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技術 有機性廃棄物の処理方法及び処理装置

出願人 TOTO株式会社
発明者 廣瀬徹松下幸之助村野仁美安藤正美佐藤信吾佐藤博
出願日 1995年1月20日 (25年9ヶ月経過) 出願番号 1995-007563
公開日 1996年1月30日 (24年8ヶ月経過) 公開番号 1996-026874
状態 拒絶査定
技術分野 微生物による化合物の製造 微生物、その培養処理 固体廃棄物の処理 肥料
主要キーワード ガス分析結果 収集場 炎光分析 コンポスト容器 害虫発生 蒸発面積 無機多孔体 生物反応室
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1996年1月30日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (2)

目的

有機性廃棄物を簡単な運転管理によって分解処理する。

構成

処理装置ボックス状をなすケース1とこのケース1内に収納される生物反応室2からなり、生物反応室2内には水分蒸発長材としてのおが10を充填し、また、生物反応室2の上部の一側には前記開閉蓋3の下方に開口する有機性廃棄物Sの投入口5を設け、また生物反応室2の上部の他側にはpH緩衝剤を供給するpH調整部6を設けている。このpH緩衝剤としてはリン酸系のものを用いる。

概要

背景

一般家庭から出されるごみのうち、生ごみ湿重量比で48%、乾重量比で21%、容積比で13.7%を占めており、この生ごみを含めた有機性廃棄物の量は年々増加の傾向にあり、ごみ出し日までの家庭での保管中或いはごみ収集場において悪臭ハエ等の虫の発生、或いはカラスのいたずら等の点で社会問題化している。

そこで、生ごみを家庭内で処理して堆肥化するためのコンポスト容器や装置が提案されている。しかしながら、従来のコンポスト容器や装置を用いた場合には、堆肥化するまでに長時間を要するので、腐敗による悪臭やウジ・ハエの発生の問題がある。

また、生ごみの元素組成は、一般に炭素窒素が多く、リン分が少ないためコンポスト容器やコンポスト装置にて作られる堆肥はN(窒素)、P(リン)、K(カリ)のバランスが悪い。

このような有機性廃棄物を処理する方法として、特開昭54−62383号公報、特開平3−65239号公報或いは特開平5−170579号公報に記載されるものが提案されている。

特開昭54−62383号公報に提案される方法は、有機性廃棄物(焼却残灰)に発酵菌酵素及びpH調整剤を添加して発酵せしめた後、養生と乾燥を行うことで有機質肥料とする方法であり、特開平3−65239号公報に提案される方法は、酸化チタン等の金属酸化物過酸化カルシウム過酸化ナトリウム)と表面pHが7以上の活性炭を混合して有機性廃棄物の脱臭を行う方法であり、また特開平5−170579号公報に提案される方法は、EM(Effective Micro・organisms)菌と称される有効微生物群有機酸を添加し、pHを3.0〜5.0の範囲に維持した環境で処理して有機質肥料とする方法である。

概要

有機性廃棄物を簡単な運転管理によって分解処理する。

処理装置ボックス状をなすケース1とこのケース1内に収納される生物反応室2からなり、生物反応室2内には水分蒸発長材としてのおが10を充填し、また、生物反応室2の上部の一側には前記開閉蓋3の下方に開口する有機性廃棄物Sの投入口5を設け、また生物反応室2の上部の他側にはpH緩衝剤を供給するpH調整部6を設けている。このpH緩衝剤としてはリン酸系のものを用いる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

有機性廃棄物を、培養した微生物群或いは有機性廃棄物が持込んだ微生物群によって分解処理する方法において、pH緩衝剤を添加してpHを所定範囲に抑えた状態で生物反応を行わしめるようにしたことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法

請求項2

請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記pH緩衝剤は、酸解離指数(pKa)が5.8〜8.4である無機化合物或いは有機化合物を含有することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項3

請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記pH緩衝剤は、多価イオンおよび多価陰イオン水素が結合した陰イオンを有する塩を利用することを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項4

請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記pH緩衝剤は、リン酸系或いは/及びカリウム塩を含むことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項5

請求項4に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記pH緩衝剤はリン酸二水素カリウム水酸化ナトリウムとの混合溶液リン酸二水素ナトリウム水酸化カリウムとの混合溶液、リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムとの混合溶液、リン酸二水素ナトリウムとリン酸水素二カリウムとの混合溶液、リン酸二水素カリウムとリン酸水素二カリウムとの混合溶液、リン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムとの混合溶液、リン酸二水素ナトリウムと四ホウ酸カリウムとの混合溶液、リン酸水素二カリウムとクエン酸との混合溶液のうちの少なくとも1種を用いることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項6

請求項4に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記pH緩衝剤はリン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウムとの混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体、リン酸二水素ナトリウムと水酸化カリウムとの混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体、リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムとの混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体、リン酸二水素ナトリウムとリン酸水素二カリウムとの混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体、リン酸二水素カリウムとリン酸水素二カリウムとの混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体、リン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウムとの混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体、リン酸二水素ナトリウムと四ホウ酸カリウムとの混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体、リン酸水素二カリウムとクエン酸との混合粉体或いはこれらの水和物の混合粉体のうちの少なくとも1種を用いることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項7

請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方法において、pH緩衝剤を添加し或いはpH緩衝剤と酸を添加することで生物反応をpH5.8〜pH8.4の範囲で行うことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項8

請求項1に記載の有機性廃棄物の処理方法において、有機性廃棄物中の水分の蒸発面積を大きくする水分蒸発長材を有機性廃棄物に混ぜて処理を行うようにしたことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項9

有機性廃棄物を培養した微生物群或いは有機性廃棄物が持込んだ微生物群によって分解処理する方法において、有機性廃棄物中の水分の蒸発面積を大きくする水分蒸発助長材を有機性廃棄物に混ぜて処理を行うとともに、前記水分蒸発助長材にpH緩衝機能をもたせたことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項10

請求項9に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記水分蒸発助長材は多孔体であることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項11

請求項10に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記多孔体とpH緩衝剤との混合物に、更にウジハエ等の害虫駆除する能力を有する薬剤を添加したことを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項12

請求項11に記載の有機性廃棄物の処理方法において、前記薬剤はピレスロイド系ロテノイド系、尿素誘導体有機リン系の薬剤を用いることを特徴とする有機性廃棄物の処理方法。

請求項13

有機性廃棄物を微生物によって分解せしめる生物反応室と、この生物反応室に有機性廃棄物を投入する投入口と、生物反応室にpH緩衝剤を供給するpH調整部とを備え、前記生物反応室内には有機性廃棄物中の水分の蒸発面積を大きくする水分蒸発助長材が充填されていることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置

請求項14

請求項13に記載の有機性廃棄物の処理装置において、前記生物反応室には攪拌装置が設けられていることを特徴とする有機性廃棄物の処理装置。

技術分野

0001

本発明は本発明は生ごみ等の有機性廃棄物処理方法及び処理装置に関する。

背景技術

0002

一般家庭から出されるごみのうち、生ごみは湿重量比で48%、乾重量比で21%、容積比で13.7%を占めており、この生ごみを含めた有機性廃棄物の量は年々増加の傾向にあり、ごみ出し日までの家庭での保管中或いはごみ収集場において悪臭ハエ等の虫の発生、或いはカラスのいたずら等の点で社会問題化している。

0003

そこで、生ごみを家庭内で処理して堆肥化するためのコンポスト容器や装置が提案されている。しかしながら、従来のコンポスト容器や装置を用いた場合には、堆肥化するまでに長時間を要するので、腐敗による悪臭やウジ・ハエの発生の問題がある。

0004

また、生ごみの元素組成は、一般に炭素窒素が多く、リン分が少ないためコンポスト容器やコンポスト装置にて作られる堆肥はN(窒素)、P(リン)、K(カリ)のバランスが悪い。

0005

このような有機性廃棄物を処理する方法として、特開昭54−62383号公報、特開平3−65239号公報或いは特開平5−170579号公報に記載されるものが提案されている。

0006

特開昭54−62383号公報に提案される方法は、有機性廃棄物(焼却残灰)に発酵菌酵素及びpH調整剤を添加して発酵せしめた後、養生と乾燥を行うことで有機質肥料とする方法であり、特開平3−65239号公報に提案される方法は、酸化チタン等の金属酸化物過酸化カルシウム過酸化ナトリウム)と表面pHが7以上の活性炭を混合して有機性廃棄物の脱臭を行う方法であり、また特開平5−170579号公報に提案される方法は、EM(Effective Micro・organisms)菌と称される有効微生物群有機酸を添加し、pHを3.0〜5.0の範囲に維持した環境で処理して有機質肥料とする方法である。

発明が解決しようとする課題

0007

特開昭54−62383号公報に提案される方法にあっては、酸またはアルカリを添加してpHを調整しつつ処理するため、連続的に酸またはアルカリを添加しなければならず運転の管理が面倒で、一般家庭で用いるには不向きであり、装置的にもコンベアベルトスクリューコンベア等を組み込んでいるので大掛りとなっている。特開平3−65239号公報に提案される方法は、有機性廃棄物を有効利用するのではなく、単に脱臭を行うだけであり、生ごみの処理としては不十分なものである。特開平5−170579号公報に提案される方法も、特開昭54−62383号公報に提案される方法と同様に毎日或いは連続的にpH調整のための酸を投入しなければならず運転の管理が面倒で、また有効微生物群を単に有機性廃棄物に混和するだけであるので、水分の除去に時間がかかる。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決すべく本発明に係る有機性廃棄物の処理方法は、有機性廃棄物を微生物群によって分解処理する際に、pH緩衝剤単独またはpH緩衝剤と酸を添加してpHを所定範囲に抑えた状態で生物反応を行わしめるようにした。尚、生物活性阻害せずに、また悪臭の発生を抑制するためには、pH範囲は5.8〜8.4が好ましい。特に悪臭成分のうち、官能しきい値が低いアンモニア硫化水素に対してはpH6.7〜7.6が望ましい。

0009

pH緩衝剤の緩衝能力を高めて、緩衝剤の量を少なくするためには、緩衝剤中に酸解離指数(pKa)が5.8〜8.4である化合物を含有するのが望ましい。このような無機化合物には、HPHO3-、H2PO4-、H2P2O72-、H2P3O103-等のリン酸系のもの、 HClO(次亜塩素酸)、HCrO4-(クロム酸)、HSO3-、H2S(硫化水素)、ヒドロキシルアミンホウ酸等が挙げられ、有機化合物には、クエン酸、L−アラニルグリシルグリシン等のアミノ酸の一部、エチレンジアミンマレイン酸等が挙げられる。そして、このうち、生物活性を阻害しないリン酸系、ヒドロキシルアミン、アミノ酸、マレイン酸等が好ましい。更にはコンポスト容器、コンポスト装置内の有機物負荷量を抑え、微生物分解によるpH緩衝能の低下を招かないためには、リン酸系、ホウ酸系が好ましい。

0010

また、有機性廃棄物を堆肥として活用することを考慮すれば、pH緩衝剤はリン酸系のもの、或いは/及びカリウム塩を含むもの、具体的にはリン酸二水素カリウム水酸化ナトリウムリン酸二水素ナトリウム水酸化カリウム、リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムとリン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウムとリン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムと四ホウ酸カリウム、リン酸水素二カリウムとクエン酸が好ましい。

0011

更に、有機性廃棄物中の水分の蒸発面積を大きくする水分蒸発長材を有機性廃棄物に混ぜて処理を行うこと、この水分蒸発助長材にpH緩衝機能をもたせることも可能である。

0012

ここで、有機性廃棄物を分解処理してコンポスト化するための微生物は特別に培養した有効微生物群を使用してもよいが、もともと有機性廃棄物にはこれらの微生物が付着している場合が多いのでそれを利用してもよい。

0013

また、好気性微生物としては特に限定されるものではないが、望ましくはBacillus属、Enterobacter属、Micrococcus属、Staphylococcus属がよい。また微生物を製剤化するにはこれらの培養液濃縮した液体、または乾燥させた粉末或いは担体担持させた粉末を用いてもよいが、セピオライト等の多孔体に微生物を担持させた場合には、悪臭物質吸着することが可能となるため望ましい。

0014

ここで、多孔体としては、活性炭、仮焼粘土硬質ウレタンフォーム木材チップ多孔質ガラスカラギーナンゲル等が挙げられるが、価格、気孔率などを考慮した場合、活性炭が最も好ましい。

0015

また、微生物製剤とpH緩衝剤との混合物、或いは微生物製剤とpH緩衝剤と薬剤との混合物をコンポスト容器(コンポスト装置)に使用する場合には、生ごみ投入時に振りかける方法、或いはコンポスト容器(コンポスト装置)使用開始時に一定量を投入し、その後生ごみ投入時にも振りかける方法、コンポスト容器(コンポスト装置)使用開始時に一定量を投入し、その後生ごみ投入時には振りかけない方法の3通りが考えられるが、いずれの方法でも対応可能な技術であり、これら製剤の散布により悪臭の防止、ウジ・ハエ等の害虫発生の防止、微生物の添加による堆肥化促進、得られる堆肥の肥料効果の増大等のメリットが同時に得られる。また、pH緩衝剤の混合比を変えることにより、目的に応じた堆肥を得ることができる。

0016

一方、本発明に係る有機性廃棄物の処理装置は、有機性廃棄物を微生物によって分解せしめる生物反応室と、この生物反応室に有機性廃棄物を投入する投入口と、生物反応室にpH緩衝剤を供給するpH調整部とを備え、前記生物反応室内には有機性廃棄物中の水分の蒸発面積を大きくする水分蒸発助長材を充填せしめた。尚、生物反応室に攪拌装置を設けるようにしてもよい。

0017

pH緩衝剤は酸やアルカリを添加する場合に比較して、長期間pHを一定の範囲に維持することができる。

0018

以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る有機性廃棄物の処理装置の内部構造を示す全体斜視図であり、処理装置はボックス状をなすケース1とこのケース1内に収納される生物反応室2からなり、ケース1の上面には開閉蓋3を設け、ケース1の一側面には有機性廃棄物の分解によって生じたガス(N2やCO2)を排出するスリット4を形成している。

0019

生物反応室2の上部の一側には前記開閉蓋3の下方に開口する有機性廃棄物Sの投入口5を設け、また生物反応室2の上部の他側にはpH緩衝剤を供給するpH調整部6を設けている。尚、pH緩衝剤の他に酸を添加する場合にはこのpH調整部6を利用してもよい。また酸を添加する場合には、生物反応室2内の微生物活性を阻害しない酸が好ましく、この観点からHCl、H2SO4、HNO3などが添加する場合には好ましい。

0020

また、ケース1内底部の生物反応室2の外側にはモータ7を設け、このモータ7にて生物反応室2内に臨む軸8を回転せしめるようにし、この軸8には攪拌用のロッド9を取付け、更に生物反応室2内には水分蒸発助長材としてのおが10を充填している。ここで、生物反応室2内での好気性発酵を促進し、メルカプタン硫化メチルの分解を更に促進するために、ブロアを設けるようにしてもよい。

0021

以上において、生ごみ等の有機性廃棄物を生物反応室2内に投入し、ゆっくりと或いは定期的に攪拌する。すると、微生物による発酵に伴う発熱により有機性廃棄物中の約80%を占める水分が蒸発し、また有機性廃棄物は低分子化され、窒素はアンモニア態窒素(NH4+)を経て硝酸態窒素(NO3-)や亜硝酸態窒素(NO2-)に酸化分解された後、N2ガスとなって放出され、また、低分子化された酢酸(CH3COOH)やプロピオン酸(CH3CH2COOH)等の有機酸はメタン(CH4)や二酸化炭素(CO2)のガスに変換されて放出され、更に蛋白等に含まれている硫黄(S)成分は、アミノ酸から硫化水素、メルカプタン類、硫化メチル類を経て硫酸イオン(SO42-)にまで代謝される。

0022

以下に具体的な実施例とその結果について説明する。
(実施例1)図1に示した有機性廃棄物の処理装置の生物反応室2内に予め30リットルのおが屑を充填し、またpH緩衝剤として、2.1molのNaH2PO4・2H2Oと、1.4molのNaHPO4・12H2Oと、1.5リットルの水とを前記おが屑に添加して、おが屑の初期pHを6.5〜6.9内に収めるようにした。そして、上記の生物反応室2内に以下の(表1)に示す組成の生ごみ1Kgを毎日投入し、pH緩衝剤を使用した場合と使用しない場合のガス分析結果を(表2)に示す。この(表2)に示すように、長期間にわたって生物反応室内のpHを6.7〜7.6に維持することができた。

0023

0024

0025

(実施例2)水はけが良く、日当たりの良い土壌中に市販の容量130リットルのコンポスト容器8基を約5cmの深さに埋設し、夫々のコンポスト容器に以下の(表3)に示す組合せでpH緩衝剤、微生物製剤、無機多孔体、薬剤を混合したコンポスト化剤を15g投入した。尚、コンポスト化剤を投入しない系も実験した。

0026

0027

これらコンポスト容器に毎日710gの生ごみを投入するとともに、生ごみ投入時にはそれぞれを5gづつ投入した。生ごみはその内容差による実験結果の差を排除するために、一般家庭から排出されると考えられる以下の組成で統一した。
人参:140g
キャベツ:140g
じゃがいもの皮:70g
バナナの皮 :70g
梨またはリンゴの皮と芯:70g
柑橘類の皮 :70g
小鰯 :100g
がら :20g
御飯:30g

0028

また上記の実施例2では、pH緩衝剤、微生物製剤、無機多孔体、薬剤としてリン酸水素二カリウムとリン酸二水素カリウムとを1:1で混合したもの、バチルス属細菌の培養液を乾燥した粉末、セピオライト、ピレトリンを用いた。またpH緩衝剤、微生物製剤、担体(無機多孔体)及び薬剤の混合比は100:100:100:1とした。それぞれの評価は臭気害虫の発生、堆肥成分の分析により行った。その結果を前記(表3)の下半部に示す。

0029

臭気については20人のパネラーによる官能評価を行い、強度と不快度について5段階評価を行った。ここで、評価の基準は以下の通りである。
臭気強度
強度1:全く臭わない
強度2:臭いが分る限界程度
強度3:臭う
強度4:ハッキリ臭う
強度5:強烈に臭う
(不快度)
不快度1:快でも不快でもない
不快度2:どちらかというと不快
不快度3:やや不快
不快度4:ハッキリ不快
不快度5:非常に不快

0030

また、害虫の発生については、容器内のウジ・ハエ等の発生を観察した。また肥料成分の分析は1年後完熟した堆肥の、K(カリ)、N(窒素)、P(リン)を市販の肥料と比較することにより行った。尚、Kは炎光分析法で、Nは本CNコーダーで、Pはバナドモリブデン酸比色法で分析した。更に以上の実験のうち臭気の官能試験と害虫の発生は、気候による影響を考慮して、に計3回行い、夫々の実験期間は1ヵ月とした。

0031

また、上記の実施例の肥料効果を以下の(表4)に示す。

発明の効果

0032

以上に説明および実験結果を示す各(表)から明らかなように本発明によれば、有機性廃棄物を分解する生物反応室のpHをpH緩衝剤で調整するようにしたので、一定範囲のpH値を長期間(約2ヵ月)メンテナンスフリーで維持することができ、運転の管理が簡単になり一般家庭で用いるのに好都合である。

0033

また、pH緩衝剤中に例えば酸解離指数(pKa)が7.2のH2PO4-を含有せしめることで、(表2)に示すように、pH6.7〜7.6に抑えるのに少量の緩衝剤で足りるので、一般家庭で用いるのに好都合である。

0034

また、pH緩衝剤としてリン酸系のものやカリウムを含有するものを用いることで、分解処理物中にリン酸等が含まれることになり、有機肥料として優れたものが得られる。即ち堆肥の肥料効果を増大せしめることが可能となり、生ごみを堆肥として有効利用するため土壌活性が増大する。

0035

また、上記pH緩衝剤として混合溶液を用いた場合には、生物反応部のpHを均一に調整できるので、管理が容易であり、一方、pH緩衝剤として混合粉体或いは水和物の混合粉体を用いた場合には、混合溶液に比べて重量及び体積が小さくて済むので、運搬、取り扱いが容易となり、一般家庭で用いるのに好都合である。

0036

また、生物反応をpH5.8〜pH8.4の範囲で、好ましくは6.7〜7.6の範囲で行うことで、窒素系の悪臭成分であるアンモニアやアミン、硫黄系の悪臭成分であるメルカプタンや硫化メチルの分解が更に進行し、生物処理効率が向上するとともに、前記した(表2)のように、悪臭成分であるアンモニアや硫化水素を低く抑えることができた。

0037

また、有機性廃棄物中におが屑等の水分蒸発助長材を混ぜて生物処理を行うことで、有機性廃棄物中の水分の蒸発を短時間のうちに行うことができ、特にこの水分蒸発助長材にpH緩衝剤としての作用を付加したり、水分蒸発助長材を充填した生物反応室に攪拌装置を設けることで生物処理効率は更に向上する。

0038

また、ブロアによって生物反応室内での好気性発酵を助長することでコンポスト化が更に促進される。

0039

また、コンポスト化剤に無機多孔体、pH緩衝剤を混合することで、悪臭の発生を軽減でき、更にこれに薬剤を混合することでウジ・ハエ等の害虫の発生を抑制でき、且つ混合比を変えることにより目的に応じた使い分けができる。

0040

更に、本発明によって生ごみ等の有機性廃棄物を家庭内で処理することにより、ごみの減量化が達成でき、ごみ出し回数が減り、だれ、犬、猫、カラスによるいたずらの問題もなくなるためごみ出しが楽になり、環境汚染も防ぐことができる。

図面の簡単な説明

0041

図1本発明に係る有機性廃棄物の処理装置の内部構造を示す全体斜視図

--

0042

1…ケース、2…生物反応室、3…開閉蓋、5…投入口、6…pH調整部、8…回転軸、9…ロッド、10…水分蒸発助長材(おが屑)、S…有機性廃棄物。

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