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目的

原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムが低減しており、かつその品質の均一な低蛋白質米、およびその製造方法を提供する。

構成

原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理する。

効果

原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムも低減させることができる。また、蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきが少なく、品質がほぼ均一である。

概要

背景

腎臓病などの腎臓疾患により1日あたりの蛋白質の摂取量を制限される患者に対する食事は、一般患者とは全く異なるものであり、各種医療機関において調理施設調理人員等が余分に必要となることからその提供に多大な経費がかかり問題となっている。また在宅患者に対しては食事指導がなされるが、一般家庭で健康人とは別に蛋白質の摂取量を制限した食事を提供するのは極めて困難である。さらにこのような患者は、蛋白質の摂取量を制限されることから、食事の量そのものも少なくせざるをえず、特に各種ビタミン、脂質等を米飯以外の他の食品から摂取する必要上、主食である米飯については、その摂取量を極めて少なくせざるをえないため、満足できるだけの食感を得ることができないという問題点がある。

そこでこれらの対策として蛋白質の含有量を低減させたいわゆる低蛋白質米を使用して、調理を容易にするとともに食感の向上を図ることが考えられるが、従来の低蛋白質米は澱粉糊化した後、米粒状に成形し乾燥を行う等の工程で得た人造米か、この人造米に米粉を添加して米の香り付与したものか、酒造用高精白米代用したものであるので、炊飯特性が悪く良好な米飯が得にくく、また処理工程が繁雑で製造効率が悪いため高価であるという問題点がある。

またアレルギー体質の改善やアトピー治癒のために低アレルゲン化を目的とした低蛋白質米が種々提案されている。

特公平6−9472号公報には、米に蛋白質分解酵素を作用させ、該米中の塩溶性蛋白質の10%三塩化酢酸溶率が80%以上となるまで米中の蛋白質を加水分解し、可溶成分を除去することによってアレルゲンを低減させた低蛋白質米が開示されている。

特開平5−236889号公報には、グルテリン及び/又はプロミラン含量の低い米を塩水溶液で処理することにより、前記米中に含まれる分子量12,000〜30,000、30,000〜40,000及び50,000〜60,000の蛋白質を実質的に除去して得られる低蛋白質米が開示されている。

特開平5−292904号公報には、粉質米を塩水溶液で処理することにより、前記粉質米中に含まれる分子量12,000〜30,000、30,000〜40,000及び50,000〜60,000の蛋白質を実質的に除去して得られる低蛋白質米が開示されている。

さらに特開平5−292906号公報には、グロブリン含量粉質米を塩水溶液で処理することにより、前記粉質米中に含まれる分子量12,000〜30,000の蛋白質を実質的に除去して得られる低蛋白質米が開示されている。

概要

原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムが低減しており、かつその品質の均一な低蛋白質米、およびその製造方法を提供する。

原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理する。

原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムも低減させることができる。また、蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきが少なく、品質がほぼ均一である。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
5件

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請求項1

原料米塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液を前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で作用させることにより前記原料米中の蛋白質リン及びカリウムを低減させたことを特徴とする低蛋白質米。

請求項2

原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して、前記原料米中の蛋白質、リン及びカリウムを低減させることを特徴とする低蛋白質米の製造方法。

請求項3

原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから炊飯して米飯とすることを特徴とする低蛋白質米の加工方法

請求項4

原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから乾燥することを特徴とする低蛋白質米の加工方法。

技術分野

0001

本発明は低蛋白質米、その製造方法及びその加工方法に関し、特に原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムを低減した低蛋白質米、その製造方法及びその加工方法に関する。

背景技術

0002

腎臓病などの腎臓疾患により1日あたりの蛋白質の摂取量を制限される患者に対する食事は、一般患者とは全く異なるものであり、各種医療機関において調理施設調理人員等が余分に必要となることからその提供に多大な経費がかかり問題となっている。また在宅患者に対しては食事指導がなされるが、一般家庭で健康人とは別に蛋白質の摂取量を制限した食事を提供するのは極めて困難である。さらにこのような患者は、蛋白質の摂取量を制限されることから、食事の量そのものも少なくせざるをえず、特に各種ビタミン、脂質等を米飯以外の他の食品から摂取する必要上、主食である米飯については、その摂取量を極めて少なくせざるをえないため、満足できるだけの食感を得ることができないという問題点がある。

0003

そこでこれらの対策として蛋白質の含有量を低減させたいわゆる低蛋白質米を使用して、調理を容易にするとともに食感の向上を図ることが考えられるが、従来の低蛋白質米は澱粉糊化した後、米粒状に成形し乾燥を行う等の工程で得た人造米か、この人造米に米粉を添加して米の香り付与したものか、酒造用高精白米代用したものであるので、炊飯特性が悪く良好な米飯が得にくく、また処理工程が繁雑で製造効率が悪いため高価であるという問題点がある。

0004

またアレルギー体質の改善やアトピー治癒のために低アレルゲン化を目的とした低蛋白質米が種々提案されている。

0005

特公平6−9472号公報には、米に蛋白質分解酵素を作用させ、該米中の塩溶性蛋白質の10%三塩化酢酸溶率が80%以上となるまで米中の蛋白質を加水分解し、可溶成分を除去することによってアレルゲンを低減させた低蛋白質米が開示されている。

0006

特開平5−236889号公報には、グルテリン及び/又はプロミラン含量の低い米を塩水溶液で処理することにより、前記米中に含まれる分子量12,000〜30,000、30,000〜40,000及び50,000〜60,000の蛋白質を実質的に除去して得られる低蛋白質米が開示されている。

0007

特開平5−292904号公報には、粉質米を塩水溶液で処理することにより、前記粉質米中に含まれる分子量12,000〜30,000、30,000〜40,000及び50,000〜60,000の蛋白質を実質的に除去して得られる低蛋白質米が開示されている。

0008

さらに特開平5−292906号公報には、グロブリン含量粉質米を塩水溶液で処理することにより、前記粉質米中に含まれる分子量12,000〜30,000の蛋白質を実質的に除去して得られる低蛋白質米が開示されている。

0009

特公平6−9472号公報に記載された低蛋白質米は、その製造工程が特殊であるため非常に高価であり、腎臓疾患の患者等が毎日の主食として利用するには適しないという問題点がある。また、腎臓疾患はリン、カリウムの摂取量にも制限が課せられるため、原料米中のリン、カリウムについても低減させる必要があるが、この低蛋白質米はリン、カリウムなどが十分に低減されていないという問題点がある。

0010

また特開平5−236889号公報、特開平5−292904号公報及び特開平5−292906号公報に記載された低蛋白質米は、特定の分子量の蛋白質を低減することを目的とするものであるので、原料米中の蛋白質全体を基準とした場合必ずしも十分な蛋白質の低減率を有しないという問題点がある。またこれらの低蛋白質米もリン、カリウムなどが十分に低減されていないという問題点がある。

0011

そこで蛋白質のみならずリン、カリウムをも低減させた低蛋白質米として、原料米を乳酸発酵させたものが提供されつつあるが、乳酸発酵による低蛋白質米は、十分に蛋白質、リン及びカリウムの低減されたものとするためには乳酸発酵に要する日数が3〜6日と長く、その上蛋白質、リン及びカリウムの低減率にバラツキが生じやすいという問題点がある。

0012

本発明は上記問題点に基いて成されたものであり、原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムが低減しており、かつその品質の均一な低蛋白質米を提供することを目的とする。また本発明は、前記低蛋白質米を安価で効率良く、かつ前記各成分の低減量のばらつきなく製造する方法を提供することを目的とする。さらに本発明はこのようにして得られた低蛋白質米を簡単にかつ良好な食味をもって加工するための方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明の請求項1の低蛋白質米は、原料米に塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液を前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で作用させることにより前記原料米中の蛋白質、リン及びカリウムを低減させたものである。

0014

また本発明の請求項2の低蛋白質米の製造方法は、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して前記原料米中の蛋白質、リン及びカリウムを低減させるものである。

0015

本発明の請求項3の低蛋白質米の加工方法は、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから炊飯して米飯とする。

0016

さらに請求項4の低蛋白質米の加工方法は、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから乾燥する。

0017

以下、本発明を詳細に説明する。本発明において蛋白質の低減の対象となる原料米としては特に制限はなくジャポニカ米、インディカ米等いずれの米も用いることができるが、日本人の食生活を考慮するとジャポニカ米が好ましい。またこの原料米は、80〜95%、特に85〜90%に精白したものを用いるのが好ましい。

0018

蛋白質分解酵素としては、エンド型アスパルティックプロティナーゼセリンプロティナーゼシステインプロティナーゼ、又はエクソ型のロイシンアミノペプチターゼ、カルボキシペプチターゼ等の微生物もしくは植物起源のものを用いることができる。これらの蛋白質分解酵素は単独で使用しても、併用してもよい。前記蛋白質分解酵素の具体例としては、アスペルギルスイトイの産出する蛋白質分解酵素(モルシン:盛進製薬(株)製)、放線菌一種であるストレプトミセスグリセウスの産出する蛋白質分解酵素(アクチナーゼ:科研化学(株)製)等を挙げることができる。またペプシントリプシンキモトリプシンパンクレアチン等の動物消化器官から分泌される蛋白質分解酵素も用いることができる。特に蛋白質のみならずリン、カリウムの低減率の点でエンド型のアスパルティックプロティナーゼ(天野製薬(株)製、ナガセ生化学販売(株)製など))が好ましい。

0019

また、塩類としては食塩水塩化ナトリウム)が最も適当であるが、その他食品衛生上問題のない各種無機塩類も使用することができる。リン酸塩カリウム塩などの使用はリン及びカリウムの低減に支障をきたすため好ましくない。

0020

このような原料米及び蛋白質分解酵素を用いて以下のようにして低蛋白質米を製造する。まず精白した原料米を十分に水洗いし、米粒表面の雑菌を極力除去する。そして前記水洗米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液に浸漬する。前記溶液の量は前記水洗米の1〜1.5 倍量であるのが好ましい。また塩類の濃度は0.1 〜2W/V %であるのが好ましい。塩類の濃度が0.1 W/V %未満では原料米からの蛋白質の溶出効果が十分でなく、一方2W/V %を越えると、蛋白質分解酵素の活性が低下するため好ましくない。さらに蛋白質分解酵素の添加量(溶液中の濃度)は、0.01〜0.2 W/V %、特に約0.1 W/V %であるのが好ましい。蛋白質分解酵素の添加量が0.01W/V %未満では、十分な蛋白質の低減効果が得られないばかりか、リン、カリウムの低減効果も十分でなく、一方0.2 W/V %を越えてもそれ以上の効果の向上が得られない。

0021

さらに本発明においては前記溶液pHの調整を目的として有機酸を添加する。前記有機酸としては、クエン酸乳酸フマル酸グルコン酸グルコノデルタラクトンGDL)などが挙げられる。これらの中では得られる低蛋白質米の食味の点でクエン酸、グルコン酸及びグルコノデルタラクトン(GDL)が好ましく、特にクエン酸が好ましい。前述したような有機酸は、溶液のpHが2.5 〜4.0 の範囲内となるように添加するのが好ましい。溶液のpHが前記範囲外では、蛋白質分解酵素の活性が低下し、十分な蛋白質、リン及びカリウムの低減効果が得られないため好ましくない。

0022

上述したような塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液に原料米を投入し、前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理する。前記発酵処理は、40〜55℃、特に約50℃であるのが好ましい。発酵処理温度が40℃未満あるいは55℃を越えると、蛋白質分解酵素の活性が低下し、蛋白質、リン及びカリウムの低減効果が低下するため好ましくない。また前記発酵処理時間は12〜36時間、特に16〜24時間であるのが好ましい。処理時間が12時間未満では、十分な蛋白質、リン及びカリウムの低減効果が得られず、一方36時間を越えてもそれ以上の蛋白質、リン及びカリウムの低減効果が得らないばかりか、かえって製造効率が低下する。そしてこの処理米を水洗し、食塩、有機酸、酵素を洗い流すことにより低蛋白質米を得ることができる。

0023

上述したようにして得られる本発明の低蛋白質米は、原料米中に含まれる蛋白質、リン及びカリウムが低減している。特に蛋白質分解酵素の添加量を約0.1 %以上とすることにより原料米中に含まれる蛋白質の約50%以上、特に約50%〜60%、リンの約60%以上、特に約60%〜70%、カリウムの約80%以上、特に約80%〜90%を低減させることができる。また、本発明の低蛋白質米は、蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきが少なく、ほぼ均質な低蛋白質米を得ることができる。

0024

次に本発明の低蛋白質米の加工方法について説明する。本発明の低蛋白質米を米飯にする場合には、一旦蒸してから炊飯するのが望ましい。これは、低蛋白質米を直接炊飯すると米粒が柔らかくなりすぎて粘りすぎるためである。また容器包装食品とする場合には前記蒸米温水に浸漬し、レトルトパウチプラスチック成形容器などの容器に投入し、密封後殺菌すればよい。さらに蒸米後炊飯したものをそのまま無菌的に容器に充填包装することも可能である。また低蛋白質米を一旦蒸した後乾燥させれば、長期間保存が可能であるとともに通常の精白米と同様の取扱いが可能であり、該乾燥低蛋白質米を所定量の水に浸漬して炊飯することができる。さらに前述した低蛋白質米を粥状に煮て、これにα−アミラーゼを添加して液化し、該液化物に必要に応じて果汁牛乳等を配合することにより、低蛋白質米からなるドリンクを製造することができる。

0025

さらに、上述したような本発明の低蛋白質米は、その他通常の米類の使用される種々の食品に使用することができ、例えば、ダンゴ、餅、ピラフ麺類などに用いることができる。

0026

以上本発明について詳述してきたが、本発明は前述した説明に限らず本発明の思想を逸脱しないかぎり種々の応用が可能である。例えば蛋白質分解酵素の濃度、塩類の濃度、処理時間などは所望の蛋白質、リン及びカリウムの低減率に応じて適宜設定することができる。

0027

本発明の請求項1の低蛋白質は、原料米に塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液を前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で作用させることにより得られるものであるので、前記原料米中の蛋白質、リン及びカリウムを低減しており、また、蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきが少なく、品質の均一なものである。

0028

また本発明の請求項2の低蛋白質米の製造方法においては、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理しているので、前記原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムも低減させることができる。また、本発明の方法では蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきが少なく、ほぼ均質な低蛋白質米を提供することができる。

0029

このような効果が得られる理由については必ずしも明らかではないが、比較的高温である蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で塩類と蛋白質分解酵素とを並存させて原料米に作用させているので、塩類と蛋白質分解酵素との相乗効果により、蛋白質が短時間で効率的に除去されるとともに、これに伴いリン、カリウムも頻繁に溶出するためであると考えられる。また蛋白質分解酵素は乳酸菌よりも安定的に蛋白質に作用するので、蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきを少なくすることができると考えられる。

0030

また請求項3の低蛋白質米の加工方法は、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから炊飯して米飯とするものであるので、食味を通常の米飯に近似するものとすることができる。これは低蛋白質米は外郭組織脆弱であるので通常の方法により炊飯すると糊状になったりして食味が極めて低下するが、一旦蒸すことにより米粒形状をある程度保持できるようにしていると考えられる。

0031

さらに請求項4の低蛋白質米の加工方法では、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから乾燥しているので、通常の米穀と同様に長期間保存して、必要に応じて水に浸漬して炊飯することができる。

0032

本発明を以下の具体的実施例によりさらに詳細に説明する。

0033

実施例1
表1に示す濃度の食塩水に酵素(アスパルテックプロテナーゼ)をそれぞれ0.1 %になるように溶解させ、GDL及びクエン酸を加えてpH2.5 〜4.0 に調整して蛋白質分解溶液を調整した。このようにして得られた蛋白質分解溶液1.5 kgに、水洗いした精白米1kgを投入し、約50℃で24時間放置し、発酵処理を行った。このようにして得られた低蛋白質米の蛋白質の含有量の相違を表1にあわせて示す。

0034

0035

表1から明らかなとおり蛋白質の含有量は食塩濃度1W/V %の場合が最も低いことがわかる。そして食塩濃度3W/V %ではかえって蛋白質の含有量が低下しないことがわかる。

0036

実施例2
水に表2に示す濃度の酵素(アスパルテックプロテナーゼ)と食塩1W/V %を溶解させ、さらにGDL及びクエン酸を加えてpH2.5 〜4.0 に調整して蛋白質分解溶液を調整した。このようにして得られた蛋白質分解溶液1.5 kgに、水洗いした精白米1kgを投入し、約50℃で30時間放置し、発酵処理を行った。このようにして得られた低蛋白質米の蛋白質の含有量の経時変化を表2にあわせて示す。

0037

0038

表2から明らかなとおり蛋白質の含有量は酵素量が増すにつれて、処理時間が長くなるにつれて低下するのがわかる。そして蛋白質分解酵素の添加量0.1 W/V%では、処理時間24時間で蛋白質含量が原料米である精白米の約40%に低減しているのが分かる。

0039

実施例3
水に酵素(アスパルテックプロテナーゼ)0.1 W/V %と食塩1W/V %を溶解させ、さらにGDL及びクエン酸を加えてpH2.5 〜4.0 に調整して蛋白質分解溶液を調整した。このようにして得られた蛋白質分解溶液各1.5 kgに、水洗いした精白米1kgをそれぞれ投入し3個のサンプル(試料1〜3)とした。これらの各サンプルをそれぞれ約50℃で24時間放置し、発酵処理を行った。このようにして得られた低蛋白質米の蛋白質、リン、カリウムの含有量を原料米の蛋白質、リン(P)、カリウム(K)の含有量とともに表3に示す。

0040

0041

表3から明らかなとおり本発明の方法によれば各試料間で蛋白質、リンカリウムの含有量のばらつきがほとんどなく、蛋白質が約40%、リンが約40%、カリウムが約15%に低減しているのがわかる。

0042

実施例4及び比較例1
水に酵素(アスパルテックプロテナーゼ)0.1 W/V %と食塩1W/V %を溶解させ、これに乳酸を加えてpH2.5 〜4.0 に調整して蛋白質分解溶液を調整した。このようにして得られた蛋白質分解溶液1.5 kgに、水洗いした精白米1kgを投入し、それぞれ約50℃で24時間放置し、発酵処理を行った。このようにして得られた低蛋白質米の蛋白質、リン、カリウムの含有量を原料米の蛋白質、リン、カリウムの含有量とともに表4に示す。また、水1.5 kgに乳酸菌(ラクトバシラスガゼイ)1.0 ×108〜9 /mlのものを1.5 mlとサッカロース3W/V %とを溶解させて蛋白質分解溶液を調整した。このようにして得られた蛋白質分解溶液1.5 kgに、水洗いした精白米1kgを投入し、それぞれ約40℃で144時間放置し、発酵処理を行った。このようにして得られた低蛋白質米の経時に伴う蛋白質、リン、カリウムの含有量を表4にあわせて示す。

0043

0044

表4から明らかなとおり本発明の方法によれば乳酸菌を用いた従来の方法よりも1/6の時間で同等の蛋白質、リン及びカリウムの低減率を得ることができるのがわかる。

0045

実施例5
水に酵素(アスパルテックプロテナーゼ)0.1 W/V %と食塩1W/V %を溶解させた溶液を6kg調整し、この溶液を4等分して、これらにそれぞれ乳酸、クエン酸、フマル酸、GDLを加えてpH2.5 〜4.0 に調整して蛋白質分解溶液を調整した。このようにして得られた各蛋白質分解溶液に、水洗いした精白米1kgを投入し、このサンプル(試料4〜7)をそれぞれ約50℃で24時間放置し、発酵処理を行った。このようにして得られた低蛋白質米の蛋白質、リン、カリウムの含有量を原料米の蛋白質、リン、カリウムの含有量とともに表5に示す。

0046

0047

表5から明らかなとおり、いずれの酸を使用しても各試料間で蛋白質、リン、カリウムの含有量は大きく低減しているのがわかる。

0048

実施例6
実施例3で得られた各低蛋白質米を通常の方法で炊飯したところ米粒が柔らかく粘りすぎるものであった。そこで蒸籠で10〜15分間蒸した後75〜85℃の温水中で1〜5分間浸漬吸水させた。この蒸米をほぐし、200 gずつレトルトパウチに充填し、密封後殺菌した。このように調整した米飯は米粒もしっかりしたものであった。また食味はクエン酸、GDL、乳酸、フマル酸の順でクエン酸が最も良好であった。

0049

実施例7
実施例3で得られた各低蛋白質米を乾燥機で水分23%に調整し、乾燥米粒を得た。これをパウチに100 gずつ脱酸素剤とともに充填し、密封した後35℃で保存試験を行った。結果を表5に示す。

0050

0051

表6から明らかなとおり35℃で20日間保存後も細菌、カビなどの増殖は認められず、本発明の加工方法により低蛋白質米を長期間保存することができることが確認された。

0052

実施例8
実施例3で得られた米1,000 gを水1,230 gに加え加熱して粥状とし、マスコロイダーにて磨砕した。この磨砕物を75℃に加温してα−アミラーゼ0.01W/V %を加え1時間作用させた。続いて98℃に加熱し、酵素を失活させた。冷却後、果汁250 gを加えてホモゲナイズし、145 ℃で4秒間殺菌した後190 gに充填して巻き締めした。このようにして得られた米ドリンク190 gを摂取することにより御飯1膳分を食したのと同等の炭水化物等を摂取することができる。

発明の効果

0053

本発明の請求項1の低蛋白質米は、原料米に塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液を前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で作用させることにより得られるものであるので、前記原料米中の蛋白質、リン及びカリウムを低減しており、また、蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきが少なく、品質がほぼ均一なものである。

0054

また請求項2の低蛋白質米の製造方法は、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理しているので、前記原料米中の蛋白質のみならずリン及びカリウムも低減させることができる。また、蛋白質、リン及びカリウムの低減量のばらつきが少なく、ほぼ均質な低蛋白質米を提供することができる。

0055

請求項3の低蛋白質米の加工方法は、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから炊飯して米飯とするものであるので、食味を通常の米飯に近似するものとすることができる。

0056

さらに請求項4の低蛋白質米の加工方法は、原料米を塩類及び蛋白質分解酵素を溶解した溶液と共に前記蛋白質分解酵素の活性温度範囲内で発酵処理して得られる低蛋白質米を、蒸してから乾燥しているので、通常の米穀と同様に長期間保存可能であり、必要に応じて水に浸漬して炊飯することができる。

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