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技術 照射野作成方法及び放射線治療計画機能を有する医用装置

出願人 GEヘルスケア・ジャパン株式会社
発明者 小島滋
出願日 1994年10月19日 (25年6ヶ月経過) 出願番号 1994-253834
公開日 1996年5月7日 (23年11ヶ月経過) 公開番号 1996-112366
状態 特許登録済
技術分野 放射線治療装置
主要キーワード セーフティマージン 共通作業 幾何学条件 照射角度φ 各照射角 照射標的 体動状態 線量域
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

目的

放射線照射領域について均等に放射線照射を行うことで線量不足を生じることのない原体照射照射野を容易に決定することが可能な照射野作成方法及び放射線治療計画機能を有する医用装置を実現する。

構成

一連断層画像を読み込んで少なくとも放射線照射標的形状若しくは放射線治療パラメータのいずれかを設定し(ステップ1,4)、放射線照射標的形状について、放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状を生成し(ステップ5)、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度を生成し(ステップ6)、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度を求める(ステップ8,9,10)照射野作成方法。

概要

背景

各種の高エネルギー放射線治療発展するにつれ、精度の高い放射線照射が行える治療計画重視されるようになってきている。

ここで、治療計画とは、診断時の諸情報を基に、治療線種,線量,照射方向等被検体への応用を総合的に確定し、被検体に対し照射野位置決め等を行うことである。また、この治療計画においては、原体照射を行う場合について説明を行う。ここで原体とは任意の形状の病巣あるいは照射標的臓器のあるがままの形状のことを言い、このような原体に出来るだけ沿って照射領域を作成することを原体照射と呼んでいる。従って原体照射は、回転照射線源を回転させつつ放射線照射を行う照射方式)において角度毎に照射野が照射標的臓器形状を内接するように照射野の形を変化させることにより、治療線領域が照射標的臓器形状と一致するように線量分布を整形す照射技術である。

このような治療計画の一般的な手順について図24のフローチャートを参照して説明する。
安静呼気等の被検体の体動状態が安定した時に撮影した一連断層画像(ここでは、CT画像を例にする)を放射線治療計画装置内に読み込む(図24ステップ)。

一連のCT画像を表示装置に順次表示して、表示された各々のCT画像上にトラックボール等のポインティングデバイスを用いて照射対象とする標的臓器(以下、照射標的臓器)の断面形状を描く(図24ステップ)。

図25は一連のCT画像に照射標的臓器の断面形状を描いた様子を示す説明図である。尚、ここでは、説明のために照射標的臓器についてのみ注目する。
一連のCT画像上に書かれた照射標的臓器の断面形状に基づき、治療アイソセンタ位置及び照射方法等の照射治療パラメータを設定する(図24ステップ)。尚、ここで、治療アイソセンタ位置とは、放射線を照射する線源の回転中心の位置のことである。

照射標的臓器の断面形状とを、設定した治療アイソセンタ位置及び照射治療パラメータに基づき、使用する放射線治療装置と同じ幾何学的条件でのビームズ・アイビュー(Beam´s Eye View )法により照射野面上に投影し、当該被検体状態における照射標的臓器の投影形状(以下、照射標的臓器投影形状という)を作成する(図24ステップ)。

尚、上述のビームズ・アイ・ビュー法による照射野面上への投影とは、図26に示すようにして、使用する放射線治療装置と同じ幾何学的条件を満たすように仮想線源を考慮して一連の断層画像を用いて投影形状を得る方法である。この図26に示したものは、ある特定の照射角度θ(0°≦θ<360°)における照射標的臓器投影形状であるが、この投影を各照射角度について行って各照射角度(0°〜360°)での照射標的臓器投影形状を得るようにする。図27はこのようにして得られた照射標的臓器投影形状を示している。

各照射角度での照射標的臓器投影形状から、それぞれの照射角度における照射野形状を求める(図24ステップ)。図28は照射標的臓器投影形状から照射野形状を求めた様子を示している。尚、この照射野形状は、放射線の照射範囲を限定し整形するためのコリメータ絞りの形状(または、コリメータ開度)でもある。

上述の照射野形状は照射標的臓器投影形状並びに各種パラメータから自動的に求められるものであるが、この照射野形状が満足できるものであるか(照射野の妥当性)を判断する(図24ステップ)。このために、各照射角度毎に、照射標的臓器投影形状並びに照射野形状を表示装置上に重ねて合わせて表示し(図28参照)、照射野形状が照射標的臓器投影形状の全体を十分にカバーしているか(照射野の妥当性)を評価する。このようにして表示画面上で照射標的臓器投影形状と照射野形状とを評価した結果、十分でない場合には上述のに戻り、照射治療パラメータの設定から繰り返す。このようにして、照射標的臓器に充分な線量の放射線を照射するようにする。

尚、この治療計画の手順については、出版発行の「癌の臨床別集16最新放射線治療CTの応用と体系化」に記載されている。

概要

放射線照射領域について均等に放射線照射を行うことで線量不足を生じることのない原体照射の照射野を容易に決定することが可能な照射野作成方法及び放射線治療計画機能を有する医用装置を実現する。

一連の断層画像を読み込んで少なくとも放射線照射標的形状若しくは放射線治療パラメータのいずれかを設定し(ステップ1,4)、放射線照射標的形状について、放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状を生成し(ステップ5)、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度を生成し(ステップ6)、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度を求める(ステップ8,9,10)照射野作成方法。

目的

本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、放射線照射領域について均等に放射線照射を行うことで線量不足を生じることの無い原体照射の照射野を容易に決定することが可能な照射野作成方法及び放射線治療計画機能を有する医用装置を実現することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

放射線照射する領域の形状に合わせてコリメータ開度を決定する原体照射照射野作成方法であって、一連断層画像を読み込んで少なくとも放射線照射標的形状若しくは放射線治療パラメータのいずれかを設定し、放射線照射標的形状について、放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状を生成し、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度を生成し、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度を求めることを特徴とする照射野作成方法。

請求項2

放射線を照射する領域の形状に合わせてコリメータ開度を決定する原体照射の放射線治療計画機能を有する医用装置であって、一連の断層画像を読み込んで少なくとも放射線照射標的形状若しくは放射線治療パラメータのいずれかを設定する設定手段と、放射線照射標的形状について、放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状を生成し、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度を生成する暫定コリメータ開度生成手段と、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度を求めるコリメータ開度再生成手段とを備えたことを特徴とする放射線治療計画機能を有する医用装置。

請求項3

前記コリメータ開度再生成手段は、暫定コリメータ開度が接線方式による原体照射に適合するコリメータ開度かを調べ、適合しない場合はコリメータ開度の補正を行って接線方式による原体照射に適合するようにコリメータ開度を補正し、補正された各コリメータ開度に対応するビームファンラインを求め、隣り合う2つのビームファンラインの交点を求め、この交点により生成される多角形内接する凸形状を得て、この多角形の形状を各コリメータ段毎に重ね合わせて投影して得られた投影像に基づいてコリメータ開度を求めるものであることを特徴とする請求項2記載の放射線治療計画機能を有する医用装置。

技術分野

0001

本発明は放射線照射領域について均等に放射線照射を行うことで線量不足を生じることの無い原体照射照射野を決定することが可能な照射野作成方法及び放射線治療計画機能を有する医用装置に関する。

背景技術

0002

各種の高エネルギー放射線治療発展するにつれ、精度の高い放射線照射が行える治療計画重視されるようになってきている。

0003

ここで、治療計画とは、診断時の諸情報を基に、治療線種,線量,照射方向等被検体への応用を総合的に確定し、被検体に対し照射野の位置決め等を行うことである。また、この治療計画においては、原体照射を行う場合について説明を行う。ここで原体とは任意の形状の病巣あるいは照射標的臓器のあるがままの形状のことを言い、このような原体に出来るだけ沿って照射領域を作成することを原体照射と呼んでいる。従って原体照射は、回転照射線源を回転させつつ放射線照射を行う照射方式)において角度毎に照射野が照射標的臓器形状を内接するように照射野の形を変化させることにより、治療線領域が照射標的臓器形状と一致するように線量分布を整形す照射技術である。

0004

このような治療計画の一般的な手順について図24フローチャートを参照して説明する。
安静呼気等の被検体の体動状態が安定した時に撮影した一連断層画像(ここでは、CT画像を例にする)を放射線治療計画装置内に読み込む(図24テップ)。

0005

一連のCT画像を表示装置に順次表示して、表示された各々のCT画像上にトラックボール等のポインティングデバイスを用いて照射対象とする標的臓器(以下、照射標的臓器)の断面形状を描く(図24ステップ)。

0006

図25は一連のCT画像に照射標的臓器の断面形状を描いた様子を示す説明図である。尚、ここでは、説明のために照射標的臓器についてのみ注目する。
一連のCT画像上に書かれた照射標的臓器の断面形状に基づき、治療アイソセンタ位置及び照射方法等の照射治療パラメータを設定する(図24ステップ)。尚、ここで、治療アイソセンタ位置とは、放射線を照射する線源の回転中心の位置のことである。

0007

照射標的臓器の断面形状とを、設定した治療アイソセンタ位置及び照射治療パラメータに基づき、使用する放射線治療装置と同じ幾何学的条件でのビームズ・アイビュー(Beam´s Eye View )法により照射野面上に投影し、当該被検体状態における照射標的臓器の投影形状(以下、照射標的臓器投影形状という)を作成する(図24ステップ)。

0008

尚、上述のビームズ・アイ・ビュー法による照射野面上への投影とは、図26に示すようにして、使用する放射線治療装置と同じ幾何学的条件を満たすように仮想線源を考慮して一連の断層画像を用いて投影形状を得る方法である。この図26に示したものは、ある特定の照射角度θ(0°≦θ<360°)における照射標的臓器投影形状であるが、この投影を各照射角度について行って各照射角度(0°〜360°)での照射標的臓器投影形状を得るようにする。図27はこのようにして得られた照射標的臓器投影形状を示している。

0009

各照射角度での照射標的臓器投影形状から、それぞれの照射角度における照射野形状を求める(図24ステップ)。図28は照射標的臓器投影形状から照射野形状を求めた様子を示している。尚、この照射野形状は、放射線の照射範囲を限定し整形するためのコリメータ絞りの形状(または、コリメータ開度)でもある。

0010

上述の照射野形状は照射標的臓器投影形状並びに各種パラメータから自動的に求められるものであるが、この照射野形状が満足できるものであるか(照射野の妥当性)を判断する(図24ステップ)。このために、各照射角度毎に、照射標的臓器投影形状並びに照射野形状を表示装置上に重ねて合わせて表示し(図28参照)、照射野形状が照射標的臓器投影形状の全体を十分にカバーしているか(照射野の妥当性)を評価する。このようにして表示画面上で照射標的臓器投影形状と照射野形状とを評価した結果、十分でない場合には上述のに戻り、照射治療パラメータの設定から繰り返す。このようにして、照射標的臓器に充分な線量の放射線を照射するようにする。

0011

尚、この治療計画の手順については、出版発行の「癌の臨床別集16最新放射線治療CTの応用と体系化」に記載されている。

発明が解決しようとする課題

0012

以上のような治療計画において、照射標的臓器の断面形状から原体照射のコリメータ開度を生成する際の方式として、接点方式と接線方式と呼ばれる2方式が存在している。

0013

図29は接点方式によるコリメータ開度決定の様子を示す説明図である。この図29において、照射標的臓器の断面形状の治療アイソセンタ位置Oと仮想線源とを結ぶ線(1点鎖線)に対して直交する線が照射標的臓器の輪郭と交わる点(A1,B1)によってコリメータ開度を決定するようにしている。

0014

一方、図30に示す接線方式では、照射標的臓器の輪郭線外接する接線を求め、この接線と、治療アイソセンタ位置Oと仮想線源とを結ぶ線(1点鎖線)に対して直交する線とが交わる点(C,D)によってコリメータ開度を決定するようにしている。

0015

この接点方式により照射野の大きさを決定すると、図31に示すように、最大線量値点を100%とした場合の90%の線量域が照射標的臓器(図31破線で示す)の形よりも小さくなる。この結果、照射標的臓器が均等に照射されず、線量不足の領域が発生する。一方、接線方式により照射野の大きさを決定すると、図32に示すように、当初予定された照射標的臓器の領域を均等に照射できる。

0016

ところで、原体照射の際に照射標的臓器の領域を均等に照射できる利点を有する接線方式であるが、その設定操作が面倒であり熟練を要するという問題を有している。

0017

この手順を簡単に説明すると、
放射線治療計画装置のCRT表示装置に表示されたCT画像上に、ライトペン等を用いてオペレータが標的領域形状(照射標的臓器の当該画像上における断面形状)を描く。

0018

使用する放射線治療装置の照射野面上における当該治療装置のコリメータの厚さとCT画像との位置関係に基づき、CT画像上に描いた標的領域形状を、オペレータの判断に基づいて当該治療装置の対応するコリメータ各段毎に重ね合わせる。すなわち、仮想線源位置から見た場合、CT画像上の標的領域形状とコリメータの各段とは1対1に対応するものではないため、オペレータの判断により対応関係を定めるようにする。

0019

コリメータ各段毎に重ね合わせた標的領域形状に基づき、コリメータ各段毎に対応する照射領域形状を得る。
コリメータ各段毎の照射領域形状より、当該原体照射計画における治療アイソセンタ位置をオペレータの判断に基づき決定する。

0020

コリメータ各段毎の照射領域と治療アイソセンタ位置とに基づき、原体照射の各照射角度毎の照射野形状(コリメータ開度)を決定する。以上の〜までの作業では、オペレータの判断が多く必要であり、その作業に熟練度を要していた。

0021

本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、放射線照射領域について均等に放射線照射を行うことで線量不足を生じることの無い原体照射の照射野を容易に決定することが可能な照射野作成方法及び放射線治療計画機能を有する医用装置を実現することにある。

課題を解決するための手段

0022

前記の課題を解決する第1の手段は、放射線を照射する領域の形状に合わせてコリメータ開度を決定する原体照射の照射野作成方法であって、一連の断層画像を読み込んで少なくとも放射線照射標的形状若しくは放射線治療パラメータのいずれかを設定し、放射線照射標的形状について、放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状を生成し、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度を生成し、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度を求めることを特徴とする照射野作成方法である。

0023

前記の課題を解決する第2の手段は、放射線を照射する領域の形状に合わせてコリメータ開度を決定する原体照射の放射線治療計画機能を有する医用装置であって、一連の断層画像を読み込んで少なくとも放射線照射標的形状若しくは放射線治療パラメータのいずれかを設定する設定手段と、放射線照射標的形状について、放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状を生成し、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度を生成する暫定コリメータ開度生成手段と、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度を求めるコリメータ開度再生成手段とを備えたことを特徴とする放射線治療計画機能を有する医用装置である。

0024

前記の課題を解決する第3の手段は、前記第2の手段における前記コリメータ開度再生成手段が、暫定コリメータ開度が接線方式による原体照射に適合するコリメータ開度かを調べ、適合しない場合はコリメータ開度の補正を行って接線方式による原体照射に適合するようにコリメータ開度を補正し、補正された各コリメータ開度に対応するビームファンラインを求め、隣り合う2つのビームファンラインの交点を求め、この交点により生成される多角形に内接する凸形状を得て、この多角形の形状を各コリメータ段毎に重ね合わせて投影して得られた投影像に基づいてコリメータ開度を求めるものであることを特徴とする放射線治療計画機能を有する医用装置である。

0025

解決する第1の手段である原体照射の照射野作成方法においては、一連の断層画像が読み込まれて放射線照射標的形状と放射線治療パラメータとが設定され、放射線照射標的形状について、放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状が生成され、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度が生成され、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度が求められる。

0026

課題を解決する第2の手段である原体照射の放射線治療計画機能を有する医用装置においては、一連の断層画像が読み込まれて放射線照射標的形状と放射線治療パラメータとが設定手段で設定され、放射線照射標的形状について放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状が生成され、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度が暫定コリメータ開度生成手段により生成され、この暫定コリメータ開度から接線方式の原体照射に適合するコリメータ開度がコリメータ開度再生成手段により求められる。

0027

課題を解決する第3の手段である原体照射の放射線治療計画機能を有する医用装置においては、一連の断層画像が読み込まれて放射線照射標的形状と放射線治療パラメータとが設定手段で設定され、放射線照射標的形状について放射線照射と同じ幾何学条件を用いて照射野面上に投影して得た投影形状から暫定照射野形状が生成され、この暫定照射野形状から接点方式の暫定コリメータ開度が暫定コリメータ開度生成手段により生成され、この暫定コリメータ開度が接線方式による原体照射に適合するコリメータ開度かを調べられ、適合しない場合はコリメータ開度の補正を行って接線方式による原体照射に適合するようにコリメータ開度が補正され、補正された各コリメータ開度に対応するビームファンラインが求められ、隣り合う2つのビームファンラインの交点が求められ、この交点により生成される多角形に内接する凸形状を各コリメータ段毎に重ね合わせて投影して得られた投影像に基づいてコリメータ開度がコリメータ開度再生成手段により求められる。

0028

以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。図1は本発明の一実施例の原体照射の照射野作成方法の処理手順を示すフローチャートであり、図2は本発明の一実施例の原体照射の放射線治療計画機能を有する医用装置の概略構成を示す構成図である。

0029

まず、図2を用いて原体照射の放射線治療計画機能を有する医用装置の構成を説明する。本実施例では、この原体照射の放射線治療計画機能を有する医用装置として、放射線治療計画装置をもって説明を行う。コンピュータ1は外部のCT装置からCT画像(断層像)のデータを受け取り、投影形状の計算,照射野形状(コリメータ開度)の計算を実行し、また表示を制御し、治療計画を行うものである。このため、このコンピュータ1が暫定コリメータ開度生成手段,コリメータ開度再生成手段などを構成している。ここで、治療計画とは、診断時の諸情報を基に、治療線種,線量,照射方向等被検体への応用を総合的に確定し、被検体に対し照射野の位置決め等を行うことである。

0030

キーボード2はオペレータからの各種指示を受けるものであり、特に照射治療パラメータ等の指示を受けてコンピュータ1に伝達する入力装置である。トラックボール3はポインティングデバイスの一種であり、画像領域の指定をグラフィックを用いて行うための入力装置である。尚、このキーボード2とトラックボール3とで設定手段を構成している。

0031

メモリ4はコンピュータが各種計算,画像処理等を行う際の共通作業領域である。表示装置5はコンピュータ1からの指示により各種画像表示や、画像入力数値入力の際の入力表示がなされるものである。画像記憶装置6はコンピュータ1での計算途中,計算結果などで生成される画像データが記憶されるものである。CTインターフェース7は外部のCT装置からのCT画像を放射線治療計画装置に読み込むためのインターフェースである。

0032

次に、上記のように構成された放射線治療計画装置の動作並びに原体照射の照射野作成方法の手順についてフローチャートも参照して説明する。まず、外部のCT装置からCTインターフェース7を介してCT画像をコンピュータ装置1が読み込む(図1ステップ(1))。そして、この一連のCT画像は画像記憶装置6内に一旦格納する。そして、以下の各処理の必要に応じてメモリ4に移して処理を実行する。

0033

このようにして読み込んだ一連のCT画像を表示装置5の表示画面に順次表示して、表示された各々のCT画像上にトラックボール3等のポインティングデバイスを用いて照射対象とする標的臓器(照射標的臓器)の断面形状(以下、標的領域形状という)の断面形状を描く(図1ステップ(2))。この作業を一連のCT画像全てについて実行する。

0034

そして、CT画像に描かれた標的領域形状からコンピュータ1が治療アイソセンタ位置を計算により求める(図1ステップ(3))。また、一連のCT画像上に書かれた標的領域形状に基づき、キーボード2,トラックボール3を用いて、治療アイソセンタ位置(修正値),セーフティマージン,照射方法等の照射治療パラメータを設定する(図1ステップ(4))。

0035

また、標的領域形状を、設定した治療アイソセンタ位置及び照射治療パラメータに基づき、使用する放射線治療装置と同じ幾何学的条件でのビームズ・アイ・ビュー(Beam´s Eye View )法により照射野面上に投影し、当該被検体状態における照射標的臓器の投影形状(照射標的臓器投影形状)を各照射角度毎に全照射角度にわたって作成する(図1ステップ(5))。このビームズ・アイ・ビュー法による照射野面上への投影は、図26を用いて説明したものと同じである。

0036

そして、各照射角度での照射標的臓器投影形状の全領域をカバーするように、また、設定されたセーフティマージン等の照射条件に基づいてそれぞれの照射角度における暫定照射野形状をコンピュータ1が求める(図1ステップ(6))。

0037

図3は照射標的臓器投影形状から暫定照射野形状を求める際の様子を示している。尚、この照射野形状は、放射線の照射範囲を限定し整形するためのコリメータの絞りの形状でもある。ここでは9段(9対:W1−1〜W−9,W2−1〜W2−9)のマルチリーフ・コリメータを有する場合の一例を示している。

0038

この暫定照射野形状は、各照射角度単位に見れば設定された条件のもとで最適(最小)の照射野形状になっている。従って、コリメータ開度も各照射角度単位に見れば最適(最小)のものとなっている。

0039

しかし、この段階のコリメータ開度は、接点方式のコリメータ開度であり、必ずしも接線方式による原体照射に適合したコリメータ開度とはなっていない。このため、標的臓器の形状や標的臓器と治療アイソセンタ位置との位置関係、更にセーフティマージン等の設定値により、照射領域付近における照射が均等にならずに照射ムラを生じていることもある。

0040

この様子を図4に示す。標的領域形状にセーフティマージンを加味した照射領域が破線のような形である場合、Sθb の照射では問題がないが、Sθa の照射では照射ムラとなる部分(斜線部分)を生じている。実際にはこの斜線部分にも照射が必要であるにもかかわらず照射がなされないために、照射標的臓器が均等に照射されず線量不足の領域が発生することになる。

0041

そこで、暫定コリメータ開度について以下に述べるような評価/補正(図1ステップ(8))を行い、接線方式による原体照射に適合するコリメータ開度を求め(図1ステップ(9),(10))、図5に示すような照射ムラの無い原体照射を可能にする。

0042

ここで、暫定コリメータ開度の評価/補正(図1ステップ(8))のアルゴリズムについて説明する。接線方式による原体照射に適合するコリメータ開度を得るに当たって、まず各コリメータ開度が各コリメータ単位毎に接線方式による原体照射に適合するものになっている必要がある。

0043

そこで、各コリメータ単位に、個々のコリメータ開度が接線方式による原体照射に適合する状態、すなわち個々のコリメータ開度に対して得られるビームファンラインが各々照射領域に対し滑らかに接する状態になっているか否かを評価する。そして、評価結果に基づき当該コリメータ開度に対する補正を行なうようにする。すなわち、コリメータ開度に対して得られるビームファンラインが各々照射領域に対し滑らかに接する状態になっていなければ、滑らかに接するように補正を行う。

0044

尚、本実施例において、各コリメータ毎の開度の評価/補正は、各コリメータ毎に放射線治療装置の回転中心軸と垂直な平面を各コリメータ位置に想定することによって行っている。図6にこの状態を示している。この図6において、仮想線源位置SをS′と想定している。尚、Oは治療アイソセンタ位置、a及びbは各々照射角度0°のときのn段目のW1側コリメータのコリメータ開度とW2側のコリメータのコリメータ開度、l1及びl2は各々照射角度0°のときのn段目のW1側コリメータのコリメータ開度とW2側のコリメータのコリメータ開度とに対応したビームファンライン、S′は仮想線源位置SをX′−Z′平面上に平行投影した際の位置、O′は治療アイソセンタOをX′−Z′平面上に平行投影した際の位置、l1′及びl2′はビームファンラインl1及びl2をX′−Z′平面上に平行投影した際の位置を示している。

0045

また、本実施例において、接線方式による原体照射に適合したコリメータ開度か否かの評価及び不適合であった場合の当該コリメータ開度に対する補正は、以下の原則にのっとって実行している。

0046

以下、まずコリメータ開度の評価及び補正について、評価アルゴリズム概要補正アルゴリズム概要としてアルゴリズムの内容を簡単に説明し、次に、評価/補正アルゴリズムの詳細として内容を順を追って詳しく説明する。

0047

1.コリメータ開度の評価アルゴリズム概要:各コリメータのビームファンラインは全照射角度同時に以下の1−,1−の条件を満たす必要がある。そこで、1−,1−の条件を満たすか否かを評価する。

0048

(1) 各コリメータの隣り合う照射角度(S′θaとS′θb)の2つのビームファンラインは、各々の照射角度の仮想線源位置S′より照射野面側で交点を持つ(条件1−)。この様子を図7に示している。尚、この図7太線印部分はそれぞれの照射角度におけるコリメータ開度になる。

0049

また、図8は2つのビームファンラインが平行になっており、交点を有さない様態を示している。また、図9図7とは逆に仮想線源位置S′より照射野面と反対側で交点を有している場合を示している。この図8図9の状態では補正が必要になる。

0050

(2) 各コリメータの隣り合う3つの照射角度(図10,S′θa ,S′θb ,S′θc )において、中央の照射角度(S′θb )のビームファンライン(ア)は、その両隣の2つの照射角度(S′θa ,S′θc )のビームファンライン交点(イ)とその中央の照射角度のビームファンラインと対になるビームファンライン(ウ)との間に位置する(条件1−)。

0051

図11は(ア)が(イ)と(ウ)との間に位置せず、条件を満たさない例を示している。
2.コリメータ開度の補正アルゴリズム概要
(1)補正された後のコリメータ開度は、補正前のコリメータ開度より小さくならない(条件2−)。

0052

(2)補正された後のコリメータ開度は、当該コリメータ内最大のコリメータ開度より大きくなることはない(条件2−)。
(3) コリメータ開度の補正は上記の1−,1−を満たす範囲の最小限度の補正である必要がある(条件2−)。補正が最小限度でなければ、補正を行っている際に発散することがある。

0053

次に、コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズムの詳細を説明する。
3.コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細
(1) 当該コリメータの開度を全照射角度にわたって順次各照射角度毎に評価及び補正するに当り、まずどの照射角度のコリメータ開度から評価を開始するかを決定する(3−)。

0054

尚、本実施例では、当該コリメータの開度が最大になる照射角度φを求め、照射角度φと隣り合う照射角度φ+αを以下の開始角度θとしている。
(2)照射角度θの仮想線源位置とそのときのコリメータ開度より、照射角度θにおけるビームファンラインの直線式を求める。また、同様にして照射角度θと隣り合う照射角度θ−αにおけるビームファンラインの直線式も求める(3−)。

0055

(3)照射角度θとθ−αのビームファンライン直線式より、2つのビームファンラインの交差状態を評価し、2つのビームファンラインの交点が上述の「評価アルゴリズム概要」の条件1−を満足するか否かを判定する(3−)。

0056

(3a)満足する場合:上述の「開度評価アルゴリズム概要」を判定するために、以下の以降の処理を行う。

図面の簡単な説明

0057

図1本発明の一実施例の照射野作成方法の手順を示すフローチャートである。
図2本発明の一実施例の放射線治療計画機能を有する医用装置の構成を示す構成図である。
図3各コリメータの暫定コリメータ開度の様子を示す説明図である。
図4標的領域形状と照射ムラとの関係を示す説明図である。
図5標的領域形状と照射ムラとの関係を示す説明図である。
図6仮想線源位置を示す説明図である。
図7コリメータ開度の評価アルゴリズム概要を示す説明図である。
図8コリメータ開度の評価アルゴリズム概要を示す説明図である。
図9コリメータ開度の評価アルゴリズム概要を示す説明図である。
図10コリメータ開度の評価アルゴリズム概要を示す説明図である。
図11コリメータ開度の評価アルゴリズム概要を示す説明図である。
図12コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図13コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図14コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図15コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図16コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図17コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図18コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図19コリメータ開度の評価/補正のアルゴリズム詳細を示す説明図である。
図20ビームファンラインと内接凸形状の関係を、内接多角形の例により示す説明図である。
図21内接凸形状(内接多角形)とコリメータ開度との関係を示す説明図である。
図22本発明の他の実施例の放射線治療計画機能を有する医用装置の構成を示す構成図である。
図23本発明の更に他の実施例の放射線治療計画機能を有する医用装置の構成を示す構成図である。
図24従来の照射野作成方法の手順を示すフローチャートである。
図25従来の治療計画の途中経過における断面形状の領域指定の様子を説明する説明図である。
図26一連のCT画像から投影形状を生成する様子を示す説明図である。
図27従来の処理手順の途中経過における投影形状の様子を説明する説明図である。
図28従来の処理手順の途中経過における投影形状と照射野との様子を説明する説明図である。
図29接点方式のコリメータ開度生成の様子を示す説明図である。
図30接線方式のコリメータ開度生成の様子を示す説明図である。
図31接点方式の線量分布の様子を示す説明図である。
図32接線方式の線量分布の様子を示す説明図である。

--

0058

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2キーボード
3トラックボール
4メモリ
5表示装置
6画像記憶装置
7 CTインターフェース

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