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技術 溶銑の予備処理方法

出願人 住友金属工業株式会社
発明者 花尾方史松尾亨上野明彦
出願日 1994年7月15日 (26年5ヶ月経過) 出願番号 1994-164005
公開日 1996年1月30日 (24年11ヶ月経過) 公開番号 1996-027508
状態 拒絶査定
技術分野 銑鉄の精製;鋳鉄の製造;転炉法以外の製鋼
主要キーワード 金属マンガン Si処理 フェロマンガン P精錬 トーピード Cr含有 気体酸素 精錬効果
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年1月30日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

目的

溶銑、特に高Si溶銑を脱Siすると同時にMn富化および脱Sを行うことができる溶銑予備処理方法である、上記脱Si加Mn脱S法における精錬剤の滓化性の向上を図り、石灰あるいは蛍石節減を図ることのできる溶銑の予備処理方法を提供することである。

構成

脱炭精錬に先立って、溶銑に、Mn含有鉱物、石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびMn富化を行うに際し、脱炭精錬に際し発生した、MnO を含む転炉スラグを上記精錬剤に配合することを特徴とする。

概要

背景

一般に、Siを0.3 %以上含む溶銑から、例えば、[Mn]:0.4 〜1.5 %、[S]:0.015 〜0.002 %の高Mn低S溶鋼を製造する場合、まず溶銑の予備処理工程として、取鍋あるいはトーピードにおいて石灰蛍石等の精錬剤を溶銑に添加して、脱S処理を行い、さらに、転炉あるいは取鍋またはトーピードにおいて気体酸素上吹による脱Si処理を行い、そしてそのような脱Si処理より生成したSiO2の量に対応した量の石灰、螢石等の精錬剤を添加して、今度は、脱P処理を行い、次いで転炉における脱炭精錬を経てから、高価な鉄−マンガン合金を添加して溶鋼中のMn量を調整する方法が行われている。

このような精錬方法によれば、確かに精錬効果はあるものの、次のような問題があり、更なるコストの低減が望まれていた。
(1)溶銑脱P時には、スラグ中のSiO2量、つまり溶銑中Si濃度に見合った量の精錬剤を必要とするため、溶銑中のSi濃度が高ければ、それだけ石灰および蛍石などの精錬剤の添加量が多量となる。
(2) 鋼中Mn濃度を調整する方法として、フェロマンガン金属マンガン等高価な添加剤投入が必要である。

ところで、脱炭精錬により生じる転炉スラグ中には、溶銑中Mnの酸化により生じたMnO が含まれており、その含有量は10重量%以上に及ぶこともある。転炉スラグ廃棄による有価金属ロスを防止するため、このスラグ中Mn分の回収および有効利用が課題となっていた。

ところで、この転炉スラグの再利用法として、特開昭62−202012号公報、同63−195209号公報、同63−241105号公報、特開平1−142009号公報、同4−257691号公報および特開昭54−150389号公報等にすでにいくつか提案がある。

例えば、特開昭62−202012号、同63−195209号、特開平1−142009号および同4−257691号の各公報では、脱炭精錬により生じたMnO を含む転炉スラグを高炉用原料として利用するか、あるいは溶銑の予備脱P工程で利用するとしており、また特開昭54−150389号公報では単独添加により溶銑中のSiでMnO を還元することで溶銑予備脱Si工程で利用するとしている。

また、特開昭63−241105号公報では、溶銑の予備脱P処理により生じたスラグを溶銑予備脱Si工程で利用することが、そして特開平4−257691号公報では、転炉による溶銑の予備脱P工程で生じた脱P転炉スラグを、それ以前の攪拌処理容器による溶銑予備脱S工程で再利用する方法が開示されている。しかしながら、これらの従来例ではいずれも前述の(1) 、(2) の問題解決を図ることはできなかった。

概要

溶銑、特に高Si溶銑を脱Siすると同時にMn富化および脱Sを行うことができる溶銑予備処理方法である、上記脱Si加Mn脱S法における精錬剤の滓化性の向上を図り、石灰あるいは蛍石の節減を図ることのできる溶銑の予備処理方法を提供することである。

脱炭精錬に先立って、溶銑に、Mn含有鉱物、石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびMn富化を行うに際し、脱炭精錬に際し発生した、MnO を含む転炉スラグを上記精錬剤に配合することを特徴とする。

目的

しかしこれらの方法においても次の問題が更なる課題として残っていた。
(3) 第一精錬剤の滓化性の向上
(4)石灰あるいは蛍石等の節減
よって、本発明の第一の目的は、溶銑、特に高Si溶銑を脱Siすると同時にMn富化および脱Sを行うことができる溶銑予備処理方法である、上記脱Si加Mn脱S法における第一精錬剤の滓化性の向上を図り、石灰あるいは蛍石の節減を図ることのできる溶銑の予備処理方法を提供することである。

また、本発明の第二の目的は、溶銑、特に高Si溶銑を脱Siすると同時にCr富化および脱Sを行うことができる溶銑予備処理方法である、上記脱Si加Cr脱S法における第一精錬剤の滓化性の向上を図り、石灰あるいは蛍石の節減を図ることのできる溶銑の予備処理方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

脱炭精錬に先立って、溶銑に、Mn含有鉱物石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびMn富化を行うに際し、脱炭精錬に際し発生した、MnO を含む転炉スラグを上記第一精錬剤に配合することを特徴とする、溶銑の予備処理方法

請求項2

脱炭精錬に先立って、溶銑に、Mn含有鉱物、石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびMn富化を行い、次いで石灰を含む第二精錬剤を添加してさらなる脱Sを行うに際し、脱炭精錬に際し発生した、MnO を含む転炉スラグを上記第一精錬剤に配合することを特徴とする、溶銑の予備処理方法。

請求項3

脱炭精錬に先立って、溶銑に、Cr含有鉱物、石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびCr富化を行うに際し、Mn含有鉱物を第一精錬剤に配合することを特徴とする、溶銑の予備処理方法。

請求項4

脱炭精錬に先立って、溶銑に、Cr含有鉱物、石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびCr富化を行い、次いで石灰を含む第二精錬剤を添加してさらなる脱Sを行うに際し、Mn含有鉱物を上記第一精錬剤に配合することを特徴とする、溶銑の予備処理方法。

請求項5

前記第一精錬剤がさらに脱炭精錬に際して発生した、MnO を含む転炉スラグを含む、請求項3または4記載の溶銑の予備処理方法。

技術分野

(i) 添加精錬剤Mn酸化物およびCr酸化物溶融スラグへの迅速な溶解

背景技術

0001

本発明は、溶銑予備処理方法、特に、脱Sと同時に脱SiおよびMn富化、さらには必要によりCr富化も行うことができる溶銑の予備処理方法に関する。

0002

一般に、Siを0.3 %以上含む溶銑から、例えば、[Mn]:0.4 〜1.5 %、[S]:0.015 〜0.002 %の高Mn低S溶鋼を製造する場合、まず溶銑の予備処理工程として、取鍋あるいはトーピードにおいて石灰蛍石等の精錬剤を溶銑に添加して、脱S処理を行い、さらに、転炉あるいは取鍋またはトーピードにおいて気体酸素上吹による脱Si処理を行い、そしてそのような脱Si処理より生成したSiO2の量に対応した量の石灰、螢石等の精錬剤を添加して、今度は、脱P処理を行い、次いで転炉における脱炭精錬を経てから、高価な鉄−マンガン合金を添加して溶鋼中のMn量を調整する方法が行われている。

0003

このような精錬方法によれば、確かに精錬効果はあるものの、次のような問題があり、更なるコストの低減が望まれていた。
(1)溶銑脱P時には、スラグ中のSiO2量、つまり溶銑中Si濃度に見合った量の精錬剤を必要とするため、溶銑中のSi濃度が高ければ、それだけ石灰および蛍石などの精錬剤の添加量が多量となる。
(2) 鋼中Mn濃度を調整する方法として、フェロマンガン金属マンガン等高価な添加剤投入が必要である。

0004

ところで、脱炭精錬により生じる転炉スラグ中には、溶銑中Mnの酸化により生じたMnO が含まれており、その含有量は10重量%以上に及ぶこともある。転炉スラグ廃棄による有価金属ロスを防止するため、このスラグ中Mn分の回収および有効利用が課題となっていた。

0005

ところで、この転炉スラグの再利用法として、特開昭62−202012号公報、同63−195209号公報、同63−241105号公報、特開平1−142009号公報、同4−257691号公報および特開昭54−150389号公報等にすでにいくつか提案がある。

0006

例えば、特開昭62−202012号、同63−195209号、特開平1−142009号および同4−257691号の各公報では、脱炭精錬により生じたMnO を含む転炉スラグを高炉用原料として利用するか、あるいは溶銑の予備脱P工程で利用するとしており、また特開昭54−150389号公報では単独添加により溶銑中のSiでMnO を還元することで溶銑予備脱Si工程で利用するとしている。

発明が解決しようとする課題

0007

また、特開昭63−241105号公報では、溶銑の予備脱P処理により生じたスラグを溶銑予備脱Si工程で利用することが、そして特開平4−257691号公報では、転炉による溶銑の予備脱P工程で生じた脱P転炉スラグを、それ以前の攪拌処理容器による溶銑予備脱S工程で再利用する方法が開示されている。しかしながら、これらの従来例ではいずれも前述の(1) 、(2) の問題解決を図ることはできなかった。

0008

ここで、本発明者らは、石灰、蛍石、およびMn含有鉱物(Mn酸化物、Mn鉱石、Fe−Mn鉱石等) またはCr含有鉱物 (Cr酸化物、Cr鉱石、Fe−Cr鉱石等) を主成分とする第一精錬剤の溶銑への添加および溶銑の攪拌により脱Si、脱SおよびMn富化またはCr富化を行い、次いで、石灰、ソーダ灰等を主成分とする第二精錬剤の添加および溶銑攪拌により更なる脱Sを行う方法 (以下、脱Si加Mn脱S法または脱Si加Cr脱S法と称す) を開示しており (特願平5−62080 号) 、これにより上記(1) および(2) の問題を解決した。

0009

しかしこれらの方法においても次の問題が更なる課題として残っていた。
(3) 第一精錬剤の滓化性の向上
(4)石灰あるいは蛍石等の節減
よって、本発明の第一の目的は、溶銑、特に高Si溶銑を脱Siすると同時にMn富化および脱Sを行うことができる溶銑予備処理方法である、上記脱Si加Mn脱S法における第一精錬剤の滓化性の向上を図り、石灰あるいは蛍石の節減を図ることのできる溶銑の予備処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0010

また、本発明の第二の目的は、溶銑、特に高Si溶銑を脱Siすると同時にCr富化および脱Sを行うことができる溶銑予備処理方法である、上記脱Si加Cr脱S法における第一精錬剤の滓化性の向上を図り、石灰あるいは蛍石の節減を図ることのできる溶銑の予備処理方法を提供することである。

0011

ここで本発明者らは、上記課題を解決すべく種々検討の結果、次のような知見を得た。

0012

(I) 第一精錬剤中の石灰および蛍石の代替として、例えば転炉における脱炭精錬の際に生じる転炉スラグを、前記脱Si加Mn脱S法または脱Si加Cr脱S法において利用することにより、上記(3) 、(4) の問題解決が図られ、さらには、(5) 脱Si、脱SばかりでなくMnの富化(スラグ中Mnの回収) も図られること。

0013

脱炭精錬により生じる転炉スラグは、MnO を多く含んでおり、脱P精錬により生じるスラグと比較して、高塩基度でスラグ中P濃度も低く、脱S、脱Si工程での利用にふさわしい。

0014

(II)上記脱Si加Cr脱S法において、第一精錬剤にMn含有鉱物をさらに配合することにより、第一精錬剤の添加により生じる溶銑上のスラグは、Cr2O3 と比較して融点の低いMnO を含む多元系スラグとなり滓化性が向上し、上記(3) および(4)の課題に対して改善を図ることが可能となり、さらに、(6) 脱Si、脱SおよびCr富化と同時にMn富化の実施も可能となり、CrおよびMnを同時に1.0 %程度含む鋼の安価な溶製が可能となること。

0015

なお、脱Siおよび脱Sの同時処理方法としては、特開昭4−99112 号公報が開示されているが、ここでの脱Siは、脱S剤インジェクションとして使用されている気体酸素との還元反応であり、Cr酸化物またはMn酸化物の還元によるものではないという点で本発明と相違している。

0016

よって、本発明の要旨とするところは、脱炭精錬に先立って、溶銑に、Mn含有鉱物、石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびMn富化を行うに際し、脱炭精錬に際し発生した、MnO を含む転炉スラグを上記第一精錬剤に配合することを特徴とする、溶銑の予備処理方法である。

0017

別の面からは、本発明は脱炭精錬に先立って、溶銑に、Cr含有鉱物、石灰および蛍石を含む第一精錬剤を添加して、脱Si、脱SおよびCr富化を行うに際し、Mn含有鉱物を上記第一精錬剤に配合することを特徴とする、溶銑の予備処理方法である。

0018

さらに、本発明にあっては、上記第一精錬剤の添加に引き続いて石灰を含む第二精錬剤を添加して更なる脱Sを行うようにしてもよい。本発明の好適態様によれば、上記のMn富化およびCr富化を行う方法においても、前記第一精錬剤がさらに、脱炭精錬に際し発生した、MnO を含む転炉スラグを含むものであってもよい。

0019

次に、本発明による作用について説明する。本発明にかかる脱Si加Mn( さらに加Cr) 脱S法は、溶銑予備処理(脱S) 工程において、以下の作用が同時に達成されることにより成り立つ方法である。

0020

すなわち、
作用:Mn酸化物またはさらに場合によりCr酸化物の溶融還元による、溶銑中MnまたはさらにCr濃度の上昇
作用:Mn酸化物(MnO、MnO2) またはさらにCr酸化物(CrO、Cr2O3)の酸化力による、溶銑中Siの酸化除去
作用:溶銑中Siの酸化により生じたSiO2、および添加した石灰(CaO) 、蛍石(CaF2)等からなるスラグによる溶銑の脱S
高炉より出銑された溶銑に、Mn含有鉱物、Cr含有鉱物、CaO およびCaF2を主成分とする第一精錬剤を添加した場合、次式(1) 〜(3) の反応が起こり、上記の作用およびが同時に進行する。

図面の簡単な説明

0021

Si+ MnO2 =SiO2+2Mn ・・・ (1)
Si+2MnO =SiO2+ 2Mn ・・・ (2)
Si+2/3 Cr2O3 =SiO2+3/4Cr ・・(3)
(1) 、(2) および(3) 式による反応式に有利な条件として、

0022

図1スラグ塩基度Mn歩留りとの関係を示すグラフである。
図2スラグ塩基度と脱S率との関係を示すグラフである。

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