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技術 エンジンの排気管

出願人 株式会社豊田自動織機
発明者 中島啓二
出願日 1994年3月29日 (26年3ヶ月経過) 出願番号 1994-059476
公開日 1995年10月17日 (24年8ヶ月経過) 公開番号 1995-269337
状態 特許登録済
技術分野 排気消音装置
主要キーワード 段差壁面 二重パイプ構造 熱膨張吸収 熱応力差 内側パイプ 外側パイプ 放熱率 排気管装置
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年10月17日)のものです。
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図面 (5)

目的

エンジン触媒の間に設けられた排気管の内部において、排気ガス温度の調節を行う。

構成

エンジンのシリンダブロック1と触媒2の間には、外側パイプ5に対して熱膨張率が大きく設定された内側パイプ4を有した排気管3が設けられている。内側パイプ4と外側パイプ5の間には空間部6が設けられ、両パイプ4、5と共に3層構造となっている。エンジン始動時には、その3層構造による断熱作用によって排気ガス高温に維持される。エンジンの負荷運転時には、内側パイプ4が大きく熱変形し、外側パイプ5に接触することにより、排気ガスの放熱を促進させ、過剰な温度上昇を防止する。

概要

背景

従来、エンジン排気ガス処理方式の一つして3元触媒(以下、単に触媒という。)が知られている。その触媒はエンジンから排出される燃焼ガス排気ガス)中のHC,CO、NOxを化学変化させることによって清浄化を図っている。

しかしながら、触媒が効率的に機能するためには、触媒に導入される排気ガスの温度を高い状態に維持する必要がある。しかし、エンジン各部が温まっていない始動時等では、エンジンから排出される排気ガスの熱はエンジン各部に奪われてしまうため、触媒に導入される排気ガスの温度が低くなってしまう。そのため、エンジン始動時において、排気ガスを高温状態に保持するものとして、例えば、2重パイプ構造排気管が提案されている。

図4に示すように、排気管20がエンジンのシリンダブロック21にフランジ部22を介して連結されている。その排気管20は排気ガスが流れる内側パイプ23とその内側パイプ23の外周に一定の隙間24を介して設けられた外側パイプ25とから構成されている。排気管20の下流位置には排気管20に固着されたフランジ部26を介して触媒27が設けられており、内側パイプ23内を流れる排気ガスを浄化するようになっている。

エンジンのシリンダブロック21内で燃焼した燃料は、排気ガスとなって排気管20に送り込まれる。排気管20内の排気ガスは、内側パイプ23、外側パイプ25とその両パイプ23、25間に設けられた隙間24の3層による断熱作用によって放熱が抑制される。その結果、排気ガスは高温状態を保持したまま触媒27に送り込まれ、排気ガスの浄化が効率的に行われる。

概要

エンジンと触媒の間に設けられた排気管の内部において、排気ガス温度の調節を行う。

エンジンのシリンダブロック1と触媒2の間には、外側パイプ5に対して熱膨張率が大きく設定された内側パイプ4を有した排気管3が設けられている。内側パイプ4と外側パイプ5の間には空間部6が設けられ、両パイプ4、5と共に3層構造となっている。エンジン始動時には、その3層構造による断熱作用によって排気ガスは高温に維持される。エンジンの負荷運転時には、内側パイプ4が大きく熱変形し、外側パイプ5に接触することにより、排気ガスの放熱を促進させ、過剰な温度上昇を防止する。

目的

本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的はエンジンと触媒の間に設けられた排気管の内部において、排気ガス温度の調節を容易に行うことができるエンジンの排気管を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

内部に排気ガスが流れる内側パイプと、前記内側パイプの外側に配設された外側パイプと、前記内側パイプと前記外側パイプとの間に形成された空間部とからなる二重パイプ構造を有した排気管であって、前記排気ガスの熱で、前記内側パイプの外周面が前記外側パイプの内周面に接触するように、前記内側パイプの熱膨張率を前記外側パイプの熱膨張率に対して大きくしたことを特徴とするエンジンの排気管。

請求項2

前記内側パイプの一端を前記外側パイプに対して固定し、他端を自由端とすると共に、前記自由端部付近において、前記内側パイプと前記外側パイプの少なくとも一方にシール機構を備えたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気管。

請求項3

前記内側パイプの両端部を前記外側パイプに対して固定し、前記内側パイプに熱膨張吸収部を形成したことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気管。

技術分野

0001

本発明は内燃機関であるエンジン排気ガス清浄化を図る触媒との間に介在されているエンジンの排気管に関するものである。

背景技術

0002

従来、エンジンの排気ガス処理方式の一つして3元触媒(以下、単に触媒という。)が知られている。その触媒はエンジンから排出される燃焼ガス(排気ガス)中のHC,CO、NOxを化学変化させることによって清浄化を図っている。

0003

しかしながら、触媒が効率的に機能するためには、触媒に導入される排気ガスの温度を高い状態に維持する必要がある。しかし、エンジン各部が温まっていない始動時等では、エンジンから排出される排気ガスの熱はエンジン各部に奪われてしまうため、触媒に導入される排気ガスの温度が低くなってしまう。そのため、エンジン始動時において、排気ガスを高温状態に保持するものとして、例えば、2重パイプ構造の排気管が提案されている。

0004

図4に示すように、排気管20がエンジンのシリンダブロック21にフランジ部22を介して連結されている。その排気管20は排気ガスが流れる内側パイプ23とその内側パイプ23の外周に一定の隙間24を介して設けられた外側パイプ25とから構成されている。排気管20の下流位置には排気管20に固着されたフランジ部26を介して触媒27が設けられており、内側パイプ23内を流れる排気ガスを浄化するようになっている。

0005

エンジンのシリンダブロック21内で燃焼した燃料は、排気ガスとなって排気管20に送り込まれる。排気管20内の排気ガスは、内側パイプ23、外側パイプ25とその両パイプ23、25間に設けられた隙間24の3層による断熱作用によって放熱が抑制される。その結果、排気ガスは高温状態を保持したまま触媒27に送り込まれ、排気ガスの浄化が効率的に行われる。

発明が解決しようとする課題

0006

ところが、内側パイプ23と外側パイプ25、更には、両パイプ23、25の隙間24といった3層を形成した排気管20では、断熱効果が非常に高いため、エンジンが中、高回転領域で長い時間使用された場合、内側パイプ23を通過する排気ガスの放熱を行うことができず、排気温度が過剰に高くなってしまう。そのため、排気管20の近傍に位置する各部品は排気温度の上昇による熱変形によって劣化し易くなる。その結果、触媒27と排気管20との間に介在されているガスケット等のシール性が損なわれたり、シリンダブロック1内の例えば、エキゾーストバルブ等の摩耗が促進されることになる。

0007

そこで、エンジンの中、高回転領域における排気管20内を流れる排気ガス温度の低下を図るために、例えば、燃料を多く噴射することによって空燃比下げる、燃料冷却があるが、燃料消費量の増加によって燃費が悪化してしまう問題がある。

0008

又、この問題を解決するものとして、実開平3−49312号公報に触媒に送り込まれる排気ガスの温度を調整するエンジンの排気管装置が開示されている。この装置では、エンジンの低回転域で触媒の温度が低いとき、排気ガスは主排気管だけに流れることで放熱が抑えられる。又、エンジンの中回転域高回転域で触媒の温度が高いときには、排気ガスは主排気管だけでなくバイパス排気管にも流れるようになっており、放熱促進により排気ガスの温度低下を図っている。

0009

しかしながら、上述の排気管装置では、主排気管とバイパス排気管との二つの排気管を設ける必要があり、配置スペースを余分に確保する必要がある。又、各排気管開放及び閉鎖開閉弁を用いているので、排気管内の構造が複雑になってしまうという問題がある。

0010

本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的はエンジンと触媒の間に設けられた排気管の内部において、排気ガス温度の調節を容易に行うことができるエンジンの排気管を提供することにある。

課題を解決するための手段

0011

上記問題点を解決するために、請求項1記載の発明は、内部に排気ガスが流れる内側パイプと、前記内側パイプの外側に配設された外側パイプと、前記内側パイプと前記外側パイプとの間に形成された空間部とからなる二重パイプ構造を有した排気管であって、前記排気ガスの熱で、前記内側パイプの外周面が前記外側パイプの内周面に接触するように、前記内側パイプの熱膨張率を前記外側パイプの熱膨張率に対して大きくしたことをその要旨とする。

0012

請求項2記載の発明は、前記内側パイプの一端を前記外側パイプに対して固定し、他端を自由端とすると共に、その自由端部付近において、前記内側パイプと前記外側パイプの少なくとも一方にシール機構を備えたことをその要旨とする。

0013

請求項3記載の発明は、前記内側パイプの両端部を前記外側パイプに対して固定し、前記内側パイプに熱膨張吸収部を形成したことをその要旨とする。

0014

上記構成を採用したことにより、請求項1に記載の発明は、外側パイプに対する内側パイプの熱膨張率を大きくすることによって生じる排気ガス温度の上昇に伴う熱応力差を利用して、内側パイプを外側パイプに対して大きく膨張させる。そして、内側パイプの外周面と外側パイプの内周面とを接触させることにより、2重パイプ構造の断熱効果を低減させ、排気ガスの放熱を促進する。

0015

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の作用に加えて、内側パイプの熱膨張による軸方向の伸長を、内側パイプの一端を自由端とすることによって吸収する。又、自由端部付近にシール機構を設けたことにより、内側パイプの熱膨張による軸方向の伸長を吸収するときに、内側パイプと外側パイプとの間に形成された空間部内への排気ガスの混入を防止する。

0016

請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明の作用に加えて、内側パイプの熱膨張による軸方向の伸長を、内側パイプに形成した熱膨張吸収部において吸収する。

0017

以下、本発明を具体化した一実施例を図1に基づいて説明する。図1に示すように、エンジン(図示しない)のシリンダブロック1と排気ガスの清浄化を図る触媒2との間には排気ガスを案内するための排気管3が設けられている。その排気管3は排気ガスが流れる内側パイプ4と同パイプ4の外周を覆う外側パイプ5とから形成されており、両パイプ4、5は共に同じ板厚を有している。内側パイプ4と外側パイプ5との間には、若干の隙間を設けることによって空間部6が形成されており、各パイプ4、5と空間部6の3層構造によって断熱効果を得ている。

0018

外側パイプ5は上流方向に対して拡開するテーパ形状を有しており、その拡開した上流側の外周面には、エンジンのシリンダブロック1と連結させるためのフランジ部7が溶接により固着されている。そのフランジ部7は下流側と上流側で段差部を介して径を異にする開口部が設けられており、シリンダブロック1の壁面8とフランジ部7の段差壁面9とで溝部10を構成している。又、フランジ部7は図示しないボルト挿通孔が透設され、同ボルト挿通孔へボルト挿通し、そのボルトをシリンダブロック1に締付固定することによって、外側パイプ5がシリンダブロック1に対して取り付け固定されるようになっている。更に、下流側の開口部の外周面には、排気ガスの清浄化を図るための触媒2と連結させるためのフランジ部11が溶接により固着されている。フランジ部11にもフランジ部7と同様に、図示しないボルト挿通孔が透設されており、ボルトを触媒2に締付固定することによって、外側パイプ5が触媒2に対して取り付け固定されるようになっている。そのとき、触媒2とフランジ部11の間には、ガスケット12が設けられ、触媒2とフランジ部11とに押圧されることでシーリングを行うようになっている。

0019

一方、内側パイプ4は全長にわたってほぼ同等の口径を有している。従って、上流側に向かって拡開するテーパ状を有した外側パイプ5との間に形成された空間部6は上流側に向かって拡大するようになっている。内側パイプ4の下流側は外側パイプ5に密嵌するようにして、内側パイプ4の外周面と外側パイプ5の内周面とが溶接され、固定端となっている。又、内側パイプ4の上流側は自由端となっており、フランジ部7の溝部10に向かってシリンダブロック1の壁面8に沿うように折り曲げられている。

0020

更に、内側パイプ4には図に示すように、フランジ部7の段差壁面9に当接するようにシール機構としての環状の突条13が一体的に形成されている。突条13は、フランジ部7とシリンダブロック1からの押圧力によってシーリングを行っており、排気ガスが空間部6内に進入するのを防止している。

0021

さて、外側パイプ5の材質には、加工が容易な鋳鉄炭素鋼)が用いられている。又、内側パイプ4の材質には、外側パイプ5に対して熱膨張率の大きいステンレス鋼が用いられており、耐蝕性耐熱性を有している。

0022

次に、上記構成のエンジンの排気管3の作用について説明する。エンジンの運転が開始されるとシリンダブロック1から排気ガスは排出され、排気管3へと導かれる。排気ガスが流れる内側パイプ4の温度は、エンジンの運転開始直後では低いため熱膨張は小さく保たれ、変形度は小さい。そのため、排気ガスの温度は排気管3の内側パイプ4と外側パイプ5とその両パイプ4、5間の空間部6の3層構造によって放熱が抑えられ、触媒2が効率的に機能する温度領域活性化温度領域)に保たれる。

0023

エンジンの負荷状態が続くと排気管3からの放熱が2重パイプ構造の断熱作用によって抑えられているので排気ガスの温度は上昇し始める。そして、排気ガスの温度上昇に伴って内側パイプ4の温度も上昇し始め、内側パイプ4には大きな熱応力が発生することになる。このとき、内側パイプ4はその径方向と軸方向に拡大するように熱膨張を行うことになる。

0024

内側パイプ4が熱膨張により軸方向に延び始めると内側パイプ4の下流側は固定端として外側パイプ5に固着されているため、上流側に向かって伸長するようになる。内側パイプ4の上流側は外側パイプ5の方向に折り曲げられているため、内側パイプ4はシリンダブロック1の壁面8に沿ってフランジ部7の溝部10に伸長する。このとき、突条13は内側パイプ4が伸長しても、フランジ部7とシリンダブロック1の壁面8との間で押圧されているため、シール機能が損なわれることはない。そのため、外側パイプ5と内側パイプ4の間の空間部6には、排気ガスが混入することはなく、排気ガス中に含まれるHC等の微粒子堆積することもない。

0025

軸方向と同様に、内側パイプ4が熱膨張により径方向に拡大し始めるとテーパ状を有した外側パイプ5によって形成された空間部6は徐々に小さくなり、最終的に内側パイプ4は外側パイプ5と接触するようになる。排気管3内部の熱は内側パイプ4と外側パイプ5との間の空間部6がなくなることで、熱伝導率が大きくなり、外部に放出されやすくなる。その結果、内側パイプ4内を流れている排気ガスの温度は、断熱作用が低下した排気管3によって、放熱が促進されることになり、過剰な温度上昇が抑制される。

0026

以上詳述したように、本実施例のエンジンの排気管3によれば、内側パイプ4の熱膨張を外側パイプ5に対して大きくすると共に、内側パイプ4の一端を自由端としたことにより、熱膨張による径方向の拡大を促進させると共に、軸方向の延びを吸収することができる。その結果、エンジンの負荷運転時に内側パイプ4の外周面と外側パイプ5の内周面とを接触させることができ、排気ガスの放熱性を変化させることができる。従って、エンジン始動時には、テーパ状に形成された外側パイプ5と内側パイプ4とその両パイプ4、5間の空間部6との3層構造によって断熱効果を得ることで触媒2の活性化温度領域に排気ガスの温度を保持することができる。又、エンジンの負荷運転時には、外側パイプ5と内側パイプ4との2層構造によって断熱効果を低下させることで過剰な排気ガス温度の上昇を抑えることができる。

0027

その結果、触媒2と排気管3との間で押圧されているガスケット12のシール性の劣化や、シリンダブロック1内のエキゾーストバルブの摩耗を防止することができる。更に、内側パイプ4と外側パイプ5が接触することで、各パイプ4、5の振動を抑止することができ、騒音の低減を図ることができる。

0028

又、外側パイプ5を上流側に向かって拡開するテーパ形状としたので、内側パイプ4と外側パイプ5の接触面積を容易に増大することができ、より一層、放熱効果を促進することができる。

0029

尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で例えば次のように構成することもできる。
(1) 上記実施例では、内側パイプ4と外側パイプ5の板厚を同厚にしたが、内側パイプ4の板厚の方が外側パイプ5の板厚に対して厚くてもよく、反対に外側パイプ5の板厚の方が内側パイプ4の板厚に対して厚くてもよい。このように、内側パイプ4と外側パイプ5を異なった板厚に形成することにより、各パイプの共振点をずらすことができ、エンジン又は排気ガスから伝達される振動等の騒音をより一層低減することができる。又、各パイプは全長にわたって同厚を保持する必要はなく、例えば、湾曲部等を有する排気管の場合、その湾曲部において板厚が厚くなってもよい。

0030

(2) 上記実施例では、外側パイプ5の材質に鋳鉄(炭素鋼)を使用し、内側パイプ4の材質にステンレス鋼を使用したが、例えば、外側パイプ5にも耐蝕性と耐熱性が要求される場合には、外側パイプ5の材質にフェライトステンレス鋼を使用し、内側パイプ4の材質にオーステナイトステンレス鋼を使用してもよい。又、外側パイプ5の材質にねずみ鋳鉄、内側パイプ4の材質に黄銅(Cu−Zn)等の合金を使用してもよい。要は外側パイプ5に使用される材質の熱膨張に対して内側パイプ4に使用される材質の熱膨張の方が大きく設定されていればよい。

0031

又、各パイプ4、5においては、全てにわたって同じ材質である必要はなく、異なった材質を接続することにより、一つのパイプを構成してもよい。この場合も前述同様、外側パイプ5の熱膨張に対して内側パイプ4の熱膨張の方が大きく設定されていればよい。

0032

(3) 上記実施例では、シール機構として環状の突条13を内側パイプ4に設けたが、図2に示すように、外側パイプ5に環状の突条14を設けてもよい。又、突条13、14の先端部に耐熱性及び耐蝕性の強いモリブデン溶射すれば、内側パイプ4の伸長によって生じる段差壁面9と突条13との摩擦による摩耗や、内側パイプ4の外周面と突条14との摩擦による摩耗を軽減することができ、シーリングを強化することができる。この場合、モリブデンを突条13、14の先端部に溶射せずに、突条13、14の先端部に対応する当接面に容射してもよい。

0033

(4) 上記実施例では、内側パイプ4の自由端をシリンダブロック1側において構成したが、触媒2側において構成してもよい。
(5) 上記実施例では、1気筒のエンジンのシリンダブロック1と排気ガスの清浄化を図る触媒2との間に介在されている排気管3において詳述したが、本発明の2重パイプを2気筒以上のエンジンのエキゾーストマニホールド転用してもよい。又、エキゾーストマニホールドと触媒2との接続を行うフロントパイプに転用してもよい。

0034

(6) 上記実施例では、内側パイプ4の一端を自由端にすることで、内側パイプの熱膨張による軸方向の伸長を吸収したが、図3に示すように、内側パイプ4の両端部を拡径に形成して外側パイプ5に固着すると共に、内側パイプ4に熱膨張吸収部としての蛇腹部15を形成し、内側パイプ4の熱膨張による軸方向の伸長を、蛇腹部15の収縮によって吸収してもよい。尚、シリンダブロック1とフランジ部16との間には、ガスケット17が設けられ、シリンダブロック1とフランジ部16とに押圧されることでシーリングを行うようになっている。この場合、内側パイプ4と外側パイプ5との間にシール機構を設ける必要がないため、排気管3の取り付け、取り外しを容易に行うことができる。又、フランジ部16を特別に成形する必要がないため、製造コストを低減することができる。尚、上記実施例と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。

0035

(7) 上記実施例では、内側パイプ4と外側パイプ5との固定部及び外側パイプ5と各フランジ部7、11との固定部を溶接することにより、固定又は、固着したが、これに限定されるものではなく、例えば、ボルト等を用いて固定してもよい。

0036

(8) 上記実施例では、外側パイプ5を上流側に向かって拡開するテーパ状に形成したが、内側パイプ4を下流側に向かって拡開するテーパ状としてもよい。又、両パイプ4、5ともテーパ状に形成せずに内側パイプ4の固定端に拡径部を設けて外側パイプ5に密嵌してもよい。同様に内側パイプ4の固定端において、外側パイプ5に縮径部を設けて内側パイプ4を密嵌してもよい。別例(6)の場合では、外側パイプ5の両端部を縮径に形成することにより、内側パイプ4を密嵌してもよい。

0037

(9) 上記実施例では、内側パイプ4と外側パイプ5とを接触させるために、内側パイプ4の熱膨張率を外側パイプ5の熱膨張率に対して大きくしたが、これに限定されるものではなく、例えば、内側パイプを形状記憶合金により形成することにより、内側パイプと外側パイプとを接触させてもよい。この場合、内側パイプを所定温度T以上では形状記憶効果により膨張形状を維持し、所定温度T未満では形状記憶効果により収縮形状回復するように設定しておく。内側パイプの温度は、エンジンの使用状態によって変化する。エンジン始動時では、内側パイプの温度は低いため、内側パイプは形状記憶効果によって収縮形状を保ち、断熱効果の高い3層構造を維持する。エンジンの負荷状態が続くと内側パイプの温度が高くなり、内側パイプは形状記憶効果によって膨張形状に変形し、放熱効果の高い2層構造になる。

0038

従って、内側パイプを形状記憶合金により形成することによっても、上記実施例と同様の効果を得ることができる。更に、内側パイプに記憶させる形状によって、内側パイプと外側パイプが接触するときの接触面積を変化させることができ、排気ガスの放熱率を効率的に設定することができる。

0039

上記実施例及び別例から把握できる請求項に記載された発明以外の技術思想について、以下にその効果とともに記載する。内側パイプと外側パイプと前記内側パイプと前記外側パイプとの間に形成された空間部とからなる二重パイプ構造を有した排気管であって、前記内側パイプの外周面と前記外側パイプの内周面とを接触可能にすべく、前記内側パイプを形状記憶合金にて形成したことを特徴とするエンジンの排気管。

0040

以上のように構成すれば、放熱時期を適宜に選択することができ、排気ガス温度の調整を容易に行うことができる。

発明の効果

0041

以上詳述したように請求項1記載の発明によれば、エンジンと触媒の間に設けられた排気管の内部において、排気ガス温度の調節を容易に行うことができるという優れた効果を奏する。

0042

又、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、内側パイプの一端を自由端にしたことにより、熱膨張による軸方向の伸長を容易に吸収できると共に、前記自由端近傍にシール機構を設けたことにより、空間部への排気ガスの混入を防止することができるという優れた効果を奏する。

0043

又、請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、熱膨張吸収部を内側パイプに形成したことにより、熱膨張による軸方向の伸長を容易に吸収できると共に、製造が容易にできるという優れた効果を奏する。

図面の簡単な説明

0044

図1本発明を具体化した一実施例の排気管を示す略断面図である。
図2別例における排気管を示す要部略断面図である。
図3別例における排気管を示す略断面図である。
図4従来技術において排気管を示す略断面図である。

--

0045

3…排気管、4…内側パイプ、5…外側パイプ、6…空間部、13,14…シール機構としての環状の突条、15…熱膨張吸収部としての蛇腹部。

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