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技術 無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム

出願人 日本航空電子工業株式会社
発明者 横田宏一
出願日 1994年8月5日 (25年0ヶ月経過) 出願番号 1994-184692
公開日 1996年2月20日 (23年5ヶ月経過) 公開番号 1996-048297
状態 特許登録済
技術分野 玩具 飛行船・気球・飛行機 移動体の位置、進路、高度又は姿勢の制御
主要キーワード 周波数成分分離 自動振動 信号処理特性 縦運動 ヨーレートジャイロ ラジコンヘリコプタ 操縦信号 ランディングギヤ
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この項目の情報は公開日時点(1996年2月20日)のものです。
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図面 (12)

目的

1軸または2軸または3軸方向の角速度の安定増大機能または姿勢保持機能を有する無人ヘリコプタ遠隔飛行制御システム離着陸時に発生する恐れのある機体自動振動及び地上共振現象を防止する。

構成

着陸検出手段9を設けて離陸状態にあるか着陸状態にあるかを検出し、ミキシングアンプ4または飛行制御装置4′は、離着陸検出手段9の出力Sdが離陸状態であるとき、操縦信号Sbにミキシングする信号処理した信号Se′のレベルをゼロまたは小さく切換える。他の方法として信号処理特性の異なる複数の信号処理部を設け、それらの出力をSdに応じて切換え選択してミキシングしてもよい。離着陸検出手段9を構成するために、例えばヘリコプタスキッド自重オンオフする機械的スイッチ圧力センサを設ける。

概要

背景

現在市販されているラジコンヘリコプタ及び農薬散布等に使用されている産業用無人ヘリコプタ(以後総称して無人ヘリコプタと呼ぶ)には飛行中の外乱から機首方位角を安定させるために有人ヘリコプタと同様、機体の角速度を検出するレートセンサであるジャイロ(機体固定座標系において機首方位角の回転軸ヨー軸と呼ぶため、当該ジャイロを単にヨーレートジャイロと呼ぶ)が搭載されている。

図10Aは従来の無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システムにおける機首方位制御系ブロック図であり、さらに図中のミキシングアンプ4は通常図10Bに示すように信号処理部4aとミキシング処理部4bで構成されている。ヨーレートジャイロ3yで検出した機首方位角の角速度信号ヨーレート信号)Syはミキシングアンプ4に入力され、フィルタリング処理部4a1ではノイズ成分除去や機体制御に必要な周波数成分分離のための各種フィルタリング処理が、また増幅処理部4a2ではフィルタリング処理された前述の信号を所定のゲイン倍率で増幅する処理が、また変換処理部4a3では増幅された前述の信号を操縦信号Sbとミキシングするための前処理がそれぞれ施され、ミキシング処理部4bで遠隔操縦装置1から送られてくる機首方位制御用の操縦信号Sbと一緒にミキシング処理した後、サーボ制御信号Scとして出力して、最終的にテールロータ7を制御して機首方位を安定化させるしくみになっている。

しかし前述のような遠隔飛行制御システムにおける機首方位制御系は飛行中の機体の安定増大には非常に有効であるが、離着陸時において発生する大きな機体動作モーション)のほかさまざまな機体振動をヨーレートジャイロ3yが角速度信号として拾ってしまうため、それに応じてサーボ制御信号Scが生成、出力されることから、さらにこの出力されたサーボ制御信号Scに従ってサーボアクチュエータ5及びリンケージ6が動作してテールロータ7の発生推力を変動させるために機体を不用意に揺らすこととなる。これは前述の機首方位系に限らず全ての機体制御系にみられる現象であるが、特に機首方位制御系ではその影響が大きく、テールロータ7の推力変動が機体8を大きなモーメントアームL(図3A参照)で加振する格好になり、テールブームTを左右に揺する自励振動共振現象)が発生する。これはつまり機体振動がテールロータ推力によって増幅され、機体を強制的に振動させている状態に他ならず、従って本来の目的である外乱からの機体安定増大機能(SAS)として全く作用していない。

この自励振動は機体の種類や構造のほかセンサ取付方法によって形態が異なるが、場合によっては振動が発散して地上共振現象を引き起こし、機体の破損を招くなどの危険性がある。そのため通常は操縦者が機体の状態を見ながら遠隔操縦装置1でコントロールを行い、自励振動に到らないよう運用面でカバーしているのが現状である。

以上、検出した角速度信号で飛行中の姿勢変化を抑制する機体制御系の安定増大機能と機体振動の関係について説明したが、一方離着陸時において発生する機体振動には前述の自励振動の他にホバリング中の機体姿勢を一定(水平)に保とうとする姿勢保持機能が原因で起こる振動がある。これは姿勢保持機能を有する飛行制御装置特有の現象であり、図11に示すように機体8が傾斜のある地面Gから離陸する場合において姿勢保持機能の作用で機体8を水平に保つようにサーボアクチュエータ5を自動的に制御し、メインロータの回転面(ティップパスプレーン)Pを水平に角度変位させる制御(サイクリックピッチコントロール)を行うためである。このようにサイクリックピッチコントロールで回転中のメインロータに起こるフラッピング運動が振動として機体全体を加振するように作用することから、特に離陸直前のように重力揚力釣り合った無重力に近い状態で、かつスキッドLgが地面Gに拘束されている条件のもとでは少しの振動でも発散状態(地上共振現象)に発展して機体の破損を招く危険性があるために、やはり操縦者が運用面でカバーしているのが現状である。

なお、前述のミキシングアンプ4はパルス幅変調信号等の2種類以上の信号同士加算もしくは合成する場合に用いられる回路を有する飛行制御装置であるが、CPU(中央処理部)を用いたディジタル信号処理回路より構成される飛行制御装置であっても全く同様な現象が発生し、同様な危険性が存在する。

概要

1軸または2軸または3軸方向の角速度の安定増大機能または姿勢保持機能を有する無人ヘリコプタ遠隔飛行制御システムの離着陸時に発生する恐れのある機体の自動振動及び地上共振現象を防止する。

着陸検出手段9を設けて離陸状態にあるか着陸状態にあるかを検出し、ミキシングアンプ4または飛行制御装置4′は、離着陸検出手段9の出力Sdが離陸状態であるとき、操縦信号Sbにミキシングする信号処理した信号Se′のレベルをゼロまたは小さく切換える。他の方法として信号処理特性の異なる複数の信号処理部を設け、それらの出力をSdに応じて切換え選択してミキシングしてもよい。離着陸検出手段9を構成するために、例えばヘリコプタのスキッドに自重オンオフする機械的スイッチ圧力センサを設ける。

目的

本発明の目的はこれら従来の欠点を排除し、離着陸時に機体を破損させるような地上共振現象を防止する遠隔飛行制御システムを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

操縦信号無線電波に乗せて無人ヘリコプタへ送信する遠隔操縦装置と、前記無人ヘリコプタに搭載され、前記遠隔操縦装置から送信される操縦電波を受信検出して、操縦信号を出力する操縦電波受信装置と、前記無人ヘリコプタの機体の1軸または2軸または3軸方向の回転角速度を検出するためのレートセンサかもしくは当該レートセンサと機体の加速度を検出する加速度センサを有する運動測定装置と、前述のレートセンサもしくは運動測定装置からの入力信号に機体の姿勢安定化または姿勢保持に必要な信号処理を施し、その信号処理した信号を前記操縦電波受信装置の出力(操縦信号)にミキシングしてサーボ制御信号として出力するミキシングアンプまたは飛行制御装置と、前述のサーボ制御信号を入力して機体を制御するための駆動力を生成するサーボアクチュエータと、前述のサーボアクチュエータの出力(駆動力)を前記機体のテールロータまたはメインロータに伝達するリンケージと、を少なくとも具備した無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システムにおいて、新たに前記機体が離陸状態にあるか着陸状態にあるかを検出する離着陸検出手段を付加し、前記離着陸検出手段の出力が離陸状態であるとき、前記信号処理した信号をそのまま前記操縦信号にミキシングし、また着陸状態であるときは前記ミキシングすべき信号処理した信号のレベルをゼロまたは小さくする機能を前記ミキシングアンプまたは飛行制御装置に設けたことを特徴とする、無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム。

請求項2

操縦信号を無線電波に乗せて無人ヘリコプタへ送信する遠隔操縦装置と、前記無人ヘリコプタに搭載され、前記遠隔操縦装置から送信される操縦電波を受信検出して、操縦信号を出力する操縦電波受信装置と、前記無人ヘリコプタの機体の1軸または2軸または3軸方向の回転角速度を検出するためのレートセンサかもしくは当該レートセンサと機体の加速度を検出する加速度センサを有する運動測定装置と、前述のレートセンサもしくは運動測定装置からの入力信号に機体の姿勢安定化または姿勢保持に必要な信号処理を施し、その信号処理した信号を前記操縦電波受信装置の出力(操縦信号)にミキシングしてサーボ制御信号として出力するミキシングアンプまたは飛行制御装置と、前述のサーボ制御信号を入力して機体を制御するための駆動力を生成するサーボアクチュエータと、前述のサーボアクチュエータの出力(駆動力)を前記機体のテールロータまたはメインロータに伝達するリンケージと、を少なくとも具備した無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システムにおいて、新たに前記機体が離陸状態にあるか着陸状態にあるかを検出する離着陸検出手段を付加し、信号処理特性の異なる複数の信号処理部を有し、前記離着陸検出手段の出力に応じて前記複数の信号処理部の出力を切換え選択して前記操縦信号にミキシングする機能を前記ミキシングアンプまたは飛行制御装置に設けたことを特徴とする、無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム。

請求項3

請求項1または2において、前記離着陸検出手段は、ヘリコプタスキッドもしくは機体側に取付けられ、離着陸によってオンオフする機械的スイッチを有することを特徴とする無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム。

請求項4

請求項3において、前記離着陸検出手段は、ヘリコプタのスキッドの前後左右の4箇所もしくは複数箇所に取付けられ、離陸時オン→オフ(またはその逆)、着陸時オフ→オン(またはその逆)となる第1乃至第4スイッチを有し、離陸時それら全てのスイッチがオン→オフ(またはその逆)に切り換わったとき高レベル(または低レベル)の状態判断となり、着陸時それらスイッチの1つが最初にオフ→オン(またはその逆)に切り換わったとき低レベル(または高レベル)の状態判断となる検出信号を出力することを特徴とする無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム。

請求項5

請求項1または2において、前記離着陸検出手段は、ヘリコプタのスキッドに取付けられ、機体重量により押圧される圧力センサを有することを特徴とする無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム。

請求項6

請求項5において、前記離着陸検出手段は、ヘリコプタのスキッドの接地面に複数もしくは全面に渡って取付けられ、機体重量により押圧される前記圧力センサを有し、それら圧力センサの検出出力をそれぞれしきい値と比較し、離陸時全ての圧力センサの検出出力がしきい値以下となった時高レベル(または低レベル)、着陸時それら圧力センサの1つが最初にしきい値を越えた時低レベル(または高レベル)となる検出信号を出力することを特徴とする無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム。

請求項7

請求項1または2において、離着陸モードによって前記ミキシングすべき信号処理した信号と前記操縦信号をミキシングする場合、オン/オフ切換時にミキシングすべき信号処理した信号をフェードインフェードアウトさせることを特徴とする無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システム。

技術分野

0001

本発明は無人ヘリコプタ遠隔飛行制御システムに関し、特に離着陸時自励振動による機体破損を防止するシステムに係わる。

背景技術

0002

現在市販されているラジコンヘリコプタ及び農薬散布等に使用されている産業用無人ヘリコプタ(以後総称して無人ヘリコプタと呼ぶ)には飛行中の外乱から機首方位角を安定させるために有人ヘリコプタと同様、機体の角速度を検出するレートセンサであるジャイロ(機体固定座標系において機首方位角の回転軸ヨー軸と呼ぶため、当該ジャイロを単にヨーレートジャイロと呼ぶ)が搭載されている。

0003

図10Aは従来の無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システムにおける機首方位制御系ブロック図であり、さらに図中のミキシングアンプ4は通常図10Bに示すように信号処理部4aとミキシング処理部4bで構成されている。ヨーレートジャイロ3yで検出した機首方位角の角速度信号ヨーレート信号)Syはミキシングアンプ4に入力され、フィルタリング処理部4a1ではノイズ成分除去や機体制御に必要な周波数成分分離のための各種フィルタリング処理が、また増幅処理部4a2ではフィルタリング処理された前述の信号を所定のゲイン倍率で増幅する処理が、また変換処理部4a3では増幅された前述の信号を操縦信号Sbとミキシングするための前処理がそれぞれ施され、ミキシング処理部4bで遠隔操縦装置1から送られてくる機首方位制御用の操縦信号Sbと一緒にミキシング処理した後、サーボ制御信号Scとして出力して、最終的にテールロータ7を制御して機首方位を安定化させるしくみになっている。

0004

しかし前述のような遠隔飛行制御システムにおける機首方位制御系は飛行中の機体の安定増大には非常に有効であるが、離着陸時において発生する大きな機体動作モーション)のほかさまざまな機体振動をヨーレートジャイロ3yが角速度信号として拾ってしまうため、それに応じてサーボ制御信号Scが生成、出力されることから、さらにこの出力されたサーボ制御信号Scに従ってサーボアクチュエータ5及びリンケージ6が動作してテールロータ7の発生推力を変動させるために機体を不用意に揺らすこととなる。これは前述の機首方位系に限らず全ての機体制御系にみられる現象であるが、特に機首方位制御系ではその影響が大きく、テールロータ7の推力変動が機体8を大きなモーメントアームL(図3A参照)で加振する格好になり、テールブームTを左右に揺する自励振動(共振現象)が発生する。これはつまり機体振動がテールロータ推力によって増幅され、機体を強制的に振動させている状態に他ならず、従って本来の目的である外乱からの機体安定増大機能(SAS)として全く作用していない。

0005

この自励振動は機体の種類や構造のほかセンサ取付方法によって形態が異なるが、場合によっては振動が発散して地上共振現象を引き起こし、機体の破損を招くなどの危険性がある。そのため通常は操縦者が機体の状態を見ながら遠隔操縦装置1でコントロールを行い、自励振動に到らないよう運用面でカバーしているのが現状である。

0006

以上、検出した角速度信号で飛行中の姿勢変化を抑制する機体制御系の安定増大機能と機体振動の関係について説明したが、一方離着陸時において発生する機体振動には前述の自励振動の他にホバリング中の機体姿勢を一定(水平)に保とうとする姿勢保持機能が原因で起こる振動がある。これは姿勢保持機能を有する飛行制御装置特有の現象であり、図11に示すように機体8が傾斜のある地面Gから離陸する場合において姿勢保持機能の作用で機体8を水平に保つようにサーボアクチュエータ5を自動的に制御し、メインロータの回転面(ティップパスプレーン)Pを水平に角度変位させる制御(サイクリックピッチコントロール)を行うためである。このようにサイクリックピッチコントロールで回転中のメインロータに起こるフラッピング運動が振動として機体全体を加振するように作用することから、特に離陸直前のように重力揚力釣り合った無重力に近い状態で、かつスキッドLgが地面Gに拘束されている条件のもとでは少しの振動でも発散状態(地上共振現象)に発展して機体の破損を招く危険性があるために、やはり操縦者が運用面でカバーしているのが現状である。

0007

なお、前述のミキシングアンプ4はパルス幅変調信号等の2種類以上の信号同士加算もしくは合成する場合に用いられる回路を有する飛行制御装置であるが、CPU(中央処理部)を用いたディジタル信号処理回路より構成される飛行制御装置であっても全く同様な現象が発生し、同様な危険性が存在する。

発明が解決しようとする課題

0008

以上述べたように、ヨー軸、ピッチ軸またはロール軸方向の角速度(または角度)の安定増大機能を有する従来の遠隔飛行制御システムでは離着陸時の機体振動を運動による角速度として検出してしまうためにどうしても機体に自励振動が起きる欠点がある。またさらに姿勢保持機能を有する遠隔飛行制御システムであっても同様な欠点がある。

0009

本発明の目的はこれら従来の欠点を排除し、離着陸時に機体を破損させるような地上共振現象を防止する遠隔飛行制御システムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0010

本発明は、遠隔操縦装置と、その操縦電波を受信する受信装置と、角速度を検出するためのレートセンサかもしくは当該レートセンサと機体の加速度を検出する加速度センサを有する運動測定装置と、前述のレートセンサもしくは運動測定装置からの入力信号に機体の姿勢安定化または姿勢保持に必要な信号処理を施し、かつ操縦信号とミキンシグすることによって生成される信号をサーボ制御信号として出力するミキンシグアンプまたは飛行制御装置と、前述のサーボ制御信号をもとに機体を制御するための駆動力を生成するサーボアクチュエータと、前述の駆動力を機体のメインロータもしくはテールロータに伝達するためのリンケージとより成る従来の無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システムに対して、新たに機体の離着陸状態を検出するための手段を設け、その検出信号に基づいて機体が接地状態であるときは前述の信号処理した信号を操縦信号にミキシングさせないように信号伝送ルートをオフにしたり、またミキシングさせる場合でもミキシング量を減らしたり、また前述のレートセンサからの信号を処理する段階で増幅処理部のゲインを落としてしまうなどの手段を講じることによって、機体が離陸する直前及び着陸直後に姿勢安定化または姿勢保持機能をカットしたり、さらにそれらの機能を抑制させることができるため自励振動の発生をおさえ、かつ地上共振現象による機体破損を防止することができる。

0011

図1は本発明を遠隔飛行制御システムの機首方位制御系へ適用した場合のハードウエア構成ブロック図であり、図10と対応する部分に同じ符号を付してある。図1A中のミキシングアンプ4の中には図1Bに示されている様に、フィルタリング処理部4a1と、ゲイン倍率の調整を行う増幅処理部4a2と、操縦電波受信装置2より出力される操縦信号Sbとフィルタリング及び増幅処理されたヨーレート信号とがミキシング処理できるよう前処理を行うための変換処理部4a3より成る信号処理部4aと、変換処理部4a3の出力Seをオン/オフするスイッチ手段4cと、操縦信号Sbとスイッチ手段4cの出力とをミキシングするミキシング処理部4bが含まれている。

0012

次に各構成要素間の相互動作について説明する。まずヨーレートジャイロ3yは機体の機首方位角の角速度(ヨーレート)を検出してヨーレート信号Syをミキシングアンプ4へ出力する。一方ミキシングアンプ4では入力されたヨーレート信号Syに所望のフィルタリング処理、増幅処理、変換処理等を施す(図1B参照)。そしてヨーレート信号Syに前述の処理を施して得られた信号Seは、離着陸検出手段9からの検出信号Sdでオン/オフされるスイッチ手段4cを介してミキシング処理部4bに供給される。従って機体が地上にある場合には離着陸検出信号SdがL(低レベル)となり、スイッチ手段4cはオフに制御され、信号処理部4aの出力Seがミキシングされないこととなる。一方、機体が離陸して離着陸検出信号SdがH(高レベル)になれば、スイッチ手段4cはオンに制御され、信号処理部4aの出力Seが操縦信号Sbとミキシングされ、サーボ制御信号Scとしてサーボアクチュエータ5へ出力されるため、結果的に飛行中は常時機首方位の安定化が図られることになる。(H,Lの極性は逆でもよい。)なお図1Bのスイッチ手段4cは信号処理部4aの入力側に設けてもよいし、信号処理部4a内の各機能ブロックの間に設けてもよい。或いは図2Aに示すように、離着陸検出信号Sdによる制御によって増幅処理部4a2の増幅率をゼロまたは小さくすることもできる。

0013

さらにスイッチ手段4cにフェードインフェードアウト回路を設け、信号Seのオン/オフ時に過大な信号がミキシング処理部4bに入力されたり、またトランジェント現象が生じないようにすることもできる。一方、機首方位の安定化の機能を抑制する場合には図2Bに示すように互いに安定化条件の設定の異なる第1,第2信号処理部4a−1,4a−2を設けておき、離着陸検出信号SdのL/Hに応じてスイッチ手段4cの可動接点aを固定接点bまたはc側に切換えるようにすればよい。

0014

図3Aは離着陸検出手段9を構成するために機械的な離着陸スイッチ9aを機体のランディングギヤ(スキッド)Lgに設けた場合の一例を示したものである。ただしヘリコプタは一般にロータの回転方向によって機体が右もしくは左側に傾いた状態でホバリングするため離着陸スイッチ9aは機体の傾く側のスキッドに取り付け、着陸時は最初に接地し、離陸時には地面から最後に離れるようにセットするのが望ましい。さらに機体の重量配分(重心位置)や傾斜した地面の状態により離着陸時のスキッドが最初に接地する位置及び最後まで地面に接地している位置が異なることがあるため、離着陸スイッチ9aを図3Bに示すようにスキッドの前後左右複数取り付け、各スイッチで検出された離着陸状態を離陸時の場合と着陸時に分けて論理回路9eで判定処理を行い、図4Bに示すように機体全体の離着陸検出信号Sdを得ることができる。このようにすると、接地面の傾きや機体の重量配分(重心位置)の影響を受けることなく正確な離着陸状態を検出することができる。

0015

また図5に示すように離着陸検出手段9を構成するために、圧力センサ9b1〜9b4を複数使用し、その出力信号接地圧力値)をそれぞれのコンパレータ比較器)9d1〜9d4に入力する。また前述のコンパレータにはしきい値として設定圧力ベルが入力されているため、接地圧力が設定値以下になればその圧力センサ取付位置では機体が離陸したと判定して、論理回路9eへと信号を出力する。そして論理回路9eでは各コンパレータの出力信号をもとに離着陸状態を判定して、図5Bに示すように機体全体の離着陸検出信号Sdを得ることもできる。このようにすると離着陸スイッチがスイッチとして機能しにくいでこぼこな地面、降雪地、軟弱な地面などでもより正確に機体の離着陸状態を検出することができる。

0016

以上、この発明の実施例を機首方位角の安定化を例にして説明したが、この発明による遠隔飛行制御システムはその他の機体制御系であるピッチ制御系(主に機体の縦運動ピッチング)に関する制御系)やロール制御(主に機体の横運動ローリング)に関する制御系)にも適用することができる。図6は本発明を機首方位系に加えてピッチ系ロール系にも適用した場合のハードウエア構成ブロック図を示したもので、図10及び図1と対応する部分に同じ符号を付してある。図6Bに示すように機体の離着陸状態に応じて各制御系のスイッチ手段を自動的にオン/オフすることができる。

0017

またこの発明による遠隔飛行制御システムはCPUを用いたディジタル信号処理回路を用いて実現することもできる。図7は機体の角速度や姿勢角、機首方位角、速度、加速度などの運動状態を測定するストラップダウン方式の運動測定装置3′を使用し、CPUを使用した飛行制御装置4′を持つ遠隔飛行制御システムの構成ブロック図である。図中において運動測定装置3′から出力された機体のピッチ軸、ロール軸、ヨー軸に対応する角速度信号Sp,Sr,Syや各軸方向の加速度信号図7Bに示されるA/Dコンバータ4a4を介してCPU4a5に取り込まれ、各種のフィルタリング処理、増幅処理等が施されてからD/Aコンバータ4a6を介して変換処理部4a7へ出力される。途中CPU4a5は離着陸検出信号SdをA/Dコンバータ4a4から読み込んでいるため信号Sdの状態によって前述の各種処理が施された信号をそのままD/Aコンバータ4a6へ出力したり、また出力を停止するように動作する。さらに変換処理部4a7の処理によって、その出力信号はミキシング処理可能なように変換されているため、ミキシング処理部4bで操縦信号Sbとミキシングされて対応するサーボ制御信号Scp,Scr,Scyとしてサーボアクチュエータ5,5Mへ出力される。

0018

なお、図7BのCPU4a5の演算処理フローチャートメインルーチンの一例を図8Aに、サブルーチンの一例を図8Bに示す。

発明の効果

0019

以上説明したように、この発明は離着陸検出手段9を設け、レートセンサ3もしくは運動測定装置3′で検出された離着陸時の機体振動が機体を安定化させるためのサーボ制御信号として出力されないように、またさらに姿勢を保持させるためのサーボ制御信号として出力されないように操縦信号Sbとミキシング処理する以前の段階で信号成分のレベルをゼロまたは小さく制御することによって機体の自励振動を防止し、地上共振現象による機体破損を防止できる効果が得られる。

図面の簡単な説明

0020

図1Aはこの発明を無人ヘリコプタの機首方位制御系へ適用した実施例の構成を示すブロック図、BはAのミキシングアンプ4の一例を示すブロック図。
図2図1Aのミキシングアンプ4の他の例を示すブロック図。
図3Aは離着陸検出手段を構成するために、離着陸スイッチを機体のランディングギヤ(スキッド)に設けた場合のヘリコプタの正面図、Bは離着陸スイッチをスキッドの前後左右の4点に設けた場合のスキッドの底面図。
図4Aは図3Bの離着陸検出手段9の一例を示すブロック図、Bはその波形図。
図5Aは図3Bの離着陸検出手段9の他の例を示すブロック図、Bはその要部の波形図。
図6Aは本発明を全ての機体制御系へ適用した場合の実施例を示すブロック図、BはAのミキシングアンプ4の一例を示すブロック図。
図7Aは本発明の他の実施例を示すブロック図、BはAの飛行制御装置4′の一例を示すブロック図。
図8図7BのCPUの演算処理の一例を示すフローチャート。
図9図8Aのサーボ制御信号加算演算出力処理S5 の一例を示すフローチャート。
図10Aは従来の無人ヘリコプタの遠隔飛行制御システムのブロック図、BはAのミキシングアンプ4の一例を示すブロック図。
図11サイクリックピッチコントロールによりヘリコプタのメインロータのティップパスプレーンが水平に保持される状態を示す図。

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