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技術 リチウムイオン二次電池の急速充電方法

出願人 三洋電機株式会社
発明者 玉井幹隆雨堤徹
出願日 1994年7月29日 (26年4ヶ月経過) 出願番号 1994-178431
公開日 1996年2月16日 (24年10ヶ月経過) 公開番号 1996-045550
状態 特許登録済
技術分野 二次電池の保守(充放電、状態検知)
主要キーワード オンタイマー スイッチング部材 オフタイマー 商用電圧 最終電圧 禁止回路 定電流充電回路 過充電量
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (9)

目的

極めて簡単な充電回路で、電池性能の低下を防止して短時間で急速充電する。

構成

リチウムイオン二次電池の急速充電方法は、充電の最初から一定の周期でリチウムイオン二次電池の電池電圧を検出し、検出電圧設定電圧以上であると次回に電池電圧を検出するまでは充電を休止し、検出電圧が設定電圧よりも低いと次回に電池電圧を検出するまでは充電を継続し、さらに、リチウムイオン二次電池の電池電圧を検出する周期を、1周期の充電量が電池満充電容量の5%以下となるように設定している。

概要

背景

リチウムイオン二次電池急速充電する方法として、定電流充電した後、定電圧電流切り換える方法が特開平3−251054号公報に記載される。この公報に記載される充電方法は、電池電圧設定値になるまでは定電流充電し、電圧が設定値に上昇した後は、電池の電圧が設定値以上に上昇しないように、定電圧充電に切り換えるものである。この充電方法は、定電流充電する充電電流を大きくすることによって満充電する時間を短くできる。しかしながら、電池の最大充電電流は、電池性能を低下させない値に制限されるので、充電電流をそれほど大きくできない。

この欠点を解消する充電方法が、特開平2−119539号公報に記載されている。この公報に記載される充電方法は、最初に定電流充電するときの電池の最終電圧である設定電圧を、その後に定電圧充電する設定電圧よりも高くすることによって、二次電池を満充電する時間を短くするものである。この充電方法は、最初に設定電圧を高くして定電流充電するので、定電流充電するときの充電量を多くして、トータルの充電時間を短縮できる。さらにこの充電方法は、定電流充電するときの設定電圧を高くするほど充電時間を短くできる。しかしながら、定電流充電するときに設定電圧を高くすると、副反応によって、リチウムイオン二次電池の電池性能を低下させる弊害が発生する。

充電を開始した最初から、リチウムイオン二次電池を定電圧充電すると、副反応による弊害を防止できるが、トータルの充電時間が長くなる。したがって、この充電方法も、充電時間を短縮することと、電池性能の低下を防止することとは互いに相反する性質であって両者を満足することができない。

本発明者は、この欠点を解決することを目的に、充電と停止とを繰り返すパルス充電によって、電池性能の低下を防止して、充電時間を短縮する技術を開発した(特開平6−113474号公報)。この充電方法は、充電を開始した最初は、電池電圧が第1の電圧に上昇するまでは定電流充電し、その後、第1の電圧に規制してパルス充電することによって、短い時間で充電量を多くするものである。パルス充電の後に第2の電圧で定電圧充電して満充電する。この充電方法は、パルス充電する工程において、電池の電圧を第1の電圧に規制して充電するが、充電と休止とを繰り返すので、副反応による電池性能の低下を防止できる。また、第2の電圧よりも高い電圧である第1の電圧に規制して充電するので、充電時間を短くできる。パルス充電した後、電池の設定電圧を低くして第2の電圧で定電圧充電する。

しかしながら、この充電方法は、充電を開始した最初に定電流充電し、その後にパルス充電し、さらに最後には定電圧充電して満充電するので、充電回路が複雑になる欠点がある。定電流充電回路と、パルス充電回路と、定電圧充電回路とを必要とするからである。

本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、極めて簡単な充電回路で、電池性能の低下を防止して短時間で充電できるリチウムイオン二次電池の急速充電方法を提供することにある。

概要

極めて簡単な充電回路で、電池性能の低下を防止して短時間で急速充電する。

リチウムイオン二次電池の急速充電方法は、充電の最初から一定の周期でリチウムイオン二次電池の電池電圧を検出し、検出電圧が設定電圧以上であると次回に電池電圧を検出するまでは充電を休止し、検出電圧が設定電圧よりも低いと次回に電池電圧を検出するまでは充電を継続し、さらに、リチウムイオン二次電池の電池電圧を検出する周期を、1周期の充電量が電池の満充電容量の5%以下となるように設定している。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
3件

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請求項1

充電休止とを繰り返してリチウムイオン二次電池パルス充電する方法において、充電の最初から一定の周期でリチウムイオン二次電池の電池電圧を検出し、検出電圧設定電圧以上であると次回に電池電圧を検出するまでは充電を休止し、検出電圧が設定電圧よりも低いと次回に電池電圧を検出するまでは充電を継続し、一定の周期で電池電圧を検出して検出電圧を設定電圧に比較して充電と休止を繰り返してパルス充電し、さらに、リチウムイオン二次電池の電池電圧を検出する周期を、1周期の充電量が電池の満充電容量の5%以下となるように設定することを特徴とするリチウムイオン二次電池の急速充電方法。

請求項2

充電と休止とを繰り返してリチウムイオン二次電池をパルス充電する方法において、充電を開始した最初からリチウムイオン二次電池をパルス充電すると共に、1周期の充電時間を電池の満充電容量の5%以下に設定し、さらに、充電の休止時間にリチウムイオン二次電池の開放電圧を検出し、検出されたリチウムイオン二次電池の開放電圧が設定値以上になるとパルス充電を停止することを特徴とするリチウムイオン二次電池の急速充電方法。

技術分野

0001

本発明はリチウムイオン二次電池急速充電する方法に関する。

背景技術

0002

リチウムイオン二次電池を急速充電する方法として、定電流充電した後、定電圧電流切り換える方法が特開平3−251054号公報に記載される。この公報に記載される充電方法は、電池電圧設定値になるまでは定電流充電し、電圧が設定値に上昇した後は、電池の電圧が設定値以上に上昇しないように、定電圧充電に切り換えるものである。この充電方法は、定電流充電する充電電流を大きくすることによって満充電する時間を短くできる。しかしながら、電池の最大充電電流は、電池性能を低下させない値に制限されるので、充電電流をそれほど大きくできない。

0003

この欠点を解消する充電方法が、特開平2−119539号公報に記載されている。この公報に記載される充電方法は、最初に定電流充電するときの電池の最終電圧である設定電圧を、その後に定電圧充電する設定電圧よりも高くすることによって、二次電池を満充電する時間を短くするものである。この充電方法は、最初に設定電圧を高くして定電流充電するので、定電流充電するときの充電量を多くして、トータルの充電時間を短縮できる。さらにこの充電方法は、定電流充電するときの設定電圧を高くするほど充電時間を短くできる。しかしながら、定電流充電するときに設定電圧を高くすると、副反応によって、リチウムイオン二次電池の電池性能を低下させる弊害が発生する。

0004

充電を開始した最初から、リチウムイオン二次電池を定電圧充電すると、副反応による弊害を防止できるが、トータルの充電時間が長くなる。したがって、この充電方法も、充電時間を短縮することと、電池性能の低下を防止することとは互いに相反する性質であって両者を満足することができない。

0005

本発明者は、この欠点を解決することを目的に、充電と停止とを繰り返すパルス充電によって、電池性能の低下を防止して、充電時間を短縮する技術を開発した(特開平6−113474号公報)。この充電方法は、充電を開始した最初は、電池電圧が第1の電圧に上昇するまでは定電流充電し、その後、第1の電圧に規制してパルス充電することによって、短い時間で充電量を多くするものである。パルス充電の後に第2の電圧で定電圧充電して満充電する。この充電方法は、パルス充電する工程において、電池の電圧を第1の電圧に規制して充電するが、充電と休止とを繰り返すので、副反応による電池性能の低下を防止できる。また、第2の電圧よりも高い電圧である第1の電圧に規制して充電するので、充電時間を短くできる。パルス充電した後、電池の設定電圧を低くして第2の電圧で定電圧充電する。

0006

しかしながら、この充電方法は、充電を開始した最初に定電流充電し、その後にパルス充電し、さらに最後には定電圧充電して満充電するので、充電回路が複雑になる欠点がある。定電流充電回路と、パルス充電回路と、定電圧充電回路とを必要とするからである。

0007

本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、極めて簡単な充電回路で、電池性能の低下を防止して短時間で充電できるリチウムイオン二次電池の急速充電方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

本発明のリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、前述の目的を達成するために下記のようにしてリチウムイオン二次電池を充電する。本発明の急速充電方法は、充電と休止とを繰り返してリチウムイオン二次電池をパルス充電する方法を改良したものである。本発明の急速充電方法は、従来の充電方法のように、充電を開始した最初に定電流充電することなく、電池の充電を開始した最初から一定の周期で電池電圧を検出し、検出電圧を設定電圧に比較して充電と、休止とを切り換え、あるいはパルス充電を開始する。

0009

さらに、本発明の請求項1に記載するリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、充電を開始した最初から、一定の周期でリチウムイオン二次電池の電池電圧を検出し、検出電圧が設定電圧以上であると次回に電池電圧を検出するまでは充電を休止し、検出電圧が設定電圧よりも低いと次回に電池電圧を検出するまでは充電を継続し、一定の周期で電池の電圧を検出して検出電圧を設定電圧に比較して充電と休止を繰り返して充電する。さらに、本発明の急速充電方法は、リチウムイオン二次電池の電池電圧を検出する周期を、1周期の充電量を電池の満充電容量の5%以下とする時間に設定している。

0010

本発明の請求項2のリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、一定の周期で充電と休止とを繰り返すパルス充電を最初からスタートさせ、充電を休止するときに電池電圧を検出して、リチウムイオン二次電池の開放電圧を検出し、検出されたリチウムイオン二次電池の開放電圧を設定電圧に比較し、検出電圧が設定電圧以上になると満充電されたと判定してパルス充電を停止する。さらに、パルス充電する1周期の充電時間は、このときの充電量が電池の満充電容量の5%以下となる時間に設定する。

0011

請求項1のリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、一定の周期で電池電圧を検出し、検出電圧を設定電圧に比較して、充電と休止とを制御する。検出電圧が設定電圧以上であると充電を休止し、検出電圧が設定電圧よりも低いと充電する。この方法は、電池電圧を検出する周期でリチウムイオン二次電池がパルス充電される。充電中にリチウムイオン二次電池の電圧を検出すると、検出電圧は設定電圧よりも高くなるので、検出電圧を設定電圧に比較した後に、充電は休止される。充電を休止しているときに、電池の検出電圧を設定電圧に比較すると、電池が満充電されるまでは検出電圧が設定電圧よりも低くなる。このため、電池電圧を検出した後に、充電が再開される。電池が満充電になると、検出電圧が設定電圧以上になって充電は再開されない。

0012

検出電圧が設定電圧以上になった後、複数回は電池電圧を検出し、検出電圧が複数回設定電圧以上になったときに、リチウムイオン二次電池が満充電されたと判定して充電を完了することもできる。

0013

さらに、請求項2に記載するリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、電池電圧を検出して設定電圧に比較して充電と休止とを繰り返すのではなく、一定の周期で充電と休止とを繰り返して電池をパルス充電し、休止時間に電池電圧を検出して検出電圧を設定電圧に比較する方法である。この急速充電方法は、パルス充電する周期に同期して電池電圧を検出する。電池電圧を検出する時間は、充電を休止して電池電圧が所定の電圧に低下した後、たとえば、充電を休止した後1ミリ秒以上経過したときである。充電を休止した直後は電池電圧が上昇しているからである。

0014

さらに、請求項1と請求項2に記載する本発明のリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、定電流充電した後にパルス充電するのではなく、充電を開始した最初から電池電圧を検出して充電状態休止状態とを切り換え、あるいは強制的にパルス充電を開始する。

0015

請求項1に記載する急速充電方法は、リチウムイオン二次電池を充電する電圧が設定電圧になるまでは、一定の周期で電池電圧を検出するが連続して充電される。充電状態で電池電圧を検出しても、電池電圧が設定電圧よりも低いからである。充電状態における電池電圧が設定電圧よりも高くなると、パルス充電に移行する。充電状態で設定電圧よりも高くなると、充電が休止されるからである。この状態を図1に示している。

0016

請求項2に記載する急速充電方法は、充電を開始した最初からリチウムイオン二次電池をパルス充電する。したがって、リチウムイオン二次電池の電圧は図2に示すように次第に上昇する。

0017

パルス充電するときの、1回の充電量、すなわち1周期の充電量は、電池の満充電容量の5%以下となるように設定している。このようにしてリチウムイオン二次電池を急速充電する本発明の方法は、定電流充電回路と定電圧充電回路を使用することなく、極めて簡単な充電回路で、リチウムイオン二次電池を短時間に急速充電できる。

0018

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための充電方法を例示するものであって、本発明は、急速充電の方法を下記の方法に特定しない。

0019

図3は、直列接続された2個のリチウムイオン二次電池を内蔵するパック電池3の充電回路を示す。この充電回路は、直流電源1と、スイッチング部材(SW1)と、制御回路2とを備える。直流電源1は、入力される商用電圧である交流100Vを、パック電池3の充電に適した電圧の直流に変換する。スイッチング部材(SW1)は、トランジスターFET等の半導体スイッチング素子である。スイッチング部材(SW1)がオンのとき、リチウムイオン二次電池は充電され、スイッチング部材(SW1)がオフのときにリチウムイオン二次電池の充電は休止される。スイッチング部材(SW1)が一定の周期でオンオフに切り換えられて、リチウムイオン二次電池が充電される。制御回路2は、スイッチング部材(SW1)をオンオフに切り換えて、リチウムイオン二次電池をパルス充電する。

0020

この充電回路は下記のステップ図4に示すフローチャートでパック電池3を充電する。このフローチャートで充電されるリチウムイオン二次電池の電圧変化図1図5に示す。図5図1時間軸を長くした状態を示している。

0021

(1)制御回路2は、リチウムイオン二次電池の電圧(Vc)を周期xで検出する。図5は、制御回路2が3msecの周期で電池電圧を検出して、スイッチング部材(SW1)をオンオフする状態を示している。

0022

制御回路2が電池電圧を検出する周期xは、1周期の充電量を電池の満充電容量の5%以下とする値に設定される。1周期の充電量を、電池の満充電容量の5%以下に設定するのは、リチウムイオン二次電池が過充電されると、電池のサイクル寿命が著しく低下するからである。本発明のリチウムイオン二次電池の充電方法は、特別な状態を除いて、パルス充電する周期を変化させない。したがって、満充電されないと判定して充電を開始すると、1周期の充電途中で過充電充電となっても充電は停止しない。この状態でリチウムイオン二次電池をパルス充電するとき、充電を開始した直後に満充電になったときに、リチウムイオン二次電池はもっとも過充電される。パルス充電する周期を短くすると、1周期の充電量が少なくなって過充電量を少なくできる。

0023

リチウムイオン二次電池を過充電するとサイクル寿命が急激に低下する状態を図6に示している。この図から明かなように、リチウムイオン二次電池は、過充電量を5%以下とする範囲においては、それほどサイクル寿命は低下しないが、これ以上に過充電すると急激に電池性能が低下する。さらに、リチウムイオン二次電池は、過充電量を満充電容量の3%以下にするとほとんど電池性能が低下せず、さらにまた、過充電量を1%以下にすると電池性能の低下はほとんど無視できる値になる。

0024

したがって、本発明のリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、パルス充電する1周期の充電量を、電池の満充電容量の5%以下に設定するが、好ましくは満充電容量の3%以下とし、さらに好ましくは1%以下に設定する。

0025

仮に、リチウムイオン二次電池の満充電容量を1000mAhとするとき、1周期の充電量を満充電容量の5%に設定するとすれば、1周期の充電量は50mAhとなる。充電量の50mAhは、充電電流を2Aとして90秒の充電量に相当する。したがって、1000mAhのリチウムイオン二次電池を2Aで充電し、1周期の充電量を満充電容量の5%に設定するとき、パルス充電の1周期は90秒となる。このリチウムイオン二次電池をパルス充電する1周期の充電量を、満充電容量の1%とするとき、1周期の時間は18秒となる。

0026

さらにパルス充電する周期を短くすることは、リチウムイオン二次電池の過充電量を効果的に少なくできる。ただ、パルス充電の周期が短過ぎると、制御回路2やスイッチング部材(SW1)に高速処理が要求されて部品コストが高くなる。また、図5に示すように、リチウムイオン二次電池の電圧は、スイッチング部材(SW1)をオンオフに切り換えた瞬間には変化せず、所定の電圧になるまでに約1msecを必要とする。したがって、パルス充電する最少の1周期は、好ましくは、1msecよりも長くするのがよい。

0027

(2)検出電圧(Vc)を設定電圧(Y)に比較する。設定電圧は、2個のリチウムイオン二次電池を電池に接続したパック電池3においては、8.4Vに設定される。検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)よりも小さいと、スイッチング部材(SW1)をオンにする。図1図5の領域Aで示す充電を開始して最初の時間帯は、充電中に電池電圧を検出しても、検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)である8.4Vよりも低いので、スイッチング部材(SW1)はオフ状態に切り換えられることはなく、連続的にオン状態となってリチウムイオン二次電池を急速充電する。

0028

(3)検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)以上であると、スイッチング部材(SW1)をオフにする。スイッチング部材(SW1)がオフに切り換えられて、連続充電からパルス充電に移行するのは、図1図5において領域Bの時間帯である。この時間帯になると、充電中の検出電圧(Vc)は設定電圧(Y)よりも高く、充電を休止するときの検出電圧(Vc)は設定電圧(Y)よりも低くなる。したがって、電池電圧を検出する毎に、スイッチング部材(SW1)がオンオフに切り換えられてパルス充電に移行する。

0029

(4)スイッチング部材(SW1)がオフに切り換えられると、カウンターカウント値をプラス1とする。カウンターは、図示しないが制御回路2に設けられている。

0030

(5)カウンターのカウント値が、記憶される設定回数(A)に比較される。カウンターのカウント値が、設定回数(A)よりも少ないと、(1)のステップにジャンプする。充電を休止する状態で、電池の検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)以上であると、(1)、(2)、(3)、(4)、(5)のステップにループされ、1回ループされる毎に、カウンターのカウント値が多くなり、ついにはカウンターのカウント値が設定回数(A)よりも大きくなって、充電が終了する。(5)のステップから(1)のステップにジャンプされて、電池の検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)よりも低くなると、スイッチング部材(SW1)がオンになって、カウンターがリセットされる。

0031

以上のようにしてリチウムイオン二次電池を急速充電する方法は、設定回数(A)電池電圧を検出して、設定電圧(Y)以上であるときに充電を終了する。ただし、本発明の急速充電方法は、検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)よりも低くなると、いつでも充電を再開して充電することもできる。

0032

さらに、図3に示す充電回路は、図7に示すステップでリチウムイオン二次電池を急速充電することもできる。この急速充電方法は、充電を開始した最初からリチウムイオン二次電池をパルス充電するもので、下記のステップで充電する。充電されるリチウムイオン二次電池の電圧は、図2図8に示す状態で変化する。図8図2の時間軸を長くした図である。

0033

(1)電池電圧を検出する。
(2)検出電圧(Vc)を設定電圧(Y)である8.4Vに比較する。充電を開始したリチウムイオン二次電池は、満充電されていないかぎり検出電圧(Vc)は設定電圧(Y)よりも高くなることはない。充電を開始したリチウムイオン二次電池が満充電電池であると、検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)よりも高くなるので、充電を終了する。

0034

(3)検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)よりも低いと、スイッチング部材(SW1)をオンに切り換える。この状態でリチウムイオン二次電池は充電される。
(4)制御回路2に内蔵されるオンタイマーが、スイッチング部材(SW1)をオンにする時間をカウントし、オン時間が経過するまでこのステップをループする。

0035

(5)オン時間が経過するとスイッチング部材(SW1)を強制的にオフに切り換える。
(6)制御回路2に内蔵されるオフタイマーが、スイッチング部材(SW1)をオフにする時間をカウントし、オフ時間が経過するまでこのステップをループする。

0036

その後、(1)〜(6)のステップをループして、リチウムイオン二次電池がパルス充電される。パルス充電されるリチウムイオン二次電池は、充電状態と休止状態とが一定の周期で繰り返される。充電時間と休止時間は、オンタイマーと、オフタイマーの設定時間で調整される。たとえば、オンタイマーとオフタイマーは、設定時間を1.5msecとする。オン時間とオフ時間とを1.5msecに設定すると、前記の急速充電方法と同じように3msecの周期でリチウムイオン二次電池を充電できる。ただし、オン時間とオフ時間とは、前記の方法と同じように、1周期の充電量を、電池の満充電容量の5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは1%以下とする値に設定することもできる。1周期の充電量を、電池の満充電容量の5%以下に設定するのは、前に述べたように、リチウムイオン二次電池を過充電して電池性能が低下するのを防止するためである。

0037

充電を休止する状態で、電池の検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)よりも高くなると、スイッチング部材(SW1)がオン状態となることなく、充電が終了される。この急速充電方法も、前記の方法と同じように、検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)以上になる回数をカウントし、設定回数(A)検出電圧(Vc)が設定電圧(Y)以上になると、充電を終了するようにすることもできる。

0038

以上の充電方法は、パック電池に内蔵された2個のリチウムイオン二次電池全体の電圧を検出して、充電状態を制御しているが、それぞれのリチウムイオン二次電池の電圧を検出して充電状態を制御することもできる。複数のリチウムイオン二次電池の電圧を検出して充電状態を制御する充電方法は、電圧が最大となる電池電圧で充電状態を制御する。

0039

以上のステップで充電されるパック電池3は、直列に接続された2つのリチウムイオン二次電池の電圧を検出して電池の過充電を防止する過充電禁止回路を内蔵している。過充電禁止回路4は、図3に示すように、電池電圧を基準電圧に比較する差動アンプ5と、差動アンプ5の出力でオンオフされるMOSFETと、MOSFETと並列に接続されたコンデンサーCと、コンデンサーCとMOSFETに電力を供給する定電流源6と、コンデンサーCの両端の電圧が入力されるインバーター7とを備える。インバーター7の出力信号は、スイッチング部材(SW1)をオン状態から強制的にオフに切り換える。スイッチング部材(SW1)は、インバーター7の出力信号が”Low”になると強制的にオフに切り換えられる。

0040

過充電禁止回路4は下記の動作をして、リチウムイオン二次電池の過充電を防止する。
(1) リチウムイオン二次電池の電圧が、基準電圧である8.6Vよりも低いとき、差動アンプ5の出力は”High”となる。+側の入力電圧が、−側の入力電圧よりも高くなるからである。
(2) 差動アンプ5の”High”信号は、MOSFETをオン状態とする。
(3) オン状態のMOSFETは、コンデンサーCの両端をショートする。したがって、コンデンサーCの両端電圧は0V、すなわち”Low”となる。
(4) コンデンサー両端の”Low”信号は、インバーター7に入力され、インバーター7は”High”信号を出力する。
(5) インバーター7の”High”信号は、スイッチング部材(SW1)をオフ状態とすることがない。スイッチング部材(SW1)は、インバーターから”Low”信号が入力されたときに、オフ状態に切り換えられるように設計されている。したがって、スイッチング部材(SW1)は、制御回路2の出力信号でオフ状態に切り換えられることはない。

0041

(6)リチウムイオン二次電池の電圧が基準電圧である8.6Vよりも高くなると、差動アンプ5の出力は”Low”となる。差動アンプ5の−側入力電圧が、+側入力電圧よりも高くなるからである。
(7) 差動アンプ5の”Low”信号は、MOSFETをオフ状態とする。
(8) MOSFETがオフになると、定電流源6はコンデンサーCを充電し、コンデンサーC両端の電圧は次第に上昇する。コンデンサーCの電圧上昇は、定電流源6の電流とコンデンサーCの容量で変化する。定電流源6の電流が小さく、コンデンサーCの容量が大きいと、コンデンサーC両端の電圧上昇は遅くなる。コンデンサーCの容量と、定電流源6の電流は、例えば、MOSFETがオフになって約10msec後に、インバーター7の入力が”Low”から”High”となる値に設計される。
(9) コンデンサーCの電圧が上昇してインバーター7に”High”が入力されるようになると、インバーター7の出力は”High”から”Low”となる。(10) インバーター7の”Low”は、スイッチング部材(SW1)を強制的にオフ状態として、リチウムイオン二次電池の充電を停止する。

0042

この過充電禁止回路4は、リチウムイオン二次電池の電圧が、10msec以上の時間連続して、8.6V以上になると、スイッチング部材(SW1)を強制的にオフにして過充電を防止する。電圧が8.6V以上になっても、その時間が連続して10msecを越えないときには、コンデンサーC両端の電圧がインバーター7の入力を”High”としないので、スイッチング部材(SW1)はオフにならない。過充電禁止回路4は、基準電圧を調整して、スイッチング部材(SW1)をオフにする異常電圧値を調整できる。また、コンデンサーCの容量と、定電流源6の電流とを調整して、リチウムイオン二次電池が異常電圧値に上昇したときに作動させる時間を調整できる。

0043

図3の過充電禁止回路4は、パック電池全体の電圧を検出して、スイッチング部材(SW1)を制御する。過充電禁止回路は、それぞれの電池の電圧を検出し、何れかの電池の電圧が一定時間以上に渡って基準電圧よりも高くなると、スイッチング部材(SW1)を強制的にオフとすることもできる。

発明の効果

0044

本発明のリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、極めて簡単な充電回路で、電池電圧が高くなると電池性能の低下しやすいリチウムイオン二次電池を、電池性能を低下させることなく短時間で急速充電できる特長がある。それは、本発明の急速充電方法が、従来のように、充電を開始した最初は定電流充電し、電池電圧が設定電圧になると、定電流充電を定電圧充電に切り換えて満充電するのにかわって、一定の周期で電池電圧を検出して検出電圧を設定電圧に比較して、充電状態と休止状態とに切り換え、あるいは、一定の周期でパルス充電して休止時の電圧を設定電圧に比較して、充電状態を制御するからである。この充電方法は、従来のように定電流充電回路と、定電圧充電回路を必要としない。電池電圧を検出してスイッチング部材をオンオフに制御する、極めて簡単な回路でリチウムイオン二次電池を急速充電できる特長がある。

0045

さらに、本発明のリチウムイオン二次電池の急速充電方法は、一定の周期で電池電圧を検出する1周期の充電量、あるいは、パルス充電する1周期の充電量を、電池の満充電容量の5%以下となるように設定して充電するので、極めて簡単な充電回路で急速充電できるにもかかわらず、リチウムイオン二次電池の過充電による電池性能の低下を防止して急速充電できる特長がある。

図面の簡単な説明

0046

図1本発明の急速充電方法で充電されるリチウムイオン二次電池の電圧変化を示すグラフ
図2本発明の急速充電方法で充電されるリチウムイオン二次電池の電圧変化を示すグラフ
図3本発明の急速充電方法に使用する充電器の回路図
図4本発明の急速充電方法でリチウムイオン二次電池を充電するフローチャート図
図5本発明の急速充電方法で充電されるリチウムイオン二次電池の電圧変化を示すグラフ
図6リチウムイオン二次電池の過充電に対するサイクル寿命の低下を示すグラフ
図7本発明の急速充電方法でリチウムイオン二次電池を充電するフローチャート図
図8本発明の急速充電方法で充電されるリチウムイオン二次電池の電圧変化を示すグラフ

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0047

1…直流電源
2…制御回路
3…パック電池
4…過充電禁止回路
5…差動アンプ
6…定電流源
7…インバーター
SW1…スイッチング部材
C……コンデンサー

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