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目的

反応物が高粘度なゲル状物になることなく工業上容易に極めて高純度リン酸モノエステルを製造でき、副生オルトリン酸の少ないリン酸モノエステルの製造方法の提供。

構成

P2O5とリン酸及びポリリン酸から選ばれる1種又は2種以上から成るリン酸化剤と、有機ヒドロキシ化合物とを反応させる際、まずP2O5に換算した該リン酸化剤1モルに対し該リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めて水が 0.5〜1.5モル倍、有機ヒドロキシ化合物を 0.4〜1.0 モル倍になるように調製した混合物を反応させ、次いで得られた生成物に反応系内の未反応有機ヒドロキシ化合物が特定の条件を満たす状態で有機ヒドロキシ化合物を加え反応を行う。

概要

背景

概要

反応物が高粘度なゲル状物になることなく工業上容易に極めて高純度リン酸モノエステルを製造でき、副生オルトリン酸の少ないリン酸モノエステルの製造方法の提供。

P2O5とリン酸及びポリリン酸から選ばれる1種又は2種以上から成るリン酸化剤と、有機ヒドロキシ化合物とを反応させる際、まずP2O5に換算した該リン酸化剤1モルに対し該リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めて水が 0.5〜1.5モル倍、有機ヒドロキシ化合物を 0.4〜1.0 モル倍になるように調製した混合物を反応させ、次いで得られた生成物に反応系内の未反応有機ヒドロキシ化合物が特定の条件を満たす状態で有機ヒドロキシ化合物を加え反応を行う。

目的

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請求項1

五酸化リンリン酸及びポリリン酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上との混合物からなるリン酸化剤と、有機ヒドロキシ化合物とを反応させる際、以下の工程I及び工程IIを行うことを特徴とするリン酸モノエステル製造法。<工程I>P2O5に換算した該リン酸化剤1モルに対し、該リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めて水が 0.5〜1.5モル倍、有機ヒドロキシ化合物が 0.4〜1.0 モル倍になるように調製した混合物を反応させる工程。<工程II>次いで工程Iにて得られた生成物に反応系内の未反応有機ヒドロキシ化合物が常に次の式(1)で表される条件を満たす状態で有機ヒドロキシ化合物を加え反応を行う工程。

請求項

ID=000002HE=015 WI=102 LX=0540 LY=0700〔A:工程IでのP2O5に換算したリン酸化剤のモル数B:工程Iでの該リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めた水のモル数〕

請求項2

工程IIにおいて工程Iでの生成物に有機ヒドロキシ化合物を半回分的に加えて反応を行う請求項1記載の製造法。

請求項3

工程IIにおいて工程Iでの生成物と有機ヒドロキシ化合物を管型反応器にて連続的に反応を行う請求項1記載の製造法。

請求項4

工程IIにおいて工程Iでの生成物と有機ヒドロキシ化合物を連続槽型反応器にて連続的に反応を行う請求項1記載の製造法。

請求項5

工程IIにおいて工程Iでの生成物と有機ヒドロキシ化合物を連続槽型反応器を2器以上用いることにより連続的に反応を行う請求項4記載の製造法。

技術分野

0001

本発明は有機ヒドロキシ化合物リン酸化してリン酸モノエステルを製造する方法に関する。更に詳しくはリン酸モノエステル純度の高いリン酸エステルを容易に製造でき、かつ副生オルトリン酸の少ないリン酸モノエステルの製造方法に関する。

0002

有機ヒドロキシ化合物のリン酸エステルは、洗浄剤繊維処理剤乳化剤防錆剤、液状イオン交換体又は医薬品として幅広い分野で利用されている。従来、リン酸エステルを工業的に製造する方法としては、有機ヒドロキシ化合物に五酸化リンを反応させる方法があるが、この方法によるとその生成物は主に下記式(A)で表されるリン酸モノエステルと式(B)で表されるリン酸ジエステルのほぼ等モル混合物(以下セスキホスフェートと称す)である。

0003

0004

(式中、R は炭素数6から30の直鎖若しくは分岐鎖アルキル基又はアルケニル基を示す。)
しかしながら、リン酸モノエステルとリン酸ジエステルとでは物性において大きな差異を有する。例えば、長鎖アルキルリン酸エステルのアルカリ金属塩及びアルカノールアミン塩を例にとってみると、リン酸モノエステルは水溶液起泡力洗浄力が良好で毒性が低く皮膚刺激が小さいので洗浄剤として優れているのに対し、リン酸ジエステルは水にはほとんど溶解せず、起泡力はほとんどなくむしろ抑泡性を有し、高起泡性洗浄剤としては使用できない。従って、セスキホスフェートではリン酸モノエステルの有する上記性能を発現できず、リン酸モノエステルの用途分野ではこれを代替品とすることはできない。

0005

従って、リン酸モノエステル含量の高いリン酸エステルを工業的に安全かつ容易に製造することが強く要望されており、次のいくつかの方法が報告されている。
有機ヒドロキシ化合物をオキシ塩化リンと反応させ、得られるモノアルキルホスホロジクロリデート加水分解する方法(特開昭50−64226 号)。
有機ヒドロキシ化合物に、予め五酸化リン1モルに対して 0.5〜3モルの水を添加し、次いで五酸化リンを反応させて得る方法(特公昭41−14416 号)。
有機ヒドロキシ化合物にオルトリン酸及び五酸化リンを反応させて得る方法(特公昭42−6730号)。
有機ヒドロキシ化合物と縮合リン酸ポリリン酸)を反応させて得る方法(特公昭43−26492 号)。
水の存在下において有機ヒドロキシ化合物と五酸化リンとを反応させる際に水蒸気を吹き込みながらリン酸化反応をさせて得る方法(特開昭62−33190 号)。
有機ヒドロキシ化合物を五酸化リン、リン酸及びポリリン酸からなるリン酸化剤とリン酸分が過剰の状態で第1段目のリン酸化反応を行い、次いで化学量論量になるように有機ヒドロキシ化合物を加えて第2段目の反応をさせて得る方法(特公昭57−61358 号)。

0006

しかしながら、これらの方法は次のような欠点を有し工業的な方法としては満足できるものではない。の方法では、反応副生成物として塩化水素が発生し、装置の腐食及び塩酸の処理に困難な問題がある。更にアルキルクロライドの副生を伴い、リン酸モノエステルの収率を上げるのが困難である。及びの方法ではリン酸モノエステルとリン酸ジエステルの比率は水及びオルトリン酸量を多くすればリン酸モノエステルの割合が大きくなるが、その反面リン反応率が著しく低下しオルトリン酸の生成量が著しく増加する。製品へのオルトリン酸の多量の混入使用用途によっては好ましからざる影響を与えるため、その利用分野が制限される。の方法ではリン酸モノエステルを選択的に得ることができるが、及びの方法と同じく副生するオルトリン酸量が多く、オルトリン酸量の副生量を少なくするには、縮合度の非常に高いポリリン酸を使用しなければならないが、縮合度の高いポリリン酸を用いた場合、反応物が高粘度なゲル状となり工業上特殊な反応装置等が必要となり容易に製造することが困難である。の方法ではリン酸モノエステルとリン酸ジエステルの比率は水蒸気を吹き込むことによりリン酸モノエステルの割合は大きくなるが、その反面オルトリン酸量が多くなり、製品へのオルトリン酸の多量の混入は使用用途によっては好ましからざる影響を与えるため、その利用分野が制限される。の方法では有機ヒドロキシ化合物を2回に分割添加することによりリン酸モノエステルとリン酸ジエステルの比率においてリン酸モノエステルの割合は大きくなるが、2回の分割添加だけではリン酸モノエステル純度は十分な値とは言えず、有機ヒドロキシ化合物の添加方法によっては生成したリン酸モノエステルの分解が進行し、収率が低下すると共にオルトリン酸含量が増加し使用用途によっては好ましからざる影響を与えるためその利用分野が制限される。

0007

従って、本発明の目的は、反応物が高粘度なゲル状物になることなく工業上容易に極めて高純度でリン酸モノエステルを製造でき、副生オルトリン酸の少ないリン酸モノエステルの製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

かかる現状において、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、従来の方法では反応物をゲル化させることなくオルトリン酸含量の少ない高純度リン酸モノエステルの製造が困難であったが、予め有機ヒドロキシ化合物を加えることにより反応物のゲル化を抑制し、次いで有機ヒドロキシ化合物を連続的あるいは間欠的あるいはこの連続的と間欠的を組み合わせて加えることにより、オルトリン酸含量の少ないリン酸モノエステルを極めて高収率で製造することができることを見いだし、本発明を完成させるに至ったものである。

0009

すなわち、本発明は、五酸化リンとリン酸及びポリリン酸からなる群より選ばれる1種又は2種以上との混合物からなるリン酸化剤と、有機ヒドロキシ化合物とを反応させる際、以下の工程I及び工程IIを行うことを特徴とするリン酸モノエステルの製造法を提供するものである。
<工程I>P2O5に換算した該リン酸化剤1モルに対し該リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めて水が 0.5〜1.5モル倍、有機ヒドロキシ化合物を 0.4〜1.0 モル倍になるように調製した混合物を反応させる工程。
<工程II>次いで工程Iにて得られた生成物に反応系内の未反応有機ヒドロキシ化合物が常に次の式(1)で表される条件を満たす状態で有機ヒドロキシ化合物を加え反応を行う工程。

0010

0011

〔A:工程IでのP2O5に換算したリン酸化剤のモル数
B:工程Iでの該リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めた水のモル数〕
本発明において、五酸化リンとは無水リン酸分子式はP4O10 あるいはP2O5で表される。本発明において、リン酸とは下記式(C)で表されるオルトリン酸を含む水溶液であり、オルトリン酸当量で 100wt%未満のリン酸水溶液であり、その濃度については特に限定されないが、好ましくは70〜90wt%のリン酸水溶液である。本発明において、ポリリン酸とは下記式(D)で表されるピロリン酸、下記式(E)で表されるトリリン酸等、一般式(F)で表される直鎖の縮合リン酸、分岐鎖及び環状鎖の縮合リン酸から選ばれる1種あるいは2種以上の混合物で、オルトリン酸当量で 100wt%以上のリン酸であり、その濃度については特に限定されないが、好ましくは 100〜120 wt%のポリリン酸である。濃度がオルトリン酸当量で 120wt%をこえるとポリリン酸が高粘度になり取り扱いが困難になる。

0012

0013

(式中、nは2以上の数を示す。)
本発明において、有機ヒドロキシ化合物としては炭素数6から30、好ましくは8〜24の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪族アルコール、あるいは当該脂肪族アルコール又はアルキルフェノール(アルキル基の炭素数6から20)のアルキレンオキサイド(炭素数2から4)付加物付加モル数1から100 )等が挙げられる。具体的な有機ヒドロキシ化合物としては、例えば、オクタノールノニルアルコールデシルアルコールウンデシルアルコールラウリルアルコールトリデシルアルコールミリスチルアルコールペンタデシルアルコール、セチルアルコールヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコールノナデシルアルコール、2−エチルヘキサノールイソオクタノールイソノナノールイソデカノールイソトリデカノール等があり、さらに合成アルコールとしては商品オキソアルコール(日産化学工業(株)製)、ダイアドール(三菱化成工業(株)製)、ドバノール(三菱油化(株)製)、リネボール(昭和シェル化学(株)製)、ネオドール(Sell製)、ライアール(Eni Chem. 製)等が挙げられ、これらアルコールの単独又は混合物を使用することができる。

0014

本発明の工程Iにおいて調製される混合物とは、P2O5に換算したリン酸化剤1モルに対し、該リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めて水が0.5 〜1.5モル倍、好ましくは 0.7〜1.3 モル倍、有機ヒドロキシ化合物が 0.4〜1.0 モル倍、好ましくは 0.5〜0.8 モル倍になるように調製したものであり、水が 0.5モル倍未満ではリン酸モノエステルの収率が低下し、 1.5モル倍をこえるとオルトリン酸含量が増大する。また有機ヒドロキシ化合物が 0.4モル倍未満では反応物がゲル状になり粘度が急増し、操作が困難になり、 1.0モル倍をこえるとリン酸モノエステルの収率が低下する。すなわち、上記三者が次の式(2)

0015

0016

になるよう調整される。工程Iの反応装置は特に限定されないが、槽型の反応装置が好ましい。五酸化リンを添加、混合する際に、管型反応器に比べ、槽型反応器の方が混合が良好であり好ましい。操作方法は特に限定されず、回分操作、半回分操作又は連続操作で行うことができる。

0017

リン酸化剤としてリン酸又はポリリン酸を使用する場合、工業的にはこれら単独では上記割合の混合物を調整することは極めて困難であるので、五酸化リンと組み合わせて使用される。回分操作あるいは半回分操作で行う場合には、先ず所定の有機ヒドロキシ化合物、リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めた水及びリン酸又はポリリン酸を30〜100 ℃、好ましくは50〜90℃で 0.1〜5時間攪拌し混合することが好ましい。30℃未満では混合が不完全になり、100℃をこえると有機ヒドロキシ化合物が劣化する。また、攪拌時間が 0.1時間未満では混合が不完全であり、5時間をこえると有機ヒドロキシ化合物が劣化する。次いでこれに、不足のリン分に相当する五酸化リンを加えて、40〜120 ℃、好ましくは60〜90℃の温度で、 0.2〜8時間、好ましくは 0.5〜3時間攪拌し反応を行うことができる。40℃未満では有機ヒドロキシ化合物の反応速度が急減すると共に反応物がゲル状になり、 120℃をこえると生成したリン酸エステルの分解が進行する。また反応時間が 0.2時間未満では未反応の有機ヒドロキシ化合物の濃度が高くなり、リン酸モノエステルの収率が低下し、8時間以上では生成したリン酸エステルの分解が進行する。また連続操作で行う場合は、有機ヒドロキシ化合物、リン酸化剤をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めた水及びリン酸又はポリリン酸、五酸化リンを所定の割合になるように連続槽型反応器に連続的に流入し40〜120 ℃、好ましくは60〜90℃の温度で平均滞留時間が 0.2〜8時間、好ましくは 0.5〜3時間になるように反応を行うことができる。40℃未満では有機ヒドロキシ化合物の反応速度が急減すると共に反応物がゲル状になり、 120℃をこえると生成したリン酸エステルの分解が進行する。また平均滞留時間が 0.2時間未満では未反応の有機ヒドロキシ化合物の濃度が高くなり、リン酸モノエステルの収率が低下し、8時間以上では生成したリン酸エステルの分解が進行する。

0018

工程IIでは反応系内の未反応有機ヒドロキシ化合物が前記式(1)で示される条件を常に満たす状態において有機ヒドロキシ化合物を加え反応を行う。更に好ましくは前記式(1)の左辺の値が0.40以下になるように添加することが好ましい。前記式(1)の左辺の値が0.50をこえるとリン酸ジエステルの生成量が増え、リン酸モノエステル純度{モノエステル/(モノエステル+ジエステル)}が低下する。

0019

工程IIでは反応装置は特に限定されず、槽型反応器でも管型反応器でも良い。工程IIにおいて有機ヒドロキシ化合物を加える操作は、槽型反応器を用いた場合では半回分操作あるいは連続操作で行うことが好ましい。連続操作では式(1)で示される反応系内の未反応有機ヒドロキシ化合物濃度の制御が比較的簡単で、未反応の有機ヒドロキシ化合物濃度を低い値に制御できリン酸モノエステルの純度を高くすることができる。半回分操作では有機ヒドロキシ化合物は連続的あるいは間欠的あるいはこの連続的と間欠的とを組み合わせて加え反応を行うことができる。有機ヒドロキシ化合物を加える時間は好ましくは6時間以内、更に好ましくは4時間以内である。間欠的に加える場合、添加回数は2回以上が好ましい。1回ではリン酸モノエステルの純度が低下する。6時間をこえて有機ヒドロキシ化合物を加えると生成したリン酸モノエステルの分解が進行する。槽型反応器あるいは管型反応器を用いて連続操作にて行う場合、有機ヒドロキシ化合物を工程Iでの生成物と共に連続的に反応器に流入し反応を行うことができる。反応器の数は特に限定されないが、好ましくは2器以上である。2器以上用いることにより式(1)で示される未反応の有機ヒドロキシ化合物濃度を低くすることができ、リン酸モノエステル純度を高くすることができる。有機ヒドロキシ化合物を加える時間は好ましくは平均滞留時間が6時間以内、更に好ましくは4時間以内である。6時間をこえて有機ヒドロキシ化合物を加えると生成したリン酸モノエステルの分解が進行する。

0020

有機ヒドロキシ化合物の添加は40〜120 ℃、好ましくは60〜90℃の温度で行うことが望ましい。40℃未満では有機ヒドロキシ化合物の反応速度が急減し、 120℃をこえると生成したリン酸エステルの分解が進行する。有機ヒドロキシ化合物を添加した後、40〜120 ℃、好ましくは60〜90℃の温度で1〜24時間、好ましくは2〜12時間反応を行うことができる。40℃未満では有機ヒドロキシ化合物の反応速度が急減し、 120℃をこえると生成したリン酸エステルの分解が進行する。1時間未満では有機ヒドロキシ化合物の反応率が低くなり、24時間をこえるとリン酸モノエステルの分解が進行する。

0021

工程I及び工程IIにおいて反応に用いられる有機ヒドロキシ化合物のモル量、P2O5に換算したリン酸化剤のモル量及びリン酸又はポリリン酸をP2O5・nH2Oとして表した場合のnH2Oを含めた水のモル量は次の式(3)

0022

0023

になるように調整されることが好ましく、更に好ましくは上記式(3)の値が2.9 〜3.1 になるように調整されることが好ましい。この値が 2.8未満では未反応のリン酸量が急増し、 3.2をこえると未反応の有機ヒドロキシ化合物量が急増する。

0024

以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。

0025

実施例1
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3) 121.2g(0.65モル)に85wt%リン酸61.1g〔水23.5g(1.30モル)、P2O5 37.6g(0.26モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を150.3 g(P2O5 1.04モル)を徐々に加えた後、80℃で1時間反応させた(工程I)。この反応液にラウリルアルコール 363.6g(1.95モル)を80℃にて 0.5時間毎に3回に分けて〔ラウリルアルコール 121.2g(0.65モル)ずつ〕加え更に80℃で10時間反応させた(工程II)。3回に分けてラウリルアルコールを加えた際の式(1)で示されるそれぞれの反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は0.279 、0.299 、0.321 であった。その後、イオン交換水69.6gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成モノラウリルホスフェートは71.0モル%、ジラウリルホスフェートは 7.9モル%、オルトリン酸は15.7モル%、未反応アルコールは 5.4モル%であった。

0026

尚生成物の分析は次の如くして行った。
<リン酸モノエステル、ジエステル及びオルトリン酸の分析>ジエチルエーテル抽出により水層にオルトリン酸、エーテル層にリン酸モノエステル及びジエステルを分離し、各層を電位差滴定することにより求めた。すなわち、500ml の分液ロート試料5g程度(ag)、1/10N HCl 100ml、ジエチルエーテル100ml を入れ激しく振とう分層する。下層(水層)を1/2N KOHを用いて電位差滴定を行い、第1当量点までに必要なアルカリ量(bモル)、第2当量点までに必要なアルカリ量(cモル)を求め、次の式(4)にてオルトリン酸量を算出した。

0027

0028

また、エーテル層からエーテルを留去後、エタノールで 100mlにメスアップした後、ホールドピペットで10ml採取し、1/2N KOHを用いて電位差滴定を行い、第1当量点までに必要なアルカリ量(dモル)、第2当量点までに必要なアルカリ量(eモル)を求め、次の式(5及び6)にてリン酸モノエステル及びジエステル量を算出した。

0029

0030

<未反応アルコールの分析>石油エーテルで抽出する方法で行った。試料5〜10gをエタノール100ml 、15wt%トリエタノールアミン100mlに溶解、500ml分液ロートに定量的に移し、石油エーテル 100mlづつで3回抽出した。石油エーテル層を合一し、 50vol%エタノール水100mlづつで2回洗浄した後、イオン交換水100mlで1回水洗した。その後石油エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥の後、石油エーテルを留去し、恒量に達するまで室温で減圧(約 200mmHg)下乾燥後、石油エーテル抽出物の重量を精し求めた。

0031

実施例2
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3 ) 121.5g(0.65モル)に85wt%リン酸61.1g〔水23.5g(1.3 モル)、P2O5 37.6g(0.26モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を 150.3g(P2O5 1.04モル)を徐々に加えて、80℃で1時間反応させた(工程I)。この反応液にラウリルアルコール 363.3g(1.95モル)を80℃にて 2.5時間かけて連続的に滴下した。このとき式(1)で示される反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は0.12〜0.29であった。その後80℃で10時間反応させた(工程II)。その後、イオン交換水70.8gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは71.2モル%、ジラウリルホスフェートは 7.8モル%、オルトリン酸は15.6モル%、未反応アルコールは 5.3モル%であった。

0032

比較例1
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3 ) 447.8g(2.4モル)に85wt%リン酸56.1g〔水21.6g(1.2 モル)、P2O5 34.5g(0.24モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を 138.0g(P2O5 0.96モル)を徐々に加えて、80℃で12時間反応させた。その後、イオン交換水65.1gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは65.7モル%、ジラウリルホスフェートは11.9モル%、オルトリン酸は16.8モル%、未反応アルコールは 5.6モル%であった。

0033

比較例2
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3 ) 178.7g(0.96モル)に85wt%リン酸56.4g〔水21.7g(1.2 モル)、P2O5 34.7g(0.24モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を 138.3g(P2O5 0.96モル)を徐々に加えて、80℃で 0.5時間反応させた(工程I)。この反応液にラウリルアルコール 268.5g(1.44モル)を加えた。このとき式(1)で示される反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は 0.637 であった。その後80℃で10時間反応させた(工程II)。その後、イオン交換水65.8gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは68.4モル%、ジラウリルホスフェートは 9.7モル%、オルトリン酸は15.5モル%、未反応アルコールは 6.4モル%であった。

0034

比較例3
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3 )55.9g(0.30モル)に85wt%リン酸56.4g〔水21.7g(1.2 モル)、P2O5 34.7g(0.24モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を 138.3g(P2O5 0.96モル)を徐々に加えて、80℃としたが反応物が高粘度のゲル状となり攪拌が不可能となった。

0035

実施例3
図1に示すような連続反応装置により反応を行った。まず、連続槽型反応器1を用いて、2からラウリルアルコール(Mw=186.3) 121.1g(0.65モル)/Hr、3から85wt%リン酸61.1g/Hr〔水23.5g(1.3モル)/Hr、P2O5 37.6 g(0.26モル)/Hr〕、4から五酸化リン(有効分98.5wt%)を 149.9g(P2O5 1.04 モル)/Hrの速度で連続槽型反応器1に加え、80℃で平均滞留時間が1時間になるように反応させた(工程I)。その後この反応液を連続的に抜き出し、管型反応器5を用いて、6, 6',6" からラウリルアルコールを80℃にて平均滞留時間が0.5時間毎に3回に分けてラウリルアルコール 121.2g(0.65モル)/Hrずつを加えた。この際、スタティックミキサー7によりラウリルアルコールと反応液とを混合し、80℃で反応を行った。ラウリルアルコールの添加終了後、管型反応器5にて95℃で平均滞留時間が5時間になるように反応させた(工程II)。3回に分けてラウリルアルコールを加えた際の式(1)で示されるそれぞれの反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は0.271 、0.298 、0.325 であった。得られた反応物1526.2gをバッチにてイオン交換水150.2gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは70.9モル%、ジラウリルホスフェートは 7.7モル%、オルトリン酸は15.7モル%、未反応アルコールは 5.6モル%であった。

0036

実施例4
ステアリルアルコール(Mw=272.5 ) 204.4g(0.75モル)に 105wt%オルト当量ポリリン酸60.1g〔水14.4g(0.8 モル)、P2O5 45.7g(0.32モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を97.7g(P2O5 0.68モル)を徐々に加えて、80℃で 1.5時間反応させた(工程I)。この反応液にステアリルアルコール 395.4g(1.45モル)を80℃にて 0.5時間毎に3回に分けて〔ステアリルアルコール 131.8g(0.48モル) ずつ〕加え更に80℃で10時間反応させた(工程II)。3回に分けてステアリルアルコールを加えた際の式(1)で示されるそれぞれの反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は、0.275 、0.302 、0.350 であった。その後、イオン交換水37.8gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノステアリルホスフェートは73.0モル%、ジステアリルホスフェートは12.3モル%、オルトリン酸は 9.4モル%、未反応アルコールは 5.3モル%であった。

0037

比較例4
ステアリルアルコール(Mw= 272.5) 599.7g(2.2モル)に 105wt%オルト当量ポリリン酸60.1g〔水14.4g(0.8 モル)、P2O5 45.7g(0.32モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を97.7g(P2O5 0.68モル)を徐々に加えて、80℃で12時間反応させた。その後、イオン交換水38.8gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノステアリルホスフェートは69.3モル%、ジステアリルホスフェートは15.1モル%、オルトリン酸は 9.9モル%、未反応アルコールは 5.7モル%であった。

0038

実施例5
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3 ) 149.2g(0.80モル)に水14.4g(0.80モル)を加え、60℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を 144.1g(P2O5 1.00モル) を徐々に加えて、80℃で 0.5時間反応させた(工程I)。この反応液にラウリルアルコール 111.9g(0.60モル)を加えた。このときの式(1)で示される反応系内の未反応ラウリルアルコールの割合は 0.297であった。更に80℃で1時間反応させた後、ラウリルアルコール 148.9g(0.80モル)を加えた。このときの式(1)で示される反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は 0.382であった。その後、更に80℃で10時間反応させた(工程II)。その後、イオン交換水28.5gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは73.3モル%、ジラウリルホスフェートは12.2モル%、オルトリン酸は 9.3モル%、未反応アルコールは 5.2モル%であった。

0039

実施例6
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3 ) 111.8g(0.60モル)に85wt%リン酸56.1g〔水21.6g(1.20モル)、P2O5 34.5g(0.24モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を109.0g(P2O5 0.76モル)を徐々に加えて、80℃で1時間反応させた(工程I)。この反応液にラウリルアルコール 223.3g(1.20モル)を80℃にて2時間かけて連続的に滴下した。このとき式(1)で示される反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は0.10〜0.33であった。その後80℃で更に10時間反応させた(工程II)。その後、イオン交換水28.5gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは69.5モル%、ジラウリルホスフェートは 5.0モル%、オルトリン酸は19.8モル%、未反応アルコールは 5.7モル%であった。

0040

実施例7
図2に示すような3器の連続槽型反応器8,8',8" により反応を行った。まず、最初の連続槽型反応器8を用いて、9からラウリルアルコール(Mw=186.3)111.8g(0.60モル)/Hr、10から85wt%リン酸56.1g/Hr〔水21.6g(1.20モル)/Hr、P2O5 34.5g(0.24モル)/Hr〕、11から五酸化リン(有効分98.5wt%)を 108.9g(P2O5 0.76モル)/Hrの速度で連続槽型反応器8に加え、80℃で平均滞留時間が1時間になるように反応させた(工程I)。その後この反応液を連続的に抜き出し、2番目の連続槽型反応器8' では12からラウリルアルコールを 111.8g(0.60モル)/Hrずつを加え、反応温度80℃、平均滞留時間が0.75時間になるようにした。その後3番目の連続槽型反応器8" では 12'からラウリルアルコールを 111.8g(0.60 モル) /Hrずつを加え、反応温度95℃、平均滞留時間が5時間になるように反応を行った。2及び3番目の連続槽型反応器8',8"での式(1)で示されるそれぞれの反応系内の未反応ラウリルアルコールのモル割合は0.12、0.08であった。得られた反応物752.1gをバッチにてイオン交換水65.2gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは69.1モル%、ジラウリルホスフェートは 4.7モル%、オルトリン酸は20.1モル%、未反応アルコールは 6.1モル%であった。

0041

比較例5
槽型反応器を用い、ラウリルアルコール(Mw=186.3 ) 335.1g(1.80モル)に85wt%リン酸56.1g〔水21.6g(1.2 モル)、P2O5 34.5g(0.24モル)〕を加え、50℃で 0.5時間攪拌した。次いで五酸化リン(有効分98.5wt%)を109.0g(P2O5 0.76モル)を徐々に加えて、80℃で12時間反応させた。その後、イオン交換水28.1gを加え、80℃で2時間加水分解を行った。このようにして得られた反応物の水分を除いて計算した組成はモノラウリルホスフェートは66.2モル%、ジラウリルホスフェートは 8.1モル%、オルトリン酸は20.1モル%、未反応アルコールは 5.6モル%であった。

0042

実施例1〜7及び比較例1〜5で得られた反応物のリン酸モノエステル純度〔モノエステル/(モノエステル+ジエステル)〕とオルトリン酸の関係についてまとめた結果を表1及び図3に示す。五酸化リンを用いたリン酸エステルの反応では水の割合を増やした場合、リン酸モノエステルの純度が大きくなるがオルトリン酸量も増加する特徴をもっている。表1及び図3からわかるように比較例に比べ本発明の実施例では同一オルトリン酸含量で比較した場合ではリン酸モノエステル純度が大きくなり、同一リン酸モノエステル純度で比較した場合ではオルトリン酸含量が少なくなることがわかった。従って本発明の方法により高純度のリン酸モノエステルを製造することができ、かつオルトリン酸含量の少ないリン酸モノエステルの製造方法を提供できることがわかる。

0043

発明の効果

0044

本発明によって、反応物が高粘度なゲル状物になることなく工業上容易に極めて高純度でリン酸モノエステルを製造でき、かつオルトリン酸含量の少ないリン酸モノエステルを製造することが可能となった。

図面の簡単な説明

0045

図1実施例3で用いた連続反応装置の略示図である。
図2実施例7で用いた連続反応装置の略示図である。
図3実施例1〜7及び比較例1〜5で得られた反応物のオルトリン酸濃度とリン酸モノエステル純度との関係を示す図である。

--

0046

1連続槽型反応器
2ラウリルアルコールの入口
3 85wt%リン酸の入口
4五酸化リンの入口
5管型反応器
6,6',6" ラウリルアルコールの入口
7スタティックミキサー
8,8',8" 連続槽型反応器
9 ラウリルアルコールの入口
10 85wt%リン酸の入口
11 五酸化リンの入口
12, 12' ラウリルアルコールの入口

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