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技術 半導体基板の製造方法およびその製造装置

出願人 シャープ株式会社株式会社半導体エネルギー研究所
発明者 船井尚牧田直樹高山徹
出願日 1994年3月28日 (26年8ヶ月経過) 出願番号 1994-057727
公開日 1995年10月20日 (25年2ヶ月経過) 公開番号 1995-270818
状態 特許登録済
技術分野 液晶5(電極、アクティブマトリックス)
主要キーワード 加熱光線 加熱光源 被加熱領域 共有電子 導電方向 圧着領域 セカント 加熱光
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年10月20日)のものです。
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図面 (9)

目的

良質の多結晶半導体膜を形成させる。

構成

絶縁性基板1上に非晶質半導体膜堆積させた基板に対して、部分的に加熱する加熱部6を非晶質シリコン膜領域3の方向に移動させるか又は、この非晶質半導体膜を堆積させた基板を加熱部6に対して移動させて熱処理し、非晶質シリコン膜領域3の多結晶化を行うので、加熱領域2に隣接する、加熱光線7によって多結晶化された半導体部分結晶粒種結晶として、加熱領域2の移動方向に結晶粒を均一に成長制御させることが可能となる。

概要

背景

従来、多結晶化の方法として、非晶質半導体膜堆積させた基板全面を熱処理炉内に保持し、600℃程度の温度で長時間の加熱処理を行っていた。これを従来例1とする。また、この基板全面にわたって、エキシマレーザーを用いて非晶質半導体膜の多結晶化を行う従来例2などの手法が取られていた。

概要

良質の多結晶半導体膜を形成させる。

絶縁性基板1上に非晶質半導体膜を堆積させた基板に対して、部分的に加熱する加熱部6を非晶質シリコン膜領域3の方向に移動させるか又は、この非晶質半導体膜を堆積させた基板を加熱部6に対して移動させて熱処理し、非晶質シリコン膜領域3の多結晶化を行うので、加熱領域2に隣接する、加熱光線7によって多結晶化された半導体部分結晶粒種結晶として、加熱領域2の移動方向に結晶粒を均一に成長制御させることが可能となる。

目的

本発明は、上記従来の問題を解決するもので、良質の多結晶半導体膜を形成可能な半導体基板の製造方法およびその製造装置を提供するを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

絶縁性表面を持つ基板上に、非晶質半導体膜堆積後、該半導体膜多結晶化する半導体基板の製造方法において、該非晶質半導体膜を堆積させた基板に対して、部分的に加熱する加熱部を移動させるか又は、該非晶質半導体膜を堆積させた基板を該加熱部に対して移動させて、該非晶質半導体膜の多結晶化を行う半導体基板の製造方法。

請求項2

前記加熱部の熱源として照射領域を帯状とした加熱光源を用い、前記半導体基板の片側又は両側から、加熱光線を該半導体基板に対して照射しながら、該照射領域を横断する方向に該照射領域を移動させるか又は、該照射領域を横断する方向に該半導体基板を移動させながら前記非晶質半導体膜の多結晶化を行う請求項1記載の半導体基板の製造方法。

請求項3

前記加熱光源として単数または複数のランプを使用する請求項2記載の半導体基板の製造方法。

請求項4

前記加熱光源として単数または複数の連続波レーザーを使用する請求項2記載の半導体基板の製造方法。

請求項5

前記加熱光線の照射エネルギー密度を、前記非晶質半導体膜が熔融しない範囲内とする請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項6

前記絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、該基板に該非晶質半導体膜を堆積後、該基板の一つの辺に沿って、Ni、Cu、Pd、Pt、Co、Fe、Ag、Au、In、Snの中から少なくとも一つの元素を選択して注入した帯状の領域を形成し、該被注入領域側より該非晶質半導体膜の多結晶化を行う請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項7

前記絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、該基板に非晶質半導体膜を堆積後、該基板の一つの辺に沿って、リンに代表されるV族元素の中から少なくとも一つの元素を選択して注入した帯状の領域を形成し、該被注入領域側より該非晶質半導体膜の多結晶化を行う請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項8

前記絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、該基板の一つの辺に沿って平行に、高さ100nm以上の段差部を形成後、該基板および該基板の段差部上に非晶質半導体膜を堆積させ、該段差部側より該非晶質膜の多結晶化を行う請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項9

前記絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、該基板上に非晶質半導体膜を堆積後、該基板の一つの辺に沿って、該非晶質半導体膜を堆積させた面に該非晶質半導体膜と同一元素で構成された単結晶半導体を帯状に圧着し、該圧着側より該非晶質膜の多結晶化を行う請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項10

前記絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、該基板上に非晶質半導体膜を堆積後、該基板の一つの辺に沿って、該非晶質半導体膜を堆積させた面に、該非晶質半導体膜と同一元素で構成された多結晶半導体基板を、該非晶質半導体膜と多結晶半導体膜が帯状に重なるように圧着し、該圧着側より該非晶質膜の多結晶化を行う請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項11

前記絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、該基板上に非晶質半導体膜を堆積後、該基板の一つの辺に沿って、エキシマレーザーを照射して、帯状の多結晶領域を形成し、該多結晶領域側より該非晶質膜の多結晶化を行う請求項1、2、3、4および5のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項12

前記加熱光線の照射エネルギー密度を、該非晶質半導体膜が熔融し、該非晶質半導体同一組成の該多結晶半導体膜が熔融しない範囲とする請求項1、2、3および4のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項13

前記加熱源に対する前記非晶質半導体膜を堆積させた基板の移動速度、または、該基板に対する該加熱源の移動速度を、加熱開始から該非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱領域幅を割った値とするか、または、加熱開始から該非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱幅を割った値よりも小さくする請求項1、2、3、4および12のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項14

前記非晶質半導体膜として、プラズマCVD装置減圧CVD装置スパッタ装置のうち、いずれか一つの装置を用いて成膜する請求項1〜13のうちいずれかに記載の半導体基板の製造方法。

請求項15

前記非晶質シリコン膜膜厚を30〜150nmの間に設定する請求項14記載の半導体基板の製造方法。

請求項16

照射領域が帯状である加熱光源を少なくとも1つ有し、熱処理を行う基板の基板面の片側または両側から該加熱光源により加熱光を照射しながら、該基板面に沿って該照射領域を横断する方向に該被加熱基板を移動させるかまたは、該基板面に沿って該照射領域が横断する方向に該照射領域を移動させる機構を有し、非晶質半導体膜を堆積させた基板を熱処理して非晶質膜の多結晶化を行う半導体基板の製造装置

技術分野

0001

本発明は、アクティブマトリックス型液晶ディスプレーなどの大面積半導体装置などの製造に用いられ、非線形素子を形成するための半導体膜を形成する半導体基板の製造方法およびその製造装置に関する。

背景技術

0002

従来、多結晶化の方法として、非晶質半導体膜堆積させた基板全面を熱処理炉内に保持し、600℃程度の温度で長時間の加熱処理を行っていた。これを従来例1とする。また、この基板全面にわたって、エキシマレーザーを用いて非晶質半導体膜の多結晶化を行う従来例2などの手法が取られていた。

発明が解決しようとする課題

0003

ところで、多結晶半導体膜を用いてN型薄膜トランジスターを作成する場合、トランジスターチャネル領域内に、多結晶半導体膜の結晶粒界が存在すると、この部分で不対共有電子ダングリングボンド)の存在によりポテンシャル障壁が生じるため、電子の移動が妨害され、結果として、トランジスターON動作時の移動度が低下したり、結晶粒界付近トラップ準位が発生することによって、トランジスターOFF動作時に、電子がこのトラップ準位を介して流れ、OFF時のリーク電流が増大するなど、トランジスター特性劣化の原因となる。

0004

したがって、トランジスターの素子特性向上のためには、チャネル領域内の結晶粒界数を少なくすることが望ましい。

0005

ところで、近年、応用物理学会において、多結晶半導体結晶粒基板方向成長させ、この多結晶半導体膜を用いて薄膜トランジスターを作成した場合、結晶粒の成長方向に、薄膜トランジスターの導電方向を一致させる場合と、結晶粒の成長方向と、薄膜トランジスターの導電方向を交差させる場合とでトランジスター特性の比較を行った研究結果が発表されて注目を集めている(’93季応用物理学会;講演番号29a SZT−6)。

0006

これによるとn型薄膜トランジスターを作成した場合、結晶粒の成長方向と、トランジスターの導電方向を一致させたものの移動度が、結晶粒の成長方向と、トランジスターの導電方向を交差させたものの移動度に対して、数倍大きく、結晶粒界を横断する方向に電流を流すと、結晶粒界の影響を大きく受けるが、結晶粒界に沿って電流を流すと、結晶粒界の影響をあまり受けないことが明らかとなった。したがって、多結晶半導体膜の結晶粒を基板面方向に成長させ、結晶粒の成長方向と、トランジスターの導電方向を一致させることにより、実質的に、トランジスターのチャネル領域内の結晶粒界数を減らすのと同等の効果を得ることができ、結果として良好な特性を有する薄膜トランジスターを作成できる。

0007

従来例1に示したように、基板全面に熱処理炉内に保持して加熱処理を行う場合、基板全面にわたって非晶質半導体膜にランダム種結晶が発生し、この種結晶を核として多結晶化が進行して行く。この多結晶化は、核結晶粒が種結晶を中心として、放射状に成長し、他の結晶粒と界面が接触するまで進行し、接触後は加熱処理を継続しても結晶成長は進行しない。このように、熱処理炉内での加熱処理により多結晶化を行った非晶質半導体膜を用いて、薄膜トランジスターを作成した場合、トランジスター特性の、同一基板面内での均一性が良好である特徴を持つ。しかしながら、多結晶半導体膜の結晶粒の形状には方向性が無いこと、トランジスターのチャネル領域内の結晶粒界を制御しにくいこと、また、各界面で、キャリア電子の移動を妨げる、ポテンシャル障壁の高さを、低く押さえることが難しいことなどから、100cm2/Vs以上の高移動度を有する薄膜トランジスターの作成は困難である。

0008

近年、非晶質半導体膜の成膜前に該半導体膜の下層膜表面を、酸性溶液を用いて処理することにより、非晶質半導体膜熱処理時の種結晶の発生密度を低く抑え、これにより多結晶化完了時の結晶粒径をより大きなものにする(’92季応用物理学会;講演番号17p−ZT−4)研究が発表された。この手法を大面積半導体装置の作成に応用した場合、プロセス的にはウエットエッチングの一工程が加わるのみでマスクプロセスや成膜プロセスの増加は無く、平均結晶粒径の大型化に効果がある。しかしながら、このようにして多結晶化を行った半導体基板を用いて、実際に薄膜トランジスターを作成した場合、トランジスターのチャネル部分に存在する結晶粒界の数や方向を制御できないため、トランジスターの特性にばらつきを生じる。この特性のばらつきは、平均結晶粒径が大きくなり、チャネル部分に存在する結晶粒界の数が少なくなればなるほど深刻になる。

0009

また、熱処理的に非晶質半導体膜に対して、局部的にエキシマレーザーを照射した後、熱処理を行うことによって、このレーザー照射部分を中心として非晶質半導体膜の多結晶化を行い、結晶粒径の大型化と、結晶部分位置制御を行う(’92秋季応用物理学会;講演番号17p ZT−11)研究が発表された。

0010

この手法を大面積半導体装置の作成に応用した場合、結晶粒の位置を制御することが可能であるため、トランジスターを作成する場所に優先的に結晶を成長させることが可能であるという特徴を持つ。この特徴は、例えばトランジスターを作成する場所にトランジスターを作成するのに十分な大きさだけ結晶が成長すれば、その他の部分は非晶質であっても全く問題を生じないので、熱処理時間の短時間化に効果があり、作成する素子の大きさが小さければ小さいほどその効果は大きくなる。ところで、周辺駆動回路画像表示素子群と同一の基板上に形成するような半導体基板について考えた場合、チャネル幅が100μm以上の大きさの大型トランジスターを作成する必要がある。このような場合には先に示したようにレーザー照射領域を中心として結晶成長を行ったとしても、大型のトランジスター全体を一つの結晶で形成するのは困難であり、トランジスター特性安定のためには、チャネル領域に介在する結晶粒界の数や、方向について制御する工夫が新たに必要となる。

0011

さらに、P(リン)に代表されるV族元素シリコン膜に部分的に注入した後、熱処理を行って非晶質半導体膜の多結晶化を行うと、被注入部分より多結晶化が進行するという研究(’92秋季応用物理学会;講演番号17p−ZT−5)が発表された。この手法を大面積半導体装置の作成に応用した場合にも、結晶粒の位置を制御することが可能であるため、トランジスターを作成する場所に優先的に結晶を成長させることが可能であるという特徴を持つ。先に述べたようにこの特徴は、熱処理時間の短時間化に効果がある。さらに被注入領域を帯状にすることによって、該注入領域の両側で、結晶粒の成長方向をある程度制御できるという長所を持つ。しかしながら、この結晶成長の促進効果は、注入不純物がn型のときのみ有効で、p型不純物では結晶成長の促進効果はない。このことは、基板上にCMOSなどp型トランジスターを必要とする半導体装置を作成する場合には、新たな工夫が必要であることを示している。

0012

さらに、非晶質半導体膜の成膜前に、下地基板段差をつけておくと非晶質半導体膜の多結晶化時に、この段差部より多結晶化が進行していくという研究(’92秋季応用物理学会;講演番号17p−ZT−3)が発表された。この手法を大面積半導体装置の作成に応用した場合にも、前述した2例と同様に、結晶粒の位置を制御することが可能であり、トランジスターを作成する場所に優先的に結晶を成長させることが可能であるという特徴を持つ。先に述べたようにこの特徴は、熱処理時間の短時間化に効果がある。しかも、結晶は段差から遠ざかる向きに進行するため、結晶成長に方向性があるため、この手法を用いて作成した多結晶半導体基板を用いてトランジスターを作成した場合、チャネル領域に存在する結晶粒界を、ある程度制御できる。さらに、注入不純物が、結晶成長に関与していないため、CMOSなどの回路構成に対しても特に新たな工夫を必要としない。しかし、基板全面にわたってトランジスターなどの半導体装置が分布する大面積半導体装置では、基板上に段差部分が増えれば、その分だけトランジスターなどに電気信号を送る配線に、断線の可能性が高くなるためあまり好ましくない。

0013

さらに、非晶質半導体膜上に単結晶半導体圧着した状態で、熱処理を行い、非晶質半導体膜の多結晶化を行うことによって、各結晶粒が、該単結晶半導体と同一の配向性を持つという研究(’92秋季応用物理学会;講演番号17p−ZT−7)が発表された。この方法は、非晶質半導体膜の多結晶化などの種結晶は、非晶質半導体基板の外側に設けるというもので、非晶質半導体基板自体には、薬液処理や段差形成、不純物注入レーザー照射と言った追加プロセスを必要としない。しかしこの手法を用いて作成した多結晶半導体膜では、結晶粒界の位置制御ができないため前述の通り作成したトランジスターの特性に同一基板内でばらつきを生じる。また、300mm角以上の大型の非晶質半導体基板を用いた場合、全面にわたって単結晶半導体を圧着するのは困難である。

0014

以上述べてきたように、熱処理炉内に加熱処理を行うことにより、非晶質半導体膜の多結晶化を行った基板を用いて実際に半導体装置を作成する場合、解決しなければならないいくつかの問題が依然として残っている。

0015

また、従来例2として例にあげたように、エキシマレーザーを用いて非晶質半導体膜の多結晶化を行う場合、レーザー被照射領域の非晶質半導体膜を急激な加熱により一旦熔融させてから多結晶半導体化することが可能である。このように、エキシマレーザーを用いて多結晶化を行った非晶質半導体膜は、結晶粒界でキャリア電子の移動を妨げるポテンシャル障壁の高さを、低く抑えることが可能で、比較的容易に、100cm2/Vs以上の高移動度を有する薄膜トランジスターを作成できる。

0016

しかしながら、「第29回VLSIFORUM最新poly−Si TFT プロセス技術」において、「エキシマレーザ結晶化法による大粒径多結晶Si薄膜低温形成」で述べられているように、エキシマレーザーによる多結晶化は、レーザーの被照射領域の冷却が、ナノセカント(n sec)オーダーと急激であるため、多結晶半導体膜の結晶粒径が小さく、この半導体膜を用いて薄膜トランジスターの作成を行った場合、トランジスターのチャネル領域内に多数の結晶粒界を含むため、トランジスター特性の改善には限界がある。また、エキシマレーザーの照射領域は、現在のところ、たかだか数mm角の大きさに留まっていることと、パルス波レーザーであるため、照射領域の移動に伴い、半導体面に照射吸収される熱量にむらが生じ、作成した薄膜トランジスターの特性に、同一基板面内でばらつきが生じるなどの問題を抱えている。

0017

本発明は、上記従来の問題を解決するもので、良質の多結晶半導体膜を形成可能な半導体基板の製造方法およびその製造装置を提供するを目的とする。

課題を解決するための手段

0018

本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性表面を持つ基板上に、非晶質半導体膜を堆積後、半導体膜を多結晶化する半導体基板の製造方法において、非晶質半導体膜を堆積させた基板に対して、部分的に加熱する加熱部を移動させるか又は、非晶質半導体膜を堆積させた基板を加熱部に対して移動させて、非晶質半導体膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。

0019

また、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法における加熱部の熱源として照射領域を帯状とした加熱光源を用い、半導体基板の片側又は両側から、加熱光線を半導体基板に対して照射しながら、照射領域を横断する方向に照射領域を移動させるか又は、照射領域を横断する方向に半導体基板を移動させながら非晶質半導体膜の多結晶化を行う。また、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法における加熱光源として、単数または複数のランプを使用するか、または、単数または複数の連続波レーザーを使用する。さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法における加熱光線の照射エネルギー密度を、非晶質半導体膜が熔融しない範囲内とする。

0020

さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、基板に非晶質半導体膜を堆積後、基板の一つの辺に沿って、Ni、Cu、Pd、Pt、Co、Fe、Ag、Au、In、Snの中から少なくとも一つの元素を選択して注入した帯状の領域を形成し、被注入領域側より非晶質半導体膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。

0021

さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、基板に非晶質半導体膜を堆積後、基板の一つの辺に沿って、リンに代表されるV族元素の中から少なくとも一つの元素を選択して注入した帯状の領域を形成し、被注入領域側より非晶質半導体膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。

0022

さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、基板の一つの辺に沿って平行に、高さ100nm以上の段差部を形成後、基板および基板の段差部上に非晶質半導体膜を堆積させ、段差部側より非晶質膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。

0023

さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、基板上に非晶質半導体膜を堆積後、基板の一つの辺に沿って、非晶質半導体膜を堆積させた面に非晶質半導体膜と同一元素で構成された単結晶半導体を帯状に圧着し、圧着側より非晶質膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。

0024

さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、基板上に非晶質半導体膜を堆積後、基板の一つの辺に沿って、非晶質半導体膜を堆積させた面に、非晶質半導体膜と同一元素で構成された多結晶半導体基板を、非晶質半導体膜と多結晶半導体膜が帯状に重なるように圧着し、圧着側より非晶質膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。

0025

さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性表面を持つ基板として方形状のものを用い、基板上に非晶質半導体膜を堆積後、基板の一つの辺に沿って、エキシマレーザーを照射して、帯状の多結晶領域を形成し、多結晶領域側より非晶質膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的が達成される。

0026

さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法における加熱光線の照射エネルギー密度を、非晶質半導体膜が熔融し、非晶質半導体と同一組成の多結晶半導体膜が熔融しない範囲とする。また、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法における加熱源に対する非晶質半導体膜を堆積させた基板の移動速度、または、基板に対する加熱源の移動速度を、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱領域幅を割った値とするか、または、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱幅を割った値よりも小さくする。さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法において、非晶質半導体膜として、プラズマCVD装置減圧CVD装置スパッタ装置のうち、いずれか一つの装置を用いて成膜する。さらに、好ましくは、本発明の半導体基板の製造方法において、非晶質シリコン膜膜厚を30〜150nmの間に設定する。

0027

さらに、本発明の半導体基板の製造装置は、照射領域が帯状である加熱光源を少なくとも1つ有し、熱処理を行う基板の基板面の片側または両側から加熱光源により加熱光を照射しながら、基板面に沿って照射領域を横断する方向に被加熱基板を移動させるかまたは、基板面に沿って照射領域が横断する方向に照射領域を移動させる機構を有し、非晶質半導体膜を堆積させた基板を熱処理して非晶質膜の多結晶化を行うものであり、そのことにより上記目的を達成させることができる。

0028

上記請求項1の構成により、加熱領域を移動させながら非晶質半導体基板を部分的に加熱するので、加熱領域に隣接する、加熱によって多結晶化された半導体部分の結晶粒が種結晶となって、加熱領域の移動方向に結晶粒を成長させることが可能となり、良質の多結晶半導体膜が形成される。また、加熱部の熱源として帯状の加熱光源を用いたので、非晶質半導体基板の多結晶化が容易になされる。

0029

また、請求項3および請求項4に示したように、特に、加熱光源として、ランプまたは、連続波レーザーを用いることにより、非晶質半導体膜の熔融多結晶化が可能となり、結晶粒界でキャリア電子の移動を妨げるポテンシャル障壁の高さを、低く抑えることが可能になる。また、被加熱領域冷却速度が、加熱領域の移動速度によって制御可能となり、熔融半導体膜の冷却がゆるやかに行われるので、各結晶粒が、数ミクロン以上の大きさに成長し、結晶粒界密度の小さな多結晶半導体膜が供給されることになる。さらに、連続光を照射するため、照射領域に伴い、半導体面に照射吸収される熱量にむらが生じにくく、作成した薄膜トランジスター特性の同一基板面内でのばらつきを小さく抑えることが可能となる。次に、請求項6〜請求項11に、非晶質半導体膜の熔融を行わない請求項5の場合における多結晶化時の結晶成長促進方法について述べる。

0030

請求項6に記載した金属元素のうち少なくともいずれか一つを、非晶質半導体膜に注入して多結晶化を行うと、この注入金属が触媒的な働きをして、結晶成長が促進され、注入金属の濃度が濃い部分を結晶成長端として被注入領域外へ容易に結晶粒が成長して行く。これにより、基板全面にわたって結晶成長方向のそろった多結晶半導体膜が形成され、しかも、注入金属濃度の濃い部分は、結晶成長端とともに基板上を移動するため、半導体装置を作成する領域の不純物金属濃度は、実用上問題のない程度にまで抑えられる。

0031

また、請求項7に記載したV族元素のうち少なくともいずれか一つを、非晶質半導体膜に注入して、この被注入領域側より多結晶化を行うと、非晶質膜の多結晶化が促進される。(発明が解決しようとする課題)では、結晶促進効果がp型不純物を注入した場合には見られないことから、CMOSなどの形成時に問題が残る点を指摘したが、本発明の方法では種結晶の発生促進にのみV族元素の注入を利用するものであり、半導体装置を作成する領域までは、注入不純物は拡散しない。したがって、(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点は解決される。

0032

さらに、請求項8に記載したように、基板の一辺に沿って平行に段差部を形成した場合、加熱処理により多結晶化を行うと、この段差部分で多結晶化が促進される。本発明は、この段差部分で発生する多結晶を種結晶として利用するものであり、基板全面にわたって段差を形成する必要がないため、(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点は解決される。

0033

さらに、請求項9および請求項10は、非晶質半導体基板外部に種結晶を設けるものである。本発明の特徴は、圧着して熱処理することによって発生した結晶粒を、種結晶として利用する点であり、基板の一辺に沿って帯状に圧着領域を設けるだけで、基板全面にわたって単結晶半導体または多結晶半導体を圧着する必要が無く、(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点が解決される。

0034

さらに、請求項11は、非晶質半導体膜にエキシマレーザーを照射することによって、基板の一辺に沿って、多結晶半導体を形成するものである。本発明においては、形成した多結晶半導体は、種結晶として使用するのみであるため、結晶粒が小さいことや、トランジスターを作成した場合の特性のばらつきといった(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点は解決される。

0035

さらに、請求項12のように、照射エネルギー密度を、非晶質半導体膜が熔融し、多結晶半導体膜が熔融しない範囲としているので、多結晶化が効率よく品質よくなされる。

0036

さらに、請求項13のように、基板の移動速度、または、加熱源の移動速度を、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱領域幅を割った値とするか、または、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱幅を割った値よりも小さくすれば、多結晶化が確実になされて効率よく品質よくなされる。

0037

さらに、請求項14のように、ラズマCVD装置、減圧CVD装置、スパッタ装置のうちいずれか一つの装置を用いれば、非晶質半導体膜が容易に成膜される。

0038

さらに、請求項15のように、非晶質シリコン膜の膜厚が30〜150nmであれば、多結晶化が良好になされる。

0039

さらに、請求項16の製造装置ように、照射領域が帯状である加熱光源を少なくとも1つ有し、熱処理を行う基板の基板面の片側または両側から加熱光源により加熱光を照射しながら、基板面に沿って照射領域を横断する方向に被加熱基板を移動させるかまたは、基板面に沿って照射領域が横断する方向に照射領域を移動させるので、非晶質半導体膜を堆積させた基板を良好に熱処理できて非晶質膜の多結晶化が品質よく実施される。

0040

以上のように、本発明の多結晶化方法及び多結晶化装置は、(発明が解決しようとする課題)で問題とした点を一括して解決することを可能とするものである。

0041

以下、本発明の実施例について説明する。

0042

(実施例1)図1は本発明の実施例1における半導体基板の部分加熱の様子を、半導体基板上方より見た場合の概略平面図である。図1において、ガラスなどの絶縁性表面を持つ絶縁性基板1上に、直接または、間にSiO2などの絶縁膜を挟む形で、プラズマCVD装置、減圧CVD装置、スパッタ装置のうちいずれか一つの装置を用い、即ち、PE−CVDまたはLP−CVDなどの成膜装置を用いて、非晶質シリコン(a−Si)膜を堆積させたものである。この非晶質シリコン膜の膜厚は、30〜150nm、好ましくは、50〜100nmの間に設定する。この基板1上の非晶質シリコン膜に対する熱線照射による部分加熱の照射領域2は、加熱光線を用いた熱処理の場合、加熱光線の照射領域に相当する。また、この非晶質シリコン膜領域3は、基板1上のシリコンが非晶質シリコン(a−Si)の状態である領域であって、領域4は、基板1上の非晶質シリコン膜が加熱されている加熱領域であり、さらに、領域5は、加熱後の多結晶シリコン(p−Si)化された状態の領域を示している。

0043

つまり、基板は、右方向に向かって照射領域2を横断するように進み、この照射領域2を通過するのに伴って表面の非晶質シリコン(a−Si)膜が加熱処理されて多結晶シリコン(p−Si)化されるか、または、照射領域2が、例えば右側により左側に向かって移動して行くことにより、基板1上の非晶質シリコン(a−Si)膜が加熱処理されて多結晶シリコン(p−Si)化される。

0044

ここで、加熱領域を移動させながら再結晶化を行う考え方について詳しく説明する。シリコンを加熱してゆくと、やがて融点(m.p.)に達して、シリコンは溶融する。このとき、被加熱体であるシリコンが、元々アモルファスシリコンであれば、融点m.p.(a−Si)は約1200℃前後であり、元々ポリシリコンであれば、融点m.p.(p−Si)は約1600〜1700℃程度であり、これら両者の間には400〜500℃程度の開きがある。

0045

したがって、アモルファスシリコンとポリシリコンが隣接した状態で両者を加熱して行くと、アモルファス部分がまず溶融し、この溶融シリコンとポリシリコンが隣接した状態を作り出すことが可能となる。このように、溶融シリコンとポリシリコンが隣接状態では、結晶端部でシリコンの結晶が成長する。このように、例えば、シリコンウエハの材料である単結晶シリコン柱は、溶融シリコン表面に種結晶となる単結晶シリコンの小片を接触させて結晶を成長させて作ることができる。

0046

本発明は、結晶の成長をシリコン膜の膜面方向に応用させたものであり、種結晶としてのポリシリコン領域と、アモルファスシリコン領域とが隣接した状態で、両者を同時に加熱してやることにより、種結晶部分より結晶粒を成長させて、結晶粒の大きなポリシリコン膜を得るものである。

0047

図2図1の半導体基板および熱処理装置の断面図である。図2において、照射領域が帯状である加熱光源部6を少なくとも一つ有し、熱処理を行う基板面の片側から加熱光線7を照射しながら、基板面に沿って照射領域2を横断する方向に被加熱基板を移動させるか、または、基板面に沿って照射領域2を横断する方向に照射領域2を移動させる機構を有して熱処理する。

0048

この加熱光源部6として、ランプまたは、連続波レーザーを用いることにより、非晶質半導体膜の熔融多結晶化が可能となり、結晶粒界でキャリア電子の移動を妨げるポテンシャル障壁の高さを、低く抑えることが可能になる。また、被加熱領域の冷却速度が、加熱領域の移動速度によって制御可能であり、熔融半導体膜の冷却がゆるやかに行われるため、各結晶粒が、数ミクロン以上の大きさに成長し、結晶粒界密度の小さな多結晶半導体膜が供給されることになる。さらに、連続光を照射するため、照射領域に伴い、半導体面に照射吸収される熱量にむらが生じにくく、作成した薄膜トランジスター特性の同一基板面内でのばらつきを小さく抑えることが可能になる。

0049

また、照射エネルギー密度を、非晶質半導体膜が熔融しない範囲とするか、または、非晶質半導体膜が熔融し、多結晶半導体膜が熔融しない範囲とする。また、基板の移動速度、または、加熱光源部6の移動速度を、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱領域4の幅を割った値とするか、または、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱領域4の幅を割った値よりも小さくすれば、多結晶化が確実になされて効率よく品質よくなされる。

0050

(実施例2)図3(a)は本発明の実施例2における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、また、図3(b)は、図3(a)のA−B断面図である。図3(a)および図3(b)において、基板1上に非晶質半導体膜を堆積させた基板として方形のものを用い、この基板の一つの辺に沿って、Ni、Cu、Pd、Pt、Co、Fe、Ag、Au、In、Snの中から少なくとも一つの元素を選択して注入した帯状の斜線領域8を形成する。即ち、斜線領域8は、Ni、Cu、Pd、Pt、Co、Fe、Ag、Au、In、Snの不純物のうち、少なくとも1つの元素をドーピングした領域を示している。

0051

熱処理の方法は、実施例1に記載した通りであるが、基板の加熱は、B側から始まってA側の向きに進行させる。このとき、斜線領域8よりもA側の非晶質シリコン領域3において、実施例1の熱処理により、被注入領域である斜線領域8側より非晶質半導体膜の多結晶化を行った後、この多結晶半導体膜を用いて半導体装置を作成する。

0052

このように、Ni、Cu、Pd、Pt、Co、Fe、Ag、Au、In、Snなどの金属元素のうち少なくともいずれか一つを、非晶質シリコンに注入して本発明の実施例1の熱処理で多結晶化を行うと、注入金属が触媒的な働きをして、結晶成長が促進され、この注入金属の濃度が濃い部分を結晶成長端として被注入領域外へ容易に結晶粒が成長して行く。これにより、基板全面にわたって結晶成長方向のそろった多結晶半導体膜を形成できる。しかも、この注入金属濃度の濃い部分は、結晶成長端とともに基板上を移動するため、半導体装置を作成する領域の不純物金属濃度は、実用上問題のない程度にまで抑えられる。

0053

(実施例3)図4(a)は本発明の実施例3における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、また、図4(b)は、図4(a)のC−D断面図である。図4(a)および図4(b)において、基板1上に非晶質半導体膜を堆積させた基板として方形のものを用い、この基板の一つの辺に沿って、リンに代表されるV族元素の中から少なくとも一つの元素を選択して注入した帯状の斜線領域9を形成する。この斜線領域9は、V族元素の不純物のうち、少なくとも1つの元素をドーピングした領域を示している。

0054

熱処理の方法は、実施例1に記載した通りであるが、基板の加熱は、D側より始まってC側の向きに進行させる。つまり、斜線領域9よりもC側の非晶質シリコン領域3において、実施例1の熱処理により、被注入領域である斜線領域9側より非晶質半導体膜の多結晶化を行った後、この多結晶半導体膜を用いて半導体装置を作成する。

0055

このように、V族元素のうちいずれか少なくとも一つを、非晶質シリコンに注入して多結晶化を行うと、非晶質膜の多結晶化が促進する。発明が解決しようとする課題では、結晶促進効果がp型不純物を注入した場合には見られないことから、CMOSなどの形成時に問題が残る点を指摘したが、本発明の実施例3の製造方法では、種結晶の発生促進にのみV族元素の注入を利用するものであり、半導体装置を作成する領域までは、注入不純物は拡散しない。したがって、発明が解決しようとする課題で述べた問題点を解決することができる。

0056

(実施例4)図5(a)は本発明の実施例4における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、図5(b)は図5(a)のE−F断面図である。図5(a)および図5(b)において、絶縁性基板1として方形のものを用い、この基板1の一つの辺に沿って平行に、深さ100nm以上の段差のある凹部領域10を形成後、この凹部領域10を含めた基板1上に非晶質半導体膜を堆積させる。

0057

熱処理の方法は実施例1に記載した通りであるが、基板の加熱は、凹部領域10側より始まってEの向きに進行させる。つまり、この凹部領域10よりもE側の非晶質シリコン領域3において、実施例1の熱処理による多結晶化を行った後、凹部領域10側より非晶質膜の多結晶化を行う。この多結晶半導体膜を用いて半導体装置を作成する。

0058

このように、基板1の一辺に沿って平行に段差部分を形成した場合、加熱処理により多結晶化を行うと、この段差部分で多結晶化が促進される。本実施例4は、この段差部分で発生する多結晶を種結晶として利用するものであり、基板全面にわたって段差を形成する必要がないため、(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点を解決することができる。

0059

なお、本実施例4では、断面構造が凹状の段差部として凹部領域10を示したが、段差がついているものであれば特に断面の形状が凹状である必要はなく、断面構造が凸状であっても階段状であっても差し支えない。即ち、基板1の一つの辺に沿って、高さ100nm以上の段差を形成すればよく、その後に非晶質半導体膜を堆積させる。

0060

(実施例5)図6(a)は本発明の実施例5における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、また、図6(b)は図6(a)のG−H断面図である。図6(a)および図6(b)において、基板1上に非晶質半導体膜を堆積させた基板として方形のものを用い、この基板1に非晶質半導体膜を堆積後、基板1の一つの辺に沿って、非晶質半導体膜を堆積させた面に非晶質半導体膜と同一元素で構成された単結晶半導体よりなる斜線領域11を帯状に圧着する。

0061

熱処理の方法は実施例1に記載した通りであるが、基板の加熱は、圧着した斜線領域11側より始まってGの向きに進行させる。即ち、斜線領域11よりもG側の非晶質シリコン膜領域3において、本実施例5の熱処理による多結晶化を行った後、多結晶半導体膜を用いて半導体装置を作成する。

0062

このように、非晶質半導体基板の外部に種結晶を設けるものである。本発明の実施例5の特徴は、圧着して熱処理することによって発生した結晶粒を、種結晶として利用する点であり、基板の一辺に沿って帯状に圧着領域を設けるだけで、基板全面にわたって単結晶半導体を圧着する必要が無く、(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点を解決することができる。

0063

(実施例6)図7(a)は本発明の実施例6における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、また、図7(b)は、図7(a)のI−J断面図である。図7(a)および図7(b)において、基板1上に非晶質半導体膜を堆積させた基板として方形のものを用い、この基板の一つの辺に沿って、非晶質半導体膜を堆積させた面に、この非晶質半導体膜と同一元素で構成された多結晶半導体基板12を、非晶質半導体膜と多結晶半導体膜が帯状に重なるように斜線領域13の端部側を圧着し、この圧着側より非晶質膜の多結晶化を行う。

0064

熱処理の方法は実施例1に記載した通りであるが、基板の加熱は、斜線領域13の圧着側より始まってIの向きに進行させる。この圧着側よりもI側の非晶質シリコン膜領域3において、本実施例6による多結晶化を行った後、多結晶半導体膜を用いて半導体装置を作成する。

0065

このように、非晶質半導体基板の外部に種結晶を設けるものである。本実施例6の特徴は、圧着して熱処理することによって発生した結晶粒を、種結晶として利用する点であり、基板の一辺に沿って帯状に圧着領域を設けるだけで、基板全面にわたって多結晶半導体を圧着する必要が無く、(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点を解決することができる。

0066

(実施例7)図8(a)は、本発明の実施例7における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、また、図8(b)は、図8(a)のK−L断面図である。図8(a)および図8(b)において、基板1上に非晶質半導体膜を堆積させた基板として方形のものを用い、この基板の一つの辺に沿って、エキシマレーザーを照射して、帯状の多結晶領域14を形成する。この斜線で示される多結晶領域14は、エキシマレーザーの照射によって多結晶化した領域を示している。

0067

熱処理の方法は実施例1に記載した通りであるが、基板の加熱は、多結晶領域14側より始まってKの向きに進行させる。この多結晶領域14よりもK側の非晶質シリコン膜領域3において、本実施例7による多結晶化を行った後、この多結晶半導体膜を用いて半導体装置を作成する。

0068

このように、非晶質半導体膜にエキシマレーザーを照射することによって、基板の一辺に沿って、多結晶半導体を形成するものである。本実施例7においては、形成した多結晶半導体は、種結晶として使用するのみであるため、結晶粒が小さいことや、トランジスターを作成した場合の特性のばらつきといった(発明が解決しようとする課題)で述べた問題点は解決される。

0069

以上の各実施例による非晶質半導体膜の多結晶化を行うことで、結晶粒の成長方向を均一に制御することが可能となる。この多結晶化後の半導体基板を用いて薄膜トランジスターを作成する場合に、トランジスターの導電方向と、結晶粒の成長方向を一致させることにより、トランジスターのチャネル領域内に存在する結晶粒界によるトランジスター特性の劣化を少なくすることが可能となる。

発明の効果

0070

以上により本発明の請求項1によれば、加熱領域を移動させながら非晶質半導体基板を部分的に加熱するため、加熱領域に隣接する、加熱によって多結晶化された半導体部分の結晶粒が種結晶となって、加熱領域の移動方向に結晶粒を成長させることができ、良質の多結晶半導体膜を得ることができる。また、加熱部の熱源として帯状の加熱光源を用いる請求項2によれば、非晶質半導体基板の多結晶化を容易に実施することができる。

0071

また、請求項3および請求項4によれば、加熱光源として、ランプまたは、連続波レーザーを用いるため、非晶質半導体膜の熔融多結晶化が可能となり、結晶粒界でキャリア電子の移動を妨げるポテンシャル障壁の高さを、低く抑えることができる。また、被加熱領域の冷却速度が、加熱領域の移動速度によって制御可能となり、熔融半導体膜の冷却がゆるやかに行われるため、各結晶粒が、数ミクロン以上の大きさに成長し、結晶粒界密度の小さな多結晶半導体膜を得ることができる。さらに、連続光を照射するため、照射領域に伴い、半導体面に照射吸収される熱量にむらが生じにくく、作成した薄膜トランジスター特性の同一基板面内でのばらつきを小さく抑えることができる。

0072

請求項6に記載した金属元素のうち少なくともいずれか一つを、非晶質半導体膜に注入して多結晶化を行えば、この注入金属が触媒的な働きをして、結晶成長が促進され、注入金属の濃度が濃い部分を結晶成長端として被注入領域外へ容易に結晶粒が成長して行くため、基板全面にわたって結晶成長方向のそろった多結晶半導体膜を得ることができる。しかも、注入金属濃度の濃い部分は、結晶成長端とともに基板上を移動するため、半導体装置を作成する領域の不純物金属濃度は、実用上問題のない程度にまで抑えることができる。

0073

また、請求項7によれば、V族元素のうち少なくともいずれか一つを、非晶質半導体膜に注入して、この被注入領域側より多結晶化を行うと、非晶質膜の多結晶化を促進することができる。本発明の方法では種結晶の発生促進にのみV族元素の注入を利用するものであるため、半導体装置を作成する領域までは、注入不純物は拡散しない。

0074

さらに、請求項8によれば、基板の一辺に沿って平行に段差部を形成した場合、加熱処理により多結晶化を行うと、この段差部分で多結晶化を促進することができる。本発明は、この段差部分で発生する多結晶を種結晶として利用するため、基板全面にわたって段差を形成する必要がない。

0075

さらに、請求項9および請求項10によれば、非晶質半導体基板外部に種結晶を設けるものであり、基板の一辺に沿って帯状に圧着領域を設けるだけで、基板全面にわたって単結晶半導体または多結晶半導体を圧着する必要はない。

0076

さらに、請求項11によれば、非晶質半導体膜にエキシマレーザーを照射することによって、基板の一辺に沿って形成した多結晶半導体は、種結晶として使用するのみであるため、従来のように結晶粒が小さいことや、トランジスターを作成した場合の特性のばらつきはない。

0077

さらに、請求項12によれば、照射エネルギー密度を、非晶質半導体膜が熔融し、多結晶半導体膜が熔融しない範囲としているため、多結晶化を効率よく品質よくすることができる。

0078

さらに、請求項13によれば、基板の移動速度、または、加熱源の移動速度を、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱領域幅を割った値とするか、または、加熱開始から非晶質半導体が熔融するまでの時間で、加熱幅を割った値よりも小さくするため、多結晶化を確実に効率よく品質よくすることができる。

0079

さらに、請求項14によれば、プラズマCVD装置、減圧CVD装置、スパッタ装置のうちいずれか一つの装置を用いることにより、非晶質半導体膜を容易に成膜することができる。

0080

さらに、請求項15によれば、非晶質シリコン膜の膜厚が30〜150nmに設定することにより、多結晶化を良好にすることができる。

0081

さらに、請求項16の製造装置よれば、非晶質半導体膜を堆積させた基板を良好に熱処理することができて非晶質膜の多結晶化を品質よく実施することができる。

0082

したがって、本発明の手法を用いて非晶質半導体膜の多結晶化を行うことにより、良質の多結晶半導体膜を有する基板材料を供給することができる。この基板材料を用いれば、例えば、非線形素子として、薄膜トランジスターを備えたアクティブマトリックス型の液晶像表示装置を作成したような場合、両面内で均一な画像表示特性を有する、駆動回路一体型ドライバーモノリシック)の液晶画像表示装置製作することができ、ドライバーモノリシック化を行うことによって、画像表示装置製造コストの大幅な低減も実現できる。

図面の簡単な説明

0083

図1本発明の実施例1における半導体基板の部分加熱の様子を、半導体基板上方より見た場合の概略平面図である。
図2図1の半導体基板および熱処理装置の多結晶化を行う場合の断面図である。
図3(a)は本発明の実施例2における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、(b)は、(a)のA−B断面図である。
図4(a)は本発明の実施例3における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、(b)は、(a)のC−D断面図である。
図5(a)は本発明の実施例4における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、(b)は、(a)のE−F断面図である。
図6(a)は本発明の実施例5における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、(b)は、(a)のG−H断面図である。
図7(a)は本発明の実施例6における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、(b)は、(a)のI−J断面図である。
図8(a)は本発明の実施例7における多結晶化を行う基板を、a−Si堆積面より見た場合の平面図、(b)は、(a)のK−L断面図である。

--

0084

1絶縁性基板
2照射領域
3非晶質シリコン膜領域
4 加熱領域
多結晶シリコン膜領域
6加熱光源部
7加熱光線
8,9,11,13斜線領域
10凹部領域
12多結晶半導体基板
14 多結晶領域

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