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技術 脱硝装置付ボイラの熱回収装置

出願人 三菱重工業株式会社
発明者 空田有彦
出願日 1994年4月13日 (26年2ヶ月経過) 出願番号 1994-074852
公開日 1995年10月27日 (24年7ヶ月経過) 公開番号 1995-280204
状態 特許登録済
技術分野 蒸気ボイラの細部 蒸気発生用の給水の予熱と供給
主要キーワード 各温度ゾーン 低温ゾーン 機器寿命 加熱給水 給水加熱装置 ボイラ管 スーツブロワ ボイラ停止
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年10月27日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

目的

従来、脱硝装置ボイラ熱回収装置は、脱硝装置の下流側で、酸性硫安の生成する温度ゾーン(≒170〜230℃)における給水加熱を行っていたため、熱回収装置の腐食、若しくは腐食による燃焼ガス通路の狭隘化に伴うドラフト増、又は熱伝達率の低下に伴う排ガス温度の上昇等の問題があった。本発明は、これらの問題を解消できる脱硝装置付ボイラの熱回収装置を提供することを目的とする。

構成

本発明は、排ガス用ダクト内に脱硝装置および複数の節炭器を配設した脱硝装置付ボイラの熱回収装置において、脱硝装置の上流側に設置された中温ゾーン用節炭器、脱硝装置の下流側に設置された高温ゾーン用節炭器および低温ゾーン用節炭器、および給水入口側から低温ゾーン用節炭器、中温ゾーン用節炭器、高温ゾーン用節炭器の順番に給水を行う給水ラインとを具えた。これにより、上記問題が解決するほか、熱回収装置の長寿命化が図れ、水洗によるダストの除去が容易になる。

概要

背景

ボイラから排出される燃焼ガス公害規制の対象となっており、最近の環境悪化に、伴い、その規制は益々厳しくなっている。特に、NOXについては規制が厳しく、ボイラのほとんどは脱硝装置付ボイラとなっている。すなわち、排ガス用ダクト内に脱硝装置を設け、ダクト内を流れる燃焼ガスに含まれるNOXを大幅に除去するようにした脱硝装置付ボイラが、従来、広く使用されている。そして、このような脱硝装置付ボイラにおいても、脱硝装置の下流側に、燃焼ガスの熱回収を行うための節炭器を設け、プラントとしての熱効率を向上させている例が多い。

図3は、従来使用されている脱硝装置付ボイラの1例を示す。図示するように、火炉2内で、供給された燃料バーナ3を介して燃焼させ、その燃焼熱ボイラ管1内で、外部から供給された水と熱交換し、その時、発生する蒸気蒸気ドラム9を介して回収し、使用している。一方、燃焼時に発生する燃焼ガスGは、火炉2に隣接して設けた排ガス用のダクト4を流通させ、排気ダクト7を経て、図示しない煙突より外部に排出するようにしている。

ダクト4内には、前記の脱硝装置5及び節炭器6a、6bが設置されており、火炉2から出た燃焼ガスG中のNOXは脱硝装置5を通過する際に、脱硝装置5から燃焼ガスG中に吹込まれたアンモニアガス(以下NH3ガスという)により除去され、また、燃焼ガスG中の熱は節炭器6a、6bを通過する際に、別途外部から、節炭器6a、6bに各々装備された伝熱管の内部に供給された給水H1と熱交換され、こうして加熱された加熱給水H2 は連絡管8を通り、蒸気ドラム9へ供給され、前記の通り、ボイラ管1内で熱交換され、蒸気として回収される。

このように、脱硝装置5内に触媒を介し還元剤として供給されるNH3ガスは、その大部分がNOX除去に使用されるが、1部分はリークし、ダクト4内を流れる高温の燃焼ガスG中に含まれる、亜硫酸ガス(SO3 )、水蒸気(H2 O)と数1、および数2で示す反応を行い、酸性硫安((NH4 )HSO4 )、または中性硫安((NH4 )2 SO4 )を生成する。しかも、生成された酸性硫安と中性硫安には熱可逆反応起り易い。

概要

従来、脱硝装置付ボイラの熱回収装置は、脱硝装置の下流側で、酸性硫安の生成する温度ゾーン(≒170〜230℃)における給水加熱を行っていたため、熱回収装置の腐食、若しくは腐食による燃焼ガス通路の狭隘化に伴うドラフト増、又は熱伝達率の低下に伴う排ガス温度の上昇等の問題があった。本発明は、これらの問題を解消できる脱硝装置付ボイラの熱回収装置を提供することを目的とする。

本発明は、排ガス用のダクト内に脱硝装置および複数の節炭器を配設した脱硝装置付ボイラの熱回収装置において、脱硝装置の上流側に設置された中温ゾーン用節炭器、脱硝装置の下流側に設置された高温ゾーン用節炭器および低温ゾーン用節炭器、および給水入口側から低温ゾーン用節炭器、中温ゾーン用節炭器、高温ゾーン用節炭器の順番に給水を行う給水ラインとを具えた。これにより、上記問題が解決するほか、熱回収装置の長寿命化が図れ、水洗によるダストの除去が容易になる。

目的

このため、本発明は脱硝装置の下流側に設置され、脱硝装置からリークした、NH3ガスを含む燃焼ガスから、熱回収を行う節炭器に装備された伝熱管の腐食を低減するとともに、ボイラ運転時における、ドラフトの増加、および排ガス温度の上昇を低減できる脱硝装置付ボイラの熱回収装置を提供することを課題とする。

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

排ガス用ダクト内に、燃焼ガス中のNOXを除去する脱硝装置および熱回収を行う複数の節炭器を各々配設してなる脱硝装置付ボイラ熱回収装置において、前記脱硝装置の上流側に設置された中温ゾーン用節炭器と、前記脱硝装置の下流側に設置された高温ゾーン用節炭器および低温ゾーン用節炭器と、給水入口側から前記低温ゾーン用節炭器、前記中温ゾーン用節炭器、前記高温ゾーン用節炭器の順に給水を行う給水ラインとを具えたことを特徴とする脱硝装置付ボイラの熱回収装置。

請求項2

排ガス用のダクト内に、燃焼ガス中のNOXを除去する脱硝装置および熱回収を行う複数の節炭器を各々配設してなる脱硝装置付ボイラの熱回収装置において、前記脱硝装置の下流側に設置された高温ゾーン用節炭器および低温ゾーン用節炭器と、給水入口側から前記低温ゾーン用節炭器、前記高温ゾーン用節炭器の順に給水を行う給水ラインと、前記低温ゾーン用節炭器から前記高温ゾーン用節炭器への前記給水ラインの途中に介装され前記ダクト内の燃焼ガス以外の熱源で加熱する給水加熱装置とを具えたことを特徴とする脱硝装置付ボイラ。

技術分野

0001

本発明は、燃焼ガスを排出するための排ガス用ダクト内に、脱硝装置、および熱回収装置を設け、燃焼ガス中のNOXの除去、および熱回収を行う脱硝装置付ボイラの熱回収装置に関する。

背景技術

0002

ボイラから排出される燃焼ガスは公害規制の対象となっており、最近の環境悪化に、伴い、その規制は益々厳しくなっている。特に、NOXについては規制が厳しく、ボイラのほとんどは脱硝装置付ボイラとなっている。すなわち、排ガス用のダクト内に脱硝装置を設け、ダクト内を流れる燃焼ガスに含まれるNOXを大幅に除去するようにした脱硝装置付ボイラが、従来、広く使用されている。そして、このような脱硝装置付ボイラにおいても、脱硝装置の下流側に、燃焼ガスの熱回収を行うための節炭器を設け、プラントとしての熱効率を向上させている例が多い。

0003

図3は、従来使用されている脱硝装置付ボイラの1例を示す。図示するように、火炉2内で、供給された燃料バーナ3を介して燃焼させ、その燃焼熱ボイラ管1内で、外部から供給された水と熱交換し、その時、発生する蒸気蒸気ドラム9を介して回収し、使用している。一方、燃焼時に発生する燃焼ガスGは、火炉2に隣接して設けた排ガス用のダクト4を流通させ、排気ダクト7を経て、図示しない煙突より外部に排出するようにしている。

0004

ダクト4内には、前記の脱硝装置5及び節炭器6a、6bが設置されており、火炉2から出た燃焼ガスG中のNOXは脱硝装置5を通過する際に、脱硝装置5から燃焼ガスG中に吹込まれたアンモニアガス(以下NH3ガスという)により除去され、また、燃焼ガスG中の熱は節炭器6a、6bを通過する際に、別途外部から、節炭器6a、6bに各々装備された伝熱管の内部に供給された給水H1と熱交換され、こうして加熱された加熱給水H2 は連絡管8を通り、蒸気ドラム9へ供給され、前記の通り、ボイラ管1内で熱交換され、蒸気として回収される。

0005

このように、脱硝装置5内に触媒を介し還元剤として供給されるNH3ガスは、その大部分がNOX除去に使用されるが、1部分はリークし、ダクト4内を流れる高温の燃焼ガスG中に含まれる、亜硫酸ガス(SO3 )、水蒸気(H2 O)と数1、および数2で示す反応を行い、酸性硫安((NH4 )HSO4 )、または中性硫安((NH4 )2 SO4 )を生成する。しかも、生成された酸性硫安と中性硫安には熱可逆反応起り易い。

0006

0007

0008

また、この反応はNH3ガス、燃焼ガスGが、節炭器6a、6b内を通過する際に、節炭器6a、6bに設けた、伝熱管内を流れる水の温度に昇温した伝熱管の表面と接することによって起り、酸性硫安の生成は、温度ゾーンT1 ≒170〜230℃で、中性硫安の生成する温度ゾーンT2 は、酸性硫安の生成温度ゾーン外れた範囲、即ち170℃>T2 、及び230<T2 の範囲の温度ゾーンで起る。

0009

このような反応により生じた、中性硫安は伝熱管の表面に付着するものの、粘着性が殆んどなく、通常のボイラで使用されているスーツブロワ蒸気噴射により容易に除去できるとともに、伝熱管を腐食させる等の腐食性は殆んどない。これに対して酸性硫安は腐食性が強く、伝熱管の鉄と化合して、伝熱管の表面を腐食させるうえ、その化合物は粘着性が強く、伝熱管表面に積層して、ボイラ運転時のドラフト増、および排ガス温度高などの原因となる。このため、従来はボイラ停止時に水洗して、伝熱管表面の付着ダストの除去を行い、腐食の低減とドラフト増、排ガス温度高の防止を図っていたが、水洗のできるボイラ停止の頻度が非常に少なく、水洗のできる機会が少なく現実的でないこと、および水洗することにより、腐食化合物は除去できるものの、伝熱管に減肉が生じ、また、その水洗回数に比例して、逆に伝熱管の腐食量が増加するという問題が生じていた。

発明が解決しようとする課題

0010

このため、本発明は脱硝装置の下流側に設置され、脱硝装置からリークした、NH3ガスを含む燃焼ガスから、熱回収を行う節炭器に装備された伝熱管の腐食を低減するとともに、ボイラ運転時における、ドラフトの増加、および排ガス温度の上昇を低減できる脱硝装置付ボイラの熱回収装置を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0011

このため、本発明の脱硝装置付ボイラの熱回収装置は次の手段とした。
(1)排ガス用のダクト内に設置された脱硝装置の上流側に、中温ゾーン用節炭器を、下流側に高温ゾーン用節炭器、および低温ゾーン用節炭器をそれぞれ設置した。ここで、節炭器の低温ゾーン、中温ゾーン、高温ゾーンとは、節炭器が設置されるダクト内位置の燃焼ガスの温度を指称するものでなく、各節炭器に装備された伝熱管内で加熱される給水の加熱温度の程度を指称するものである。
(2)節炭器の伝熱管への給水を、給水入口側から、低温ゾーン用節炭器に装備した伝熱管、中温ゾーン用節炭器に装備した伝熱管、高温ゾーン用節炭器に装備した伝熱管の順番に行う給水ラインを設けた。

0012

また、他の本発明の脱硝装置付ボイラの熱回収装置は次の手段とした。
(3)排ガス用のダクト内に設置された脱硝装置の下流側に高温ゾーン用節炭器、および低温ゾーン用節炭器をそれぞれ設置した。
(4)節炭器の伝熱管への給水を、給水入口側から、低温ゾーン用節炭器に装備した伝熱管、高温ゾーン用節炭器に装備した伝熱管の順番に行う給水ラインを設けた。
(5)低温ゾーン用節炭器に装備した伝熱管から高温ゾーン用節炭器に装備した伝熱管に向う給水ラインの途中に、ダクト内を流通する燃焼ガス以外のものを熱源とする給水加熱装置を設けた。

0013

節炭器の伝熱管に供給された水は、脱硝装置の下流に設けた低温ゾーン用節炭器を低い温度で通過し、脱硝装置の上流に設けた中温ゾーン用節炭器を通過する際に高温に加熱されて、脱硝装置の下流に設けた高温ゾーン用節炭器に供給され、或いは、節炭器の伝熱管に供給された給水は、脱硝装置の下流に設けた低温ゾーン用節炭器を低い温度で通過し、高温ゾーン用節炭器に入る前に設置されている給水加熱装置を通過する際に高温に加熱され、高温ゾーン用節炭器に供給される。これによって、脱硝装置をリークしたNH3ガスおよび燃焼ガスが、節炭器を通過する際に、酸性硫安の生成温度ゾーンに曝されることがなくなり、或いは、暴露時間が短かくなり、従って、酸性硫安の生成が低く抑えられる。

0014

以下、本発明の脱硝装置付ボイラの熱回収装置の実施例を図面により説明する。図1は本発明の脱硝装置付ボイラの熱回収装置の第1実施例を示す構成図、図2は第2実施例を示す構成図である。なお、前記図3に示すものと同一部位、装置には同じ符号を付し、詳細説明を省略する。

0015

図1に示すように、火炉2内で、供給された燃料をバーナ3を介して燃焼し、その燃焼熱により、ボイラ管1内で外部から供給された水を加熱し、その時、発生する蒸気を蒸気ドラム9を介して回収し、タービン等の蒸気を使用する機器に供給する。この燃焼に伴って、発生する燃焼ガスGは、排ガス用のダクト4に流れ、排気ダクト7を経て、煙突から大気中に排出する構成となっている。

0016

また、ダクト4内には、ダクト4の上流側から、中温ゾーン用節炭器6b、脱硝装置5、高温ゾーン用節炭器6a、低温ゾーン用節炭器6cが、この順番に設置されている。これらの各温度ゾーン用節炭器6a、6b、6cに装備された伝熱管の間は、給水ラインとしての連絡管8b、8cで接続されており、給水入口11aから供給された給水H1 を、給水ラインとしての連絡管8aを介して低温ゾーン用節炭器6cの伝熱管の入口11bから導入し、低温ゾーン用節炭器6cの伝熱管の出口11cから出た給水を連絡管8bを介して、中温ゾーン用節炭器6bの伝熱管の入口11dに供給し、中温ゾーン用節炭器6bの伝熱管の出口11eから出た給水を連絡管8cを介して、高温ゾーン用節炭器6aの伝熱管の入口11fに供給し、高温ゾーン用節炭器6aの伝熱管で高温になった給水H2 を給水ラインとしての連絡管8dを介して、蒸気ドラム9へ送るようになっている。

0017

かくして、ボイラが稼動され、ボイラ管1内で発生した蒸気は蒸気ドラム9を介して回収されるが、この時、火炉2内で発生する高温の燃焼ガスGは、排ガス用のダクト4へ送られ、脱硝装置5を通過する間にガス中のNOXが除去され、更に各温度ゾーン用の節炭器6a、6b、6cを通過する間に、連絡管8a、8b、8cより供給された水H1 と熱交換され、次第に低温のガスとなって排気ダクト7より大気中に排出される。

0018

この際、給水入口11aより連絡管8aを通って供給された給水H1 は、前述の通り脱硝装置5の下流側に設置された低温ゾーン用節炭器6cより連絡管8bを通って、脱硝装置5の上流側に設置された中温ゾーン用節炭器6bに送られ、高温の燃焼ガスGによって高温に加熱された後、連絡管8cを通って、脱硝装置5の下流側に設置された高温ゾーン用節炭器6aへ送られ、さらに、燃焼ガスGで高温に加熱された後、連絡管8dを通って蒸気ドラム9へ送られる。

0019

また、燃焼ガスG中のNOXを除去するため、脱硝装置5により燃焼ガスG中に吹込まれたNH3ガスのうち、NOX除去に使用されず、脱硝装置5をリークしたNH3 ガスは、燃焼ガスG中の亜硫酸(SO3 )ガス及び水蒸気(H2 O)と反応して、前述した数式1、数式2で示すように、酸性硫安((NH4 )HSO4 )または中性硫安((NH4 )2 SO4 )を生成する。酸性硫安の生成温度はT1 ≒170〜230℃、中性硫安の生成温度T2 は170℃>T2 >230℃である。しかも、反応は燃焼ガスGが各温度ゾーン用節炭器6a、6b、6cを通過する際に、各温度ゾーン用節炭器6a、6b、6cに装備された図示しない、伝熱管(熱交換器)と接することにより起る。また、伝熱管の表面温度は内部を流れる水温に支配される。

0020

本実施例では、給水入口11aから供給される低温の給水H1 は、燃焼ガスGも上流側での熱交換作用によって、比較的低温となっている位置に設置された低温ゾーン用節炭器6cに送られるため、伝熱管内の水温は170℃以下で、脱硝装置5の下流側に設置された低温ゾーン用節炭器6cを通過する。また、170℃以下の冷水H1 が供給された中温ゾーン用節炭器6bは火炉2から排出され、ダクト4内での熱交換が行われる前の比較的高温の燃焼ガスGが流通する位置に設置されているので、供給された冷水H1 を230℃以上の高温に加熱される。しかも、中温ゾーン用節炭器6bはNH3ガスをリークする脱硝装置の上流側に設置されている。次いで、高温ゾーン用節炭器6aで、さらに230℃以上の高温に加熱されて蒸気ドラム9へ送られる。

0021

従って、脱硝装置5からリークしたNH3ガスが混入した燃焼ガスGが、酸性硫安の生成温度ゾーン170℃〜230℃になる節炭器の伝熱管に曝されなくなり、或いはその暴露時間が非常に短かくなり、その結果、無害な中性硫安は生成されるが、有害な酸性硫安の生成は極めて低く抑制される。

0022

これにより、伝熱管をはじめとする鉄分を含む部材の腐食、腐食化合物の積層による燃焼ガスG通路の狭隘化に伴うドラフト増、伝熱管の熱伝達率降下に伴う排ガス温度の上昇、或は腐食に伴う機器寿命の低下を防止することができる。

0023

次に、図2に示す本発明の第2実施例について説明する。図示するように、排ガス用のダクト4内には脱硝装置5、および、その下流側には高温ゾーン用節炭器6a、低温ゾーン用節炭器6cが設置されている。また、高・低温ゾーン用節炭器6a、6cを結ぶ給水ラインの途中には、給水加熱装置としての給水ヒータ10が挿設されて、それぞれ連絡管8e、8fで接続され、また高温ゾーン用節炭器6aは連絡管8dで蒸気ドラム9へ、低温ゾーン用節炭器6cは連絡管8aで給水入口11aへそれぞれ接続されている。

0024

かくして、ボイラが稼動されると、第1実施例同様、発生した高温の燃焼ガスGはダクト4へ送られ、脱硝装置5を通過する際に、燃焼ガスG中のNOXが除去され、更に各温度ゾーン用節炭器6a、6bを通過する際に、供給された給水H1 と熱交換された後、排気ダクト7より大気中に排出される。

0025

この際、給水入口11aから供給された給水H1 は、連絡管8aを経て低温ゾーン用節炭器6cの伝熱管に導入され、燃焼ガスGとの熱交換により加熱された後、連絡管8eを経て給水ヒータ10に送られる。給水ヒータ10は、図示するように、ダクト4の外部に設けられており、燃焼ガスG以外の熱源、例えば、蒸気ドラム9からの蒸気を減圧して熱源としたもの等、により給水H1 を加熱するようにしている。この給水ヒータ10で給水H1 は高温に加熱された後、連絡管8fを経て高温ゾーン用節炭器6aへ送られ、燃焼ガスGによって、さらに高温に加熱された後、連絡管8dを経て高温の温水H2 として蒸気ドラム9へ送られる。

0026

このように、本実施例においても、給水入口11aから供給される低温の給水H1 は、上流側での熱交換作用によって比較的低温となっている燃焼ガスが通過する位置に設置された、低温ゾーン用節炭器6cに送られるため、伝熱管内の水温は170℃以下で、脱硝装置5の下流側に設置された低温ゾーン用節炭器6cを通過する。また、170℃以下の冷水H1 が供給された、給水ヒータ10は燃焼ガスGの流通するダクト内には設置されてなく、また設計により、給水H1 の温度を任意の温度まで上昇させることができるので、給水H1 を230℃以上に加熱する。次いで高温ゾーン用節炭器6aで、さらに、230℃以上の高温に加熱されて蒸気ドラム9へ送られる。

0027

従って第1実施例同様、高温ゾーン用および低温ゾーン用節炭器を通過する、NH3ガスが混入した燃焼ガスGが酸性硫安の生成温度ゾーンに曝されなくなり、或いはその暴露時間が非常に短かくなり、その結果、無害な中性硫安は生成されるが、有害な酸性硫安の生成は極めて低く抑制される。これにより、第1実施例同様の効果が得られる。

0028

なお、上記実施例は重油焚ボイラについて述べたが、本発明はガスタービン排ガスボイラにも適用出来るものである。

発明の効果

0029

以上詳細に説明したように、本発明の脱硝装置付ボイラの熱回収装置によれば、特許請求の範囲に示す構成により、供給された給水の各節炭器を流通する際の水温が、酸性硫安の生成温度ゾーンを外れることとなり、NH3ガスを含んだ燃焼ガスが節炭器を通過する際に、この酸性硫安の生成温度ゾーンに曝されなくなり、或いはその暴露時間が非常に短かくなり、その結果、酸性硫安の生成が極めて低く抑制されて、伝熱管の腐食が非常に少なくなる。また、伝熱管表面に付着する付着物が少なくなって、ボイラ運転時のドラフト増、排ガス温度高などが回避できるとともに、水洗による付着ダストの除去が容易となる。さらに、伝熱管の水洗回数を増しても腐蝕が増加するようなことはなく、伝熱管の減肉を少なくでき、伝熱管の交換頻度が大幅に少くできるなどの効果がある。

図面の簡単な説明

0030

図1本発明の脱硝装置付ボイラの熱回収装置の第1実施例を示す全体構成図、
図2本発明の第2実施例を示す全体構成図、
図3従来の脱硝装置付ボイラを示す全体構成図、

--

0031

1ボイラ管
2火炉
3バーナ
4ダクト
5脱硝装置
6a低温ゾーン用節炭器
6b中温ゾーン用節炭器
6c高温ゾーン用節炭器
7排気ダクト
8a、8b、8c、8d、8e、8f給水ラインとしての連絡管
9蒸気ドラム
10 給水ヒータ

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