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技術 絶縁膜の形成方法

出願人 株式会社ジーティシー
発明者 井澤秀雄綿谷公秀森本弘
出願日 1994年2月24日 (26年4ヶ月経過) 出願番号 1994-027051
公開日 1995年9月5日 (24年9ヶ月経過) 公開番号 1995-235530
状態 特許登録済
技術分野 CVD 気相成長(金属層を除く) 絶縁膜の形成 薄膜トランジスタ
主要キーワード 中間反応生成物 オゾン含有 窒化性ガス 真空排気口 有機性物質 大気成分 成膜パラメータ プラズマCVD
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年9月5日)のものです。
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図面 (5)

目的

有機シランガスを用い、プラズマCVD法により、良好な膜質、特に優れた電気特性を有する絶縁膜形成方法を提供すること。

構成

有機シランガスを用い、プラズマCVD法によって基板上に絶縁膜を形成する方法において、フッ素構成元素に含むガス処理槽内に供給し、高周波電力印加し、プラズマ放電を起こすプラズマ処理工程を施した後、絶縁膜を形成する絶縁膜堆積工程を施すことを特徴とする。

概要

背景

従来から、有機シランを用いたプラズマCVD法による絶縁膜形成方法は、概略、図4に示すタイムチャートに基づいて行われている。例えば、シリコン酸化膜堆積させる場合を例にとると、有機シランガス酸化性ガスからなる原料ガスチャンバー内に導入し、所定時間t0 経過後、高周波電力印加し、プラズマ放電を開始する。このプラズマ放電により、有機シランガスが分解、酸化されてシリコン酸化膜が基板上に堆積するわけである。そして、このような絶縁膜堆積工程を行う前に、通常、前処理として、濃硫酸による煮沸、希フッ酸による洗浄純水洗浄および乾燥を行い、基板および半導体上の有機不純物自然酸化膜の除去を行っている。

しかしながら、従来の方法では、前処理と絶縁膜の堆積の間に基板が大気にさらされるため、基板上に大気成分吸着したり、自然酸化膜が発生したりしていた。また、プラズマ放電の初期においては、酸素ラジカル酸素イオン発生量が少なく、酸化が十分に進まず、有機シランガスの中間反応生成物Si酸化膜になりきらずに堆積するため、半導体/絶縁膜界面OH基、Cなどの不純物が大量に含まれていた。このように、従来の形成方法では、成膜したSi酸化膜と基板との界面にOH基、Cなどの不純物が大量に含まれ、膜質、特に、電気特性が悪化し、特にTFTなどのゲート絶縁膜に用いる場合にはこれが大きな問題となっていた。

概要

有機シランガスを用い、プラズマCVD法により、良好な膜質、特に優れた電気特性を有する絶縁膜の形成方法を提供すること。

有機シランガスを用い、プラズマCVD法によって基板上に絶縁膜を形成する方法において、フッ素構成元素に含むガス処理槽内に供給し、高周波電力を印加し、プラズマ放電を起こすプラズマ処理工程を施した後、絶縁膜を形成する絶縁膜堆積工程を施すことを特徴とする。

目的

本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであって、有機シランガスを用い、プラズマCVD法により、良好な膜質、特に優れた電気特性を有する絶縁膜の形成方法を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
4件

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請求項1

有機シランガスを用い、プラズマCVD法によって基板上に絶縁膜を形成する方法において、フッ素構成元素に含むガス処理槽内に供給し、高周波電力印加し、プラズマ放電を起こすプラズマ処理工程を施した後、絶縁膜を形成する絶縁膜堆積工程を施すことを特徴とする絶縁膜の形成方法

請求項2

上記プラズマ処理工程と、後続する絶縁膜堆積工程との間で、処理槽内を真空に保つことを特徴とする請求項1記載の絶縁膜の形成方法。

請求項3

上記プラズマ処理工程と、後続する絶縁膜堆積工程との間で、プラズマ放電を中断しないことを特徴とする請求項1または請求項2記載の絶縁膜の形成方法。

請求項4

上記プラズマ処理工程における高周波電力が0.1〜1.0W/cm2 であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の絶縁膜の形成方法。

請求項5

上記プラズマ処理工程における基板温度が250〜400℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の絶縁膜の形成方法。

請求項6

上記プラズマ処理工程における処理槽内の圧力が20〜150Paであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の絶縁膜の形成方法。

請求項7

上記プラズマ処理工程における処理時間が2〜10分であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の絶縁膜の形成方法。

請求項8

上記のフッ素を構成元素に含むガスが、F2、NF3、CnF2(n+1) (ここで、n=1、2、3、4)のうち少なくとも1種を含むガスであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の絶縁膜の形成方法。

請求項9

請求項10

絶縁膜がシリコン酸化膜であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の絶縁膜の形成方法。

請求項11

絶縁膜がシリコン窒化膜であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の絶縁膜の形成方法。

技術分野

0001

本発明は絶縁膜形成方法に関し、特に薄膜トランジスタ(TFT)などのゲート絶縁膜の形成方法に関する。

背景技術

0002

従来から、有機シランを用いたプラズマCVD法による絶縁膜の形成方法は、概略、図4に示すタイムチャートに基づいて行われている。例えば、シリコン酸化膜堆積させる場合を例にとると、有機シランガス酸化性ガスからなる原料ガスチャンバー内に導入し、所定時間t0 経過後、高周波電力印加し、プラズマ放電を開始する。このプラズマ放電により、有機シランガスが分解、酸化されてシリコン酸化膜が基板上に堆積するわけである。そして、このような絶縁膜堆積工程を行う前に、通常、前処理として、濃硫酸による煮沸、希フッ酸による洗浄純水洗浄および乾燥を行い、基板および半導体上の有機不純物自然酸化膜の除去を行っている。

0003

しかしながら、従来の方法では、前処理と絶縁膜の堆積の間に基板が大気にさらされるため、基板上に大気成分吸着したり、自然酸化膜が発生したりしていた。また、プラズマ放電の初期においては、酸素ラジカル酸素イオン発生量が少なく、酸化が十分に進まず、有機シランガスの中間反応生成物Si酸化膜になりきらずに堆積するため、半導体/絶縁膜界面OH基、Cなどの不純物が大量に含まれていた。このように、従来の形成方法では、成膜したSi酸化膜と基板との界面にOH基、Cなどの不純物が大量に含まれ、膜質、特に、電気特性が悪化し、特にTFTなどのゲート絶縁膜に用いる場合にはこれが大きな問題となっていた。

発明が解決しようとする課題

0004

本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであって、有機シランガスを用い、プラズマCVD法により、良好な膜質、特に優れた電気特性を有する絶縁膜の形成方法を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0005

かかる目的は、有機シランガスを用い、プラズマCVD法によって基板上に絶縁膜を形成する方法において、フッ素構成元素に含むガス処理槽内に供給し、高周波電力を印加し、プラズマ放電を起こすプラズマ処理工程を施した後、絶縁膜を形成する絶縁膜堆積工程を施すことで解決できる。また、上記プラズマ処理工程と、後続する絶縁膜堆積工程との間で、処理槽内を真空にしてもよい。さらに、上記プラズマ処理工程と、後続する絶縁膜堆積工程との間で、プラズマ放電を中断しないことがよい。また、プラズマ処理工程における高周波電力が、0.1〜1.0W/cm2 であり、基板温度が250〜400℃であり、処理槽内の圧力が20〜150Paであり、処理時間が2〜10分であることが好ましい。さらに、前記フッ素を構成元素に含むガスが、F2、NF3、CnF2(n+1) (ここで、n=1、2、3、4)のうち少なくとも1種を含むガスであり、前記有機シランガスが、テトラエチルオルソシリケイト、ジエチルシラントリエトキシシラン、テトラエチルシクロテトラシロキサンテトラメチルシクロテトラシロキサンヘキサメチルジシロキサンテトラメチルジシラザンヘキサメチルジシラザンテトラキスジメチルアミノシランヘキサメチルシクロトリシラザンのうちから選択される1種であることが好ましい。

0006

プラズマCVD法によって基板上に絶縁膜を形成させる前に、フッ素を構成元素に含むガスを用いたプラズマ処理工程を実施することにより、フッ素ラジカルにより大気成分不純物および自然酸化膜を除去でき、さらにその後、基板に吸着したフッ素ラジカルまたはフッ素原子により、その後のプラズマCVD初期の未反応生成物の大部分はガス状生成物に変えられ、排除される。

0007

次に、本発明の絶縁膜の形成方法について詳しく説明する。図1は、本発明による絶縁膜の形成方法の第1の例を説明するための主要な操作のタイムチャートを示し、図3は、この形成方法を実施するために用いられる装置10の一例を示すものである。

0008

図3において、符号11は処理槽で、この処理槽11内には、高周波電源12に接続されたカソード電極13が設けられている。さらに、このカソード電極13より下方でカソード電極13に対向する位置に、平行平板電極アノードとなる試料台14が設置され、さらにその上には、絶縁膜を堆積させる基板15が載せられている。さらに、処理槽11の一面には、真空排気口17である、1本のパイプが挿入されており、このパイプには、コンダクタンスバルブ16が具備されている。また、その対面には、ガス導入口18、19、20である3本のパイプが挿入されており、それぞれ処理槽11より外側の部分にはバルブ21、22、23と、さらにこれらより処理槽11側には、マスフローコントローラー24、25、26とが具備されている。さらに、高周波電源12および試料台14は、アースに接続されている。

0009

次に、このような装置10を用いて絶縁膜を形成する方法を図1に従って説明する。まず、時刻1において、図3に示すバルブ23を開き、処理槽11内に、フッ素を構成元素に含むガスを供給する。ついで、圧力安定化のための時間t0 後、時刻2において、高周波電源12より高周波電力を印加し、プラズマ放電を開始する。このようにすることで、処理槽11内にフッ素ラジカルが生成され、基板上の大気成分、有機不純物に結合し、気体となり、処理槽11外に排気されて、基板15表面が清浄化される。

0010

前記プラズマ処理工程を所定の処理時間行い、この処理時間t1 経過後、時刻3において、高周波電源12を切り、バルブ23を閉じて、高周波電力、フッ素を構成元素に含むガスの供給を停止し、プラズマ放電を終了する。ついで、処理槽11内を高真空にするため、コンダクタンスバルブ16を全開し、真空排気口17から排気する。この真空排気のための所定時間t2 経過後、時刻4において、バルブ21、22を開き、絶縁膜の堆積のために必要な原料ガスを供給する。その後、圧力安定化のための時間t0 後、時刻5において高周波電力を印加し、プラズマ放電を開始する。そして、所定の膜厚の絶縁膜を形成後、時刻6において、高周波電源12を切り、バルブ21、22を閉じて、高周波電力、原料ガスの供給を停止する。

0011

ここで、圧力安定化の時間t0 はなくても良いが、通常0.1〜2分程度とされる。また、プラズマ処理工程の処理時間t1 としては、0.5分以上であればよいが、2〜10分の範囲が好ましい。さらに、真空排気のための所定時間t2 は、0.5分以上であればよいが、0.5〜5分の範囲であることが好ましい。

0012

また、印加する高周波電力は、0.1〜1W/cm2 とすることが好ましい。これは、高周波電力が0.1W/cm2 未満であると、フッ素ラジカルの生成が不十分で、十分な不純物除去が難しく、また、高周波電力が1.0W/cm2 を越えても、フッ素ラジカル量はあまり増加せず、効果の向上は期待できないからである。また、基板温度は、250℃〜400℃にすることが好ましく、処理槽11内の圧力は20〜150Paとすることが好ましい。

0013

ここで、絶縁膜の堆積に用いる原料ガスのうち、有機シランガスとしては、分子中にシリコン酸素あるいは窒素の結合を有する有機性物質のガスであって、プラズマCVD法によって、基板上に絶縁膜を形成させる際に使用されるものはすべて含まれるが、絶縁膜としてシリコン酸化膜を形成させる場合は、テトラエチルオルソシリケイト、ジエチルシラン、トリエトキシシラン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンであることが好ましい。また、酸化性ガスとしては、酸素、亜酸化窒素オゾン含有酸素などが用いられる。

0014

また、シリコン窒化膜を形成させる場合には、テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、テトラキスジメチルアミノシラン、ヘキサメチルシクロトリシラザンのような分子中に酸素を含まない有機シランガスが好ましい。また、窒化性ガスとしては、アンモニア、窒素などが用いられる。

0015

また、フッ素を構成元素に含むガスとしては、分子中にフッ素原子を含み、プラズマCVDの環境下で、フッ素ラジカルを形成しえるガスはすべて含まれるが、F2 、NF3 、Cn F2(n+1)(ここで、n=1、2、3、4)が含まれることが好ましい。

0016

つぎに、本発明の絶縁膜の形成方法の第2の例を説明する。図2に、この第2の例の絶縁膜の形成方法を説明するための主要な操作のタイムチャートを示す。この絶縁膜の形成方法が上述の第1の例と異なるところは、プラズマ処理工程と絶縁膜堆積工程間でプラズマ放電を中断することなく、高周波電力を供給しつづけ、処理槽11内をフッ素を構成元素に含むガスから絶縁膜の堆積のために必要な原料ガスに変更するところにある。その他は第1の例と同様である。

0017

図2に従って説明する。図2の時刻1において、図3に示すバルブ23を開き、処理槽11内に、フッ素を構成元素に含むガスを供給する。圧力安定化のための時間t0 後、時刻2において高周波電源12より、高周波電力を印加し、プラズマ放電を開始すると、処理槽11内にフッ素ラジカルが生成され、基板15上の大気成分、有機不純物に結合し、気体となり、処理槽11外に排気されていき、基板表面が清浄化される。

0018

ついで、プラズマ処理の時間t1 経過後、時刻3で、バルブ23を閉じ、フッ素を構成元素に含むガスの供給を停止すると同時に、バルブ21およびバルブ22を開き、絶縁膜の堆積のために必要な原料ガスを供給する。このとき、プラズマ放電を中断することなく継続させ、そして、所定の膜厚の絶縁膜を形成後、時刻6において、高周波電源12を切り、バルブ21、22を閉じ、高周波電力、原料ガスの供給を停止する。

0019

このような絶縁膜の形成方法では、有機シランガスを用い、プラズマCVD法によって基板15上に絶縁膜を形成する方法において、フッ素を構成元素に含むガスを処理槽11内に供給し、高周波電力を印加し、プラズマ放電を起こすプラズマ処理工程を施した後、絶縁膜を形成する絶縁膜堆積工程を施すことを特徴とする絶縁膜の形成方法であるので、フッ素ラジカルにより大気成分不純物および自然酸化膜を除去でき、さらにその後、基板に吸着したフッ素ラジカルまたはフッ素原子により、その後のプラズマCVD初期の未反応生成物の大部分はガス状の生成物に変えられ、排除されるため、絶縁性界面特性が改善され、良質の絶縁膜を得ることができる。

0020

以下、具体例を示し、本発明の効果を明らかにする。
(実施例1)まず、図3に示したものと同様のプラズマCVD装置10を用意した。そして、処理槽11内のカソード電極13の下方にあり、平行平板電極のアノードを構成する試料台14上に基板15をセットし、処理槽11内部の空気を真空排気口17から排気し、高真空とした。試料台14内部にはヒーターが内蔵されており、基板15がプロセス中、315℃に保たれるように制御した。

0021

そして、図1に示す本発明による絶縁膜の形成方法の第1の例を説明するためのタイムチャートに従って、ガスの供給、高周波電力の印加を制御した。まず、時刻1において、フッ素を構成元素に含むガスとして、CF4 をバルブ23を開くことにより、ガス導入口20よりマスフローコントローラー26を通して、処理槽11内に供給した。CF4 の流量はマスフローコントローラー26により100sccm(スタンダードcc/min)に制御した。処理槽11内の圧力は真空排気口17に接続されたコンダクタンスバルブ16を可変することにより130Paに制御した。

0022

ついで、圧力安定化のために時間t0 として1分経過後、時刻2において高周波電源12より13.56MHzの高周波電力を250W(0.55W/cm2)を印加した。CF4 によるプラズマ放電を時間t1 として、5分間継続後時刻3に、高周波電源12を停止、バルブ23を閉じ、CF4 の供給を停止した。ついで、処理槽11内を高真空に排気した。

0023

時間t2 として、5分経過後、時刻4に絶縁膜を堆積するための原料ガスとしてテトラエチルオルソシリケイト(以後TEOSと記す)と酸素をそれぞれガス導入口18および19より、バルブ21、22、マスフローコントローラー24、25を通して、処理槽11内に供給した。TEOSの流量をマスフローコントローラー24により6sccmに制御した。

0024

また、TEOS気化器(図示せず)から処理槽11までの配管を、TEOSの再凝固を防ぐために95℃に保温した。酸素の流量をマスフローコントローラー25により100sccmに制御した。処理槽11内の圧力は真空排気口17に接続されたコンダクタンスバルブ16を可変することにより、130Paに制御した。ついで、圧力安定化のために時間t0 として1分経過後、時刻5において高周波電源12より、13.56MHzの高周波電力を250W(0.55W/cm2 )印加した。ここで、プラズマ放電が開始され、シリコン酸化膜の堆積が開始した。所定の膜厚100nm成膜後、時刻6において高周波電源12を停止し、バルブ21、22を閉じて原料ガスの供給を停止した。そして、処理槽11内を高真空に排気し、その後大気圧にし、処理槽11を開けて、絶縁膜が形成された基板15を取り出した。

0025

(実施例2)図3に示したものと同様のプラズマCVD装置10を用意した。そして、処理槽11内のカソード電極13の下方にあり、平行平板電極のアノードを構成する試料台14上に基板15をセットし、処理槽11内部の空気を真空排気口17から排気し、高真空とした。試料台14内部にはヒーターが内蔵されており、基板15がプロセス中315℃に保たれるように制御した。

0026

そして、図2に示す本発明による絶縁膜の形成方法の第2の例を説明するためのタイムチャートに従って、ガスの供給、高周波電力の印加を制御した。まず、時刻1においてフッ素を構成元素に含むガスとして、CF4 をバルブ23を開くことにより、ガス導入口20よりマスフローコントローラー26を通して、処理槽11内に供給した。CF4 の流量はマスフローコントローラー26により100sccm(スタンダードcc/min)に制御した。処理槽11内の圧力は、真空排気口17に接続されたコンダクタンスバルブ16を可変することにより130Paに制御した。

0027

ついで、圧力安定化のための時間t0 として1分経過後、時刻2において高周波電源12より13.56MHzの高周波電力を250W(0.55W/cm2)を印加した。CF4 によるプラズマ放電を時間t1 として、5分間継続後、時刻3において、バルブ23を閉じ、CF4 の供給を停止すると同時に、バルブ21、22を開き、原料ガスとしてTEOSと酸素をそれぞれガス導入口18および19よりバルブ21、22、マスフローコントローラー24、25を通して、処理槽11内に供給した。ここで、TEOSの流量をマスフローコントローラー24により6sccmに制御した。

0028

また、TEOS気化器(図示せず)から処理槽11までの配管を、TEOSの再凝固を防ぐために、95℃に保温した。さらに、ガスの切り替えの間、高周波電力の印加を継続し、プラズマ放電を継続した。酸素の流量はマスフローコントローラー25により、100sccmに制御した。処理槽11内の圧力を、真空排気口17に接続されたコンダクタンスバルブ16を可変することにより、130Paに制御した。

0029

ここで、シリコン酸化膜の堆積が開始する。所定の膜厚100nm成膜後、時刻6において高周波電源12を停止し、バルブ21、22を閉じて原料ガスの供給を停止した。そして、処理槽11内を高真空に排気し、その後大気圧にし、処理槽11を開けて絶縁膜が形成された基板15を取り出した。

0030

試験例1)本発明の絶縁膜の形成方法の第1および第2の例と従来の絶縁膜の形成方法により、成膜パラメーター(ガス流量、圧力、高周波電力、基板温度など)は同一にして、それぞれ図1図2および図4のタイムチャートに基づいて、Siウェハー上に100nmのシリコン酸化膜を堆積し、その上に面積0.005cm2のAl電極をもつMOSキャパシタを作成して特性の比較を行った。なお、すべてのSiウェハーは前処理として、濃硫酸150℃、10分、5%フッ酸、7分の処理と純水洗浄、乾燥を行い、30分程度で絶縁膜の形成を行った。その結果を表1に示す。

0031

0032

表1中、リーク電流は2MVcm-1の電界を加えて測定されたものである。表1に示した結果から明らかなように、本発明の絶縁膜の形成方法の第1の例および第2の例によって形成された絶縁膜は、従来の形成方法によるものより絶縁耐圧が高く、界面準位密度、リーク電流が小さく、非常に良好な電気特性を有していることが確認された。これは薄膜トランジスタ、MISトランジスタなどのゲート絶縁膜として、十分な特性をもつものである。

0033

(試験例2)本発明の絶縁膜の形成方法の第1および第2の例と従来の絶縁膜の形成方法により、成膜パラメーター(ガス流量、圧力、高周波電力、基板温度など)は同一にして、それぞれ図1図2および図4のタイムチャートに基づいて、Siウェハー上に100nmのシリコン酸化膜を堆積し、その上に面積0.005cm2のAl電極をもつMOSキャパシタを作成して、特性の比較を行った。なお、すべてのSiウェハーは前処理を行わずに、絶縁膜の形成を行った。その結果を表2に示す。

0034

0035

表2中、リーク電流は2MVcm-1の電界を加えて測定されたものである。表2に示した結果から明らかなように、本発明の絶縁膜の形成方法を用いれば、前処理としての洗浄は省略可能であることがわかる。

発明の効果

0036

以上説明したように、本発明の絶縁膜の形成方法は、有機シランガスを用い、プラズマCVD法によって基板上に絶縁膜を形成する方法において、フッ素を構成元素に含むガスを処理槽内に供給し、高周波電力を印加し、プラズマ放電を起こすプラズマ処理工程を施した後、絶縁膜を形成する絶縁膜堆積工程を施すことを特徴とする絶縁膜の形成方法であるので、フッ素ラジカルにより大気成分不純物および自然酸化膜を除去でき、さらにその後、基板に吸着したフッ素ラジカルまたはフッ素原子により、その後のプラズマCVD初期の未反応生成物の大部分はガス状の生成物に変えられ、排除されるため、絶縁性や界面特性が改善され、絶縁膜の膜質、特に電気特性を大幅に向上させることができる。従って、低温で良質のゲート絶縁膜が形成でき、とりわけ、低融点の基板を用いた薄膜トランジスタのゲート絶縁膜の形成には有効である。また、基板表面の清浄化が効率的に行えるため、通常行っている前処理の洗浄を省略することが可能になるなどの効果も得られる。

図面の簡単な説明

0037

図1本発明の絶縁膜の形成方法の第1の例を説明するためのタイムチャートである。
図2本発明の絶縁膜の形成方法の第2の例を説明するためのタイムチャートである。
図3絶縁膜の形成方法に用いられるプラズマCVD装置の模式図である。
図4従来の絶縁膜の形成方法を説明するためのタイムチャートである。

--

0038

10…プラズマCVD装置、11…処理槽、12…高周波電源、13…カソード電極、14…試料台、15…基板、16…コンダクタンスバルブ、17…真空排気口、18、19、20…ガス導入口、21、22、23…バルブ、24、25、26…マスフローコントローラー

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