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技術 車両用エンジンにおける吸気制御弁の冷却構造

出願人 ヤマハ発動機株式会社
発明者 井坂義治伊藤正博
出願日 1994年11月10日 (26年8ヶ月経過) 出願番号 1994-303218
公開日 1996年5月28日 (25年1ヶ月経過) 公開番号 1996-135442
状態 未査定
技術分野 特殊用途機関の応用、補機、細部 燃料噴射装置 機関出力の制御及び特殊形式機関の制御 機械または機関の冷却一般
主要キーワード 口がい 各締結具 前部ヘッド 走行風通路 同上ピストン バタフライ形 前部カバー 上端開口縁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年5月28日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

目的

エンジンの駆動によりシリンダ高温になる場合でも、吸気制御弁に円滑な作動が確保されるようにして、エンジン性能を向上させる。

構成

シリンダ25を軸心47縦向きにみたとき、このシリンダ25がシリンダ本体48と、このシリンダ本体48の上面に締結具52によって固着されるシリンダヘッド50とを備える。上記シリンダヘッド50に形成された吸気通路58の開度を調整する吸気制御弁82を設ける。上記シリンダ25を貫通しその一端の開口106aが走行方向前方に向って開放され、他端側が後方に延びる走行風通路106を形成する。この走行風通路106を上記吸気制御弁82の近傍に位置させる。

概要

背景

内燃機関であるエンジンは、通常、シリンダを有し、このシリンダを軸心縦向きにみたとき、このシリンダはシリンダ孔を有するシリンダ本体と、このシリンダ本体の上面に締結具によって固着されるシリンダヘッドと、上記シリンダ孔にその軸方向に摺動自在に嵌入されるピストンとを備えている。上記シリンダ本体、シリンダヘッド、およびピストンで囲まれた空間のうち、上記シリンダヘッド側の部分が燃焼室であり、シリンダヘッドにはその外部から上記燃焼室に通じる吸気通路が形成されている。

上記エンジンの駆動時には、混合気が上記吸気通路を通して燃焼室に吸入され、ここで燃焼させられて動力に変換される。

また、上記構成において、次のように構成されたものがある。即ち、吸気通路の開度を調整する吸気制御弁が設けられ、この吸気制御弁は上記シリンダヘッドに形成された弁孔と、この弁孔内にその軸心回り回動自在に嵌入される弁体とを備えている。この弁体を回動させるアクチュエータが設けられ、このアクチュエータは電子的な制御装置電気的に接続されている。

そして、上記制御装置が上記エンジンの運転状態に基づき上記アクチュエータの作動を制御し、このアクチュエータの作動により上記弁体が回動して吸気制御弁の開度が調整され、これによって、上記エンジンの性能が向上させられるようになっている。

概要

エンジンの駆動によりシリンダが高温になる場合でも、吸気制御弁に円滑な作動が確保されるようにして、エンジン性能を向上させる。

シリンダ25を軸心47縦向きにみたとき、このシリンダ25がシリンダ本体48と、このシリンダ本体48の上面に締結具52によって固着されるシリンダヘッド50とを備える。上記シリンダヘッド50に形成された吸気通路58の開度を調整する吸気制御弁82を設ける。上記シリンダ25を貫通しその一端の開口106aが走行方向前方に向って開放され、他端側が後方に延びる走行風通路106を形成する。この走行風通路106を上記吸気制御弁82の近傍に位置させる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

シリンダ軸心縦向きにみたとき、このシリンダがシリンダ本体と、このシリンダ本体の上面に締結具によって固着されるシリンダヘッドとを備え、このシリンダヘッドに形成された吸気通路開度を調整する吸気制御弁を設けた車両用エンジンにおいて、上記シリンダを貫通しその一端の開口が走行方向前方に向って開放され、他端側が後方に延びる走行風通路を形成し、この走行風通路を上記吸気制御弁の近傍に位置させた車両用エンジンにおける吸気制御弁の冷却構造

請求項2

走行風通路のうち、シリンダヘッドに形成された走行風通路の一端の開口の前方近傍で、締結具の一部を圧接させるボス部を同上シリンダヘッドの上面に突設し、上記ボス部の突出端面の高さを上記開口の下縁の高さにほぼ一致させた請求項1に記載の車両用エンジンにおける吸気制御弁の冷却構造。

技術分野

0001

この発明は、車両用エンジンにおける吸気制御弁冷却構造に関する。

背景技術

0002

内燃機関であるエンジンは、通常、シリンダを有し、このシリンダを軸心縦向きにみたとき、このシリンダはシリンダ孔を有するシリンダ本体と、このシリンダ本体の上面に締結具によって固着されるシリンダヘッドと、上記シリンダ孔にその軸方向に摺動自在に嵌入されるピストンとを備えている。上記シリンダ本体、シリンダヘッド、およびピストンで囲まれた空間のうち、上記シリンダヘッド側の部分が燃焼室であり、シリンダヘッドにはその外部から上記燃焼室に通じる吸気通路が形成されている。

0003

上記エンジンの駆動時には、混合気が上記吸気通路を通して燃焼室に吸入され、ここで燃焼させられて動力に変換される。

0004

また、上記構成において、次のように構成されたものがある。即ち、吸気通路の開度を調整する吸気制御弁が設けられ、この吸気制御弁は上記シリンダヘッドに形成された弁孔と、この弁孔内にその軸心回り回動自在に嵌入される弁体とを備えている。この弁体を回動させるアクチュエータが設けられ、このアクチュエータは電子的な制御装置電気的に接続されている。

0005

そして、上記制御装置が上記エンジンの運転状態に基づき上記アクチュエータの作動を制御し、このアクチュエータの作動により上記弁体が回動して吸気制御弁の開度が調整され、これによって、上記エンジンの性能が向上させられるようになっている。

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、エンジンが駆動するとき、その燃焼室における混合気の燃焼熱で上記シリンダは高温となるため、これに伴い吸気制御弁も高温となって、弁孔の内周面と弁体とが相対的に大きく熱変形するおそれがある。

0007

そして、このような熱変形が生じると、上記弁孔の内周面に対する弁体の摩擦抵抗が大きくなって、この弁体の回動が不良となり、所望のエンジン性能の向上が得られなくなるという問題を生じる。

0008

この発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、エンジンの駆動によりシリンダが高温になる場合でも、吸気制御弁に円滑な作動が確保されるようにして、エンジン性能を向上させることを目的とする。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するためのこの発明の車両用エンジンにおける吸気制御弁の冷却構造は、シリンダ25を軸心47縦向きにみたとき、このシリンダ25がシリンダ本体48と、このシリンダ本体48の上面に締結具52によって固着されるシリンダヘッド50とを備え、このシリンダヘッド50に形成された吸気通路58の開度を調整する吸気制御弁82を設けた車両用エンジンにおいて、上記シリンダ25を貫通しその一端の開口102a,106aが走行方向前方に向って開放され、他端側が後方に延びる走行風通路102,106を形成し、この走行風通路102,106を上記吸気制御弁82の近傍に位置させたものである。

0010

上記の場合、走行風通路102,106のうち、シリンダヘッド50に形成された走行風通路106の一端の開口106aの前方近傍で、締結具52の一部を圧接させるボス部50dを同上シリンダヘッド50の上面に突設し、上記ボス部50dの突出端面110の高さを上記開口106aの下縁の高さにほぼ一致させてもよい。

0011

上記構成による作用は次の如くである。

0012

車両が走行するとき、走行風108は開口102a,106aから走行風通路102,106に流入し、この走行風通路102,106をその後方に通り抜ける。このとき、上記走行風108は上記走行風通路102,106近傍のシリンダ25の各部分を空冷させる。

0013

上記走行風通路102,106の近傍には吸気制御弁82が位置しており、このため、上記空冷によって上記吸気制御弁82も冷却され、この吸気制御弁82の熱変形が防止される。

0014

以下、この発明の実施例を図面により説明する。

0015

図2図3において、図中符号1は、鞍乗型車両たる自動二輪車であり、矢印Frはその進行方向の前方を示している。また、下記する左右とは、上記前方に向っての車幅方向をいうものとする。また、2は上記自動二輪車1が走行可能な路面である。

0016

上記自動二輪車1の車体3は車体静止側である車体フレーム4を有している。この車体フレーム4は、その前端ヘッドパイプ5を有し、このヘッドパイプ5から後下方に向って左右一対主フレーム6が延出し、この主フレーム6の各延出端から更に下方に向ってそれぞれシートピラーチューブ7が延出している。一方、同上ヘッドパイプ5から後下方に向って左右一対のダウンチューブ8が延出し、これらダウンチューブ8の延出端と上記シートピラーチューブ7の延出端たる下端とが互いに結合している。

0017

上記主フレーム6の後端から後上方に向って左右一対のシートレール10が延出し、このシートレール10は左右一対のバックステー11,11によって上記シートピラーチューブ7に支持されている。この場合、上記シートピラーチューブ7はリヤアームブラケットを兼用している。

0018

上記ヘッドパイプ5にはフロントフォーク14が操向自在に支承されている。このフロントフォーク14の下端に前輪15が支承され、かつ、この前輪15を上方から覆うフロントフェンダ16が設けられ、このフロントフェンダ16は同上フロントフォーク14の上下方向の中途部に固着されている。一方、同上フロントフォーク14の上端にはハンドル17が取り付けられている。

0019

上記シートピラーチューブ7に枢支軸18によりリヤアーム19が上下揺動自在に枢支されている。このリヤアーム19の揺動端後輪20が支承されている。上記車体フレーム4のシートピラーチューブ7上端とリヤアーム19との間に緩衝器21が架設されている。

0020

上記主フレーム6、シートピラーチューブ7、およびダウンチューブ8で囲まれた空間に、つまり、車体フレーム4の枠内に内燃機関であるエンジン23が設けられている。このエンジン23は左右方向に4つの気筒を備えた並列多気筒4サイクルエンジンであって、クランクケース24と、このクランクケース24から前上方に突出するシリンダ25を有し、上記車体フレーム4に締結具により着脱自在に支持されている。上記クランクケース24の後面に動力伝達装置26が連設され、この動力伝達装置26の出力側に、上記後輪20がチェーン伝動機構22により連結されている。

0021

上記各シリンダ25の後面には吸気管27が連結され、これら各吸気管27にはそれぞれスロットルバルブ30と気化器31とが連設され、かつ、これら気化器31の上流側には互いに共用されるエアクリーナ32が連結されている。上記スロットルバルブ30はバタフライ形をなし、手動スロットル操作によって開閉される。また、上記気化器31は、エンジン23の吸気負圧で自動的に開閉するピストンバルブ33を有する自動可変ベンチュリ式とされている。

0022

同上各シリンダ25の前面には排気管35の一端が連結され、各排気管35の他端側は上記ダウンチューブ8の下側近傍を通って後方に延び、その後端にサイレンサ36が連結され、このサイレンサ36は上記後輪20の側方近傍に位置している。

0023

上記主フレーム6には燃料タンク38が支持され、この燃料タンク38から上記気化器31に燃料が供給される。上記燃料タンク38の後部両側には凹面状のニーグリップ39が形成されている。一方、上記シートレール10にはシート40が支持され、このシート40の下方で、上記シートピラーチューブ7の下部側面にフートレスト41が突設されている。そして、上記シート40に着座したライダー42はその足を上記フートレスト41に載せることができ、手は上記ハンドル17を把持可能であり、更に、ひざは上記ニーグリップ39を左右から挟み付け可能とされて、所望の乗車姿勢が確保されるようになっている。

0024

上記車体3の前部と、ライダー42とをその前方から覆うフロントカウリング43が設けられ、このフロントカウリング43は上記ヘッドパイプ5に支持されている。

0025

上記エンジン23の駆動により、その動力が動力伝達装置26とチェーン伝動機構22とを介し、後輪20に伝達されれば、上記自動二輪車1が路面2上を前方に向って走行可能とされる。

0026

図1から図5において、上記各シリンダ25は、それぞれ縦向きで互いに平行な軸心47を有するシリンダ本体48と、同上軸心47上で上記シリンダ本体48に形成されるシリンダ孔49と、上記シリンダ本体48の上端である突出端に設けられるシリンダヘッド50と、このシリンダヘッド50の上面側を覆うシリンダヘッドカバー51とを備え、上記シリンダヘッド50はシリンダ本体48に対し複数の締結具52により着脱自在に締結されている。

0027

特に、図1において、上記シリンダヘッド50は前部ヘッド50a、後部ヘッド50b、およびこれらの間に位置する中間部ヘッド50cとで構成され、上記前部ヘッド50aと後部ヘッド50bの各上部は中間部ヘッド50cよりも上方に突出している。また、上記シリンダヘッドカバー51は前部カバー51aと後部カバー51bとで構成され、上記前部ヘッド50aの上面側を前部カバー51aが覆い、上記後部ヘッド50bの上面側を後部カバー51bが覆っている。上記前部ヘッド50aおよびこの前部ヘッド50aに取り付けられた前部カバー51aと、上記後部ヘッド50bおよびこの後部ヘッド50bに取り付けられた後部カバー51bとの間で、上記中間部ヘッド50cの上方には、上方に向って開放される空間53が形成されている。

0028

特に、図4において、上記エンジン23を、各シリンダ25の軸心47に沿った方向でみて(平面視して)、上記締結具52は、シリンダ25群の左右各端部と、左右で隣り合う同上シリンダ25,25の各間とにそれぞれ前後一対設けられている。上記各締結具52は、上記シリンダ本体48から上方に向って突設されるスタッドボルト52aと、このスタッドボルト52aの上端を貫通させるよう上記中間部ヘッド50cに形成されるボルト孔52bと、このボルト孔52bの上端にねじ付けられるナット52cと、このナット52cと上記ボルト孔52bの上端開口縁との間に介設されるワッシャ52dとを備えている。

0029

上記ボルト孔52bの上端開口縁は上記中間部ヘッド50c上面から上方に向って一体的に突出しており、これが上記締結具52の一部であるワッシャ52dを圧接させるボス部50dとされている。このボス部50dは、このボス部50d近傍におけるシリンダヘッド50の部分の剛性を向上させて、この部分が上記締結具52の締結力により変形しようとすることを防止している。

0030

図3から図5において、上記シリンダ孔49には、同上軸心47に沿ってピストン54が上下方向に摺動自在に嵌入され、上記ピストン54は前記クランクケース24に支承されたクランク軸連接棒55により連結されている。上記シリンダ本体48、シリンダヘッド50、およびピストン54で囲まれた空間のうちシリンダヘッド50側の部分が燃焼室56となっている。

0031

上記シリンダヘッド50の後部に、前後方向に延びる一本の吸気通路58が形成されている。この吸気通路58の上流端は、上記吸気管27内の吸気通路59を通してスロットルバルブ30、気化器31、およびエアクリーナ32に順次連通している。また、上記吸気通路58の下流端は、上記シリンダ25をその軸心47に沿った視線でみて(平面視して)、上記燃焼室56の後部内に向って開口し、この開口部が吸気開口部60とされ、この吸気開口部60は上記燃焼室56の左右方向のほぼ中央に位置している。また、図3の側面視で、上記吸気通路58の吸気開口部60近傍の部分は、吸気通路58の上流側から上記燃焼室56に向って円弧状に小さい半径で折れ曲がっている。

0032

全図において、上記吸気開口部60を開閉する吸気弁62が設けられている。この吸気弁62は上記シリンダヘッド50に上下方向に摺動自在に支承される弁棒63と、上記弁棒63の下端に一体成形される弁体64とを備えている。この弁体64が上記吸気開口部60を燃焼室56側から閉じるよう上記吸気弁62を付勢するばね65が設けられている。

0033

一方、上記シリンダヘッド50とシリンダヘッドカバー51とで囲まれた空間に動弁機構67が設けられている。この動弁機構67は、前記後部ヘッド50bと、この後部ヘッド50bの上面側を覆う後部カバー51bとの間の空間に設けられて軸心が左右に延びる吸気カム軸68を有している。この吸気カム軸68はその軸心回りに回転するよう上記シリンダヘッド50に対し軸受70により支承されている。この軸受70は上記後部ヘッド50bに形成されて上記吸気カム軸68の下半分を支承する受部70aと、同上吸気カム軸68の上半分を上方から覆って支承するカバー部70bと、このカバー部70bを上記受部70aに締結する締結具70cとで構成されている。

0034

上記吸気カム軸68は前記クランク軸に連動してその軸心回りに回転させられるようになっている。そして、上記吸気カム軸68はその軸心回りの回転で上記弁棒63の上端にリフター69を介しカム係合し、このカム係合と、上記ばね65の付勢力とにより、上記吸気弁62が上記吸気開口部60を適宜開閉させる。

0035

上記シリンダヘッド50の前部に、前後方向に延びる一本の排気通路71が形成されている。この排気通路71の上流端は、上記シリンダ25をその軸心47に沿った視線でみて(平面視して)、上記燃焼室56の前部内に向って開口し、この開口部が排気開口部72とされ、この排気開口部72は上記燃焼室56の左右方向のほぼ中央に位置している。また、上記排気通路71の下流端は、前記排気管35に連結されている。

0036

上記排気開口部72を開閉する排気弁74が設けられている。この排気弁74は上記シリンダヘッド50に上下方向に摺動自在に支承される弁棒75と、この弁棒75の下端に一体成形される弁体76とを備えている。この弁体76が上記排気開口部72を燃焼室56側から閉じるよう上記排気弁74を付勢するばね77が設けられている。

0037

上記動弁機構67は、前記前部ヘッド50aと、この前部ヘッド50aの上面側を覆う前部カバー51aとの間の空間に設けられて軸心が左右に延びる排気カム軸79を有している。この排気カム軸79はその軸心回りに回転するよう上記シリンダヘッド50に対し前記軸受70と同じ構成の軸受70により支承されている。

0038

上記排気カム軸79は前記クランク軸に連動してその軸心回りに回転させられるようになっている。そして、上記排気カム軸79はその軸心回りの回転で上記弁棒75の上端にリフター80を介しカム係合し、このカム係合と、上記ばね77の付勢力とにより、上記排気弁74が上記排気開口部72を適宜開閉させる。

0039

図1、および図3から図5において、上記吸気開口部60近傍の吸気通路58の部分における下部の開度を調整する吸気制御弁82が設けられている。この吸気制御弁82は上記シリンダヘッド50に形成されて軸心が左右に延びる断面円形の弁孔83を有している。この弁孔83の軸方向の中途部の上部は、上記吸気通路58に開放され、同上弁孔83の軸方向の一端は上記シリンダヘッド50の外側面に開口し、他端は有底となっている。

0040

上記吸気制御弁82は上記弁孔83と同じ軸心上で、この弁孔83に嵌入される円柱状の弁体84を有している。この弁体84の軸方向の中途部の外周面には複数カ所(2カ所)で、周溝84c,84cが形成され、これら各周溝84cに二つ割されたブッシュである軸受87が嵌脱自在に嵌入されている。これら各軸受87,87は上記弁孔83内に回転自在に嵌入され、これら軸受87,87に上記弁体84が摺接して上記弁孔83内でその軸心回りに回動自在とされている。

0041

上記弁孔83の内周面と、弁体84の外周面との間には、環状の隙間91が形成されている。このため、上記シリンダヘッド50が熱変形して、弁孔83の内周面の真円度が多少低下したとしても、この変形分は上記隙間91により吸収される。よって、上記弁孔83内での弁体84の円滑な回動が確保される。

0042

前記各締結具52のスタッドボルト52aと、上記軸受87とは前後方向、および左右方向のそれぞれで互いに近接させられて、エンジン23がコンパクトにされている。この場合、上記した近接により、上記締結具52からの締結力で、シリンダヘッド50の一部が変形して、弁孔83の内周面が軸受87の外周面に過大な力で圧接し、この軸受87が変形させられるおそれがある。そして、このように上記軸受87が変形させられると、この軸受87と弁体84との間の摩擦力が大きくなって、上記弁体84の円滑な回動が阻害されるおそれがある。

0043

そこで、左右で隣り合うシリンダ25,25間の締結具52のスタッドボルト52aに近接している軸受87の左右方向(軸方向)の中間部の外周面に周溝87aが形成されている。このため、上記締結具52からの締結力で、シリンダヘッド50の一部が変形しても、この変形は上記周溝87aによって吸収され、弁孔83の内周面が軸受87の外周面に圧接することが防止される。

0044

よって、上記締結具52からの締結力で、シリンダヘッド50の一部が多少変形したとしても、上記軸受87を介しての弁体84の円滑な回動が確保される。

0045

上記弁体84の軸方向の中途部の外周面に切り欠き85が形成されて、同上中途部が薄肉部とされ、これが弁体本体86とされている。これら切り欠き85と弁体本体86とは、各吸気通路58に対応したところにそれぞれ設けられている。

0046

上記シリンダヘッド50の外側方に突出した上記弁体84の一端にプーリー88が取り付けられ、このプーリー88に、ワイヤ89を介してサーボモータであるアクチュエータ90が連結されている。このアクチュエータ90の駆動により、上記弁体84が回動させられ、これにより、上記弁体本体86が上記吸気通路58の下部の開度を調整する。

0047

上記燃焼室56の天井を形成するシリンダヘッド50の中間部ヘッド50cに点火プラグ92が取り付けられている。この点火プラグ92の放電部は、上記燃焼室56の天井面に臨んでいる。また、この点火プラグ92は上記空間53内に配置されている。

0048

特に図4において、上記エンジン23を電子的に制御するエンジン制御装置95が設けられている。このエンジン制御装置95に上記アクチュエータ90と点火プラグ92とが電気的に接続されている。また、上記エンジン23のクランク軸の回転数や、スロットルバルブ30のスロットル開度などエンジン23の運転状態を検出するセンサ装置96が設けられており、このセンサ装置96も上記エンジン制御装置95に電気的に接続されている。

0049

図3中実線で示すように、エンジン23の駆動時に、ピストン54が上死点から下死点に向って下降するときが吸入行程であり、このとき、吸気弁62の開弁動作によって吸気開口部60が開かれる。すると、シリンダ孔49、および吸気通路58,59内の負圧により外気がエアクリーナ32を通して気化器31側に吸入され、ここで、燃料が混合されて混合気99が生成される。この混合気99が上記吸気通路59,58を通り、更に、上記吸気開口部60の内周面と吸気弁62の弁体64との間の隙間を通って、上記燃焼室56に吸入される。

0050

上記ピストン54が下死点から上昇するときが圧縮行程であり、上記ピストン54が上死点に近づいたとき、上記混合気99が燃焼室56にて十分に圧縮される。このとき、エンジン制御装置95の制御による点火プラグ92の放電部の放電により、上記混合気99が着火、燃焼させられ爆発行程となって、上記ピストン54が下降し、その燃焼熱が動力に変換される。また、これに続く同上ピストン54の上昇による排気行程で、上記燃焼で生じたガスが排気弁74の開弁動作で開かれた排気開口部72、排気通路71、排気管35、およびサイレンサ36を通り、排気100としてシリンダ25の外部に排出させられる。

0051

以下、上記各行程が繰り返されて、エンジン23が動力を出力する。

0052

上記の場合、吸入行程で燃焼室56に吸入された混合気99は、この吸入行程と、これに続く圧縮行程とで、上記燃焼室56内にてタンブル流とされる。そして、このタンブル流の生成によって、流速の速い混合気が点火プラグ92の放電部に迅速に到達して燃焼が速くされ、これにより、エンジン性能の向上が図られている。

0053

上記センサ装置96の検出信号を入力したエンジン制御装置95により、エンジン23の運転状態が低中速低負荷状態であると判断されれば、吸気通路58を通る混合気99が少ないと判断されて、図1図3とで示すように、アクチュエータ90の作動により吸気通路58の下部が閉じられ、上記タンブル流がより高速かつ明確に発生させられるようになっている。

0054

一方、上記エンジン制御装置95により、エンジン23の運転状態が高速、高負荷状態であると判断されれば、吸気通路58を通る混合気99が多いと判断されて、アクチュエータ90の作動により吸気通路58の下部が開かれ、上記タンブル流の速度がある程度弱められると共に、この吸気通路58における混合気99の円滑な流動が確保されて、エンジン性能の向上が図られている。

0055

図1図4において、左右で隣り合うシリンダ25,25間で、シリンダ本体48を前後方向に貫通する第1走行風通路102が形成され、また、シリンダヘッド50の前部ヘッド50aを前後方向に貫通する上下一対の第2、第3走行風通路103,104が形成され、更に、同上シリンダヘッド50の後部ヘッド50bを前後方向に貫通する上下一対の第4、第5走行風通路105,106が形成されている。

0056

上記第1、第5走行風通路102,106は、その一端たる前端の開口102a,106aがいずれも走行方向の前方(矢印Fr)に向って開放されている。また、その他の各走行風通路もその一端たる前端の開口がいずれも走行方向の前方(矢印Fr)に向って開放されている。また、各走行風通路の他端側は後方に向ってほぼ直線的に延びている。上記第2走行風通路103と第4走行風通路105は互いの孔芯がほぼ同軸上に位置し、また、上記第3走行風通路104と第5走行風通路106は互いの孔芯がほぼ同軸上に位置している。

0057

特に、上記第1走行風通路102と第5走行風通路106とは、前記吸気制御弁82を上下から挟んで、この吸気制御弁82の近傍に位置している。

0058

上記自動二輪車1が走行するとき、走行風108は上記第1走行風通路102に流入してこれを通り抜ける。また、上記第2、第3走行風通路103,104に流入してこれら第2、第3走行風通路103,104を通り抜けて前記空間53に入り込む。また、これら第2、第3走行風通路103,104を通り抜けた走行風108と、前記空間53に直接に入り込んでくる走行風108とが上記第4、第5走行風通路105,106に流入して、これらを通り抜ける。

0059

上記の場合、各シリンダ25は少し前傾しているため、上記空間53は前上方に向って開放されており、このため、上記空間53には多量の走行風108が直接的に入り込むようになっており(図1中符号(A)を付記したもの)、このため、上記第4、第5走行風通路105,106も多量の走行風108が通り抜ける。

0060

そして、上記したように走行風108が通り抜けるとき、この走行風108は、上記第1〜第5走行風通路102〜106近傍のシリンダ25の各部分を空冷させる。

0061

上記第1走行風通路102と、第5走行風通路106の近傍には、前記したように吸気制御弁82が位置しており、このため、上記空冷によって上記吸気制御弁82も冷却され、この吸気制御弁82の熱変形が防止される。

0062

よって、この吸気制御弁82を構成する弁孔83の内周面側に対する軸受87を介しての弁体84の摩擦抵抗は小さく抑えられて、この弁体84の回動は円滑に行われることから、エンジン23の駆動によりシリンダ25が高温になる場合でも、上記吸気制御弁82に円滑な作動が確保されて、この作動が高精度になされ、もって、エンジン性能の向上が達成される。

0063

図1において、左右に隣り合うシリンダ25,25間の前後締結具52,52のうち、前側の締結具52に対応するボス部50dの上部の突出端面109の高さは、第3走行風通路104の後端の開口104aよりも低くされ、上記突出端面109が上記第3走行風通路104を通り抜ける走行風108の邪魔にならないようにされて、円滑な走行風108の通り抜けが確保されている。

0064

また、上記した前後締結具52,52のうち、後側の締結具52に対応するボス部50dは、上記第5走行風通路106の前端の開口106aの前方近傍に位置しており、同上ボス部50dの上部の突出端面110の高さは、上記第5走行風通路106の前端の開口106aの下縁の高さにほぼ一致させられ、かつ、同上開口106aの下縁の高さよりも少し低くされている。

0065

このため、自動二輪車1が走行するとき、第5走行風通路106の開口106aの正面に向ってきた走行風108はそのまま上記開口106aから第5走行風通路106に流入する。また、上記開口106aの開口縁に向ってきた走行風108のうち、後側のボス部50dの突出端面110に向ってきた走行風108は上記ボス部50dの突出端面110に案内されて上記第5走行風通路106に円滑に流入させられ、この第5走行風通路106に流入する走行風108の量が多くされる。

0066

このため、上記第5走行風通路106の近傍の吸気制御弁82の冷却がより効果的になされる。よって、この吸気制御弁82の熱変形がより確実に防止されて、この吸気制御弁82に、より円滑な作動が確保される。

0067

上記したボス部50dは、中間部ヘッド50cに突設されたため、その分、この中間部ヘッド50cの剛性が向上させられる。よって、弁孔83をある程度締結具52に接近させることができ、つまり、吸気制御弁82を燃焼室56により接近させることができて、所望のタンブル流が得やすくなるなど、エンジン性能上好ましい。

発明の効果

0068

この発明によれば、シリンダを軸心縦向きにみたとき、このシリンダがシリンダ本体と、このシリンダ本体の上面に締結具によって固着されるシリンダヘッドとを備え、このシリンダヘッドに形成された吸気通路の開度を調整する吸気制御弁を設けた車両用エンジンにおいて、上記シリンダを貫通しその一端の開口が走行方向前方に向って開放され、他端側が後方に延びる走行風通路を形成し、この走行風通路を上記吸気制御弁の近傍に位置させてある。

0069

このため、車両が走行するとき、走行風は上記開口から走行風通路に流入し、この走行風通路をその後方に通り抜ける。このとき、上記走行風は上記走行風通路近傍のシリンダの各部分を空冷させる。

0070

上記走行風通路の近傍には吸気制御弁が位置しており、このため、上記空冷によって上記吸気制御弁も冷却され、この吸気制御弁の熱変形が防止される。

0071

よって、この吸気制御弁の作動は円滑に行われることから、エンジンの駆動によりシリンダが高温になる場合でも、上記吸気制御弁に円滑な作動が確保されて、エンジン性能の向上が達成される。

0072

上記の場合、走行風通路のうち、シリンダヘッドに形成された走行風通路の一端の開口の前方近傍で、締結具の一部を圧接させるボス部を同上シリンダヘッドの上面に突設し、上記ボス部の突出端面の高さを上記開口の下縁の高さにほぼ一致させてもよい。

0073

このようにすれば、車両が走行するとき、走行風通路の開口の正面に向ってきた走行風はそのまま上記開口から走行風通路に流入する。また、上記開口の開口縁に向ってきた走行風のうち、ボス部の突出端面に向ってきた走行風は上記ボス部の突出端面に案内されて上記走行風通路に円滑に流入させられ、この走行風通路に流入する走行風の量が多くされる。

0074

このため、上記走行風通路の近傍の吸気制御弁の冷却がより効果的になされる。よって、この吸気制御弁の熱変形がより確実に防止されて、この吸気制御弁に、より円滑な作動が確保される。

図面の簡単な説明

0075

図1図4の1‐1線矢視断面図である。
図2自動二輪車の全体側面図である。
図3図2部分拡大断面図である。
図4図3の4‐4線矢視断面図である。
図5図4部分拡大図である。

--

0076

1自動二輪車(車両)
23エンジン
25シリンダ
47軸心
48 シリンダ本体
49シリンダ孔
50シリンダヘッド
50dボス部
52締結具
53 空間
54ピストン
56燃焼室
58吸気通路
82吸気制御弁
83弁孔
84弁体
87軸受
87a周溝
102 第1走行風通路
102a 開口
106 第5走行風通路
106a 開口
108走行風
110 突出端面

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