図面 (/)
目的
構成
概要
背景
近年、電子機器の小型化、多機能化の要求は日増しに大きくなってきており、それに伴い、この電子機器に機能モジュールとしての電子カードが搭載される例が増加している。
以下に従来の電子機器に使用される電子カードとこれが挿入されるコネクタについて説明する。
図5は、従来の電子機器に使用される電子カードとこれが挿入されるコネクタ装置の断面図である。図5において、1は電子カードであり、この電子カード1は以下の様に構成されていた。すなわち、2の上ケースと、3の下ケースで、電子カード1のケースが構成されていた。4はカード1内の略中央に内蔵される両面基板であり、5は両面基板4に設けられた接点であり、6は両面基板4の接点5が挿入されるエッジコネクタである。
また、両面基板4の上,下両面に電子部品を取り付け、この両面基板4は図5に示すように上,下ケース2,3の断面略中央部に設けていた。
以上の様に構成されたカードとコネクタにおいて、以下その動作を説明する。すなわち、図5に示すようにこの電子カード1をエッジコネクタ6側に挿入し、接点5と、エッジコネクタ6の接触子7とを電気的に接続していた。
概要
電子カードと、この電子カードが挿入されるコネクタ装置において、接点の損傷や汚れの心配がない薄型の電子カードとコネクタ装置を提供することを目的としている。
両面基板54を下ケース53の底面上に装着するとともに、この下面接点55bに対応する下ケース53部分に、開閉自在なカバーを設けたものであるので、カード51の薄型化が可能であるとともに下面接点55bの損傷や汚れを防止することができる。
目的
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、電子カードを薄型化し、しかも、接点の損傷や汚れを防止することを目的とする。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 3件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
技術分野
背景技術
0003
以下に従来の電子機器に使用される電子カードとこれが挿入されるコネクタについて説明する。
0004
図5は、従来の電子機器に使用される電子カードとこれが挿入されるコネクタ装置の断面図である。図5において、1は電子カードであり、この電子カード1は以下の様に構成されていた。すなわち、2の上ケースと、3の下ケースで、電子カード1のケースが構成されていた。4はカード1内の略中央に内蔵される両面基板であり、5は両面基板4に設けられた接点であり、6は両面基板4の接点5が挿入されるエッジコネクタである。
0006
以上の様に構成されたカードとコネクタにおいて、以下その動作を説明する。すなわち、図5に示すようにこの電子カード1をエッジコネクタ6側に挿入し、接点5と、エッジコネクタ6の接触子7とを電気的に接続していた。
発明が解決しようとする課題
0007
しかしながら上記の従来の構成では、図5にみられるように、両面基板4の両面に接点5を設け、これをそのままエッジコネクタ6に挿入するためには、この両面基板4を電子カード1の上,下ケース2,3の断面略中央部に設ける必要がある。このため、電子カード1を薄型化するのが困難であるという問題点を有していた。
0008
かといって、両面基板4を下ケース3の底面上に設けると、両面基板4の下面に設けた接点5が下ケース3に隠れてしまう。そこでこの下側の接点5に当接する下ケース3を開口させることも考えられるが、この構成ではその開口を介して下側の接点5が露出してしまうため、接点5の損傷や汚れが生ずるという問題点があった。
0009
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、電子カードを薄型化し、しかも、接点の損傷や汚れを防止することを目的とする。
課題を解決するための手段
0010
この目的を達成するために本発明のカードは、前記基板を、前記ケースの底面またはその近傍に装着するとともに、この基板の下面接点に対応するケース部分には、開閉自在なカバーを設けた構成としたものである。
0011
この構成により、基板をケース底面に当接、または接近させることができるので、カードの薄型化が可能であり、またカバーにより下面接点を保護するので、この下面接点の損傷や汚れを防止することができる。
0012
以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例における電子カード51と、この電子カード51が挿入されるコネクタ装置73の断面図であり、図2は本発明の電子カード51の分解斜視図である。また、図3は本発明のコネクタ装置73のガイド板59の斜視図、図4は本発明の電子カード51とこの電子カード51が挿入されるコネクタ装置73が電子機器に装着された場合の要部断面図である。図1から図4において、51は電子カードであり、52,53はそれぞれ上ケースと、下ケースである。54はこのカード51の下ケース53底面上に当接(または近接)して設けられた両面基板であり、55a,55bはこの両面基板54の表面と裏面にそれぞれ設けられた上面接点及び下面接点である。56は下ケース53に取り付けられ、下面接点55bを保護するカバーであり、開閉自在に設けられ、バネ62により下面接点55bの先端方向へ付勢されている。57はこのカバー56の先端の端面であり、エッジコネクタ58の端面61に当接して開口動作をするようになっている。74は上,下ケース52,53の一端に設けられた開口部である。この開口部74の高さ寸法はコネクタ58が嵌合する寸法になっている。
0013
ここで、本実施例では上ケース52の端面とカバー56の端面57と、上面接点55a、下面接点55bの先端とは、ほぼ同一面状となるようにしている。しかしこれは、上面接点55a、下面接点55bが端面52a及び端面57より少し奥まっていてもよい。
0014
このように、上面接点55a、下面接点55bは上ケース52と開閉自在に設けられたカバー56とで外部からの損傷や汚れから保護されている。
0015
なお、上面接点55a、下面接点55bより奥は、壁77で密封して両面基板54上の電子部品部にほこり等が入らないようにしてある。58は両面基板54の上面接点55a及び下面接点55bが挿入されるエッジコネクタである。図3,図4において59は電子カード51をエッジコネクタ58へ案内するガイド板、60は浸入しようとする水滴を電子機器の外側へ案内するテーパーである。61はカバー56を開閉するエッジコネクタ58の端面である。また、図2に示した62はバネであり、下ケース53に取り付けられ、カバー56を上面接点55a、下面接点55bの先端方向へ付勢している。さらに図3に示した63,64,65はそれぞれ、電子カード51を案内する上方ガイド部、下方ガイド部、側方ガイド部であり、カード51の通路69を形成する。そして、この通路69を通しては電子カード51がエッジコネクタ58へ挿入される。66はエッジコネクタ58を固定する取付孔であり、67はガイド板59を固定する取付孔である。68はカード51を挿入する挿入口、また図4の70はガイド板59が固定される電子機器カバー、さらに71はこの電子機器カバー70に設けられ、カード51を案内する上方ガイド部、72はガイド板59の挿入口68に対応して設けられた電子機器への挿入口である。
0017
まず、電子カード51について考えると、電子部品と上面接点55a、下面接点55bが設けられた両面基板54を下ケース53の内面へ密着させて内設させ装着する。この際、下ケース53に内設された両面基板54の外側の下面接点55bだけは、下ケース53に内接せずに露出している。次に、バネ62をカバー56と下ケース53の間にはさみこみカバー56を下面接点55bの先端方向へ付勢するように装着する。そして、前記下ケース53とカバー56を上ケース52に嵌合させ、電子カード51を組み立てる。組み立て後の電子カード51の下面接点55bは、水平方向にスライドする開閉自在のカバー56により保護されており、損傷や汚れの心配はない。また、両面基板54は下ケース53底面に内設しているので、カード51を薄型化することができる。
0018
つぎに、コネクタ装置について考えると、エッジコネクタ58をガイド板59の取付孔66にビス締めし、エッジコネクタ58をガイド板59に固定する。次に、このガイド板59を電子機器カバー70から下方向に向かって突出したボスに、ガイド板59の取付孔67を通してビス締めし、ガイド板59を電子機器カバー70に固定する。
0019
この固定により、ガイド板59の挿入口68と、電子機器カバー70の挿入口72が一致し、電子カード51が挿入可能となる。そして、電子カード51は電子機器カバー70の挿入口72を通り、次にガイド板59の挿入口68を通り、さらに挿入口68に連結された通路69を通り、この通路69の奥部に設けられたエッジコネクタ58へ挿入される。
0020
この時、電子カード51はガイド板59の下方ガイド部64によって下方向のガイドがなされ、また側方ガイド部65によって左右方向のガイドがなされ、さらに電子機器カバー70の上方ガイド部71によって上方向のガイドがなされるので、エッジコネクタ58に対して電子カード51を容易に、正しい位置に正確に導くことができる。
0021
さらに、エッジコネクタ58の直前部に設けられたガイド板59の端面61に、下面接点55bを保護しているカバー56の端面57が当接して、挿入方向と反対方向にカバー56がスライドする。その結果、カバー56が開き、下面接点55bが露出し、両面基板54の上面接点55a、下面接点55bがエッジコネクタ58に確実に挿入され、接触子78と電気的に接続される。
0022
次に、電子カード51が抜去されると、図2,図4に示すようにカバー56はバネ62によって上面接点55a、下面接点55bの先端方向へ付勢されているので、エッジコネクタ58の端面61に沿って徐々に閉じてゆき、カバー56の端面57と前記端面61がはずれた時点でカバー56がもとの位置に復帰し、下面接点55bを保護する状態に戻る。また、カバー56の可動範囲は、下ケース53に設けられたガイド溝76の中に、カバー56のガイドピン75が嵌合しているので、ガイド溝76の長さに限定することができる。
0023
つまり、ガイド板59に沿ったカード51の前後運動が、エッジコネクタ58の端面61によって、下面接点55bを保護しているカバー56の水平方向のスライド開閉運動に変換され、下面接点55bを開閉するので、下面接点55bの損傷、汚れを防止できるとともに、両面基板54の上面接点55a、下面接点55bをエッジコネクタ58に挿入することができる。
0024
さらに、ガイド板59の挿入口68の底面部にテーパー60が設けられているので、万一、挿入口68から液体が流入しても、内部に入り込むことなく、テーパー60に沿って外側へ排出される。この為、電子カード51が取り付けられる電子機器カバー70に挿入口72を設けているが、電子機器内部の電子回路への液体流入による故障、誤動作も防止できる。
0025
なお、電子機器カバー70の上方ガイド部71による上方向のガイドは、ガイド板59に上方ガイド部63(図3)を設けて実施してもよい。
0026
このように本実施例を用いれば、電子カード51の下ケース53の底面上に両面基板54が設けられているので、カード51を小型化できる。
0027
また、ガイド板59に沿った電子カード51の前後運動が、エッジコネクタ58の端面61によって、カバー56の水平方向のスライド開閉運動に変換されるので、下面接点55bの損傷、汚れを防止できる。
発明の効果
0028
以上のように本発明の電子カードは、ケース内部に電子部品が装着された基板と、この基板の一方の端面近傍に設けられた複数個の接点とを備え、前記基板は前記ケースの底面に装着されるとともに、この基板の上下双方の面に前記接点を設け、この下面接点側を開閉自在なカバーを設けた構成としているので、カードの薄型化が可能である。
0029
また、接点が露出したケースに開閉自在のカバーを設けているので、接点の損傷や汚れの心配はない。
図面の簡単な説明
0030
図1本発明の一実施例におけるカードとこれが挿入されるコネクタ装置の断面図
図2同、カードの分解斜視図
図3同、コネクタ装置のガイド板の斜視図
図4同、電子機器へ装着した場合の要部断面図
図5従来のカードとこれが挿入されるコネクタの断面図
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0031
51電子カード
52 上ケース
53 下ケース
54両面基板
55a 上面接点
55b 下面接点
56カバー
57 端面
58エッジコネクタ
60テーパー
61 端面
68 挿入口
69 通路
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