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技術 コーティング用組成物

出願人 株式会社日板研究所
発明者 市川好男
出願日 1994年8月24日 (27年0ヶ月経過) 出願番号 1994-220821
公開日 1996年3月5日 (25年5ヶ月経過) 公開番号 1996-060099
状態 拒絶査定
技術分野 塗料、除去剤
主要キーワード ウオッシュプライマ 基材材質 経時測定 評価試験用 精製アルミニウム 補修性 熱放射性 無機系塗膜
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年3月5日)のものです。
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構成

(a)R1 Si(OR2 )3 (式中、R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基および/または炭素数1〜4のアシル基を表す)で表されるオルガノアルコキシシラン10〜35重量部、(b)ポリビニルブチラール1〜8重量部、(c)コロイド状および/または超微粒子状アルミナアルミナ換算で1〜11重量部、(d)親水性有機溶剤10〜75重量部、ならびに(e)水4〜40重量部〔ただし、(a)+(b)+(c)+(d)+(e)=100重量部〕を主成分とし、かつ固形分濃度が10〜35重量%であるコーティング用組成物

効果

不燃硬度などに優れた膜をつくるオルガノアルコキシシラン系コーティング用組成物、金属やガラスに対する密着性に優れるブチラール樹脂、さらに高い陽性電荷を帯びたコロイド状または超微粒子状アルミナを配することにより、不活性化された各種金属面などに対する密着性に優れ、帯電防止性を有する透明または半透明で強靱な塗膜を形成することが可能なコーティング用組成物を提供することができる。

概要

背景

従来より、基材表面の耐候性硬度耐薬品性耐摩耗性などを向上させる目的で基材表面に硬化塗膜を形成するためのコーティング用組成物が種々提案されている。

例えば、オルガノアルコキシシラン系のコーティング用組成物として、下記(イ)および(ロ)が知られている。
(イ)RSi(OR′)3 (式中、R、R′はアルキル基またはアリール基を表す)で表されるオルガノアルコキシシランまたはその加水分解物と、Si(OR″)4 (式中、R″はアルキル基を表す)で表されるテトラアルコキシランまたはその加水分解物との組成物特公昭55−4148号公報、特公昭55−40631号公報、特公昭55−41273号公報など)。
(ロ)RSi(OR′)3 (式中、R、R′はアルキル基またはアリール基を表す)で表されるオルガノアルコキシシランまたはその加水分解物とコロイド状シリカを含む組成物(特開昭55−94971号公報、特開昭59−68377号公報など)。

しかし、密着が難しい各種防錆処理した鉄やアルミニウム、また素地ステンレスや銅および各種合金脱脂処理のみで良好な密着性を示すコーティング用組成物が見当たらない。

概要

(a)R1 Si(OR2 )3 (式中、R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基および/または炭素数1〜4のアシル基を表す)で表されるオルガノアルコキシシラン10〜35重量部、(b)ポリビニルブチラール1〜8重量部、(c)コロイド状および/または超微粒子状アルミナアルミナ換算で1〜11重量部、(d)親水性有機溶剤10〜75重量部、ならびに(e)水4〜40重量部〔ただし、(a)+(b)+(c)+(d)+(e)=100重量部〕を主成分とし、かつ固形分濃度が10〜35重量%であるコーティング用組成物。

不燃で硬度などに優れた膜をつくるオルガノアルコキシシラン系コーティング用組成物、金属やガラスに対する密着性に優れるブチラール樹脂、さらに高い陽性電荷を帯びたコロイド状または超微粒子状アルミナを配することにより、不活性化された各種金属面などに対する密着性に優れ、帯電防止性を有する透明または半透明で強靱な塗膜を形成することが可能なコーティング用組成物を提供することができる。

目的

本発明は、不燃で耐候性、耐熱性耐酸性耐有機薬品性、および硬度などに優れた膜をつくるオルガノアルコキシシラン系コーティング用組成物と、金属やガラスに対する密着性が優れウオッシュプライマーなどに使用されているブチラール樹脂、さらに高い陽性電荷を帯び、かつ透明または半透明になるコロイド状または超微粒子状アルミナを配したコーティング用組成物であって、前記密着が難しい各種金属にも良好な密着を示し、耐摩耗性、耐衝撃性たわみ性、耐薬品性、耐汚染性、帯電防止性、および硬度に優れた、透明または半透明で強靱な塗膜を形成することが可能なコーティング用組成物を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
5件

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請求項1

(a)R1 Si(OR2 )3 (式中、R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基および/または炭素数1〜4のアシル基を表す)で表されるオルガノアルコキシシラン10〜35重量部、(b)ポリビニルブチラール1〜8重量部、(c)コロイド状および/または超微粒子状アルミナアルミナ換算で1〜11重量部、(d)親水性有機溶剤10〜75重量部、ならびに(e)水4〜40重量部〔ただし、(a)+(b)+(c)+(d)+(e)=100重量部〕を主成分とし、かつ固形分濃度が10〜35重量%であることを特徴とするコーティング用組成物

技術分野

0001

本発明は、コーティング用組成物に関し、さらに詳しくは鉄、ステンレスアルミニウムおよびその他の金属、セラミックスガラスプラスチックス、紙およびその他の製品の表面、または有機系塗膜の表面に塗布して常温下または加熱下で硬化させると、透明または半透明で、密着性がよく、耐摩耗性耐衝撃性たわみ性耐薬品性防汚染性帯電防止性に優れた強靱で高硬度塗膜を形成するためのコーティング用組成物に関する。

背景技術

0002

従来より、基材表面の耐候性、硬度、耐薬品性、耐摩耗性などを向上させる目的で基材表面に硬化塗膜を形成するためのコーティング用組成物が種々提案されている。

0003

例えば、オルガノアルコキシシラン系のコーティング用組成物として、下記(イ)および(ロ)が知られている。
(イ)RSi(OR′)3 (式中、R、R′はアルキル基またはアリール基を表す)で表されるオルガノアルコキシシランまたはその加水分解物と、Si(OR″)4 (式中、R″はアルキル基を表す)で表されるテトラアルコキシランまたはその加水分解物との組成物特公昭55−4148号公報、特公昭55−40631号公報、特公昭55−41273号公報など)。
(ロ)RSi(OR′)3 (式中、R、R′はアルキル基またはアリール基を表す)で表されるオルガノアルコキシシランまたはその加水分解物とコロイド状シリカを含む組成物(特開昭55−94971号公報、特開昭59−68377号公報など)。

0004

しかし、密着が難しい各種防錆処理した鉄やアルミニウム、また素地のステンレスや銅および各種合金脱脂処理のみで良好な密着性を示すコーティング用組成物が見当たらない。

発明が解決しようとする課題

0005

本発明は、不燃で耐候性、耐熱性耐酸性耐有機薬品性、および硬度などに優れた膜をつくるオルガノアルコキシシラン系コーティング用組成物と、金属やガラスに対する密着性が優れウオッシュプライマーなどに使用されているブチラール樹脂、さらに高い陽性電荷を帯び、かつ透明または半透明になるコロイド状または超微粒子状アルミナを配したコーティング用組成物であって、前記密着が難しい各種金属にも良好な密着を示し、耐摩耗性、耐衝撃性、たわみ性、耐薬品性、耐汚染性、帯電防止性、および硬度に優れた、透明または半透明で強靱な塗膜を形成することが可能なコーティング用組成物を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明は、(a)R1 Si(OR2 )3 (式中、R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基および/または炭素数1〜4のアシル基を表す)で表されるオルガノアルコキシシラン10〜35重量部、(b)ポリビニルブチラール1〜8重量部、(c)コロイド状および/または超微粒子状のアルミナをアルミナ換算で1〜11重量部、(d)親水性有機溶剤10〜75重量部、ならびに(e)水4〜40重量部〔ただし、(a)+(b)+(c)+(d)+(e)=100重量部〕を主成分とし、かつ固形分濃度が10〜35重量%であることを特徴とするコーティング用組成物を提供するものである。

0007

本発明のコーティング用組成物について、以下、その成分毎に説明する。
(a)オルガノアルコキシシラン
本発明で使用するオルガノアルコキシランは、水の存在により酸またはアルカリの存在下もしくは非存在下で加水分解および重縮合して高分子量化するものであり、その塗膜は加熱下または常温下で硬化する。さらに、本発明のコーティング用組成物においては、有機質の(b)成分と(c)コロイド状アルミナおよび/または超微粒子状のアルミナとの親和性を向上させるカップリング剤およびアルミナを組成物中に均質に分散する分散剤として作用する。

0008

かかるオルガノアルコキシシランは、前記式中のR1 が炭素数1〜8の有機基、例えばメチル基エチル基、n−プロピル基などのアルキル基、そのほかγ−クロロプロピル基、ビニル基、3,3,3−トリフロロプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−アミノプロピル基などであり、また式中のR2 が、炭素数1〜5のアルキル基および/または炭素数1〜4のアシル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、アセチル基などである有機シラン化合物である。

0009

これらのオルガノアルコキシシランの具体例として、メチルトリメトキシシランメチルトリエトキシシランエチルトリメトキシシランエチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシランビニルトリメトキシシランビニルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシランフェニルトリエトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルエトキシシラン、γ−アミノプロピルメトキシシラン、γ−アミノプロピルエトキシシランなどを例示できる。

0010

これらのオルガノアルコキシシランは、1種の単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。また、かかるオルガノアルコキシシランを、あらかじめ酸またはアルカリの存在下もしくは非存在下で加水分解した加水分解物、該加水分解物をさらに熟成して重縮合した部分縮合物を使用することもできる。

0011

コーティング用組成物(a)〜(e)の合計100重量部中における(a)成分の配合割合は、オルガノアルコキシシラン換算で10〜35重量部、好ましくは15〜25重量部である。(a)成分の配合割合が10重量部未満では硬化塗膜の硬度が不足し、一方35重量部を超えると塗膜の硬度は上昇するものの、亀裂が入りやすく、また耐衝撃性、耐屈曲性などが大幅に低下し好ましくない。

0012

(b)ポリビニルブチラール
(b)成分を構成するポリビニルブチラールは、一般にブチラール樹脂といい、強靱で可撓性に優れるうえ、分子中に水酸基を持っているのでガラスや金属などとの接着性富むという性質を有する樹脂である。接着性は、その重合度ならびに組成によって異なるが、例えば重合度が低いものほど、またアセチル基の多いものほど接着性が大きい。また、アルコールケトン類など広範囲有機溶剤、とりわけ少量の水を含有する溶剤によく溶け、さらに各種樹脂との相溶性もよく、架橋反応することが容易なので、色々な塗料接着剤に使用されている。本発明においては、(b)成分として必須の成分であり、前記(a)オルガノアルコキシシランの重縮合により生成するオルガノポリシロキサンと共重合し、高硬度で、かつ柔軟性のある塗膜を形成するとともに、不活性基材面への密着性を向上させる。

0013

コーティング用組成物(a)〜(e)の合計100重量部中における(b)成分の配合割合は、1〜8重量部、好ましくは2〜6重量部である。成分(b)の配合割合が1重量部未満では、塗膜の充分な密着性、耐衝撃性が得られず、一方8重量部を超えると塗膜の表面硬度、耐熱性、耐候性などが大幅に低下するので好ましくない。

0014

なお、(b)成分として、ポリビニルブチラールと熱硬化性樹脂の混合物を用いることもできる。(b)成分を構成することのある熱硬化性樹脂は、分子鎖中に少なくとも2個の官能基を有し加熱により3次元的に架橋重合して硬化し、その硬化物熱可塑性を示さないもので、硬化剤の存在下もしくは非存在下で加熱もしくは常温に放置することにより硬化する樹脂である。本発明においては、前記(a)オルガノアルコキシシランの重縮合により生成するオルガノポリシロキサンと共重合し、高硬度でかつ柔軟性のある硬化塗膜を形成するとともに該硬化塗膜の有機質基剤表面への密着性を向上させる。

0015

かかる熱硬化性樹脂としては、アミノ樹脂、例えばユリア樹脂メラミン樹脂など、フェノール樹脂ウレタン樹脂エポキシ樹脂、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂など、アルキド樹脂不飽和ポリエステル樹脂、例えばマレイン酸不飽和ポリエステルジアリルフタレート系不飽和ポリエステルなど、熱硬化性アクリル樹脂エポキシ変性ポリアミド樹脂およびポリウレタン樹脂などを例示でき、本発明においてはこれらの中から(d)親水性有機溶剤に溶解性のものを該溶剤に溶解したワニスとして使用する。これらの熱硬化性樹脂は、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。

0016

(c)コロイド状および/または超微粒子状のアルミナ
コロイド状アルミナは、水および/または低級アルコール類を分散媒とするpH2.5〜6のアルミナゾルであり、アルミナを5〜25重量%含有し、安定剤として硝酸塩酸酢酸などの酸を使用したものであり、また超微粒子状アルミナは精製アルミニウム塩の高温加水分解法で製造されたアルミナ(具体例;デグサ社製)である。

0017

本発明において、かかるアルミナが高い陽性電荷を帯びているため、塗膜の帯電防止性が向上し、その結果として塗膜の防汚染性が向上する。また、アルミナは塗膜の密着性および熱放射性をも向上させる。さらに、塗膜のブツの発生を防止させることができる。

0018

かかるコロイド状または超微粒子状のアルミナとして、平均粒径もしくは平均太さが5〜50mμの粒状または羽毛状のものが好ましい。コーティング用組成物(a)〜(e)の合計100重量部中における(c)成分の配合割合は、アルミナ換算で1〜11重量部、好ましくは3〜9重量部である。(c)成分の配合割合が、1重量部未満では充分な帯電防止効果が得られず、一方10重量部を超えるとコーティング用組成物が増粘するので好ましくない。

0019

(d)親水性有機溶剤
本発明において使用する(d)親水性有機溶剤は、(b)ポリビニルブチラールを溶解し、かつ水と相溶する有機溶剤であり、(b)成分の溶解用以外にコーティング用組成物の固形分濃度および粘度の調整剤、さらに(a)オルガノアルコキシシランの加水分解調整剤として使用する。

0020

本発明で使用する(d)親水性有機溶剤は、アルコール類グリコール類エステル類エーテル類、ケトン類などである。アルコール類としては、炭素数1〜8の脂肪族アルコール、例えばメタノールエタノールn−プロパノール、i−プロパノールn−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノールn−ヘキサノール、4−メチル2−ペンタノール、4−メチル−n−ペンタノールなどが挙げられる。グリコール類としては、例えばエチレングリコールプロピレングリコールが挙られる。エステル類としては、前記アルコール類およびグリコール類のギ酸、酢酸、プロピオン酸などのエステル、具体的にはギ酸メチルギ酸エチル、ギ酸ブチル、酢酸メチル酢酸エチル酢酸ブチルプロピオン酸エチルなどを例示できる。

0022

かかる親水性有機溶剤は、1種の単独または2種以上の混合溶剤として使用でき、本発明においては、i−プロパノール、n−ブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、メチルエチルケトン、酢酸エチルの単独またはそれらの2種以上の混合溶剤が好ましく使用される。

0023

コーティング用組成物(a)〜(e)の合計100重量部中における(d)成分の配合割合は、10〜75重量部、好ましくは25〜60重量部である。(d)成分の配合割合が10重量部未満では、コーティング用組成物の粘度が上昇しすぎ、保存安定性が低下し、一方75重量部を超えると、保存安定性は向上するものの、コーティング用組成物中の固形分濃度が小さくなり得られる塗膜の厚さが薄くなりすぎ、相対的に後記(e)水の配合割合が少なくなるなどして好ましくない。なお、(c)コロイド状アルミナがアルコール性の場合には、このアルコールも親水性有機溶剤に包含する。

0024

(e)水
本発明において、水は(a)オルガノアルコキシシランの加水分解剤として必須の成分である。この水としては、水道水蒸留水イオン交換水を使用できる。なお、(a)オルガノアルコキシシランの加水分解により生成する水や、(c)成分のコロイド状アルミナの分散媒としての水も包含される。

0025

コーティング用組成物(a)〜(e)の合計100重量部中における(e)成分の配合割合は、4〜40重量部、好ましくは8〜30重量部である。(e)成分の配合割合が、4重量部未満では(a)オルガノアルコキシシランの加水分解が充分に生起し難く、一方40重量部を超えるとコーティング用組成物の安定性が低下するので好ましくない。

0026

本発明のコーティング用組成物には、前記(a)〜(e)成分のほか、必要に応じて界面活性剤、酸、アルミニウムアセチルアセトネート顔料超微粒子状シリカなどの添加剤を含むことができる。

0027

本発明のコーティング用組成物は、前記(a)〜(e)成分からなり、そのpH7以下の酸性領域での固形分濃度が10〜35重量%の液状組成物である。固形分濃度が、10重量%未満では、1回の塗布で充分な厚さの塗膜が得られず作業性が悪化し、一方35重量%を超えると塗膜に亀裂が入り、また粉状になるなどして好ましくない。

0028

本発明のコーティング用組成物は、(b)ポリビニルブチラールを(d)親水性有機溶剤に溶解してワニスを調製し、これに成分(c)コロイド状または超微粒子状アルミナ、(e)水および必要に応じて添加剤を加えロールミルボールミル攪拌機などを用いてアルミナを充分に分散させる。これに(a)オルガノアルコキシシランを添加し充分に撹拌して調製することができる。

0029

本発明のコーティング用組成物のコーティングの対象となる基材は、鉄、ステンレス、アルミニウムなどの金属類セメントコンクリート、ガラス、セラミックスなどの無機質基材類、プラスチック、紙、木材などの有機質基材類のほか、有機系、無機系塗膜の表面である。

0030

基材へのコーティング用組成物のコーティングには、刷毛塗りスプレーディッピングロールコート、スピンコート印刷などの塗装手段を用いることができる。1回塗り乾燥膜厚0.1〜15μmの塗膜を形成することができ、さらに2〜4回程度塗り重ねることもできる。また、重ね塗りの場合、1回毎に硬化処理を行ってもよい。

0031

本発明のコーティング用組成物は、基材にコーティングされると、常温〜60℃の温度で成分(a)オルガノアルコキシシランが加水分解すると同時に重縮合反応を生起してゾルを生成し、さらに反応が進行してゲル、すなわちオルガノポリシロキサン化合物となる。これを常温で1〜10日間放置するかもしくは80〜200℃で3〜60分間加熱することにより、溶剤の揮散とともにオルガノポリシロキサン化合物と(b)成分であるポリビニルブチラールとが共重合し、さらに成分(c)アルミナの複合した硬化塗膜を形成する。ただし、前記反応温度および放置または加熱時間は、使用する各成分の種類および配合割合により異なるので、前記に限定されるものではない。

0032

本発明のコーティング用組成物により形成される硬化塗膜は、オルガノポリシロキサンがポリビニルブチラールの接着力と相俟って各種基材に対し優れた密着力を示すものであり、特にオルガノポリシロキサンのみではほとんど密着しない不活性化された防錆処理金属面や樹脂面に対してもポリビニルブチラールとの併用により密着することが可能になった。

0033

また、硬化塗膜の表面硬度は、オルガノポリシロキサンとアルミナの複合による無機質に近い高硬度が得られ、高硬度による衝撃性屈曲性の低下をポリビニルブチラールが緩衝材となって補間するため、耐衝撃性および耐屈曲性などの機械的特性も極めて優れている。

0034

さらに、アルミナを複合させたことにより、密着性が向上するばかりでなく、アルミナの持つ陽性電荷により帯電性が防止され、その結果として汚染防止性が向上し、熱放射性、帯電防止性および防汚染性の優れた硬化塗膜が得られる。

0035

前記のほか、オルガノポリシロキサン、ポリビニルブチラールとが相互に補間し合い、耐候性、耐熱性、耐酸性、耐アルカリ性、耐有機薬品性、防食性、耐摩耗性、電気絶縁性の優れた硬化塗膜が得られる。本発明のコーティング用組成物は、各種の塗装手段を採用できることから極めて作業性に優れ、また重ね塗りができることから補修性にも優れている。

0036

以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」および「%」は特にことわらない限り重量基準である。

0037

実施例1〜6、比較例1〜6
(1)コーティング用組成物の調製
下記各成分を用い、(b)成分を(d)成分に溶解したワニスに、(c)成分、(e)成分および添加剤を加え、または加えないで高速攪拌機を用いて30分間撹拌したのち、(a)成分を添加し低速で10分間攪拌し、これを室温で3時間熟成し、表1に示す配合割合のコーティング用組成物A〜F(実施例1〜6)、コーティング用組成物G〜L(比較例1〜6)を調製した。

0038

(a)オルガノアルコキシシラン
(a)−1:メチルトリメトキシシラン
(a)−2:メチルトリエトキシシラン
(b)成分
(b):ブチラール樹脂;固形分濃度98%

0039

(c)コロイド状または超微粒子状アルミナ
(c)−1:水性コロイダルアルミナ;アルミナ20%、pH3.5
(c)−2:超微粒子状アルミナ;平均粒径15mμ
(d)親水性有機溶剤
(d)−1:ブタノール
(d)−2:ブチルセロソルブ
(d)−3:イソプロパノール
(e)水

0040

(f)添加剤
(f)−1:アミノ樹脂;固形分濃度60%
(f)−2:カチオン系界面活性剤
(f)−3:アルミニウムアセチルアセトネート
(f)−4:酢酸
(f)−5:顔料;酸化鉄色)

0041

0042

0043

(2)評価試験用テストピースの調製
前記(1)項で調製した表1〜2に示すコーティング用組成物を、表3に示す各種基材に塗布、硬化処理を行ない評価試験用テストピースTP1〜24を調製した。コーティング対象基材中、鋼板鋼製容器およびステンレス製容器アルカリ脱脂アルミニウム板トルエン脱脂、その他は清浄化処理を、コーティング用組成物塗布前の下地処理として行なった。コーティング用組成物の塗布には、エアースプレーガンを用い、加熱には電気オーブンを使用した。なお、コーティング用組成物は、いずれも調製後8時間以内に使用した。コーティング用組成物の塗布回数硬化条件を表4〜5に示す。

0044

0045

0046

0047

(3)評価試験
前記(2)項で調整したテストピースを室内に7日間保持したのち、下記の評価試験を実施した。
密着性
JIS K−5400−6.15碁盤目試験準拠した。
密着性
冷熱サイクル性試験片使用済)を使用して、JIS K−5400−6.15碁盤目試験に準拠した。
硬度
JIS K−5400−6.14鉛筆引っかき試験に準拠した。
耐衝撃性
JIS K−5400−6.13.2に準拠した。

0048

耐熱性
電気炉内でテストピースを200℃に8時間保持後、自然放冷して塗膜の外観を観察した。
耐沸騰水性
沸騰水中にテストピースを8時間保持後放冷、これを10回繰り返したのち塗膜の外観を観察した。
耐温水性
60℃の温水中にテストピースを20日間保持後、塗膜の外観を観察した。

0049

耐塩水性
4%食塩水中にテストピースを20日間保持後、塗膜の外観を観察した。
塩水噴霧
4%食塩水をテストピースに480時間連続噴霧したのち、塗膜の外観を観察した。
耐溶剤性
アセトン/セロソルブ/酢酸エチル/工業用含水アルコール/トルエン=3/2/2/1/2(重量比)の混合溶剤にテストピースを20日間浸漬後、塗膜の外観を観察した。

0050

耐アルカリ性
テストピースに10%苛性ソーダ水溶液滴下し、8時間保持後、塗膜の外観を観察した。
耐酸性
テストピースに20%塩酸水溶液を滴下し、8時間保持後、塗膜の外観を観察した。
冷熱サイクル性
電気炉中でテストピースを200℃に30分間保持後自然放冷、この操作を8回繰り返したのち、塗膜の外観を観察した。
耐摩耗性
#0000のスチールウールを用いてテストピースを強く摩擦したのち、塗膜の外観を観察、傷の有無を判定した。

0051

耐候性
JIS K−5701に準拠したサンシャインカーボンアーク耐候試験機により、テストピースを2000時間暴露したのち、塗膜の外観を観察した。
体積抵抗
50%相対湿度、23℃における測定値(Ωcm)
帯電防止性
JIS L1094−1980静電気測定法のA法半減期測定法に従った。測定法は、半減期測定器にテストピースをセットし、+10kVの印加電圧を30秒間かけ、印加電圧を切った後の電圧経時測定して、その半減期を求めた。単位は、秒である。なお、塗膜の外観観察結果の評価判定は下記によった。
○印:塗膜の剥離が認められず、また外観にも変化なし。
×印:塗膜の一部または全部に剥離、亀裂または溶損が認められる。
−印:無評価
試験結果を表6〜8に示す。

0052

0053

0054

発明の効果

0055

本発明のコーティング用組成物を用いることにより、前記実施例に示したように化学的特性、機械的特性および電気的特性に優れ、透明または半透明の硬化塗膜を、金属基材、無機質基材、有機質基材など基材材質を問わずに形成することができ、その硬化塗膜は密着の難しい基材に対しても密着性が極めて優れている。また、コーティング用組成物の組成を調整することにより、基材材質やそのコーティングの目的に応じた硬化塗膜を形成することができる。さらに、コーティングに際しては、種々の公知の塗装手段を採用できることから作業性が優れており、かつ重ね塗りができることから補修性も優れている。本発明は、このように非常に優れた塗膜を提供するものであるから、産業上の意義は極めて大きい。

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