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技術 オレフィン重合用固体触媒成分、その製造方法及びオレフィン重合体の製造方法

出願人 昭和電工株式会社
発明者 伏見正樹稲沢伸太郎
出願日 1994年11月18日 (25年4ヶ月経過) 出願番号 1994-285249
公開日 1996年6月4日 (23年9ヶ月経過) 公開番号 1996-143619
状態 特許登録済
技術分野 重合触媒 オレフィン系重合体 オレフィン、ジエン重合用触媒 付加系(共)重合体、後処理、化学変成 付加重合用遷移金属・有機金属複合触媒
主要キーワード 磁性ボール 粉砕固形物 共粉砕後 見かけ容積 ハロゲン化処理 フタル酸エステル化合物 固体状生成物 ミクロ分散
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年6月4日)のものです。
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図面 (2)

目的

助触媒成分として高価な有機ケイ素化合物を全く使用することなく、かつ安全衛生上の問題をも有すること無く、なおかつ高活性、高立体規則性発現するオレフィン重合用固体触媒成分オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法を提供する。

構成

マグネシウム化合物チタン化合物ハロゲン化合物の反応による固体触媒成分成形時もしくは成形後に、下記一般式(I)で表される電子供与性化合物の1種または2種以上の存在下で処理を行なうことを特徴とするオレフィン重合用触媒成分の製造方法及びオレフィンの製造方法。

化1

(ここで、R1 は炭素数が1〜10の炭化水素基、R2 は炭素数が1〜20の炭化水素基、R3 は炭素数が1〜20の炭化水素基、R4 は炭素数が3以上の分岐状炭化水素基である。)

概要

背景

従来、触媒成分としてマグネシウム化合物チタン化合物ハロゲン化合物及び電子供与性化合物を必須成分とする固体触媒成分が数多く提案されている。これらの触媒は、オレフィン重合に於て高い活性を有するとともに、α−オレフィンの重合に於ては高い立体特異性発現することも良く知られている。とりわけ、上記固体触媒成分を調製する際に、フタル酸エステル化合物を電子供与性化合物として使用した場合、優れた性能を発現することも知られている。

ところで、このフタル酸エステル化合物を電子供与性化合物として使用した触媒系では、有機アルミニウム化合物以外の助触媒成分として多量の有機ケイ素化合物を使用する必要がある。ところが、上記目的に使用される有機ケイ素化合物は、その構造が複雑であるため高価であり、従って、触媒コストがかさむという深刻な問題を有している。また、上記有機ケイ素化合物の分解により生成したシロキサン類あるいは無機珪酸類が、重合体中にミクロ分散して残存するため、重合体の物性に大きな影響を与えるという問題も発生している。

本発明者らは以前に、触媒の電子供与性化合物として特異な構造の有機化合物を用いることで、助触媒成分の有機ケイ素化合物を使用しなくてもある程度の立体規則性を発現可能である固体触媒成分を見いだしていたが(EP38334A2)、この固体触媒と有機アルミニウム化合物だけでは実用化レベルの性能は得られていなかったため、実際の使用に際しては少量ではあるが有機ケイ素化合物を使用せざるを得なかった。

最近、ジエーテル化合物を電子供与性化合物として用いる検討が行なわれているが(特開平3-294302)、ジエーテル化合物はその構造上生理活性を有する潜在的可能性が高い。従って、その取り扱いには細心の注意を要する等、安全衛生上の問題を有する。従って、助触媒成分として有機ケイ素化合物を全く使用することなく、かつ安全衛生上の問題をも有しない触媒系の出現が切望されていた。

概要

助触媒成分として高価な有機ケイ素化合物を全く使用することなく、かつ安全衛生上の問題をも有すること無く、なおかつ高活性、高立体規則性を発現するオレフィン重合用固体触媒成分オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法を提供する。

マグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲン化合物の反応による固体触媒成分の成形時もしくは成形後に、下記一般式(I)で表される電子供与性化合物の1種または2種以上の存在下で処理を行なうことを特徴とするオレフィン重合用触媒成分の製造方法及びオレフィンの製造方法。

(ここで、R1 は炭素数が1〜10の炭化水素基、R2 は炭素数が1〜20の炭化水素基、R3 は炭素数が1〜20の炭化水素基、R4 は炭素数が3以上の分岐状炭化水素基である。)

目的

助触媒成分として高価な有機ケイ素化合物を全く使用することなく、かつ安全衛生上の問題をも有すること無く、なおかつ高活性、高立体特異性を発現するオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法を提供することが本発明の課題である。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

マグネシウム化合物チタン化合物ハロゲン化合物の反応による固体触媒成分の形成時もしくは形成後に、下記一般式(I)で表される電子供与性化合物の1種または2種以上の存在下で処理を行なうことを特徴とするオフィン重合用固体触媒成分の製造方法。

請求項

ID=000004HE=015 WI=069 LX=0255 LY=0650(ここで、R1 は炭素数が1〜10の炭化水素基、R2 は炭素数が1〜20の炭化水素基、R3 は炭素数が1〜20の炭化水素基、R4 は炭素数が3以上の分岐状炭化水素基である。)

請求項2

一般式(I)で表される電子供与性化合物のR1 がメチル基エチル基あるいはプロピル基、R2 が炭素数1〜10の炭化水素基、R3 がメチル基、エチル基、イソプロピル基ブチル基、イソブチル基ペンチル基イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基ペンタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のうちいずれかであり、かつR4 がイソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、2−エチルヘキシル基、テキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のうちいずれかであることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法。

請求項3

一般式(I)で表される電子供与性化合物が、2,2−ジイソブチル−3−メトキシプロピオン酸エチル、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−シクロペンチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2−シクロペンチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2,2−ジシクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2,2−ジシクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチルのうちいずれかであることを特徴とする請求項1または2記載のオレフィン重合用固体触媒成分の製造方法。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法で得られたオレフィン重合用固体触媒成分。

請求項5

請求項4記載のオレフィン重合用固体触媒成分と有機アルミニウム化合物からなる触媒を用いてオレフィン類を重合するオレフィン重合体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、エチレンα−オレフィン単独重合体あるいはこれらの共重合体を製造するためのオレフィン重合用固体触媒成分オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法に関する。

背景技術

0002

従来、触媒成分としてマグネシウム化合物チタン化合物ハロゲン化合物及び電子供与性化合物を必須成分とする固体触媒成分が数多く提案されている。これらの触媒は、オレフィン重合に於て高い活性を有するとともに、α−オレフィンの重合に於ては高い立体特異性発現することも良く知られている。とりわけ、上記固体触媒成分を調製する際に、フタル酸エステル化合物を電子供与性化合物として使用した場合、優れた性能を発現することも知られている。

0003

ところで、このフタル酸エステル化合物を電子供与性化合物として使用した触媒系では、有機アルミニウム化合物以外の助触媒成分として多量の有機ケイ素化合物を使用する必要がある。ところが、上記目的に使用される有機ケイ素化合物は、その構造が複雑であるため高価であり、従って、触媒コストがかさむという深刻な問題を有している。また、上記有機ケイ素化合物の分解により生成したシロキサン類あるいは無機珪酸類が、重合体中にミクロ分散して残存するため、重合体の物性に大きな影響を与えるという問題も発生している。

0004

本発明者らは以前に、触媒の電子供与性化合物として特異な構造の有機化合物を用いることで、助触媒成分の有機ケイ素化合物を使用しなくてもある程度の立体規則性を発現可能である固体触媒成分を見いだしていたが(EP38334A2)、この固体触媒と有機アルミニウム化合物だけでは実用化レベルの性能は得られていなかったため、実際の使用に際しては少量ではあるが有機ケイ素化合物を使用せざるを得なかった。

0005

最近、ジエーテル化合物を電子供与性化合物として用いる検討が行なわれているが(特開平3-294302)、ジエーテル化合物はその構造上生理活性を有する潜在的可能性が高い。従って、その取り扱いには細心の注意を要する等、安全衛生上の問題を有する。従って、助触媒成分として有機ケイ素化合物を全く使用することなく、かつ安全衛生上の問題をも有しない触媒系の出現が切望されていた。

発明が解決しようとする課題

0006

助触媒成分として高価な有機ケイ素化合物を全く使用することなく、かつ安全衛生上の問題をも有すること無く、なおかつ高活性、高立体特異性を発現するオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法を提供することが本発明の課題である。

課題を解決するための手段

0007

本発明者らは、これらの課題を解決するために種々検討した結果、マグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲン化合物の反応による固体触媒成分の形成時もしくは形成後に、下記一般式(I)で表される電子供与性化合物の1種または2種以上の存在下で処理を行なう事を特徴とするオレフィン重合用固体触媒成分を用いて、オレフィンを重合または共重合することにより、前記の課題を解決できることを見いだし本発明に到達した。

0008

以下、本発明に係るオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法について具体的に説明する。本発明に係るオレフィン重合用固体触媒成分は、マグネシウム化合物、チタン化合物、ハロゲン化合物の反応による固体触媒成分の成形時もしくは成形後に、下記一般式(I)で表される電子供与性化合物の1種または2種以上の存在下で処理を行なうことにより得られる。

0009

本発明に於て使用されるマグネシウム化合物としては塩化マグネシウム臭化マグネシウムの様なハロゲン化マグネシウムエトキシマグネシウムイソプロポキシマグネシウムの様なアルコキシマグネシウムラウリル酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムの様なマグネシウムのカルボン酸塩ブチルエチルマグネシウムの様なアルキルマグネシウム等を例示することが出来る。また、これらの化合物の2種以上の混合物であってもよい。好ましくは、ハロゲン化マグネシウムを使用するもの、もしくは触媒形成時にハロゲン化マグネシウムを形成するものである。更に好ましくは、上記のハロゲン塩素であるものである。

0010

本発明に於て使用されるチタン化合物としては、四塩化チタン三塩化チタン、四臭化チタン等のハロゲン化チタンチタンブトキシド、チタンエトキシド等のチタンアルコキシドフェノキシチタンクロライド等のアルコキシチタンハライド等を例示することが出来る。また、これらの化合物の二種以上の混合物であっても良い。好ましくは、ハロゲンを含む四価のチタン化合物であり、特に好ましくは四塩化チタンである。

0011

本発明に於て使用されるハロゲン含有化合物は、ハロゲンがフッ素、塩素、臭素またはヨウ素、好ましくは塩素であり、実際に例示される具体的化合物は、触媒調製法に依存するが、四塩化チタン、四臭化チタン等のハロゲン化チタン、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素等のハロゲン化ケイ素三塩化リン五塩化リン等のハロゲン化リン、2,2,2−トリクロロエタノール、2,2,2−トリフルオロエタノール等のハロゲン含有アルコールが代表的な例であるが、調製法によってはハロゲン化炭化水素ハロゲン分子ハロゲン化水素酸(例えば、HCl 、HBr 、HI等)を用いても良い。

0012

本発明に於て使用される電子供与性化合物は一般式(I)で表わされる化合物である。

0013

R2 は炭素数が1〜20の炭化水素基、好ましくは炭素数が1〜15の炭化水素基、更に好ましくは炭素数が1〜10の炭化水素基であり、具体的にはメチル基エチル基プロピル基イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基ペンチル基イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等である。

0014

R3 は炭素数が1〜20の炭化水素基、好ましくは炭素数が1〜15の炭化水素基、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、デシル基ペンタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等である。

0015

R4 は炭素数が3以上の炭化水素基、好ましくは炭素数が3以上の分岐状炭化水素基であり、具体的にはイソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、2−エチルヘキシル基、テキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等である。

0016

上記の様な化合物としては、2−メチル−2−イソプロピル−3−メトキシプロピオン酸メチル、2−メチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−メチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−iso−プロピオン酸ブチル、2−メチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−tert−プロピオン酸ブチル、2−メチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−メチル−2−イソプロピル−3−エトキシ−プロピオン酸メチル、2−メチル−2−イソプロピル−3−エトキシ−プロピオン酸エチル、2−メチル−2−イソプロピル−3−エトキシ−プロピオン酸ブチル、2−エチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−エチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸ブチル、2−エチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸tert−ブチル、2−エチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2,2−ジイソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2,2−ジイソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸ブチル、2−イソプロピル−2−イソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2−イソプロピル−2−イソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−イソプロピル−2−イソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸ブチル、2−イソプロピル−2−イソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸ブチル、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸ブチル、2−イソプロピル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−3−メトキシ−プロピオン酸ブチル、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−ブチル−2−イソプロピル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−ブチル−2−イソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−ブチル−2−イソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−ブチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−ブチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−ブチル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2,2−ジイソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2,2−ジイソブチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−イソブチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−イソブチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−イソブチル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−イソブチル−2−シクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2−シクロペンチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル、2−シクロペンチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル、2−シクロペンチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸ブチル、2−シクロペンチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸(2−エチルヘキシル)、2,2−ジシクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル等が例示できる。

0017

本発明に於て用いられる触媒調製法は特に限定されるものではないが、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化チタン及び本発明の電子供与性化合物を共粉砕し、後にハロゲン化処理し、高活性化を計っても良い。ハロゲン化マグネシウム単独又は、ハロゲン化マグネシウムとケイ素化合物またはリン化合物との共粉砕後、電子供与性化合物共存下、チタン化合物処理、ハロゲン化処理をしても良い。また、マグネシウムカルボン酸塩またはアルコキシマグネシウムとチタン化合物、ハロゲン化剤及び電子供与性化合物を熱処理し、高活性化しても良い。ハロゲン化マグネシウムを有機溶媒等に溶解させ、チタン化合物存在下析出時または析出後、本発明の電子供与性化合物を作用させても良い。また、アルキルマグネシウムにハロゲン化剤を作用させる際、電子供与性化合物、チタン化合物を調製過程に加えることによって調製した触媒でも良い。電子供与性化合物の触媒中残存量は調製法にもよるが、電子供与性化合物をE.D. と略記すると、チタン:マグネシウム:E. D. (モル比)は、1:1〜1000:10-6〜100の範囲であり、好ましくは、1:2〜100:10-4〜10の範囲である。E. D. がこの範囲より少ないと立体規則性が低下し、逆に多すぎると活性が低下するので好ましくない。

0018

本発明に於ける有機アルミニウム化合物としては代表的なものは下記一般式(II)ないし(IV)で表される。
AlR5 R6 R7 ‥‥‥ (II)
R8 R9 Al−O−AlR10R11 ‥‥‥ (III)

0019

(II)、(III )式及び(IV)式に於て、R5 、R6 、R7 は同一でも異種でもよく、炭素数が多くとも12個の炭化水素基、ハロゲン原子または水素原子であるが、それらのうち少なくとも一個炭素水素基であり、R8 、R9 、R10及びR11は同一でも異種でもよく、炭素数が多くとも12個の炭化水素基である。またR12は、炭素数が多くとも12個の炭化水素基であり、nは1以上の整数である。

0021

また、(III)式で示される有機アルミニウム化合物のうち、代表的なものとしては、テトラエチルジアルモキサン及びテトラブチルジアルモキサンのごときアルキルジアルモキサン類が挙げられる。

0022

また、(IV)式は、アルミノオキサンを表し、アルミニウム化合物の重合体である。R12はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等を含むが、好ましくはメチル基、エチル基である。nの値は1〜10が好ましい。

0023

これらの有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキルアルミニウム、アルキルアルミニウムハライド及びアルキルアルモキサン類が好適であり、特にトリアルキルアルミニウム類が好ましい結果を与えるため好適である。

0024

重合に使用されるオレフィンとしては、一般には炭素数が多くとも18個のオレフィンであり、その代表例としては、エチレン、プロピレンブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等が挙げられる。重合を実施するにあたり、これらのオレフィンを単独重合してもよいが、二種以上のオレフィンを共重合してもよい(例えば、エチレンとプロピレンとの共重合)。

0025

オレフィンの重合に於て、重合系に於ける有機アルミニウム化合物の使用量は、一般に10-4ミリモル/L以上であり、10-2ミリモル/L以上が好適である。また、固体触媒成分中チタン原子に対する使用割合は、モル比で一般には0.5以上であり、好ましくは2以上、とりわけ10以上が好適である。なお、有機アルミニウム化合物の使用量が少なすぎる場合には、重合活性の大幅な低下を招く。なお、重合系内に於ける有機アルミニウム化合物の使用量が20ミリモル/L以上でかつチタン原子に対する割合が、モル比で1000以上の場合、更にこれらの値を高くしても触媒性能が更に向上することはない。

0026

α−オレフィン重合体の立体規則性を向上させることを目的として使用される前述のチタン含有固体触媒成分を使用すると、非常に少量でもその目的は達成されるのであるが、通常有機アルミニウム化合物1モルに対して0.01〜5モル、好ましくは0.01〜1の比率で使用される。

0027

本発明に係るオレフィンの重合方法では、オレフィン重合用触媒にオレフィンを予備重合させておくことが好ましい。予備重合で使用されるオレフィンは、後述する本重合で使用されるオレフィンと同一であっても異なっていてもよいが、プロピレンを用いることが好ましい。予備重合の際の反応温度は、−20〜100℃、好ましくは−20〜60℃の範囲である。予備重合に於ては、水素の様な分子調製剤を用いることができる。予備重合は、オレフィン重合用触媒1g当たり0.1〜1000g、好ましくは0.3〜500g、特に好ましくは1〜200gの重合体が生成するように行なうことが望ましい。重合を実施するにあたり、本発明の固形触媒成分、有機アルミニウム化合物は重合容器別個に導入してもよいが、それらを事前に混合してもよい。重合は、不活性溶媒中、液体モノマー(オレフィン)中あるいは気相のいずれでも行なうことができる。また、実用可能な溶融流れを有する重合体を得るために、分子量調節剤(一般には、水素)を共存させてもよい。重合温度は、一般には−10℃ないし180℃であり、実用的には20℃以上130℃以下である。その他、重合反応器の形態、重合の制御法後処理方法等については、本触媒系固有の制限はなく、公知の全ての方法を適用することができる。

0028

以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明する。なお、実施例及び比較例に於いてメルトインデックス(すなわち、MFR)は、JIS K-6758−1968 に従って測定した。重合体の立体規則性の尺度であるヘプタンインデックスすなわち、H.R.(%)は、得られた重合体を沸騰n−ヘプタンで6時抽出した後の残量を%で表したものである。また重合活性R.R.は固体触媒成分の1g当り、1時間当り重合体収量(g)で表したものである。各実施例に於て、固体触媒成分の製造及び重合に使用した各化合物(有機溶媒、オレフィン、水素、チタン化合物、マグネシウム化合物等)はすべて実質的に水分を除去したのもである。また、固体触媒成分の製法及び重合については、実質的に水分が存在せず、かつ窒素などの不活性雰囲気下で行なった。

0029

実施例及び比較例で使用した有機アルミニウム化合物及び電子供与性化合物(E.D.)の名称及びそれらの略称あるいは略号をそれぞれ以下に示した。トリエチルアルミニウム(TEA)、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル(A)、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸メチル(B)、2−シクロペンチル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル(C)、2,2−ジシクロペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル(D)、ジイソブチルフタレート(E)、2−tert−ブチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル(F)、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン(G)。

0030

(実施例1)
固体触媒成分の調製1
無水塩化マグネシウム(市販の無水塩化マグネシウムを乾燥塩化水素ガス気流中で約500℃に於て15時間焼成乾燥することによって得られたもの)20g(0.21モル)、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシープロピオン酸エチル12.2g( 0.05mol)、四塩化チタン3.0ml及び粉砕助剤としてシリコンオイル(信越化学社製TSS−451、20cs)3.0mlを乾燥窒素気流下、振動ボールミル用の容器ステンレス製円筒型、円容積1L、直径が10mmの磁性ボール見かけ容積で約50%充填)に入れた。これを振幅が6mmの振動ボールミルに取り付け、15時間共粉砕を行なうことによって共粉砕固形物が得られた。得られた共粉砕物15gを1,2−ジクロロエタン150ml中に懸濁させ、80℃で2時間撹拌した後、固体部を漉過によって採取し、ヘキサンにて、洗浄中に遊離の1,2−ジクロロエタンが検出されなくなるまで十分洗浄した。これを30℃〜40℃にて減圧乾燥し、ヘキサンを除去後、固体触媒成分を得た。得られた固体触媒成分を分析したところ、この固体触媒成分のチタン原子の含有量は2.4重量%であった。
重合及び生成重合体の物性
内容積3Lのステンレス製のオートクレーブに上記の方法で製造された固体触媒成分を17mg、トリエチルアルミニウム91mgを入れ、ついで760gのプロピレン及び0.1gの水素を仕込んだ。オートクレーブを昇温し、内温を70℃に保った。1時間後、内容ガスを放出して重合を終結させた。重合結果を表1に示した。

0031

(実施例2、比較例1及び2)電子供与性化合物として表1に示した化合物を使用した以外は実施例1と同様な方法により固体触媒成分を調製し、重合評価を行なった。結果を表1に示した。

0032

(実施例3)
固体触媒成分の製造2
9.5gの無水塩化マグネシウム(実施例1と同様の処理を行なったもの)を50mlのデカンと48.6mlの2−エチルヘキシルアルコールを共に窒素雰囲気下、丸底フラスコ中で130℃で2時間加熱溶解させた。無水フタル酸2.1gを加え、更に130℃1時間加熱した。この溶液を室温まで冷やし、20mlを滴下ロート仕込み、30分かけて−20℃の80ml四塩化チタン中へ滴下し、4時間で110℃まで上昇させた。2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル1.22g(0.005mol)及びヘキサン5mlの溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、110℃、2時間で反応させた。上澄液を除去後、新たに四塩化チタンを80ml導入し、110℃で2時間加熱した。ついで、100mlのデカンで3回洗浄後、ヘキサンで洗浄し、固体触媒とした。チタン担持量は、2.6重量%であった。
重合及び生成重合体の物性
内容積3Lのステンレス製のオートクレーブに上記の方法で製造された固体触媒成分を8.8mg、トリエチルアルミニウム91mgを入れ、ついで760gのプロピレン及び0.1gの水素を仕込んだ。オートクレーブを昇温し、内温を80℃に保った。1時間後、内容ガスを放出して重合を終結させた。重合結果を表1に示した。

0033

(実施例4及び5、比較例3及び4)電子供与性化合物として表1に示した化合物を使用した以外は実施例3と同様な方法により固体触媒成分を調製し、重合評価を行なった。結果を表1に示した。

0034

(実施例6)
固体触媒成分の製造3
窒素気流中、十分乾燥した300mlの丸底フラスコに、ジエトキシマグネシウム5.0g、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル1.22g(0.005mol)及び塩化メチレン25mlを加えた。還流下1時間撹拌し、次にこの懸濁液を室温の200mlの四塩化チタン中へ圧送した。徐々に110℃まで昇温して2時間撹拌しながら反応させた。反応終了後、析出後、析出固体を漉別し110℃のデカン200mlで3回洗浄した。新たに四塩化チタン200mlを加え、120℃で2時間反応させた。反応終了後、析出固体を漉別し、110℃のデカン200mlで3回洗浄し、室温下ヘキサンで塩素イオンが検出されなくなるまでヘキサンで洗浄した。この触媒成分のチタン原子量の含有率は3.3重量%であった。
重合及び生成重合体の物性
内容積3Lのステンレス製のオートクレーブに上記の方法で製造された固体触媒成分を2.5mg、トリエチルアルミニウム91mgを入れ、ついで760gのプロピレン及び0.1gの水素を仕込んだ。オートクレーブを昇温し、内温を80℃に保った。1時間後、内容ガスを放出して重合を終結させた。重合結果を表1に示した。

0035

(実施例7及び8、比較例5及び6)電子供与性化合物として表1に示した化合物を使用した以外は実施例6と同様な方法により固体触媒成分を調製し、重合評価を行なった。結果を表1に示した。

0036

(実施例9)
固体触媒成分の製造4
金属マグネシウム12.8g、オルト蟻酸エチル88ml(0.53mol)及び及び反応開始剤として1,2−ジブロモエタン0.5mlを加えて懸濁液を55℃に保ち、更にヘキサン100mlにn−ブチルクロリド80ml(0.80mol)を溶解した溶液を5ml加えて50分間撹拌し、残りを80分かけて滴下した。撹拌下70℃で4時間反応を行ない固体状生成物を得た。50℃でヘキサンにより6回洗浄した。該固体生成物6.3g及びデカン50mlを反応器に入れ室温で2,2,2−トリクロロエタノール2.0mlとデカン11mlの混合溶液を30分で滴下し、終了後80℃で 1時間撹拌した。固体物を漉別後ヘキサン100mlで4回洗浄しさらにトルエン100mlで2回洗浄した。該固体物にトルエン40ml、四塩化チタン60mlを加え90℃に昇温し、2−イソプロピル−2−イソペンチル−3−メトキシ−プロピオン酸エチル1.83g(0.0075mol)とトルエン5mlの溶液を5分間で滴下した後、120℃で2時間撹拌した。その後、固体物を90℃で漉別しトルエンで2回90℃で洗浄した。さらに該固体物にトルエン40ml、四塩化チタン60mlを加え120℃で2時間撹拌し得られた固体物を110℃で漉別し室温下ヘキサン100mlで7回洗浄して固体状チタン触媒成分を得た。
重合及び生成重合体の物性
内容積3Lのステンレス製のオートクレーブに上記の方法で製造された固体触媒成分を4.6mg、トリエチルアルミニウム91mgを入れ、ついで760gのプロピレン及び0.1gの水素を仕込んだ。オートクレーブを昇温し、内温を80℃に保った。1時間後、内容ガスを放出して重合を終結させた。重合結果を表1に示した。

0037

(実施例10〜14、比較例7及び8)電子供与性化合物及び有機アルミニウム化合物として表1に示した化合物を使用した以外は実施例9と同様な方法により固体触媒成分を調製し、重合評価を行なった。結果を表1に示した。

0038

発明の効果

0039

助触媒成分として高価な有機ケイ素化合物を全く使用することなく、かつ安全衛生上の問題をも有すること無く、なおかつ高活性、高立体規則性を発現するオレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法を提供することが可能となった。

図面の簡単な説明

0040

図1本発明の理解を助けるためのフローチャート図である。

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