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技術 水処理システムおよび水処理方法

出願人 株式会社日立製作所
発明者 久保田昌良芳賀鉄郎石田昌彦馬場研二鈴木実
出願日 1993年12月28日 (26年10ヶ月経過) 出願番号 1993-338388
公開日 1995年7月25日 (25年3ヶ月経過) 公開番号 1995-185573
状態 拒絶査定
技術分野 殺菌剤による水の殺菌処理 酸化・還元による水処理 電気・磁気による水処理
主要キーワード 磁化処理装置 殺菌処理効果 永久磁石内蔵 赤錆防止 電磁流体力学 供試水 方切換え弁 MHD発電
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この項目の情報は公開日時点(1995年7月25日)のものです。
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図面 (15)

目的

水処理システムにおいて、処理対象水の中に存在する細菌に対する殺菌効果を向上させる。

構成

湖沼河川100から着水池111に取水し、凝集剤110を添加して、フロック形成池112で水中の微細浮遊物フロック化し、これを、凝集沈殿池113に導き沈降分離を行い、砂ろ過池114でろ過する。ここまでは現状の上水処理プロセスである。これらに加えて、本発明では、オゾン処理装置2の前段磁化処理装置1を配置する。そして、砂ろ過池114からのろ過水を磁化処理装置1で磁化処理してから、オゾン反応槽2において、オゾン発生機3からオゾン化空気を吹き込みオゾン処理を行う。オゾン処理後処理水生物活性炭塔5で浄化し、処理水槽116で塩素115によって殺菌した後、送水ポンプ117を介して水道水として給水する。

概要

背景

近年、湖沼河川汚濁が進行し、富栄養化によってプランクトン繁殖することにより、カビ臭等の異臭味の発生や溶存有機物濃度が高くなり、安全でおいしい水を供給するためオゾン・生物活性炭による高度浄水処理システムの導入が、特に大都市圏計画あるいはすでに開始されつつある。ここで、オゾン処理によって形成される反応生成物に関する情報が少なく、それらの安全性に対する危惧から、オゾン利用については活性炭処理の併設が国によって指導されている。また、オゾンを利用した処理法には下水処理場二次処理水中水として多目的に再利用するための下水高度処理、あるいはし尿処理水や染色排水の殺菌及び脱色に検討されている。その他、熱交換器冷却水系などの管路に発生する生物付着防止にオゾン法が注目されている。

オゾンは、フッ素に次ぐ強い酸化力により、一般に水中の有機物酸化分解除去や脱色、脱臭、殺菌を目的に使用されている。例えば、上水でのオゾン処理の主な目的としては、異臭味除去、フミン質などによる着色成分の分解・脱色、有機塩素化合物生成量の低減、溶解性の鉄、マンガン化合物酸化し、不溶性化合物にする、有機物の生物分解性の向上、などがあげられる。

上記はオゾン単独で十分処理効果を発揮するが、は後段での処理すなわち生物活性炭による処理が必要である。特に、オゾンが有機物と反応すると、多くの場合カルボン酸ケトンアルデヒドが生成される。これらのうち、アルデヒド類についてはその有害性が指摘されおり、上水道の高度浄水処理では活性炭処理の併設が必須となっている。

一方、水に磁界を作用させると水は特異な物性を示すとされ、多くの学者の研究対象となり、一時期話題を集めた。物理化学的確証が得られていない現象であるが、多くの応用例が報告され、実用化あるいは多数の特許が出願されており、各種の磁化処理器が市販されている。代表的な適用例として、1)磁気処理水プールへの適用例(特開昭52-71854号公報,57-29227号公報)、2)バイオ養殖等の生体系への適用例(特開昭64-56189号公報,特開平2-39887号公報,特開平1-299688号公報,特開平1-34629号公報,特開平1-262988号公報)、3)磁化コンクリートへの適用例、4)磁化水によるスケール防止への適用例(特開平1-184291号公報)、5)磁化水の赤錆防止への適用例、6)燃料油磁化への適用例、等々である。特に、磁化処理水がスケール防止に効果があるとされており、スケール防止用磁気処理装置への適用例の報告が多い。

磁化処理及びオゾン処理の両者を利用したものとしては、特開平1-262987号公報に示された冷却水浄化装置がある。これは、冷却塔循環冷却水の一部を分岐してろ過・オゾン処理し、他の循環水磁気処理した後、前記オゾン処理水を磁気処理した処理水合流させるもので、オゾン処理及び磁化処理のそれぞれを並列に行うようにしたシステムである。その他、オゾンと紫外線電子線、触媒併用による処理方法などの研究発表例がある(たとえば、化学工学,Vol.55,No.9,1991)。

概要

水処理システムにおいて、処理対象水の中に存在する細菌に対する殺菌効果を向上させる。

湖沼や河川100から着水池111に取水し、凝集剤110を添加して、フロック形成池112で水中の微細浮遊物フロック化し、これを、凝集沈殿池113に導き沈降分離を行い、砂ろ過池114でろ過する。ここまでは現状の上水処理プロセスである。これらに加えて、本発明では、オゾン処理装置2の前段磁化処理装置1を配置する。そして、砂ろ過池114からのろ過水を磁化処理装置1で磁化処理してから、オゾン反応槽2において、オゾン発生機3からオゾン化空気を吹き込みオゾン処理を行う。オゾン処理後の処理水は生物活性炭塔5で浄化し、処理水槽116で塩素115によって殺菌した後、送水ポンプ117を介して水道水として給水する。

目的

本発明の目的は、処理対象水の中に存在する細菌に対して、その殺菌効果を十分に向上させることができる水処理システムおよび水処理方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
8件

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請求項1

処理対象水をオゾンで殺菌処理するオゾン処理装置を備えた水処理システムにおいて、前記処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を、処理対象水の流れに沿って前記オゾン処理装置の前段又は後段の一方に、もしくは前段および後段の両方に配置したことを特徴とする水処理システム。

請求項2

請求項1記載の水処理システムにおいて、前記磁化処理装置は、前記オゾン処理装置で殺菌処理されたことにより、処理対象水の中に含まれていた溶解性イオン及び塩類不溶性化合物に、有機物酸化分解されて懸濁物になって析出したとき、処理対象水を磁化処理して前記不溶性の化合物及び懸濁物を凝集させることを特徴とする水処理システム。

請求項3

処理対象水をオゾンで殺菌処理するオゾン処理装置を備えた水処理システムにおいて、前記処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を、処理対象水の流れに沿って前記オゾン処理装置の前段に配置するとともに、前記磁化処理装置で磁化処理した処理対象水の一部を前記オゾン処理装置に導くことを特徴とする水処理システム。

請求項4

処理対象水をオゾンで殺菌処理するオゾン処理装置を備えた水処理システムにおいて、前記処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を、処理対象水の流れに沿って前記オゾン処理装置の後段に配置するとともに、前記オゾン処理装置で殺菌処理した処理対象水の一部を前記磁化処理装置に導くことを特徴とする水処理システム。

請求項5

処理対象水をオゾンで殺菌処理するオゾン処理装置を備えた水処理システムにおいて、前記処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を設けるとともに、前記オゾン処理装置で殺菌処理した処理対象水の一部を磁化処理装置に導き、前記磁化処理装置で磁化処理した処理対象水を前記オゾン処理装置の前段側へ戻すことを特徴とする水処理システム。

請求項6

請求項1,3〜5のいずれかに記載の水処理システムにおいて、前記オゾン処理装置で殺菌処理され及び前記磁化処理装置で磁化処理された処理対象水は、後に生物活性炭で処理されることを特徴とする水処理システム。

請求項7

請求項1,3〜5のいずれかに記載の水処理システムにおいて、前記磁化処理装置は、処理対象水に対してその流路の外側又は内側もしくは両側から磁力線を与える磁気発生手段を有することを特徴とする水処理システム。

請求項8

請求項7に記載の水処理システムにおいて、前記磁力発生手段は電磁石又は永久磁石からなり、その磁力線強度は100〜10万ガウスに設定されていることを特徴とする水処理システム。

請求項9

請求項1〜8のいずれかの水処理システムを用いて下水の一部を中水とする下水二次処理水高度処理ステム

請求項10

請求項1〜8のいずれかの水処理システムを用いてプール水浄化するプール水浄化システム

請求項11

処理対象水をオゾンで殺菌処理する水処理方法において、前記処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理を、前記殺菌処理を行う前又は後のどちらか一方で、もしくは前後の両方で行うことを特徴とする水処理方法。

技術分野

0001

本発明は、飲料用上水道またはプール水浄化、並びに下水道再利用水等の浄化に用いられる水処理システム、および水処理方法に関する。

背景技術

0002

近年、湖沼河川汚濁が進行し、富栄養化によってプランクトン繁殖することにより、カビ臭等の異臭味の発生や溶存有機物濃度が高くなり、安全でおいしい水を供給するためオゾン・生物活性炭による高度浄水処理システムの導入が、特に大都市圏計画あるいはすでに開始されつつある。ここで、オゾン処理によって形成される反応生成物に関する情報が少なく、それらの安全性に対する危惧から、オゾン利用については活性炭処理の併設が国によって指導されている。また、オゾンを利用した処理法には下水処理場二次処理水中水として多目的に再利用するための下水高度処理、あるいはし尿処理水や染色排水の殺菌及び脱色に検討されている。その他、熱交換器冷却水系などの管路に発生する生物付着防止にオゾン法が注目されている。

0003

オゾンは、フッ素に次ぐ強い酸化力により、一般に水中の有機物酸化分解除去や脱色、脱臭、殺菌を目的に使用されている。例えば、上水でのオゾン処理の主な目的としては、異臭味除去、フミン質などによる着色成分の分解・脱色、有機塩素化合物生成量の低減、溶解性の鉄、マンガン化合物酸化し、不溶性化合物にする、有機物の生物分解性の向上、などがあげられる。

0004

上記はオゾン単独で十分処理効果を発揮するが、は後段での処理すなわち生物活性炭による処理が必要である。特に、オゾンが有機物と反応すると、多くの場合カルボン酸ケトンアルデヒドが生成される。これらのうち、アルデヒド類についてはその有害性が指摘されおり、上水道の高度浄水処理では活性炭処理の併設が必須となっている。

0005

一方、水に磁界を作用させると水は特異な物性を示すとされ、多くの学者の研究対象となり、一時期話題を集めた。物理化学的確証が得られていない現象であるが、多くの応用例が報告され、実用化あるいは多数の特許が出願されており、各種の磁化処理器が市販されている。代表的な適用例として、1)磁気処理水プールへの適用例(特開昭52-71854号公報,57-29227号公報)、2)バイオ養殖等の生体系への適用例(特開昭64-56189号公報,特開平2-39887号公報,特開平1-299688号公報,特開平1-34629号公報,特開平1-262988号公報)、3)磁化コンクリートへの適用例、4)磁化水によるスケール防止への適用例(特開平1-184291号公報)、5)磁化水の赤錆防止への適用例、6)燃料油磁化への適用例、等々である。特に、磁化処理水がスケール防止に効果があるとされており、スケール防止用磁気処理装置への適用例の報告が多い。

0006

磁化処理及びオゾン処理の両者を利用したものとしては、特開平1-262987号公報に示された冷却水浄化装置がある。これは、冷却塔循環冷却水の一部を分岐してろ過・オゾン処理し、他の循環水磁気処理した後、前記オゾン処理水を磁気処理した処理水合流させるもので、オゾン処理及び磁化処理のそれぞれを並列に行うようにしたシステムである。その他、オゾンと紫外線電子線、触媒併用による処理方法などの研究発表例がある(たとえば、化学工学,Vol.55,No.9,1991)。

発明が解決しようとする課題

0007

しかしながら、上記従来技術では、オゾン処理と磁化処理のそれぞれを並列に行っているので、殺菌効果が十分ではない。すなわち、処理水に磁界を与えると水中の生細菌の挙動不活性化し、生細菌の増殖を抑制するとの報告があるが、その磁界を与える磁化処理をオゾン処理から切り離して単独で行っても、十分な殺菌効果は期待できない。また、磁化処理についての効果を確証する理論的背景がなく、十分な効果を保証することが難しいといった問題がある。

0008

本発明の目的は、処理対象水の中に存在する細菌に対して、その殺菌効果を十分に向上させることができる水処理システムおよび水処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記目的の達成のため、本発明は、処理対象水をオゾンで殺菌処理するオゾン処理装置を備えた水処理システムにおいて、前記処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を、処理対象水の流れに沿って前記オゾン処理装置の前段又は後段の一方に、もしくは前段および後段の両方に配置したものである。

0010

また、本発明は、上記構成の水処理システムにおいて、処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を、処理対象水の流れに沿ってオゾン処理装置の前段に配置するとともに、前記磁化処理装置で磁化処理した処理対象水の一部を前記オゾン処理装置に導くようにしたものである。

0011

また、本発明は、上記構成の水処理システムにおいて、処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を、処理対象水の流れに沿ってオゾン処理装置の後段に配置するとともに、前記オゾン処理装置で殺菌処理した処理対象水の一部を前記磁化処理装置に導くようにしたものである。

0012

また、本発明は、上記構成の水処理システムにおいて、処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理装置を設けるとともに、オゾン処理装置で殺菌処理した処理対象水の一部を磁化処理装置に導き、前記磁化処理装置で磁化処理した処理対象水を前記オゾン処理装置の前段側へ戻すようにしたものである。

0013

さらに、本発明は、上記水処理システムのいずれかを、下水の一部を中水とする下水二次処理水高度処理システム、またはプール水を浄化するプール用水浄化システムに用いたものである。

0014

さらにまた、本発明は、処理対象水をオゾンで殺菌処理する水処理方法において、前記処理対象水の中に存在する細菌類に対して磁気エネルギを与える磁化処理を、前記殺菌処理を行う前又は後のどちらか一方で、もしくは前後の両方で行うことである。

0015

本発明は、オゾンによる酸化力と磁気エネルギーによる相乗効果に着目したものである。磁化処理についての効果を確証するものはないが、ファラデーの理論をもとにした電磁流体力学MHD発電)から、磁界中をある流速で水が通過すると、水中の生細菌などに対する磁気エネルギーショックが生じることは想像される。これに加えて、強力なオゾンで酸化すれば殺菌効果は大である。

0016

下水二次処理水により実験検討した結果、磁化−オゾンと直列で処理することにより、オゾンの殺菌効果が増大することが確認できた。さらに、他の効果として磁化による凝集性についても同様に実験を行い、水中の懸濁物カオリン添加)のζ電位が変化するという新たな知見が得られた。すなわち、水中の溶解性の鉄イオン塩類が、オゾンにより酸化されて不溶性の化合物となり、これらが磁界を通過すると凝集され沈殿物となることから、後処理での除去が容易になると予想できる。

0017

本発明は、上記の実験結果からなされたもので、磁化とオゾン処理を直列に行うことでオゾンによる殺菌処理効果の大幅な向上、及びその他の効果が期待できる。

0018

また、オゾン処理装置で殺菌処理した処理対象水の一部を磁化処理装置に導く構成、または磁化処理装置で磁化処理した処理対象水の一部をオゾン処理装置に導く構成とすれば、磁化処理装置による処理量またはオゾン処理による処理量を軽減できる。オゾン処理装置で殺菌処理した処理対象水の一部を磁化処理装置で磁化処理してからオゾン処理装置の前段側へ戻す場合も、同様に磁化処理装置による処理量を軽減できる。

0019

本発明の効果を実証すべく、以下の実験を行った。磁化及びオゾン処理の組合せにより、特に生細菌の分解除去性能に着目し、下水二次処理水を供試して実験を行った。実験方法図11に示す。反応セパラブルフラスコ2(容量5リットル)に、オゾンの懸濁物(SS)に対する影響を少なくするため砂ろ過をかけた下水二次処理水4リットルを供試した。オゾン発生器3は0.8g/Nm3−オゾン化空気1リットル/min(0.8mgO3/リットル空気)を流量計23を介してフラスコ2底部のセラミック散気管から吹き込み、フラスコ2上部から排オゾンガスとして排気した。気相の発生−排オゾン濃度測定は配管切換えることにより行い、さらに排オゾン濃度及び溶存オゾン濃度とも隔膜ポーラログラフ電極式の気相用3a、溶存用3bの各オゾン濃度計により測定した。

0020

下水二次処理水はポンプにより200ミリリットル/minで循環し、ポンプ7の吐出側に市販の磁化処理器1を配置し、回分処理式とした。実験は、磁化処理させつつポンプ7で下水二次処理水を循環させ、オゾン化空気を3方切換え弁8でオゾン濃度計に流通させ、発生オゾン濃度が一定になった時点で切換え、散気管から吹込んだ。適宜の時間毎サンプリングして、特に大腸菌の残存数で殺菌効果について評価した。大腸菌の培養には、デシオキシコーレー寒天培地を用いた。なお、図中、20,21はセル、22は切換え弁である。

0021

図12に実験結果を示す。有機物共存下(COD濃度10ppm)でのオゾン単独と磁化・オゾン処理による実験結果を大腸菌群数オゾン濃度・時間積(CT値)の関係で示した。下水二次処理水には、大腸菌が103個/ミリリットル程度存在している。CT値の増加にともない大腸菌群指数関数的に減少するが、磁化・オゾン処理による方が傾きが急である。さらに、顕著な効果として、オゾン単独処理の処理水をフラスコ内に一昼夜放置すると大腸菌が再増殖するが、磁化とオゾンの流通処理水は一昼夜放置しても変化はなく、むしろ検出不可となる。このことは、磁化処理通過の際の磁気エネルギーショックにより細菌類の生存エネルギーが減少し、加えて強力なオゾン酸化により分解されるため、両者の相乗効果により効率よく殺菌され、その効果が持続するものと考えられる。

0022

この場合、オゾン処理と磁化処理の両者一対で処理することが重要である。このことは、従来例(例えば、特開平1-262987号公報)によるオゾン処理と磁化処理の並列処理では得られない効果である。

0023

さらに、磁化処理の他の効果として凝集性について、同実験装置により簡単な検討を試みた。オゾン吹き込みを中止して、供試水として蒸留水硫酸ナトリウム(Na2SO4)を100ppm添加し、懸濁粒子としてカオリン(平均粒径50μm)を200ppm懸濁させ且つ循環させながら、凝集性を検討した。その結果を図13に示す。凝集性は任意の循環時間沈降管に100ミリリットル採水し、静置時間ごとに水面から10ミリリットルだけサンプリングして濁度を測定した。無処理と磁化処理との濁度の差は歴然としている。磁化処理による凝集性向上の理由は不明であるが、一つにカオリン粒子のζ電位が変化していた。図14にその結果を示す。前記実験装置で磁化処理してフラスコに循環するところで循環時間ごとにサンプリングし、ジータメータ計で分析した。通常、水中の微粒子電気二重層を帯びており、マイナス電位で、ブラウン運動により沈降しずらい。初期のカオリン粒子のζ電位は−30〜40mVであるが、磁化処理しつつ循環しているとζ電位が+に転じるという新たな知見が得られた。このことは、PAC等の凝集剤添加と同様の効果を意味する。したがって、オゾンにより溶解性のイオンや塩類が酸化され、不溶性の化合物として析出し、これが磁化されることにより凝集し、分離が容易になる。これは、オゾン・磁化の直列処理により効果が現われたものである。

0024

次に、上記の実験結果から以下に本発明の実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例である高度浄水処理システムの処理フローを示す。湖沼や河川100から着水池111に取水し、凝集剤110を添加して、フロック形成池112で水中の微細浮遊物フロック化する。これを、凝集沈殿池113に導き沈降分離を行い、砂ろ過池114でろ過する。ここまでは現状の上水処理プロセスと同じである。

0025

これらに加えて、本実施例では、該ろ過水を磁化処理装置1で処理してからオゾン反応槽2において、オゾン発生機3からオゾン化空気を吹き込み、オゾンで水中の異臭味等の酸化分解処理を行い、生物活性炭塔5で浄化するようになっている。そして、浄化された処理水は、処理水槽116で塩素115の添加によって殺菌され、送水ポンプ117を介して水道水として給水される。また酸化分解に供給された後の排オゾンは排オゾン分解処理装置4で処理され、排気される。

0026

なお、図1では磁化処理装置1をオゾン反応槽2の前段に配置したが、磁化処理装置1をオゾン反応槽2の後段に、または前段及び後段の両方に配置しても良い。

0027

図7は磁化処理装置の要部であり、永久磁石式磁化処理装置の詳細を示している。また図8は磁化処理の原理を示している。円柱型永久磁石10を中心にして鉄製外筒11が設けられ、磁力線10mは軸方向に垂直に作用している。磁力線強度は600〜2000ガウスが適当である。処理水の水流14は、配管13から分配撹拌され磁石と鉄製外筒間の前記磁力線10mを切るように通過して磁化される。このタイプは市販品に多く、前記実験にも使用した。

0028

図9及び図10電磁石式磁化処理装置の場合を示す。流路の配管11に電磁石10aにより磁力線を発生させる。図10は配管11内にステンレスウール15を充填し、高勾配磁気分離(HGMS)の原理を応用する、あるいはミネラル成分、例えばCa,K等を含む砂層充填物を設けた磁化処理の例で、流出してきた懸濁微粒子の除去にも威力を発揮する。この場合の磁力線強度は1000〜5000ガウスが適当である。なお、図において10bは電磁石10aのコイルを示している。

0029

図2は上記した水処理システムの変形例である。本変形例では、磁化処理装置1で処理した処理水の一部を分岐させてオゾン反応槽2に導き、さらに生物活性炭塔5で処理するようにしている。そして、生物活性炭塔5で処理した後は、その処理水を磁化処理したままの水(オゾン処理装置2でオゾン処理してない水)と合流させ、前記同様塩素殺菌してから送水ポンプ117で給水する。本変形例によれば、オゾン反応槽2及び生物活性炭塔5での処理水量を軽減できる。なお、図2において、磁化処理装置1の位置とオゾン処理装置2の位置を交換し、オゾン処理した処理水の一部を磁化処理するようにしても、処理水量を軽減できる。

0030

図3も、図2と同様な変形例である。本変形例では、磁化処理装置1で磁化処理した処理水の一部を分岐させオゾン処理装置2でオゾン処理した後、さらに磁化処理装置1で処理し、その後、生物活性炭槽で活性炭処理してから、磁化処理装置1で磁化処理されたままの処理水と合流させ、塩素殺菌して給水する。

0031

図4も変形例であるが、この変形例は図2及び図3のものとは少し異なっている。すなわち、本変形例では、磁化処理装置1で磁化処理した処理水の一部を分岐させてオゾン反応槽2でオゾン処理し、そのオゾン処理水を前記磁化処理装置1の前段に戻し、循環させながら、その後に生物活性炭塔5で処理するようにしている。

0032

次に、図5は下水二次処理水を処理して上水と下水の間、中水として洗車トイレ散水等多目的に用いる下水二次処理水高度処理システムでの実施例を示す。流入下水200は沈砂池210に流入し、最初沈殿池211から曝気槽212を経て、最終沈殿池213において下水二次処理水として塩素混和池214から放流されるが、放流水の全量もしくは一部215aを砂ろ過216でろ過し、磁化処理装置1で処理してオゾン反応槽2でオゾン処理し、中水220として使用する。下水二次処理水の場合、オゾン反応塔2で発泡することが考えられることから、消泡塔2aを経て排オゾンを排オゾン分解処理装置4で処理して排気する。なお、212は下水処理水である。

0033

図6はプール用水浄化システムでの実施例を示す。プール310の水は集毛器311を経て、循環ポンプ312でろ過塔313に送液され、磁化処理装置1で処理され磁化処理水314としてプールへと循環するが、磁化処理水314の一部314aを分岐してエジェクター6においてオゾン発生機3からのオゾン化空気を取り入れオゾン反応塔2において処理され、処理水は循環ポンプ312の吸引側に導き、循環する。オゾン反応塔2での排オゾンは排オゾン分解処理装置4で処理して排気する。

発明の効果

0034

以上説明したように本発明によれば、以下の効果がある。

0035

1)水処理システムについて
磁化とオゾン処理の相乗効果により生物活性炭塔での浄化性能が向上し、殺菌効果が大きくなることから、塩素添加量の削減が可能となる。

0036

磁化処理水の一部をオゾン処理に分流することで、オゾン処理水量が低減でき、オゾン発生機の小型化及び消費電力の削減を達成できる。

0037

溶解性の鉄イオンなどがオゾンにより強力に酸化され不溶性の化合物に変化するので、それがCa等塩類析出の核生成となり凝集しても、その凝集物の除去が容易で、水質硬度の減少が期待でき、同時にスケール防止にも効果がある。

0038

磁気水としての”おいしい水”が期待できる。

0039

永久磁石内蔵の磁化処理装置を使用すると、新たな電力を必要とせず、コストアップとならない。

0040

2)下水二次処理水高度処理システムについて
磁化−オゾン処理による殺菌及び脱色により、良質の中水が得られ、再利用水としての用途拡大が可能となる。

0041

オゾン化空気の吹き込みにより、発泡成分が同時に除去される。

0042

3)プール用水浄化システムについて
磁化−オゾン処理水が循環するため、殺菌効果が持続し、プールの吃水面に発生する藻類と思われる汚れ付着がない。

0043

オゾン処理効果でプールの水の透明度が高くなる。

0044

殺菌用塩素添加量が低減でき、塩素臭が少いため水泳時の快適性が増す。

図面の簡単な説明

0045

図1本発明の水処理システムの全体構成図である。
図2図1の変形例を示した図である。
図3図1の他の変形例を示した図である。
図4図1の更に他の変形例を示した図である。
図5本発明の水処理システムを適用した下水二次処理水高度処理システムの全体構成図である。
図6本発明の水処理システムを適用したプール用水浄化処理システムの全体構成図である。
図7永久磁石式磁化処理装置の要部詳細図である。
図8磁化処理の原理を示した図である。
図9電磁石式磁化処理装置の要部詳細図である。
図10他の構成による電磁石式磁化処理装置の要部詳細図である。
図11磁化−オゾン処理の基礎実験フローを示した図である。
図12磁化−オゾン処理による殺菌効果を示した図である。
図13磁化処理による懸濁微粒子の凝集性を示した図である。
図14磁化処理による懸濁微粒子のζ電位の変化を示した図である。

--

0046

1磁化処理装置
2オゾン反応槽または反応塔
3オゾン発生機
4排オゾン分解処理装置
5生物活性炭塔
10永久磁石
10a 電磁石

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  • 栗田工業株式会社の「 純水製造装置の制御方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】純水製造装置を停止モードから短時間で定常運転に復帰することができる純水製造装置の制御方法を提供する。【解決手段】原水を加圧ポンプ6で加圧し、RO装置8,10、脱気装置12及び電気脱イオン装置1... 詳細

  • 健水ライフサイエンス株式会社の「 微小気泡水供給装置」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】メンテナンスが容易で、小型かつ軽量な装置により、簡易かつ安価に微小気泡水を供給することができる微小気泡水供給装置を提供する。【解決手段】本発明の微小気泡水供給装置は、微小気泡を生成することによ... 詳細

  • 栗田工業株式会社の「 アンチモン含有排水の処理方法」が 公開されました。( 2020/09/24)

    【課題】多種、多量の薬品の添加や、高度な制御機器、多段の反応槽等を必要とせず、水相からアンチモンを急速に除去することができるアンチモン含有排水の処理方法を提供する。【解決手段】水溶性の5価のアンチモン... 詳細

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