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技術 水系アンダーコート組成物

出願人 共栄社化学株式会社
発明者 尾崎嘉昭細井弘之
出願日 1994年7月28日 (26年5ヶ月経過) 出願番号 1994-197950
公開日 1996年2月13日 (24年10ヶ月経過) 公開番号 1996-041381
状態 拒絶査定
技術分野 塗料、除去剤
主要キーワード ダンピング性 施工ライン アンダーコート組成物 廃車処理 ポリ塩化ビニルプラスチゾル 残留内部応力 アクリル共重合体エマルション 積算重量
関連する未来課題
重要な関連分野

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目的

成膜時の焼付け工程の有無を問わず、常温乾燥でも収縮亀裂を発生することなく被着体に対して強固な接着性を有する制振性防音性に優れた耐チッピング性水系アンダーコート組成物を提供する。

構成

水分散性ウレタン樹脂粒子架橋されたミクロゲル構造を有する水分散性アクリル樹脂、及び無機質系充填材から実質的に構成されることを特徴とする水系アンダーコート組成物。

概要

背景

近年、自動車産業界は地球環境問題、省資源、並びに高機能化等の問題に直面しており、塗料等の塗装工程において排出される有機溶剤構造物リサイクルの際に発生する環境汚染物質を含む原材料の見直しが要求されている。特に有機系塩素化合物燃焼による環境汚染の問題がクローズアップされるに至っている。

従来から、自動車等の底面部の防錆及び耐チッピングを目的としたアンダーコート材としてポリ塩化ビニルプラスチゾル組成物が多用されてきた。これは亜鉛メッキ鋼板カチオン電着鋼板ポリ塩化ビニルプラスチゾル接着性を向上させるためにポリアマイド系やブロック化イソシアネート系の接着性向上剤が開発されるに至ったためで、これらにより耐チッピング性飛躍的に向上した。しかしながら、従来のアンダーコート材に含有されるポリ塩化ビニル樹脂はその廃車処理時の焼却によって多量の塩素ガスが発生するため環境汚染の原因となっている。また、これらを施工する際のライン作業環境の改善、省エネルギー要求による焼付け工程の低温化、短縮化も望まれている。このためアンダーコート材においても脱塩ビニル化が進められており、下記のようにポリ塩化ビニル系アンダーコート材に代わる種々の代替コーティング材が提案されている。

その中で、溶剤排出量の少ない水系コーティング組成物が注目されているが、かかる組成物被着体との接着性、耐水性、耐チッピング性及び耐ブリスター性等に問題があり、これらを兼ね備えた耐チッピングコーティング材の開発は困難を極めているのが現状である。これらの諸問題を解決したコーティング材としては、水溶性樹脂水分散性樹脂、及びガラス転移温度(Tg)が−10℃以下のアクリル変性ブタジェン系重合体よりなる耐チッピング性の良好な高防錆の塗料組成物を挙げることができる(特開平4−142375号公報)。

また、水溶性樹脂とTgの異なるコアシェル型構造(高Tgを有する芯部と低Tgの殻部からなる二重構造を有する)微粒子からなる水性塗料組成物を挙げることができる(特開昭59−136361号公報)。

さらに、水分散性アルキッド樹脂アクリル共重合体エマルションを配合したもの(特公昭62−31748号公報)等、水溶性或いは水分散性樹脂を用いることにより、塗膜防錆性強化する方法が提案されている。

概要

成膜時の焼付け工程の有無を問わず、常温乾燥でも収縮亀裂を発生することなく被着体に対して強固な接着性を有する制振性防音性に優れた耐チッピング性水系アンダーコート組成物を提供する。

水分散性ウレタン樹脂粒子架橋されたミクロゲル構造を有する水分散性アクリル樹脂、及び無機質系充填材から実質的に構成されることを特徴とする水系アンダーコート組成物。

目的

また、セッティング常温乾燥時における収縮や亀裂を防止するためには、ポリマーのTgを下げるか、或いは造膜剤造膜助剤等の可塑剤を添加し最低造膜温度MFT)を低くする方法があるが、この方法では焼付け時膨れを発生したり、皮膜軟化をきたし耐チッピング性を悪化させたり、制振性、防音性を低下させる等の原因となる。本発明はかかる従来技術の問題点を解決するために創案されたものであり、その目的とするところは成膜時の焼付け工程の有無を問わず、常温乾燥でも収縮亀裂を発生することなく被着体に対して強固な接着性を有する制振性、防音性に優れた耐チッピング性水系アンダーコート組成物を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
4件
牽制数
5件

この技術が所属する分野

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請求項1

水分散性ウレタン樹脂粒子架橋されたミクロゲル構造を有する水分散性アクリル樹脂、及び無機質系充填材から実質的に構成されることを特徴とする水系アンダーコート組成物

請求項2

水分散性ウレタン樹脂が100重量部(固形分)に対して、水分散性アクリル樹脂が10〜100重量部(固形分)、無機質系充填材が50〜300重量部(固形分)であることを特徴とする請求項1記載の水系アンダーコート組成物。

請求項3

水分散性ウレタン樹脂が、100%モジュラス値で3Kg/cm2 〜150Kg/cm2 の範囲にある皮膜強度を有することを特徴とする請求項1又は2記載の水系アンダーコート組成物。

技術分野

上記条件で作成した試験板膜厚500μm)を1.0mm間隔でクロスカットし、ナット落下法(M−4ナット重量測定)により塗膜層破壊され下地露出するまでのナットの積算重量を評価する。

背景技術

0001

本発明は自動車等の床裏に塗装する水系アンダーコート組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、亜鉛メッキ鋼板電着塗装鋼板等の自動車用鋼板に塗装する水系アンダーコート組成物であり、成膜時の焼付け工程の有無を問わず、常温乾燥でも収縮亀裂を発生することなく被着体に対して強固な接着性を有する自動車用耐チッピング性アンダーコート組成物に関する。また本発明によるアンダーコート組成物は、適度な柔軟性を兼ね備え、走行時の路面からの飛石による衝撃からボディーを保護し、チッピングによる錆の発生を防止する。さらに、本発明は施工された鋼板制振性を付与し、防音効果発現する柔軟かつ接着性の良い皮膜を形成しうる自動車用アンダーコート組成物に関する。

0002

近年、自動車産業界は地球環境問題、省資源、並びに高機能化等の問題に直面しており、塗料等の塗装工程において排出される有機溶剤構造物リサイクルの際に発生する環境汚染物質を含む原材料の見直しが要求されている。特に有機系塩素化合物燃焼による環境汚染の問題がクローズアップされるに至っている。

0003

従来から、自動車等の底面部の防錆及び耐チッピングを目的としたアンダーコート材としてポリ塩化ビニルプラスチゾル組成物が多用されてきた。これは亜鉛メッキ鋼板、カチオン電着鋼板とポリ塩化ビニルプラスチゾルの接着性を向上させるためにポリアマイド系やブロック化イソシアネート系の接着性向上剤が開発されるに至ったためで、これらにより耐チッピング性飛躍的に向上した。しかしながら、従来のアンダーコート材に含有されるポリ塩化ビニル樹脂はその廃車処理時の焼却によって多量の塩素ガスが発生するため環境汚染の原因となっている。また、これらを施工する際のライン作業環境の改善、省エネルギー要求による焼付け工程の低温化、短縮化も望まれている。このためアンダーコート材においても脱塩ビニル化が進められており、下記のようにポリ塩化ビニル系アンダーコート材に代わる種々の代替コーティング材が提案されている。

0004

その中で、溶剤排出量の少ない水系コーティング組成物が注目されているが、かかる組成物は被着体との接着性、耐水性、耐チッピング性及び耐ブリスター性等に問題があり、これらを兼ね備えた耐チッピングコーティング材の開発は困難を極めているのが現状である。これらの諸問題を解決したコーティング材としては、水溶性樹脂水分散性樹脂、及びガラス転移温度(Tg)が−10℃以下のアクリル変性ブタジェン系重合体よりなる耐チッピング性の良好な高防錆の塗料組成物を挙げることができる(特開平4−142375号公報)。

0005

また、水溶性樹脂とTgの異なるコアシェル型構造(高Tgを有する芯部と低Tgの殻部からなる二重構造を有する)微粒子からなる水性塗料組成物を挙げることができる(特開昭59−136361号公報)。

発明が解決しようとする課題

0006

さらに、水分散性アルキッド樹脂アクリル共重合体エマルションを配合したもの(特公昭62−31748号公報)等、水溶性或いは水分散性樹脂を用いることにより、塗膜防錆性強化する方法が提案されている。

0007

ところで、自動車用アンダーコート材に求められる性能は耐チッピング性、制振性、及び防音性であり、これらの要求を満足させるためには、皮膜物性が良くダンピング性に優れた皮膜硬度を有しかつ厚膜に塗布する必要がある。しかしながら、上記の水分散性樹脂を用いたコーティング材はその水の蒸発潜熱が大きい故、従来からの塩化ビニルプラスチゾルのような高温焼付施工ラインに適用した場合、膨れが発生する等の問題が生ずる。

0008

また、焼付け工程を経ず常温乾燥で皮膜化する場合には、水分散性樹脂に特有の乾燥による体積減少のため収縮や亀裂が発生し、その残留内部応力により素地との接着性に欠ける等の欠点があった。これらの欠点を解決するためには以下に記した方法が一般的に採用されているが、全ての性能を満足するものではなく依然改良が求められている。例えば、焼付け時の膨れを防止するためには塗料の高固形分化感熱ゲル化剤の使用などの方法があるが、この方法では塗料が高粘度になってスプレー塗装が困難であったり、夏場のように塗料が高温で貯蔵された時、その貯蔵安定性を損なったりする等の欠点がある。

課題を解決するための手段

0009

また、セッティング常温乾燥時における収縮や亀裂を防止するためには、ポリマーのTgを下げるか、或いは造膜剤造膜助剤等の可塑剤を添加し最低造膜温度MFT)を低くする方法があるが、この方法では焼付け時に膨れを発生したり、皮膜の軟化をきたし耐チッピング性を悪化させたり、制振性、防音性を低下させる等の原因となる。本発明はかかる従来技術の問題点を解決するために創案されたものであり、その目的とするところは成膜時の焼付け工程の有無を問わず、常温乾燥でも収縮亀裂を発生することなく被着体に対して強固な接着性を有する制振性、防音性に優れた耐チッピング性水系アンダーコート組成物を提供することにある。

0010

本発明者らはかかる目的を達成すべく鋭意研究した結果、本発明の完成に至った。即ち、本発明は水分散性ウレタン樹脂粒子架橋されたミクロゲル構造を有する水分散性アクリル樹脂、及び無機質系充填材から実質的に構成されることを特徴とする水系アンダーコート組成物である。

0011

本発明の水系アンダーコート組成物は水分散性ウレタン樹脂100重量部(固形分)に対して、水分散性アクリル樹脂10〜100重量部(固形分)、無機質系充填材が50〜300重量部(固形分)となる配合が好ましく、かかる配合割合の水系アンダーコート組成物は焼付け或いは常温乾燥の両方の成膜条件下において、収縮亀裂等の塗膜欠陥がなく、優れた耐チッピング性、制振性、及び防音性を有する。

0012

本発明で用いる水分散性ウレタン樹脂はその樹脂皮膜が比較的柔らかくて反溌弾性のあるものが良く、又本発明で用いる水分散性アクリル樹脂に配合して、それらが融合し、水分散性アクリル樹脂の皮膜硬さを柔らげ反溌弾性を与えるものであることが基本的に必要である。

0013

本発明で用いる水分散性アクリル樹脂は架橋構造のものを使用する。水分散性アクリル樹脂のTgは使用する水分散性ウレタン樹脂のモジュラス値によって適正範囲は異なるが、−30℃〜+40℃、好ましくは−5℃〜+30℃の範囲のものが常温乾燥時の収縮亀裂の防止に優れている。水分散性アクリル樹脂の架橋密度樹脂Tgにより異なる。Tgの低いものほど架橋密度が高く、Tgの高いものほど低くなるように調整するのが好ましい。

0014

粒子内架橋によるミクロゲル化の方法は、ラジカル重合可能な不飽和基を有する単量体とそれを1分子中に2個以上有する単量体とを共重合しても良いし、また互いに反応可能な官能基を有するラジカル重合可能な不飽和単量体を共重合し、重合過程或いは重合後に架橋反応させてもよい。

0015

常温乾燥型水系アンダーコート材においては、互いに反応可能な水溶性樹脂や水分散性樹脂により粒子間架橋による硬化皮膜を形成させようとした場合、皮膜の乾燥過程で逆に残留内部応力が大きくなり収縮亀裂を助長させるので好ましくない。

0016

本発明で使用する水分散性ウレタン樹脂はその樹脂皮膜強度が100%モジュラス値で3Kg/cm2 〜150Kg/cm2 であることが好ましく、その範囲内であれば市販のものも使用できる。例えばアイラックスS−1020(100%モジュラス,6Kg/cm2 )、S−1040(100%モジュラス,15Kg/cm2 )、S−2020(100%モジュラス,20Kg/cm2 )、S−5050L(100%モジュラス,16Kg/cm2 )、S−1085C(100%モジュラス,15Kg/cm2 )(以上商品名、保土ケ谷化学工業株式会社製)、ハイドランHW−111(100%モジュラス,32Kg/cm2 )、HW−301(100%モジュラス,15Kg/cm2 )、ボンディック1612NSC(100%モジュラス,15Kg/cm2 )(以上商品名、大日本インキ株式会社製)が挙げられる。なお、樹脂皮膜強度が150Kg/cm2 を越えるものであっても2種類以上混合使用することによりウレタン樹脂全体の樹脂皮膜強度を上記範囲内に設定することもできる。また後記合成例に示すように、ポリウレタン樹脂重合体の側鎖または末端に、カルボキシル基等のイオン性基を導入したり、またポリオールの一部にエチレンオキサイド等の親水性基を持つものを使用し水中に分散させ合成した自己乳化型ウレタン樹脂も使用できる。これらの水分散性ウレタン樹脂は単独または2種類以上を混合したものを配合してもよい。

0017

本発明で用いる水分散性ウレタン樹脂と水分散性アクリル樹脂との配合割合は樹脂固形分でウレタン樹脂100重量部に対してアクリル樹脂が10〜100重量部、好ましくは30〜100重量部の範囲において特に良好な皮膜物性が得られる。水分散性アクリル樹脂が100を越える場合には収縮、亀裂等により塗膜の被着体への接着性が不十分となり、10未満の場合には皮膜の接着性及び耐水性が悪く耐チッピング性に劣る。

0018

本発明に用いる水分散性アクリル樹脂は公知の方法で合成することができ、2種類以上の樹脂を混合して使用することができる。特に本発明の水分散性アクリル樹脂はラジカル重合可能な不飽和基を含有する単量体、および分子内に重合性不飽和基を2個以上有する単量体または互いに反応可能な官能基を有する重合性不飽和単量体との共重合体である。水分散性アクリル樹脂にラジカル重合可能な不飽和単量体としては、メチルメタアクリレートエチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアクリレート、メタクリレートが使用できる。その他にスチレンα−メチルスチレン、(メタ)アクリロニトリルビニルトルエン酢酸ビニル等も共重合成分として挙げられる。これらは、共にここに列挙したものに限定されるものではなく、それぞれこれらの1種または2種以上を配合使用することができる。

0019

本発明に用いる分子内に重合性不飽和基を2個以上有する単量体としては、ジビニルベンゼンエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジオールジアクリレート、N,N′−メチレンビスアクリルアミドトリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、トリビニルベンゼンオリゴエステル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。これらは、共にここに列挙したものに限定されるものではなく、それぞれこれらの1種または2種以上を配合使用することができる。

0020

また互いに反応性を有する官能基としてはカルボキシル基とメチロール基エポキシ基アジリジン基オキサゾリン基アミド基とメチロール基、メチロール基とエポキシ基及びその自己縮合ヒドロキシル基とメチロール基、カルボニル基ヒドラジン基シラノール基等があり、これらの官能基を有する重合性不飽和単量体としては(メタ)アクリル酸クロトン酸マレイン酸イタコン酸、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(1−アジリジル)エチルメタアクリレートアクロレイン、2−アセトアセトキシプロピルメタアクリレート、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。

0021

本発明における水分散性アクリル樹脂は乳化重合で合成することができ、当業者によく知られた方法で行うことができる。重合温度は使用する単量体や重合開始剤により異なるが、通常30℃〜90℃の範囲が適当である。

0022

水分散性アクリル樹脂の乳化重合に使用できる乳化剤には、アニオン性カチオン性ノニオン性のいずれの界面活性剤も使用できるが、併用するポリウレタン樹脂のイオン性により選定する必要がある。また塗膜の耐水性を向上させるため、アリール基あるいはラジカル重合可能な不飽和基を有する反応性乳化剤を使用することもできる。反応性乳化剤としてはラテムルS−120A,S−180A(商品名、花王株式会社製)、アクアロンHS−10,RN−20,ニューフロンティアA−229E(商品名、第一工業製薬株式会社製)、エレミノールJS−2(三洋化成工業株式会社製)等が挙げられる。

0023

重合開始剤としては一般的なもの、例えば、水溶性のものとして過硫酸カリウム過硫酸アンモニウム過硫酸ナトリウム過酸化水素、または水溶性アゾアミド化合物等が挙げられる。ラジカル重合可能な不飽和単量体に溶解するタイプの重合開始剤としてはイソブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド過酸化ベンゾイルアゾビスイソブチロニトリルアゾビスシア吉草酸等が挙げられる。またこれらのものに還元剤を加え低温で重合操作を行うこともできる。

0024

ミクロゲル化の操作、互いに反応性を有する単量体により架橋構造とする方法、及び架橋触媒が必要な反応については、それをモノマーに溶解するか、重合後に水相に添加して架橋させる。

0025

本発明の水系アンダーコート組成物において使用する無機質充填材には一般に炭酸カルシウムが用いられるが、カオリンケイソウ土タルク等も使用することができる。また軽量化の目的により有機無機の各種バルーン繊維素フィラーの使用が可能である。これらの充填材の配合量は過小の場合は接着性、耐水性に劣り、過大の場合は物性、施工時の亀裂の発生に影響を及ぼす等、アンダーコート組成物と素地との接着性に対して大きな要因となる。

0026

その他任意の添加剤としては増粘剤がある。調製した塗装液垂れなく一定膜厚に塗布するには、10000cps前後の粘度とチクソトロピー性が必要である。有機系ではヒドロキシエチルセルロースカルボキシメチルセルロース水溶性多糖類ポリアクリル酸塩会合性増粘剤等、また無機系としては無水シリカ(例えばアエロジル#200、日本アエロジル(株)製)、ベントナイト合成雲母金属石鹸等を用いることができる。また、このように高膜厚で塗布されたアンダーコート材の乾燥性を改善する方法として補助的に例えばポリビニルメチルエーテルポリプロピレングリコールシロキサンオキシアルキレン共重合体、アルキルフェノールアルキレンオキサイド脂肪族アルコールアルキレンオキサイド付加物プロピレンオキサイド−エチレンオキサイド共重合物無機塩等の感熱ゲル化剤を貯蔵安定性を損わない範囲で添加することも有効である。その他湿潤分散剤には界面活性剤、高分子界面活性剤水溶性高分子化合物等も用いることができる。

0027

また補助的に乾燥塗膜の表面を調整し、亀裂、小さいひび割れなどを防止するため、造膜剤、造膜助剤等も使用できる。これには、アルコールアルコールエーテル類等の使用が一般的である。その他にエマルション凍結防止剤防腐防カビ殺菌剤防錆剤等を配合してもよい。

0028

本発明の水系アンダーコート組成物の被着体への塗布は乾燥塗膜の厚さが300〜1000μmになるように塗布する。自動車用アンダーコート材の塗装方法は従来からスプレー方式で行われており、本発明の水系アンダーコート組成物の塗装もエアレス型スプレー塗装機で行うのが好ましい。但し、この場合の水系アンダーコート組成物の乾燥塗膜の厚さは一部3000μmに達する場合がある。被着体に塗布された本発明の水系アンダーコート組成物の加熱乾燥条件は常温で10〜30分間セッティングした後、少なくとも90℃で10分間予備加熱し、130〜140℃で20〜30分間加熱乾燥するのが好ましい。

0029

本発明による水系アンダーコート組成物は水分散性ウレタン樹脂および架橋されたミクロゲル構造を有する水分散性アクリル樹脂と無機質系充填材から構成されるため、常温乾燥及び焼付け乾燥時のセッティング中においても収縮亀裂がなく、焼付け時の膨れ限界も高い良好な皮膜が得られる等、常温乾燥、焼付け乾燥の両施工方法において良好な成膜性が得られる。

0030

これは、水分散性アクリル樹脂を内部架橋化することによって、エマルション樹脂の乾燥融着過程で発生する内部応力緩和する方向に働くためであると考えられる。そのため常温乾燥時においても金属面または金属塗装面、特に接着し難い(接着強度の得られない)厚膜電着塗装鋼板面に対しても、容易にかつ強固に接着させることができる。

0031

また本発明の水系アンダーコート組成物は従来の塩化ビニルプラスチゾルと同様に取り扱いが容易であり、貯蔵安定性が良く、長期間貯蔵しても極端粘度上昇が見られない。更に常温乾燥のみならず、加工時または塗装後の加熱処理によっても着色がなく、上塗り塗料を薄く塗布してもその変色を生じさせることがない。

0032

このように現状の自動車製造ライン等に適用した場合にも従来の塗装、焼付乾燥設備等に何ら改善を加えることなく置き換えることができるという特徴を持っている。また後施工(常温乾燥)型として使用した場合、省エネルギー化にも繋る。

0033

以下に実施例等を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。試験例中の試験方法は後述する。なお、文中部及び%は特記せぬ限り重量である。

0034

[水分散性アクリル樹脂の合成]
合成例 1
イオン交換水380.0部、ソルバライトS−80(商品名、アニオン型界面活性剤共栄社化学株式会社製)1.0部、ラテムルS−180A(商品名、反応性乳化剤花王株式会社製)7.0部を攪拌装置温度計窒素導入管コンデンサーを備えた1リットル4ツ口フラスコに計量し、窒素気流下で75℃〜80℃に加温した。次に下記のモノマー混合溶液の1/5重量及び2,2′−アゾビス[2メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド](商品名、VA−086和光純薬工業株式会社製)1.0部をイオン交換水50部に溶解した重合開始剤水溶液の1/5重量を加え、75℃で1時間初期重合した。その後、フラスコ中へ残りのモノマー混合物および重合開始剤水溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後さらに2時間同温度で熟成した。
メチルメタクリレート170.0部
N−ブチルアクリレート220.0部
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート20.0部
1,6ヘキサンジオールジアクリレート5.0部
メタクリル酸10.0部
──────────────────────────────
合 計 425.0部
こうして得られた水分散性アクリル樹脂の固形分は51.2%、Tgは−1.3℃であった。

0035

合成例 2
イオン交換水400.0部、ノニルフェノールEO6モル付加物1.0部を攪拌装置、温度計、窒素導入管、分水器を備えた1リットル4ツ口フラスコに計量し、窒素気流下で50℃〜55℃に加温した。次に下記のモノマーにアクアロンHS−10 8.0部、トリフェニルホスフィン0.5部を溶解した混合溶液の1/5重量及び過硫酸カリウムの5%水溶液30.0部、メタ亜硫酸ナトリウムの5%水溶液7.5部のそれぞれの1/5重量を添加し50℃で1時間初期重合した。その後、同温度で残りのモノマー混合溶液および重合開始剤水溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後80℃に昇温し同温度で3時間熟成し架橋反応を行った。
メチルメタクリレート225.0部
N−ブチルアクリレート100.0部
2−エチルヘキシルアクリレート50.0部
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート20.0部
メタクリル酸20.0部
グリシジルメタクリレート10.0部
──────────────────────────────
合 計 425.0部
こうして得られた水分散性アクリル樹脂の固形分は50.2%、Tgは16.8℃であった。

0036

合成例 3〜7、比較合成例 1〜3
合成例3,4は合成例1の方法に従い、合成例5〜7及び比較合成例1〜3は合成例2の方法に従い、表−1のモノマー配合比率で乳化重合を行い、それぞれの水分散性アクリル樹脂を得た。

0037

0038

[水分散性ウレタン樹脂の合成]
合成例 8
攪拌装置、温度計、窒素導入管、コンデンサーを備えた4ツ口フラスコ中に、ポリカーボネートジオール(分子量1958)294部を仕込み攪拌しながら減圧下(−220mmHg)120℃に加熱脱水を行った。次にフラスコ内温を70℃に下げ、窒素気流下でメチルエチルケトン600部、ジフェニルメタンジイソシアネート52部、ジブチル錫ジラウレート0.06部を仕込み70℃〜75℃で3時間30分反応させた。次いで、内温を40℃に下げてからジメチロールプロピオン酸7.8部を添加し70℃〜75℃で4時間反応させた。そしてポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーオキシエチレン鎖含有量8%、プロピレングリコールの分子量3200)7.7部を加え同温度で3時間反応させ高粘度透明樹脂液を得た。更に、その反応溶液中にノニオライトNS−50(商品名、非イオン界面活性剤共栄社化学株式会社製)42部を加え70℃〜75℃で30分間攪拌し透明粘稠溶液を得た。反応溶液の温度を55℃に下げ十分に攪拌しながら、その中へ50℃のイオン交換水340部を徐々に添加し乳白色の分散液を得た。最後にこのものを減圧下(−220mmHg)に55℃で4時間攪拌しながらメチルエチルケトンを溜去した。かくして固形分50%の青乳白色の水分散性ウレタン樹脂598gを得た。このものの乾燥樹脂皮膜の100%モジュラス値は5.0Kg/cm2 であった。

0039

合成例 9
上記合成例8と同じ反応装置を用い、窒素気流下でそのフラスコ中に、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド付加物(平均分子量3000,OH価56.1)を300部仕込み、1〜10mmHgで100〜120℃で、減圧脱水した後、40℃まで温度を下げてトリレンジイソシアネート52.2部を添加し、窒素気流下に80℃で3時間反応させウレタンプレポリマーを得た。このポリマーにジメチロールプロピオン酸9部を窒素気流下85〜95℃で5時間反応させカルボキシル基含有ウレタンプレポリマーを得た。このプレポリマーを80℃に保持し、ノニオライトNS−50(商品名、同上)18部を含有するイオン交換水360部中へホモミキサーで混合しながら乳化し、固形分約50%の青乳白色の水分散性ウレタン樹脂を得た。このものの乾燥樹脂皮膜の100%モジュラス値は4.0Kg/cm2 であった。

0040

上記合成例で得られた水分散性ウレタン樹脂及び本試験で使用した市販の水分散性ウレタン樹脂の特性値を表−2に示す。

0041

0042

[水系アンダーコート組成物の製造]
実施例 1〜10、比較例 1〜5
表−3の配合に従い、各水分散性樹脂、無機質系充填材、その他添加剤成分ニーダ攪拌装置に仕込み常温で30分間混練し、続いて減圧脱泡し水系アンダーコート組成物を調製した。さらに調製した水系アンダーコート組成物をドクターブレードで、厚さ0.8mmのカチオン電着鋼板にドライ膜厚が約500μmとなるように塗装し、常温乾燥及び加熱乾燥(10分間、常温セッティングした後、送風乾燥機で90℃×10分間→130℃×20分間乾燥)し試験板を作成した。

0043

0044

実施例及び比較例の組成物の塗膜性能評価方法を下記に示す。なお、実施例等の評価結果は表−3に示した。
[塗膜性能評価方法]
乾燥性
カチオン電着鋼板に乾燥膜厚が500〜4000μmになるように塗料組成物を傾斜塗装し、上記条件で加熱乾燥し、膨れ限界膜厚を確認する。膜厚3000μmで膨れのないものを○印、あるものを×印で示す。
収縮、亀裂
上記膜厚条件で塗料組成物を傾斜塗装し、上記条件で常温乾燥及び加熱乾燥により作成したアンダーコート皮膜の収縮、亀裂の有無を確認する。収縮、亀裂のないものを○印、あるものを×印で示す。
接着性
上記条件で乾燥した塗膜を爪で剥離し、凝集破壊かまたは界面破壊かを確認する。凝集破壊をcfで、界面破壊をafで示す。
耐チッピング性

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