図面 (/)
目的
構成
この油面レベル計測装置は、走行中の車両の軸箱に設けられた油面計を撮影する位置に設置され、撮影位置に達した車両を車両検出器3が検知したとき、ストロボ2を発光させて、油面計の静止画像を撮影し、その画像信号を出力する画像撮像装置1と、画像撮像装置1からの画像信号をデジタル値に変換した画像データを、複数の2値化レベルにより2値化処理し、複数枚の2値化画像データを作成する2値化処理手段と、油面計の画像を含む2値化された画像データに対し、油面計の位置を検出すると共に、油面計内に縦の油面チェックラインを設定し、チェックライン上の画素の輝度データが大きく変化する垂直座標を測定して、油面レベルを計測する油面レベル計測手段と、を備える。
概要
背景
概要
車両を走行させながら、効率良く、極めて短時間に、軸箱の油面計の油面レベルを計測することができる油面レベル計測装置を提供する。
この油面レベル計測装置は、走行中の車両の軸箱に設けられた油面計を撮影する位置に設置され、撮影位置に達した車両を車両検出器3が検知したとき、ストロボ2を発光させて、油面計の静止画像を撮影し、その画像信号を出力する画像撮像装置1と、画像撮像装置1からの画像信号をデジタル値に変換した画像データを、複数の2値化レベルにより2値化処理し、複数枚の2値化画像データを作成する2値化処理手段と、油面計の画像を含む2値化された画像データに対し、油面計の位置を検出すると共に、油面計内に縦の油面チェックラインを設定し、チェックライン上の画素の輝度データが大きく変化する垂直座標を測定して、油面レベルを計測する油面レベル計測手段と、を備える。
目的
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、車両を走行させながら、効率良く、極めて短時間に、軸箱の油面計の油面レベルを計測することができる油面レベル計測装置を提供することを目的とする。
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 2件
この技術が所属する分野
請求項1
車両の軸箱に設けられた油面計の油面レベルを計測する油面レベル計測装置において、走行中の車両の軸箱に設けられた油面計を撮影する位置に設置され、撮影位置に達した車両を車両検出器が検知したとき、ストロボを発光させて、前記軸箱の油面計の静止画像を撮影し、その画像信号を出力する画像撮像装置と、該画像撮像装置からの画像信号をデジタル値に変換した画像データを、複数の2値化レベルにより複数回にわたり2値化処理し、複数枚の2値化画像データを作成する2値化処理手段と、油面計の画像を含む2値化された画像データに対し、油面計の位置を検出すると共に、油面計内に縦の油面チェックラインを設定し、該チェックライン上の画素の輝度データが大きく変化する垂直座標を測定することにより、油面レベルを計測し、該計測データが有効でない場合、他の2値化レベルの2値化画面データについて、油面レベルの計測を同様に行う油面レベル計測手段と、を備えたことを特徴とする油面レベル計測装置。
技術分野
背景技術
0002
図5に示すように、新幹線車両の台車に設けられた軸箱20には、軸箱内の油面レベルを表示するための油面計(透明窓)21が設けられものがあり、この油面計21の油面レベルは、車両基地の検査場において、定期的に計測する必要がある。
発明が解決しようとする課題
0003
しかし、従来、この種の油面計の油面レベルの計測は、検査員の目視により行われ、新幹線車両の軸箱20の油面計21は、1つの台車の両側に2個づつ設けられ、一両に2個の台車が取付けられ、通常の新幹線車両は1編成が16両で構成されるため、1編成車両の油面計21を計測するためには、126箇所の油面計を目視する必要があり、そのために、検査員が移動する距離は800mにもなって、非常に多くの労力と時間を必要とする問題がった。
0004
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、車両を走行させながら、効率良く、極めて短時間に、軸箱の油面計の油面レベルを計測することができる油面レベル計測装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
0005
上記目的を達成するために、本発明の油面レベル計測装置は、車両の軸箱に設けられた油面計の油面レベルを計測する油面レベル計測装置において、走行中の車両の軸箱に設けられた油面計を撮影する位置に設置され、撮影位置に達した車両を車両検出器が検知したとき、ストロボを発光させて、軸箱の油面計の静止画像を撮影し、その画像信号を出力する画像撮像装置と、画像撮像装置からの画像信号をデジタル値に変換した画像データを、複数の2値化レベルにより複数回にわたり2値化処理し、複数枚の2値化画像データを作成する2値化処理手段と、油面計の画像を含む2値化された画像データに対し、油面計の位置を検出すると共に、油面計内に縦の油面チェックラインを設定し、チェックライン上の画素の輝度データが大きく変化する垂直座標を測定することにより、油面レベルを計測し、計測データが有効でない場合、他の2値化レベルの2値化画面データについて、油面レベルの計測を同様に行う油面レベル計測手段と、を備えたことを特徴とする。
0006
このような構成の油面レベル計測装置は、車両基地等のレール横に設置され、車両がその前を走行中、車両検出器が撮影位置に達した車両を検知したとき、画像撮像装置が、ストロボを発光させて、軸箱の油面計の静止画像を撮影し、その画像信号を出力する。
0007
出力された画像信号はデジタル値の画像データに変換され、2値化処理手段に送られ、ここで、複数の2値化レベルにより複数回にわたり2値化処理が行われ、複数枚の2値化画像データが作成され、記憶される。
0008
次に、油面レベル計測手段は、2値化された画像データに対し、位置補正(検出)用のチェックライン(水平・垂直方向)を設定し、油面計の窓部の位置を検出する。そして、その位置に縦の油面チェックラインを設定し、チェックライン上の画素の輝度データが例えば白から黒へ大きく変化する垂直座標を測定することにより、油面レベルを計測する。一方、その計測データが有効でない場合、他の2値化レベルの2値化画面データについて、油面レベルの計測を同様に行い、有効な計測データを得る。
0009
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
0010
図1は、新幹線車両の台車の軸箱20に設けられた油面計21の油面レベルを計測する油面レベル計測装置の構成ブロック図を示している。油面計21は、図2に示すように、円形のガラス窓を有し、そのガラス窓に油面が現われる。
0011
1は、油面計21を撮影する位置に設置された画像撮像装置であり、CCD等の撮像素子を内蔵し、油面計21を正面から撮影する。新幹線車両の走行中の油面計21を撮影するため、車両の特定の位置を検知する車両検出器3が、例えば、台車の軸箱の近くに位置する車輪を検知し、その検出信号を出力するように設けられる。また、画像撮像装置1にはストロボ2が設けられ、車両検出器3が車両の車輪を検出したとき、ストロボ2を発光させ、ランダムシャッタを動作させて油面計21の静止画像を撮影する。
0012
画像撮像装置1から出力された画像信号を画像処理する装置は、マイクロコンピュータを主要部にして構成され、4はCPU、9はメモリ、10はCRT等の表示器である。5は、画像撮像装置1から出力された画像信号をデジタル信号に変換して入力する画像入力部、6は、入力されたデジタル値の画像データを一旦格納する画像メモリ(デジタルフレームメモリ)である。
0013
7は、画像メモリ6内の画像データを2値化処理する2値化処理部であり、例えば4段階の2値化レベルが設定され、各レベルについて2値化処理を行い、4種類の2値化画像データを作成し、記憶する。
0014
8は、計測処理部であり、2値化された画像データに対し、位置補正用のチェックライン(水平・垂直方向)を設定し、画面における油面計21のガラス窓の位置を検出する。油面計21のガラス窓の周囲には、図2に示すように、4本の固定ねじ22が配設され、それらの固定ねじ22の頭は他の面より白く画面に映るため、固定ねじ22の画像のエッジを検出することにより、油面計21のガラス窓の位置検出を行う。
0015
さらに、計測処理部8は、検出された油面計のガラス窓の位置に、縦の油面チェックラインを設定し、チェックライン上の画素の輝度データが、白から黒へ大きく変化する垂直座標を測定することにより、油面レベルを計測する。また、その計測データが有効でない場合、他の2値化レベルの2値化画面データについて、油面レベルの計測を同様に行う。
0017
新幹線車両の台車の軸箱に設けられた油面計21は、車両の両側に配設されるため、上記構成の油面レベル計測装置は2セット用意され、車両基地の検査場におけるレールの両側に各々設置される。
0018
先ず、検査される車両の軸箱の油面計21が洗浄され、検査場に時速約15km程度の速度で進入する。この時、車両が装置を位置を通過する際、車両検出器3は例えば車輪の通過を検知し、このタイミングで、画像撮像装置1は、ストロボ2を発光させ、ランダムシャッタを動作させて油面計21の静止画像を撮影し、その画像信号を出力する。
0019
画像撮像装置1から出力された画像信号は、デジタル信号に変換されて、画像入力部5に取り込まれ(ステップ100〜110)、画像データ(デジタルフレームデータ)として画像メモリ6に書込まれる(ステップ120)。
0020
次に、ステップ130で、画像メモリ6内の画像データが2値化処理される。この2値化処理は、輝度レベルの異なる例えば4段階の2値化レベルで行われ、各々の2値化画像データが記憶される。
0021
撮影された画像は、油面計21のガラス窓内の油のない上部空気部分が白く、下部の油部分が黒く写り、周囲の4個の固定ねじの頭が白く写るため、2値化された画像は、図3の如く斜線部分が黒く、他の部分が白く表われ、油面OLの位置は白い半円形部分の下辺となる。
0022
次に、計測処理部8が、画像内の油面計の位置にチェックライン(ラインウインドウ)を設定して油面レベルを計測するが、それに先立ち、ステップ140で、2値化された画像データに対し、位置補正用のチェックライン(水平・垂直方向)を設定し、画像中における油面計21の窓部の位置を検出する。
0023
即ち、図3に示すような2値化された画像に対し、水平位置補正用チェックラインと垂直位置補正用チェックラインを設定し、そのラインを水平或は垂直に移動させながら面走査を行い、黒から白に変る固定ねじ22の座標位置を求める。そして、予め記憶された固定ねじ22と油面計21の画面フォーマットデータから、油面計21の座標位置を補正(検出)する。
0024
次に、その油面計21のガラス窓の位置に、縦の油面チェックラインCLを設定する。この油面チェックラインCLは、ガラス窓の略中央に位置する裏板の孔を除き例えば10本設定され、チェックラインCL上の画素の輝度データが白から黒へ或は黒から白へ変化する垂直座標を各々測定し、それらの平均値を算出することにより、油面レベルを計測する(ステップ150)。
0025
次に、ステップ160で、算出した油面レベルの計測データが有効か否かを判定し、その計測データが有効でない場合、再びステップ140に戻り、他の2値化レベルで2値化した2値化画像データについて、油面レベルの計測を上記と同様に行い、有効な計測データを得たとき、ステップ170にて、その測定データを油面レベルの計測値として記録し、表示器10に表示する。
0026
このように、4段階の2値化レベルで2値化した最大4枚の2値化画像データについて、油面レベルの計測を繰り返し行うことができるため、有効な計測データを確実に得ることができる。
0027
このような計測処理が、新幹線車両の移動中、画像撮像装置1の前を軸箱の油面計21が通過する毎に実行され、測定された各油面計21の油面レベルのデータがメモリに格納される。
発明の効果
0028
以上説明したように、本発明の油面レベル計測装置によれば、画像撮像装置により走行中の車両における軸箱の油面計の静止画像を撮影し、その画像データを画像処理することにより、油面レベルを計測するため、車両を走行させながら、効率良く、極めて短時間に、軸箱の油面計の油面レベルを計測することができ、従来の目視による油面レベルの計測に比べ、極めて少ない労力で、効率良く計測することができる。
図面の簡単な説明
0029
図1本発明の一実施例を示す油面レベル計測装置の構成ブロック図である。
図2軸箱の油面計21の正面図である。
図32値化処理された画像の説明図である。
図4油面計測処理のフローチャートである。
図5車両の台車部分の側面図である。
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0030
1−画像撮像装置、2−ストロボ、3−車両検出器、4−CPU、5−画像入力部、6−画像メンモリ、7−2値化処理部、8−計測処理部。