図面 (/)

技術 超音波モータの駆動回路

出願人 オリンパス株式会社
発明者 佐々木邦彦粂井一裕阿部千幹上野台浅雄
出願日 1994年6月2日 (26年5ヶ月経過) 出願番号 1994-121573
公開日 1995年12月22日 (24年11ヶ月経過) 公開番号 1995-337041
状態 特許登録済
技術分野 超音波モータ、圧電モータ、静電モータ
主要キーワード 演算変数 移相方向 制御量演算回路 移動方向成分 位置検出パルス PWM出力信号 腹位置 位置補償
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年12月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (20)

目的

指令と逆の方向に動くことなく滑らかな移動を行うことができる超音波モータ駆動回路を提供する。

構成

超音波モータ3と、この超音波モータ3への制御量を演算する制御量演算回路1と、その演算結果に応じた電圧を上記超音波モータ3に印加するドライブ回路2と、上記超音波モータ3の位置を検出するエンコーダ4と、この検出信号を上記制御量演算回路1で扱う信号に変換する位置検出回路5と、試験駆動時に充分な所定の時間間隔で異なる制御量データを出力する試験用制御量発生部6と、試験駆動時に上記試験用制御量発生部6から出力される制御量データに対応した上記超音波モータ3の移動量を検出して指令と一致した方向へ移動させるために必要なある一定以上の制御量を求める不平衡量検出部7と、この不平衡量検出部7で得られる制御量を通常駆動時に制御量演算回路1の演算結果に加算して上記超音波モータ3を駆動制御する不平衡量加算部8とを備えた超音波モータの駆動回路。

概要

背景

圧電素子等の電気機械エネルギー変換素子駆動源とする超音波モータは、従来より種々のものが提案されている。

このようなものの一例としては、先に提案されている特願平4−321096号に記載のものがあげられる。

該提案に記載のものは、弾性体に固定した2つの圧電素子を駆動源として、該弾性体に縦振動および屈曲振動を発生させ、これらの振動を合成して超音波楕円振動を起こす超音波振動子と、この振動子の一部に押圧され、該振動子に対して相対的に移動する被駆動部材とを備えた超音波リニアモータとなっている。

この超音波リニアモータについて、図13から図19を参照して、より詳しく説明する。

上記振動子は、図13に示すように、弾性体50の上端面に、2つの積層圧電素子51,52を3つの保持部材53,54,55により挟み込んで固着し、また、上記弾性体50の下端面の両端部に摺動部材56,57を接着により固定して構成されている。

この振動子を、図14に示すように、リニアガイド58,ガイドレール59,保持枠60,ビス61,押圧力調整ネジ62,バネ63,摺動子保持部材64により保持し、さらにこれらが摺動板65を図の左右方向に直線移動可能なように保持しながら、該振動子の上記摺動部材56,57が摩擦接触するように押圧することで超音波リニアモータが構成されている。

そして、上記振動子の寸法を適当に調節して、積層圧電素子51,52に交番電圧印加すると、図15に示すような縦共振振動と図16に示すような屈曲共振振動が同時に発生する。このとき、2つの積層圧電素子51,52に印加する電圧位相差を適当に調整すると、これらの縦振動と屈曲振動が合成されて、屈曲振動の腹位置楕円振動が発生する。この楕円振動を行う部分に上記摺動部材56,57を固定し、この摺動部材56,57に摺動板65を押圧することで、該摺動板65に駆動力が発生する。

ここで、上記積層圧電素子51,52に、振動子の縦振動および屈曲振動の共振周波数と一致する交番電圧を印加し、2つの積層圧電素子51,52に印加する交番電圧の位相差を、一方の圧電素子に対して他方を+90゜とした場合に超音波リニアモータが一方向へ移動し、また、一方の圧電素子に対して他方の交番電圧の位相差を−90゜とすることにより、超音波リニアモータの移動方向が反転して他方向へ移動する。

このような超音波リニアモータの従来の駆動回路についての一例を、図17のブロック図を参照して説明する。

この超音波モータの駆動回路は、第1の発振器15と、この第1の発振器15の出力を受けて±90゜の位相差を発生させる移相器16と、上記第1の発振器15の出力電圧増幅する電力増幅器17と、上記移相器16の出力電圧を増幅する電力増幅器18と、これら電力増幅器17,18からの出力電圧により駆動される超音波リニアモータ3(以下超音波モータ3という)とを備えている。

さらに、この超音波モータ3の駆動回路は、第1の発振器15と移相器16の出力電圧を、第2の発振器26により振幅変調(AM変調)するようになっている。

次に、上記従来の超音波モータの駆動回路の作用を説明する。第1の発振器15および移相器16により、超音波モータ3の超音波振動子を励振する周波数の交番電圧を発生する。この超音波モータ3に印加される電圧の振幅は、第2の発振器26で振幅変調させることができ、すなわち、第2の発振器26の出力波形により任意に変化させることができる。

つまり、第2の発振器26の出力を、図18(A)に示すように、そのデューティを任意に変化できる矩形波とすることにより、超音波振動子を励振する周波数電圧は、図18(B)に示すようにパルス幅変調(PWM)される。

ここで、第2の発振器26から出力される矩形波の周期を移動体が有する固有振動の周期の1/2倍以下の一定周期にして、超音波モータに駆動電圧断続的に印加し、かつ、その断続的電圧印加の一回当たりの印加時間を調節して、超音波モータ3に印加するエネルギーを制御し被駆動体を徐々に加減速することにより、不要な振動を減らして効率の良い超音波モータとしていた。

概要

指令と逆の方向に動くことなく滑らかな移動を行うことができる超音波モータの駆動回路を提供する。

超音波モータ3と、この超音波モータ3への制御量を演算する制御量演算回路1と、その演算結果に応じた電圧を上記超音波モータ3に印加するドライブ回路2と、上記超音波モータ3の位置を検出するエンコーダ4と、この検出信号を上記制御量演算回路1で扱う信号に変換する位置検出回路5と、試験駆動時に充分な所定の時間間隔で異なる制御量データを出力する試験用制御量発生部6と、試験駆動時に上記試験用制御量発生部6から出力される制御量データに対応した上記超音波モータ3の移動量を検出して指令と一致した方向へ移動させるために必要なある一定以上の制御量を求める不平衡量検出部7と、この不平衡量検出部7で得られる制御量を通常駆動時に制御量演算回路1の演算結果に加算して上記超音波モータ3を駆動制御する不平衡量加算部8とを備えた超音波モータの駆動回路。

目的

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、指令と逆の方向に動くことなく滑らかな移動を行うことができる超音波モータの駆動回路を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

試験駆動時に所定の時間間隔で異なる制御量データを出力する試験用制御量出力手段と、試験駆動時に上記試験用制御量出力手段から出力される制御量データに対応した被駆動体の移動量を検出し不平衡量を求める不平衡量検出手段と、試験駆動時に得た上記不平衡量に応じた制御量を、通常駆動時に加算して被駆動体を駆動制御する不平衡量加算手段と、を具備することを特徴とする超音波モータ駆動回路

技術分野

0001

本発明は、超音波モータ駆動回路、より詳しくは、試験駆動を行う超音波モータの駆動回路に関する。

背景技術

0002

圧電素子等の電気機械エネルギー変換素子駆動源とする超音波モータは、従来より種々のものが提案されている。

0003

このようなものの一例としては、先に提案されている特願平4−321096号に記載のものがあげられる。

0004

該提案に記載のものは、弾性体に固定した2つの圧電素子を駆動源として、該弾性体に縦振動および屈曲振動を発生させ、これらの振動を合成して超音波楕円振動を起こす超音波振動子と、この振動子の一部に押圧され、該振動子に対して相対的に移動する被駆動部材とを備えた超音波リニアモータとなっている。

0005

この超音波リニアモータについて、図13から図19を参照して、より詳しく説明する。

0006

上記振動子は、図13に示すように、弾性体50の上端面に、2つの積層圧電素子51,52を3つの保持部材53,54,55により挟み込んで固着し、また、上記弾性体50の下端面の両端部に摺動部材56,57を接着により固定して構成されている。

0007

この振動子を、図14に示すように、リニアガイド58,ガイドレール59,保持枠60,ビス61,押圧力調整ネジ62,バネ63,摺動子保持部材64により保持し、さらにこれらが摺動板65を図の左右方向に直線移動可能なように保持しながら、該振動子の上記摺動部材56,57が摩擦接触するように押圧することで超音波リニアモータが構成されている。

0008

そして、上記振動子の寸法を適当に調節して、積層圧電素子51,52に交番電圧印加すると、図15に示すような縦共振振動図16に示すような屈曲共振振動が同時に発生する。このとき、2つの積層圧電素子51,52に印加する電圧位相差を適当に調整すると、これらの縦振動と屈曲振動が合成されて、屈曲振動の腹位置楕円振動が発生する。この楕円振動を行う部分に上記摺動部材56,57を固定し、この摺動部材56,57に摺動板65を押圧することで、該摺動板65に駆動力が発生する。

0009

ここで、上記積層圧電素子51,52に、振動子の縦振動および屈曲振動の共振周波数と一致する交番電圧を印加し、2つの積層圧電素子51,52に印加する交番電圧の位相差を、一方の圧電素子に対して他方を+90゜とした場合に超音波リニアモータが一方向へ移動し、また、一方の圧電素子に対して他方の交番電圧の位相差を−90゜とすることにより、超音波リニアモータの移動方向が反転して他方向へ移動する。

0010

このような超音波リニアモータの従来の駆動回路についての一例を、図17ブロック図を参照して説明する。

0011

この超音波モータの駆動回路は、第1の発振器15と、この第1の発振器15の出力を受けて±90゜の位相差を発生させる移相器16と、上記第1の発振器15の出力電圧増幅する電力増幅器17と、上記移相器16の出力電圧を増幅する電力増幅器18と、これら電力増幅器17,18からの出力電圧により駆動される超音波リニアモータ3(以下超音波モータ3という)とを備えている。

0012

さらに、この超音波モータ3の駆動回路は、第1の発振器15と移相器16の出力電圧を、第2の発振器26により振幅変調(AM変調)するようになっている。

0013

次に、上記従来の超音波モータの駆動回路の作用を説明する。第1の発振器15および移相器16により、超音波モータ3の超音波振動子を励振する周波数の交番電圧を発生する。この超音波モータ3に印加される電圧の振幅は、第2の発振器26で振幅変調させることができ、すなわち、第2の発振器26の出力波形により任意に変化させることができる。

0014

つまり、第2の発振器26の出力を、図18(A)に示すように、そのデューティを任意に変化できる矩形波とすることにより、超音波振動子を励振する周波数電圧は、図18(B)に示すようにパルス幅変調(PWM)される。

0015

ここで、第2の発振器26から出力される矩形波の周期を移動体が有する固有振動の周期の1/2倍以下の一定周期にして、超音波モータに駆動電圧断続的に印加し、かつ、その断続的電圧印加の一回当たりの印加時間を調節して、超音波モータ3に印加するエネルギーを制御し被駆動体を徐々に加減速することにより、不要な振動を減らして効率の良い超音波モータとしていた。

発明が解決しようとする課題

0016

しかしながら、超音波モータを設置する際の水平度が悪かったり、積層圧電素子51,52への配線による押圧力がある等のために、該超音波モータに対して常に一定方向の外力が加わった状態にある場合には、一回当たりの電圧印加時間を短くすると、上述した従来の超音波モータの駆動回路では、外力が加わっている方向には動き易いが、外力が加わっているのとは逆方向には動き難い場合があった。

0017

さらに、逆方向の加わっている外力が大きい場合には、印加している方向とは逆の方向(外力が加わっている方向)に動いてしまうこともある。

0018

さらに、高精度の位置決めを行うために超音波モータにエンコーダを取り付けて位置サーボをかけた場合に、図19に示すように、いったん指令とは逆方向に動き出してから所定の位置決めを行ってしまい、移動が滑らかでなくなってしまう場合もある。

0019

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、指令と逆の方向に動くことなく滑らかな移動を行うことができる超音波モータの駆動回路を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0020

上記の目的を達成するために、本発明による超音波モータの駆動回路は、試験駆動時に所定の時間間隔で異なる制御量データを出力する試験用制御量出力手段と、試験駆動時に上記試験用制御量出力手段から出力される制御量データに対応した被駆動体の移動量を検出し不平衡量を求める不平衡量検出手段と、試験駆動時に得た上記不平衡量に応じた制御量を通常駆動時に加算して被駆動体を駆動制御する不平衡量加算手段とを備えている。

0021

試験用制御量出力手段が試験駆動時に所定の時間間隔で異なる制御量データを出力し、不平衡量検出手段が試験駆動時に上記試験用制御量出力手段から出力される制御量データに対応した被駆動体の移動量を検出し不平衡量を求め、不平衡量加算手段が試験駆動時に得た上記不平衡量に応じた制御量を、通常駆動時に加算して被駆動体を駆動制御する。

0022

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1から図7は本発明の第1実施例を示したものであり、図1は超音波モータの駆動回路の構成を示すブロック図である。

0023

図1に示すように、この超音波モータの駆動回路は、位置指令と検出位置とに応じた超音波モータ3への制御量を演算する制御量演算回路1と、この制御量演算回路1によって得られた制御量から超音波モータ3に印加する電圧を生成するとともに、演算された入力制御量に応じて出力PWM(パルス幅変調)波電圧のデューティを変化させるドライブ回路2と、超音波モータ3と、この超音波モータ3の位置を検出するエンコーダ4と、このエンコーダ4からの信号を上記制御量演算回路1で扱う信号に変換する位置検出回路5と、試験駆動時に充分な時間間隔で異なる制御量を出力する試験用制御量発生部6と、この試験用制御量発生部6により試験駆動時に超音波モータ3を駆動した場合の移動量を検出して、指令と一致した方向へ動くある一定以上の制御量を探す不平衡量検出部7と、この不平衡量検出部7で得られる制御量を上記制御量演算回路1の演算結果に加算する不平衡量加算部8とを有してその主要部を構成されている。

0024

このような超音波モータ3の試験駆動前の動作について、該図1を参照して説明する。制御量演算回路1は、位置指令が入力されると、位置指令量位置検出量との偏差量に応じて制御量を演算する。

0025

この制御量演算回路1から出力した制御量は、ドライブ回路2に入力されて一定周期のPWM波のデューティとして伝達され、積層圧電素子の共振周波数電圧を振幅変調するとともに、位相差を+90゜または−90゜シフトさせた後の積層圧電素子の共振周波数電圧を振幅変調する。そして、これらの振幅変調された信号は、それぞれ電力増幅された後、該ドライブ回路2から出力される。

0026

このドライブ回路2の出力が超音波モータ3に印加されて、上記従来の技術において説明した原理によって、該超音波モータ3が駆動される。

0027

この超音波モータ3の移動状態は、エンコーダ4により検出されて、その結果が位置検出回路5に入力される。

0028

この位置検出回路5では、エンコーダ4からの信号を上記制御量演算回路1で扱う信号に変換して、位置検出量として制御量演算回路1へ出力する。

0029

以上のように制御される超音波モータ3は、通常動作を行う前に、試験動作を行うようになっている。

0030

これは、超音波モータ3を設置して配線を終えた時点では、超音波モータ3にはある一定の外力がかかっているためである。この試験動作について、図1および図2から図7を参照して説明する。

0031

図2図3は、超音波モータ3に全く外力がかかっていない場合の試験動作における各出力を示すタイミングチャート図4図5は超音波モータ3の正の移動方向成分に外力がかかっている場合の試験動作における各出力を示すタイミングチャート、図6図7は超音波モータ3の正の移動方向成分に外力がかかっている場合の試験動作における各出力を示すタイミングチャートである。

0032

図2から図7において、符号Aは試験用制御量発生部6の出力、符号Bはドライブ回路2の出力、符号Cは位置検出回路5の出力、符号Dは不平衡量検出部7の出力をそれぞれ示したものである。

0033

なお図面上では、試験用制御量発生部6の出力の周期Tsが積層電圧素子共振周期Tkと同様のオーダーであるように表示しているが、実際には、試験用制御量発生部6で試験用制御量を発生させてから超音波モータ3が反応して位置検出回路5で位置検出を認識するまでの時間以上を周期Tsは必要とし、さらには超音波モータ3が移動しているときの振動の影響がでないように考慮して、周期Tsを決める。

0034

図2から図7の符号Aに示すように、試験用制御量発生部6から試験用制御量を一定量ずつ増加または減少させながら周期Ts毎に出力させて行くと、試験用制御量に応じたPWM波のデューティとして積層圧電素子の共振周波数電圧が振幅変調されて、符号Bに示すような信号がドライブ回路2から出力されて超音波モータ3に印加される。

0035

しかしながら、ある定まった電圧を超音波モータ3に印加しても、超音波モータ3は外力のかかり具合により、移動方向や移動量が異なる。

0036

図2図3に示すように、例えば超音波モータ3に外力がまったくかかっていない場合には、ドライブ回路2の制御量、つまり、共振周期Tkの何周期分印加するかに応じて、超音波モータ3は所定量だけ駆動される。

0037

また、図4図7に示すように、超音波モータ3の移動方向と同一方向成分の外力がかかっている場合には、制御量が少ない場合でも、超音波モータ3の駆動力と外力とが指令移動方向へと移動させるために、上記図2図3の場合に比べて、移動量がそれぞれ多くなっている。

0038

一方、図5図6に示すように、超音波モータ3の移動方向と反対方向成分の外力がかかっている場合には、図2から図7の符号Cに示すように制御量が少ない場合に、超音波モータ3の駆動力よりも外力が強いと、指令移動方向とは逆に移動してしまう。

0039

このような逆方向への移動を防止するために、まず制御量Nで超音波モータ3を駆動したときの移動方向を検出する。

0040

制御量Nは、試験用制御量発生部6の出力の周期Ts毎に増加または減少するために、外力に打ち勝って逆方向への移動をしないある一定以上の制御量Nunを、上記不平衡量検出部7において検出する。

0041

例えば、図5の例においては、試験用制御量発生部6の出力が−3になったときに移動方向が反転して、指令方向へ移動するようになったために、不平衡検出部7からは制御量Nunとして−3の値が出力される。

0042

また、図6の例においても同様に、試験用制御量発生部6の出力が+3になったときに移動方向が反転して、指令方向へ移動するようになったために、不平衡検出部7からは制御量Nunとして+3の値が出力される。

0043

そして、このNunが検出されると、この試験駆動の動作を終了する。

0044

試験駆動が終了した後の通常駆動の動作においては、不平衡量加算部8により、上記試験駆動時に検出した制御量Nunを制御量演算回路1の出力に加算して、指令方向とは逆方向へ移動してしまう制御量の使用を禁止する。これにより、外力がかかっている場合にも、逆方向へ動き出すことなく、最初から指令方向に滑らかに動き出すことが可能になる。

0045

なお、試験用制御量発生部6の符号Aで示す出力と不平衡量検出部7の符号Dで示す出力のタイミング上に表した数値は、その一例を示したものであり、これらに限定されるものではないことはいうまでもない。

0046

このような第1実施例によれば、設置時における超音波モータの水平度や積層圧電素子への配線に起因する外力がかかっている場合にも、これらの外力による影響を抑えて、指令方向と逆の方向に動くことなく滑らかな移動を行うことができ、高精度の位置決めをできる超音波モータの駆動回路とすることができる。

0047

図8から図12は本発明の第2実施例を示したものであり、図8は超音波モータの駆動回路の構成を示すブロック図である。この第2実施例において、上述の第1実施例と同様である部分については説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。

0048

図8に示すように、この超音波モータの駆動回路は、発振器15と、この発振器15の出力を受けて±90゜の位相差を発生させる移相器16と、上記発振器15の出力電圧を増幅する電力増幅器17と、上記移相器16の出力電圧を増幅する電力増幅器18と、これら電力増幅器17,18からの出力電圧により駆動される超音波モータ3と、この超音波モータ3の位置を検出するエンコーダ4と、後述するI/F回路11にバスを介して接続され上記エンコーダ4の出力が入力される、位置指令パルス位置検出パルス偏差カウントする偏差カウンタ9と、各種の演算を行うCPU10と、このCPU10とバスを介して接続され外部とのインタフェースを行うI/F回路11と、上記CPU10とバスを介して接続されその動作プログラムを格納するROM12と、上記CPU10とバスを介して接続され各種演算値を格納するRAM13と、上記CPU10とバスを介して接続され最終演算結果をデューティとしてパルス幅変調出力するPWM回路14と、上記CPU10に接続されたモード選択スイッチ19とを有してその主要部を構成されている。

0049

次に、この第2実施例の試験モード時の動作について説明する。図9は試験モード時の超音波モータ駆動回路の作用を示すフローチャート図10はこの試験モード時に行われるタイマ割り込みの動作を示すフローチャートであり、CPU10の動作による一連の処理として説明する。

0050

組立工程において、積層圧電素子51,52(図13参照)へ配線して超音波モータ3やエンコーダ4等を設置し終えたならば、まず、モード選択スイッチ19により試験モードを選択して、超音波モータ3への外力がどれ位の駆動力(制御量)に相当しているかの検出を開始する。

0051

試験モードが選択されると、図9図10に示されるような処理を行う。

0052

すなわち、CPU10は、まず、I/F回路11,バス,演算変数,PWM回路14,割込み等の各種の設定や初期化を行って変数iに0を入れた後(ステップS1)、後で詳しく説明するタイマ割込み許可されて(ステップS2)、以後、検出終了フラグがセットされるまで(ステップS3)、一定周期T1毎のタイマ割込みサブルーチン(ステップS4)が繰り返される。

0053

このタイマ割込みサブルーチンに入ると、図10に示すように、まず試験用制御量である変数iを前回の割込み時よりも1増やす(ステップS11)。そして、移相器16の移相方向を+90゜にセットして(ステップS12)、変数iをPWM回路14のデューティ値としてセットしてPWM出力する(ステップS13)。

0054

このPWM出力信号により、上述のように発振器15,移相器16の信号が振幅変調されて、電力増幅器17,18を介して超音波モータ3に印加される。

0055

この超音波モータ3は、外力や印加された電力に応じて移動し、その移動の方向や量がエンコーダ4と偏差カウンタ9を介して検出される。

0056

ただしこの試験モード時には、偏差カウンタ9は位置指令パルスを受け付けないものとする。

0057

CPU10は、超音波モータ3の移動が完了して偏差カウンタ9の値が変化しなくなるのに充分な時間待ちを行う(ステップS14)。

0058

その後、偏差カウンタ9の値を読み込んで(ステップS15)、その符号から移動方向が移相方向に一致しているか否かを判定する(ステップS16)。もし一致していれば、偏差カウンタ9の値をN+unとしてRAM13に格納し(ステップS17)、一致していなければ後述するステップS18の動作へ移る。

0059

次に、移相器16の移相方向を−90゜にセットして(ステップS18)、上記ステップS13からステップS16と同様の動作を繰り返す。

0060

すなわち、変数iをPWM回路14のデューティ値としてセットしてPWM出力し(ステップS19)、超音波モータ3の移動が完了して偏差カウンタ9の値が変化しなくなるのに充分な時間待ちを行い(ステップS20)、偏差カウンタ9の値を読み込んで(ステップS21)、その符号から、移動方向が移相方向に一致しているか否かを判定する(ステップS22)。

0061

このステップS22において、もし移動方向が移相方向に一致していれば、偏差カウンタ9の値をN-unとしてRAM13に格納し(ステップS23)、一致していなければ後述するステップS24の動作へ移る。

0062

その後、偏差カウンタ9の符号から移動方向と位相方向が正負共に一致しているか否かを判断し(ステップS24)、一致していない場合には、そのままこのタイマ割り込みのサブルーチンを終了する。

0063

この場合には、検出終了フラグがセットされていないために、検出終了の判断を繰り返して(ステップS3)、次のタイマ割込み(ステップS4)を待つ。

0064

一方、上記ステップS24で、偏差カウンタ9の符号と移相方向が正負共に一致してれいば、検出終了フラグをセットして(ステップS25)このタイマ割込みを終了し、検出終了の判定(ステップS3)がされて、この試験モードを終了する。

0065

試験モードが終了すると、図示しない表示器により、試験モードが終了した旨を知らせるようになっている。

0066

上述のように、試験モードによって、超音波モータ3への外力がどれ位の駆動力(制御量)に相当しているのかを検出して、RAM13にN+unあるいはN-unといった値で格納している状態で、上記モード選択スイッチ19により通常モードを選択して、実際に超音波モータ3を所望の動作で運転させる。

0067

次に、図11通常モード時の超音波モータ駆動回路の作用を示すフローチャート、図12はタイマ割り込みを示すフローチャートであり、CPU10の動作による一連の処理として説明する。

0068

モード選択スイッチ19により通常モードが選択されると、図11図12に示されるような処理を行う。

0069

すなわち、CPU10は、まず、I/F回路11,バス,演算変数,PWM回路14,割込み等の各種の設定や初期化を行った後(ステップS31)、後述するタイマ割込みが許可されて(ステップS32)、以後、無限ループ(ステップS33)内で、一定周期T1毎のタイマ割込みサブルーチン(ステップS34)が繰り返される。

0070

このタイマ割込みサブルーチンに入ると、まず、偏差カウンタ9の値を読み込み(ステップS41)、その値から位置ループを安定にするための位置補償演算を行う(ステップS42)。

0071

その後、位置指令方向に応じて上記試験モードにおいて検出してRAM13に格納しておいた不平衡量N+unあるいはN-unの値を、その補償演算結果に加算する(ステップS43)。

0072

この加算により、超音波モータ3への外力を打ち消す分に相当する制御量を、該超音波モータ3へ印加することができる。

0073

そして、この加算結果をPWM回路14にデューティ値としてセットする(ステップS44)ことにより、PWM出力が、上述のように発振器15,移相器16の信号を振幅変調する。そして、その振幅変調された出力が、電力増幅器17,18を介して増幅された後、超音波モータ3に印加される。

0074

これにより超音波モータ3は移動するが、このときには、印加された電力は外力を打ち消すに相当する分を含んでいるために、該超音波モータが指令方向と逆方向に動き出すことはなく、滑らかに動くことができる。

0075

そして、この超音波モータ3の移動方向や移動量は、エンコーダ4と偏差カウンタ9を介して検出されて、CPU10にフィードバックされる。

0076

このような第2実施例によれば、上述の第1実施例とほぼ同様の効果を有していて、外力を打ち消す分に相当する制御量を超音波モータへ印加することにより、外力による指令とは逆の方向へ移動するのを防止することができ、滑らかで高精度な位置決めのできる超音波モータの駆動回路とすることができる。

発明の効果

0077

以上説明したように本発明の超音波モータの駆動回路によれば、指令と逆の方向に動くことなく滑らかな移動を行うことができる。

図面の簡単な説明

0078

図1本発明の第1実施例の超音波モータの駆動回路の構成を示すブロック図。
図2上記第1実施例の超音波モータに全く外力がかかっていない場合に正方向へ移動する際の試験動作における各出力を示すタイミングチャート。
図3上記第1実施例の超音波モータに全く外力がかかっていない場合に負方向へ移動する際の試験動作における各出力を示すタイミングチャート。
図4上記第1実施例の超音波モータに正の移動方向成分の外力がかかっている場合に正方向へ移動する際の試験動作における各出力を示すタイミングチャート。
図5上記第1実施例の超音波モータに正の移動方向成分の外力がかかっている場合に負方向へ移動する際の試験動作における各出力を示すタイミングチャート。
図6上記第1実施例の超音波モータに負の移動方向成分の外力がかかっている場合に正方向へ移動する際の試験動作における各出力を示すタイミングチャート。
図7上記第1実施例の超音波モータに負の移動方向成分の外力がかかっている場合に負方向へ移動する際の試験動作における各出力を示すタイミングチャート。
図8本発明の第2実施例の超音波モータの駆動回路の構成を示すブロック図。
図9上記第2実施例の超音波モータ駆動回路の試験モード時の作用を示すフローチャート。
図10上記第2実施例の試験モード時のタイマ割り込みを示すフローチャート。
図11上記第2実施例の超音波モータ駆動回路の通常モード時の作用を示すフローチャート。
図12上記第2実施例の通常モード時のタイマ割り込みを示すフローチャート。
図13従来の超音波振動子を示す斜視図。
図14従来の超音波リニアモータを示す正面図。
図15従来の超音波振動子の縦共振振動を示す図。
図16従来の超音波振動子の屈曲共振振動を示す図。
図17従来の超音波モータの駆動回路を示すブロック図。
図18従来の超音波モータの駆動において、(A)第2の発振器の出力、(B)超音波振動子を励振する周波数電圧を各々示す線図。
図19従来の超音波モータの駆動において、超音波モータにエンコーダを取り付けて位置サーボをかけた場合の超音波モータの移動状態を示す線図。

--

0079

1…制御量演算回路
2…ドライブ回路
3…超音波モータ
4…エンコーダ
5…位置検出回路
6…試験用制御量発生部(試験用制御量出力手段)
7…不平衡量検出部(不平衡量検出手段)
8…不平衡量加算部(不平衡量加算手段)
9…偏差カウンタ
10…CPU
13…RAM
14…PWM回路
19…モード選択スイッチ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • シチズン時計株式会社の「 電気機械変換器」が 公開されました。( 2018/06/21)

    【課題】可動部材を小型にしても出力が低下しにくい電気機械変換器を提供する。【解決手段】帯電部と対向電極との間の静電的な相互作用を利用して電力と動力の間の変換を行う電気機械変換器(1)は、第1の固定基板... 詳細

  • シチズン時計株式会社の「 電気機械変換器」が 公開されました。( 2018/06/21)

    【課題】可動部材を小型にしても出力が低下しにくい電気機械変換器を提供する。【解決手段】帯電部と対向電極との間の静電的な相互作用を利用して電力と動力の間の変換を行う電気機械変換器は、回転軸の周りに回転可... 詳細

  • シチズン時計株式会社の「 電気機械変換器」が 公開されました。( 2018/06/21)

    【課題】可動部材を小型にしても出力が低下しにくい電気機械変換器を提供する。【解決手段】帯電部と対向電極との間の静電的な相互作用を利用して電力と動力の間の変換を行う電気機械変換器(1)は、固定基板(13... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ