが出来る磁気ヘッドを提供するものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

対向ターゲット式スパッタ法を使用した軟磁性膜の製造方法において、ターゲット中心に対して対称基板を配置するとともに、前記基板面が水平面に対して傾斜して配置されるようにしたことを特徴とする軟磁性膜の製造方法。

請求項2

請求項1に記載の軟磁性膜の製造方法において、前記水平面に対する基板面の角度が略10゜乃至35゜の範囲にあることを特徴とする軟磁性膜の製造方法。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の軟磁性膜の製造方法において、ターゲット組成がFe−M(MはSi,Al,Zr,Hf,Ti,Nb,Ta,Cr,Moのうち少なくとも1種以上の元素)で表わされ、窒素ガスを導入した反応性スパッタにより作製されることを特徴とする軟磁性膜の製造方法。

請求項4

請求項3に記載の軟磁性膜の製造方法において、酸素分圧比で0.5乃至2.0%導入した反応性スパッタにより作製されることを特徴とする軟磁性膜の製造方法。

請求項5

請求項3及び請求項4に記載の製造方法による軟磁性膜を、所定の厚さの非磁性層を介して、あるいは非磁性層を介さずに交互に、あるいは所定の順番で任意の層数積層したことを特徴とする軟磁性膜の製造方法。

請求項6

請求項5に記載の製造方法による軟磁性膜を使用して構成したことを特徴とする磁気ヘッド

技術分野

0001

本発明は、VTRハードディスク等の磁気記録再生装置に用いられる磁気ヘッド軟磁性膜の製造方法及びその膜を使用した磁気ヘッドに関する。

背景技術

0002

近年、磁気記録高密度化は益々顕著であり、磁気ヘッドに要求される性能もより厳しくなっている。とりわけ、メタルテープ等の磁気記録媒体高保磁力化に伴い、磁気ヘッド材料として高飽和磁束密度高透磁率のものが求められている。従来、センダスト合金アモルファス合金がこのような特性を満たす材料として用いられて来たが、いずれも近年の高保持力媒体に対しては飽和磁束密度が十分ではなく、記録特性を必ずしも満足するものではなかった。

0003

そこで、これらに代わる材料として、Fe−M−N,Fe−M−C(MはSi,Al,Zr,Hf,Ti,Nb,Ta,Cr,Moのうち少なくとも1種以上の元素)等の鉄基微結晶軟磁性膜が盛んに研究されている。

0004

これらの材料を用いて磁気ヘッドを製作する場合に、軟磁性膜のみを磁気ヘッドコアとして用いる積層型ヘッドギャップ部のみに軟磁性膜を用いるMIG(Metal-In-Gap)ヘッド等の構造とするのが一般的である。このうち,特に積層型ヘッドにおいては、磁路が多方向にわたっているため、あらゆる方向で高透磁率を示す等方的な軟磁性膜が要求される。

0005

しかし、鉄基微結晶軟磁性膜を一般的に行われているスパッタ法等で作製した場合、等方的な軟磁性膜を広い範囲で得ることは容易ではなく、ある特定の方向においてのみ高い透磁率を示す一軸異方性の膜となるのが一般的である。さらに、一軸異方性の方向を均一に制御することも非常に困難である。

0006

そこで、かかる問題を解決する方法として、一軸異方性の膜を異方性の方向をある角度(例えば、90゜)ずらして何層か積層し、見かけ上等方的な磁性膜を得ることが考えられる。この磁性膜の作製方法としては、(1)各層毎に成膜用の基板を回転させる方法、あるいは、(2)基板にバイアス印加する方法(特開平6-124846号)等があげられる。

発明が解決しようとする課題

0007

ところが、(1)の方法は、基板加熱を要する回転機構が複雑となり、また、一部分のみの回転では各基板の位置関係が同等とならない欠点があり、(2)の方法では、バイアスを印加するための電源や構成機構が必要となる。

0008

これに対して、本発明のものは、簡単な治具を用い、スパッタ条件のみの変更により、容易に良好な等方膜を得る方法及びその等方膜を使用して、高い出力を得ることが出来る磁気ヘッドを提供するものである。

課題を解決するための手段

0009

本発明は、スパッタ法として対向ターゲット式を採用し、基板ホルダターゲット中心に対して対称となるように配置するとともに、基板面が水平面に対して、10゜から35゜好ましくは15゜から30゜傾いた状態で、Fe−M(MはSi,Al,Zr,Hf,Ti,Nb,Ta,Cr,Moのうち少なくとも1種以上の元素)ターゲットスパッタする際に、Ar等の不活性ガス窒素雰囲気中スパッタと不活性ガス+窒素酸素雰囲気中スパッタとを交互に、あるいは任意の順番で行う鉄基微結晶軟磁性膜の製造方法である。

0010

これにより、異方性の方向が直交している、いわゆる等方的な鉄基微結晶軟磁性膜を容易に製造することが出来る。さらに、基板位置による特性のばらつきや膜厚のばらつきも大幅に改善される。

0011

本発明の軟磁性膜の製造方法及び磁気ヘッドについて、図と共に以下に説明する。図1は本発明の軟磁性膜の製造方法及び磁気ヘッドを実現するためのスパッタ装置を示す概略図である。

0012

図1において、1はターゲット、2は基板ホルダであり、θは基板ホルダと水平面間の角度を示している。スパッタ方式としては、対向ターゲット式を採用し、基板ホルダ2はターゲット1の中心で対称となるように水平面から所定の角度θをもって傾斜して配置されている。

0013

図2は、基板ホルダと水平面間の角度θ(degree)を変化させたときの磁性膜の透磁率μを示したものである。この時のスパッタ条件は、基板温度は200 ℃、スパッタ圧力は3mTorr、窒素分圧は10% 、ターゲット間距離は75mm、ターゲット中心から基板ホルダの中央部分までの距離は120mm である。

0014

スパッタ雰囲気の条件は、Ar+窒素でターゲットの組成は、Fe95.5Si4.5at%である。ここで、μ(ver.)はターゲット面に垂直な方向で測定したときの透磁率であり、また、μ(para.) はターゲット面に平行な方向で測定したときの透磁率である。

0015

図2から、実線で示したμ(ver.)はθが0 ゜のとき高い値を示し、磁化困難軸がターゲットに垂直方向であることを示しているが、θが10゜を越えると減少しはじめ、15゜から30゜で低い値を示し、30゜から35゜で再度μ(ver.)は上昇する傾向を示していることがわかる。

0016

これに対して、点線で示した透磁率μ(para.) はこれと全く逆の動きを示すことから、θが15゜から30゜の範囲では膜の異方性の方向がθが0 ゜の時に対して90゜回転して、ターゲットに平行な方向が磁化困難軸になっているいることがわかる。

0017

図3は、酸素分圧(%)と透磁率の関係を示した図であり、図2と同じスパッタ条件でθを20゜に固定し、スパッタ雰囲気をAr+窒素+酸素にした時の磁性膜の透磁率の酸素分圧(%)依存性を示したものである。この図から、酸素分圧が0.5%を越えたあたりから、実線で示した透磁率μ(ver.)と点線で示した透磁率μ(para.) が逆転しはじめ、異方性の方向が回転していることが分かる。

0018

つまり、ターゲットに垂直方向が磁化困難軸になっている。また、この図3から、酸素分圧が2%程度まで透磁率μ(ver.)は高い値を維持していることが分かる。θを20゜に固定した場合について説明したが、このような傾向はθが15゜から30゜においても全く同様であった。

0019

このように、θを特定の角度に設定可能な治具を使用すれば、酸素ガスを供給するかしないかだけのオンオフ制御で、異方性の方向を90゜回転させることが出来る。従って、磁性膜を成膜する際、一層毎に酸素ガスの導入バルブオンオフさせて制御して、積層膜を夫々作製すれば、等方的な鉄基微結晶軟磁性膜を得ることが出来る。

0020

以下、本発明の軟磁性膜の製造方法及びその膜を使用した磁気ヘッドの一実施例について述べる。
[実施例1]本発明にもとずき、基板ホルダと水平面間の角度θが20゜である治具を使用して、積層膜(1 層1.0 μm ×4 層)を作製した。

0021

スパッタ条件としては、基板温度200 ℃、スパッタ圧力3mTorr、窒素分圧10% 、ターゲット間距離75mm、ターゲット中心から基板ホルダの中央部分までの距離120mm である。

0022

スパッタ雰囲気は、Ar+窒素でターゲットの組成は、Fe95.5Si4.5at%である。この積層膜の作製は、1層毎に酸素ガスバルブをオンオフさせて制御して、酸素導入時の酸素分圧は1.0%として実施した。

0023

[比較例1]治具は、通常用いられている平板(θ=0゜に相当)とし、酸素を導入しないという条件以外は実施例1と同じ条件で実施した。表1に、実施例1と比較例1の測定した磁気特性を夫々示す。

0024

0025

このように、本実施例のものは、透磁率がμ(ver.)が2100で、透磁率μ(para.) が2000であり、等方的な値を示している。これに対して、比較例の方は、透磁率がμ(ver.)が3700で、透磁率μ(para.)が100 であり、一軸異方性の強い膜となっている。

0026

次に、本発明の製造方法になる軟磁性膜を使用した磁気ヘッドの一実施例について、以下に説明する。実際に積層型磁気ヘッドに加工し、磁気特性を調べた。
[実施例2]実施例1に示した積層膜(1 層1.0 μm ×4 層)を200nm のSiO2膜の非磁性層を介して6層構造とした積層の磁性膜を用い、図4に示した構造の積層型磁気ヘッドを試作した。図4に示した積層型磁気ヘッドにおいて、夫々、3は磁性膜、4はモールドガラス、5は非磁性基板である。

0027

[比較例2]比較例1に示した積層膜を200nm のSiO2膜の非磁性層を介して6層構造とした磁性膜を用い、同様にして、図4に示した構造の積層型磁気ヘッドを試作した。

0028

図5は、実施例2と比較例2による磁気ヘッドの出力の周波数特性を示した図である。図5からわかるように、実施例2の積層型磁気ヘッドは、比較例2の磁気ヘッドと比較して、全周波数帯域においてより高い出力が得られている。

0029

以上の説明では、ターゲットをFe−Mとした場合のMとしてSiを使用した場合について説明をしてきたが、MとしてはこのSi以外に、Al,Zr,Hf,Ti,Nb,Ta,Cr,Moのうち少なくとも1種以上の元素としても、同様の結果を得ることが出来た。

発明の効果

0030

本発明の軟磁性膜の製造方法によれば、高飽和磁束密度を示す鉄基微結晶軟磁性膜において、等方的な膜が容易に得られる。また、この等方的な軟磁性膜を使用して作製した積層型磁気ヘッドは、従来の一軸異方性の強い磁性膜を用いて作製した磁気ヘッドよりも、全周波数帯域において、より高い出力が得られる。

図面の簡単な説明

0031

図1本発明を実施するためのスパッタ装置の概略図である。
図2治具の角度(θ)と透磁率(μ)の関係を示す図である。
図3酸素分圧(%)と透磁率(μ)の関係を示す図である。
図4試作した積層型磁気ヘッドの概略図である。
図5試作した磁気ヘッドの出力の周波数特性を示した図である。

--

0032

1ターゲット
2基板ホルダ
3磁性膜
4モールドガラス
5非磁性基板
μ透磁率
θ 基板ホルダと水平面間の角度

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