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技術 共振を利用した疲労試験方法及び疲労試験装置

出願人 イーグル工業株式会社
発明者 小川義博平田養宮城弘志宮井一郎
出願日 1994年8月12日 (26年4ヶ月経過) 出願番号 1994-210686
公開日 1996年2月27日 (24年9ヶ月経過) 公開番号 1996-054331
状態 特許登録済
技術分野 機械的応力負荷による材料の強さの調査
主要キーワード 応力集中部分 円環状薄板 レーザ式変位センサ 亀裂発生寿命 傾斜変位 応力集中箇所 片振幅 溶接ベローズ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年2月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (6)

目的

短時間で疲労データを得ると共に、試験片100の疲労による亀裂発生目視によらずに確実に把握するための疲労試験方法及び装置を提供する。

構成

試験片100の一端101を片持ち支持してスピーカ23による振動を与えて共振させると、その振幅が、応力集中部分での疲労に伴って固有振動数共振点からずれることにより減少するので、この振幅を変位量計測手段3で計測することによって疲労を検出することができる。

概要

背景

現行疲労試験は、通常、試験片に種々の繰り返し応力を与えて、この試験片に疲労破壊が生じる間での繰り返し数を求めるといった方法で行われる。

概要

短時間で疲労データを得ると共に、試験片100の疲労による亀裂発生目視によらずに確実に把握するための疲労試験方法及び装置を提供する。

試験片100の一端101を片持ち支持してスピーカ23による振動を与えて共振させると、その振幅が、応力集中部分での疲労に伴って固有振動数共振点からずれることにより減少するので、この振幅を変位量計測手段3で計測することによって疲労を検出することができる。

目的

本発明は、上記のような事情のもとになされたもので、その技術的課題とするところは、短時間で疲労データを得ると共に、試験片の亀裂発生を目視によらずに確実に把握するための疲労試験方法及び装置を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

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請求項1

試験片の一端を片持ち支持してその固有振動数での振動を与えて共振させ、疲労進行に伴う前記試験片の振幅の変化を測定することを特徴とする共振を利用した疲労試験方法

請求項2

請求項1において、試験片の一端近傍にノッチを形成することにより応力集中部を設けることを特徴とする共振を利用した疲労試験方法。

請求項3

試験片を片持ち支持する片持ち支持手段と、前記試験片に振動を与える加振手段と、この加振手段の加振周波数を制御する周波数制御手段と、前記試験片の振幅を計測する変位量計測手段と、この変位量計測手段による計測データから応力を求める演算処理手段と、を備えることを特徴とする共振を利用した疲労試験装置

技術分野

(3)試験片疲労亀裂が発生するのに伴って、試験片の振幅共振ピークからずれるので、振幅の計測によって疲労亀裂の発生を高精度で検出できる。

背景技術

0001

本発明は、繰り返し荷重による薄板状試験片の疲労試験を行うのに有用な試験方法及び装置に関する。

発明が解決しようとする課題

0002

現行の疲労試験は、通常、試験片に種々の繰り返し応力を与えて、この試験片に疲労破壊が生じる間での繰り返し数を求めるといった方法で行われる。

0003

しかし、例えば溶接ベローズ等に用いられるような薄板材の疲労試験においては、小さな荷重でも歪量が大きく異なってくるため、極めて小さな荷重や変位量を制御する必要があり、このような従来の疲労試験方法によって試験を行うことは困難である。また、従来は、疲労による亀裂(破壊)の発生は、目視による確認しか確認の方法がなく、繰り返し数の正確な計測が困難であり、しかも試験に長時間を要していた。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、上記のような事情のもとになされたもので、その技術的課題とするところは、短時間で疲労データを得ると共に、試験片の亀裂発生を目視によらずに確実に把握するための疲労試験方法及び装置を提供することにある。

0005

上述した技術的課題は、本発明によって有効に解決することができる。すなわち本発明による共振を利用した疲労試験方法は、試験片の一端を片持ち支持してその固有振動数での振動を与えて共振させ、疲労進行に伴う前記試験片の振幅の変化を測定するものであり、好ましくは、前記試験片の一端近傍にノッチを形成することにより応力集中部が設けられる。また、この方法を実現するための疲労試験装置は、試験片を片持ち支持する片持ち支持手段と、前記試験片に振動を与える加振手段と、この加振手段の加振周波数を制御する周波数制御手段と、前記試験片の振幅を計測する変位量計測手段と、この変位量計測手段による計測データから応力を求める演算処理手段とを備える。

0006

すなわち本発明においては、試験片に振動を与え、その加振周波数を変化させて共振点を検出することにより固有振動数を求め、この固有振動数で振動を与えて試験片を共振させることにより、振動変位による試験片の応力集中部分に繰り返し応力を継続的に与えると、この部分の疲労の発生及び進行と共に剛性が低下し、これによって固有振動数が変化して前記加振周波数(共振点)からずれ、振幅が小さくなるので、この振幅(振動変位量)を計測することによって疲労を検出することができる。

0007

図1は、本発明に係る疲労試験装置の好ましい一実施例の概略構成を示すもので、参照符号1は、薄板状の試験片100の一端101を片持ち支持する片持ち支持手段としてのチャック部材、2はディジタル式発振器21と、この発振器21から出力される電気振動増幅する増幅器22と、この増幅器22を介して与えられる電気振動を機械的振動に変換するスピーカ23からなる加振手段で、前記チャック部材1はこのスピーカ23のコーン振動板)に取着されている。3はレーザによる変位センサで、光源からレーザビームLBを前記試験片100の自由端近傍へ向けて出射する光源部と、この試験片100の表面で反射したレーザ反射光受光して光電変換し、受光位置に対応した位置座標データを出力する受光部とからなり、すなわち、片持ち支持された試験片100が振動を与えられて反復的に傾斜変位されることによって、レーザ反射光の受光位置が反復的に変化するため、この受光位置データから、振幅を計測することができるものである。4はパーソナルコンピュータで、前記発振器21の発振周波数を制御する周波数制御手段と、前記変位センサ3からA/Dコンバータ31を介して与えられる計測データから試験片100の振動変位による応力を求める演算処理手段とを兼ねており、演算処理結果表示出力すると共にハードディスク等の外部記憶手段に格納することができる。

0008

以下に、上述の疲労試験装置を用いて実際に行った疲労試験方法について説明する。この疲労試験は、溶接ベローズに用いられる薄板を試験片100として計測したものである。

0009

ここで、上記溶接ベローズは、一般的にはオーステナイト系ステンレス鋼が、また高温高圧用にはニッケル系合金が使用され、このような金属材料からなる薄板を円環状(中央に孔のある円盤状)に成形し、成形後、軸方向に互いに隣接配置したこれら複数の円環状薄板内径部と内径部、外径部と外径部を交互に溶接することによって蛇腹状に製作され、例えば可動部における密封手段等として用いられるものである。すなわち、この疲労試験で用いた試験片100は、高温高圧用の溶接ベローズに用いられるニッケル系合金からなる薄板を、ワイヤカットにより所定の形状・寸法に加工した後、溶接ベローズの製作において行われるのと同様の洗浄及び熱処理を施したもので、図2に示すように、短冊状の金属薄板の一端101近傍における幅方向両側にノッチ102が形成されたものであり、前記一端101をチャック部材1によって掴み支持し、振動させることによって、前記ノッチ102が形成された狭小部103に振動変位による応力を集中させるようにしてある。また、変位センサ3のレーザビームLBは、自由端104側の一点Pに当てられる。

0010

上記疲労試験装置を用いた実際の疲労試験においては、まず試験片100の一端101をスピーカ23の前面のチャック部材1に片持ち支持し、一定周波数f0で2秒間振動させて、その時の試験片100の自由端近傍における所定位置の振幅を計測する。その後、加振周波数を0.1Hz 単位で増加させながらそれぞれ2秒間振動させ、その時の振幅を計測する。図3に示すように、計測された振幅が最大になる周波数fnが、試験片100の固有振動数である。

0011

次に、発振器21の発振周波数を上述の方法で求められた固有振動数に合わせてスピーカ23からチャック部材1を介して試験片100に振動を与え、この試験片100を共振させる。また、増幅器22によって、スピーカ23への出力電圧を変化させることによって、試験片100に与える振幅を適宜に設定する。

0012

図4は、試験実施中に継続的に計測された試験片100の振幅の変化を示すものである。図中Aは、スピーカ23による加振振幅を大きく設定した場合の例で、振動変位回数が 1.5×104回付近からノッチ102による狭小部103での疲労亀裂の発生によって振幅が急速に低下している。また、図中Bは、同一材料の試験片100について、スピーカ23による加振振幅をAよりも小さく設定した場合の例で、振動変位回数が 1×107 回に達した時点でも試験片100の振幅がほぼ一定値を示しており、疲労亀裂が発生していないことが分かる。

0013

また、疲労亀裂が発生する過程を、ある振動変位回数に達する毎に試験片100を取り外してノッチ102による狭小部103の表面を顕微鏡で観察したところ、振幅の低下が始まる振動変位回数付近でまず表面に微小クラックが現れ、次に複数のクラックが成長すると共に互いにつながり、この時点では振幅が初期の振幅の約93%に減少しており、更に振動変位回数を増やしていくと、クラックの開口部の幅が大きくなり、クラックが板厚方向にも成長していることが確認された。このように、試験片100の振幅の低下は、疲労亀裂の発生状況対応付けられ、すなわちクラックの発生と進展によって、試験片100の応力集中部である狭小部103における実質的な断面積が低下して剛性を低下させ、その結果固有振動数が加振周波数よりも低くなって、共振のピークからずれることにより起こるものであることが確認された。

0014

したがって、この実施例の試験方法によれば、振幅の変化を検出することにより、亀裂発生寿命を特定することができる。特に、溶接ベローズに用いられる金属製薄板の場合、溶接ベローズは、その多くが軸封装置バルブ等における密封手段として用いられるので、溶接ベローズの寿命到来は完全に破断された時点ではなく、クラックが板厚方向に貫通し、密封機能健全性を維持できなくなった時点と考えるべきである。この点、上述のように、計測される振幅が初期値の約93%に減少した時点では、試験片100の応力集中箇所の表面のほぼ全面にわたって疲労亀裂が発生していることが観察されるのであるから、この時点を溶接ベローズ用薄板寿命と考えられる。

0015

ところで一般に、片持ち支持された梁に加えた曲げモーメントと撓みの関係は次式により表される。

0016

試験片100を共振させた時の振動加速度をα、変位センサ3の測定位置x1における変位量の片振幅をυとすると、試験片100に発生する最大応力Smaxは、次式で与えられる。

0017

なお、上述の実施例では、溶接ベローズ用の薄板材を試験片として用いたが、加振手段に大出力のものを用いることによって、厚い板材等の疲労試験を行うこともできる。

図面の簡単な説明

0018

本発明によると、次のような効果が実現される。
(1)試験片にその共振点で振動変位を与えることによって疲労試験を行うため、小さな入力値で大きな応答が得られる。
(2) 試験片に高速の繰り返し曲げ応力を与えることができるため、試験に要する時間を大幅に短縮できる。

--

0019

図1本発明に係る疲労試験装置の一実施例を示す概略構成説明図である。
図2上記疲労試験装置による疲労試験のための試験片を示す説明図である。
図3上記試験片の固有振動数を特定する方法を示す説明図である。
図4上記疲労試験において継続的に計測された試験片の振幅の変化を示す説明図である。
図5上記疲労試験装置で計測された試験片の振幅から求めた計算応力値と、歪ゲージで実際に測定した応力値を重ねてプロットした説明図である。

0020

1チャック部材(片持ち支持手段)
2加振手段
21発振器
23スピーカ
レーザ式変位センサ(変位量計測手段)
4パーソナルコンピュータ(周波数制御手段,演算処理手段)
100試験片
102 ノッチ

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