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技術 放射性廃棄物の処理方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 野下健司松田将省西高志小森至松尾俊明泉田龍男
出願日 1994年10月31日 (25年8ヶ月経過) 出願番号 1994-266532
公開日 1996年5月21日 (24年1ヶ月経過) 公開番号 1996-129100
状態 未査定
技術分野 汚染除去及び汚染物処理
主要キーワード 塊状物質 沈降現象 放射性廃棄物処理 固化材タンク 固化容器 放射性廃棄物処理装置 放出操作 放射性物質取扱い施設
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年5月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (7)

構成

貯蔵容器1内の焼却灰は、焼却灰ホッパー4内に投入される。一部の湿った塊状の焼却灰は、破砕機6で破砕され、粒径が小さくなる。粒径が小さくなった焼却灰は、混練機8内でセメントペーストと混合され、固化容器15内に注入される。

効果

粒径が小さくて湿った塊状の焼却灰は、表面に乾燥した焼却灰が付着し、乾燥状態になる。このため、放射性廃棄物処理装置への焼却灰の付着量が低減され、放射性廃棄物処理装置の保守点検時における作業員被爆線量が著しく低減される。なお、塊状の焼却灰の破砕後の固化は、得られた固化体圧縮強度を増加させると共に固化体の軸方向における放射能濃度分布をより均一化する。

概要

背景

原子力発電所などの放射性物質取扱い施設から発生する放射性廃棄物のうち、焼却灰固型化材料としてセメントを用いることにより安定に固化できることが、「放射性廃棄物処理処分に関する研究開発」(産業技術出版、p69−70,1983,天・阪田)に示されている。また、グラニュールなどのガラス状物質及び土砂についても同様の方法で固化処理することができる。

概要

貯蔵容器1内の焼却灰は、焼却灰ホッパー4内に投入される。一部の湿った塊状の焼却灰は、破砕機6で破砕され、粒径が小さくなる。粒径が小さくなった焼却灰は、混練機8内でセメントペーストと混合され、固化容器15内に注入される。

粒径が小さくて湿った塊状の焼却灰は、表面に乾燥した焼却灰が付着し、乾燥状態になる。このため、放射性廃棄物処理装置への焼却灰の付着量が低減され、放射性廃棄物処理装置の保守点検時における作業員被爆線量が著しく低減される。なお、塊状の焼却灰の破砕後の固化は、得られた固化体圧縮強度を増加させると共に固化体の軸方向における放射能濃度分布をより均一化する。

目的

本発明の目的は、放射性廃棄物処理装置への付着量を低減できる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、貯蔵容器からの放射性廃棄物の排出が容易である放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、固化体の圧縮強度を著しく向上できる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、固化体の軸方向の放射能濃度分布を著しく均一化できる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、各固化体の表面線量率を実質的に等しくできそれらの取扱いを容易に行える放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

本発明の他の目的は、貯蔵容器から排出される放射性廃棄物の飛散を防止することができる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

貯蔵容器貯蔵されていた放射性廃棄物を前記貯蔵容器から排出し、その後、排出された塊状の放射性廃棄物を破砕し、破砕された放射性物質固化材と混合し、これらの混合物固化容器内に注入することを特徴とする放射性廃棄物の処理方法

請求項2

貯蔵容器を加振してその内部から貯蔵されていた放射性廃棄物を排出し、その後、この排出された塊状の放射性廃棄物を破砕し、破砕された放射性物質を固化材と混合し、これらの混合物を固化容器内に注入することを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。

請求項3

前記破砕により前記放射性廃棄物の最大粒径を20mm以下とする請求項1の放射性廃棄物の処理方法。

請求項4

前記破砕により前記放射性廃棄物の最大粒径を5mm以下とする請求項1の放射性廃棄物の処理方法。

請求項5

前記破砕により前記放射性廃棄物の最大粒径を1mm以下とする請求項1の放射性廃棄物の処理方法。

請求項6

前記放射性廃棄物が焼却灰グラニュール土砂のうち少なくとも1種類を含む請求項1,2,3,4または5の放射性廃棄物の処理方法。

請求項7

前記破砕はケージミルを用いて行う請求項1,2,3,4,5または6のいずれかの放射性廃棄物の処理方法。

請求項8

前記破砕された放射性廃棄物を選別手段により選別する請求項1の放射性廃棄物の処理方法。

請求項9

前記貯蔵容器からの前記放射性廃棄物の排出は、前記貯蔵容器に放射性廃棄物飛散防止手段を取り付けて行う請求項1または2の放射性廃棄物の処理方法。

技術分野

0001

本発明は、放射性廃棄物固化処理方法係り、特に、焼却灰及びグラニュールなどの粉体中に塊状物質を含む放射性廃棄物を処理するのに好適な放射性廃棄物の固化処理方法に関する。

背景技術

0002

原子力発電所などの放射性物質取扱い施設から発生する放射性廃棄物のうち、焼却灰は固型化材料としてセメントを用いることにより安定に固化できることが、「放射性廃棄物処理処分に関する研究開発」(産業技術出版、p69−70,1983,天・阪田)に示されている。また、グラニュールなどのガラス状物質及び土砂についても同様の方法で固化処理することができる。

発明が解決しようとする課題

0003

焼却灰は、通常、ドラム缶状の貯蔵容器内乾燥状態貯蔵されている。しかしながら、焼却灰は、飛散防止のために水がかけら貯蔵容器の側面に接触する部分及び貯蔵容器の底部などで湿った状態で貯蔵されている場合がある。発明者らは、焼却灰の湿った部分が固化処理装置に付着しその表面線量率が増大し、保守点検時における作業員被爆線量が増加する。作業員の被爆線量の増加を抑えようとすると、作業員1人当りの作業時間が短縮され、保守点検に従事する作業員の人数が増える。

0004

発明者らは、更に、湿った焼却灰が貯蔵容器内に貯蔵されていると、貯蔵容器に付着し貯蔵容器からの焼却灰の排出が困難になることを見出した。

0005

また、従来技術で述べた焼却灰のセメントによる固化は、焼却灰の粒子が細かいことを前提としていた。しかしながら、発明者らは、新たな知見として、実際に放射性廃棄物として生じる焼却灰は一部が塊状となることがあり、セメントペースト(セメントと水との混練物)と共に固化容器内に注入された後の固化時に、塊状になった焼却灰が固化容器の下部に沈降する場合があることを見出した。この結果、焼却灰が固化体中に均一に分散した場合に比べて固化体強度が低下するとの物性的な問題、及び固化体の表面線量率が局部的に高くなり作業員の被曝線量が増加するなどの放射性廃棄物特有の問題が生じることがわかった。

0006

本発明の目的は、放射性廃棄物処理装置への付着量を低減できる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

0007

本発明の他の目的は、貯蔵容器からの放射性廃棄物の排出が容易である放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

0008

本発明の他の目的は、固化体の圧縮強度を著しく向上できる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

0009

本発明の他の目的は、固化体の軸方向の放射能濃度分布を著しく均一化できる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

0010

本発明の他の目的は、各固化体の表面線量率を実質的に等しくできそれらの取扱いを容易に行える放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

0011

本発明の他の目的は、貯蔵容器から排出される放射性廃棄物の飛散を防止することができる放射性廃棄物の処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記の目的を達成する請求項1記載の発明の特徴は、貯蔵容器から排出された塊状の放射性廃棄物を破砕し、破砕された放射性物質固化材と混合し、これらの混合物を固化容器内に注入することにある。

0013

上記他の目的を達成する請求項2記載の発明の特徴は、貯蔵容器を加振してその内部から貯蔵されていた放射性廃棄物を排出し、排出された塊状の放射性廃棄物を破砕することにある。

0014

上記他の目的を達成する請求項3記載の発明の特徴は、破砕により放射性廃棄物の最大粒径を20mm以下とすることにある。

0015

上記他の目的を達成する請求項4記載の発明の特徴は、破砕により放射性廃棄物の最大粒径を5mm以下とすることにある。

0016

上記他の目的を達成する請求項5記載の発明の特徴は、破砕により放射性廃棄物の最大粒径を1mm以下とすることにある。

0017

上記他の目的を達成する請求項8記載の発明の特徴は、破砕された放射性廃棄物を選別手段により選別することにある。

0018

上記他の目的を達成する請求項9記載の発明の特徴は、貯蔵容器からの放射性廃棄物の排出は、貯蔵容器に放射性廃棄物飛散防止手段を取り付けて行うことにある。

0019

貯蔵容器から排出された塊状の放射性廃棄物を破砕することによって、粒径が小さくなった一部の湿った放射性廃棄物と大部分の乾燥された放射性廃棄物が混合される。このため、粒径が小さくなった一部の湿った放射性廃棄物の周りに乾燥した放射性廃棄物が付着し、湿った放射性廃棄物は表面的に乾燥状態になる。放射性廃棄物処理装置への付着量が低減され、放射性廃棄物処理装置の保守点検時における作業員の被爆線量が著しく低減される。なお、塊状の放射性廃棄物の破砕後の固化は、得られた固化体の圧縮強度を増加させると共に固化体の軸方向における放射能濃度分布をより均一化する。

0020

貯蔵容器を加振してその内部から破砕される放射性廃棄物を排出するので、貯蔵容器に付着している放射性廃棄物も容易に排出させることができる。従って、放射性廃棄物排出後に貯蔵容器内に残留する放射性廃棄物がなくなる。

0021

破砕により放射性廃棄物の最大粒径を20mm以下とし、この放射性廃棄物を固化体にすることによって、その固化体の圧縮強度は著しく向上する。最大粒径が20mmを越える放射性廃棄物を含む固化体では、最大粒径が20mmを越える放射性廃棄物に応力集中が生じることによって、固化体の圧縮強度が低下する。しかしながら、最大粒径が20mm以下の放射性廃棄物を固化体にした場合は、その応力集中が生じなく固化体の圧縮強度が著しく向上するのである。また、固化体の軸方向における放射能濃度分布はより均一化される。

0022

破砕により放射性廃棄物の最大粒径を5mm以下とし、この放射性廃棄物を固化体にすることによって、固化体内の放射能濃度のばらつきが顕著に改善され、固化体の軸方向の放射能濃度分布を著しく均一化できる。破砕により放射性廃棄物の最大粒径を20mm以下にすることによって得られる作用効果を得ることもできる。

0023

破砕により放射性廃棄物の最大粒径を1mm以下とし、この放射性廃棄物を固化体にすることによって、固化体内の放射能濃度のばらつきは実質的になくなり、固化体の軸方向の放射能濃度分布が均一になる。

0024

破砕された放射性廃棄物を選別手段により選別するので、所定粒径よりも大きな粒径を有する放射性廃棄物が除去されるので、得られる複数の固化体は軸方向の放射能濃度分布が実質的に同じになる。これは、各固化体の表面線量率が実質的に等しくなり、それらの取扱いが容易になる。

0025

貯蔵容器からの放射性廃棄物の排出は貯蔵容器に放射性廃棄物飛散防止手段を取り付けて行うので、排出された放射性廃棄物は放射性廃棄物飛散防止手段に取り囲まれた空間を通り、周辺への放射性廃棄物の飛散を防止できる。

0026

実施例1
本発明の好適な一実施例である放射性廃棄物の処理方法を、図1に示す放射性廃棄物固化処理装置を用いて説明する。

0027

本実施例は、BWRプラントから発生した放射性の焼却灰をセメント系の固化材で固化処理するものである。BWRプラントから発生した放射性の焼却灰は、ドラム缶状の貯蔵容器1内に充填されBWRプラント敷地内の貯蔵施設内に、或る期間、保管されている。放射性の焼却灰は、通常、乾燥状態で貯蔵容器1内に保管されている。しかしながら、この焼却灰は、保管を行う前に飛散防止のために堆積された焼却灰の表面に水がかけられ一部が湿った状態で貯蔵容器1内に保管されている場合もある。

0028

本実施例の放射性廃棄物固化処理装置は、回転可能な投入装置3,破砕機6及び混練機8を備える。投入装置3は、焼却灰ホッパー4近傍に設置される。焼却灰ホッパー4はバルブ5を介して破砕機6に連絡される。破砕機6の出口は、スクリューフィーダ7に連絡される。スクリューフィーダ7は、撹拌機13を有する混練機8に接続される。固化材ホッパー9はバルブ11を介して、水タンク10はバルブ12を介してそれぞれ混練機8に連絡される。電磁バルブ14が、混練機8の下部に接続される出口配管に設置される。

0029

破砕機6の詳細構造図2に示される。この破砕機6はケージミルである。円盤円周上に円筒型の多数のピンシールド41を同心円状に4列に配列したローター40(ケージ)が、ケーシング39内に設置される。受け容器43が籠型ローター40の下方に配置される。受け容器43はケーシング39に取り付けられている。ケージミルは、籠型ローター40を回転させ、その衝撃力を利用して粉砕する衝撃式破砕機である。籠型ローター40内のピンシールド41は、図2で矢印で示すように、隣合う列で互いに逆方向に回転する。

0030

この貯蔵容器1内の焼却灰を固化処理するとき、貯蔵容器1は、搬送装置2により貯蔵施設から投入装置3に移送される。その後、投入装置3に搭載された貯蔵容器1は投入装置3に固定され、密封された貯蔵容器1上端部の蓋が開放される。投入装置3は、貯蔵容器1の上部開放部が下向きになるまで図1の矢印方向に回転される。貯蔵容器1内の焼却灰は、焼却灰ホッパー4内に投入される。この焼却灰は、バルブ5が開されることによって、破砕機6の籠型ローター40の内側に供給される。湿って塊状になっている焼却灰は、隣合う列が互いに反対方向に回転するピンシールド41の衝撃を受け破砕される。塊状の部分の破砕が終了した焼却灰は、籠型ローター40内から受け容器43内に排出される。この焼却灰は、破砕機6の受け容器43からスクリューフィーダ7内に導かれる。スクリューフィーダ7の駆動によって、焼却灰は、混練機8内に供給される。

0031

前もって固化材ホッパー9から195kgのセメント及び水タンク10から105kgの水が、混練機8内に投入されている。これらの混練機8内への投入は、バルブ11及び12を開することによって行われる。撹拌機13によってセメントと水が混練され、混練機8内にセメントペーストが形成されている。混練機8内に供給された焼却灰は、撹拌機13によって、そのセメントペーストと混練される。焼却灰とセメントペーストとの混練によって得られたそれらの混合物は、電磁バルブ14を開することによって出口配管を通して出口配管の下方に位置する固化容器(ドラム缶)15内に供給される。固化容器15の上端は蓋によって密封される。この固化容器15は、固化容器貯蔵領域搬入される。

0032

貯蔵容器1内に保管された焼却灰は、一部が湿った状態であるとはいえ、大部分が乾燥した状態である。破砕機6による焼却灰の破砕は、粒径が小さくなった湿った一部の焼却灰と大部分の乾燥した焼却灰とを混合する。従って、破砕されて粒径が小さくなった湿った焼却灰の周りに乾燥した焼却灰が付着し、湿った焼却灰は表面的には乾燥した状態となる。これにより、破砕機6から混練機8に至るまでの焼却灰が通る通路(スクリューフィーダ7も含む)への焼却灰の付着が防止される。破砕機6及びスクリューフィーダ7の焼却灰の付着量が著しく少なくなるので、それらの機器の保守点検を行うときにおける作業員の被爆線量が著しく低減される。

0033

また、塊状の焼却灰を破砕することによって固化後におけるセメントなどの固化材と焼却灰の接触表面積を増加させ、固化体における放射性廃棄物の核種閉じ込め性能を向上させることができる。

0034

本実施例で用いたケージミルは、通常、用いられるロータリーカッターミルボールミル及びハンマーミルなどに比べると以下の利点がある。すなわち、(1)放射性物質を扱うことから構造が非常に単純であり故障をほとんど生じない。(2)機器配置の観点から装置の据付け面積が小さい。(3)焼却灰のニーズに応じた中塊(数センチ程度)のものを数ミリ程度に粉砕するのに最も適している。(4)目的に応じ破砕された焼却灰の粒度の調整ができる。(5)放射性物質の飛散の原因となる極微粉が発生しない。(6)湿った状態の、または付着を起こしやすい破砕対象物でも処理できる。(7)焼却灰などのようにそれほど堅くない物質の破砕に適している。(8)環境的にも騒音が少なく静かに破砕が行える。

0035

実施例2
本発明の他の実施例である放射性廃棄物の処理方法を図1の装置を用いて説明する。

0036

本実施例においても、BWRプラントから発生し貯蔵容器1内に充填されている放射性の焼却灰(塊状の焼却灰を含む)は、実施例1と同様に処理され、貯蔵容器1内に充填され固化される。塊状の焼却灰は、実施例1で述べたように堆積された焼却灰の表面に水がかけられることによって生じる以外に、長い貯蔵期間中に貯蔵容器1内の底部に存在する焼却灰が上方の焼却灰の重みによって圧縮されることによっても生じる。

0037

本実施例は、破砕機6の駆動条件を調節することによって、破砕機6から吐出される塊状の焼却灰の最大粒径がそれぞれ50mm以下,20mm以下,5mm以下,1mm以下,0.1mm 以下となる5種類の破砕を別々に行った。これらの5ケースにおいて、それぞれの最大粒径の焼却灰が含まれた焼却灰は、スクリューフィーダ7により混練機8に供給され、混練機8内に既に存在するセメントペーストと混合される。その後、この混合物は、固化容器15内に供給される。いずれのケースにおいても、混練機8内に供給される焼却灰は100kg、セメントは195kg、及び水は105kgである。これらの5ケースのほかに、貯蔵容器1内に含まれていた塊状の焼却灰を破砕せず混練機8内に直接投入しセメントペーストと混合するケースも実行した。混合される焼却灰,セメント及び水の各重量は、他の5ケースの場合と同じである。

0038

各ケースにおける焼却灰とセメントペーストとの混合物は、固化容器15内に供給された後、固化容器15が密封された状態で、一ヶ月間、室温で養生された。上記した6ケースにより得られた各固化体について、固化体の圧縮強度及び放射能濃度の分布を測定した。

0039

焼却灰の破砕粒径と固化体の圧縮強度との関係が、図2に示される。固化体の圧縮強度は、焼却灰に対する破砕処理を行わない場合(点線で示す特性)に比べて焼却灰に対する破砕処理を行った場合(実線で示す特性)には著しく増加する。貯蔵容器1から取り出された焼却灰の破砕は、これを含む固化体の圧縮強度を増加させる。固化体の圧縮強度は、焼却灰の最大粒径が0.1mm 以下,1mm以下,5mm以下、及び20mm以下の4ケースではほとんど変化がない。しかし、焼却灰の最大粒径が50mm以下のケースは、固化体の圧縮強度が急激に低下する。20mm以下で最大粒径を有する焼却灰を固化体にすることによって、その固化体の強度は著しく向上する。焼却灰が或る粒径以上になるとその粒径の焼却灰に応力集中が生じることによって、固化体の圧縮強度が低下する。20mm以下で最大粒径を有する焼却灰を固化体にした場合は、その応力集中が生じなく固化体の圧縮強度が著しく向上するのである。

0040

塊状物質の固化時の沈降による固化体内の放射能濃度のばらつきについても検討した。固化体の放射能濃度のばらつきが大きい場合には固化体の表面線量率が局部的に高くなるため、固化体一体当りの放射性廃棄物の充填可能量が制限される。

0041

表1は、上記6ケースにおける固化体の放射能濃度の分布を示している。ケー

0042

0043

ス1は貯蔵容器1内から取り出した焼却灰を破砕せずに固化したものであり、ケース2〜6はその焼却灰を前述のように破砕機6により破砕した後に固化したものである。固化体の放射能濃度の分布は、固化体を上部,中部,下部の3つの部分にわけ、それぞれの部分からコアボーリングによりサンプリングを行いその放射能濃度を測定することによって求めた。

0044

表1に示すように、塊状の焼却灰の破砕を行わない場合には固化体内部で放射能濃度のばらつきが著しく大きい。焼却灰の最大粒径が小さくなる程、固化体内部での軸方向の放射能濃度分布がより一様になる。特に、焼却灰の最大粒径が5mm以下になると、その放射能濃度分布は軸方向においてほぼ一様になる。従って、塊状の焼却灰を破砕して焼却灰の最大粒径を5mm以下にすることによって、固化体内の放射能濃度のばらつきが顕著に改善される。特に、その最大粒径が1mm以下になると、固化体内の放射能濃度のばらつきは実質的になくなる。

0045

発明者らは、塊状物質の固化時の沈降現象について検討を行った。この検討結果を以下に説明する。塊状物質を半径rの球とし、その比重をρ、重力加速度をgとする。セメントペースト等の固化材ペースト粘性率をηとする。塊状物質が重力により受ける下向きの力は、4πρr3g/3 で表される。塊状物質が速度Uで下方に移動したときに上向きに受ける抵抗力は、6πηrUで表される。固化容器15内の塊状物質は、((4πρr3g/3)−6πηrU)の力を下向きに受けることになる。例えば、塊状物質の半径rがn倍になった場合は、重力はn3 倍になる。しかし、塊状物質が上向きに受ける抵抗力は、n倍になるだけである。従って、塊状物質の粒径が大きくなるほど、塊状物質に作用する下向きの力が増加し、それだけ固化容器15の下部に沈降しやすくなる。固化容器15内で固化材中に存在する塊状物質の粒径の差が大きい場合には、固化体内の放射能濃度のばらつきが大きくなる。

0046

本実施例のように塊状の焼却灰を破砕することによって焼却灰の粒径の差が小さくなるので、固化容器15内のセメントペースト中で最大粒径の焼却灰と最小粒径の焼却灰とに作用する下向きの力の差が小さくなる。このため、塊状の焼却灰を破砕することによって、固化体内の放射能濃度のばらつきが小さくなる。このような効果は、前述の実施例1においても生じる。

0047

特に、焼却灰の最大粒径を20mm以下にすることによって固化体の軸方向における放射能濃度分布がより均一化され、かつ固化体の圧縮強度が著しく向上する。固化体の圧縮強度は、最大粒径が5mm以下である焼却灰を用いたときと最大粒径が20mm以下である焼却灰を用いたとき実質的に同じである。しかしながら、固化体の軸方向の放射能濃度分布は、最大粒径が5mm以下である焼却灰を用いたときのほうが実質的に一様になる。

0048

また、焼却灰の破砕は、焼却灰とセメントペーストとの混合物を固化容器15内に注入する時における混合物の流量を制御する上でも有効である。すなわち、放射性の焼却灰を固化容器15内に注入する際には固化容器15から放射性廃棄物が飛散またはあふれないように、電磁バルブ14によって上記混合物の注入量を慎重に制御する必要がある。しかし、粒径の大きな焼却灰が含まれていると、電磁バルブ14の開度をわずかに広げた(例えば1〜10mm程度)ときに生じる開口に焼却灰の塊がはさまり閉塞を起こす可能性がある。塊状の焼却灰は、破砕機6によって、そのような電磁バルブ14による流量制御に影響を及ぼさない大きさに破砕することが望ましい。

0049

図1に示されていないが、破砕機6とスクリューフィーダ7との間に選別機を配置してもよい。この選別機は、所定の粒径(例えば5mm)以下の焼却灰を選別するふるい(または網目状のスクリーン)を備える。破砕機6によって破砕された焼却灰は、選別機内のふるいの上部に供給される。焼却灰は、斜めに配置されたふるい上をふるいの下部に向かって落下する。そのとき、ふるいを通過した焼却灰は、最大粒径が所定粒径以下の大きさとなっており、スクリューフィーダ7内に供給される。所定粒径よりも大きな粒径を有する焼却灰は、ふるいを通過することができず、選別機内の所定の領域に蓄積される。これらの焼却灰は、破砕機6に戻され、再破砕される。このような処理によって、混練機8に供給される焼却灰は、必ず所定粒径以下の大きさのものとなる。このため、作成された各固化体の軸方向の放射能濃度分布はほとんど等しくなり、各固化体の表面線量率が実質的に等しくなる。これは、固化体の取扱いを容易になる。

0050

実施例1で得られる効果は、本実施例でも生じる。

0051

本実施例は、焼却灰を対象にしたが、当然のことながらグラニュール及び土砂などの一部が塊状となる可能性のある放射性廃棄物に対しても適用できる。

0052

実施例3
本発明の他の実施例である放射性廃棄物の処理方法を、図4に示す放射性廃棄物固化処理装置を用いて説明する。

0053

まず、その放射性廃棄物固化処理装置の構成について以下に述べる。図1と同じ構成は、同一の符号で示す。図1の構成と異なる部分を中心に説明する。本実施例に用いる放射性廃棄物固化処理装置は、焼却灰,濃縮廃液の粉体を圧縮して得られたペレット及び使用済イオン交換樹脂(廃樹脂)を固化処理することができる単一の設備である。

0054

ホッパー20及びバルブ22が、破砕機6とスクリューフィーダ7との間に設けられる。ペレットホッパー23が、バルブ24を介してホッパー20に接続される。排気装置21がホッパー20に連絡される。廃樹脂タンク25がバルブ26を介して遠心脱水機27に接続される。遠心脱水機27は、ホッパー28及びバルブ29を介してスクリューフィーダ30に接続される。スクリューフィーダ30は、混練機8に接続される。軸方向に伸縮可能な投入管14が、焼却灰ホッパー4の上端部に設けられる。加振機18が、投入装置3に取り付けられた貯蔵容器1が逆さまになる位置の近傍に設置される。

0055

まず、焼却灰の固化処理について説明する。焼却灰を固化処理する際には、バルブ24及び26は閉鎖されたままである。実施例1と同様に一部が湿った状態の焼却灰が、貯蔵容器1内に保管されているとする。貯蔵容器1が投入装置3に取り付けられた後、投入管14が貯蔵容器1の開放端部に取り付けられる。この状態で、投入装置3が矢印の方向に回転され、貯蔵容器1が逆さまになる。加振機18は、逆さまになった貯蔵容器1に振動を加える。貯蔵容器1内の焼却灰は、加振機18による加振力を受けて貯蔵容器1から排出され、投入管17を通って焼却灰ホッパー4内に達する。湿った状態の焼却灰は、貯蔵容器1の底面及び側面に付着している場合もある。上記のように貯蔵容器1を加振することによって貯蔵容器1に付着している焼却灰も、貯蔵容器1外に完全に排出できる。焼却灰ホッパー4から破砕機6に導かれた焼却灰は、前述の各実施例と同様に破砕される。本実施例では、焼却灰は最大粒径が5mm以下になるように破砕された。破砕後の焼却灰は、ホッパー20内に供給される。ここでは、微粉化した焼却灰の飛散及び漏洩を防止するために排気装置21により排気を行った。バルブ22を開することによって、焼却灰は、スクリューフィーダ7内に導かれ、混練機8内に供給される。混練機8内には前もって150kgのセメントと100kgの水が供給され、セメントペーストが形成されている。150kgの焼却灰と上記のセメントペーストが、撹拌機13の回転によって混合される。この混合物は、電磁バルブ14を開くことによって、固化容器15内に充填される。上記混合物が充填された固化容器15は、蓋を取り付けられた後、固化容器貯蔵領域に搬入される。次に、濃縮廃液を粉体化しこの粉体で作成されたペレットの固化処理について説明する。図示されていないが、硫酸ソーダを主成分とする放射性の濃縮廃液は、遠心薄膜乾燥機によって粉末になる。造粒機は、この粉末を圧縮して長さ3cm程度ペレットに成型する。このペッレトはペレットホッパー23に一時的に保管される。このペレットはバルブ24を開することによってホッパー20に送られる。一方、固化材ホッパー9から150kgのセメントが、水タンク10から50kgの水が、バルブ11及びバルブ12を通して混練機8内に予め投入される。撹拌機13の回転によりセメントペーストが作成される。バルブ22を開しスクリューフィーダ7を駆動することによって、ホッパー20内のペレットは、セメントペーストが存在する混練機8内に供給される。このペレットの量は、220kgである。セメントペーストとペレットを撹拌機13により十分に撹拌した後、電磁バルブ14が開けられる。混練機8内のペレットとセメントペーストとの混合物は、固化容器15内に注入される。上記混合物が充填された固化容器15は、蓋を取り付けられて密封された後、固化容器貯蔵領域に搬入される。

0056

最後に、廃樹脂を固化処理する例について説明する。水分を含んだ廃樹脂はバルブ26を開くことにより廃樹脂タンク25から遠心脱水機27に送られる。遠心脱水機27は、廃樹脂の脱水を行う。ここで、含水率が約50%となった廃樹脂はホッパー28に貯えられる。一方、バルブ11及び12を開して、固化材ホッパー9から120kgのセメントを、水タンク10から50kgの水を、混練機8に投入する。撹拌機13を駆動することにより混練機8内でセメントペーストが作成される。ホッパー28内の廃樹脂は、バルブ29を通してスクリューフィーダ30に送られる。スクリューフィーダ30は、廃樹脂を混練機8に供給する。混練機8に供給される廃樹脂は120kgである。セメントペーストと廃樹脂は、混練機8内で十分に混合される。得られた混合物は、電磁バルブ14を開くことにより固化容器15内に注入される。この固化容器15も、蓋を取り付けられて密封された後、固化容器貯蔵領域に搬入される。

0057

以上、本実施例における単一の設備を用いた焼却灰,濃縮廃液ペレット,廃樹脂のそれぞれの放射性廃棄物の具体的な固化処理方法を示した。以下、特に焼却灰の固化処理方法に注目して詳述する。

0058

本実施例の焼却灰の固化処理は、貯蔵容器1への加振及び塊状の焼却灰の破砕を行った。加振及び破砕の効果を確認するために、発明者らは、「加振と破砕を行わなかった場合」、「加振だけを行った場合」、「破砕だけを行った場合」及び「加振と破砕を行った場合」の4ケースについて検討した。この結果を表2に示す。表2の「貯蔵容器への付着」は、投入装置3を逆さまにして焼却灰を排出した後における貯蔵容器1内面への焼却灰の付着を意味する。表2の「固化処理装置への付着」は、主に破砕機6から混練機8に至るまでの焼却灰が通る通路(スクリューフィーダ7及びホッパー20も含む)への焼却灰の付着を意味する。

0059

0060

「加振と破砕を行わなかった場合」は、貯蔵容器1内に保管されていた焼却灰の一部が湿った状態にあるとき、「貯蔵容器への付着」及び「固化処理装置への付着」があった。しかしながら、本実施例のように「加振と破砕を行った場合」は、「貯蔵容器への付着」及び「固化処理装置への付着」ともなかった。ちなみに、実施例1のように「破砕だけを行った場合」は、「貯蔵容器への付着」があったが、「固化処理装置への付着」がなかった。なお、「加振だけを行った場合」は、逆に、「貯蔵容器への付着」がなかったが、「固化処理装置への付着」があった。

0061

このように本実施例は、固化処理装置への焼却灰の付着量が著しく減少するので、実施例1と同様に、固化処理装置の保守点検時における作業員の被爆線量が著しく低減される。さらに本実施例は、焼却灰排出後に貯蔵容器1内に残留する焼却灰がなくなり、貯蔵容器1内の全焼却灰を固化処理することができる。

0062

上記した効果以外にも、本実施例は、破砕の前に加振を行うので、貯蔵容器1からの焼却灰の排出の際に塊状の焼却灰が加振機18により粗粉砕されるため、破砕機6による塊状の焼却灰の破砕時間が短縮されるという効果を得ることもできる。

0063

本実施例で用いた破砕機6はケージミル型を使用した。これは実施例1で述べたが、他のタイプの破砕機に比べて湿ったものや、付着を起こしやすいものでも処理でき、好都合である。これは、ケージミル型では他のタイプの破砕機に比べて破砕範囲の及ばない死角領域が構造上ほとんどないためである。

0064

本実施例で用いた加振機18は、機械的な打撃を利用するタイプのものである。このタイプ以外の加振機としては、低周波または超音波を用いるものがある。また、結果的に貯蔵容器1に付着する放射性廃棄物を除去すればよいのであるから、加振機の替りに貯蔵容器内の放射性廃棄物を掻き取るような装置を用いてもよい。表3は、貯蔵容器内の焼却灰を除去するこれらの装置について、付着焼却灰除去率及び方法の比較結果を示している。

0065

0066

機械的な加振機は、貯蔵容器1内に付着した焼却灰の除去率及びコストの両者において他の焼却灰除去装置よりも優れている。同様に焼却灰の除去率が高い掻き取り装置は、貯蔵容器内への出し入れを行う必要があり貯蔵容器1からの焼却灰の放出操作との兼ね合いでその出し入れ操作を行わなければならない。例えば、貯蔵容器1を投入装置3により一旦逆さまにして貯蔵容器1から焼却灰を放出した後、投入装置3を回転前の状態に戻して上方より貯蔵容器1内に掻き取り装置を挿入して貯蔵容器内面に付着している焼却灰を掻き取り、この掻き取り装置を貯蔵容器内から抜き出して再び貯蔵容器を回転させるといった複雑な操作を行う必要がある。このため、1つの貯蔵容器内の焼却灰を処理するための時間が長くなり、固化体1つ当りの処理に要するコストが高くなる。また、貯蔵容器内に挿入された掻き取り部に付着した焼却灰の除去を行う必要がある。これは、設備を複雑化し、コストを高める要因になる。

0067

また、本実施例は、貯蔵容器1から焼却灰ホッパー4に焼却灰を投入する際、焼却灰ホッパー4と貯蔵容器1とをじゃばら状の投入管17によって接続した状態で焼却灰を焼却灰ホッパー4内に供給するので、放射性の焼却灰が周囲に飛散することを防止できる。

0068

本実施例は、実施例2で得られる効果も生じる。

0069

本実施例における投入装置3,加振機18及び破砕機6等を用いた放射性廃棄物固化処理装置は、グラニュール,土砂などの一部分が湿った放射性廃棄物を固化処理する際に適用できることは当然である。

0070

実施例4
本実施例は、PWRプラントから発生するグラニュールをセメントにより固化処理する方法である。図5は、本実施例の放射性廃棄物の固化処理方法に用いられる放射性廃棄物固化処理装置を示す。図1の放射性廃棄物固化処理装置と同じ構成は、同じ符号で示す。図1の構成と異なる部分について説明する。

0071

吸引装置33は、グラニュール貯蔵タンク31に設けられた取り出し口32に接続される。排気装置34は、吸引装置33に連絡される。バルブ35を介して破砕機6Aに接続されるグラニュールホッパー35は、吸引装置33に接続される。他の排気装置38は、混練機8に接続される。他の構成は、図1と同じである。

0072

まず、グラニュール貯蔵タンク31に貯蔵されている放射性のグラニュールは、取り出し口32を経て、吸引装置33まで吸引される。その際、吸引装置33は、排気装置34によって排気される。その後、グラニュールは、グラニュールホッパー35に送られ、さらにバルブ36を経て破砕機6Aに送られる。グラニュールは、破砕機6Aによって破砕される。一方、固化材タンク9からセメント200kgが、水タンク10から水80kgが、それぞれバルブ11,バルブ12を通過して混練機8に供給される。これらは、撹拌機13により十分に混練されセメントペーストになる。破砕されたグラニュールはスクリューフィーダ7によって混練機8に供給される。この供給量は120kgである。グラニュールは混練機8内でセメントペーストと混合される。この際、グラニュールの飛散防止のため排気装置38により排気が行われる。その後、混練機8によって得られたグラニュールとセメントペーストとの混合物は、電磁バルブ14を開くことにより固化容器15内に注入される。固化容器15は、蓋により密封される。

0073

破砕機6Aはハンマーミルを用いた。ハンマーミルの構造の概略を図6に示す。ハンマーミルは、円板上のローター45に取り付けられたハンマー46による衝撃により被破砕物を破砕するタイプの破砕機である。ケーシング44の上部から供給されたグラニュールは、ローター45が高速回転したとき、外側に振り出されるハンマー46が打ちつけられることによって破砕される。また、これによりグラニュールはケーシング44の内壁面に打ち付けられさらに破砕される。破砕されたグラニュールはケーシング44に取り付けられたスクリーン47によって選別され、十分に細かく破砕されたものだけがハンマーミルから排出される。このハンマーミルは、他のタイプの破砕機に比べて破砕能力が非常に高い。焼却灰も破砕できるがグラニュールなどのガラス状の物質のように固い物質でも破砕でき、本実施例には非常に有効な破砕機である。また、ケーシング44に取り付けられたスクリーン47により確実に破砕されたもののみが排出されるため、ハンマーミルから塊状のグラニュールが排出される危険性を排除できる。これは、放射性廃棄物を扱う上で非常に有効である。

0074

他の破砕方法としては、スクリューフィーダ7に破砕機能を有するスクリューフィーダを用いることが効果的である。スクリュー型の破砕機をスクリューフィーダ7の替りに用いてもよい。これらは、設備的にも破砕及び移送という二つの機能を一つの装置で発揮できるので、設置場所が少なくてすむ。

0075

また、本実施例では処理する放射性廃棄物としてグラニュールを対象としたが、本実施例の固化処理方法は焼却灰,土砂などの塊状の物質を含む放射性廃棄物を固化処理する際にも適用できる。

発明の効果

0076

請求項1記載の発明によれば、貯蔵容器から排出された塊状の放射性廃棄物を破砕することによって、放射性廃棄物処理装置への付着量が低減され、放射性廃棄物処理装置の保守点検時における作業員の被爆線量が著しく低減される。なお、塊状の放射性廃棄物の破砕後の固化は、得られた固化体の圧縮強度を増加させると共に固化体の軸方向における放射能濃度分布をより均一化する。

0077

請求項2記載の発明によれば貯蔵容器を加振してその内部から破砕される放射性廃棄物を排出するので、貯蔵容器に付着している放射性廃棄物も容易に排出させることができ、放射性廃棄物排出後に貯蔵容器内に残留する放射性廃棄物がなくなる。

0078

請求項3記載の発明によれば、破砕により放射性廃棄物の最大粒径を20mm以下とし、この放射性廃棄物を固化体にすることによって、その固化体の圧縮強度は著しく向上する。また、固化体の軸方向における放射能濃度分布もより均一化される。

0079

請求項4記載の発明によれば、破砕により放射性廃棄物の最大粒径を5mm以下とし、この放射性廃棄物を固化体にすることによって、固化体内の放射能濃度のばらつきが顕著に改善され、固化体の軸方向の放射能濃度分布を著しく均一化できる。固化体の圧縮強度は著しく向上する。

0080

請求項5記載の発明によれば、破砕により放射性廃棄物の最大粒径を1mm以下とし、この放射性廃棄物を固化体にすることによって、固化体内の放射能濃度のばらつきは実質的になくなり、固化体の軸方向の放射能濃度分布が均一になる。請求項8記載の発明によれば、破砕された放射性廃棄物を選別手段により選別するので、各固化体の表面線量率が実質的に等しくなり、それらの取扱いが容易になる。

0081

請求項9記載の発明によれば、貯蔵容器からの放射性廃棄物の排出は貯蔵容器に放射性廃棄物飛散防止手段を取り付けて行うので、排出された放射性廃棄物は放射性廃棄物飛散防止手段に取り囲まれた空間を通り、周辺への放射性廃棄物の飛散を防止できる。

図面の簡単な説明

0082

図1本発明の好適な一実施例である放射性物質の固化処理方法に用いられる放射性物質固化処理装置の構造図である。
図2図1の破砕機の詳細構造図である。
図3本発明の第2実施例における焼却灰の最大粒径と固化体の圧縮強度との関係を示す説明図である。
図4本発明の他の実施例である放射性物質の固化処理方法に用いられる他の放射性物質固化処理装置の構造図である。
図5本発明の他の実施例である放射性物質の固化処理方法に用いられる他の放射性物質固化処理装置の構造図である。
図6図5の破砕機の詳細構造図である。

--

0083

1…貯蔵容器、3,16…投入装置、4…焼却灰ホッパー、6,6A…破砕機、7…スクリューフィーダ、8…混練機、9…固化材ホッパー、15…固化容器、18…加振機。

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