図面 (/)

この項目の情報は公開日時点(1995年8月22日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (19)

目的

ソーナー送受信部における時間遅延方式のディジタル整相回路サンプリング周波数を従来より低くしてハードウェアを減少可能とする。

構成

整相回路遅延回路を、FIR直線位相型ディジタルフィルタ17−1〜17−5により構成する。

効果

FIRフィルタとすることにより、遅延時間をサンプリング周期よりも短い時間単位で設定できるので、従来の整相回路に対して性能を同等とすると、サンプリング周波数の引下げが可能となる。よって、ハードウェア削減が可能である。

概要

背景

水中に音波放射して目標物からの反響音エコー)を受信しこのエコーの方位及び距離を探知するアクティブソーナー装置があり、このアクティブソーナー装置の送信部の概略構成を図14にブロック図として示している。

図において、信号発生器1は放射すべき原信号発振し、この発振信号ディジタル化してテーパー回路2を介して整相回路3へ供給する。

テーパー回路2は送信信号帯域制限を行うものであり、図15(A)に示す原信号(正弦波パルスとする)44に対して、(B)に示す様な特性45を有する窓関数をかけて帯域制限を行うようになっている。尚、正弦波パルスの周波数及びパルス幅、更には窓関数は、コントロール信号CONTROLにより制御自在となっている。

整相回路3においては、入力ディジタル信号複数チャネル(図の例では5つのチャネル)の信号とされると共に、各チャネルの信号の位相を互いにずらす様に位相調整が行われる。

この整相回路3の概略構成は図16に示す如くであり、入力信号に対して各チャネル対応遅延回路8−1〜8−5にて所望の時間の遅延を夫々施して各チャネル毎に位相を調整する。しかる後に、送信ビームサイドローブ抑圧するために、シェーディング係数乗算器9−1〜9−5にて乗算して整相出力を各チャネル毎に導出するようになっている。

これ等各チャネルの整相出力はD/A変換器4−1〜4−5によりアナログ変換され、LPFローパスフィルタ)5−1〜5−5を介してパワーアンプ6−1〜6−7へ入力される。

これ等パワーアンプにより電力増幅された各チャネル信号送波器7−1〜7−5により水中へ送信パルスとして放射されるのである。

図17はアクティブソーナー装置の受信部の概略ブロック図であるが、アクティブソーナー装置に限らず、水中の目標物から放射される音波(目標音)を受信してこの目標物の方位探知をなすパッシブソーナー装置にも適用されるものである。

チャネル対応の受波器36−1〜36−5にて受信されたエコーや目標音はLPF37−1〜37−5を介してA/D変換器38−1〜38−5へ夫々入力されてディジタル変換される。これ等ディジタル信号は整相回路39へ入力されて各チャネルの位相調整が行われ、整相出力となって導出される。この整相回路39も図16の構成と実質的には同一である。

上述した図16に示す構成の整相回路においては、送信ビームや受信ビーム指向性を向上させるためには、各遅延回路8−1〜8−5の遅延時間を高精度に設定する必要がある。

従来のこの遅延回路は半導体メモリ(FIFO:First in First outメモリやRAM:Random Accessメモリ)を用いて構成されており、半導体メモリによる遅延回路にて設定可能な遅延時間は、入力信号のサンプリング周期整数倍となる。従って、整相回路の位相設定精度を向上させるには、このサンプリング周期Tを決定するサンプリング信号の周波数fs を非常に高くすることが必要になる。

そこで、このサンプリング周波数を高くする代わりに、図18に示す如く、遅延回路8−1〜8−5の各入力に補間回路10−1〜10−5を夫々設けて、サンプリング周波数fs そのものは高くせずに、補間回路によりL倍補間(Lは1以上の整数)処理を行うことで、みかけ上のサンプリング周波数の増大を図る方法が用いられている。この補間処理の構成及び原理については、図5を用いて後に詳述する。

概要

ソーナー送受信部における時間遅延方式のディジタル整相回路のサンプリング周波数を従来より低くしてハードウェアを減少可能とする。

整相回路の遅延回路を、FIR直線位相型ディジタルフィルタ17−1〜17−5により構成する。

FIRフィルタとすることにより、遅延時間をサンプリング周期よりも短い時間単位で設定できるので、従来の整相回路に対して性能を同等とすると、サンプリング周波数の引下げが可能となる。よって、ハードウェア削減が可能である。

目的

本発明の目的は、サンプリング周波数を高くすることなく性能向上を図り、回路規模の削減が可能でローコストのソーナーの送受信装置を提供することである。

本発明の他の目的は、送信パルスの帯域を充分に制限可能なソーナーの送信装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
6件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

放射用信号を発振する発振手段と、この発振信号を互いに位相相違する複数チャネルの信号に変換して出力する整相手段とを含み、この整相手段による複数チャネルの信号を送信ビームとして水中へ放射するようにしたソーナー送信装置であって、前記整相手段は前記チャネルに対応して設けられ前記発振信号を夫々遅延する複数の遅延手段を有し、前記遅延手段の各々はディジタルフィルタにより構成されていることを特徴とする送信装置。

請求項2

前記ディジタルフィルタはローパス特性を有する直線位相フィルタであることを特徴とする請求項1記載の送信装置。

請求項3

前記ディジタルフィルタはバンドパス特性を有する直線位相フィルタであることを特徴とする請求項1記載の送信装置。

請求項4

水中の目標物からの複数チャネルの音波を受信して前記チャネルに対応した受信信号の位相の整相をなす整相手段を含むソーナーの受信装置であって、前記整相手段は前記チャネルに対応して設けられ対応受信信号を夫々遅延する複数の遅延手段を有し、前記遅延手段の各々はディジタルフィルタにより構成されていることを特徴とする受信装置。

技術分野

0001

本発明はソーナー送受信装置に関し、特にアクティブソーナーの送受信装置及びパッシブソーナー受信装置における送受信ビーム位相を整形す整相回路に関するものである。

背景技術

0002

水中に音波放射して目標物からの反響音エコー)を受信しこのエコーの方位及び距離を探知するアクティブソーナー装置があり、このアクティブソーナー装置の送信部の概略構成図14ブロック図として示している。

0003

図において、信号発生器1は放射すべき原信号発振し、この発振信号ディジタル化してテーパー回路2を介して整相回路3へ供給する。

0004

テーパー回路2は送信信号帯域制限を行うものであり、図15(A)に示す原信号(正弦波パルスとする)44に対して、(B)に示す様な特性45を有する窓関数をかけて帯域制限を行うようになっている。尚、正弦波パルスの周波数及びパルス幅、更には窓関数は、コントロール信号CONTROLにより制御自在となっている。

0005

整相回路3においては、入力ディジタル信号複数チャネル(図の例では5つのチャネル)の信号とされると共に、各チャネルの信号の位相を互いにずらす様に位相調整が行われる。

0006

この整相回路3の概略構成は図16に示す如くであり、入力信号に対して各チャネル対応遅延回路8−1〜8−5にて所望の時間の遅延を夫々施して各チャネル毎に位相を調整する。しかる後に、送信ビームサイドローブ抑圧するために、シェーディング係数乗算器9−1〜9−5にて乗算して整相出力を各チャネル毎に導出するようになっている。

0007

これ等各チャネルの整相出力はD/A変換器4−1〜4−5によりアナログ変換され、LPFローパスフィルタ)5−1〜5−5を介してパワーアンプ6−1〜6−7へ入力される。

0008

これ等パワーアンプにより電力増幅された各チャネル信号送波器7−1〜7−5により水中へ送信パルスとして放射されるのである。

0009

図17はアクティブソーナー装置の受信部の概略ブロック図であるが、アクティブソーナー装置に限らず、水中の目標物から放射される音波(目標音)を受信してこの目標物の方位探知をなすパッシブソーナー装置にも適用されるものである。

0010

チャネル対応の受波器36−1〜36−5にて受信されたエコーや目標音はLPF37−1〜37−5を介してA/D変換器38−1〜38−5へ夫々入力されてディジタル変換される。これ等ディジタル信号は整相回路39へ入力されて各チャネルの位相調整が行われ、整相出力となって導出される。この整相回路39も図16の構成と実質的には同一である。

0011

上述した図16に示す構成の整相回路においては、送信ビームや受信ビーム指向性を向上させるためには、各遅延回路8−1〜8−5の遅延時間を高精度に設定する必要がある。

0012

従来のこの遅延回路は半導体メモリ(FIFO:First in First outメモリやRAM:Random Accessメモリ)を用いて構成されており、半導体メモリによる遅延回路にて設定可能な遅延時間は、入力信号のサンプリング周期整数倍となる。従って、整相回路の位相設定精度を向上させるには、このサンプリング周期Tを決定するサンプリング信号の周波数fs を非常に高くすることが必要になる。

0013

そこで、このサンプリング周波数を高くする代わりに、図18に示す如く、遅延回路8−1〜8−5の各入力に補間回路10−1〜10−5を夫々設けて、サンプリング周波数fs そのものは高くせずに、補間回路によりL倍補間(Lは1以上の整数)処理を行うことで、みかけ上のサンプリング周波数の増大を図る方法が用いられている。この補間処理の構成及び原理については、図5を用いて後に詳述する。

発明が解決しようとする課題

0014

この様に、従来の整相回路においては、整相回路の性能を向上させるためには、サンプリング周波数を高くする必要があるが、サンプリング周波数を高くすると、高速動作を要する回路及び素子が必要となり、回路設計が困難となると共に、コストアップ要因ともなる。

0015

そこで、上述した補間回路を用いれば、サンプリング周波数を引下げることができるが、補間回路を設ける必要があって回路規模が増大するという欠点がある。

0016

またアクティブソーナー送信部では、テーパー回路を用いて送信パルスの帯域制限を行っているが、充分な帯域制限ができないという欠点もある。

0017

本発明の目的は、サンプリング周波数を高くすることなく性能向上を図り、回路規模の削減が可能でローコストのソーナーの送受信装置を提供することである。

0018

本発明の他の目的は、送信パルスの帯域を充分に制限可能なソーナーの送信装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0019

本発明によるソーナーの送信装置は、放射用信号を発振する発振手段と、この発振信号を互いに位相が相違する複数チャネルの信号に変換して出力する整相手段とを含み、この整相手段による複数チャネルの信号を送信ビームとして水中へ放射するようにしたソーナーの送信装置であって、前記整相手段は前記チャネルに対応して設けられ前記発振信号を夫々遅延する複数の遅延手段を有し、前記遅延手段の各々はディジタルフィルタにより構成されていることを特徴としている。

0020

本発明による他のソーナーの送信装置は、前記ディジタルフィルタはバンドパス特性を有する直線位相フィルタであることを特徴としている。本発明によるソーナーの受信装置は、水中の目標物からの複数チャネルの音波を受信して前記チャネルに対応した受信信号の位相の整相をなす整相手段を含むソーナーの受信装置であって、前記整相手段は前記チャネルに対応して設けられ対応受信信号を夫々遅延する複数の遅延手段を有し、前記遅延手段の各々はディジタルフィルタにより構成されていることを特徴としている。

0021

以下、図面を参照しつつ本発明の実施例について説明する。

0022

図1は本発明の一実施例における整相回路のブロック図であり、図16の遅延回路8−1〜8−5の代りにLPF特性を有するFIR(有限インパルス応答型)直線位相ディジタルフィルタ17−1〜17−5を用いている。

0023

図2はこのFIR直線位相ディジタルフィルタの原理図であり、Z-1で示される遅延素子12は1クロックの遅延素子であってシフトレジスタ等により実現される。フィルタ係数h(i)は係数乗算器13により各遅延素子出力と乗算された後、加算器14により加算されフィルタ出力となる。尚、iは0〜Mの整数とする。

0024

フィルタ係数h(i)を図3(A)に示し、このFIRフィルタ周波数特性図3(B)に示しており、LPF特性となっているものとする。

0025

アクティブソーナーの送信部(図14参照)のディジタル部のサンプリング周波数をfs とし、FIRフィルタで設定する遅延時間をサンプリング周期の1/L、すなわち1/(Lfs )としたとき、FIRフィルタのサンプリング周波数をLfs として図3(B)の周波数特性を有するようなFIRディジタルフィルタを設計し、図4に示すようにL個に分割して得られたフィルタサブフィルタ#0〜#L−1)を、FIRフィルタとして使用するのである。

0026

このL個のサブフィルタの各々の出力信号時間差は1/(Lfs )となっており、しかも遅延素子12の動作クロックはfs となっているために、整相回路の前後の回路のサンブリング周波数はfs でありながら、1/fs よりも短い遅延時間を得ることが可能となっている。その結果として、装置全体のサンプリング周波数を下げることができ、ハードウェア規模の削減ができることになるのである。

0027

以下、FIR型ディジタルフィルタ図4のサブフィルタ#0〜#L−1にL分割する設計方法につき説明するが、その前に、従来技術で述べたL倍補間回路の構成と原理とについて説明する。

0028

図5(A)はその原理的構成図であり、(B)〜(E)にその動作原理波形を示している。(A)に示す如く、L倍補間回路は挿入部22とLPF23との直列回路にて構成される。

0029

L倍補間回路の入力信号は(B)に示すアナログ信号サンプリングした時系列データであり、x(nT)と表記できる。ここに、n=0,1,2,………,Tはサンプリング周期である。(C)にその波形を示す。

0030

L倍補間回路の零挿入部22では、時系列データx(nT)へ零データを挿入してサンプリング周波数をL倍とした(D)に示すデータv(nT’)が生成される。この場合のサンプリング周期はT/Lとなる。

0031

このデータv(nT’)は、n=0,±L,±2L,±3L,………のとき、x(nT/L)であり、その他のnのときには0となる。尚、T’は零データ挿入後のサンプリング周期であり、Lは補間倍数である。

0032

L倍補間回路のLPF23における出力信号y(nT’)を計算により推定することにする。このy(nT’)は零挿入部22にて零補間を行った時間点における各時系列点の信号であり、図5(E)に示すものである。

0033

LPFの形式は前述の如くFIR型ディジタルフィルタとし、その出力信号は、
y(nT’)=Σh(k)・v{(n−k)T’}…………(1)
となる。ここに、Σはk=0〜Mの総和を示し、h(k)はFIRフィルタ係数、MはFIRフィルタ次数であり、(M+1)がLの整数倍になる様に設計されるものとする。

0034

尚、FIRフィルタは、フィルタ係数が偶対象の場合には、直線位相特性を有するフィルタとなることが知られている。

0035

上式(1)において、n=0とすると、
y(0)=Σh(k)・v(−kT’)
=h(0)v(0)+h(1)v(−T’)+……+
h(L)v(−LT’)+……+h(2L)v(−2LT’)+
……+h(M−L+1)v{(M−L+1)T’}+……+
h(M)v(−MT’)……(2)
となる。

0036

ここで、上記した如くn=0,±L,±2L,±3L,………以外のときは、v(nT’)=0となるので、(2)式は、
y(0)=h(0)v(0)+h(L)v(−LT’)+
h(2L)v(−2LT’)+………+
h(M−L+1)v{(M−L+1)T’} ………(3)
となる。

0037

更に、v(nT’)=x(nT/L)であるから、(3)式は、
y(0)=h(0)x(0)+h(L)x(−T)+h(2L)x(2LT)
+………+h(M−L+1)x{(M−L+1)T/L}
=Σh(kL)・x(−kT)………(4)
となる。ここに、Σはk=0〜(M−L+1)/Lの総和である。

0038

同様に、n=1,2,………,L−1,L,L+1とすると、
y(T’)=Σh(kL+1)x(−kT)…………(5)
y(2T’)=Σh(kL+2)x(−kT)………(6)
………
y{(L−1)T’}=Σh(kL+L−1)x(−kT)……(7)
y(LT’)=Σh{(k+1)L}x(−kT)
=Σh(kL)x(−kT+T) ………(8)
y{(L+1)T’}=Σh(kL)x(−kT+2T)………(9)
と表される。尚、上記(5)〜(9)式において、Σはk=0〜(M−L+1)/Lの総和である。

0039

以上のことから、図5(A)に示すL倍補間回路は、零挿入回路22を省略した式(4)〜(7)に示す様にL個のFIR型フィルタによるサイクリック演算と等価であることが判る。

0040

このL個のFIR型フィルタを、図4に示す如く、サブフィルタ#0〜#(L−1)として分割して示し、これ等サブフィルタ#0〜#(L−1)のフィルタ係数は、
hs (k)=h(kL+s)
となる。ここに、k=0〜(M−L+1)/L,sはサブフィルタ番号であって0〜L−1である。

0041

サブフィルタによるL倍補間回路のブロックが図6に示されており、そのシグナルフロー図4に示したものであり、また、その計算式は、
y{(nL+i)T’}
=Σh0 (k)・x(nT) i=0の場合
=Σh1 (k)・x(nT) i=1の場合
………
=ΣhL-1 (k)・x(nT) i=L−1の場合
となる。Σはk=0〜(M+L−1)/Lの総和である。

0042

図4に示すこのサブフィルタによるL倍補間回路では、零挿入が省略されているので、入力データ31のサンプリング周期Tと出力データ32のサンプリング周期T’とが異なることになる。この入出力サンプリング周期の差は、サンプリングの演算を周期T内にL回行うことで整合可能となっている。

0043

図6において、各サブフィルタの出力データのサンプリング周波数は1/Tであるのに対し、出力信号はL個のフィルタの出力を交互に並べた時系列データであるためにサンプリング周波数は1/T’=1/(LT)となっている。

0044

各サブフィルタ#0〜#(L−1)18〜20の各出力をy0 ,y1 ,y2 ,………,yL-1 とし、個別に出力するようにした場合のブロックを図7に示している。

0045

このサブフィルタの各出力は、
ys (nT)=Σhs (k)・x(nT)
となる。ys はサブフィルタ#sの出力、Σはk=0〜(M+1−L)/Lの総和である。

0046

各サブフィルタの出力33〜35はL倍補間回路の出力y{(nL+1)T’}を1/L間引きした信号に等しい。よって、サブフィルタはL倍補間回路のLPFの特性(通過帯域減衰域、その他)を受け継いでいることになる。

0047

更に、各サブフィルタの出力33〜35には、時間T’づつの時間差があり、この時間差を利用して入力信号のサンプリング周期よりも短い遅延時間を作り出す遅延回路が構成できることになるのである。

0048

尚、L倍補間回路のサブフィルタのために、サブフィルタを単に遅延回路として用いる場合には遅延フィルタと呼ぶものとする。

0049

次に、図17に示したアクティブソーナー及びパッシブソーナーの受信部の整相回路39に対しても、同様に上述したFIR型のディジタルフィルタを用いて遅延特性及び補間特性を持たせることができるものである。

0050

以上の実施例においては、アクティブソーナー送信装置の整相回路の遅延回路に、LPF特性を有するFIRフィルタを用いたが、このFIRフィルタにBPF(バンドパスフィルタ)特性を持たせて、送信パルスの帯域幅を減少させる場合について説明する。

0051

図8にこの場合のブロック図を示しており、整相回路の遅延回路をBPF特性のFIRフィルタ46−1〜46−5とし、そのフィルタ特性制御信号CONTROLにより、送信パルスの周波数及びパルス幅の可変に応じて切替え可能としている。

0052

例えば、送信周波数が4周波数あるとして、各周波数をF1,F2,F3,F4とすると、FIRフィルタ特性を制御信号CONTROLにより、図9に示すバンドパス特性47,48,49,50の1つの特性に全て切替えることによって、送信パルスの帯域を狭めて送信パルスが他の周波数チャネル干渉するのを防止することができる。

0053

BPF特性の切替え方法としては、各FIRフィルタ係数h(i)を切替えることにより行うことができ、ROM等のメモリに予めフィルタ係数h(i)を各フィルタ毎に、また各特性毎に格納しておき、制御信号にてROMの読出しを切替えれば良い。

0054

図10は信号発生器1(図14参照)が発生する原信号の正弦波パルスの周波数スペクトラムFFT分析結果を示しており、図11はテーパー回路2(図14参照)により窓関数をかけた後の正弦波パルスのFFT分析結果を示す。このテーパー回路2の作用により正弦波パルスの基本周波数を中心とするサイドローブは確かに減少してはいるが、十分ではない。

0055

そこで、整相回路3を図1のFIR型ディジタルにて構成した場合には、そのFIRフィルタ出力におけるFFT分析結果は図12の如くなってサイドロープがほぼ完全に取除かれることになる。

0056

次に、図14のテーパー回路2を省略して、整相回路3のFIR型フィルタに図8,9の如くBPF特性を持たせたものとすると、フィルタ出力のFFT分析結果は図13の如くなる。すなわち、FIRフィルタにBPF特性を持たせると、テーパー回路を省略しても、サイドローブが効果的に除去可能となるのである。

発明の効果

0057

叙上の如く、本発明によれば、FIRフィルタによる遅延回路を用いて整相回路を構成することにより、装置全体のサンプリング周波数を従来の数分の1に低下させることができ、よってハードウェア規模の削減が可能となるという効果がある。

0058

また、アクティブソーナーの送信部にBPF特性のFIRフィルタを用いれば、送信パルスの帯域を効果的に制限することができ、よってテーパー回路を省略することも可能となる。

図面の簡単な説明

0059

図1本発明の一実施例の整相回路のブロック図である。
図2図1のブロックのFIRフィルタの回路図である。
図3(A)は図2のFIRフィルタのフィルタ係数を示す図、(B)は同じくFIRフィルタの周波数特性図である。
図4図2のFIRフィルタの具体的シグナルフローを示すブロック図である。
図5(A)はL倍補間回路の原理を示す構成図、(B)〜(E)はその動作を説明するための図である。
図6FIRフィルタのサブフィルタによるL倍補間の機能を示す図である。
図7FIRフィルタのサブフィルタによる遅延特性を示す図である。
図8本発明の他の実施例の整相回路のブロック図である。
図9図8のFIRフィルタのBPF特性例を示す図である。
図10送信パルスのための原信号のFFT分析結果を示す図である。
図11図10の特性を有する原信号のテーパー回路を経た出力信号のFFT分析結果を示す図である。
図12図11の特性を有する信号のFIRフィルタによる整相回路を経た出力信号のFFT分析結果を示す図である。
図13送信パルスのための原信号をテーパー回路を介さずに、BPF特性を有するFIRフィルタによる整相回路を経た出力信号のFFT分析結果を示す図である。
図14アクティブソーナーの送信部の一般的ブロック図である。
図15(A)はアクテイブソーナーの送信パルスの波形図、(B)はテーパー回路による窓関数を施した場合の送信パルスの波形図である。
図16図14の整相回路の構成図である。
図17アクティプソーナー及びパッシブソーナーの受信部の一般的ブロック図である。
図18アクティプソーナーの送信部の整相回路の他の一般的構成図である。

--

0060

1信号発生器
2テーパー回路
3,39整相回路
4−1〜4−5 D/A変換器
5−1〜5−5LPF
6−1〜6−5パワーアンプ
7−1〜7−5送波器
12遅延素子
13フィルタ係数乗算器
14加算器
17−1〜17−5 LPF特性のFIRフィルタ
46−1〜46−5 BPF特性のFIRフィルタ

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

  • 株式会社IHIの「 時間差測定装置及び到来方向推定装置」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】外乱の影響を従来よりも抑制して到来時間差を求める。【解決手段】所定距離を隔てて設けられ、所定の伝搬路から到来した受信波を受信することにより一対の受信信号を各々出力する一対の受信部と、一対の受信... 詳細

  • 古野電気株式会社の「 水中探知装置、水中探知方法およびプログラム」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】海底付近からのエコーに基づく受信信号に対して適切にゲイン調整を行うことにより、海底付近の画像をエコーレベルに応じてより適正に表示させることが可能な水中探知装置、水中探知方法およびプログラムを提... 詳細

  • 日本電気株式会社の「 画像生成装置、画像生成方法及びプログラム」が 公開されました。( 2020/10/29)

    【課題】水中画像を精度よく表示する画像を生成する装置を提供する。【解決手段】画像生成装置は、ビームの発射位置から前記ビームを反射する反射面までの距離を検出する検出部と、距離の分布に基づいて、所定の割合... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ