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技術 インク噴射装置のノズルプレート

出願人 ブラザー工業株式会社
発明者 青木彦治
出願日 1994年5月16日 (26年7ヶ月経過) 出願番号 1994-100835
公開日 1995年11月21日 (25年1ヶ月経過) 公開番号 1995-304177
状態 特許登録済
技術分野 インクジェット(粒子形成、飛翔制御)
主要キーワード 撥油材料 撥油性膜 ノズル加工 撥水性膜 エキシマレーザービーム レーザ加工性 レーザ加工条件 フッ素化エチレン
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年11月21日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (3)

目的

寸法精度がよく、インク滴飛翔方向のばらつきを防止すること。

構成

フッ素系ポリマーエマルジョン型高分子紫外線吸収剤を添加した撥水・撥油性膜を形成したノズルプレートでは、エキシマレーザビームによって加工されたノズルの撥水・撥油性膜側の真円度が小さくなり、噴射されるインク滴の飛翔方向のバラツキが小さくなる。特に、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤の割合が20%以上となると、撥水・撥油性膜側のノズル穴形状が、真円度2μm以下となり、噴射されるインク滴の飛翔方向にばらつきがほとんど発生せずに、印字品質が良好である。

概要

背景

従来、この種のノズル形成方法としては、特開平2ー121842号公報に記載されているものがあり、以下その概略を説明する。

インク噴射するヘッドを構成するノズルプレートは、インクが噴射される複数のノズルを有している。そして、そのノズルは、ポリイミドポリエーテルサルフォン等の高分子材料で形成されたノズルプレートに、前記ノズルプレートのノズルが加工される部位に対応して透明な部分が設けられたマスクを介して、エキシマレーザビーム照射することにより形成される。その形成過程を詳しく説明すると、エキシマレーザビームの照射により、前記ノズルプレートは、エキシマレーザビームを吸収し、次に高分子材料の分子結合が切られ、その結合が切られた分子原子が分解、飛散してノズル穴が形成される(アメリカン・ケミカル・ソサエティ発行のケミカル・レビュー、1989年、vol.89、No.6参照)。

そして、このノズルの形成は、エキシマレーザ入射側の内径が、エキシマレーザ出射側の内径より大きくなる。ここで、ノズルの形状は、インク噴射側の内径が、ヘッド内側の内径より小さい方が好ましいので、ノズルプレートのヘッド内側となる面からエキシマレーザビームが照射される。

概要

寸法精度がよく、インク滴飛翔方向のばらつきを防止すること。

フッ素系ポリマーエマルジョン型高分子紫外線吸収剤を添加した撥水・撥油性膜を形成したノズルプレートでは、エキシマレーザビームによって加工されたノズルの撥水・撥油性膜側の真円度が小さくなり、噴射されるインク滴の飛翔方向のバラツキが小さくなる。特に、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤の割合が20%以上となると、撥水・撥油性膜側のノズル穴形状が、真円度2μm以下となり、噴射されるインク滴の飛翔方向にばらつきがほとんど発生せずに、印字品質が良好である。

目的

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、寸法精度がよく、インク滴の飛翔方向のバラツキを生じさせることのないインク噴射装置のノズルプレートを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

ノズルからインク噴射して画像を形成するインク噴射装置ノズルプレートにおいて、エキシマレーザビームを吸収する材料で形成された基板と、前記基板の一面に形成され、前記エキシマレーザビームを吸収しない撥水・撥油材料と前記エキシマレーザを吸収する紫外線吸収材とを混合して形成した撥水・撥油性膜とを備え、前記基板上に前記撥水・撥油性膜を形成した後、前記エキシマレーザビームの照射によりノズルが形成されることを特徴とするインク噴射装置のノズルプレート。

請求項2

前記紫外線吸収剤は、エマルジョン型高分子紫外線吸収材であることを特徴とする請求項1記載のインク噴射装置のノズルプレート。

請求項3

前記撥水・撥油材料は、フッ素系またはシリコン系の材料であることを特徴とする請求1記載のインク噴射装置のノズルプレート。

請求項4

前記撥水・撥油性膜は、前記紫外線吸収材を20%以上60%以下含有していることを特徴とするインク噴射装置のノズルプレート。

技術分野

0001

本発明は、インク噴射装置ノズルプレートに関するものである。

背景技術

0002

従来、この種のノズル形成方法としては、特開平2ー121842号公報に記載されているものがあり、以下その概略を説明する。

0003

インク噴射するヘッドを構成するノズルプレートは、インクが噴射される複数のノズルを有している。そして、そのノズルは、ポリイミドポリエーテルサルフォン等の高分子材料で形成されたノズルプレートに、前記ノズルプレートのノズルが加工される部位に対応して透明な部分が設けられたマスクを介して、エキシマレーザビーム照射することにより形成される。その形成過程を詳しく説明すると、エキシマレーザビームの照射により、前記ノズルプレートは、エキシマレーザビームを吸収し、次に高分子材料の分子結合が切られ、その結合が切られた分子原子が分解、飛散してノズル穴が形成される(アメリカン・ケミカル・ソサエティ発行のケミカル・レビュー、1989年、vol.89、No.6参照)。

0004

そして、このノズルの形成は、エキシマレーザ入射側の内径が、エキシマレーザ出射側の内径より大きくなる。ここで、ノズルの形状は、インク噴射側の内径が、ヘッド内側の内径より小さい方が好ましいので、ノズルプレートのヘッド内側となる面からエキシマレーザビームが照射される。

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上述した特開平2ー121842号公報に記載されている方法では、従来から用いられているポリイミド、ポリエーテルサルフォン等の材料のノズルプレートに、インク噴射性を向上するためのフッ素系やシリコン系の撥水・撥油性膜が塗布されていると、レーザ加工性は著しく悪くなる。

0006

そのフッ素系やシリコン系の材料の撥水・撥油性膜は、紫外線用レーザであるエキシマレーザ(例えば、KrF=248nm,XeKr=308nm)を吸収しないので、エキシマレーザでは加工されなく、上述したプレートの分子、原子の分解、飛散によるエネルギーによって加工される。そして、上述したように、ノズルの形状は、インク噴射側の内径が、ヘッド内側の内径より小さい方が好ましいので、前記撥水・撥油性膜の形成された面に対して反対側の面からエキシマレーザが照射される。このため、前記撥水・撥油性膜に与える、プレートの分子、原子の分散、飛散によるエネルギーが小さいので、撥水・撥油性膜の加工が良好に行われなく、ノズル形状、寸法精度が、通常要求される寸法精度に対して、2〜3倍程度悪くなっていた。また、前記プレートの分子、原子の分解、飛散のエネルギーが小さく、その分布バラツキがあると、インク噴射側の穴形状が悪くなり、インク滴飛翔方向にばらつきが生じて、印字品質が悪くなる問題があった。

0007

本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、寸法精度がよく、インク滴の飛翔方向のバラツキを生じさせることのないインク噴射装置のノズルプレートを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

上記課題を解決するために本発明の請求項1では、ノズルからインクを噴射して画像を形成するインク噴射装置のノズルプレートにおいて、エキシマレーザビームを吸収する材料で形成された基板と、前記基板の一面に形成され、前記エキシマレーザビームを吸収しない撥水・撥油材料と前記エキシマレーザを吸収する紫外線吸収材とを混合して形成した撥水・撥油性膜とを備え、前記基板上に前記撥水・撥油性膜を形成した後、前記エキシマレーザビームの照射によりノズルが形成されることを特徴とする。

0009

請求項2では、前記紫外線吸収剤は、エマルジョン型高分子紫外線吸収材であることを特徴とする。

0010

請求項3では、前記撥水・撥油材料は、フッ素系またはシリコン系の材料であることを特徴とする。

0011

請求項4では、前記撥水・撥油性膜は、前記紫外線吸収材を20%以上60%以下含有していることを特徴とする。

0012

上記の構成を有する本発明のインク噴射装置のノズルプレートでは、エキシマレーザビームを吸収する材料で形成された基板の一面に形成される撥水・撥油性膜が、前記エキシマレーザビームを吸収しない撥水・撥油材料と前記エキシマレーザを吸収する紫外線吸収材との混合により形成されることによって、前記エキシマレーザビームの照射により、前記撥水・撥油性膜が良好に加工され、良好な形状のノズルが加工される。

0013

以下、本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説明する。

0014

図1レーザ加工機全体の構成を示す構成図である。レーザ発振器1より出たエキシマレーザビーム2は、ミラー3a,3b,3cによって、加工テーブル8にいたる光路が形成される。ミラー3aとミラー3bとの間の光路には、エキシマレーザビーム2を所望のサイズに拡大するビームエキスパンダー4が設けてある。ミラー3bとミラー3cとの間の光路には、エキシマレーザビーム2を適切な形状にするためのマスク5が設けられており、また、マスク5の下流には、マスク5を通過したマスク像結像光学系7に導くためのフィールドレンズ6が設けられている。前記結像光学系7は、ミラー3cと加工テーブル8との間に設けられ、加工テーブル8に導かれた被加工物にマスク5を透過したエキシマレーザビーム2を所定の大きさに絞り込むためのものである。

0015

マスク5及び結像光学系7は、ノズル形状やレーザ加工条件などによって適切に設定する。本実施例に用いたエキシマレーザビーム2は248nmの波長をもつKrFエキシマレーザビームである。

0016

そして、基板としてのポリイミドのノズル用シート9の片面に、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤を撥水・撥油材料としてのフッ素系ポリマー(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン)に溶かした混合液を塗布して撥水・撥油性膜21を形成した後、ノズル用シート9側からエキシマレーザビーム2を照射して、インク噴射口となるノズルを形成するものである。尚、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤には、ベンゾフェノル系エマルジョン型高分子(BASFjapan社製のUVA−383MG)を用いた。

0017

このようにして、ノズル加工したノズルプレートを、図示しないヘッド部に接合して、ノズルからインクを噴射するインクジェットヘッドが構成される。このインクジェットヘッドの噴射方式は、特公昭53−12138号公報に開示されているカイザー型、特公昭61−59914号公報に開示されているサーマルジェット型、特開昭63−247051号公報、特開昭63−252750号公報及び特開平2−150355号公報に開示されているせん断モード型等の方式である。

0018

次に、前記エマルジョン型高分子紫外線吸収剤の重量パーセントが10%,20%,30%,40%,50%,60%,70%である7種類の撥水・撥油性膜21を、それぞれノズル用プレート9上に形成し、エキシマレーザビーム2によってノズル加工を行ない、個々の撥油撥水性膜21のエキシマレーザ加工性を評価した。その評価の判定基準は、ノズルのインク突出側(撥水・撥油性膜21側)の穴形状の真円度を測定し、真円度が2μm以下であるものを良好域とした。その評価結果を図2に示す。

0019

図2に示すように、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤を添加すると、真円度が小さくなり、割合が20%以上となると、撥水・撥油性膜21側のノズル穴形状が、真円度2μm以下となることが分かった。

0020

真円度が小さくなると、噴射されるインク滴の飛翔方向のバラツキが小さくなる。そして、真円度が2μm以下となると、噴射されるインク滴の飛翔方向にばらつきがほとんど発生せずに、印字品質が良好であった。

0021

上述したように、本実施例のノズルプレートでは、ポリイミドで形成されたノズル用シート9の片面に、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤を撥水・撥油材料としてのフッ素系ポリマー(四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン)に溶かした混合液を塗布して撥水・撥油性膜21が形成されているので、エキシマレーザビーム2でのノズル加工が良好に行なわれ、ノズルの寸法精度がよく、インク滴の飛翔方向のバラツキが防止される。従って、このノズルプレートを使用したインクジェットヘッドでは、印字品質が良好である。

0022

特に、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤の割合が20%以上となると、インク滴の飛翔方向のバラツキがほとんど発生せず、印字品質が良好である。また、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤の割合が60%以下の時には、ノズルプレートが撥水・撥油性膜21によって濡れることがなく、良好に印字することができた。エマルジョン型高分子紫外線吸収剤の割合が70%の時には、ノズルプレートの撥水・撥油性膜21の撥水性が劣り、ノズルプレートが濡れ、印字に悪影響を与えた。従って、エマルジョン型高分子紫外線吸収剤の割合を20%以上60%以下とすれば、ノズルの寸法精度がよく、且つ撥水性がよいノズルプレートを形成することができ、良好に印字を行なうことができる。

0023

尚、本実施例では、ノズル用プレート9にポリイミドを用いたが、ポリエーテルサルフォン等のエキシマレーザビーム2を吸収する材質であればよい。

0024

また、撥水・撥油材料であるフッ素系ポリマーとして四フッ化エチレン・六フッ化プロピレンを用いたが、四フッ素化エチレンやフッ化ビニリデン等を用いてもよい。さらに、撥水・撥油材料としてシリコン系のシリコンオイル等を用いてもよい。

0025

また、本実施例では、エキシマレーザービーム2をノズル用シート9側から照射して、ノズル用シート9及び撥水・撥油性膜21を加工していたが、エキシマレーザービーム2を撥水・撥油性膜21側から照射して、ノズル用シート9及び撥水・撥油性膜21を加工してもよい。この場合、ノズルプレートを振りながらエキシマレーザーブームを照射することによって、ノズル用シート側の開口を撥水・撥油性膜側の開口より大きくすることができる。

0026

また、本実施例では、加工するノズル用シート9及び撥水・撥油性膜21からマスク5が離れた状態で加工する方法であったが、加工する部材にマスクが接触された状態で加工するコンタクトマスク法であってもよい。

発明の効果

0027

以上説明したことから明かなように、本発明のインク噴射装置のノズルプレートによれば、エキシマレーザビームを吸収する材料で形成された基板の一面に形成される撥水・撥油性膜が、前記エキシマレーザビームを吸収しない撥水・撥油材料と前記エキシマレーザを吸収する紫外線吸収材との混合により形成されているので、前記エキシマレーザビームの照射によるノズル加工時に、インク噴射側となる前記撥水・撥油性膜の加工が良好に行なわれる。このため、加工されたノズルの寸法精度がよく、インク滴の飛翔方向のバラツキが防止される。従って、このノズルプレートを使用したインク噴射装置では、印字品質が良好である。

図面の簡単な説明

0028

図1本発明の一実施例のノズル加工装置概略構成図ある。
図2前記実施例における紫外線吸収剤の添加量を変えたときのレーザ加工性を示す説明図である。

--

0029

1エキシマレーザビーム
9ノズル用シート
21 撥水・撥油性膜

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