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この項目の情報は公開日時点(1996年3月26日)のものです。
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図面 (3)

目的

ロータリーキルンの特長を保持しながら、反応に時間がかかるような気固反応に用いることができる移動床装置を提供する。

構成

傾斜させた回転円筒体1の上方より粉体注入し、その下方より粉体を取り出す移動床装置であって、粉体が円筒体1内を移動している間に粉体を加熱又は冷却するか又は粉体を化学反応させることを目的とする移動床装置において、円筒体1内にその断面方向に1枚以上の仕切り板2を設け、該仕切り板2の一端に円弧状の切り欠き2aがあり、該仕切り板2が複数枚の場合は切り欠き2aの位置が交互に互い違いになるように設置する。

概要

背景

従来、粉体の加熱、冷却及び化学反応を行うための装置としては、ロータリーキルンの他に固定床装置移動層流動層装置などの装置が知られている。固定床装置は、容器中に粒子充填し粒子間の間隙液体もしくは気体を流すもので、粒子は移動せず液体もしくは気体のみが移動する。固定床装置は、流体流速を比較的自由に設定できるため、時間のかかる反応でも装置中で完結させることができる。

しかしなから、流体の均一な混合が困難であり、流体と粒子との熱及び物質移動速度も他の反応器に比べ劣る。また、粉体の粒子径が数十μm以下の場合は、流体の流動抵抗が大きくなり流速が制限される上に圧力損失も大きくなる。移動層装置は、重力もしくは何らかの機械的外力によって移動している粒子の間隙に液体もしくは気体を流す装置である。場合によっては流体を流さないこともある。移動床装置は、粒子は順次入れ替わることを除けば固定床装置と似た特性を有する。

流動層装置は、粉体の粒子径と流体の流速によって粗粒流動層装置、微粉流動層装置、高速流動層装置、噴流層装置など分類される。いずれの装置においても流体によって粒子を浮遊化し流動性を持たせるという原理は同じである。流動層装置では粒子自体が流動するため粒子、流体双方の混合が良好であり、熱及び物質移動速度が非常に大きい。

それゆえ、非常に早い反応でも均一な環境下で行うことが可能である。また、反応が迅速に進行するため装置のサイズをコンパクトにすることが可能である。反面粒子を流動化させるため、流体の流速を一定の値以下にすることができない。このため、反応が遅い場合は、装置内で反応が完結しない場合もある。また、流体の圧力損失が比較的大きいという欠点もある。

ロータリーキルンは、広義的には、移動床装置の一種であるが、独特の構造と特性を有しており、主に粉体、粗粒子などの加熱、冷却、ばい焼焼成などに広く用いられている。ロータリーキルンは、傾斜した回転円筒体の一端より粉体を供給し円筒体の回転と重力の作用によって粉体が他端に移動する間に前記操作をおこなう装置である。構造が単純で操作安定性がよく、大型化が容易であるという特長を有しているが、反面、熱効率が低い、装置内の空隙率が高いため、処理能力に比べサイズが大きいという欠点がある。また、円筒体内での気体の流通を遮る構造がないため、気体がショートパスしやすく、粒子と気体の接触効率が悪い。

以上述べたような、各装置の構造と特長については多くの公知の文献があり、たとえば、化学工学便覧改訂第4版(化学工学協会編、丸善、1978)、工業反応装置(橋本健治編、倍風、1984)などが詳しい。

概要

ロータリーキルンの特長を保持しながら、反応に時間がかかるような気固反応に用いることができる移動床装置を提供する。

傾斜させた回転円筒体1の上方より粉体を注入し、その下方より粉体を取り出す移動床装置であって、粉体が円筒体1内を移動している間に粉体を加熱又は冷却するか又は粉体を化学反応させることを目的とする移動床装置において、円筒体1内にその断面方向に1枚以上の仕切り板2を設け、該仕切り板2の一端に円弧状の切り欠き2aがあり、該仕切り板2が複数枚の場合は切り欠き2aの位置が交互に互い違いになるように設置する。

目的

本発明の目的は、このようなロータリーキルンの欠点を改善し、ロータリーキルンの特長を保ちながらこれを比較的反応に時間がかかるような気固反応に用いることができるようにすることにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

水準線に対して傾斜して設置された円筒体の、上方にある一端より粉体注入し、円筒体を回転させることによって粉体を下方に向けて円筒体内を移動させ、下方の一端より取り出す移動床装置であって、粉体が円筒体内を移動している間に粉体を加熱もしくは冷却するか、または粉体が化学反応を生じさせることを目的とする移動床装置において、円筒体に円筒体の断面方向に1枚以上の仕切り板を有し、該仕切り板の一端に円弧状の切り欠きがあり、該仕切り板が複数枚の場合は切り欠きの位置が交互に互い違いになるように設置されていることを特徴とする移動床装置。

請求項2

仕切り板が円筒体の横断面に対し5〜10度下流側へ向くように仕切り板の取り付け角が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の移動床装置。

請求項3

粉体の加熱もしくは冷却を行うために円筒体内部に1本以上の伝熱管が仕切り板を貫通して円筒体の軸と平行に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の移動床装置。

技術分野

0001

本発明は、粉体の加熱、冷却及び化学反応を行うための移動床装置に係わり、さらに詳しくは、粉体と気体との接触時間が長時間であることが好ましいような加熱、冷却もしくは化学反応を行うための移動床装置に関する。

背景技術

0002

従来、粉体の加熱、冷却及び化学反応を行うための装置としては、ロータリーキルンの他に固定床装置移動層流動層装置などの装置が知られている。固定床装置は、容器中に粒子充填し粒子間の間隙液体もしくは気体を流すもので、粒子は移動せず液体もしくは気体のみが移動する。固定床装置は、流体流速を比較的自由に設定できるため、時間のかかる反応でも装置中で完結させることができる。

0003

しかしなから、流体の均一な混合が困難であり、流体と粒子との熱及び物質移動速度も他の反応器に比べ劣る。また、粉体の粒子径が数十μm以下の場合は、流体の流動抵抗が大きくなり流速が制限される上に圧力損失も大きくなる。移動層装置は、重力もしくは何らかの機械的外力によって移動している粒子の間隙に液体もしくは気体を流す装置である。場合によっては流体を流さないこともある。移動床装置は、粒子は順次入れ替わることを除けば固定床装置と似た特性を有する。

0004

流動層装置は、粉体の粒子径と流体の流速によって粗粒流動層装置、微粉流動層装置、高速流動層装置、噴流層装置など分類される。いずれの装置においても流体によって粒子を浮遊化し流動性を持たせるという原理は同じである。流動層装置では粒子自体が流動するため粒子、流体双方の混合が良好であり、熱及び物質移動速度が非常に大きい。

0005

それゆえ、非常に早い反応でも均一な環境下で行うことが可能である。また、反応が迅速に進行するため装置のサイズをコンパクトにすることが可能である。反面粒子を流動化させるため、流体の流速を一定の値以下にすることができない。このため、反応が遅い場合は、装置内で反応が完結しない場合もある。また、流体の圧力損失が比較的大きいという欠点もある。

0006

ロータリーキルンは、広義的には、移動床装置の一種であるが、独特の構造と特性を有しており、主に粉体、粗粒子などの加熱、冷却、ばい焼焼成などに広く用いられている。ロータリーキルンは、傾斜した回転円筒体の一端より粉体を供給し円筒体の回転と重力の作用によって粉体が他端に移動する間に前記操作をおこなう装置である。構造が単純で操作安定性がよく、大型化が容易であるという特長を有しているが、反面、熱効率が低い、装置内の空隙率が高いため、処理能力に比べサイズが大きいという欠点がある。また、円筒体内での気体の流通を遮る構造がないため、気体がショートパスしやすく、粒子と気体の接触効率が悪い。

0007

以上述べたような、各装置の構造と特長については多くの公知の文献があり、たとえば、化学工学便覧改訂第4版(化学工学協会編、丸善、1978)、工業反応装置(橋本健治編、倍風、1984)などが詳しい。

発明が解決しようとする課題

0008

前述のように、ロータリーキルンは、操作安定性に優れ大型化が容易であるという優れた特長を有しており、粉体の加熱、冷却及び反応操作に好ましい装置である。しかしながら、構造上気体のショートパスが避けられず、粉体と気体の接触効率も劣るため、反応に時間がかかるような気固反応には用いることができなかった。

0009

本発明の目的は、このようなロータリーキルンの欠点を改善し、ロータリーキルンの特長を保ちながらこれを比較的反応に時間がかかるような気固反応に用いることができるようにすることにある。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するために、本発明に係る移動床装置では、水準線に対して傾斜して設置された円筒体の、上方にある一端より粉体を注入し、円筒体を回転させることによって粉体を下方に向けて円筒体内を移動させ、下方の一端より取り出す移動床装置であって、粉体が円筒体内を移動している間に粉体を加熱もしくは冷却するか、または粉体が化学反応を生じさせることを目的とする移動床装置において、円筒体に円筒体の断面方向に1枚以上の仕切り板を有し、該仕切り板の一端に円弧状の切り欠きがあり、該仕切り板が複数枚の場合は切り欠きの位置が交互に互い違いになるようにしたことを特徴とするものである。

0011

さらに、仕切り板が円筒体の横断面に対し5〜10度下流側へ向くように仕切り板の取り付け角が設定した。さらに、粉体の加熱もしくは冷却を行うために円筒体内部に1本以上の伝熱管が仕切り板を貫通して円筒体の軸と平行に配置した。

0012

以下、図を用いて本発明に係る移動床装置の構造及び作用を詳細に説明する。回転円筒体本体1は、水準線Hに対しθ1の角度で傾いて設置されている。θ1は円筒体1での粉体の滞留時間によって異なるが、おおむね5〜30度の範囲である。

0013

粉体は、ホッパー3に投入された回転円筒体の一端より回転円筒体1内に供給される。回転円筒体1内の圧力が常圧より高い場合には、粉体と気体の逆流を防ぐために、シャッター4a,4bを操作しながら粉体をホッパー3に供給すればよい。回転円筒体1内に供給された粉体は、図1に示すように、仕切り板2で一時的にせき止められ、円筒体1の回転につれて仕切り板2の切り欠き部分2aが図2の位置に移動するにつれ徐々に下流に流出しロータリバルブ5を経由して定量的に取り出される。

0014

この時仕切り板2が円筒体1の横断面に平行に取り付けられていると、仕切り板2と円筒体壁1で囲まれる隅の部分8(図2参照)の粉体が移動しにくく、この部分に粒子が停滞する。これを防ぐため仕切り板を角度θ2だけ下流に向けて傾けて取り付けることが望ましい。θ2は粉体の安息角によっても異なるがおおむね5〜10度程度が適当である。

0015

粉体と気体の移動は、おもに仕切り板2が図1の位置から図2の位置に移動する前後で生じ、仕切り板2が再度、図1の位置に移動したときは仕切り板2に遮られてほとんど移動できない。このため仕切り板2のない場合に比べ粉体の滞留時間は大幅に長くなる。これによって、同一体積の円筒体でより多くの粉体を処理でき、従来のロータリーキルンに比べてサイズをコンパクトにすることが可能となる。

0016

また、気体がショートパスする割合が従来に比べ大幅に減少し、気体と粉体の接触時間も長くなる。さらに円筒体1の回転によって隣接する仕切り板2の間の空間で粉体と気体が上下に移動するため気固間の接触が促進される。本発明の装置では、仕切り板2によって粉体の移動が制限されるため、従来のロータリーキルンに比べ円筒体1中に粉体の占める体積が大きくなる。

0017

このため、円筒体外壁からの加熱もしくは冷却では粉体全体を均一な温度に保てない場合が起こりうる。また、加熱もしくは冷却媒体として気体を回転円筒体1に吹き込む場合でも十分な量の気体流量が達成できない恐れがある。そこで本発明の装置では必要に応じて1本以上の伝熱管6を仕切り板2を貫通して円筒体1の軸と平行に配慮する。伝熱管6への熱媒体の供給は回転式ヘッダー7等を用いて行うことができる。

0018

なお、図1の装置は、あくまで本発明に係る装置の一例であって、ホッパーやロータリーバルブなどの周辺機器の種類や配置は、図1で限定されるものではない。

0019

回転円筒体の内径60mm、実効長400mmのロータリーキルンを試作し、本発明の効果を調べた。
[比較例]平均粒子径60μmの酸化マグネシウムと平均粒子径40μmの硫酸アンモニウムモル比2:1で混合し、50g/hrで供給した。キルンの温度は、400℃に保った。硫酸アンモニウムは320℃前後で分解し、アンモニア硫酸水素アンモニウムになることが知られている。硫酸水素アンモニウムは、速やかに気化して酸化マグネシウムと固気反応を起こし硫酸マグネシウムとアンモニア、水を生成する。

0020

(NH4)2SO4 →NH3 +NH4HSO4
NH4HSO4 +MgO→NH3 +H2O+MgSO4
回収した粉体を分析したところ、供給した硫酸アンモニウムの硫酸根の70%弱が酸化マグネシウムで捕捉され硫酸マグネシウムが生成していたが、残りの30%は硫酸水素アンモニウムのままキルン外に流出したものと推定された。
[実施例]比較例で用いたロータリーキルンの回転円筒体内部に50mm間隔で8枚の仕切り板を取り付け角θ2=6度で取り付け、比較例と同様の運転条件実験を行った。回収した粉体を分析したところ、供給した硫酸アンモニウムの硫酸根の96%が酸化マグネシウムで捕捉されていた。

発明の効果

0021

実施例より明らかなように、本発明に係る移動床装置では粉体、気体の滞留時間が増加し、また気体のショートパスが減少するため、比較的時間がかかる気固反応でも十分完結させることができる。また、従来のロータリーキルンに比べよりコンパクトな装置となる。

図面の簡単な説明

0022

図1本発明に係わる移動床装置の一例の概略図である。
図2本発明に係わる移動床装置の回転円筒体が図1の状況から90°回転した時の水平断面図である。

--

0023

1回転円筒体2仕切り板
2a切り欠き部 3ホッパー
4a,4bシャッター5ロータリーバルブ
6伝熱管7熱媒ヘッダ

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