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技術 半溶融金属の成形方法

出願人 宇部興産株式会社
発明者 安達充佐々木寛人
出願日 1994年9月9日 (26年2ヶ月経過) 出願番号 1994-251148
公開日 1996年3月19日 (24年8ヶ月経過) 公開番号 1996-074015
状態 特許登録済
技術分野 鋳造前の予備処理と金属の鋳造 チル鋳造・ダイキャスト 鋳型又は中子及びその造型方法 非鉄金属または合金の熱処理
主要キーワード チクソ成形 球状組織 本発明サンプル 凝固相 鋳造素材 三角形領域 チクソ成形法 半溶融温度領域
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年3月19日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (8)

目的

マグ合金アルミ合金など軽金属を簡便容易に、かつ、低コスト加圧成形する。

構成

最大固溶限内の組成のマグネ合金またはアルミ合金であって、ビレット金型給湯温度過熱度液相線以上で、かつ、30℃を超えない温度領域から、1.0℃/秒の冷却速度溶湯冷却固化してビレットを鋳造後、溶解度線と固相線で囲まれる領域を0.5℃/min以上で昇温し、さらに固相線を超える温度まで昇温して5分〜60分間保持して初晶球状化した後、液相線以下の成形温度までさらに昇温し、半溶融状態になった溶湯を成形用金型に供給して加圧成形する。

概要

背景

チクソキャスト法は、従来の鋳造法に比べて鋳造欠陥偏析が少なく、金属組織が均一で、金型寿命が長いことや成形サイクルが短いなどの利点があり、最近注目されている技術である。この成形法(A)において使用されるビレットは、半溶融温度領域機械攪拌電磁攪拌を実施するか、あるいは加工後の再結晶を利用することによって得られたものである。これに対して、従来鋳造法による素材を用いて半溶融成形する方法も知られている。これは、例えば、微細化処理を施したマグ合金チクソ成形をする方法ではZrを添加する方法(B)や炭素系微細化剤を使用する方法(C)がある。また、固相線近くの温度まで比較的急速に加熱した後、素材全体の温度を均一にし局部的な溶融を防ぐために固相線を超えて材料が柔らかくなる適当な温度まで緩やかに加熱して成形する方法(D)が知られている。

概要

マグネ合金やアルミ合金など軽金属を簡便容易に、かつ、低コスト加圧成形する。

最大固溶限内の組成のマグネ合金またはアルミ合金であって、ビレット用金型給湯温度過熱度液相線以上で、かつ、30℃を超えない温度領域から、1.0℃/秒の冷却速度溶湯冷却固化してビレットを鋳造後、溶解度線と固相線で囲まれる領域を0.5℃/min以上で昇温し、さらに固相線を超える温度まで昇温して5分〜60分間保持して初晶球状化した後、液相線以下の成形温度までさらに昇温し、半溶融状態になった溶湯を成形用金型に供給して加圧成形する。

目的

しかしながら、上述した(A)の方法は、攪拌法や再結晶を利用する方法のいすれの場合も作業が煩雑であり、製造コストが高くなる難点がある。また、(B)の場合には、Zrが高くコスト的に問題であり、(C)の方法では、炭化物系微細化剤を使用してその微細化効果を十分に発揮させるためには、酸化防止元素であるBeを、例えば、7ppm程度に低く管理する必要があり、成形直前加熱処理時に酸化燃焼しやすく、作業上不都合である。さらに、(D)の方法では、固相線を超えてから緩やかに加熱して素材の均一加熱と球状化を図ることを特徴とするチクソ成形法が提案されているが、通常のデンドライド組織を加熱してもチクソ組織(初晶デンドライドが球状化されている)には変化しない。本発明は、上述の従来の各方法の問題点に着目し、煩雑な方法を採ることなく簡便容易に微細等軸晶を有する素材を得て、該素材に所定の熱処理を施した後、半溶融金属を成形する方法を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
6件

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請求項1

最大固溶限内の組成マグ合金またはアルミ合金であって、ビレット金型給湯時の温度は過熱度液相線以上で、かつ、該液相線より30℃を超えない温度領域であり、かつ、1.0℃/秒以上の凝固区間冷却速度で該金型内で前記マグネ合金またはアルミ合金の溶湯冷却固化してビレットを鋳造した後、該ビレットを溶解度線から固相線温度までを0.5℃/min以上の速度で昇温し、さらに固相線を超える温度領域まで昇温するとともに5分〜60分間保持して初晶球状化した後、液相線以下の成形温度までさらに昇温し、半溶融状態になった溶湯を成形用金型に供給して加圧成形することを特徴とする半溶融金属成形方法

請求項2

マグネ合金は、Srを0.005〜0.1%添加したマグネ合金、またはCaを0.01〜1.5%添加したマグネ合金、またはSiを0.01〜1.5%およびSrを0.005〜0.1%添加したマグネ合金のいずれかとした請求項1記載の半溶融金属の成形方法。

請求項3

アルミ合金は、Bを0.001〜0.01%およびTiを0.005〜0.30%添加したアルミ合金とした請求項1記載の半溶融金属の成形方法。

請求項4

ビレット用金型を給湯方向に対して略直角方向に微小振動させながら給湯する請求項1、請求項2、または請求項3記載の半溶融金属の成形方法。

技術分野

0001

本発明は、マグ合金アルミ合金など半溶融金属成形方法係り、特に従来鋳造法の改良によって得られた微細等軸晶を有するビレット半溶融温度領域まで加熱し、球状化組織を保有した状態で加圧成形する半溶融金属の成形方法に関するものである。

背景技術

0002

チクソキャスト法は、従来の鋳造法に比べて鋳造欠陥偏析が少なく、金属組織が均一で、金型寿命が長いことや成形サイクルが短いなどの利点があり、最近注目されている技術である。この成形法(A)において使用されるビレットは、半溶融温度領域で機械攪拌電磁攪拌を実施するか、あるいは加工後の再結晶を利用することによって得られたものである。これに対して、従来鋳造法による素材を用いて半溶融成形する方法も知られている。これは、例えば、微細化処理を施したマグネ合金をチクソ成形をする方法ではZrを添加する方法(B)や炭素系微細化剤を使用する方法(C)がある。また、固相線近くの温度まで比較的急速に加熱した後、素材全体の温度を均一にし局部的な溶融を防ぐために固相線を超えて材料が柔らかくなる適当な温度まで緩やかに加熱して成形する方法(D)が知られている。

発明が解決しようとする課題

0003

しかしながら、上述した(A)の方法は、攪拌法や再結晶を利用する方法のいすれの場合も作業が煩雑であり、製造コストが高くなる難点がある。また、(B)の場合には、Zrが高くコスト的に問題であり、(C)の方法では、炭化物系微細化剤を使用してその微細化効果を十分に発揮させるためには、酸化防止元素であるBeを、例えば、7ppm程度に低く管理する必要があり、成形直前加熱処理時に酸化燃焼しやすく、作業上不都合である。さらに、(D)の方法では、固相線を超えてから緩やかに加熱して素材の均一加熱球状化を図ることを特徴とするチクソ成形法が提案されているが、通常のデンドライド組織を加熱してもチクソ組織(初晶デンドライドが球状化されている)には変化しない。本発明は、上述の従来の各方法の問題点に着目し、煩雑な方法を採ることなく簡便容易に微細等軸晶を有する素材を得て、該素材に所定の熱処理を施した後、半溶融金属を成形する方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0004

このような課題を解決するために、本発明においては、最大固溶限内の組成のマグネ合金またはアルミ合金であって、ビレット用金型給湯時の温度は過熱度液相線以上で、かつ、該液相線より30℃を超えない温度領域であり、かつ、1.0℃/秒以上の凝固区間冷却速度で該金型内で前記マグネ合金またはアルミ合金の溶湯冷却固化してビレットを鋳造した後、該ビレットを溶解度線から固相線温度までを0.5℃/min以上の速度で昇温し、さらに固相線を超える温度領域まで昇温するとともに5分〜60分間保持して初晶を球状化した後、液相線以下の成形温度までさらに昇温し、半溶融状態になった溶湯を成形用金型に供給して加圧成形することとした。また、第2の発明では、マグネ合金は、Srを0.005〜0.1%添加したマグネ合金、またはCaを0.01〜1.5%添加したマグネ合金、またはSiを0.01〜1.5%およびSrを0.005〜0.1%添加したマグネ合金のいずれかに特定し、さらに第3の発明では、アルミ合金は、Bを0.001〜0.01%およびTiを0.005〜0.30%添加したアルミ合金とした。また、第4の発明では、ビレット用金型を給湯方向に対して略直角方向に微小振動させながら給湯する構成とした。

0005

最大固溶限内の組成のマグネ合金またはアルミ合金の溶湯温度を、液相線温度に対して過熱度を30℃未満にし、1℃/秒以上の凝固区間冷却速度で鋳造することにより、微細な等軸晶を有する鋳造素材を得ることができる。同素材を溶解度線から固相線温度までを0.5℃/min以上の速度で昇温し、さらに固相線を超える半溶融温度領域に昇温するとともに5分〜60分間保持することにより、初晶が容易に球状化し均質な組織の成形体が加圧成形により得られる。

0006

下図面に基づいて本発明の実施例の詳細について説明する。図1図5は本発明の実施例に係り、図1は半溶融金属の成形方法を示す工程説明図、図2は蛇型試料用金型の正面図、図3は代表的なマグネ合金の平衡状態図図4は代表的なアルミ合金の平衡状態図、図5成形品の金属組織を示す顕微鏡写真を示す。また、図6は従来鋳造法により得られた比較例の金属組織を示す顕微鏡写真を示す。本発明においては、マグネ合金またはアルミ合金を対象として、図1図3図4に示すように、まず、最大固溶限内の組成を有するマグネ合金またはアルミ合金(以下軽金属と称する)を、温度がビレット用金型へ給湯する時液相線以上で、しかも、液相線より30℃を超えない温度領域内の状態にして、ビレット用金型へ静かに注入する。ビレット用金型内における溶湯の冷却速度は1.0℃/秒以上に管理する。このようにして、冷却固化して室温となって得られたビレットを、次に室温から、溶解度線から固相線温度までの領域(平衡状態図の三角形領域)まで0.5℃/min以上の速度で昇温し、さらに固相線を超える温度領域まで昇温してこの温度状態で5分〜60分間保持すると、金属組織中の初晶は球状化する。次に、液相線以下の成形温度までさらに昇温を続け、半溶融状態となった溶湯を成形用金型に供給して急速な冷却を行うとともに加圧成形して成形品をつくる。図1に示す本発明と、図7に示す従来のチクソ鋳造法の違いは図より明らかである。なお、球状化処理温度において、適当な液相率が得られる場合は、さらに昇温することなくこの温度において直ちに成形してもよい。

0007

上述した各工程、すなわち、図1に示すビレット製造工程、予備加熱工程、昇温工程、成形工程のそれぞれにおいて設定された鋳造条件昇温条件、球状化処理条件や第2発明や第3発明で示した数値限定理由について以下に説明する。

0008

鋳造温度融点に対して30℃を超えれば、あるいは凝固区間冷却速度が1℃/秒未満であれば、微細化剤がたとえ含まれても十分に微細な等軸晶が得られない。このため、鋳造温度は液相線に対する過熱度が30℃未満とし、凝固区間冷却速度は1℃/秒以上とする。溶解度線から固相線までを0.5℃/min未満の速度で昇温すれば、凝固時に生成された非平衡凝固相が一旦固溶してしまい、固相線を超えた時に融解しにくい。このため、0.5℃/min以上で溶解度線から固相線迄を昇温する。固相線を超える温度での保持時間が5分未満であれば、初晶の球状化が不十分であり、また60分を超えても球状の効果は大きく変化せずむしろ粗大化の傾向がある。このため、固相線を超える半溶融温度領域での保持時間は5〜60分とする。Srが0.005%未満であれば、微細化効果は小さく、0.1%を超えて添加してもそれ以上の効果が期待できないので、Srは0.005〜0.1%とする。0.005%〜0.1%のSrに0.01〜1.5%のSiを複合添加することによりSr単独添加よりもさらに微細な結晶粒が得られる。Siが0.01%未満ではその効果は小さく、1.5%を超えれば初晶のMg2Siが発生し機械的性質が低下する。0.05%未満のCaでは結晶粒が十分に微細化せず、0.3%を超えても、それ以上の効果が期待できないので、Caは0.05〜0.3%とする。Tiが0.005%未満では微細化効果は小さく、0.30%を超えれば粗大なTi化合物が発生し延性が低下するので、Tiは0.005〜0.3%とする。BはTiと相俟って微細化を促進するが、0.001%未満であれば結晶粒が微細化せず、0.01%を超えて添加してもそれ以上の効果が期待できないので、Bは0.001〜0.01%とする。

0009

次に、第4発明では、ビレット用金型に溶湯を給湯する時、給湯方向とほぼ直角方向に、例えば、加速度1〜200G(ガル)、振幅1μm〜10mm程度の微小振動をビレット用金型に与える。加振方法はエアバイブレーション電磁バイブレーションなどどのようなものでもよい。このような微小振動を給湯時に溶湯に与えると、より微細な結晶粒の素材が得られ好ましい。

0010

図2は、試験片採取用の蛇型試料用金型1の正面図であり、ゲート3より溶湯を注入し、内部に発生したガスエアベント2より脱気する。本発明により蛇型試料用金型1を用いて成形された各種の試験片の比較表を表1に示す。表1に示すものは、各種の合金における鋳造温度、微小振動の有無、昇温速度、球状化処理条件(温度、時間)などによって、成形品の均質性有意差が見られることを示しており、本発明のサンプル(番号1〜8)が、比較例(番号9〜12)に比べて優れていることがわかる。本発明のサンプルは図5に示されるように、比較例の図6に比べて全域に亘って微細均一であった。比較例では図6のように、固相である初晶のみがゲート側に残存し、液相が優先的に蛇型の部分に流れたことを示す共晶組織を多く含む組織になっており、成形品の組織は合金本来の組織とは異なる。具体的に言えば、比較例9では昇温速度が遅いためにas−cast材中の共晶が固溶し、その結果球状化速度が遅くなり、十分に球状化した組織が得られにくい。比較例10では鋳造温度が高いために結晶粒径が大きく、そのために粗大な不定形粒子を多く含む組織しか得られない。比較例11では球状化処理時間が短いために十分には球状化した組織が得られない。比較例12では球状化処理時間が長いために球状組織が粗大化する。これらの理由から比較例では上記現象が発生したものと考えられる。一方、本発明サンプルでは、低温鋳造であるためにいずれも微細な等軸晶組織が得られる。また、マグネ合金にSr添加、Si、Sr複合添加、Ca添加が行われた場合、あるいはアルミ合金にTi、B複合添加が行われた場合あるいは鋳造中振動を与えた場合にはさらに細かい等軸晶組織が得られる。これらの組織を有する鋳造材では容易に球状化が進行し、チクソ成形により均一な組織の試料が得られる。

発明の効果

0011

以上説明したことからも明らかなように、本発明に係わる半溶融金属の成形方法では、鋳造直前の過熱度が液相線に対して30℃未満の最大固溶限内の各種アルミ、マグネ合金の溶湯を1.0℃/秒以上の凝固区間冷却速度で鋳造し、得られた試料を溶解度線から固相線までを0.5℃/min以上の速度で昇温し、さらに固相線を超える温度領域で5〜60分間保持して初晶を球状化した後、液相線以下の成形温度まで昇温しその後加圧成形したことにより、従来の機械攪拌法、電磁攪拌法によらずに簡便容易に、かつ、低コストでチクソ組織を有する微細均一な優れた成形体を得ることができる。

図面の簡単な説明

0012

図1本発明の実施例に係る半溶融金属の成形方法を示す工程説明図である。
図2本発明の実施例に係る蛇型試料用金型の正面図である。
図3本発明の実施例に係る代表的なマグネ合金の平衡状態図である。
図4本発明の実施例に係る代表的なアルミ合金の平衡状態図である。
図5本発明の実施例に係る成形品の金属組織を示す顕微鏡写真図である。
図6従来鋳造法による成形品(比較品)の金属組織を示す顕微鏡写真図である。
図7従来のチクソ鋳造法による成形方法を示す工程説明図である。

--

0013

1 蛇型試料用金型
2エアベント
3ゲート
ID=000003HE=100 WI=139 LX=0355 LY=1300

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