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技術 同期機の励磁制御装置

出願人 株式会社東芝
発明者 村上均
出願日 1993年12月22日 (26年11ヶ月経過) 出願番号 1993-325223
公開日 1995年7月14日 (25年4ヶ月経過) 公開番号 1995-177800
状態 未査定
技術分野 非常保護回路装置(搬送保護リレ-) 発電機の制御
主要キーワード 故障検出器 待機冗長 励磁制御装置 自動電圧 サイリスタ整流器 自動追従 界磁電圧 励磁制御
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構成

自動電圧調整部は、同期機端子電圧を所定の電圧設定値とするように制御する使用系待機系とを備える。使用系の自動電圧調整部が故障したとき、待機系の自動電圧調整部に切り替えて同期機の運転を継続する。比較部17は使用系の自動電圧調整部が出力する制御信号と待機系自動電圧調整部が出力する制御信号との偏差信号を算出し、自動追従部19は、前記偏差信号が所定の値となるように待機系の自動電圧調整部の電圧設定値を変化させ、使用系の自動電圧調整部が異常となったとき、待機系の自動電圧調整部が出力する前記所定の値の偏差信号に見合った制御信号に基づいて同期機の運転を安全側とするように同期機の界磁巻線界磁電流を供給する。

効果

いかなる運転状態でも、安全側となるように界磁電流を供給する。

概要

背景

一般に、同期機には、その端子電圧を一定に制御するための励磁制御装置が備えられる。この同期機の励磁制御装置の一部に故障が発生しても、直ちに同期機の運転停止とならないように励磁制御装置は冗長化構成とするのが一般的となっている。

この種の励磁制御装置を図8を参照して説明する。

同期機1の界磁巻線2には、サイリスタ整流器3から界磁電流が供給され、サイリスタ整流器3の交流電源は同期機1の出力から励磁用変圧器4を介して供給される。

一方、電圧検出部6は、同期機1の端子電圧を計器用変圧器5を介して入力し、この入力に比例した電圧検出信号VDを比較部8へ出力する。比較部8では、電圧設定部7が出力する電圧設定値VRと電圧検出信号VDとの差を誤差信号VEとして出力する。

電圧制御部9は、誤差信号VEを増幅すると共に、制御系を安定化するための位相補償を行って電圧制御信号VCを出力する。位相制御部10は、電圧制御信号VCに応じた位相ゲートパルスVPを出力する。

他方、界磁検出部11は、サイリスタ整流器3の出力電圧、すなわち、同期機1の界磁電圧VFを入力し、この入力に比例した界磁検出信号FDを比較部13へ出力する。比較部13では、界磁設定部12が出力する界磁設定値FRと界磁検出信号FDとの差を誤差信号FEとして出力する。

界磁制御部14は、誤差信号FEを増幅すると共に、制御系を安定化するための位相補償を行って界磁制御信号FCを出力する。位相制御部15は、界磁制御信号FCに応じた位相のゲートパルスFPを出力する。

切替器16は、ゲートパルスVPとゲートパルスFPのいずれか一方を選択してサイリスタ整流器3へ出力する。

比較部17は、電圧制御信号VCから界磁制御信号FCを減算して偏差信号CEを出力する。増減制御部18は、偏差信号CEの極性に応じた増減信号RCを出力する。

接点16Xは、切替器16と連動するものであり、切替器16がゲートパルスVPを選択しているときだけ導通して増減信号RCを界磁設定部12に伝達する。

以上の構成による同期機の励磁制御装置では、通常、切替器16のゲートパルスVP側が選択され、サイリスタ整流器3へゲートパルスVPが出力されることにより同期機1の端子電圧一定運転が行われる。すなわち、同期機1の端子電圧が電圧検出信号VDとして検出され、電圧設定値VRとの差としての誤差信号VEが増幅および位相補償されてサイリスタ整流器3のゲートパルスVPの位相が制御される。これによって同期機1の端子電圧が電圧設定値VRと一致するように制御される。

また、このとき電圧制御信号VCと界磁制御信号FCとの差としての偏差信号CEの極性に応じた増減信号RCによって界磁設定値FRが増減制御されており、電圧制御信号VCと界磁制御信号FCとが一致するようになっている。

このような運転状態にて、計器用変圧器5から位相制御部10までのいずれかに異常が発生すると、図示省略する故障検出器により切替器16を切り替えてゲートパルスFPをサイリスタ整流器3に出力することにより、同期機1の運転を継続することができる。

すなわち、上記異常発生前までは電圧制御信号VCと界磁制御信号FCは一致しており、上記異常発生による電圧制御信号VCおよびゲートパルスVPの異常値は切替器16の切り替えにより除去され、正常な界磁制御信号FCに基づくゲートパルスFPにより界磁電圧VFが制御される。

概要

自動電圧調整部は、同期機の端子電圧を所定の電圧設定値とするように制御する使用系待機系とを備える。使用系の自動電圧調整部が故障したとき、待機系の自動電圧調整部に切り替えて同期機の運転を継続する。比較部17は使用系の自動電圧調整部が出力する制御信号と待機系自動電圧調整部が出力する制御信号との偏差信号を算出し、自動追従部19は、前記偏差信号が所定の値となるように待機系の自動電圧調整部の電圧設定値を変化させ、使用系の自動電圧調整部が異常となったとき、待機系の自動電圧調整部が出力する前記所定の値の偏差信号に見合った制御信号に基づいて同期機の運転を安全側とするように同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する。

いかなる運転状態でも、安全側となるように界磁電流を供給する。

目的

そこで、本発明は、同期機の励磁制御装置に異常が発生して待機系または他の制御系へ切り替えを行う場合に同期機に対して安全方向へ作用する同期機の励磁制御装置を提供することを目的とする。

効果

実績

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請求項1

同期機と、この同期機の端子電圧を所定の電圧設定値とするように制御する自動電圧調整部と、同期機の界磁電圧または界磁電流を所定の界磁設定値と一致するように制御する界磁一定調整部とを備え、前記自動電圧調整部が出力する制御信号に基づいて前記同期機の界磁巻線に界磁電流を供給して励磁制御系を形成すると共に、前記自動電圧調整部が異常となったときに前記界磁一定調整部が出力する制御信号に基づいて前記同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する構成の同期機の励磁制御装置において、前記自動電圧調整部が出力する前記制御信号と前記界磁一定調整部が出力する前記制御信号との偏差を算出して偏差信号を出力する偏差算出部と、この偏差算出部による前記偏差信号が所定の値となるように前記界磁一定調整部の界磁設定値を変化させ、前記自動電圧調整部が異常となったとき、前記界磁一定調整部が出力する前記所定の偏差信号に見合った前記制御信号に基づいて前記同期機の運転を安全側とするように前記同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する自動追従部とを備えることを特徴とする同期機の励磁制御装置。

請求項2

同期機と、この同期機の端子電圧を所定の電圧設定値とするように制御する使用系待機系の自動電圧調整部とを備え、前記使用系の自動電圧調整部が出力する制御信号に基づいて同期機の界磁巻線に界磁電流を供給して励磁制御系を形成すると共に、前記使用系の自動電圧調整部が異常となったときに前記待機系の自動電圧調整部に切り替えて同期機の運転を継続する同期機の励磁制御装置において、前記使用系の自動電圧調整部が出力する制御信号と前記待機系自動電圧調整部が出力する制御信号との偏差を算出して偏差信号を出力する偏差算出部と、この偏差算出部による前記偏差信号が所定の値となるように前記待機系の自動電圧調整部の電圧設定値を変化させ、前記使用系の自動電圧調整部が異常となったとき、前記待機系の自動電圧調整部が出力する前記所定の値の偏差信号に見合った制御信号に基づいて前記同期機の運転を安全側とするように前記同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する自動追従部とを備えることを特徴とする同期機の励磁制御装置。

請求項3

前記自動追従部は、前記同期機の無負荷運転時、前記偏差信号が一定値となるように追従させ、前記同期機の電力系統並列運転時に、前記偏差信号が有効電力関数で示される無効電力基準値と無効電力との差に比例するように追従させることを特徴とする請求項1または請求項2記載の同期機の励磁制御装置。

請求項4

前記偏差算出部は、前記使用系の自動電圧調整部の電圧設定値と前記待機系の自動電圧調整部の電圧設定値との偏差を算出し偏差信号を出力することを特徴とする請求項2または請求項3記載の同期機の励磁制御装置。

請求項5

前記偏差算出部は、前記使用系の自動電圧調整部の電圧設定値と同期機の端子電圧との偏差と前記待機系の自動電圧調整部の電圧設定値と同期機の端子電圧との偏差とのこれら両方の偏差から、さらに偏差を算出して偏差信号を出力することを特徴とする請求項2または請求項3記載の同期機の励磁制御装置。

技術分野

0001

本発明は、同期機端子電圧を制御するために用いる同期機の励磁制御装置に関する。

背景技術

0002

一般に、同期機には、その端子電圧を一定に制御するための励磁制御装置が備えられる。この同期機の励磁制御装置の一部に故障が発生しても、直ちに同期機の運転停止とならないように励磁制御装置は冗長化構成とするのが一般的となっている。

0003

この種の励磁制御装置を図8を参照して説明する。

0004

同期機1の界磁巻線2には、サイリスタ整流器3から界磁電流が供給され、サイリスタ整流器3の交流電源は同期機1の出力から励磁用変圧器4を介して供給される。

0005

一方、電圧検出部6は、同期機1の端子電圧を計器用変圧器5を介して入力し、この入力に比例した電圧検出信号VDを比較部8へ出力する。比較部8では、電圧設定部7が出力する電圧設定値VRと電圧検出信号VDとの差を誤差信号VEとして出力する。

0006

電圧制御部9は、誤差信号VEを増幅すると共に、制御系を安定化するための位相補償を行って電圧制御信号VCを出力する。位相制御部10は、電圧制御信号VCに応じた位相ゲートパルスVPを出力する。

0007

他方、界磁検出部11は、サイリスタ整流器3の出力電圧、すなわち、同期機1の界磁電圧VFを入力し、この入力に比例した界磁検出信号FDを比較部13へ出力する。比較部13では、界磁設定部12が出力する界磁設定値FRと界磁検出信号FDとの差を誤差信号FEとして出力する。

0008

界磁制御部14は、誤差信号FEを増幅すると共に、制御系を安定化するための位相補償を行って界磁制御信号FCを出力する。位相制御部15は、界磁制御信号FCに応じた位相のゲートパルスFPを出力する。

0009

切替器16は、ゲートパルスVPとゲートパルスFPのいずれか一方を選択してサイリスタ整流器3へ出力する。

0010

比較部17は、電圧制御信号VCから界磁制御信号FCを減算して偏差信号CEを出力する。増減制御部18は、偏差信号CEの極性に応じた増減信号RCを出力する。

0011

接点16Xは、切替器16と連動するものであり、切替器16がゲートパルスVPを選択しているときだけ導通して増減信号RCを界磁設定部12に伝達する。

0012

以上の構成による同期機の励磁制御装置では、通常、切替器16のゲートパルスVP側が選択され、サイリスタ整流器3へゲートパルスVPが出力されることにより同期機1の端子電圧一定運転が行われる。すなわち、同期機1の端子電圧が電圧検出信号VDとして検出され、電圧設定値VRとの差としての誤差信号VEが増幅および位相補償されてサイリスタ整流器3のゲートパルスVPの位相が制御される。これによって同期機1の端子電圧が電圧設定値VRと一致するように制御される。

0013

また、このとき電圧制御信号VCと界磁制御信号FCとの差としての偏差信号CEの極性に応じた増減信号RCによって界磁設定値FRが増減制御されており、電圧制御信号VCと界磁制御信号FCとが一致するようになっている。

0014

このような運転状態にて、計器用変圧器5から位相制御部10までのいずれかに異常が発生すると、図示省略する故障検出器により切替器16を切り替えてゲートパルスFPをサイリスタ整流器3に出力することにより、同期機1の運転を継続することができる。

0015

すなわち、上記異常発生前までは電圧制御信号VCと界磁制御信号FCは一致しており、上記異常発生による電圧制御信号VCおよびゲートパルスVPの異常値は切替器16の切り替えにより除去され、正常な界磁制御信号FCに基づくゲートパルスFPにより界磁電圧VFが制御される。

発明が解決しようとする課題

0016

しかしながら、図8によって説明した従来の同期機の励磁制御装置においては、切替器16が切り替わるとき、同期機1の運転状態によって次の問題が発生するおそれがある。

0017

上記問題を図9を参照して説明すると、まず、時刻t1以前、同期機の励磁制御装置は正常に動作しており、切替器16はゲートパルスVPを選択してサイリスタ整流器3へ出力している。この状態では、電圧制御信号VCと界磁制御信号FCはほぼ同一値で、界磁電圧VFは電圧制御信号VCに比例した値となっている。

0018

その後、時刻t1に計器用変圧器5から電圧制御部9までのいずれかに異常が発生して電圧制御信号VCが異常高になり、その異常を図示省略する故障検出器が検知して時刻t2に切替器16を切り替えたとする。

0019

時刻t1から時刻t2の間は、電圧制御信号VCが異常高になったのに伴い界磁電圧VFも異常高になっている。界磁電圧VFが異常高になると誤差信号FEが異常低となるために、界磁制御信号FCも異常低となる。

0020

これにより、偏差信号CEが正の極性となり、増減制御部18の作用により界磁設定値FRが徐々に上昇し、それに伴って界磁制御信号FCは徐々に上昇している。この結果、時刻t2以降になると、界磁電圧VFが界磁設定値FRと一致するように制御されるので、時刻t1以前の運転状態と比べて界磁電圧VFはV1上昇してしまう。

0021

以上説明は、電圧制御信号VCが異常高になった場合の動作であるが、逆に電圧制御信号VCが異常低になった場合は、界磁電圧VFは一旦異常低を示し切替器16が切り替わった後は、異常発生前と比べて低下することになる。

0022

このように、計器用変圧器5から電圧制御部9までのいずれかに異常が発生して切替器16を切り替えた場合、界磁電圧VFが異常発生前と比べて変化するという現象が発生する。この場合の変化の現れとして、同期機1が電力系統並列運転中であれば端子電圧と無効電力の変化として現れ、同期機1の運転状態によっては同期機1に危険を及ぼす場合がある。すなわち、同期機1が無負荷運転時に端子電圧が上昇すると、過電圧による障害を及ぼす可能性がある。

0023

また、同期機1が電力系統と並列運転しているとき、例えば、図10に示すように運転限界PQDの遅相限界側近傍、R点で切替器16を切り替えると、界磁電圧VFの上昇によって運転限界PQDを逸脱、例えば、S点へ移動するおそれがある。また、逆に、図10に示すように進相限界側近傍、例えば、T点のとき切替器16が切り替えられることにより界磁電圧VFが低下して運転限界PQDを逸脱、例えば、U点へ移動するおそれがある。

0024

そこで、本発明は、同期機の励磁制御装置に異常が発生して待機系または他の制御系へ切り替えを行う場合に同期機に対して安全方向へ作用する同期機の励磁制御装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0025

第1の発明は、同期機と、この同期機の端子電圧を所定の電圧設定値とするように制御する自動電圧調整部と、同期機の界磁電圧または界磁電流を所定の界磁設定値と一致するように制御する界磁一定調整部とを備え、自動電圧調整部が出力する制御信号に基づいて同期機の界磁巻線に界磁電流を供給して励磁制御系を形成すると共に、自動電圧調整部が異常となったときに界磁一定調整部が出力する制御信号に基づいて同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する構成の同期機の励磁制御装置において、自動電圧調整部が出力する制御信号と界磁一定調整部が出力する制御信号との偏差を算出して偏差信号を出力する偏差算出部と、この偏差算出部による偏差信号が所定の値となるように界磁一定調整部の界磁設定値を変化させ、自動電圧調整部が異常となったとき、界磁一定調整部が出力する所定の偏差信号に見合った制御信号に基づいて同期機の運転を安全側とするように同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する自動追従部とを設けるようにしたものである。

0026

第2の発明は、同期機と、この同期機の端子電圧を所定の電圧設定値とするように制御する使用系と待機系の自動電圧調整部とを備え、使用系の自動電圧調整部が出力する制御信号に基づいて同期機の界磁巻線に界磁電流を供給して励磁制御系を形成すると共に、使用系の自動電圧調整部が異常となったときに待機系の自動電圧調整部に切り替えて同期機の運転を継続する同期機の励磁制御装置において、使用系の自動電圧調整部が出力する制御信号と待機系自動電圧調整部が出力する制御信号との偏差を算出して偏差信号を出力する偏差算出部と、この偏差算出部による偏差信号が所定の値となるように待機系の自動電圧調整部の電圧設定値を変化させ、使用系の自動電圧調整部が異常となったとき、待機系の自動電圧調整部が出力する所定の値の偏差信号に見合った制御信号に基づいて同期機の運転を安全側とするように同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する自動追従部とを設けるようにしたものである。

0027

上記構成により、使用系に異常が発生して待機系に切り替わった場合、同期機の運転点は安全側に変化する。すなわち、同期機が無負荷時は、使用系の出力する制御信号に対して待機系の出力する制御信号が低いので、待機系に切り替わった後は同期機の界磁電圧は低下し、同期機の端子電圧も低下する。

0028

また、同期機が電力系統と並列運転時は、待機系に切り替わった後は同期機の無効電力が前記無効電力基準値に接近する方向に変化する。従って、同期機がいかなる運転状態にあっても、使用系から待機系への切り替えによって同期機の運転状態は安全側に変化する。

0029

以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。

0030

図1は、本発明の第1実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。図1において、図8に示した従来例と同一符号は、同一部分または相当部分を示しその説明を省略する。

0031

図1において、図8と異なる点は、増減制御部18に代わって自動追従部19としたことで、この自動追従部19は、同期機1の無負荷運転時に偏差信号が一定値となるように追従させ、電力系統と並列運転時に前記偏差信号が有効電力関数で示される無効電力基準値と無効電力との差に比例するように追従するものである。

0032

自動追従部19の構成を図2を参照して説明すると、有効電力Pと無効電力Qは図示省略する検出器より検出された同期機1の出力する有効電力と無効電力であり、無負荷時偏差信号NDは任意に調整可能な定数である。

0033

関数設定器20は、有効電力Pに対して図3に示すように無効電力基準値QRを出力する。

0034

図3において、運転限界PQDは同期機1の固有の運転限界を示し、無効電力基準値QRは有効電力Pと無効電力Qの関係を表し、有効電力Pの増加に伴って無効電力Qが増加する特性を示しており、この特性は運転限界PQDのほぼ中央を通る設定となっている。

0035

減算部21は、無効電力Qから無効電力基準値QRを減算して無効電力偏差信号QDを出力する。係数器22は、無効電力偏差信号QDを係数倍した並列時偏差信号LDを出力する。

0036

接点23Xは、同期機1が電力系統と並列運転しているときに導通して並列時偏差信号LDを減算部24に出力する。接点23Yは、同期機1が電力系統と並列していない無負荷運転時に導通して無負荷時偏差信号NDを減算部24に出力する。減算部24は偏差信号CEから接点23Xと接点23Yの状態に応じて並列時偏差信号LDまたは無負荷時偏差信号NDを減算した偏差信号CDを増減制御部18へ出力する。

0037

以上の構成で、従来例と同様に通常時、切替器16によってゲートパルスVPが選択されてサイリスタ整流器3へ出力されることにより同期機1の端子電圧の一定運転が行われる。このとき、図9で説明したように、従来例では、電圧制御信号VCと界磁制御信号FCとが一致するように制御されていたが、本実施例では所定の偏差信号が発生するように制御される。

0038

すなわち、図2に示す自動追従部19によって偏差信号CEから無負荷時偏差信号NDまたは並列時偏差信号LDが減算され、得られる偏差信号CDの極性に応じた増減信号RCによって界磁設定値FRが増減制御されるから、偏差信号CEはゼロにはならず、所定の値の偏差信号が生ずることになる。

0039

従って、無負荷時、同期機1が電圧制御信号VCに対して界磁制御信号FCは無負荷時偏差信号NDの分だけ低値となる。

0040

また、並列運転時、無効電力基準値QRより無効電力Qが遅相側にあるとき、その差に比例した並列時偏差信号LDの分だけ界磁制御信号FCは低い値となり、逆に無効電力基準値QRより無効電力Qが進相側にあるときは、その差に比例した並列時偏差信号LDの分だけ界磁制御信号FCは高い値となる。

0041

このような、運転状態にて、計器用変圧器5から位相制御部10までのいずれかに異常が発生すると、図示省略する故障検出器により切替器16を切り替えてゲートパルスFPをサイリスタ整流器3に出力することにより同期機1の運転を継続することができる。

0042

ここで、同期機1が電力系統と並列運転し、無効電力Qが図3で示す運転限界PQDの遅相側限界近傍で運転しているときに切替器16の切り替えが発生した場合の動作について図4を参照して説明する。

0043

まず、時刻t1以前、同期機の励磁制御装置は正常に動作しており、切替器16はゲートパルスVPを選択してサイリスタ整流器3へ出力している。この状態では、電圧制御信号VCに対して界磁制御信号FCは、無効電力基準値QRと無効電力Qの差に比例した並列時偏差信号LDの分だけ低い値となっている。

0044

その後の時刻t1に計器用変圧器5から電圧制御部9までのいずれかに異常が生じて電圧制御信号VCが異常高になり、その異常を故障検出器が検知して時刻t2に切替器16を切り替えたとする。この結果、時刻t1から時刻t2の間、電圧制御信号VCが異常高になったために界磁電圧VFも異常高になる。界磁電圧VFが異常高になると、これによって誤差信号FEが異常低となるので界磁制御信号FCも異常低となる。これにより、偏差信号CDが正の極性となり、増減制御部18の作用により界磁設定値FRが徐々に上昇し、それに伴って界磁制御信号FCも徐々に上昇してくる。

0045

時刻t2以降、界磁電圧VFは界磁設定値FRと一致するように制御されるが、このときの界磁電圧VFは時刻t1以前の値よりもV2低い値となる。

0046

この結果、同期機1が遅相側限界近傍、例えば、図3のA点で運転しているときに切替器16の切り替えが発生した場合、例えば、界磁電圧VFが上昇してB点へ移動することを回避して界磁電圧VFは切り替え前よりも低い値となり、例えば、同期機1の運転点は、例えば、C点の進相側に移動する。従って、同期機1は運転限界PQDを越えることなく、安定に運転を継続することができる。

0047

このように、時刻t2以降、界磁電圧VFが時刻t1以前より低値となるのは、時刻t1以前、電圧制御信号VCよりも界磁制御信号FCが低い値に制御されており、時刻t1から時刻t2の間に界磁設定値FRが上昇した分を加味しても時刻t1以前の電圧制御信号VCよりも時刻t2以降の界磁制御信号FCの方が低くなるように界磁設定値FRの変化速度を設定しておくことにより実現したものである。

0048

上記の説明では、電圧制御信号VCが異常高になつた場合の動作であるが、逆に電圧制御信号VCが異常低になった場合も、切替器16が切り替わった後、界磁電圧VFはより低くなる方向であり、同期機1の運転点が進相側に移動することに変わりはない。

0049

一方、同期機1が電力系統と並列運転し、無効電力Qが図3の運転限界PQDの進相側限界近傍で運転しているとき、例えば、D点のとき、電圧制御信号VCに対して界磁制御信号FCが図2に示す無効電力基準値QRと無効電力Qとの差に比例した並列時偏差信号LDの分だけ高い値となっている。

0050

このために上記運転状態で切替器16の切り替えが発生すると、切り替え前に対して界磁電圧VFは上昇し、同期機1の運転点は遅相側、例えば、E点へ移動する。従って、同期機1は安全に運転を継続することができる。

0051

また、同期機1が無負荷で運転しているとき、電圧制御信号VCに対して界磁制御信号FCが無負荷時偏差信号NDの分だけ低い値になっている。従って、この運転状態でも切替器16の切り替えが発生すると、切り替え前に対して界磁電圧VFは低下し、同期機1の端子電圧は低下するので同様に同期機1は安全に運転を継続することができる。

0052

以上説明したように本実施例によれば、同期機の励磁制御系を形成するための端子電圧一定制御系と界磁一定制御系を備え、通常は端子電圧一定制御系で運転し、これが異常となった場合に界磁一定制御系に切り替えて同期機の運転継続を行う励磁制御装置において、端子電圧一定制御系で運転しているときに界磁一定制御系の出力を同期機の安全運転側への偏差を持たせて追従する手段を備えたことにより、端子電圧一定制御系に故障が発生して界磁一定制御系へ切り替えたときに同期機の運転点が安全側に変化させ、安定な運転を継続することができる。

0053

図5は本発明の第2実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。

0054

図5において図1と同一符号は、同一部分または相当部分を示し説明を省略する。

0055

図5において、図1と異なる点は、界磁検出部11から位相制御部15により形成される界磁一定調整部の代わりに、計器用変圧器5から位相制御部10により形成される自動電圧調整部としたことで、すなわち、計器用変圧器5から位相制御部10により形成される自動電圧調整部を2組設け、一方を使用系とし他方を待機系としたものである。

0056

この構成においても、図1に示した同期機の励磁制御装置と同様に一方を使用系とし他方を待機系として運転し、使用系に異常が発生して待機系に切り替えたときに同期機の運転点を安全側に変化させ、安全な運転を継続することができる。

0057

図6は、本発明の第3実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。

0058

図6において、図5と同一符号は同一部分または相当部分を示しており、図5と異なる点は、比較部17が使用系の電圧設定値VRから待機系の電圧設定値VRを減算して偏差信号CEを出力するようにしたことである。

0059

この構成においても、図1および図5で示した実施例と同様に一方を使用系とし他方を待機系として運転し、使用系に異常が発生して待機系に切り替えたときに同期機の運転点が安全側に変化させ、安全な運転を継続することができる。

0060

図7は、本発明の第4実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。

0061

図7において、図5と同一符号は同一部分または相当部分を示しており、図7において、図5と異なる点は、比較部17が使用系の誤差信号VEから待機系の誤差信号VEを減算して偏差信号CEを出力するようにしたことである。

0062

この構成においても、図1図5図6に示した実施例と同様に一方を使用系とし他方を待機系として運転し、使用系に異常が発生して待機系に切り替えたときに同期機の運転点が安全側に変化させ、安全な運転を継続することができる。

0063

以上のように、同期機の端子電圧を一定に制御するための自動電圧調整部と界磁電圧または界磁電流を一定に制御するための界磁一定調整部を各々一系統備えるか、上記自動電圧調整部を二組備えるかして、一方を使用系、他方を待機系とし、使用系の出力する制御信号に基づいて励磁制御系を形成すると共に、使用系が異常となったときには、待機系に切り替えて同期機の運転を継続するようにした待機冗長構成の励磁制御装置において、使用系から待機系に切り替えたときに同期機の運転点が安全側に変化するような待機系の追従手段を備えたことにより、同期機がいかなる運転状態にあっても、使用系への切り替えによって同期機の運転状態は安全側に変化し、安定な運転を継続することができる。

発明の効果

0064

以上説明したように本発明によれば、所定の値の偏差信号に見合った制御信号に基づいて同期機の運転を安全側とするように同期機の界磁巻線へ界磁電流を供給する自動追従部を設けたために同期機がいかなる運転状態にあっても、使用系への切り替えによって同期機の運転状態が安全側に変化し、安定な運転を継続することができる。

図面の簡単な説明

0065

図1本発明の第1実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。
図2図1に示す自動追従部の構成図である。
図3図2の自動追従部に備える関数の設定器を示す特性図である。
図4図1に示す同期機の励磁制御装置の動作波形図である。
図5本発明の第2実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。
図6本発明の第3実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。
図7本発明の第4実施例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。
図8従来例を示す同期機の励磁制御装置の構成図である。
図9図8に示す同期機の励磁制御装置の動作波形図である。
図10図8の同期機の励磁制御装置の作用を示す説明図である。

--

0066

1同期機
2界磁巻線
3サイリスタ整流器
5計器用変圧器
6電圧検出部
7電圧設定部
8比較部
9電圧制御部
10位相制御部
11界磁検出部
12界磁設定部
17 比較部
19自動追従部
20関数設定器
21 減算部
22係数器
23X,23Y接点
24 減算部

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