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技術 安定なナタマイシン懸濁液

出願人 デーエスエム・アンティ-インフェクティブス・ベスローテン・フェンノートシャップ
発明者 ベルテュスノールダムヤコブススタルクベンルドルフデハーンホンシェンタン
出願日 1995年4月10日 (25年0ヶ月経過) 出願番号 1995-083893
公開日 1995年10月31日 (24年6ヶ月経過) 公開番号 1995-285801
状態 特許登録済
技術分野 農薬・動植物の保存
主要キーワード 処理調製 保存用水 微生物細胞数 バチルスセレウス 農業生産物 粘度測定器 防腐処理 本配合物
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年10月31日)のものです。
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構成

pHが3から5.1であって、少なくとも500mPaの粘度を与えるように増粘剤を含有するポリエン殺カビ剤、特にナタマイシン濃縮した水性懸濁液

効果

ナタマイシンを水性懸濁液中で化学的及び微生物学的に14日間以上安定にし、また物理的に少なくとも数時間は安定にする。

概要

背景

ナタマイシンチーズ及びソーセージカビ生育防止に20年以上使用されてきた(参考文献1−3)。チーズはナタマイシンの水性懸濁液に浸漬処理するか又はナタマイシンを含有するポリマー(主にポリビニルアセテート)の水性乳液で覆って処理する。ソーセージは主にナタマイシンの水性懸濁液に浸すか又はこれをスプレーコーティイングして処理する。通常、浸漬処理のための水性懸濁液はナタマイシンを0.1から0.2%(w/v)含有しているが、一方コーティングに使用するポリマー乳液はナタマイシンを0.01から0.05%(w/v) 含有している。該懸濁液又はポリマー乳液の製造には、例えばデルボシドインスタント(Delvocid(登録商標)Instant)のブランド名で知られる湿潤性粉末組成物を用いて、ナタマイシンを直接液体に粉末で加えてもよい。そのような粉末を使用しない場合は、処理に用いる液体にナタマイシンを加える前に、濃縮したナタマイシンの水性懸濁前液をしばしば調製する。懸濁前液を調製する目的は、塊の形成防止及び処理液全体へのナタマイシンの均質化促進である。食物処理用懸濁液の調製法はほとんど全て適している。しかし、ナタマイシンの濃度が異なる幾つかのタイプの懸濁液を調製しなくてはならない場合又は大量のうちの幾つかの部分を長い期間に渡って製造しなければならない場合、該方法は不便である。

ナタマイシンを粉末で処理調製液に加えるとき、各タイプの懸濁液について厄介な粉末の量を繰り返さねばならず、起こりうる厄介なダスト問題を複雑化させている。不正確投与を避けるために水性懸濁前液を使用するときは、ナタマイシンの沈降を防ぐために懸濁前液を連続して攪拌するか、又は懸濁前液を処理調製液に一度に加えなければならない。さらに、該懸濁液は望ましくない微生物混入の可能性があり、防腐剤の添加などの前処理を行わずに長期間保存用液として使用することはできない。

沈降を防ぐ可能な方法としてはナタマイシンの懸濁液ではなく保存溶液を調製する方法がある。ナタマイシンの水溶液は混合物のpHを高いか又は低いかどちらかに調整することにより製造できる。しかし、該条件下ではナタマイシンの安定性は比較的低い(参考文献4, page 542)。ナタマイシンの水性懸濁液は実際によく知られている。ピマフシン(Pimafucin (登録商標)) のブランド名で知られているナタマイシンの無菌懸濁液は100mlまでの小さな瓶に1%又は2.5%の濃度で入ったものが市販されている。ピマフシン(登録商標)は主に医療の目的に用いられる。これらの懸濁液を複数投与に適するように製造するために、該懸濁液は、4級アンモニウム型の防腐剤であるベンズアルコニウムクロリドを使用して防腐処理をする。固体ナタマイシンの沈降のため、そのような懸濁液は使用前に毎回よく震盪しなくてはならない。さらに、ナタマイシンを不活性化しすぎることを防ぐために、ピマフシン(登録商標)のpHを通常5.5から7.5の間に調整する。

ナタマイシンの既知懸濁液の沈降の問題及び微生物的弱点、並びにナタマイシン溶液不安定性のため、容量法により投与され、例えば、チーズ又はソーセージの処理液の製造に長期間安定なナタマイシンの水性保存用液の調製は現在まで実際的な問題とは考えられていなかった。以上、これまで述べたように、ナタマイシンの懸濁液はよく知られているが、しかし長期間又は1日のみでも濃縮した懸濁液を保存溶液として使用した例はなかった。これは主に(1)ナタマイシンがほとんど溶解せず沈降する性質、(2)低いpH及び高いpH値におけるナタマイシンの化学的不安定性、(3)ナタマイシン懸濁液の微生物繁殖性によるものである。また、溶液中においてナタマイシンは不安定なため、ナタマイシンの水溶液は保存用液として使用できないからである。

概要

pHが3から5.1であって、少なくとも500mPaの粘度を与えるように増粘剤を含有するポリエン殺カビ剤、特にナタマイシンの濃縮した水性懸濁液。

ナタマイシンを水性懸濁液中で化学的及び微生物学的に14日間以上安定にし、また物理的に少なくとも数時間は安定にする。

目的

本発明の目的は、化学的、微生物学的及び物理的に安定な、特にナタマイシンに代表されるポリエン殺カビ剤の濃縮した保存用水性懸濁液を提供することであり、該懸濁液は防腐剤及び複雑な装置を必要とせず、製造又は投与どちらにおいても少なくとも数日間使用するのに適している。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

pHが3から6であり、少なくとも500mPaの粘度を与えるように増粘剤を含有するポリエン殺カビ剤水性懸濁液

請求項2

pHが3.6から5.1である請求項1に記載の水性懸濁液。

請求項3

増粘剤が少なくとも約1000mPaの粘度を与えるように含まれている請求項1又は2いずれかに記載の水性懸濁液。

請求項4

ポリエン殺カビ剤を0.5から40%(w/w) 含有し、かつ増粘剤を0.1から5%(w/w) 含有する請求項1から3のうち一項に記載の水性懸濁液。

請求項5

増粘剤が、キサンゴムアラビアゴムトラガカントゴムゲランゴム、グアゴム(guar gum) 、ロカスビーンゴム、カラゲーナンゴム、ラムザンゴム、アルギナートポリビニルアセテート及びヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースカルボキシメチルセルロースメチルセルロース及びこれらの組み合わせから選択されたものである、請求項1から4のうち一項に記載の水性懸濁液。

請求項6

さらに表面活性剤を含有する請求項1から5のうち一項に記載の水性懸濁液。

請求項7

ポリエン殺カビ剤がナタマイシンである請求項1から6のうち一項に記載の水性懸濁液。

請求項8

ポリエン殺カビ剤及び増粘剤を含む適当な添加剤を別々に又は粉末組成物として水に加え、混合し、必要な場合にはその後にpHを調整する工程を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の懸濁液を製造する方法。

請求項9

ポリエン殺カビ剤、増粘剤及び表面活性剤を含有する請求項8に記載の方法に使用する粉末組成物。

請求項10

食物飼料又は農業生産物の処理に使用する処理液又はコーティング乳液を調製するための請求項1から7のうち一項に記載の水性懸濁液の使用。

請求項11

食物、飼料又は農業生産物の処理するための請求項1から7のうち一項に記載の水性懸濁液の使用。

請求項12

請求項1から7のうち一項に記載の懸濁液を適用した食物、飼料又は農業生産物。

技術分野

4. Brik, H.;"Natamycin"Analytical Profiles of Drug Substances, 10, 513-561(1981)

背景技術

0001

本発明は、化学的物理的及び微生物学的に安定な、ナタマイシンのようなポリエン殺カビ剤濃縮懸濁液に関するものであって、本発明は、例えば動物飼料もしくは穀類への簡単で再現性のある殺カビ剤の投与において、又はチーズ及びソーセージのような食物又は野菜果物及び花の球根などの農業生産物を処理する液体配合物の調製において便利な保存溶液を提供する。さらに本発明は該懸濁液を製造するためのナタマイシンのようなポリエン殺カビ剤の固形組成物に関する。

0002

ナタマイシンはチーズ及びソーセージのカビ生育防止に20年以上使用されてきた(参考文献1−3)。チーズはナタマイシンの水性懸濁液に浸漬処理するか又はナタマイシンを含有するポリマー(主にポリビニルアセテート)の水性乳液で覆って処理する。ソーセージは主にナタマイシンの水性懸濁液に浸すか又はこれをスプレーコーティイングして処理する。通常、浸漬処理のための水性懸濁液はナタマイシンを0.1から0.2%(w/v)含有しているが、一方コーティングに使用するポリマー乳液はナタマイシンを0.01から0.05%(w/v) 含有している。該懸濁液又はポリマー乳液の製造には、例えばデルボシドインスタント(Delvocid(登録商標)Instant)のブランド名で知られる湿潤性粉末組成物を用いて、ナタマイシンを直接液体に粉末で加えてもよい。そのような粉末を使用しない場合は、処理に用いる液体にナタマイシンを加える前に、濃縮したナタマイシンの水性懸濁前液をしばしば調製する。懸濁前液を調製する目的は、塊の形成防止及び処理液全体へのナタマイシンの均質化促進である。食物処理用懸濁液の調製法はほとんど全て適している。しかし、ナタマイシンの濃度が異なる幾つかのタイプの懸濁液を調製しなくてはならない場合又は大量のうちの幾つかの部分を長い期間に渡って製造しなければならない場合、該方法は不便である。

0003

ナタマイシンを粉末で処理調製液に加えるとき、各タイプの懸濁液について厄介な粉末の量を繰り返さねばならず、起こりうる厄介なダスト問題を複雑化させている。不正確な投与を避けるために水性懸濁前液を使用するときは、ナタマイシンの沈降を防ぐために懸濁前液を連続して攪拌するか、又は懸濁前液を処理調製液に一度に加えなければならない。さらに、該懸濁液は望ましくない微生物混入の可能性があり、防腐剤の添加などの前処理を行わずに長期間保存用液として使用することはできない。

0004

沈降を防ぐ可能な方法としてはナタマイシンの懸濁液ではなく保存溶液を調製する方法がある。ナタマイシンの水溶液は混合物のpHを高いか又は低いかどちらかに調整することにより製造できる。しかし、該条件下ではナタマイシンの安定性は比較的低い(参考文献4, page 542)。ナタマイシンの水性懸濁液は実際によく知られている。ピマフシン(Pimafucin (登録商標)) のブランド名で知られているナタマイシンの無菌懸濁液は100mlまでの小さな瓶に1%又は2.5%の濃度で入ったものが市販されている。ピマフシン(登録商標)は主に医療の目的に用いられる。これらの懸濁液を複数投与に適するように製造するために、該懸濁液は、4級アンモニウム型の防腐剤であるベンズアルコニウムクロリドを使用して防腐処理をする。固体ナタマイシンの沈降のため、そのような懸濁液は使用前に毎回よく震盪しなくてはならない。さらに、ナタマイシンを不活性化しすぎることを防ぐために、ピマフシン(登録商標)のpHを通常5.5から7.5の間に調整する。

発明が解決しようとする課題

0005

ナタマイシンの既知懸濁液の沈降の問題及び微生物的弱点、並びにナタマイシン溶液不安定性のため、容量法により投与され、例えば、チーズ又はソーセージの処理液の製造に長期間安定なナタマイシンの水性保存用液の調製は現在まで実際的な問題とは考えられていなかった。以上、これまで述べたように、ナタマイシンの懸濁液はよく知られているが、しかし長期間又は1日のみでも濃縮した懸濁液を保存溶液として使用した例はなかった。これは主に(1)ナタマイシンがほとんど溶解せず沈降する性質、(2)低いpH及び高いpH値におけるナタマイシンの化学的不安定性、(3)ナタマイシン懸濁液の微生物繁殖性によるものである。また、溶液中においてナタマイシンは不安定なため、ナタマイシンの水溶液は保存用液として使用できないからである。

課題を解決するための手段

0006

本発明の目的は、化学的、微生物学的及び物理的に安定な、特にナタマイシンに代表されるポリエン殺カビ剤の濃縮した保存用水性懸濁液を提供することであり、該懸濁液は防腐剤及び複雑な装置を必要とせず、製造又は投与どちらにおいても少なくとも数日間使用するのに適している。

0007

適当なpH範囲に調整し、増粘剤を使用することによって、防腐剤を使用せずにポリエン殺カビ剤、特にナタマイシンの濃縮した水性懸濁液の製造が可能であり、これは化学的及び微生物学的に14日間以上安定であり、物理的には少なくとも数時間安定であることを、予期せず見いだした。。驚くべきことにナタマイシンの該懸濁液は6より低いpHで得られ、特に5.1より低いpHで得られる。本発明の懸濁液のpHは3から5.1の範囲であり、3.5から5.1が好ましく、3.5から4.5がさらに好ましい。従って、若干低いpH、例えば3.6又は若干高いpH5.0でも同様に使用可能であるが、約4.0が望ましいpHと考えられる。

0008

この新規な懸濁液は、ナタマイシンの投与を簡便で再現性よくするための保存用液としての使用、例えばチーズ処理用コーティング乳液の大量製造への使用に便利である。本発明の保存用懸濁液のポリエン殺カビ剤の濃度は40%(w/w)程度である。殺カビ剤の濃度は0.5%から30%が好ましく、2から25%がさらに好ましく、5から20%が最も好ましい。懸濁液に十分な物理的安定性を与えるために、当業者に既知の増粘剤又は該増粘剤の組み合わせを用いてもよい。本発明の懸濁液に使用する好ましい増粘剤はチキソトロピー又は剪断減粘性及び/又は擬プラスティックの性質を有するものである。これらは例えば、キサンタンカラゲーナンメチルセルロースアラビアゴム及びこれらの組み合わせが挙げられる。

0009

剪断減粘性のない増粘剤を使用したとき、懸濁液の粘度は少なくとも約500mPaであり、さらに好ましくは1000から5000mPaであり、最も好ましくは1000から3000mPaである。キサンタンのような剪断減粘性を有する増粘剤を使用したときには、懸濁液は剪断応力がなく、粘度は50,000mPaより大きい。本発明の他の特徴は、固形の組成物と水との混合による本発明の懸濁液の調製方法である。この目的に用いる湿潤性粉末配合物は、少なくとも例えばナタマイシンのようなポリエン殺カビ剤、キサンタン又はメチルセルロースのような増粘剤及び好ましくはドデシル硫酸ナトリウムのような表面活性剤を含有していることが好ましい。また任意に、リン酸及び/又はクエン酸型の緩衝液系粉末混合物混和してもよい。

0010

本発明の懸濁液は食物、飼料又は農業生産物のポリエン殺カビ剤による処理に直接用いられてもよく、又は該処理のための懸濁液かコーティング乳液どちらかを調製するのに用いられてもよい。次に本発明をさらに詳しく説明する。一つの観点において、本発明は、pHが6より低い、さらに詳細にいうと3から5.1の、例えば3.6から5.1の間であり、少なくとも粘度が500mPaとなるように増粘剤を含有するポリエン殺カビ剤の水性懸濁液を与えるものである。そのようなポリエン殺カビ剤、特にナタマイシンは、防腐剤なしに、例えば14日間以上も化学的及び微生物学的に安定であり、また物理的に少なくとも数時間は安定である。物理的安定性とは攪拌が必要でないか又は固体の沈降を防ぐのに十分なように2時間ごとに5分間の穏やかな攪拌が必要ではないことを意味している。

0011

上記のように、本発明の保存用懸濁液中のポリエン殺カビ剤の濃度は40%(w/w)程度である。濃度は0.5%から30%が好ましく、2から25%がさらに好ましく、5から20%が最も好ましい。本発明の懸濁液の調製のため、該ポリエン殺カビ剤又は該殺カビ剤を含む調製液が用いられてもよい。例えば、デルボシドインスタント(Delvocid(登録商標)Instant)又はナタマックス(Natamax(登録商標)) のブランド名で知られているナタマイシンを50%(w/w)含有する商業的に入手可能な粉末組成物を利用するのが便利である。また他の観点から、本発明は、ポリエン殺カビ剤及び増粘剤を含有する適当な添加剤を別々に、又は粉末組成物として水に添加して混合し、必要な場合にはpHの調製をする工程を含む懸濁液の調製法を提供する。

0012

本発明はどのポリエン殺カビ剤にも適用可能である。従って、本発明の懸濁液はナタマイシンのみでなく、ルーセンマイシン、ナイスタチンアンホテリシン−B及びこれらの組み合わせを用いて調製してもよい。当業者に既知のいかなる増粘剤、又はこれらの組み合わせを該懸濁液の調製に主に使用してもよい。適当な増粘剤としては、例えば、キサンゴム、アラビアゴム、トラガカントゴムゲランゴム、クアゴム(quar gum) 、ロカスビーンゴム(locust bean gum) 、カラゲーナンゴム、ラムザンゴム(rhamxan gum) 、アルギナート、ポリビニルアセテート並びにヒドロキシプロピルメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースカルボキシメチルセルロース及びメチルセルロースのようなセルロース由来の増粘剤が挙げられる。好ましい増粘剤としては、チキソトロピー又は剪断減粘性及び/又は擬プラスティックの性質を有するものである。これらは、例えば、メチルセルロース、キサンゴム、カラゲーナンゴム、アラビアゴム及びこれらの組み合わせが挙げられる。

0013

増粘剤は0.1から5.0%(w/w)の量で使用することが好ましく、さらに好ましくは0.1から3.0%(w/w)、最も好ましくは0.2から2.0%(w/w)である。剪断減粘性のない増粘剤を使用したとき、懸濁液の粘度は少なくとも約500mPaであり、さらに好ましくは1000から5000mPaであり、最も好ましくは1000から3000mPaである。キサンタンのような剪断減粘性を有する増粘剤を使用したときには、懸濁液は剪断応力がなく、粘度は50,000mPaより大きいが、一方剪断応力下の粘度は使用した剪断応力に依存する。解膠剤の役目をする懸濁剤の使用は有効である。適当な懸濁剤としては例えば、微結晶状のセルロース−カルボキシメチルセルロースナトリウムアビセル(Avicel(登録商標))RC)、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコールヒュームドシリカグリコール及びグリセロールが挙げられる。

0014

本発明の懸濁液のpHは当業者に既知のどの方法によって調整されてもよい。例えば、酸性又はアルカリ性化合物の添加又は緩衝液系の使用が挙げられる。有用な酸としては例えば、クエン酸、乳酸アスコルビン酸塩酸、リン酸、硫酸及び酒石酸が挙げられる。有用な塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム水酸化カリウムアンモニア及び水酸化カルシウムが挙げられる。有用な緩衝液系は例えば、リン酸及び/又はクエン酸型のものである。上記に示した様に、水と混合して本発明の懸濁液を調製する固形粉末組成物は少なくともポリエン殺カビ剤、キサンタン又はメチルセルロースのような増粘剤、及び任意にドデシル硫酸ナトリウムのような表面活性剤を含有することが好ましい。固形粉末組成物中に緩衝剤系が存在することは有益ではあるが、必須ではない。本配合物はまた、初期のポリエン殺カビ剤配合物において既に含まれている成分を含有してもよい。例えば、デルボシド(登録商標)インスタント又はナタマックス(登録商標)をナタマイシン源として使用した場合、ラクトース最終混合物中に存在する。

0015

本発明の懸濁液の調製に使用する、固形組成物中のナタマイシン三水塩のようなポリエン殺カビ剤の量は最大99.8%(w/w) であり、例えば80から99.8%(w/w)であり、最大99.5%(w/w)までであることが好ましい。そのような固形組成物中の増粘剤の量は0.2から20%(w/w) が好ましく、0.5から10%(w/w) であることがさらに好ましい。表面活性剤の量は0.1から2%(w/w) が好ましく、0.2から1%(w/w) がさらに好ましい。緩衝剤系は最大20%(w/w) である。有用な緩衝剤系は一つ又は複数のクエン酸、クエン酸の一、二又三ナトリウム塩及びリン酸の一、又は二ナトリウム塩からなる。最後に、ラクトース及び/又はセルロースのような充填剤が最終固形組成物に存在してもよいことは明らかである。固形粉末組成物を水と混合して保存用懸濁液を得た後、必要な場合には得られた混合物のpHを当業者に既知の方法により適当な値に調整する。

0016

さらに詳細にいうと本発明は、本発明の懸濁液を食物、飼料又は農業生産物の処理又は該処理のための処理液又はコーティング乳液の調製において直接使用することを可能にするものである。上述したように、本発明に従って調製された懸濁液は保存用懸濁液として使用するのに非常に便利である。例えば該懸濁液は、チーズの処理用コーティング乳液の大量製造及び食物を処理するための浸漬液の製造に非常に便利である。さらに該懸濁液は、例えば飼料を処理するコーティング乳液の製造のような連続工程の一部として使用するのに非常に便利である。また、その調製又は適用において複雑な器具を必要としない。主として単純な攪拌装置の使用で十分である。本発明の懸濁液を処理液調製用保存用液に使用する他の有用性は、ダスト問題及び塊の形成が最小限になることである。本発明を適用した実施態様を次の実施例で詳細に説明する。

0017

この実施例は本発明の懸濁液の微生物学的及び化学的安定性を示している。
1a.100gのデルボシド(登録商標)インスタント(ナタマイシンを50%含有する。)、0.1gのドデシル硫酸ナトリウム及び10gのメチルセルロース400cp(シグマ)を混合した。混合物は次にマグネチックスターラーを使用して、390mlの水に懸濁した。懸濁液のpHを1Nの塩酸溶液を用いて4.8に調整した。
1b.同様に実験を繰り返した。ただし、pHは4.8ではなく4.4に調整した。
1c.同様に実験を繰り返した。ただし、pHは4.8ではなく4.0に調整した。
1d.同様に実験を繰り返した。ただし、pHは4.8ではなく3.6に調整した。
1e.同様に実験を繰り返した。ただし、塩酸ではなく、酢酸溶液を使用してpH4.0に調整した。

0018

1f.100gのデルボシド(登録商標)インスタント、0.1gのドデシル硫酸ナトリウム、10gのメチルセルロース400cp及び0.1gのアスコルビン酸を混合して、次に390mlの水に懸濁した。懸濁液のpHを1Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いて4に調整した。上記の混合物各50mlをそれぞれ3.4 x 106 CFU/mlのスタフィロコッカスアウレウス(Staphylococcus aureusATCC6538) 、2.9 x 106 CFU/mlの大腸菌(Escherichia coli ATCC 11229) 、5.5 x 104 CFU/mlのバチルスセレウス(Bacilluscereus ATCC 2)、1.5 x 105 CFU/mlのラクトコッカスラクチス(Lactococcus lactis ATCC 19257) と培養した。25℃で14日間培養した後、当業者に既知の方法で全細胞数計測した。組成物1aの全細胞数は107CFU/ml より多かったが、他の組成物は200CFU/mlより少なかった。上記の結果は、pH値が4.8より低い場合には十分に微生物の生育を阻害すること示している。

0019

この実施例ではナタマイシンの沈降への粘度の影響を調べた。20%(w/w)のデルボシド(登録商標)インスタント、0.1%(w/w) のドデシル硫酸ナトリウム及びそれぞれ1.8%、1.6%及び1.4%(w/w) のメチルセルロース400cp(シグマ)を含有する水溶液を実施例1の方法に従い調製した。懸濁液のpHを1Nの塩酸溶液を用いて4.0に調整した。ブルックフィールド(Brookfield)粘度測定器で測定した、得られた懸濁液の粘度はそれぞれ2740、1910、1080及び2380mPaであった。ナタマイシンの沈降を測定するため、各懸濁液100mlづつを100mlの測定用シリンダーに入れた。相分離視覚により判断した。最小の粘度(1080mPa)を有する懸濁液では8時間以上相分離が見られなかった。また、他の4種の混合物では24時間以上相分離は観察されなかった。

0020

106gのナタマイシン三水塩、4gのキサントゴム(Keltrol (登録商標)RD, Kelco International Limited)及び0.5gのドデシル硫酸ナトリウムを混合し、次に990mlの水に加えた。混合物を30分攪拌した後、懸濁液のpHを1Nの塩酸溶液を用いて4.0に調整した。得られた懸濁液100mlづつを100mlの測定用シリンダーに入れて、沈降性を視覚的に測定した。2週間後においても相分離は見られなかった。微生物学的及び化学的安定性は実施例1と同様に測定した。25℃で14日間培養した後、微生物細胞数は200CFU/mlより少なかった。HPLC分析から調製直後及び室温で14日間保存した後では、ナタマイシン含有量はそれぞれ10.2及び10.0%(w/w) であった。

0021

200gのデルボシド(登録商標)インスタント、0.2gのドデシル硫酸ナトリウム及び4gのケルトロール(Keltrol (登録商標))RDを混合し、796mlの水に30分攪拌して懸濁した。懸濁液のpHを1Nの塩酸溶液を用いて4.0に調整した。得られた懸濁液は14日間以上経ても沈降を生じなかった。微生物学的及び化学的安定性は実施例1と同様に測定した。25℃で14日間培養した後、微生物細胞数は200CFU/mlより少なかった。HPLC分析から調製直後及び室温で14日間保存した後では、ナタマイシン含有量はそれぞれ10.5及び10.7%(w/w) であった。

0022

次の成分の湿潤性粉末をターブラ(Turbula(登録商標))ミキサー内で製造した。100gのナタマイシン三水塩、100gのラクトース、4gのケルトロール(Keltrol (登録商標)RD)、1gのドデシル硫酸ナトリウム、1gのクエン酸及び0.1gのクエン酸三ナトリウム塩二水塩。これらの成分を混合した。湿潤性の粉末を800mlの水に懸濁すると全体積は1000mlとなり、さらに30分攪拌した。懸濁液のpHは、調製直後及び室温で14日間暗所に保存した後測定した。pHはどちらにおいても4.04であった。

0023

沈降性は実施例3と同様に測定した。得られた懸濁液は14日間以上経ても沈降を生じなかった。微生物学的安定性はよく知られた菌投与試験法により測定した。5つの試料懸濁液各50mlをそれぞれ3.8 x 103 CFU/mlのの大腸菌(Escherichia coliATCC11229)、7.7 x 103 CFU/mlのスタフィロコッカスアウレウス(Staphylococcus aureus ATCC 6538) 、1.5 x 104 CFU/mlのリステリアモノトゲネス(Listeria monocytogenes DSM20500), 9.2 x 103 CFU/mlのバチルスセレウス(Bacillus cereus ATCC 2)、及び1.8 x 103 CFU/mlのラクトコッカスラクチス(Lactococcus lactis ATCC 19257) と培養した。30℃で1時間、7日間及び14日間培養した後、試料を採取し、周知の方法で各試料の全細胞数を計測した。全ての試料の含有量は10CFU/mlより少なく、これは懸濁液が微生物学的に少なくとも14日間は安定であることを示している。HPLC分析から調製直後及び室温で14日間保存した後では、ナタマイシン含有量はどちらも10.4%(w/w) であった。

0024

実施例5で記載したものと同じ成分の湿潤性粉末を調製し、室温で2か月間以上保存した。ナタマイシン懸濁液は実施例5の記載と同様に調製した。物理的、微生物学的及び化学的な安定性に関する結果は実施例5の記載と同様であった。

0025

全ての試料の含有量は10CFU/mlより少なく、これは懸濁液が微生物学的に少なくとも14日間は安定であることを示している。室温で4日間培養した後、懸濁液Bの全細胞数は107CFU/ml より多かった。上記の結果はpH値が6.5より高くなると微生物の繁殖を阻害しなくなること示している。懸濁液Aのナタマイシン含有量は調製直後及び室温で暗所において14日間保存した後でHPLCにより測定した。ナタマイシン含有量はそれぞれ18.0及び18.1%(w/w) であった。
参考文献
1. Daamen, C.B.G. and Berg, G. van den;"Prevention of mould growth on cheese by means ofnatamycin"Voedingsmiddlentechnologie, 18 (2), 26 (1985)
2. Morris, H.A. and Castberg, H. B.;"Control of surface growth on Blue cheese using pimaricin"Cultured Diary Products Journal, 15 (2), 21 (1980)
3. Morris, H.A. and Hart, P. A.;"Pimaricin - What is it?"Cultured Dairy Products Journal 13 (3), 22 (1978)

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