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技術 アニリン系導電性重合体およびその製造方法

出願人 三菱ケミカル株式会社
発明者 斉藤隆司清水茂高柳恭之
出願日 1994年10月25日 (26年1ヶ月経過) 出願番号 1994-283936
公開日 1996年5月14日 (24年6ヶ月経過) 公開番号 1996-120074
状態 特許登録済
技術分野 高分子組成物 含窒素連結基の形式による高分子化合物一般
主要キーワード 薄膜複合体 ドーピング溶液 スルホン化ポリビニルアルコール ドーピング率 ドーピング処理後 高分子アニオン アニリン系導電性高分子 導電性有機重合体
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年5月14日)のものです。
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図面 (2)

目的

高い導電性とともに、耐熱性耐候性に優れた化学的および物理的に安定なアニリン導電性重合体およびその製造方法の提供

構成

一般式(1)

(式中、R1 〜R16は、水素炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基水酸基ニトロ基アミノ基およびハロゲン基よりなる群から選ばれた一つの基である。xは0〜1の任意の数を示し、nは重合度を示し、2〜5000の数である)で表される脱酸処理または還元処理した脱ドープ状態のアニリン系重合体に、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体状である可溶性アニリン系導電性ポリマー類がドーパントとして付加してなることを特徴とするアニリン系導電性重合体。

概要

背景

概要

高い導電性とともに、耐熱性耐候性に優れた化学的および物理的に安定なアニリン導電性重合体およびその製造方法の提供

一般式(1)

(式中、R1 〜R16は、水素炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基水酸基ニトロ基アミノ基およびハロゲン基よりなる群から選ばれた一つの基である。xは0〜1の任意の数を示し、nは重合度を示し、2〜5000の数である)で表される脱酸処理または還元処理した脱ドープ状態のアニリン系重合体に、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体状である可溶性アニリン系導電性ポリマー類がドーパントとして付加してなることを特徴とするアニリン系導電性重合体。

目的

本発明の目的は、高い導電性を発現すると共に、耐熱性、耐候性に優れた化学的および物理的に安定なアニリン系導電性重合体およびその製造方法を提供する点にある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

一般式(1)

請求項

ID=000003HE=030 WI=137 LX=0365 LY=0400(式中、R1 〜R18は、水素炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基水酸基ニトロ基アミノ基およびハロゲン基よりなる群から選ばれた一つの基である。xは0〜1の任意の数を示し、nは重合度を示し、2〜5000の数である。)で表される脱酸処理または還元処理した脱ドープ状態アニリン系重合体に、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体状である可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)がドーパントとして付加してなることを特徴とするアニリン系導電性重合体

請求項2

前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類が、一般式(2)

請求項

ID=000004HE=025 WI=102 LX=0540 LY=1150(式中、Aはスルホン基、カルボキシル基、またはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩から選ばれた一つの基であり、Bは水素、メチル基エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基、メトキシ基エトキシ基,n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘキソオキシ基オクトキシ基、ナノキシ基、デカノキシ基、ウンデカノキシ基、ドデカノキシ基などのアルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、およびフルオロ基クロロ基ブロモ基などのハロゲン基から選ばれた一つの基を示す。xは0〜1の任意の数を示し、nは重合度を示し、3〜5000の数である。)で表されるスルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体状である可溶性アニリン系導電性ポリマー類である請求項1記載のアニリン系導電性重合体。

請求項3

前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類が、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩のうち少なくとも一種化合物(イ)を、塩基性化合物(ロ)を含む溶液中で酸化剤により重合させることにより得られた可溶性アニリン系導電性ポリマーである請求項1または2記載のアニリン系導電性重合体。

請求項4

前記化合物(イ)が、一般式(3)

請求項

ID=000005HE=030 WI=082 LX=0640 LY=2200(式中、R19〜R23は水素、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜12の直鎖または分岐のアルコキシ基、酸性基、水酸基、ニトロ基およびハロゲン基よりなる群から選ばれ、その一つは酸性基を示す。また、ここで酸性基とはスルホン基またはカルボキシル基を示す。)で表される酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩のうち少なくとも一種の化合物である請求項3記載のアニリン系導電性重合体。

請求項5

アニリン誘導体を、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体状である可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を含む重合溶媒(b)中で酸化剤を用いて重合することを特徴とするアニリン系導電性重合体の製造方法。

請求項6

前記アニリン誘導体が、一般式(4)

請求項

ID=000006HE=030 WI=074 LX=0230 LY=0700(式中、R24〜R30は水素、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基、水酸基、ニトロ基、アミノ基、フェニル基アミノフェニル基ジフェニルアミノ基およびハロゲン基よりなる群から選ばれた一つの基である。)で表されるアニリン誘導体である請求項5記載のアニリン系導電性重合体の製造方法。

請求項7

一般式(1)

請求項

ID=000007HE=030 WI=135 LX=0375 LY=1000(式中、R1 〜R18は、水素、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルコキシ基、水酸基、ニトロ基、アミノ基およびハロゲン基よりなる群から選ばれた一つの基である。xは0〜1の任意の数を示し、nは重合度を示し、2〜5000の数である。)で表される脱酸処理または還元処理した脱ドープ状態のアニリン系重合体を、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体状である可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を含むドーピング溶媒(e)中で処理しドーピングすることを特徴とするアニリン系導電性重合体の製造方法。

請求項8

前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類が、一般式(2)

請求項

ID=000008HE=025 WI=106 LX=0520 LY=1750(式中、Aはスルホン基、カルボキシル基、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、置換アンモニウム塩から選ばれた一つの基であり、Bは水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基,n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘキソオキシ基、オクトキシ基、ナノキシ基、デカノキシ基、ウンデカノキシ基、ドデカノキシ基などのアルコキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、およびフルオロ基、クロロ基、ブロモ基などのハロゲン基から選ばれた一つの基を示す。xは0〜1の任意の数を示し、nは重合度を示し、3〜5000の数である。)で表されるスルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体状である可溶性アニリン系導電性ポリマー類である請求項5、6または7記載のアニリン系導電性重合体の製造方法。

請求項9

前記一般式(1)で表される脱酸処理または還元処理した脱ドープ型アニリン系重合体を、前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)とアミン類および四級アンモニウム塩から選ばれた少なくとも一種の含窒素化合物(c)とを含むドーピング溶媒(e)中で処理しドーピングする請求項7記載のアニリン系導電性重合体の製造方法。

請求項10

前記一般式(1)で表される脱酸処理または還元処理した脱ドープ型アニリン系重合体を、前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)と界面活性剤(d)とを含むドーピング溶媒(e)中で処理しドーピングする請求項7記載のアニリン系導電性重合体の製造方法。

請求項11

前記一般式(1)で表される脱酸処理または還元処理した脱ドープ型アニリン系重合体を、前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)とアミン類および四級アンモニウム塩から選ばれた少なくとも一種の含窒素化合物(c)と界面活性剤(d)とを含むドーピング溶媒(e)中で処理しドーピングする請求項7記載のアニリン系導電性重合体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は化学的および物理的安定性に優れるアニリン導電性重合体とその製造方法に関するものである。本発明のアニリン系導電性重合体は各種帯電防止、各種センサー、電池電極材料コンデンサー電極材料用途に適応可能である。

0002

近年、アニリン系重合体は工業原料のアニリンを使用し、電気的または化学的酸化重合によって容易に得られ、塩酸硫酸等のプロトン酸により容易にドープされ比較的高導電性を有するため注目されている。従来、アニリン系導電性重合体においてはドーパントとして、塩酸、硫酸、硝酸過塩素酸などの無機塩p−トルエンスルホン酸、ドデンシルベンゼンスルホン酸などの有機酸などが付加したものが知られている。これらの低分子のドーパントを有するアニリン系導電性重合体は、そのドーパントが多量にポリマー中に存在しているが、アニリン系導電性重合体中を容易に移動し、更に加熱処理等によって飛散し脱離しやすいという問題があり、物理的及び化学的に安定とは言い難い。更に塩酸や硫酸などを含む溶液中で酸化剤を用いてアニリンまたはアニリン誘導体などのモノマー重合しアニリン系導電性重合体を得ようとした場合、モノマーに対して大過剰の酸を用いる必要があり、酸溶液腐食性が強いため工業的に適用場面が限られる。

0003

そこで、近年、炭素数5以上のアルカンスルホン酸をドーパントとして有する重合体(特開平01−163263号公報)、ポリスチレンスルホン酸ポリビニル硫酸、ポリビニルスルホン酸ポリアリルスルホン酸ポリメタクリルスルホン酸、ポリ(2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸)などのポリマー酸をドーパントとして有する導電性有機重合体薄膜複合体及びその製造方法(特開平02−169525号公報)、ドーパントとして、スルホン化ポリエチレンスルホン化ポリスチレン、スルホン化ポリ(2,5−ジメチルフェニレンオキシド)、スルホン化ポリビニルアルコールなどの高分子アニオンを用いる導電性高分子組成物やその製造方法(特開昭59−98165号公報)が提案されている。しかしながら、これらの化合物高分子のため、脱ドープ状態のアニリン系重合体に対してドーピング率は低く、しかも不均一である。そのため、導電性が低いという問題がある。また、耐熱性および耐候性においても十分とは言えない。

0004

また、ドーピング方法に用いられる前述の無機塩、有機酸またはポリマー酸を含む溶液は、強酸性を示すため腐食性が強く、工業的に適するとは言い難い。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明の目的は、高い導電性を発現すると共に、耐熱性、耐候性に優れた化学的および物理的に安定なアニリン系導電性重合体およびその製造方法を提供する点にある。

課題を解決するための手段

0006

本発明者らは、高い導電性と化学的および物理的に安定なアニリン系導電性重合体の製法を鋭意検討した結果、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン類を繰り返し単位として70%以上有する可溶性アニリン系導電性ポリマー類がドーピング剤として優れた性能を発揮し、アニリン系導電性重合体を高導電化することができ、しかも得られたドープ状態のアニリン系導電性重合体は耐熱性、耐候性などの化学的および物理的安定性が非常に優れていることを見い出した。

0007

すなわち、本発明の第一は、一般式(1)

0008

前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)は、具体的には一般式(2)

0009

アルカリ金属としては、リチウムナトリウムカリウムなどが例示できる。

0010

また、置換アンモニウムとしては、脂式アンモニウム類環式飽和アンモニウム類、環式不飽和アンモニウム類などが挙げられる。

0011

前記脂式アンモニウム類としては、下式(5)

0012

環式飽和アンモニウム類としては、ピペリジニウムピロリジニウムモルホリニウム、ピペラジニウム及びこれらの骨格を有する誘導体などが例示される。

0013

環式不飽和アンモニウム類としては、ピリジニウム、α−ピコリニウム、β−ピコリニウム、γ−ピコリニウム、キノリニウムイソキノリニウムピロリニウム及びこれらの骨格を有する誘導体などが例示される。

0014

以下にドーピング剤として用いられる前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)の製法について説明する。

0015

前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)は化学的および電気化学的など各種合成法によって得られるものを用いることができるが、本発明者らが提案(特願平05−353698号、特願平6−89091号)した製法である一般式(3)

0016

該方法はモノマーとしてスルホン基および/またはカルボキシル基などの酸性基を有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩アンモニウム塩置換アンモニウム塩のうち少なくとも一種の化合物(イ)を、塩基性化合物(ロ)を含む溶液中で、酸化剤を用いて重合することによって特段反応性が向上し、従来のスルホン基および/またはカルボキシル基などを有するアニリン類は、それ単独では化学酸化重合しにくいと言う定説に反し、重合が可能となる。しかも、得られた可溶性アニリン系導電性ポリマーは、ベンゼン核のすべてに酸性基を持たせることにより、高い導電性とともに、アルカリ性中性(とくに単なる水)、酸性のすべてのpHをもつ水溶液およびアルコールなどの有機溶剤に対して優れた溶解性を示す。またこの一般式(3)の酸性基置換アニリンなどの化合物(イ)はアミノ基に対して酸性基がo位またはm位に結合しているものの方が得られるポリマーの導電性、溶解性などの性能が優れており、ドーパントとしての有効性も高い。

0017

前記酸性基置換アニリンとして最も代表的なものは、スルホン基置換アニリンまたはカルボキシル基置換アニリンである。好ましくはスルホン基置換アニリンであり、カルボキシル基置換アニリンに比べ導電性は高い傾向を示す。

0018

スルホン基置換アニリンとして最も代表的なものは、アミノベンゼンスルホン酸類であり、具体的にはo−,m−,p−アミノベンゼンスルホン酸、アニリン−2,6−ジスルホン酸、アニリン−2,5−ジスルホン酸、アニリン−3,5−ジスルホン酸、アニリン−2,4−ジスルホン酸、アニリン−3,4−ジスルホン酸が好ましく用いられる。

0019

その他のスルホン基置換アニリンとしては、メチルアミノベンゼンスルホン酸、エチルアミノベンゼンスルホン酸,n−プロピルアミノベンゼンスルホン酸、iso−プロピルアミノベンゼンスルホン酸、n−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、iso−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、sec−ブチルアミノベンゼンスルホン酸、t−ブチルアミノベンゼンスルホン酸などのアルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸類、メトキシアミノベンゼンスルホン酸、エトキシアミノベンゼンスルホン酸,n−プロポキシアミノベンゼンスルホン酸、iso−プロポキシアミノベンゼンスルホン酸、n−ブトキシアミノベンゼンスルホン酸、sec−ブトキシアミノベンゼンスルホン酸,iso−ブトキシアミノベンゼンスルホン酸、t−ブトキシアミノベンゼンスルホン酸,ヘプトシアミノベンゼンスルホン酸,ヘキソオキシアミノベンゼンスルホン酸,オクトキシアミノベンゼンスルホン酸,ナノキシアミノベンゼンスルホン酸,デカノキシアミノベンゼンスルホン酸,ウンデカノキシアミノベンゼンスルホン酸,ドデカノキシアミノベンゼンスルホン酸などのアルコキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、。ヒドロキシ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、ニトロ基置換アミノベンゼンスルホン酸類、フルオロアミノベンゼンスルホン酸、クロロアミノベンゼンスルホン酸、ブロムアミノベンゼンスルホン酸などのハロゲン基置換アミノベンゼンスルホン酸類などを挙げることができる。好ましくはアルキル基置換アミノベンゼンスルホン酸およびアルコキシキ置換アミノベンゼンスルホン酸類が挙げられる。これらのスルホン基置換アニリンはそれぞれ単独で用いても、また異性体を任意の割合で混合しても良い。

0020

カルボキシル基置換アニリンとして最も代表的なものは、アミノベンゼンカルボン酸類であり、具体的にはo−,m−,p−アミノベンゼンカルボン酸、アニリン−2,6−ジカルボン酸、アニリン−2,5−ジカルボン酸、アニリン−3,5−ジカルボン酸、アニリン−2,4−ジカルボン酸、アニリン−3,4−ジカルボン酸が好ましく用いられる。

0021

その他のカルボキシル基置換アニリンとしては、メチルアミノベンゼンカルボン酸、エチルアミノベンゼンカルボン酸,n−プロピルアミノベンゼンカルボン酸、iso−プロピルアミノベンゼンカルボン酸、n−ブチルアミノベンゼンカルボン酸、iso−ブチルアミノベンゼンカルボン酸、sec−ブチルアミノベンゼンカルボン酸、t−ブチルアミノベンゼンカルボン酸などのアルキル基置換アミノベンゼンカルボン酸類、メトキシアミノベンゼンカルボン酸、エトキシアミノベンゼンカルボン酸,n−プロポキシアミノベンゼンカルボン酸、iso−プロポキシアミノベンゼンカルボン酸、n−ブトキシアミノベンゼンカルボン酸、sec−ブトキシアミノベンゼンカルボン酸,iso−ブトキシアミノベンゼンカルボン酸、t−ブトキシアミノベンゼンカルボン酸,ヘプトキシアミノベンゼンカルボン酸,ヘキソオキシアミノベンゼンカルボン酸,オクトキシアミノベンゼンカルボン酸,ナノキシアミノベンゼンカルボン酸,デカノキシアミノベンゼンカルボン酸,ウンデカノキシアミノベンゼンカルボン酸,ドデカノキシアミノベンゼンカルボン酸などのアルコキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類、ヒドロキシ基置換アミノベンゼンカルボン酸類、ニトロ基置換アミノベンゼンカルボン酸類、フルオロアミノベンゼンカルボン酸、クロロアミノベンゼンカルボン酸、ブロムアミノベンゼンカルボン酸などのハロゲン基置換アミノベンゼンカルボン酸類などを挙げることができる。好ましくはアルキル基置換アミノベンゼンカルボン酸およびアルコキシキ置換アミノベンゼンカルボン酸が挙げられる。これらのカルボキシル基置換アニリンはそれぞれ単独で用いても、また異性体を任意の割合で混合しても良い。

0022

更に詳しく前記一般式(3)の酸性基置換アニリンの具体例としては、
スルホン基置換アルキルアニリン
カルボキシル基置換アルキルアニリン
スルホン基置換アルコキシアニリン
カルボキシル基置換アルコキシアニリン
スルホン基置換ヒドロキシアニリン
カルボキシル基置換ヒドロキシアニリン
スルホン基置換ニトロアニリン
カルボキシル基置換ニトロアニリン
スルホン基置換フルオロアニリン
カルボキシル基置換フルオロアニリン
スルホン基置換クロロアニリン
カルボキシル基置換クロロアニリン
スルホン基置換ブロムアニリン
および
カルボキシル基置換アルキルアニリン
などを挙げることができ、これらの置換基の位置と組み合わせの具体例を表1に示す。

0023

ID=000013HE=140 WI=105 LX=0525 LY=0500
ここで、
A:スルホン基またはカルボキシル基、そのアルカリ金属塩、アンモウム塩、置換アンモニウム塩かから選ばれた一つの基を示し、
B:メチル基エチル基,n−プロピル基,iso−プロピル基,n−ブチル基,iso−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などのアルキル基メトキシ基エトキシ基、n−プロポキシ基,iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ヘプトキシ基、ヘキソオキシ基、オクトキシ基、ナノキシ基、デカノキシ基、ウンデカノキシ基、ドデカノキシ基などのアルコキシ基ヒドロキシ基、ニトロ基、フルオロ基クロロ基ブロム基などのハロゲン基から選ばれた一つの基を示し、
H:水素を示す。

0024

また、上記酸性基置換アニリンに、アニリン、N−アルキルアニリンおよびフェニレンジアミン類よりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物(ニ)を添加することもできる。

0025

前記N−アルキルアニリンとしては、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−n−プロピルアリン、N−iso−プロピルアニリン、N−ブチルアニリン等を挙げることができ、フェニレンジアミン類としては、フェニレンジアミン、N−フェニルフェニレンジアミン、N,N’−ジフェニルフェニレンジアミン、N−アミノフェニル−N’−フェニルフェニレンジアミン等を挙げることができる。アニリン、N−アルキルアニリンおよびフェニレンジアミン類は、それぞれ単独で用いられるか、混合して用いられる。

0026

アニリン、N−アルキルアニリンおよびフェニレンジアミン類よりなる(ニ)グループモノマーと酸性基置換アニリン類よりなる(イ)グループモノマーとの当量比は、(ハ):(イ)=0:10〜3:7、好ましくは0:10〜2:8が用いられる。つまり、酸性基置換アニリン類(イ)の導入割合は70%以上、好ましくは80%以上である。ここで、(ハ)の割合が高いと酸性基置換アニリン類(イ)の導入割合が低くなり重合またはドーピング溶媒への溶解性も低くなり、ドーピング率は低下し、アニリン系導電性重合体の導電性も低下する傾向を示す。

0027

次に、本発明のドーパントとして用いられる可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を合成する際に用いられる塩基性化合物(ロ)としては、前記酸性基置換アニリン類と塩を形成する化合物であればどのような化合物でも良いが、アンモニア、脂式アミン類、環式飽和アミン類、環式不飽和アミン類、無機塩基などが好ましく用いられる。更に好ましくは、脂式アミン類、環式飽和アミン類、環式不飽和アミン類などが挙げられる。

0028

脂式アミン類としては、一般式(6)

0029

環式飽和アミン類としては、ピペリジンピロリジンモルホリンピペラジン及びこれらの骨格を有する誘導体及びこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが好ましく用いられる。

0030

環式不飽和アミン類としては、ピリジンα−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリンイソキノリンピロリン及びこれらの骨格を有する誘導体及びこれらのアンモニウムヒドロキシド化合物などが好ましく用いられる。

0031

無機塩基としては、水酸化ナトリウム水酸化カリウム水酸化リチウムなどの水酸化物の塩などが好ましく用いられる。

0032

これら塩基性化合物(ロ)の濃度は0.1mol/l以上、好ましくは0.1〜10.0mol/l、更に好ましくは0.2〜8.0mol/lの範囲で用いられる。この際、0.1mol/l以下の場合、得られるポリマーの収率が低下し、10.0mol/l以上の場合、導電性が低下する傾向を示す。前記塩基性化合物(ロ)は、それぞれ任意の割合で混合して用いることもできる。

0033

前記酸性基置換アニリンなどの化合物(イ)と塩基性化合物(ロ)との重量比は(イ):(ロ)=1:100〜100:1、好ましくは10:90〜90:10が用いられる。ここで、塩基性化合物の割合が低いと反応性が低下し導電性も低下することがある。逆に割合が高い場合は得られるポリマー中の酸性基と塩基性化合物の塩を形成する割合が高くなり導電性が低下する傾向にある。また、前記酸性基置換アニリンなどの化合物(イ)中の酸性基(ハ)と塩基性化合物(ロ)との当量比は(ハ):(ロ)=1:100〜100:1、好ましくは1:0.25〜1:20、さらに好ましくは1:0.5〜1:15で用いることができる。ここで、塩基性化合物の割合が低いと反応性が低下し導電性も低下することがある。逆に割合が高い場合は得られるポリマー中の酸性基と塩基性化合物が塩を形成する割合が高くなり導電性が低下する傾向にある。

0034

重合又は共重合は、これら塩基性化合物を含む溶液中、酸化剤で酸化重合することにより行う。溶媒は、水、メタノールエタノールおよびイソプロパノールなどのアルコール類アセトニトリルなどのニトリル類メチルイソブチルケトンメチルエチルケトンなどのケトン類ジメチルホルムアミドジメチルアセトアミドN−メチル−2−ピロリドンジメチルスルオキシドなどの極性溶剤テトラヒドロフランなどのエーテル類などの各種有機溶剤、あるいは水とこれらの有機溶剤との混合物を挙げることができる。

0035

また、酸化剤は、標準電極電位が0.6V以上である酸化剤であれば特に限定されないが、ペルオキソ二硫酸ペルオキソ二硫酸アンモニウムペルオキソ二硫酸ナトリウム及びペルオキソ二硫酸カリウムなどのペルオキソ二硫酸類、過酸化水素等が好ましく用いられ、モノマー1モルに対して0.1〜5モル、好ましくは0.5〜5モル用いられる。またこの際、触媒として鉄、銅などの遷移金属化合物を添加することも有効である。

0036

反応温度は、マイナス15〜70℃の温度範囲で行うのが好ましく、更に好ましくはマイナス5〜60℃の範囲が適用される。ここで、マイナス15℃以下、又は70℃以上では、導電性が低下する傾向がある。

0037

本方法によって製造されるポリマー中のスルホン基またはカルボキシル基における水素は、水素、アルカリ金属、アンモニウム及び置換アンモニウムよりなる群から独立して選ばれた基であること、即ちこれらの基が単独ではなく混合した状態でも得ることができる。

0038

具体的には、水酸化ナトリウム存在下で重合された場合、単離されたポリマー中のスルホン基またはカルボキシル基における水素は、ほとんどがナトリウムに置換された状態になっている。

0039

同様に、ポリマー中のスルホン基またはカルボキシル基における水素は、アンモニア存在下重合した場合、大部分はアンモニウムであり、トリメチルアミン存在下重合した場合、大部分はトリメチルアンモニウムであり、キノリン存在下重合した場合、大部分はキノリニウムで得られる。

0040

また、塩基性化合物を混合して用いた場合は、これらの混合した状態で得られる。具体的には、水酸化ナトリウムとアンモニア存在下重合された場合、単離されたポリマー中のスルホン基またはカルボキシル基における水素は、ナトリウムとアンモニウムの両方が存在した状態で得られる。また、得られたポリマーを水酸化ナトリウムとアンモニアの両方が存在する溶液で処理した場合も同様にポリマー中のスルホン基またはカルボキシル基における水素は、ナトリウムとアンモニウムの両方が存在した状態で得られる。

0041

以上に記した酸性基の一部が塩を形成しているポリマーは、酸性用液中で処理するとその塩が水素に置換されたポリマーにすることができる。酸性溶液としては塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、硝酸などを挙げることができる。但し、十分に酸置換を行っても全てが水素で置換されたものを得ることは難しい。

0042

しかし、本方法の製造法で得られるポリマーは重合溶媒中より析出してくるため、塩を形成する割合は低いため特に酸性溶液中で処理する必要はなく、高導電性の実用的なポリマーを製造することができる。

0043

かくして得られたすべての芳香環に対して70%以上のスルホン基および/またはカルボキシル基を含有する可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)は重合度が、3〜5000、好ましくは5〜5000であり、分子量は約1900〜3240000、好ましくは3200〜3240000である。このポリマーは更にスルホン化操作を施すことなく、単なる水、アンモニア及びアルキルアミン等の塩基又は酢酸アンモニウムシュウ酸アンモニウム等の塩基及び塩基性塩を含む水、塩酸及び硫酸等の酸を含む水又はメチルアルコールエチルアルコールイソプロピルアルコール等の溶媒又はそれらの混合物に溶解することができる。

0044

本発明の第二は、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン、そのアルカリ金属塩、アンモニウム塩および/または置換アンモニウム塩を繰り返し単位として70%以上有するポリマーであって、その重量平均分子量が1900以上の常温固体である前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)がドーパントとして付加しているアニリン系導電性重合体の製造方法に関する。

0045

製造方法としては、可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を含む重合溶媒(b)中でモノマーであるアニリンなどのアニリン誘導体を酸化剤を用いて重合する方法(以下前者の方法と言う)、あるいは脱酸処理または還元処理した脱ドープ型アニリン系導電性重合体を前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を含むドーピング溶媒(e)中で処理してドーピングする方法(以下後者の方法と言う)を用いることができる。

0046

前者の方法について説明する。前者の方法は、アニリン誘導体を前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を含む重合溶媒(b)中で酸化剤を用いて重合するアニリン系導電性重合体の製造方法である。前者の方法において、アニリン系導電性重合体を構成するモノマーであるアニリン誘導体としては一般式(4)、

0047

前記アニリン誘導体として最も代表的なものは、アニリンである。その他のアニリン誘導体としては、メチルアニリンジメチルアニリン、エチルアニリン、ジエチルアニリン、n−プロピルアニリン、iso−プロピルアニリン,n−ブチルアニリン、iso−ブチルアニリン、sec−ブチルアニリン、t−ブチルアニリンなどのアルキル基置換アニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−n−プロピルアニリン、N−iso−プロピルアニリン、N−n−ブチルアニリン、N−iso−ブチルアニリン、N−sec−ブチルアニリン、N−t−ブチルアニリンなどのN−アルキルアニリン、メトキシアニリン、エトキシアニリン、n−プロポキシアニリン、iso−プロポキシアニリン、n−ブトキシアニリン、iso−ブトキシアニリン、sec−ブトキシアニリン、t−ブトキシアニリンなどのアルコキシ基置換アニリン、ヒドロキシ基置換アニリン、ニトロ基置換アニリン、フェニレンジアミン、N−フェニルフェニレンジアミン、N,N’−ジフェニルフェニレンジアミンなどのフェニレンジアミン類、フルオロアニリン、クロロアニリン、ブロムアニリンなどのハロゲン基置換アニリンなどを挙げることができる。これらのアニリン誘導体はそれぞれ単独で用いても、また異性体を任意の割合で混合しても良い。前記一般式(4)のアニリン誘導体はアミノ基に対してo位またはm位に結合しているものの方が好ましく用いられる。

0048

重合または共重合は、前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を含む重合溶媒(b)中、酸化剤で酸化重合することにより行うことができる。なお、可溶性アニリン系導電性ポリマー類は2種以上用いても何らさしつかえない。

0049

可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)と重合溶媒(b)との使用割合は、重合溶媒(b)100重量部に対して0.01〜30重量部であり、好ましくは0.5〜20重量部、更に好ましくは1〜20重量部である。可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)の割合が0.01重量部未満では得られるアニリン系導電性重合体の導電性が劣ることとなり、一方30重量部を超えると重合溶媒の粘度が高くなるとともに得られるポリマーの分子量が低下しやはり導電性は低下傾向にある。

0050

また、重合溶媒(b)としては、可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)が可溶な溶媒なら特に限定はされないが、水、酸性溶媒有機溶媒が用いられ、水または水と相溶性のある有機溶媒の混合系がより好ましく、特に水単独が更に好ましい。有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メチルセロソルブエチルセロソルブなどのセロソルブ類、メチルプロピレングリコール、エチルプロピレングリコールなどのプロピレングリコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、N−メチルピロリドン,N−エチルピロリドンなどのピロリドン類乳酸エチル乳酸メチル、β−メトキシイソ酪酸メチルα−ヒドロキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチル、α−メトキシイソ酪酸メチルなどのヒドロキシエステル類などを挙げることができ、アルコール類、プロピレングリコール類、アミド類およびピロリドン類が好ましく用いられ、アルコール類が更に好ましく用いられる。水との混合系として用いられる割合は、水:有機溶媒=1:100〜100:1が好ましい。

0051

また、上記重合溶媒(b)に酸性化合物を添加することによって、酸性化合物からのドーピング高かも加わり、導電性を向上することができる。酸性化合物としては硫酸、塩酸、硝酸などの無機塩、p−トルエンスルホン酸、酢酸メタンスルホン酸などの有機酸を挙げることができる。重合溶媒(b)に添加される重量比の割合は、重合溶媒:酸性化合物=70:30〜100:0.01が好ましい。前記それぞれの溶媒は一種以上を任意の割合で混合して用いることもできる。

0052

また、酸化剤は、標準電極電位が0.6V以上である酸化剤であれば特に限定されないが、ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム及びペルオキソ二硫酸カリウムなどのペルオキソ二硫酸類、過酸化水素等が好ましく用いられ、モノマー1モルに対して0.1〜5モル、好ましくは0.5〜5モル用いられる。またこの際、触媒として鉄、銅などの遷移金属化合物を添加することも有効である。

0053

反応温度は、マイナス15〜70℃の温度範囲で行うのが好ましく、更に好ましくはマイナス5〜60℃の範囲が適用される。ここで、マイナス15℃以下、又は70℃以上では、導電性が低下する傾向がある。

0054

かくして全ての芳香環に70%以上の酸性基を含有する可溶性アニリン系導電性ポリマーをドーパントとして有するアニリン系導電性重合体は、重量平均分子量は約1000以上、好ましくは2000以上である。このポリマーは高い導電性を発現性すると共に、耐熱性、耐候性など化学的および物理的に優れた性質を有している。

0055

次に、後者の方法について説明する。後者の方法は、脱酸処理または還元処理した脱ドープ型アニリン系導電性重合体を、前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)あるいは前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)にさらにアミン類および四級アンモニウム塩から選ばれた少なくとも一種の含窒素化合物(c)および/または界面活性剤(d)を含むドーピング溶媒(e)中で処理してドーピングするアニリン系導電性重合体の製造方法である。後者の方法において用いられる脱酸処理または還元処理した脱ドープ型のアニリン系導電性重合体は、一般式(1)、

0056

一般式(12)で表されるアニリン系重合体の例としては、ポリアニリン、ポリ(メチルアニリン)、ポリ(エチルアニリン)、ポリ(n−プロピルアニリン)ポリ(iso−プロピルアニリン)、ポリ(n−ブチルアニリン)、ポリ(iso−ブチルアニリン)、ポリ(sec−ブチルアニリン)、ポリ(t−ブチルアニリン)などのポリ(アルキル基置換アニリン)、ポリ(N−メチルアニリン)、ポリ(N−エチルアニリン)、ポリ(N−n−プロピルアニリン)ポリ(N−iso−プロピルアニリン)、ポリ(N−n−ブチルアニリン)、ポリ(N−iso−ブチルアニリン)、ポリ(N−sec−ブチルアニリン)、ポリ(N−t−ブチルアニリン)などのポリ(N−アルキル基置換アニリン)、ポリ(メトキシアニリン)、ポリ(エトキシアニリン)、ポリ(n−プロポキシアニリン)、ポリ(iso−プロポキシアニリン)、ポリ(n−ブトキシアニリン)、ポリ(iso−ブトキシアニリン)、ポリ(sec−ブトキシアニリン)、ポリ(t−ブトキシアニリン)などのポリ(アルコキシ基置換アニリン)、ポリ(ヒドロキシ基置換アニリン)、ポリ(ニトロ基置換アニリン)、ポリ(フルオロアニリン)、ポリ(クロロアニリン)、ポリ(ブロムアニリン)などのポリ(ハロゲン基置換アニリン)などを挙げることができる。これらのアニリン系重合体はそれぞれ単独で用いても、また2種以上を任意の割合で混合しても良い。

0057

上記のアニリン系重合体は、重合時溶媒中に含まれるアニオンがドーピングされた状態で得られる場合が一般的であるため、脱酸処理または還元処理などの脱ドーピング処理を施す必要がある。脱ドープ法についても特に限定されるものではないが、アンモニア水水酸化ナトリウム水溶液中で処理またはヒドラジン類などにて処理する方法が用いられる。

0058

ドーピングのための処理方法は、前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)あるいは前記可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)にさらにアミン類および四級アンモニウム塩から選ばれた少なくとも一種の含窒素化合物(c)および/または界面活性剤(d)を含むドーピング溶媒(e)中、脱酸処理した脱ドープ状態のアニリン系重合体を浸漬後、溶媒にて余分な可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)を洗浄除去し乾燥することにより得られる。なお、可溶性アニリン系導電性ポリマー類は2種以上用いても何らさしつかえない。

0059

また、本発明に用いられるドーピング溶媒(e)としては、可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)が可溶な溶媒なら特に限定はされないが、水、酸性溶媒、有機溶媒が用いられ、水または水と相溶性のある有機溶媒の混合系がより好ましく、特に水単独が更に好ましい。有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブなどのセロソルブ類、メチルプロピレングリコール、エチルプロピレングリコールなどのプロピレングリコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、N−メチルピロリドン,N−エチルピロリドンなどのピロリドン類、乳酸エチル、乳酸メチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸メチル、α−ヒドロキシイソ酪酸エチル、α−メトキシイソ酪酸メチルなどのヒドロキシエステル類などを挙げることができ、アルコール類、プロピレングリコール類、アミド類およびピロリドン類が好ましく用いられ、アルコール類が更に好ましく用いられる。上記有機溶媒または有機溶媒を含有する溶媒を用いることにより、アニリン系高分子膜に対するドーピング溶媒(b)のぬれ性を向上することができ、ドーピング率が高くなり導電性も向上する傾向を示す。水との混合系として用いられる割合は、水:有機溶媒=1:100〜100:1が好ましい。

0060

また、上記ドーピング溶媒(e)に酸性化合物を添加することによって、酸性化合物からのドーピング高かも加わり、導電性を向上することができる。酸性化合物としては硫酸、塩酸、硝酸などの無機塩、p−トルエンスルホン酸、酢酸、メタンスルホン酸などの有機酸を挙げることができる。重合溶媒(b)に添加される重量比の割合は、重合溶媒:酸性化合物=70:30〜100:0.01が好ましい。前記それぞれの溶媒は一種以上を任意の割合で混合して用いることもできる。

0061

また、前期可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)とドーピング溶媒(e)の使用割合は、ドーピング溶媒(e)100重量部に対して0.01〜30重量部であり、好ましくは0.5〜20重量部、更に好ましくは1〜20重量部である。成分(a)の割合が0.01重量部未満では導電性が劣ることになり、一方30重量部を超えるとドーピング溶液の粘度が高くなり、ドーピングされ難くなるとともに導電性はピークに達しており増加しない。

0062

更に、後者の方法に用いられるドーピング溶媒(e)に、アミン類および四級アンモニウム塩から選ばれた少なくとも一種の含窒素化合物(c)を添加するとドーピング溶媒(e)のpHは酸性からアルカリ性まで任意に調整できる。従来のドーピング溶媒のpHは通常強酸性を示し、含窒素化合物などの添加により、本発明同様にpHを任意に調整できるが、含窒素化合物がドーパント内に残存し、得られるアニリン系導電性重合体の導電性は低い傾向を示す。

0063

しかしながら、本方法のドーパントとして用いられる可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)は、含窒素化合物が含有していてもドープ処理後、常温または加熱処理を施すことにより含窒素化合物が容易にドーパント内より飛散し、得られるアニリン系導電性重合体は高導電性を示す。

0064

本発明で用いられる含窒素化合物(c)は、一般式(8)で表されるアミン類および一般式(9)で表される四級アンモニウム塩類が用いられる。

0065

ID=000016HE=025 WI=095 LX=0575 LY=0950
(式中、R42〜R44は各々互いに独立に水素、炭素数1〜4のアルキル基、CH2OH、CH2CH2OH、CONH2又はNH2を表す。)

0066

ID=000017HE=025 WI=095 LX=0575 LY=1350
(式中、R45〜R48は各々互いに独立に水素、炭素数1〜4のアルキル基、CH2 OH、CH2 CH2 OH、CONH2 又はNH2 を表し;X- はOH- 、 1/2・SO42- 、NO3 - 、 1/2CO32- 、HCO3 - 、 1/2・(COO)22- 、又はR’COO- (式中、R’は炭素数1〜3のアルキル基である)を表す)

0067

上記含窒素化合物(c)は、これらのアミン類とアンモニウム塩類を混合して用いることにより更に導電性を向上させることができる。具体的には,NH3 /(NH4 )2 CO3 、NH3 /(NH4 )HCO3 、NH3 /(NH4 )HCO3 、NH3 /CH3 COONH4 、NH3 /(NH4 )2 SO4 、N(CH3 )3 /(NH4 )HCO3 、N(CH3 )3 /CH3 COONH4 、N(CH3 )3 /(NH4 )2 SO4 などが挙げられる。また、これらの混合比は任意の割合で用いることができるが、アミン類/アンモニウム塩類=1/10〜10/0が好ましい。

0068

ドーピング溶媒(e)に添加される含窒素化合物(c)の使用割合はドーピング溶媒(e)100重量部に対して0〜30重量部、好ましくは0〜20重量部である。30重量部を超えると溶液が強塩基性を示し、ドーピング率が低下し、アニリン系導電性重合体の導電性が劣ることとなる。なお、溶液のpHは、含窒素化合物の濃度、種類及び混合比率で任意に調節することができ、pH0.1〜12の範囲で用いることができる。

0069

本発明のドーピング溶液は、可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)およびドーピング溶媒(e)、または(a)、(e)および含窒素化合物(c)の成分のみでも性能の良いドーピング効果を示すが、これらのドーピング溶媒にに界面活性剤(d)を加えると、更に脱ドープ状態のアニリン系重合体の分散性およびぬれ性が向上するため導電性も向上する傾向を示す。

0070

界面活性剤としてはは、アルキルスルホン酸アルキルベンゼンスルホン酸アルキルカルボン酸アルキルナフタレンスルホン酸α−オレフィンスルホン酸、ジアルキルスルホコハク酸、α−スルホン化脂肪酸、N−メチル−N−オレイルタウリン石油スルホン酸アルキル硫酸硫酸化油脂、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸、アルキルリン酸ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物およびこれらの塩などのアニオン系界面活性剤、第一〜第三脂肪アミン四級アンモニウムテトラアルキルアンモニウムトリアルキルベンジルアンモニウムアルキルピリジニウム,2−アルキル−1−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウム、N,N−ジアルキルモルホリニウム、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミド、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物、ポリエチレンポリアミン脂肪酸アミドの尿素縮合物の第四級アンモニウムおよびこれらの塩などのカチオン系界面活性剤、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、N,N,N−トリアリキル−N−スルホアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビスポリオキシエチレンアンモニウム硫酸エステルベタイン、2−アルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインなどのベタイン類、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸塩などのアミノカルボン酸類などの両性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンーポリオキシプロピレンアルキルエーテル多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルポリグリセリン脂肪酸エステルポリオキシエチレン化ヒマシ油脂肪酸ジエタノールアミドポリオキシエチレンアルキルアミントリエタノールアミン脂肪酸部分エステル、トリアルキルアミンオキサイドなどの非イオン系界面活性剤及びフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸パーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸、パーフルオロアルキルポリオキシエチレンエタノールなどのフッ素系界面活性剤が用いられる。ここで、アルキル基は炭素数1〜24が好ましく、炭素数3〜18がより好ましい。これら界面活性剤の中では特に非イオン系界面活性剤およびアニオン系界面活性剤が好ましく用いられ、その中でも、分子中にスルホン基やカルボキシル基などのアニオン基を有する界面活性剤が更に好ましく用いられる。なお、界面活性剤は2種以上用いても何らさしつかえない。

0071

界面活性剤の使用割合は、溶媒ドーピング(e)100重量部に対して0〜10重量部、好ましくは0〜5重量部である。界面活性剤の割合が10重量部を超えると分散性およびぬれ性は低下し、導電性も低下傾向を示す。

0072

また、ドーピング処理後乾燥方法は、常温で放置することにより行うこともできるが、加熱処理により残留するドーピング溶媒(e)および含窒素化合物(c)の量をより低下することができるため導電性がさらに良くなる(抵抗値が小さくなる)ので好ましい。使用用途により異なるが、アニリン系導電性重合体に残留する含窒素化合物(c)の量はアニリン系導電性高分子膜100重量部に対して2重量部以下、好ましくは1重量部以下とするのがよい。また、ドーピング溶媒(e)も実質的に存在しない方が良い。加熱処理としては、250℃以下、好ましくは40〜200℃の範囲の加熱が好ましい。250℃より高いと、可溶性アニリン系導電性ポリマー類(a)の劣化により導電性が低下することがある。

0073

かくして全ての芳香環に酸性基を含有する可溶性アニリン系導電性ポリマーをドーパントとして有するアニリン系導電性重合体は、高い導電性を発現性すると共に、耐熱性、耐候性など化学的および物理的に優れた性質を有している。

0074

以下実施例を挙げて説明する。なお、IRスペクトルパーキンエルマー社製model 1600の装置を用いて測定した。分子量分布及び分子量の測定には、N,N−ジメチルホルムアミド用のGPCカラムを用いて、GPC測定(ポリスチレン換算)を行った。カラムは、N,N−ジメチルホルムアミド用のものを3種類連結して用いた。また、溶離液には0.01モル/リットルトリエチルアミンと0.1モル/リットル臭化リチウムのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を用いた。導電性は、導電率の測定には4端子法を用いた。

0075

<可溶性アニリン系導電性ポリマーの合成>
実施例1
o−アミノベンゼンスルホン酸100mmolを25℃で4モル/リットルのアンモニア水溶液撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、反応生成物濾別洗浄後乾燥し、重合体粉末12gを得た。このものの体積抵抗値は12.0Ωcmであった。分子量分布及び分子量の測定の結果、数平均分子量150,000、重量平均分子量190,000、Z平均分子量210,000、分散度MW/MN1.5、MZ/MW1.3であった。水、0.1モル/リットルの硫酸水溶液又は0.1モル/リットルのアンモニア水10mlにポリマーを少量ずつ加えて溶解しなくなったところで濾過し、溶解量を求めたところ、実施例1にて合成した導電性ポリマーの溶解性は、
水 230mg/ml
0.1モル/リットルの硫酸水溶液 225mg/ml
0.1モル/リットルのアンモニア水 200mg/ml
であった。

0076

実施例2
2−アミノアニソール−4−スルホン酸100mmolを25℃で4モル/リットルのアンモニア水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、反応生成物を濾別洗浄後乾燥し、重合体粉末15gを得た。このものの体積抵抗値は9.0Ωcmであった。分子量分布及び分子量の測測定の結果、数平均分子量200,000、重量平均分子量330,000、Z平均分子量383,000、分散度MW/MN1.63、MZ/MW1.16であった。水、0.1モル/リットルの硫酸水溶液又は0.1モル/リットルのアンモニア水10mlにポリマーを少量ずつ加えて溶解しなくなったところで濾過し、溶解量を求めたところ、実施例1にて合成した導電性ポリマーの溶解性は、
水 210mg/ml
0.1モル/リットルの硫酸水溶液 205mg/ml
0.1モル/リットルのアンモニア水 190mg/ml
であった。

0077

実施例3
3ーメチルー6ーアミノベンゼンスルホン酸100mmolを4℃で4モル/リットルのトリメチルアミン水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で6時間更に撹拌したのち、反応生成物を濾別洗浄後乾燥し、重合体粉末10gを得た。この重合体を1モル/リットルPTSのアセトン溶液中で1時間撹拌し濾別洗浄後、乾燥しスルホン基がフリーの重合体の粉末18gを得た。このものの体積抵抗値は12.5Ωcmであった。

0078

実施例4
2−カルボキシルアニリン(アントラニル酸)100mmolを4℃で4モル/リットルのキノリン水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、反応生成物を濾別洗浄後乾燥し、重合体粉末11gを得た。このものの体積抵抗値は45Ωcmであった。

0079

<脱ドープ型アニリン系重合体の合成>
実施例5
アニリン100mmolを4℃で1モル/リットルの硫酸水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの1モル/リットルの硫酸水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、ドープ型のアニリン系重合体(ポリアニリン)粉末9.5gを得た。次いで、このドープ型のアニリン系重合体を0.5モル/リットルのアンモニア水溶液中で2時間撹拌混合し、濾別洗浄後乾燥し、脱ドープ型のアニリン系重合体7.2gを得た。

0080

実施例6
3−メチルアニリン100mmolを4℃で1モル/リットルの硫酸水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの1モル/リットルの硫酸水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、ドープ型のアニリン系重合体(ポリ(メチルアニリン))粉末10.5gを得た。次いで、このドープ型のアニリン系重合体を0.5モル/リットルのアンモニア水溶液中で2時間撹拌混合し、濾別洗浄後乾燥し、脱ドープ型のアニリン系重合体8.5gを得た。

0081

<本発明のアニリン系導電性重合体の合成>
実施例7
2−メトキシアニリン100mmolを4℃で3wt%可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例1にて合成したポリマー)水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体(ポリ(メトキシアニリン))粉末11.5gを得た。このものの体積抵抗は0.5Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.5Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ、0.5Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。

0082

実施例8
アニリン100mmolを4℃で1wt%可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例2にて合成したポリマー)水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体(ポリアニリン)粉末9.5gを得た。このものの体積抵抗は0.2Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.3Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ,0.2Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。

0083

実施例9
アニリン100mmolを4℃で1wt%可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例4にて合成したポリマー)水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体(ポリアニリン)粉末9.1gを得た。このものの体積抵抗は0.7Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.9Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ,0.7Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。

0084

実施例10
可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例2にて合成したポリマー)3重量部を水100重量部に室温で撹拌溶解し、ドーピング溶液を調製した。この溶液のpHは2.5であった。次いで、上記ドーピング溶液に、アニリン系重合体(実施例4にて合成したポリアニリン)10重量部を加え、25℃で1時間撹拌混合し濾別水洗後乾燥し、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体5.5gを得た。このものの体積抵抗は0.3Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.3Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ,0.2Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。図1は、実施例8にて合成したアニリン系導電性重合体のIRスペクトルを示す。

0085

実施例11
可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例1にて合成したポリマー)2重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1重量部を水100重量部に室温で撹拌溶解し、ドーピング溶液を調製した。この溶液のpHは1.5であった。次いで、上記ドーピング溶液に、アニリン系重合体(実施例4にて合成したポリアニリン)10重量部を加え、25℃で1時間撹拌混合し濾別水洗後乾燥し、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体5.3gを得た。このものの体積抵抗は0.5Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.5Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ,0.6Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。

0086

実施例12
可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例2にて合成したポリマー)3重量部、アンモニア1.5重量部を水100重量部に室温で撹拌溶解し、ドーピング溶液を調製した。この溶液のpHは7.5であった。次いで、上記ドーピング溶液に、アニリン系重合体(実施例4にて合成したポリアニリン)10重量部を加え、25℃で1時間撹拌混合し濾別水洗後乾燥し、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体5.5gを得た。このものの体積抵抗は0.3Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.3Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ,0.2Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。

0087

実施例13
可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例1にて合成したポリマー)2重量部、トリエチルアミン2重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸0.1重量部を水100重量部に室温で撹拌溶解し、ドーピング溶液を調製した。次いで、上記ドーピング溶液に、アニリン系重合体(実施例4にて合成したポリアニリン)10重量部を加え、25℃で1時間撹拌混合し濾別水洗後乾燥し、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体5.3gを得た。このものの体積抵抗は0.3Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.3Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ,0.5Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。

0088

実施例14
可溶性アニリン系導電性ポリマー(実施例3にて合成したポリマー)10重量部を水/イソプロピルアルコール(7/3)100重量部に室温で撹拌溶解し、ドーピング溶液を調製した。次いで、上記ドーピング溶液に、アニリン系重合体(実施例5にて合成したポリ(メチルアニリン))100重量部を加え、25℃で1時間撹拌混合し濾別水洗後乾燥し、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体5.7gを得た。このものの体積抵抗は0.1Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、0.1Ω・cmであり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ、0.1Ω・cmであり導電性の変化は認められず、高温で安定なアニリン系導電性重合体であることが確認された。

0089

比較例1
アニリン100mmolを4℃で20wt%p−トルエンスルホン酸水溶液に撹拌溶解し、ペルオキソ二硫酸アンモニウム100mmolの水溶液を滴下した。滴下終了後25℃で12時間更に撹拌したのち、可溶性アニリン系導電性ポリマーがドープしたアニリン系重合体(ポリアニリン)粉末9.2gを得た。このものの体積抵抗は12.4Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、106 Ω・cm以上あり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ、106 Ω・cm以上であり導電性は著しく低下し、高温では不安定であることが確認された。

0090

比較例2
硫酸3重量部を水100重量部に室温で撹拌溶解しドーピング溶液を調製した。 次いで、上記硫酸水溶液に、アニリン系重合体(実施例4にて合成したポリアニリン)10重量部を加え、25℃で1時間撹拌混合し濾別し水洗後乾燥し、硫酸ががドープしたアニリン系導電性重合体7.5gを得た。このものの体積抵抗は6.7Ω・cmであった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、106 Ω・cm以上あり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ、106 Ω・cm以上であり導電性は著しく低下し、高温では不安定であることが確認された。

0091

比較例3
硫酸3重量部、アンモニア1重量部を水100重量部に室温で撹拌溶解し、ドーピング溶液を調製した。次いで、上記ドーピング溶液に、アニリン系重合体(実施例4にて合成したポリアニリン)10重量部を加え、25℃で1時間撹拌混合し濾別水洗後乾燥し、アニリン系重合体5gを得た。このものの体積抵抗は106 Ω・cm以上であった。次いで上記粉体を250℃で2時間加熱処理した後、体積抵抗を測定したところ、106 Ω・cm以上あり、また、120℃で1週間放置後、再度体積抵抗を測定したところ、106 Ω・cm以上であり導電性は著しく低下し、高温では不安定であることが確認された。

0092

本発明は、アニリン系重合体のドーパントとして、スルホン基および/またはカルボキシル基などを有する酸性基置換アニリン類を繰り返し単位として70%以上有する可溶性アニリン系導電性ポリマーを用いることにより、高い導電性とともに、耐熱性、耐候性に優れた化学的および物理的に安定なアニリン系導電性重合体を提供できる。

図面の簡単な説明

0093

図1図1は、実施例8にて合成した導電性ポリマーのIRスペクトルを示す。

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