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技術 超音波モータ

出願人 株式会社ニコン
発明者 高木忠雄
出願日 1994年1月31日 (26年5ヶ月経過) 出願番号 1994-009823
公開日 1995年8月18日 (24年10ヶ月経過) 公開番号 1995-222467
状態 特許登録済
技術分野 超音波モータ、圧電モータ、静電モータ
主要キーワード 変位吸収部材 棒状弾性体 圧電リニアモータ 相対移動部材 複合振動 かい木 運動部材 時間的位相差
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図面 (10)

目的

弾性体の所定部分に生ずる微小振幅振動を効果的に伝達して、表面の軟らかい相対運動部材であっても駆動を可能にする。

構成

弾性体11と,弾性体11に結合して、その弾性体11に縦振動モード屈曲振動モードとを調和的に発生させ、弾性体11の所定部分に楕円運動を生じさせる圧電体12,13と,弾性体11の所定部分に接して、楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材21と,第1の回転部材21によって回転駆動される相対運動部材31とを有する。

概要

背景

図8は、リニア型超音波モータの従来例を示す図である。従来のリニア型超音波モータは、棒状弾性体101の一端側に加振用の変成器102が配置され、他端側に制振用の変成器103が配置されている。各変成器102,103には、振動子102a,103aが接合されている。加振用の振動子102aに発振器102bから交流電圧印加して棒状弾性体101を振動させ、この振動が棒状弾性体101を伝播することにより進行波となる。この進行波により、棒状弾性体101に加圧接触された移動体104が駆動される。

一方、棒状弾性体101の振動は、制振用の変成器103を通じて振動子103aに伝えられ、この振動子103aによって振動エネルギー電気エネルギーに変換される。この振動子103aに接続された負荷103bにより電気エネルギーを消費することにより振動を吸収する。この制振用の変成器103により、棒状弾性体101の端面の反射を抑制して、棒状弾性体101の固有モード定在波の発生を防いでいる。

図8のリニア型超音波モータは、移動体104の移動範囲だけ、棒状弾性体101の長さが必要であり、その棒状弾性体101の全体を加振しなければならず、装置が大型化するとともに、固有モードの定在波の発生を防止するために、制振用の変成器103などが必要となる、という問題があった。

このような問題を解決するために、自走式の超音波モータが種々提案されており、例えば、「第5回電磁力関連のダイナミックスシンポジウム講演論文集」の「222光ピックアップ移動を目的とした圧電リニアモータ」に記載されている「異形縮退縦L1−屈曲B4モード・平板モータ」が知られている。

図9は、異形縮退縦L1−屈曲B4モード・平板モータの従来例を示す模式図であって、図9(A)は正面図、図9(B)は側面図、図9(C)は平面図である。弾性体1は、矩形平板状基礎部1aと、その基礎部1aの一方の面に形成された突起部1b,1cとから構成されている。圧電素子2,3は、弾性体1の基礎部1aの他方の面に貼付され、縦振動L1モードと屈曲振動B4モードを発生させる素子である。弾性体1の突起部1b,1cは、基礎部1aに発生する屈曲振動B4モードの腹の位置に設けられており、ガイドレール等の相対運動部材(不図示)に押し付けられる。

概要

弾性体の所定部分に生ずる微小振幅の振動を効果的に伝達して、表面の軟らかい相対運動部材であっても駆動を可能にする。

弾性体11と,弾性体11に結合して、その弾性体11に縦振動モード屈曲振動モードとを調和的に発生させ、弾性体11の所定部分に楕円運動を生じさせる圧電体12,13と,弾性体11の所定部分に接して、楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材21と,第1の回転部材21によって回転駆動される相対運動部材31とを有する。

目的

本発明の目的は、前述の課題を解決し、弾性体の所定部分に生ずる微小な振幅の振動を効果的に伝達して、表面の軟らかい相対運動部材であっても容易に駆動できる超音波モータを提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

弾性体と;前記弾性体に結合して、その弾性体に縦振動モード屈曲振動モードとを調和的に発生させ、前記弾性体の所定部分に楕円運動を生じさせる電気機械変換素子と;前記弾性体の所定部分に接して、前記楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材と;を有することを特徴とする超音波モータ

請求項2

弾性体と;前記弾性体に結合して、その弾性体に縦振動モードと屈曲振動モードとを調和的に発生させ、前記弾性体の所定部分に楕円運動を生じさせる電気機械変換素子と;前記弾性体の所定部分に接して、前記楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材と;前記第1の回転部材によって回転駆動される相対運動部材と;を有することを特徴とする超音波モータ。

請求項3

請求項2に記載の超音波モータにおいて、前記相対回転部材は、その表面硬度が前記弾性体の所定部分に生ずる楕円運動によっては直接駆動できず、前記第1の回転部材により駆動できる程度の硬さであることを特徴とする超音波モータ。

請求項4

請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、前記第1の回転部材を支持する第1の支持部材と;前記弾性体を支持する第2の支持部材と;前記弾性体と前記第1の回転部材とを接する方向に加圧する加圧部材と;を有することを特徴とする超音波モータ。

請求項5

請求項2又は請求項3に記載の超音波モータにおいて、前記弾性体の所定部分に接して、前記楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材と;前記第1の回転部材と共に前記相対運動部材を挟むように配置された第2の回転部材と;前記第1及び第2の回転部材を支持する第1の支持部材と;前記弾性体を支持する第2の支持部材と;前記弾性体と前記第1の回転部材とが接触する方向に加圧する加圧部材と;を有することを特徴とする超音波モータ。

請求項6

請求項2〜請求項5のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、前記第1及び/又は第2の回転部材は、前記相対運動部材の位置を規制するガイド部を有することを特徴とする超音波モータ。

請求項7

請求項6に記載の超音波モータにおいて、前記第1及び/又は第2の回転部材のガイド部は、前記相対運動部材の外形に対応した溝部であることを特徴とする超音波モータ。

請求項8

請求項2〜請求項7のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、前記第1及び/又は第2の回転部材は、前記相対運動部材の圧縮撓みを吸収できる方向に変位できる変位吸収手段を有することを特徴とする超音波モータ。

請求項9

請求項8に記載の超音波モータにおいて、前記変位吸収部材は、前記第1の支持部材に形成され、前記第1及び/又は第2の回転部材を前記変位の方向に移動可能に案内するガイド部と;前記第1及び/又は第2の回転部材を前記変位とは逆方向に付勢する付勢部材と;を有することを特徴とする超音波モータ。

技術分野

0001

本発明は、棒状弾性体楕円運動を発生させて駆動力を得る超音波モータに関し、特に、縦振動モード屈曲振動モード2相駆動する超音波モータに関するものである。

背景技術

0002

図8は、リニア型超音波モータの従来例を示す図である。従来のリニア型超音波モータは、棒状弾性体101の一端側に加振用の変成器102が配置され、他端側に制振用の変成器103が配置されている。各変成器102,103には、振動子102a,103aが接合されている。加振用の振動子102aに発振器102bから交流電圧印加して棒状弾性体101を振動させ、この振動が棒状弾性体101を伝播することにより進行波となる。この進行波により、棒状弾性体101に加圧接触された移動体104が駆動される。

0003

一方、棒状弾性体101の振動は、制振用の変成器103を通じて振動子103aに伝えられ、この振動子103aによって振動エネルギー電気エネルギーに変換される。この振動子103aに接続された負荷103bにより電気エネルギーを消費することにより振動を吸収する。この制振用の変成器103により、棒状弾性体101の端面の反射を抑制して、棒状弾性体101の固有モード定在波の発生を防いでいる。

0004

図8のリニア型超音波モータは、移動体104の移動範囲だけ、棒状弾性体101の長さが必要であり、その棒状弾性体101の全体を加振しなければならず、装置が大型化するとともに、固有モードの定在波の発生を防止するために、制振用の変成器103などが必要となる、という問題があった。

0005

このような問題を解決するために、自走式の超音波モータが種々提案されており、例えば、「第5回電磁力関連のダイナミックスシンポジウム講演論文集」の「222光ピックアップ移動を目的とした圧電リニアモータ」に記載されている「異形縮退縦L1−屈曲B4モード・平板モータ」が知られている。

0006

図9は、異形縮退縦L1−屈曲B4モード・平板モータの従来例を示す模式図であって、図9(A)は正面図、図9(B)は側面図、図9(C)は平面図である。弾性体1は、矩形平板状基礎部1aと、その基礎部1aの一方の面に形成された突起部1b,1cとから構成されている。圧電素子2,3は、弾性体1の基礎部1aの他方の面に貼付され、縦振動L1モードと屈曲振動B4モードを発生させる素子である。弾性体1の突起部1b,1cは、基礎部1aに発生する屈曲振動B4モードの腹の位置に設けられており、ガイドレール等の相対運動部材(不図示)に押し付けられる。

発明が解決しようとする課題

0007

しかし、前述した図9のモータでは、弾性体1の所定部分に生ずる楕円運動の振動振幅は、一般的に数μm程度であり、大きくても10μm以下であるので、相対運動部材として、例えば、表面の軟らかい光ファイバー等を被駆動物とする場合には、弾性体1の所定部分によって、その相対運動部材を直接駆動することができない、という問題があった。

0008

本発明の目的は、前述の課題を解決し、弾性体の所定部分に生ずる微小振幅の振動を効果的に伝達して、表面の軟らかい相対運動部材であっても容易に駆動できる超音波モータを提供することである。

課題を解決するための手段

0009

前記課題を解決するために、本発明による超音波モータの第1の解決手段は、弾性体(11)と,前記弾性体に結合して、その弾性体に縦振動モードと屈曲振動モードとを調和的に発生させ、前記弾性体の所定部分に楕円運動を生じさせる電気機械変換素子(12,13)と,前記弾性体の所定部分に接して、前記楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材(21)とを有することを特徴としている。

0010

第2の解決手段は、弾性体(11)と,前記弾性体に結合して、その弾性体に縦振動モードと屈曲振動モードとを調和的に発生させ、前記弾性体の所定部分に楕円運動を生じさせる電気機械変換素子(12,13)と,前記弾性体の所定部分に接して、前記楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材(21)と,前記第1の回転部材によって回転駆動される相対運動部材(31)とを有することを特徴としている。

0011

第3の解決手段は、第2の解決手段の超音波モータにおいて、前記相対回転部材は、その表面硬度が前記弾性体の所定部分に生ずる楕円運動によっては直接駆動できず、前記第1の回転部材により駆動できる程度の硬さであることを特徴としている。

0012

第4の解決手段は、第1〜第3のいずれか1つの解決手段の超音波モータにおいて、前記第1の回転部材を支持する第1の支持部材(23)と,前記弾性体を支持する第2の支持部材(24)と,前記弾性体と前記第1の回転部材とを接する方向に加圧する加圧部材(25)とを有することを特徴としている。

0013

第5の解決手段は、第2又は第3の解決手段の超音波モータにおいて、前記弾性体の所定部分に接して、前記楕円運動による変位を取り出す第1の回転部材(21)と,前記第1の回転部材と共に前記相対運動部材を挟むように配置された第2の回転部材(22)と,前記第1及び第2の回転部材を支持する第1の支持部材(23)と,前記弾性体を支持する第2の支持部材(24)と,前記弾性体と前記第1の回転部材とが接触する方向に加圧する加圧部材(25)とを有することを特徴としている。

0014

第6の解決手段は、第2〜第5のいずれか1つの解決手段の超音波モータにおいて、前記第1及び/又は第2の回転部材は、前記相対運動部材の位置を規制するガイド部を有することを特徴としている。

0015

第7の解決手段は、第6の解決手段の超音波モータにおいて、前記第1及び/又は第2の回転部材のガイド部は、前記相対運動部材の外形に対応した溝部(21a,22a)であることを特徴としている。

0016

第8の解決手段は、第2〜第7のいずれか1つの解決手段の超音波モータにおいて、前記第1及び/又は第2の回転部材は、前記相対運動部材の圧縮撓みを吸収できる方向に変位できる変位吸収手段を有することを特徴としている。

0017

第9の解決手段は、第8の解決手段の超音波モータにおいて、前記変位吸収部材は、前記第1の支持部材に形成され、前記第1及び/又は第2の回転部材を前記変位の方向に移動可能に案内するガイド部(23a)と,前記第1及び/又は第2の回転部材を前記変位とは逆方向に付勢する付勢部材(25)とを有することを特徴としている。

0018

本発明によれば、弾性体に生ずる微小な楕円運動は、回転部材を介して、相対運動部材に伝達されるので、微小な振幅の振動は、相対運動部材に効果的に伝達され、表面の軟らかい相対運動部材の駆動が可能となる。

0019

(実施例1)以下、図面等を参照して、実施例につき、さらに詳細に説明する。図1は、本発明による超音波モータの第1の実施例を示した模式図である。弾性体11は、基礎部11aと、2つの突起部11b,11cとを有し、その基礎部11aには、縦振動L1モードと屈曲振動B4モードとを発生させるための圧電素子12,13が配置されている。各要素の機能は、前述した図9に示したものと同様である。この実施例では、圧電素子12,13は、図2(D)のように、分極されており、後述する図3(A)のような2相の入力電圧A,Bが印加される。

0020

回転部材21(21−1,21−2),22(22−1,22−2)は、円筒又は円柱形状をしており、固定部26に固定された支持部材23(23−1,23−2)に、回転自在に支持されている。回転部材21(21−1,21−2)は、上下(相対運動部材31の撓む方向)に変位できるように、支持部材23(23−1,23−2)の長孔23a−1,23a−2によって支持されている。この回転部材21−1,21−2は、弾性体11の突起部11b,11cに接している。そして、回転部材21,22の間には、被駆動物となる相対運動部材31が挟まれている。

0021

相対運動部材31は、表面が軟らかい物質、例えば、軟らかい樹脂、軟らかい金属又は軟らかい木材若しくは紙などの有機物質などからなる部材、又は表面に前記軟らかい物質の層を持つ部材などが適用され、その形状は紐状、糸状、シート状、カード状、ブロック状などを問わない。また、相対運動部材31は、プランジャのような棒であり、その先端で被駆動物を駆動するようにしてもよい。具体的には、軟らかい樹脂によって被覆された光ファイバなどが例にあげられる。第1の実施例の超音波モータは、光ファイバ31を移動させ、その光ファイバ31を他の光ファイバ32の端部に設けられたコネクタ33によって結合する用途に使用される。

0022

回転部材21は、弾性体11に発生する楕円運動を効率よく取り出すために、少なくともその表面を樹脂によって構成するとよい。また、回転部材21は、その表面を金属により構成する場合には、弾性体11の回転部材21と接する部分に樹脂層などを形成するようにしてもよい。

0023

加圧部材25(25−1,25−2)は、固定部26に固定された支持部材24(24−1,24−2)の鍔部24a(24a−1,24a−2)と、弾性体11に設けられた張り出し部11d,11e(図2参照)との間に配置され、弾性体11を相対運動部材31に加圧する。

0024

図2に示すように、この超音波モータは、2つの圧電素子12,13に高周波電圧A,Bを印加することによって、屈曲振動と縦振動との複合振動を起こし、これにより突起部11b,11cとの先端に楕円運動を発生させ、駆動力を発生させる構成になっている。ここで、Gはグランドである。また、2つの圧電素子12,13は、互いに極性が同一方向になるように分極され、高周波電圧A,Bは、π/2の時間的位相差を有している。なお、2つの圧電素子12,13の分極は互いに逆方向であってもよい。

0025

図3(A)は、超音波モータに入力される2相の高周波電圧A,Bの時間的変化をt1〜t9で示している。図3(A)の横軸は、高周波電圧の実効値を示している。図3(B)は、超音波モータの断面の変形の様子を示し、超音波モータに発生する屈曲振動の時間的変化(t1〜t9)を示している。図3(C)は、超音波モータの断面の変形の様子を示し、超音波モータに発生する縦振動の時間的変化(t1〜t9)を示している。図3(D)は、超音波モータの突起部11b,11cとに発生する楕円運動の時間的変化(t1〜t9)を示している。

0026

次に、この実施例の超音波モータの動作を、時間的変化(t1〜t9)ごとに説明する。時間t1において、図3(A)に示すように、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の正の電圧を発生する。図3(B)に示すように、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消し合い、質点Y1とZ1とが振幅となる。また、図3(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる縦振動は伸張する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で示されるように、節Xを中心にして最大の伸長を示す。その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点Y1とY2との運動の合成が質点Yの運動となり、また、質点Z1とZ2との運動の合成が質点Zの運動となる。

0027

時間t2において、図3(A)に示すように、高周波電圧Bは零となり、高周波電圧Aは正の電圧を発生する。図3(B)に示すように、高周波電圧Aによる屈曲運動が発生し、質点Y1が正方向に振幅し、質点Z1が負方向に振幅する。また、図3(C)に示すように、高周波電圧Aによる縦振動が発生し、質点Y2と質点Z2とが時間t1のときよりも縮む。その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t1のときよりも右回りに移動する。

0028

時間t3において、図3(A)に示すように、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図3(B)に示すように、高周波電圧A及びBによる屈曲運動が合成されて増幅され、質点Y1が時間t2のときよりも正方向に増幅され、最大の正の振幅値を示す。質点Z1が時間t2のときよりも負方向に増幅され、最大の負の振幅値を示す。また、図3(C)に示すように、高周波電圧A及びBによる縦振動が互いに打ち消しあい、質点Y2とZ2とが元の位置に戻る。その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t2のときよりも右回りに移動する。

0029

時間t4において、図3(A)に示すように、高周波電圧Aは零となり、高周波電圧Bは負の電圧を発生する。図3(B)に示すように、高周波電圧Bによる屈曲運動が発生し、質点Y1は時間t3のときよりも振幅が低下し、質点Z1時間t3のときよりも振幅が低下する。また、図3(C)に示すように、高周波電圧Bによる縦振動が発生し、質点Y2とZ2が収縮する。その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t3のときよりも右回りに移動する。

0030

時間t5において、図3(A)に示すように、高周波電圧Aは負の電圧を発生し、同様に高周波電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図3(B)に示すように、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消し合い、質点Y1とZ1とが振幅零となる。また、図3(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる縦振動は収縮する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で示されるように、節Xを中心にして最大の収縮を示す。その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t4のときよりも右回りに移動する。

0031

時間t6〜t9に変化するにしたがって、上述の原理と同様に屈曲振動及び縦振動が発生し、その結果、図3(D)に示すように、質点Y及び質点Zが右回りに移動し、楕円運動をする。以上の原理により、この超音波モータは、突起部11a,11bとの先端に楕円運動を発生させ、駆動力を発生させる構成となっている。従って、突起部11b,11cの先端を、加圧部材25によって回転部材21に加圧すると、回転部材21が回転して、回転部材21と回転部材22との間に挟まれた、相対運動部材31が移動する。

0032

(第2の実施例)図4は、本発明による超音波モータの第2の実施例を示した模式図である。なお、第1の実施例と同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明は省略する。第2の実施例では、第1の実施例の超音波モータにおける回転部材22−1,22−2を省略したものである。第2の実施例は、相対運動部材31と固定部26との間の摩擦力が小さい場合に適用され、小型化、低コスト化が図れるという利点がある。

0033

(第3の実施例)図5は、本発明による超音波モータの第3の実施例を示した模式図である。第3の実施例では、第1の実施例の超音波モータにおける回転部材21−1,21−2,22−1,22−2に、それぞれガイド部21a−1,21a−2,22a−1,22a−2(21a−1,22a−1は不図示)を設けたものである。第3の実施例は、相対運動部材31の位置を規定できる利点がある。ガイド部の形状は、相対運動部材31の外形に対応した形状であれば、特に限定されない。

0034

(第4の実施例)図6は、本発明による超音波モータの第4の実施例を示した模式図である。第4の実施例では、第1の実施例の超音波モータにおける弾性体11の突起部11b,11cを設けない例である。この場合には、回転部材21−1,21−2は、基礎部11aに直接接触することになる。このように、回転部材21−1,21−2を設けることにより、突起部11b,11cがなくても、駆動力を取り出すことができる。

0035

(第5の実施例)図7は、本発明による超音波モータの第5の実施例を示した模式図である。第5の実施例では、第1の実施例の超音波モータにおける加圧部材25を、支持部材23側に設けたものであり、相対移動部材31を固定すれば、自走式の超音波モータとすることができる。つまり、前述した第1〜第4の実施例のように、超音波モータ(11〜14)側が固定される場合には、相対運動部材31が被駆動物になるが、相対運動部材31を固定すれば、この超音波モータは、自走式となる。なお、第5の実施例の構造であっても、弾性体11を固定すれば、相対運動部材31を被駆動物とすることができる。

発明の効果

0036

以上詳しく説明したように、本発明によれば、弾性体に生ずる微小な楕円運動を回転部材を介して、相対運動部材に伝達するので、微小な振幅の振動は、相対運動部材に効果的に伝達され、表面の軟らかい相対運動部材の駆動が可能となる、という効果がある。

図面の簡単な説明

0037

図1本発明による超音波モータの第1の実施例を示した模式図である。
図2第1の実施例の超音波モータの弾性体を示す模式図である。
図3第1の実施例の超音波モータの駆動動作を説明する図である。
図4本発明による超音波モータの第2の実施例を示した模式図である。
図5本発明による超音波モータの第3の実施例を示した模式図である。
図6本発明による超音波モータの第4の実施例を示した模式図である。
図7本発明による超音波モータの第5の実施例を示した模式図である。
図8リニア型超音波モータの従来例を示す図である。
図9異形縮退縦L1−屈曲B4モード・平板モータの一例を示す模式図である。

--

0038

11弾性体
12、13圧電素子
21,22回転部材
23,24支持部材
25加圧部材
26 固定部
31,32 相対運動部材

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    【課題】可動部材を小型にしても出力が低下しにくい電気機械変換器を提供する。【解決手段】帯電部と対向電極との間の静電的な相互作用を利用して電力と動力の間の変換を行う電気機械変換器は、回転軸の周りに回転可... 詳細

  • シチズン時計株式会社の「 電気機械変換器」が 公開されました。( 2018/06/21)

    【課題】可動部材を小型にしても出力が低下しにくい電気機械変換器を提供する。【解決手段】帯電部と対向電極との間の静電的な相互作用を利用して電力と動力の間の変換を行う電気機械変換器(1)は、第1の固定基板... 詳細

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