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技術 耐水性の優れた被膜を有した方向性電磁鋼板の製造方法

出願人 新日鐵住金株式会社
発明者 高橋史明金井隆雄長島武雄山崎修一
出願日 1994年4月13日 (26年8ヶ月経過) 出願番号 1994-075153
公開日 1995年10月24日 (25年2ヶ月経過) 公開番号 1995-278829
状態 特許登録済
技術分野 金属の化成処理
主要キーワード 硼素成分 吸湿成分 硼素源 原料ゾル 被膜付着量 アルミニウム結晶相 被膜量 アルミニウム結晶
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この項目の情報は公開日時点(1995年10月24日)のものです。
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目的

本発明は張力付与効果および、耐水性に優れた硼酸アルミニウム結晶被膜を有した方向性電磁鋼板の製造方法を提供するものである。

構成

硼酸およびアルミナゾルあるいは焼き付け時硼素アルミニウム源となる化合物または塩を含んだ原料ゾルフォルステライトを有する仕上げ焼鈍済みの電磁鋼板に塗布、乾燥し、500〜1350℃の温度で、雰囲気酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を0.05〜20の範囲で焼き付けることによって張力付与効果、耐水性に優れた被膜を有した方向性電磁鋼板が得られる。

効果

本発明で得られる方向性電磁鋼板は鉄損が低く、耐水性に優れたものとなる。

概要

背景

電磁鋼板にはトランス等に用いられる場合にその鉄損を改善するために、絶縁材としての特性を持ち、用途によっては鋼板張力を与えることのできる被膜を形成することが一般的である。特願平4−222849号、同4−222850号には硼酸およびアルミナを主成分としたゾルから、従来に比べて大きな張力を与えることのできる硼酸アルミニウム結晶質被膜が示されており、この被膜によればトランスの占積率を悪化させることなく、鉄損を大幅に改善することができる。しかし、この硼酸アルミニウム結晶質被膜は空気中の水分を吸収して変質する場合がある等の問題があった。

概要

本発明は張力付与効果および、耐水性に優れた硼酸アルミニウム結晶質被膜を有した方向性電磁鋼板の製造方法を提供するものである。

硼酸およびアルミナゾルあるいは焼き付け時硼素アルミニウム源となる化合物または塩を含んだ原料ゾルフォルステライトを有する仕上げ焼鈍済みの電磁鋼板に塗布、乾燥し、500〜1350℃の温度で、雰囲気酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を0.05〜20の範囲で焼き付けることによって張力付与効果、耐水性に優れた被膜を有した方向性電磁鋼板が得られる。

本発明で得られる方向性電磁鋼板は鉄損が低く、耐水性に優れたものとなる。

目的

本発明は、張力付与効果および、耐水性に優れた被膜を有した鉄損の低い方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを目的とするものである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

アルミナゾルおよび硼酸、もしくは焼き付け時アルミニウム硼素源となる化合物または可溶性の塩を、Al2 O3 ,B2 O3換算モル比にしてAl2 O3 /B2 O3 が1〜5の混合物を分散させた固形分の濃度が1〜50wt.%の原料液フォルステライトを有する仕上げ焼鈍済みの電磁鋼板塗布乾燥し、温度500〜1350℃、酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を0.05〜20の範囲で焼き付け被膜を形成することを特徴とする耐水性の優れた被膜を有した方向性電磁鋼板の製造方法。

技術分野

0001

本発明は張力付与効果および耐水性に優れた被膜を有した電磁鋼板の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

電磁鋼板にはトランス等に用いられる場合にその鉄損を改善するために、絶縁材としての特性を持ち、用途によっては鋼板張力を与えることのできる被膜を形成することが一般的である。特願平4−222849号、同4−222850号には硼酸およびアルミナを主成分としたゾルから、従来に比べて大きな張力を与えることのできる硼酸アルミニウム結晶質被膜が示されており、この被膜によればトランスの占積率を悪化させることなく、鉄損を大幅に改善することができる。しかし、この硼酸アルミニウム結晶質被膜は空気中の水分を吸収して変質する場合がある等の問題があった。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明は、張力付与効果および、耐水性に優れた被膜を有した鉄損の低い方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

0004

本発明は、アルミナゾルおよび硼酸、もしくは焼き付け時アルミニウム硼素源となる化合物または可溶性の塩をAl2 O3 ,B2 O3換算モル比にしてAl2 O3 /B2 O3 が1〜5の混合物を分散させた固形分の濃度が1〜50wt.%の原料液フォルステライトを有する仕上げ焼鈍済みの電磁鋼板に塗布乾燥し、温度500〜1350℃、酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を0.05〜20の範囲で焼き付けて被膜を形成することを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法により、張力付与、耐水性に優れた被膜を有する電磁鋼板を得ることに関するものである。

0005

被膜が高温高湿中で変質する原因は、被膜中吸湿成分が存在するためと考えられる。すなわち、特願平4−222849号等に記載されている硼酸アルミニウム結晶質被膜では水には難溶性の硼酸アルミニウム結晶相が大部分であるが、被膜焼き付け時に反応しきれなかった硼素成分が残っていると考えられる。この硼素成分の形態は未だ確定されてはいないが、ガラス質酸化硼素として存在すると考えられる。酸化硼素は室温では不安定で、水を取り込んで徐々に硼酸となる。従って、被膜内の硼酸アルミニウム結晶以外の組織は極めて水に溶け易く、空気中の水分を吸って被膜がべたつく等、被膜の耐水性の問題の原因となると考えられる。

0006

発明者らは、被膜の形成条件がその耐水性に大きな影響を及ぼすと考え、被膜形成条件の検討を行った。被膜の形成は、その原料ゾルの作製を含めて、以下の通りに行った。アルミニウム源および硼素源として、アルミナゾル、硼酸を用い、アルミナゾル対硼酸をAl2 O3 ,B2 O3 に換算してモル比でAl2 O3 /B2 O3 を1〜5とし、これを蒸留水中で十分に撹拌、分散させて原料ゾルとした。アルミナゾル対硼酸をAl2 O3 ,B2 O3 に換算したモル比は任意の値を選ぶことができるが、次の理由でこれを1〜5の間に限定する。

0007

すなわち、Al2 O3 ,B2 O3 に換算したモル比が1より小さくなるとアルミナ源不足して鋼板に十分な張力をかけることができない。また、Al2 O3,B2 O3 に換算したモル比が5より大きくなると被膜の密着性が悪化するため、健全な被膜を得ることができない。十分な張力付与効果を持つ健全な被膜を得るためには、アルミナゾル対硼酸をAl2 O3 ,B2 O3 に換算してモル比で望ましくはAl2 O3 /B2 O3 が1.5〜4.5とすると良い。

0008

このようにして作製した原料ゾルを、バーコーダー等の適当な手段を持って所定量のゾル付着量が得られるよう、鋼板表面に塗布し、乾燥した後鋼板の酸化を避けるために水素を含んだ還元雰囲気被膜の焼き付けを行った。この結果、被膜焼き付け時の温度および酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )が大きく被膜の耐水性に影響することが明らかとなった。被膜の焼き付け温度は高いほど被膜耐水性は向上するが、あまり温度を高くすると製造コスト上問題が生じる。一方、被膜焼き付け温度が低いと被膜形成が十分ではなく、耐水性に劣るようになる。従って、耐水性が犠牲にならない程度でのなるべく低温で被膜を焼き付けることが必要である。

0009

ここで、特に被膜焼き付け時の酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を制御すると、比較的低温での被膜焼き付けでも耐水性に優れた被膜を得ることができる。すなわち、被膜焼き付け温度が500〜1350℃の時、酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を0.05〜20の範囲とすることによって耐水性に優れた硼酸アルミニウム結晶質被膜を有した方向性電磁鋼板を得ることができる。焼き付け温度を500〜1350℃と限った理由は、500℃よりも温度が低いとアルミナと硼酸の反応を十分に行うことが難しく、焼き付け後にも未反応の硼酸が残る場合があり、必ずしも被膜の耐水性は改善できない。焼き付け温度が高いことの被膜の耐水性への影響はないが、焼き付け温度が高すぎると経済的ではなく、1350℃、より望ましくは1200℃以下に焼き付け温度を設定すると良い。

0010

一方、焼き付け酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を0.05〜20の範囲と限った理由は、焼き付け時の酸素ポテンシャルが高いほど被膜の耐水性は向上するが、あまりに酸素ポテンシャルが高いと耐水性の改善しろは小さくなり、他方、鉄損は悪化する。また、酸素ポテンシャルが低すぎると耐水性は改善されない。このような理由のため、焼き付け時の酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )が0.05〜20の範囲が適当である。酸素ポテンシャルの制御については露点の制御によるものが一般的であるが、他の方法によっても良い。

0011

焼き付け時の酸素ポテンシャルを高くした場合に鉄損が悪化する原因は被膜と鋼板の界面に余計な酸化物層が生成され、界面が荒れてしまうためと考えられ、より望ましい範囲は0.5〜10であり、この範囲では特に鉄損の悪化が少なく被膜の耐水性の改善しろが大きくなる。被膜焼き付け時に酸素ポテンシャルを高くすることによって被膜の耐水性が向上する機構は明らかではないが、未反応のまま存在している硼素成分が減少するためと考えられる。以下の実施例にて具体的に本発明の効果を説明する。

0012

フォルステライト被膜を有する仕上げ焼鈍済みの電磁鋼板に対し、アルミナゾルと硼酸をAl2 O3 、B2 O3換算で1.8:1とし、固形分が10wt.%とし、残部を蒸留水とした原料ゾルを塗布、乾燥し、水素を5vol.%含んだ窒素雰囲気中で温度、酸素ポテンシャルについて種々の条件で焼き付けを行った。ここで酸素ポテンシャルは露点温度を変えることによって制御した。被膜量は片面で4g/m2 であり、焼き付け時間はいずれも10分間である。ここで耐水性の評価は、被膜を形成した電磁鋼板を所定の大きさに切断し、それを試料として100℃とした熱水中に10分間浸漬し、その前後の鋼板の重量減少量で評価し、重量減少量の小さいものを耐水性に優れているものとした。

0013

この評価の場合、焼き付け後の被膜付着量が鋼板の片面で4g/m2 の場合、被膜のべたつき等耐水性の問題は概ね鋼板減少量が5mg/50cm2 以下であればほぼ問題がない。従って、鋼板重量減少量が5mg/50cm2 以下の場合を改善効果があったとして良とした。一方、界面荒れに関しては走査型電子顕微鏡にて鋼板の断面を観察した場合に被膜と鋼板の界面にフォルステライト以外の酸化物層が見られた場合に界面荒れがあると判定した。表1から明らかなように、酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )が0.05〜20で被膜の耐水性が改善され、しかも界面荒れが生じないことが明らかである。

0014

発明の効果

0015

硼酸アルミニウム結晶質被膜を電磁鋼板上に形成する場合、焼き付け時の温度を500〜1350℃、酸素ポテンシャル(P H2 O/P H2 )を0.05〜20とすることによって、耐水性に優れた被膜を持った方向性電磁鋼板を得ることができる。

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