図面 (/)

技術 新規なコク味調味料素材およびコク味調味料

出願人 味の素株式会社
発明者 黒田素央原田努
出願日 1994年3月18日 (26年9ヶ月経過) 出願番号 1994-048823
公開日 1995年10月9日 (25年2ヶ月経過) 公開番号 1995-255413
状態 特許登録済
技術分野 調味料
主要キーワード 加熱反応後 調味料粉末 スルメ 処理高 西洋料理 二点比較法 エキス調味料 調味料素材
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年10月9日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (0)

図面はありません

目的

飲食品に容易に「あつみ」および「こく」を付与しまたはこれを増強すること。

構成

(a)ゼラチンおよびトロポミオシン(またはこれに加えて天然エキスエキス分低分子画分)を含有するコク味調味料素材、(b)トロポミオシン、ゼラチンおよび前記低分子画分を水中において加熱することにより生成する「あつみ」および「こく」付与機能物質(調味料素材)および(c)飲食品またはその原材料を、ゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の少くとも1者を添加しかつ3者全ての存在下に加熱することにより「あつみ」および「こく」が付与されまたは増強されて製造されたことを特徴とする「あつみ」および「こく」を有する飲食品。

概要

背景

各種料理ベースとして、畜肉エキスチキンエキス魚介類エキス野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、「あつみ」および「こく」を与える、食品材料の味の不足を補なう、などとされている。

しかし、これらの天然エキスは高価であり、入手しがたいものであるため、一般的には、これら天然エキスの一部を用いた天然エキス加工品(例えば、加工ビーフエキス、市販コンソメ、市販ブイヨンなど)、および天然エキス代替物(例えば、蛋白加水分解物など)が製造、市販され、利用されている。また、かつお節煮干、だし昆布シイタケなどの基本だし素材の一部に食塩砂糖うま味調味料アミノ酸などを配合した風味調味料も広く使われている。しかしながら、これら天然エキス加工品、天然エキス代替物、及び風味調味料などの調味料は、その組成グルタミン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、ヌクレオチド有機酸などの低分子物質を主成分に構成されているために、これらの調味料で調味された飲食品は、天然エキス又は基本だしで調味されたものと比較してみると、やはり呈味が単純であり、ぼけているという欠点を有している。

従来、このような欠点を補うためには、HVP(植物蛋白加水分解物)、HAP(動物蛋白加水分解物)、酵母エキス等を添加使用することにより、上のような調味料に「あつみ」および「こく」、複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPおよびHAPは分解臭を有しているために、また、酵母エキスは酵母特有風味を有しているために、自ずから調味料又は飲食品に対するその使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エキス又は基本だしとは明らかに呈味及び風味が異なり、満足できるものではなかった。特に、このような調味料は、ビーフブイヨンや鰹節だし汁のような天然素材の持つ「あつみ」および「こく」、天然感、複雑感などに欠けるという欠点を有している。

概要

飲食品に容易に「あつみ」および「こく」を付与しまたはこれを増強すること。

(a)ゼラチンおよびトロポミオシン(またはこれに加えて天然エキスのエキス分低分子画分)を含有するコク味調味料素材、(b)トロポミオシン、ゼラチンおよび前記低分子画分を水中において加熱することにより生成する「あつみ」および「こく」付与機能物質(調味料素材)および(c)飲食品またはその原材料を、ゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の少くとも1者を添加しかつ3者全ての存在下に加熱することにより「あつみ」および「こく」が付与されまたは増強されて製造されたことを特徴とする「あつみ」および「こく」を有する飲食品。

目的

前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、飲食品にビーフブイヨンや鰹節だし汁などの天然素材の持つ「あつみ」および「こく」を付与するための新規な調味料素材、コク味調味料、並びに「あつみ」および「こく」付与方法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

ゼラチンおよびトロポミオシンを含有することを特徴とする新規コク味調味料素材

請求項2

ゼラチンおよびトロポミオシンに加えて、天然エキスエキス分低分子画分をも含有することを特徴とする請求項1記載の新規なコク味調味料素材。

請求項3

ゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分を水中で加熱することにより製造されたことを特徴とする新規なコク味調味料

請求項4

請求項3記載のコク味調味料を配合されていることを特徴とする天然エキス加工品、天然エキス代替物、基本だし素材または風味調味料

請求項5

飲食品またはその原材料を、ゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の少くとも1者を添加しかつ3者全ての存在下に加熱することにより「あつみ」および「こく」が付与されまたは増強されて製造されたことを特徴とする「あつみ」および「こく」を有する飲食品。

技術分野

0001

本発明は、ゼラチントロポミオシンおよび天然エキスエキス分低分子画分を水中で加熱することにより「あつみ」および「こく」付与物質が生成する現象を利用した「あつみ」および「こく」付与機能を有する調味料素材およびコク味調味料に関する。

背景技術

0002

各種料理ベースとして、畜肉エキスチキンエキス魚介類エキス野菜エキスなどの天然エキスが業務用として広く用いられている。これらの天然エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、「あつみ」および「こく」を与える、食品材料の味の不足を補なう、などとされている。

0003

しかし、これらの天然エキスは高価であり、入手しがたいものであるため、一般的には、これら天然エキスの一部を用いた天然エキス加工品(例えば、加工ビーフエキス、市販コンソメ、市販ブイヨンなど)、および天然エキス代替物(例えば、蛋白加水分解物など)が製造、市販され、利用されている。また、かつお節煮干、だし昆布シイタケなどの基本だし素材の一部に食塩砂糖うま味調味料、アミノ酸などを配合した風味調味料も広く使われている。しかしながら、これら天然エキス加工品、天然エキス代替物、及び風味調味料などの調味料は、その組成グルタミン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、ヌクレオチド有機酸などの低分子物質を主成分に構成されているために、これらの調味料で調味された飲食品は、天然エキス又は基本だしで調味されたものと比較してみると、やはり呈味が単純であり、ぼけているという欠点を有している。

0004

従来、このような欠点を補うためには、HVP(植物蛋白加水分解物)、HAP(動物蛋白加水分解物)、酵母エキス等を添加使用することにより、上のような調味料に「あつみ」および「こく」、複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPおよびHAPは分解臭を有しているために、また、酵母エキスは酵母特有風味を有しているために、自ずから調味料又は飲食品に対するその使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エキス又は基本だしとは明らかに呈味及び風味が異なり、満足できるものではなかった。特に、このような調味料は、ビーフブイヨンや鰹節だし汁のような天然素材の持つ「あつみ」および「こく」、天然感、複雑感などに欠けるという欠点を有している。

発明が解決しようとする課題

0005

前項記載の従来技術の背景下に、本発明は、飲食品にビーフブイヨンや鰹節だし汁などの天然素材の持つ「あつみ」および「こく」を付与するための新規な調味料素材、コク味調味料、並びに「あつみ」および「こく」付与方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明者は、上記課題の解決につき鋭意工夫を重ねた結果、ゼラチンおよびトロポミオシンを各種エキス調味料中で加熱を行うと天然素材特有の「あつみ」および「こく」を有する、新規な「あつみ」および「こく」付与機能を有する高分子物質が生成すること、しかもこの物質はゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の3者の反応により生ずるものであること(後記実験例1参照)を見出し、このような知見に基いて本発明を完成するに至った。

0007

なお、本発明に言う「あつみ」および「こく」とは、ビーフブイヨンやかつお節だし汁などの天然素材の持つ呈味質であり、後味伸びおよび深み表現するものである。このような呈味質は上記に示した、グルタミン酸ナトリウム、その他のアミノ酸類イノシン酸ナトリウムグアニル酸ナトリウムなどの核酸関連化合物およびHVP、HAPや酵母エキスなどの調味料素材では再現できないものである。

0008

以下、本発明を詳細に説明する。

0009

本発明の実施態様の第1は、ゼラチンおよびトロポミオシンを含有することを特徴とする新規なコク味調味料素材に関する。このようなコク味調味料素材は、このままの形態で流通に置くことができる。

0010

トロポミオシンは、周知のように、例えば種々の動物や菌類から抽出して得ることのできる物質であるが、本発明の目的にはその由来のいずれのものも使用可能である。トロポミオシンは、カルシウムイオン依存的に筋肉収縮を調節するタンパク質であり、動物の筋肉中のタンパク質の約5%を占めることも、これまた周知の通りである。

0011

また、ゼラチンには、酸処理ゼラチンアルカリ処理ゼラチン水溶性ゼラチンおよび酵素分解ゼラチンなどが知られているが、本発明の目的にはそのいずれも使用可能である。

0012

本発明の実施態様の第2は、ゼラチンおよびトロポミオシンに加えて、天然エキスのエキス分の低分子画分をも含有することを特徴とする新規なコク味調味料素材に関する。このようなコク味調味料素材もまた、この形態で流通に置くことができる。

0013

ゼラチンおよびトロポミオシンは、上に説明した通りである。

0014

天然エキスのエキス分の低分子画分は、要するに、ゼラチンおよびトロポミオシンと水中で加熱したときに「あつみ」および「こく」付与機能を有する高分子物質を与えることのできる低分子画分で、例えばビーフエキスの場合はゲル濾過カラム「トーヨーパールHW55F」により測定したときの分画分子量約10,000以下の画分である。このような低分子画分は、天然エキスから分取したものでもよいが、未分取のビーフエキス、ポークエキスやチキンエキスなどの畜肉エキスカツオエキス、サバエキス、ホタテガイエキスやアサリエキスなどの魚介系エキス、酵母エキス等の天然エキスそのままの形態でも使用可能であり、さらにまた、天然エキスを配合した配合エキスの形態でも使用可能である。

0015

本発明の実施態様の第3は、ゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分を水中で加熱することにより製造されたことを特徴とする新規なコク味調味料に関する。

0016

このようなコク味調味料、すなわち、ビーフブイヨンやかつお節だし汁などの天然素材に特有の「あつみ」および「こく」を付与する機能を有するコク味調味料は、例えば、以下に示す方法で製造することが可能である。トロポミオシンおよびゼラチンをカツオエキスやビーフエキスなどの調味料溶液中に溶解し、「あつみ」および「こく」付与機能を有する高分子物質の生成するに適当な条件で加熱する。このような条件は、例えば、50〜150℃における1〜5時間の加熱である。なお、このときのトロポミオシンの添加濃度は溶液に対して例えば0.01〜10%(上乗せ)、そしてゼラチンの添加濃度は同じく例えば0.01〜10%(上乗せ)である。また、加熱時において、エキス調味料溶液の固形分濃度を、例えば、5〜80%に調整して反応を行なうが、特にこの濃度に限定されるものではない。また、ゼラチンは、周知のように、コラーゲンを水と煮沸して非可逆的水溶性に変えたものであるので、加熱して本発明のコク味調味料を製造する場合のゼラチンとしては、コラーゲンの形態でもよく、またコラーゲンを有する動物の結合組織軟骨などそのものまたはこれらのエキスの形態でもよいことはもちろんである。

0017

加熱後の反応液は、そのままで、または適宜、透析限外濾過あるいはエタノール沈澱などの方法を用いて、高分子画分すなわちタンパク質を中心とした画分を回収して、本発明のコク味調味料が製造される。前者の場合、すなわち、加熱反応後の調味料溶液はそのままの状態で「あつみ」および「こく」の増強された調味料溶液となる。

0018

このようにして得られた「あつみ」および「こく」を付与する物質は、日本料理のだし、例えば、かつお節、鶏肉、こんぶ、牛肉、シイタケなどの素に添加し、西洋料理スープストック、例えば、牛肉、鶏肉、豚肉、魚貝などの素汁に添加し、または中華料理タン、例えば、牛肉、鶏肉、豚肉、ハム貝柱アワビエビスルメ、シイタケ、ハクサイセロリなどの素汁に添加することにより、これらに「あつみ」および「こく」を付与し、その呈味機能を増強させ得ることが判明した。また、前述のごとく、上記の天然エキスの加工品および天然エキス代替物、特にアミノ酸混合物として比較的安価に利用できるHVP、HAP、酵母エキスなどに添加したり、低品質の安価なビーフエキスに添加した場合にも、また基本だし素材または従来の風味調味料に添加しまたはこれと併用した場合にも、味全体をまとめ、「あつみ」および「こく」を付与しまたはこれを増強すると共に味の増強がみられ、これらを高品質なものに改良することができる(本発明の実施態様の第4)。

0019

尚、「あつみ」および「こく」を付与する物質の濃度は、これを添加使用する対象とする飲食品、調味料などに応じてその至適使用量の範囲が異なるが、当業者であれば簡単な事前トライアルにより適当な使用量を極めて容易に定めることができる。本発明者の経験では、例えば、液中濃度が0.005〜20%(固形物重量換算)となるように添加することにより、従来の調味料素材などに欠けていた「あつみ」および「こく」を付与し、味全体を整え、味のぼけを抑制することができた。

0020

本発明の実施態様の第5は、飲食品またはその原材料を、ゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の少くとも1者を添加しかつ3者全ての存在下に加熱することにより「あつみ」および「こく」が付与されまたは増強されて製造されたことを特徴とする「あつみ」および「こく」を有する飲食品に関する。

0021

このような「あつみ」および「こく」を有する飲食品には、いわゆる調味料素材そのものおよび調味料そのものも含まれることは、本発明の、これまでに説明した性質上、明らかである。

0022

また、このような「あつみ」および「こく」を有する飲食品の製造法についても、飲食品またはその原材料を、ゼラチン、トロポミオシンおよび天然エキスのエキス分の低分子画分の少くとも1者を添加しかつ3者全ての存在下に、これら3者から「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質が生成する条件下で加熱することを除いては、特別の制限はなく、適宜従来の飲食品の製造法に準ずることができる。

0023

このような製造法によれば、既存の飲食品に「あつみ」および「こく」を付与することができ、または既に付与されていた「あつみ」および「こく」を増強することもできる。また、飲食品の原材料から飲食品を加熱して製造する場合には、差し支えがなければ、この加熱工程に上記の「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質を生成せしめる加熱を兼ねさせることができる。

0024

本発明に係わる「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質は、先に説明したように、ゼラチン、トロポミオシン及び天然エキスのエキス分の低分子画分の3者を水中で加熱することにより生成する。従って、本発明に係わる「あつみ」および「こく」を有する飲食品の製造法において、既存の飲食品または飲食品の原材料には、少なくとも「あつみ」および「こく」付与機能を有する物質の生成し得る程度の水分の含まれていることまたは添加することを前提とする。

0025

また、前記3者は、これら全てをあらためて添加する必要はなく、既存の飲食品または飲食品の原材料に既に存在している場合は、それをそのまま利用することができる。ただし、これら3者のうち少なくとも1者はあらためて添加しなければならないことは言うまでもない。

0026

以下に、天然素材に特有の「あつみ」および「こく」を付与する物質を得る方法とその添加効果を実施例をあげて説明する。なお、本発明の技術的範囲はこれらの実施例によって制限されるものではないことはもちろんである。

0027

実験例1
高品質であるとの名声を得ている市販天然エキスの「あつみ」および「こく」の呈味機能成分の探求をした。

0028

すなわち、高品質を誇る市販天然ビーフエキスを透析(分画分子量10,000)に付し、エキス分を高分子画分と低分子画分とに分画した。

0029

低分子画分の成分は、分析の結果、グルタミン酸ナトリウムを含む呈味アミノ酸、有機酸、核酸旨味物質、糖類、ミネラル等であった。この他に、同定できなかった呈味機能成分の存在していることは、後の実験結果から明らかとなる。一方、高分子画分の成分は、主としてタンパク質であった。

0030

上記低分子画分と高分子画分の前駆体タンパク質とも称すべき下記第2表に記載の種々の高分子物質とを下記第1表に示す加熱処理に付して被処理高分子物質を得た。

0031

0032

得られた被処理高分子物質をビーフシチューの溶液に50mg%の濃度になるように添加し、その添加効果を熟練した検査員5名よりなるパネル官能評価に付して検査した。結果を下記第2表に示す。

0033

0034

第2表において、試料(2)の合成エキスは、ビーフエキスのエキス分の低分子画分の組成に似せたグルタミン酸ナトリウムを含む呈味アミノ酸、有機酸、核酸系旨味物質、糖類およびミネナルよりなるものであるが、これとビーフエキスのエキス分の高分子画分との加熱によっては試料(1)の場合におけるような呈味が奏されないということは、低分子画分には合成エキスには含まれない未知の呈味機能成分の存在することを意味する。

0035

さらにまた、試料(1)〜(6)は、いずれも、加熱前は「あつみ」も「こく」も有していなかったことを付言する。

0036

このようにして、天然エキスのエキス分の低分子画分、ゼラチンおよびトロポミオシンの3者を同時に加熱することにより初めて「あつみ」および「こく」付与機能物質の生成することが理解される。なお、第1表の加熱処理フローに示すように加熱処理後低分子画分を除去したにも拘らず、試料(5)の場合のように「あつみ」および「こく」を付与する物質が生ずるということは、低分子画分の一部がゼラチンおよびトロミシンと何らかの結合もしくは反応していることを示唆する。

0037

実施例1
牛肉から西田らの方法(Journal of Biological Chemistry, 261, 16749(1986) )で調製したトロポミオシン50mgおよび豚皮ゼラチン(酸処理ゼラチン)50mgを市販ビーフエキス調味料溶液100mlに溶解し、圧力釜で90℃において6時間加熱を行なった。このとき、エキス調味料溶液の固形分濃度(乾重量)を予め15%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行い、高分子画分(分画分子量10,000)すなわちタンパク質を中心とした画分を121mg得た。この操作を全5回繰返すことによって同様の画分を合計約0.6g得た。

0038

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび上記の本発明調味料粉末0.5gに水(湯)を加えて全量1Lとした。

0039

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、二点比較法味覚パネル20名による官能評価を実施した。結果を下記第3表に示す。

0040

0041

実施例2
牛肉から調製したトロポミオシン50mgおよび豚皮ゼラチン(酸処理ゼラチン)50mgを市販カツオエキス調味料溶液50mlに溶解し、加圧下(121℃)において、6時間加熱を行なった。このとき、エキス調味料溶液の固形分含量(乾重量)を45%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行い、高分子画分すなわちタンパク質を中心とした画分を115mg得た。この操作を全6回繰返すことによって同様の画分を合計約0.7g得た。

0042

このようにして得られた物質を市販コンソメスープに添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、市販コンソメ顆粒(味の素(株)製)20gおよび上記の本発明調味料粉末0.5gに水(湯)を加えて全量を1Lとした。

0043

対照として、無添加コンソメスープを作成し、2種類のスープについて、実施例1におけると同様の官能評価を実施した。結果を下記第4表に示す。

0044

0045

実施例3
牛肉から調製したトロポミオシン50mgおよび牛骨ゼラチン(アルカリ処理ゼラチン)50mgを市販酵母エキス調味料溶液50mlに溶解し、85℃において、6時間加熱を行なった。このとき、エキス調味料溶液の固形分含量(乾重量)を45%に調整しておいた。加熱後の反応液について透析を行ない(分画分子量8,000の限外濾過)、高分子画分すなわちタンパク質を中心とした画分を120mg得た。

0046

このようにして得られた物質を市販カレールー溶液に添加し、官能評価を実施した。配合比は次の通りとした。すなわち、カレー粉1.5g、ラード8.0g、薄力小麦粉6.0g、食塩1.7gおよび上記の本発明の調味料粉末0.1gに水(湯)100mLを加えて加熱撹拌した。

0047

対照として、無添加カレールー溶液を作成し、2種類のカレールー溶液について、実施例1におけるると同様の官能評価を実施した。結果を下記第5表に示す。

0048

0049

実施例4
市販コンソメスープ1Lに対しトロポミオシン0.5gを添加し、95℃で3時間加熱を行なった(本発明)。比較のために、トロポミオシンを添加しなかった以外は全く同様に処理して対象スープを得た。

0050

両者を実施例1におけると同様の官能評価に付した結果は、下記第6表に示す通りである。

0051

0052

実施例5
市販野菜スープ1Lに対しトロポミオシン0.5gおよび豚皮ゼラチン(酸処理ゼラチン)0.5gを添加溶解し、95℃で3時間加熱を行なった(本発明)。比較のために、市販野菜スープをそのまま95℃で3時間加熱を行なって対象スープを得た。

0053

両者を実施例1におけると同様の官能評価に付した結果は、下記第7表に示す通りである。

0054

発明の効果

0055

本発明に従い、天然エキスのエキス分の低分子画分、トロポミオシンおよびゼラチンの3者の加熱処理により生成する「あつみ」および「こく」を付与する物質を利用することにより、「あつみ」および「こく」の付与されたまたは増強された飲食品を容易に製造することが可能となった。

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の「 香料組成物、及びその製造方法」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】香料成分の香気及び/又は香味の保留性に優れた香料組成物、例えば、加熱調理等の加熱工程後や長期保管後等においても香料成分の香気及び/又は香味の保留性に優れた香料組成物及び、それを用いた食品組成物... 詳細

  • 白石良蔵の「 冷凍調味料」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】野菜にかける調味料であるドレッシングに米粉やおからを所定の割合で混合し凍らせたものを削ることで、野菜にかける調味料の量を自由に調節できて、且つ、溶けにくくさせた冷凍調味料の提供。【解決手段】摩... 詳細

  • 株式会社ADEKAの「 油脂分解物」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】異味の付与が抑えられた、好ましい風味やコク味を有する飲食品を得ることができ、且つ、ベーカリー食品に適用した場合には、歯切れの悪さを生じさせずに、適度にソフトな食感と、老化耐性を有するベーカリー... 詳細

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ