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技術 3,4−二置換ピロールの製造法

出願人 日本曹達株式会社
発明者 浜本伊佐美
出願日 1993年12月7日 (27年0ヶ月経過) 出願番号 1993-340102
公開日 1995年6月20日 (25年6ヶ月経過) 公開番号 1995-157466
状態 特許登録済
技術分野 複数複素環系化合物 ピロ-ル系化合物
主要キーワード 総合収率 ニトロアルケン 発火性 環拡大 機能性物質 電子不足 生体関連物質 構造確認
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

構成

下記工程を経る式〔I〕で表される化合物製造法

化1

〔式中、R1 はアルキル基アルケニル基アルキニル基アリール基ヘテロ環を表し、R2 は電子吸引性基を表し、R3 は水素原子又はアルキル基を表し、R4 はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属を表す。〕

効果

収率で工業的に実施可能でかつ一般性の高い製造法である。

概要

背景

ピロ−ル類は医農薬等の生理活性物質や種々の機能材料等の重要な母核として古くから広く利用されている。特に、3,4-二置換ピロール類(以下、3,4-Pyと略する)は導電性高分子一種であるポリピロールや重要な生体関連物質の一種であるポルフィリン等の機能性物質の直接的な出発原料になりうる為に、その合成法の開発は大いに意義がある。これまでに報告された3,4-Pyの合成法及びそれらの問題点について以下列記する。

1)トシルメチルイソシアニド電子不足オレフィンとの反応を塩基存在下に行う方法(A.M. van Leusen, Tetrahedron Lett., 1972, 5337);電子吸引性基のついたピロール合成に最もよく利用されてきた方法の一つだが、安全性(発火性のある水素化ナトリウムエーテル系溶媒を使用する)、簡便さ(反応溶媒脱水する必要がある、水素化ナトリウムはミネラルオイルに含有されているために、このオイルがピロールの精製時に混入する場合がある)及び製造費(トシルメチルイソシアニドは試薬として非常に高価なため、大量合成時には別途合成する必要がある)の面では工業的に全く不利である。

2)イソシアノ酢酸エステルニトロアルケン又はβ-ニトロアセテートの反応を塩基存在下に行い5位のみが無置換のピロール-2-カルボン酸エステルを得て、次いで脱炭酸させる方法(小野、第65年会講演予稿集II, 1 A5 44, 3A7 29-30, 1993);1)の方法より一般性及び簡便さの点で改善されているが、製造費(イソシアノ酢酸エステルや塩基のDBU も試薬として高価)、安全性(ニトロアルケン又はβ- ニトロアセテートは一般に不安定)及び収率(脱炭酸工程が全般的に低い)の面では工業的にやはり不利である。

3)アミノケトンと3-ジメチルアミノアクリル酸誘導体との縮合(Eur.Pat.174910);一般性(4位が置換フェニルに限定される)と簡便さ(3-ジメチルアミノアクリル酸誘導体の合成は困難)に欠ける。

4)アミノケトンとオギザル酢酸エステルナトリウム塩との縮合によりピロール-2-カルボン酸を得て、次いで脱炭酸させる方法(本出願人、平成 5年 4月20日付に出願);製造費(各工程での廃液処理量が多い)と収率(ピロールへの環化最高で65%)の面でまだ改善すべき余地がある。

5)カルボニル化合物アジン誘導体ジベンゾイル化した後、加熱によりN-ベンゾイルピロ−ルを得て、次いで脱ベンゾイル化する方法(J.E. Baldwin, J.Chem.Soc., Chem.Commun., 1982, 624);一般性(3、4位は単純なアルキル基に限定される)、収率(総合収率が最高でも35%と低い)及び簡便さ(脱ベンゾイル化に80℃でも1日以上はかかる)の面で工業的に不利である。

6)N-ビニルトリアゾール光照射下、N-ビニルアジリジンに変え、これを環拡大させる方法(S. Tomoda, Chem.Lett., 1981, 1519 ); 簡便さ(特殊な装置が必要)と一般性に全く欠ける。

7)1,3-ブタジエン硫酸ニトロシルとの付加によりオキサジンを得て、次いで塩基処理を行う方法(D. Klamann, Chem.Ber., 99, 556, 1966 ); 安全性(硫酸ニトロシルは腐食性が強く、取扱いが困難)と一般性に全く欠ける。

8)グリシンカリウム塩とα-ホルミルケトンとの縮合(Chem.Abst.,80,59815; 87,22933 );Na存在下にギ酸エチルで、ケトンのα位をホルミル化した後、これとグリシンカリウム塩とをエタノール中反応させてエナミンとし、さらに無水酢酸中縮合させてN-アセチルピロールを得る。最後にKOH で脱アセチル化するものである。しかしながら、3,4位には2種類の置換基しか導入されておらず一般性に欠けている。又、エナミンを合成するのに2日も要しているので、簡便さに欠ける。さらに、脱アセチル化にはKOH を5当量以上も使っており、収率も63%と低いのも問題である。

9)グリシンカリウム塩とα-(メトキシエチレン)ケトンとの縮合(Eur.Pat.182738 );β-メトキシスチレン誘導体をα-アシル化し、これとグリシンカリウム塩とを縮合させ、最後に脱アシル化するものである。しかしながら、腐食性と揮発性の高い無水トリフルオロ酢酸や発火性の高い水素化リチウムアルミニウムを使用しているので安全性に問題がある。又、4位は単純な置換フェニルに制限されている。

以上のように、3,4-Pyの製造法に関しては、工業的な見地と一般性を共に満足する方法がない。

概要

下記工程を経る式〔I〕で表される化合物の製造法。

〔式中、R1 はアルキル基、アルケニル基アルキニル基アリール基ヘテロ環を表し、R2 は電子吸引性基を表し、R3 は水素原子又はアルキル基を表し、R4 はアルキル基を表し、Mはアルカリ金属を表す。〕

高収率で工業的に実施可能でかつ一般性の高い製造法である。

目的

本発明は、工業的に充分実施可能でかつ一般性の高い、3,4-二置換ピロールの製造法を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
2件

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請求項1

下記工程a、b、c及びdを経ることを特徴とする、式〔I〕

請求項

ID=000003HE=025 WI=041 LX=0395 LY=0500〔式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロ環を表し、R2 は電子吸引性基を表す。〕で表される化合物製造法。工程a:式〔II〕

請求項

ID=000004HE=005 WI=065 LX=0275 LY=1100〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。R3 は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。〕で表される化合物と、式〔III 〕

請求項

ID=000005HE=005 WI=067 LX=0265 LY=1350〔式中、Mはアルカリ金属を表す。〕で表される化合物とを反応させて式〔IV〕

請求項

ID=000006HE=005 WI=065 LX=0275 LY=1550〔式中、M、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を製造する工程工程b:式〔IV〕

請求項

ID=000007HE=005 WI=065 LX=0275 LY=1800〔式中、M、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を酸性条件下で、式〔V〕

請求項

ID=000008HE=005 WI=065 LX=0275 LY=2000〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物にする工程工程c:式〔V〕

請求項

ID=000009HE=005 WI=065 LX=0275 LY=2250〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物と式〔VI〕

請求項

ID=000010HE=005 WI=065 LX=0275 LY=2450〔式中、R4 はアルキル基を表す。〕で表される化合物とを反応させて、式〔VII 〕

請求項

ID=000011HE=030 WI=065 LX=1175 LY=0300〔式中、R1 ,R2 及びR4 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を製造する工程工程d:式〔VII 〕

請求項

ID=000012HE=030 WI=065 LX=1175 LY=0800〔式中、R1 ,R2 及びR4 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を脱アシル化して、式〔I〕

請求項

ID=000013HE=025 WI=041 LX=1295 LY=1250〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を製造する工程

請求項2

式〔V〕

請求項

ID=000014HE=005 WI=065 LX=1175 LY=1700〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物と式〔VI〕

請求項

ID=000015HE=005 WI=065 LX=1175 LY=1900〔式中、R4 はアルキル基を表す。〕で表される化合物とを反応させることを特徴とする、式〔VII 〕

請求項

ID=000016HE=030 WI=065 LX=1175 LY=2100〔式中、R1 ,R2 及びR4 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物の製造法

技術分野

0001

本発明は、工業的立場からの有利さと一般性において改善された3,4-二置換ピロール類製造法に関する。

背景技術

0002

ピロ−ル類は医農薬等の生理活性物質や種々の機能材料等の重要な母核として古くから広く利用されている。特に、3,4-二置換ピロール類(以下、3,4-Pyと略する)は導電性高分子一種であるポリピロールや重要な生体関連物質の一種であるポルフィリン等の機能性物質の直接的な出発原料になりうる為に、その合成法の開発は大いに意義がある。これまでに報告された3,4-Pyの合成法及びそれらの問題点について以下列記する。

0003

1)トシルメチルイソシアニド電子不足オレフィンとの反応を塩基存在下に行う方法(A.M. van Leusen, Tetrahedron Lett., 1972, 5337);電子吸引性基のついたピロール合成に最もよく利用されてきた方法の一つだが、安全性(発火性のある水素化ナトリウムエーテル系溶媒を使用する)、簡便さ(反応溶媒脱水する必要がある、水素化ナトリウムはミネラルオイルに含有されているために、このオイルがピロールの精製時に混入する場合がある)及び製造費(トシルメチルイソシアニドは試薬として非常に高価なため、大量合成時には別途合成する必要がある)の面では工業的に全く不利である。

0004

2)イソシアノ酢酸エステルニトロアルケン又はβ-ニトロアセテートの反応を塩基存在下に行い5位のみが無置換のピロール-2-カルボン酸エステルを得て、次いで脱炭酸させる方法(小野、第65年会講演予稿集II, 1 A5 44, 3A7 29-30, 1993);1)の方法より一般性及び簡便さの点で改善されているが、製造費(イソシアノ酢酸エステルや塩基のDBU も試薬として高価)、安全性(ニトロアルケン又はβ- ニトロアセテートは一般に不安定)及び収率(脱炭酸工程が全般的に低い)の面では工業的にやはり不利である。

0005

3)アミノケトンと3-ジメチルアミノアクリル酸誘導体との縮合(Eur.Pat.174910);一般性(4位が置換フェニルに限定される)と簡便さ(3-ジメチルアミノアクリル酸誘導体の合成は困難)に欠ける。

0006

4)アミノケトンとオギザル酢酸エステルナトリウム塩との縮合によりピロール-2-カルボン酸を得て、次いで脱炭酸させる方法(本出願人、平成 5年 4月20日付に出願);製造費(各工程での廃液処理量が多い)と収率(ピロールへの環化最高で65%)の面でまだ改善すべき余地がある。

0007

5)カルボニル化合物アジン誘導体ジベンゾイル化した後、加熱によりN-ベンゾイルピロ−ルを得て、次いで脱ベンゾイル化する方法(J.E. Baldwin, J.Chem.Soc., Chem.Commun., 1982, 624);一般性(3、4位は単純なアルキル基に限定される)、収率(総合収率が最高でも35%と低い)及び簡便さ(脱ベンゾイル化に80℃でも1日以上はかかる)の面で工業的に不利である。

0008

6)N-ビニルトリアゾール光照射下、N-ビニルアジリジンに変え、これを環拡大させる方法(S. Tomoda, Chem.Lett., 1981, 1519 ); 簡便さ(特殊な装置が必要)と一般性に全く欠ける。

0009

7)1,3-ブタジエン硫酸ニトロシルとの付加によりオキサジンを得て、次いで塩基処理を行う方法(D. Klamann, Chem.Ber., 99, 556, 1966 ); 安全性(硫酸ニトロシルは腐食性が強く、取扱いが困難)と一般性に全く欠ける。

0010

8)グリシンカリウム塩とα-ホルミルケトンとの縮合(Chem.Abst.,80,59815; 87,22933 );Na存在下にギ酸エチルで、ケトンのα位をホルミル化した後、これとグリシンカリウム塩とをエタノール中反応させてエナミンとし、さらに無水酢酸中縮合させてN-アセチルピロールを得る。最後にKOH で脱アセチル化するものである。しかしながら、3,4位には2種類の置換基しか導入されておらず一般性に欠けている。又、エナミンを合成するのに2日も要しているので、簡便さに欠ける。さらに、脱アセチル化にはKOH を5当量以上も使っており、収率も63%と低いのも問題である。

0011

9)グリシンカリウム塩とα-(メトキシエチレン)ケトンとの縮合(Eur.Pat.182738 );β-メトキシスチレン誘導体をα-アシル化し、これとグリシンカリウム塩とを縮合させ、最後に脱アシル化するものである。しかしながら、腐食性と揮発性の高い無水トリフルオロ酢酸や発火性の高い水素化リチウムアルミニウムを使用しているので安全性に問題がある。又、4位は単純な置換フェニルに制限されている。

0012

以上のように、3,4-Pyの製造法に関しては、工業的な見地と一般性を共に満足する方法がない。

発明が解決しようとする課題

0013

本発明は、工業的に充分実施可能でかつ一般性の高い、3,4-二置換ピロールの製造法を提供することを目的とする。

0014

1.発明の構成
下記工程a、b、c及びdを経ることを特徴とする、式〔I〕

0015

0016

〔式中、R1 は置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいヘテロ環を表し、R2 は電子吸引性基を表す。〕で表される化合物の製造法。

0017

工程a:式〔II〕

0018

0019

〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。R3 は水素原子又は置換基を有してもよいアルキル基を表す。〕で表される化合物と、式〔III 〕

0020

0021

〔式中、Mはアルカリ金属を表す。〕で表される化合物とを反応させて式〔IV〕

0022

0023

〔式中、M、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を製造する工程

0024

工程b:式〔IV〕

0025

0026

〔式中、M、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を酸性条件下で、式〔V〕

0027

0028

〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物にする工程

0029

工程c:式〔V〕

0030

0031

〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物と式〔VI〕

0032

0033

〔式中、R4 はアルキル基を表す。〕で表される化合物とを反応させて、式〔VII 〕

0034

0035

〔式中、R1 ,R2 及びR4 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を製造する工程

0036

工程d:式〔VII 〕

0037

0038

〔式中、R1 ,R2 及びR4 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を脱アシル化して、式〔I〕

0039

0040

〔式中、R1 及びR2 は前記と同じ意味を表す。〕で表される化合物を製造する工程

0041

2.詳細な説明
次に、本発明を詳細に説明する。R1 のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基の置換基としては、ハロゲンアルコキシアルケニルオキシ基アルキニルオキシ基フェノキシ基アルキルチオアルケニルチオ基アルキニルチオ基フェニルチオ基、シアノ、アルコキシカルボニルアシル、ニトロ、ジアルキルアミノ、(アルキル若しくはアルキル等の置換基を有してもよいアリール等の)置換基を有してもよいスルホニルなどが挙げられる。R1 のアリール基、ヘテロ環の置換基としては、C1〜C20 のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロゲン、アルコキシ、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、フェノキシ基、アルキルチオ、アルケニルチオ基、アルキニルチオ基、フェニルチオ基、シアノ、アルコキシカルボニル、アシル、ニトロ、ジアルキルアミノ、(アルキル若しくはアルキル等の置換基を有してもよいアリール等の)置換基を有してもよいスルホニルなどが挙げられる。R2 としては、アルコキシカルボニル、アシル、シアノ、ニトロ、(アルキル若しくはアルキル等の置換基を有してもよいアリール等の)置換基を有してもよいスルホニル、トリフルオロメチルなどの電子吸引性基が挙げられる。R3 としては、水素原子、C1〜C6のアルキル基などが挙げられる。R4 としては、C1〜C6のアルキル基などが挙げられるが、トリクロロメチル、トリフルオロメチルでも反応する。

0042

(1)工程a、bの説明
工程a:〔II〕で表される化合物と式〔III 〕で表される化合物を反応させることにより行われる。式〔II〕で表される化合物は、Coatesらの方法(J.Org.Chem.,49,140,1984 )に従い合成できる。式〔III 〕で表される化合物は、市販品をそのまま使用してもよいし、あるいはグリシンとアルカリ金属水酸化物とをエタノールなどのアルコール中で混合、溶解させることによっても容易に製造できる。反応は、例えば式〔III 〕で表される化合物のアルコール溶液と、式〔II〕で表される化合物を混合して行う。この時のアルコールの使用量は任意である。室温〜100 ℃、10分〜2 時間、好ましくは50〜80℃、30分〜90分間攪拌し、溶媒を留去後、生じた固形物に水を加えて溶解あるいは懸濁状態にする。工程b:これに希〜濃塩酸などの酸を加えて、pH 1〜7,好ましくはpH 2〜5 にすることにより生じた結晶をろ過し、水あるいはアルコールなどで洗浄後、乾燥すれば式〔IV〕で表される化合物を得ることができる。

0043

(2)工程cの説明
式〔V〕で表される化合物と式〔VI〕で表される化合物とを不活性溶媒存在下又は非存在下に反応させる。不活性溶媒としては、例えばBTX系の炭化水素類エーテル類などが挙げられる。式〔VI〕で表される化合物としては、上記種々のカルボン酸無水物を使用できるが、工業的にも非常に安価でかつ大量に取扱い容易な、無水酢酸が最も好ましい。使用量は式〔V〕で表される化合物に対して、1 〜50当量、好ましくは10〜25当量である。反応は50〜200 ℃、10分〜24時間、好ましくは100 〜140 ℃、30分〜2時間攪拌することにより行い、その後通常の後処理を施す。精製が必要な場合は常法に従い、例えば蒸留再結晶法あるいはカラムクロマトグラフィーにより式〔VII 〕で表される化合物を得ることができる。あるいは、粗製のまま次の工程dで使用してもよい。尚、本工程cは〔V〕の代わりに〔IV〕を用いても反応は進行する。

0044

(3)工程dの説明
式〔VII 〕で表される化合物を通常塩基存在下に脱アシル化する。例えばまず式〔VII 〕で表される化合物を溶媒に加える。溶媒としては、アルコール類、BTX系の炭化水素類、エーテル類、DMF、水またはこれらの混合物などが挙げられるが、好ましくはメタノールやエタノールなどのアルコール類である。これに1〜10当量の塩基を単独あるいは上記に挙げた溶媒と併用して加える。塩基としては、炭酸ナトリウム水酸化カリウムなどの無機塩基、あるいはトリエチルアミンピリジンなどの有機塩基を例示できる。好ましくは 1〜 3当量の炭酸ナトリウムや水酸化カリウムなどの無機塩基の水溶液である。反応は 0〜 80 ℃、10分〜10時間、好ましくは15〜40℃、10分〜1時間攪拌することにより行い、その後通常の後処理を施す。精製が必要な場合は常法に従い、例えば蒸留や再結晶法あるいはカラムクロマトグラフィーにより式〔I〕で表される化合物を得ることができる。本発明における化合物の構造確認は、NMR,IR,MASS,融点などの測定により行った。

0045

次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
3-エトキシカルボニル-4-メチルピロールの合成;
工程a、b:

0046

0047

グリシン(75g,1mol)と85%水酸化カリウム(66g,1mol)を700mL のエタノールに加え、40〜50℃で攪拌して溶解させた。この溶液に、α-(エトキシメチレン)アセト酢酸エチル(185g,1mol) を添加し、加熱還流下約 1時間攪拌した。放冷後、減圧下エタノールを留去し、残査に水(400mL) を加え溶解させた。これに35%塩酸(80mL)を加えることにより生じた結晶をろ過し、水で洗浄し、次いで乾燥することにより、154.8gのN-(2-アセチル-2-エトキシカルボニルエチレン) グリシンを得た。
工程c:

0048

0049

次に、N-(2-アセチル-2-エトキシカルボニルエチレン)グリシン(50g, 0.23mol)を無水酢酸(50mL,5mol) に加え、 130〜 135℃で 1時間攪拌した。放冷後、過剰の無水酢酸を減圧下留去し、残査に酢酸エチル(1L)を加えて、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL) で 2回、さらに飽和食塩水(300mL) で 1回洗浄した。分液した有機層無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン- 酢酸エチル v/v=7/3 )により精製し、35.6g の1-アセチル-3- エトキシカルボニル-4-メチルピロールを得た。収率78.7 % . mp.41-44 ℃
この後の留分として、1.4gの3-エトキシカルボニル-4- メチルピロールを得た。収率 4%.
工程d:

0050

0051

次に、エタノール(50mL)に1-アセチル-3-エトキシカルボニル-4-メチルピロール(24.2g, 0.124mol) を加え、さらに炭酸ナトリウム(20g, 0.18mol)の水溶液(150mL) を添加した。室温下30分攪拌した後、この反応液に酢酸エチル(500mL)を加えて抽出し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、19.1g の油状物(TLC上ではほぼ一成分、冷やす固化する) を得た。さらにヘキサン- 酢酸エチルから再結晶することにより、18.05gの3-エトキシカルボニル-4- メチルピロールを得た。収率95 %. mp. 73〜75℃
(Lit.69 〜71℃, J.Heterocyclic.Chem., 13,1145,1976)

0052

上記実施例の方法に準じて種々の化合物を用いて反応を行った。その結果を第1表に示す。

0053

発明の効果

0054

以上の実施例からも明らかなように、式〔I〕で表される化合物に関して、高収率で工業的に充分実施可能でかつ一般性の高い製造法が初めて実現された。

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