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技術 蛋白質分解用固定化ゲルとそれを用いた蛋白質分解法

出願人 山内文男
発明者 山内文男
出願日 1992年9月30日 (26年10ヶ月経過) 出願番号 1992-286875
公開日 1995年6月27日 (24年1ヶ月経過) 公開番号 1995-163348
状態 未査定
技術分野 酵素,微生物の固定化,処理 食用蛋白質及び食用リン脂質 微生物による化合物の製造
主要キーワード 離脱率 包括剤 ゲル化素材 固定化酵素担体 押し出しチューブ 固定化生体触媒 光架橋性樹脂 高分子蛋白質
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年6月27日)のものです。
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図面 (7)

目的

本願発明は、蛋白質を良く分解する細胞表層画分結合型酵素を新たに見出したゲル包括剤にて固定化することにより、酵素離脱率が少なく、活性収率が良く、しかも適度な耐久性のある良好な機能の蛋白質分解用固定化ゲルを得ることができるようにするとともに、これを用いた簡易なゲル包括法の開発によって、簡単に取り扱い易い小粒状に細分化できるようにし、更に、この蛋白質分解用固定化ゲルを用いて蛋白質を分解する際の活性率を高めるのにpH調整をするようにしたものである。

構成

寒天ゲルアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤に細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、粒状に細分化して、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したことを特徴とする蛋白質分解用固定化ゲルと、この蛋白質分解用固定化ゲルのpHを5〜8に調整しながら分解を行ったことを特徴とする蛋白質分解法。

概要

背景

近年、酵素触媒活性を保持したまま水に不溶性にした、いわゆる固定化酵素バイオリアクターは、高価な酵素を繰り返し使用できる、反応装置が小さい、連続反応が可能である、反応制御が可能である、生産物と酵素の分離が容易である、コストダウンを図れる、などの利点から、その有効性が注目されている。バイオリアクターを利用した食品の製造も行われはじめているが、一般には、糖やアミノ酸などの低分子基質に限られており、高分子である蛋白質澱粉生態触媒との接触が充分でなく、反応率が下がるなどの点で難しさがある。従来より、生体触媒である糸状菌プロテアーゼを利用する固定化バイオリアクターとしては、プロテアーゼを抽出してイオン交換樹脂などの単体に結合させる単体結合法、糸状菌の菌体アルギン酸ゲルラバフォームなどに成育させて、菌体外酵素を利用する方法が試みられている。

しかし、の方法は、プロテアーゼを抽出、固定化するので、コスト高になるだけでなく、多くの場合共有結合させるので、プロテアーゼの活性が下がる等の欠点がある。の菌体固定化方法は、固定化生体触媒を応用する方法として注目されているが、菌体外酵素しか利用できず、ペプチターゼなど有効な生体触媒は菌体内に含まれている場合が多いので、効率が悪いという欠点がある。そこで微生物が持つ細胞質内酵素を利用しようとすると、〓細胞破壊するか、〓基質や反応生成物が微生物の細胞表層を透過すること、〓生成物の分解系副反応欠損していること、が必要条件となる。〓の場合には、細菌を破壊すると細胞質内酵素が不安定になることが多いし、〓〓の必要条件を満足する場合が稀であるうえ、生きたままだと代謝機能を一定に制御することが難しく、微生物の増殖による菌の汚れが起きる等、目的とする生産物の均一かが困難となる等の欠点がある。このため、実用性のある固体化生体触媒系のバイオリアクターは、具現化されていないというのが現状である。

概要

本願発明は、蛋白質を良く分解する細胞表層画分結合型酵素を新たに見出したゲル包括剤にて固定化することにより、酵素離脱率が少なく、活性収率が良く、しかも適度な耐久性のある良好な機能の蛋白質分解用固定化ゲルを得ることができるようにするとともに、これを用いた簡易なゲル包括法の開発によって、簡単に取り扱い易い小粒状に細分化できるようにし、更に、この蛋白質分解用固定化ゲルを用いて蛋白質を分解する際の活性率を高めるのにpH調整をするようにしたものである。

寒天ゲルアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤に細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、粒状に細分化して、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したことを特徴とする蛋白質分解用固定化ゲルと、この蛋白質分解用固定化ゲルのpHを5〜8に調整しながら分解を行ったことを特徴とする蛋白質分解法。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

寒天ゲルアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、粒状に細分化して、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したことを特徴とする蛋白質分解固定化ゲル。

請求項2

寒天ゲルにアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤に細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、これを冷カルシュム塩中に滴下し、粒状に細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したことを特徴とする蛋白質分解用固定化ゲル。

請求項3

請求項1または請求項2の蛋白質分解用固定化ゲルを用意し、この蛋白質分解用固定化ゲルのpHを5〜8に調整しながら分解を行ったことを特徴とする蛋白質分解法。

技術分野

0001

本発明は、近年注目されている微生物触媒にして、物質の分解、合成、化学変換を行う反応装置一種バイオリアクターに関する。特に本発明は、高分子蛋白質生体触媒により分解する蛋白質分解固定化ゲルとそれを用いた蛋白質分解法を提供するもので、調味料食品物性改良剤、健康食品機能性食品など食品工業への応用に好適なものである。

背景技術

0002

近年、酵素触媒活性を保持したまま水に不溶性にした、いわゆる固定化酵素・バイオリアクターは、高価な酵素を繰り返し使用できる、反応装置が小さい、連続反応が可能である、反応制御が可能である、生産物と酵素の分離が容易である、コストダウンを図れる、などの利点から、その有効性が注目されている。バイオリアクターを利用した食品の製造も行われはじめているが、一般には、糖やアミノ酸などの低分子基質に限られており、高分子である蛋白質や澱粉生態触媒との接触が充分でなく、反応率が下がるなどの点で難しさがある。従来より、生体触媒である糸状菌プロテアーゼを利用する固定化バイオリアクターとしては、プロテアーゼを抽出してイオン交換樹脂などの単体に結合させる単体結合法、糸状菌の菌体アルギン酸ゲルラバフォームなどに成育させて、菌体外酵素を利用する方法が試みられている。

0003

しかし、の方法は、プロテアーゼを抽出、固定化するので、コスト高になるだけでなく、多くの場合共有結合させるので、プロテアーゼの活性が下がる等の欠点がある。の菌体固定化方法は、固定化生体触媒を応用する方法として注目されているが、菌体外酵素しか利用できず、ペプチターゼなど有効な生体触媒は菌体内に含まれている場合が多いので、効率が悪いという欠点がある。そこで微生物が持つ細胞質内酵素を利用しようとすると、〓細胞破壊するか、〓基質や反応生成物が微生物の細胞表層を透過すること、〓生成物の分解系副反応欠損していること、が必要条件となる。〓の場合には、細菌を破壊すると細胞質内酵素が不安定になることが多いし、〓〓の必要条件を満足する場合が稀であるうえ、生きたままだと代謝機能を一定に制御することが難しく、微生物の増殖による菌の汚れが起きる等、目的とする生産物の均一かが困難となる等の欠点がある。このため、実用性のある固体化生体触媒系のバイオリアクターは、具現化されていないというのが現状である。

発明が解決しようとする課題

0004

しかるに、発明者は、細胞表層画分結合型酵素が、次のような特徴があり、従来の固定化酵素や固定化増殖微生物と区別される中間的固定化方法をもった新しい固定化生体触媒であること、高分子蛋白質をよく分解し、かつ比較的高温においても安定であるため、食品工業への利用に好適であると考え、実用性のある固体化生体触媒系のバイオリアクターの研究をおこなってきた。

0005

細胞表層画分には酸性プロティナーゼ、酸性カルボキシペプチターゼ、グルタミナーゼなどの複合酵素群が自然に結合している。
細胞表層画分に結合している酸性プロティナーゼ、酸性カルボキシペプチターゼは低酸性領域で最適活性を示し、かつ比較的高温においても安定であった。
細胞表層画分は、細胞膜に酵素が疎水的に結合し、細胞壁露出されている。
細胞表層画分を構成する細胞壁は、キチングルカン主体とする多糖体を主成分としており、それらの多糖体は固定化酵素担体として用いられる。
細胞表層画分結合型酵素は、高分子蛋白質をよく分解した。
細胞表層画分結合型酵素は、生理的な代謝機能を持たない一種のオルガネラである。

0006

すなわち発明者は、酵素として細胞表層画分結合型酵素を用い、これをゲル包括剤を用いて固定化したうえ、取り扱い易くこれを細分化した蛋白質分解用固定化ゲルとそれを用いた蛋白質分解法の研究をおこなった結果、新しいゲル包括剤と、これを用いた簡易なゲル包括法の開発によって、酵素離脱率が少なく、活性収率が良く、しかも適度な耐久性のある良好な機能の蛋白質分解用固定化ゲルを得ることができたし、この蛋白質分解用固定化ゲルを用いて蛋白質を分解する際の活性率を高めるのにpH調整をすると効果的であることを見出した。

課題を解決するための手段

0007

本発明は、上記の技術的課題を解決するため、次のような手段をとったものである。

0008

特許を受けようとする第1発明は、寒天ゲルアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤に細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、粒状に細分化して、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したことを特徴とする蛋白質分解用固定化ゲルである。

0009

本発明は、ゲル包括剤として寒天ゲルにアルギン酸ソーダを用いた点に第1の特徴がある。ゲル包括剤としては、寒天アルギン酸カルシウムκカラギーナン光架橋性樹脂ポリマーポリアクリルアミドウレタンプレポリマーセルロース等がある。これらのうち種類を選定し、濃度を調製することにより、目的に適した網目や強さをもって酵素を包括固定化できる。

0010

本発明のゲル包括剤を用いた固定化とは、寒天とアルギン酸ソーダの混合物を用いて、細片化した細胞表層画分を固定化するものである。酵素群は、もともと細胞膜に酵素が疎水的に結合し、細胞壁に橋を作っているので、細胞膜と細胞壁にかなり強く結合した状態になっている。このため、その細胞表層画分をゲル包括剤によって更に固定化すると、麹菌細胞(菌体の直径役5μm)のように小さいものでも寒天網目から漏れないことにより、酵素の活性収率を増加させることができるとともに、数十万〜数百万の高分子である蛋白質と酵素の接触可能性が大きくなり、酵素活性発現率を高めることができる。その様式は図5に示すとおりである。

0011

従来より、寒天やアルギン酸カルシウムはゲル包括剤として単独で使用されることはあるが、寒天は、高分子の蛋白質を通し易く、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をよく保持するが、材質的にもろく撹拌などが伴うことのおおい実用的なゲル包括剤としては、不向きであった。また、これを細片化するには刃物で切断しなければならず、手間がかかり過ぎて自動化するのが容易でない。従来、寒天を油中滴下ビーズ状にする技術はあるが、後で油を石鹸アセトンなどの溶剤洗浄せねばならず、しかもこの溶剤の食品への影響が心配されるので、食品の蛋白質分解用ゲル包括剤として適当ではない。

0012

他方、アルギン酸Na塩には可溶であるが、Ca塩には不溶であるため、微生物の包括には多く用いられている。しかし、アルギン酸は高分子の蛋白質分子入りにくく、入らなければ蛋白質の分解はできないので、蛋白質分解用ゲル包括剤としては不向きであった。しかも、アルギン酸ソーダだけだと、ゲルが軟らか過ぎるため撹拌などが伴うことのおおい実用的なゲル包括剤としては使用できないものであった。ただ、アルギン酸ナトリウム塩はNaがCaと置換して不溶性となる性質があるので、これを利用するとアルギン酸ソーダをCa塩やCaCl2 に適下するだけで簡単にビーズ状に小粒化することができる利点がある。そこで、発明者は、寒天ゲルにアルギン酸ソーダを量的な比率を変化させて加えたものをゲル包括剤として採用してみたところ、寒天の高分子の蛋白質を通し易く、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をよく保持する性質と、アルギン酸の有する弾力性とアルギン酸ナトリウム塩がCa塩やCaCl2 に不溶性となる性質とが加わって、両方の性質を適度に保有したゲル包括剤ができることを見出した。この新たに見出したゲル包括剤は、高分子の蛋白質を通し、且つ細胞壁画分結合型酵素(CWE)をよく保持し、しかも適度の固さと弾力性があって多少の衝撃があっても壊れにくく、撹拌などにも充分耐えることができるものとなっているので、実用性に富んだものとなっている。

0013

本発明にかかる蛋白質分解用固定化ゲルは、上記の新たに開発したゲル包括剤に、細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、粒状に細分化して、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化してなる蛋白質分解用固定化ゲルである。この蛋白質分解用固定化ゲルは、細胞壁画分結合型酵素(CWE)のゲル内拡散度および包括状態が良好で、細胞壁画分結合型酵素(CWE)のゲル脱離率が1%以下と極めて少ないし、適度の弾力性と固さを有するため、包括には適したものになっている(図3)。尚、蛋白質分解用固定化ゲルは、細胞壁画分結合型酵素(CWE)のゲル内拡散度および包括状態の結果より寒天3:アルギン酸1の割合が最適であった。

0014

特許を受けようとする第2発明は、寒天ゲルにアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤に細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、これを冷カルシュム塩中に滴下し、粒状に細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したことを特徴とする蛋白質分解用固定化ゲルである。

0015

本発明は、上記第1発明の蛋白質分解用固定化ゲルを粒状に細分化するために、アルギン酸ナトリウム塩のNaがCaと置換して不溶性となる性質に着目し、蛋白質分解用固定化ゲルにアルギン酸ソーダを加えることにより、固定化する性質を保有させ、溶解したものをポンプ押し出しチューブの先端から1滴づづCa塩やCaCl2 の溶液中に適下すると、落下したゲル化素材は、Ca塩やCaCl2 の溶液中で不溶化し、簡単にビーズ状に小粒化することができる(図1)。このような固定化ゲルビーズ製造法は、連続的な大量生産が可能で工業化に適したものとなる。

0016

特許を受けようとする第3発明は、第1発明または第2発明の蛋白質分解用固定化ゲルを用意し、この蛋白質分解用固定化ゲルのpHを5〜8に調整しながら分解を行ったことを特徴とする蛋白質分解法である。この発明は、第1発明または第2発明の蛋白質分解用固定化ゲルの固定化酵素の安定性を改善するとともに、良好な活性のために、pH調整をした点に特徴がある。従来は、食品の腐敗防止の観点から酸性の蛋白質分解酵素による分解を中心に考えていたため、pH3〜4の酸性領域での分解が望ましいと考えられていたが、細胞壁画分結合型酵素には、酸性だけでなく、中性アルカリ性プロテアーゼも相当量含まれているため、トータルな分解力としてはpH5〜8の中・アルカリ領域のほうがより高い活性を示した(図3)。

0017

「実施例1」細胞壁結合型酵素の調製。
麹菌(Aspergillus oryzae)を下記の液体培地を用いて、pH5.6、26℃で72時間振盪培養を行ったところ、1000mlの培地から菌体が乾燥重量にして約7g得られた。また1gの菌体から細胞壁結合型酵素が約0.5g得られた。

0018

培地組成
Glucose 5. 0g
Polypeptone 0. 5g
KH2 PO4 0. 05g
K2 HPO4 0. 05g
MgSO4 0. 04g
CaCl2 0.04g
/ 100ml 蒸留水

0019

「実施例2」細胞壁結合型酵素の調製
凍結乾燥した菌体を緩衝液に分散後、French-Press(大岳製作所)を用いて、500 (Kg/cm2) の圧力をかけて磨砕した。これを遠心分離後、沈殿物を凍結乾燥して細胞壁結合酵素を得た。1gの菌体から細胞壁結合型酵素が約0.5g得られた。

0020

「実施例3」細胞壁結合型酵素系至適pHの検討
0.5gの酸沈殿大豆蛋白質およびNaN3 0.025 gを、クエン酸バルビタ−ル系の広域緩衝液であるBritton-Robinson buffer 50mlに溶解させ、pHを3〜10に調整後100mlにfill up 、0.5%酸沈殿大豆蛋白質溶液とした。これを35℃に保温した後、細胞壁合型酵素0.5gと120rpm でインキュベ−ト、反応せしめた。反応液を経時的にサンプリングし、OPA(ο−phthalaldehyde)法によりタンパク質分解率を、全ペプチド結合数に対する分解されたペプチド結合の割合として測定した。以上の結果は図3に示したように、pH5.5〜7.0が最も分解率がよく、pH5.0〜8.0では酸性、およびアルカリ性領域の分解率より高かった。

0021

「実施例4」細胞壁結合型酵素のゲル包括固定化
寒天とアルギン酸ナトリウムを、試料A(4:0)、試料B(3:1)、試料C(2:2)、試料D(1:3)、試料E(0:4)の各割合で2%濃度になるように混ぜ、以下のように細胞壁結合型酵素の包括剤として用いた。

0022

・寒天のみ ・3:1〜0:4配合の
寒天0.25g 寒天+アルギン酸0.25g
↓ ↓
水12.5mlに100℃で溶解 水12.5mlに100℃で溶解
↓ ↓
45℃に冷却 45℃に冷却
↓ ↓
細胞壁結合型酵素細胞壁結合型酵素
0.75gと混合 0.75gと混合
↓ ↓
2〜3mm角に切断 冷CaCl2 中に滴下、ビ−ズ化

0023

「実施例5」各組成固定化ゲルによる酸沈殿大豆蛋白質の分解率
0.5%酸沈殿大豆蛋白質-Britton Robinson buffer溶液(pH7.0)50mlに、細胞壁結合型酵素0.75gを含む固定化酵素12.5mlを加え、35℃、120rpm で48時間インキュベ−ト後、OPA法で分解率を測定した。また、同様の酸沈殿大豆蛋白質溶液に細胞壁結合型酵素0.75gを加え、同じ条件で反応させ比較した。

0024

細胞壁結合型酵素のゲル脱離率は次のようにして測定した。固定化した細胞壁結合酵素を蒸留水50ml中で48時間振盪、上済みを10000rpm で遠心分離した後、沈殿をポリリン酸ナトリウム水溶液中に分散させ、アルギン酸分を溶かした。その後100 ℃に加熱、寒天分を溶解せしめ、再び10000rpmで遠心分離後、沈殿を洗浄、凍結乾燥し『脱離細胞壁結合型酵素』として回収した。以上の結果を図4に示した。寒天のみでは分解率が87%と高いが、細胞壁結合型酵素の脱離率が11.3%と高い。これに比べて、アルギン酸を寒天に加えたものは、分解率が80〜81%であるが、細胞壁結合型酵素の脱離率はきわめて低く0.7〜0.1%である。結局、分解率から脱離率を差し引くと、寒天にアルギン酸を加えた場合のほうが分解率が高かった。

0025

「実施例6」包括固定化ゲルによるカラムリアクタ−分解
<固定化酵素>
・ゲル寒天-アルギン酸(3:1)2%ゲル,100ml
・酵素細胞壁結合型酵素 6.0g
<基質>
・1.0%酸沈殿大豆蛋白質(Britton Robinson buffer )
溶液(pH7.0 )200ml
<リアクタ−条件>
・カラムジャケットガラスカラム(φ20mm×180mm)
流速5(ml/min )
反応温度35℃
以上の結果を図5図6に示した。リアクタ−運転開始後、分解率は上昇し続け36時間後、一定の値(43.0%)に達した。

発明の効果

0026

本願発明は、蛋白質を良く分解する細胞表層画分結合型酵素を新たに見出したゲル包括剤にて固定化することにより、酵素離脱率が少なく、活性収率が良く、しかも適度な耐久性のある良好な機能の蛋白質分解用固定化ゲルを得ることができるようにするとともに、これを用いた簡易なゲル包括法の開発によって、簡単に取り扱い易い小粒状に細分化できるようにし、更に、この蛋白質分解用固定化ゲルを用いて蛋白質を分解する際の活性率を高めるのにpH調整をするようにしたものである。

0027

本願第1発明は、寒天ゲルにアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤に細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、粒状に細分化して、細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したことにより、酵素離脱率が少なく、活性収率が良く、しかも適度な耐久性のある実用性の高い良好な機能の蛋白質分解用固定化ゲルを得ることができるようにしたものである。本願第2発明は、寒天ゲルにアルギン酸ソーダを加えたものをお湯で溶解したゲル包括剤に細胞壁画分結合型酵素(CWE)を混合したうえ、これを冷カルシュム塩中に滴下し、粒状に細胞壁画分結合型酵素(CWE)をゲル包括固定化したもので、溶解しゲル素材を1滴づづCa塩やCaCl2 の溶液中に適下することにより、簡単にビーズ状に小粒化することができるようにしたものである(図1)。このような固定化ゲルビーズの製造法は、連続的な大量生産が可能で工業化に適したものとなる。

0028

本願第3発明は、第1発明または第2発明の蛋白質分解用固定化ゲルを用意し、この蛋白質分解用固定化ゲルのpHを5〜8に調整しながら分解を行ったことを特徴とする蛋白質分解法で、このpH調整をすることによって、第1発明または第2発明の蛋白質分解用固定化ゲルの固定化酵素の安定性を改善するとともに、従来より良好な酵素の活性化を図ることができたものである。

図面の簡単な説明

0029

図1本発明に係る固定かゲルビーズの製造法を示す説明図である。
図2固定化細胞壁画分結合型酵素と蛋白質のゲル格子中の存在様式を示す説明図である。
図3実施例における細胞壁画分結合型酵素のpHによる活性変化を示すグラフ
図4実施例における寒天−アルギン酸含量比の異なる同定化ゲルの酵素比活性を示すグラフ。
図5実施例におけるバイオリアクターシステムを示す説明図
図6実施例におけるタンパク分解率ODA法)を示すグラフ。

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