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技術 加工用エネルギー流による転写形状の測定方法

出願人 株式会社ニコン
発明者 小林輝紀柴田規夫相田紳治
出願日 1993年12月1日 (27年0ヶ月経過) 出願番号 1993-301670
公開日 1995年6月16日 (25年6ヶ月経過) 公開番号 1995-151517
状態 未査定
技術分野 光学的手段による測長装置 各種分光測定と色の測定
主要キーワード 加工前形状 エネルギー流 微小加工 サブナノメータ 測定対象物表面 強度変換 目的形状 膜厚量
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(1995年6月16日)のものです。
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図面 (3)

目的

イオンビーム等の加工用エネルギー流による転写形状を高精度で測定する。

構成

基板上に形成された膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記膜にエネルギー流を照射する過程と、前記エネルギー流の照射後の膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記エネルギー流の照射領域の少なくとも一部における前記エネルギー流の照射前と照射後での膜の厚さの変化量を求める過程とにより加工用エネルギー流による転写形状を測定する。

概要

背景

近年、精密加工のレベルミクロン・レベルからナノメーター・レベルへと進み、その発展が著しい。特に、レンズプリズム反射ミラー等の光学素子に要求される加工精度は年々高精度化の要求が高まっている。そして、これら加工の高精度化の要求に対して、従来の切削工具等を用いる脆性破壊を利用した加工方法に代わり、ドライプロセスを利用した形状創成方法が提案されつつある。

ドライプロセスを利用した形状創成方法とは、被加工物加工前形状目的形状とを比較して得られた形状誤差分を、イオンビームラジカル反応反応性プラズマによるエッチング等によって除去することで、被加工物が目的形状となるように加工する方法である。この加工方法では、NC制御等によって、前記形状誤差を取り除く加工ツールとなるイオンビーム、ラジカル、反応性プラズマ等(以下、これらを総称して「加工用エネルギー流」という)の照射面を、被加工物の加工面に対して移動させていく。その際、形状誤差が大きい部分では、その部分での加工ツール(前記エネルギー流)の滞在時間を長くすることで加工量(除去量)を大きくし、逆に形状誤差の小さい部分では加工ツールの滞在時間を短くして加工量を少なくすることで所望の形状に加工する。

図3は、前記形状創成方法の一種である、イオンビーム加工に使用される加工装置の構成を示す概略図である。この加工装置は、イオンビームを発生させるイオンガンイオン銃)30、イオンガン30に接続された真空容器31、被加工物32を載置するステージ33、ステージ33を所定の方向に移動させる制御手段34とを備えている。イオンガン30は、活性ガスの使用が可能なECRイオンガンと呼ばれるもので、プラズマ生成室51、この生成室に接続されたマイクロ波発生装置52とイオン化ガス入手段53、グリッド電極板)54、および生成室51の外部を囲むように設置されたは電磁石55とを備えている。

この加工装置においてイオンビームを生成する際は、まず、排気手段(図示せず)よりプラズマ生成室51および真空容器31内を所定の真空度(例えば、2×10-6Torr程度)まで排気する。次に、マイクロ波発生装置52により周波数約2.45GHzのマイクロ波を発生させてこのマイクロ波を生成室51内に導入する。そして、イオン化ガス導入手段53によってイオン化させるガス(イオン化ガス)を生成室51内に導入して、生成室51内のガス圧を6.0 ×10-5Torr程度に設定する。さらに、電磁石55によって生成室51内に 875ガウスの磁場をかけると、この磁場の強さに対応する共鳴周波数のマイクロ波と前記磁場とによって光や熱等から発生した電子電子サイクロトロン共鳴と呼ばれる回転振動を起こし、プラズマ(ECRプラズマ)56が生成される。この状態で、図示していない印加手段によりグリッド54に電圧を印加すると、プラズマ56が充満した空間に電位勾配が生じてプラズマ56中のイオンがイオンビーム57として引き出される。イオンビームに与えるエネルギーは、イオンの加速電圧(グリッド5に印加する電圧)を制御することで設定できる。前記イオン化ガスとしては、不活性ガスの一種であるAr(アルゴン)、He(ヘリウム)、Xe(キセノン)等を用いることができる。

ステージ33は、被加工物32を図のようにθ方向に回転させる回転機構と、XYZ方向へ移動させる移動機構(共に図示せず)とを備えている。また、回転軸をα、β方向に傾けることができるように構成されている。また、制御手段34は、被加工物32の加工前形状と目的形状の形状データを比較して形状誤差の計算を行い、この形状誤差を取り除くように加工ツール(加工用エネルギー流)の移動軌跡を求めてステージ33の移動方向を制御する。

ところで、このドライプロセスを利用した形状創成方法では、加工用エネルギー流と被加工物との接触部で加工が進行するので、例えば、エネルギー流としてイオンビームを被加工物に照射すると、被加工物には接触面におけるビームの形状に依存する加工形状が転写されていく。そして、その際の加工量は、加工時間(ビームの照射時間)および接触面(照射面)でのエネルギー流の強度に比例するといった特徴を有する(なお、エネルギー流の形状とは、被加工物との接触面における断面形状と接触面での強度分布を示すものとする)。そのため、形状創成方法において前記加工用エネルギー流の移動軌跡(照射面)を制御する際は、ある設定(加工時間やエネルギー流の出力値など)の下での加工用エネルギーの形状または加工用エネルギー流を被加工物に照射した際に被加工物に形成された形状(以下、「転写形状」という)を測定し、前記設定状態とエネルギーの形状または転写形状との関係を調べておく必要がある。つまり、これらの関係を正確に求めて加工(形状創成)の際の基本的なデータとすることで、加工前の被加工物の形状から目的形状を創成するためにエネルギー流を被加工物上においてどのような軌跡で制御(走査)すればよいかを計算によって求めることができる。この加工用のデータはNC制御等で形状創成を行う際に利用されるので、高精度で加工を行おうとするとできるだけ正確なデータを求めておくことが望まれる。

前記データを求める一つの方法として、前記加工用エネルギー流の形状(断面形状および断面の強度分布)をファラデーカップ等で直接測定する方法が考えられる。しかし、被加工物の材質等によっては、エネルギー流の形状と転写された形状(転写形状)とが正確に対応しなくなる場合がある。そのため、エネルギー流の照射による転写形状を測定した方が、実際の加工に則した正確なデータを求めることができる。そこで、従来は、ある条件下で被加工物にエネルギー流を照射して実際の加工(転写)を行い、形成された加工形状を走査型形状測定装置(接触、非接触等)による段差測定や、位相差測定装置等を用いて測定していた。その際、測定する形状の精度は、前記測定装置によって測定できる精度以下に設定されていた。

概要

イオンビーム等の加工用エネルギー流による転写形状を高精度で測定する。

基板上に形成された膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記膜にエネルギー流を照射する過程と、前記エネルギー流の照射後の膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記エネルギー流の照射領域の少なくとも一部における前記エネルギー流の照射前と照射後での膜の厚さの変化量を求める過程とにより加工用エネルギー流による転写形状を測定する。

目的

以上のような理由により、従来は、加工用エネルギー流による転写形状を高精度で測定することができなかった。そのため、このエネルギー流を照射に際し、その制御を正確に行うことができず、加工により得られた形状が所望の形状とならないという問題が起きていた。本発明は、このような問題を解決することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

基板上に形成された膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記膜にエネルギー流照射する過程と、前記エネルギー流の照射後の膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記エネルギー流の照射領域の少なくとも一部における前記エネルギー流の照射前と照射後での膜の厚さの変化量を求める過程とからなる加工用エネルギー流による転写形状測定方法

技術分野

0001

本発明は、ミクロン・レベル以下、特にサブナノメーター・レベルの加工量が得られるイオンビーム加工ドライエッチング加工等で使用されるイオンビームプラズマ等の加工用エネルギー流によって形成される転写形状測定方法に関する。

背景技術

0002

近年、精密加工のレベルはミクロン・レベルからナノメーター・レベルへと進み、その発展が著しい。特に、レンズプリズム反射ミラー等の光学素子に要求される加工精度は年々高精度化の要求が高まっている。そして、これら加工の高精度化の要求に対して、従来の切削工具等を用いる脆性破壊を利用した加工方法に代わり、ドライプロセスを利用した形状創成方法が提案されつつある。

0003

ドライプロセスを利用した形状創成方法とは、被加工物加工前形状目的形状とを比較して得られた形状誤差分を、イオンビーム、ラジカル反応反応性プラズマによるエッチング等によって除去することで、被加工物が目的形状となるように加工する方法である。この加工方法では、NC制御等によって、前記形状誤差を取り除く加工ツールとなるイオンビーム、ラジカル、反応性プラズマ等(以下、これらを総称して「加工用エネルギー流」という)の照射面を、被加工物の加工面に対して移動させていく。その際、形状誤差が大きい部分では、その部分での加工ツール(前記エネルギー流)の滞在時間を長くすることで加工量(除去量)を大きくし、逆に形状誤差の小さい部分では加工ツールの滞在時間を短くして加工量を少なくすることで所望の形状に加工する。

0004

図3は、前記形状創成方法の一種である、イオンビーム加工に使用される加工装置の構成を示す概略図である。この加工装置は、イオンビームを発生させるイオンガンイオン銃)30、イオンガン30に接続された真空容器31、被加工物32を載置するステージ33、ステージ33を所定の方向に移動させる制御手段34とを備えている。イオンガン30は、活性ガスの使用が可能なECRイオンガンと呼ばれるもので、プラズマ生成室51、この生成室に接続されたマイクロ波発生装置52とイオン化ガス入手段53、グリッド電極板)54、および生成室51の外部を囲むように設置されたは電磁石55とを備えている。

0005

この加工装置においてイオンビームを生成する際は、まず、排気手段(図示せず)よりプラズマ生成室51および真空容器31内を所定の真空度(例えば、2×10-6Torr程度)まで排気する。次に、マイクロ波発生装置52により周波数約2.45GHzのマイクロ波を発生させてこのマイクロ波を生成室51内に導入する。そして、イオン化ガス導入手段53によってイオン化させるガス(イオン化ガス)を生成室51内に導入して、生成室51内のガス圧を6.0 ×10-5Torr程度に設定する。さらに、電磁石55によって生成室51内に 875ガウスの磁場をかけると、この磁場の強さに対応する共鳴周波数のマイクロ波と前記磁場とによって光や熱等から発生した電子電子サイクロトロン共鳴と呼ばれる回転振動を起こし、プラズマ(ECRプラズマ)56が生成される。この状態で、図示していない印加手段によりグリッド54に電圧を印加すると、プラズマ56が充満した空間に電位勾配が生じてプラズマ56中のイオンがイオンビーム57として引き出される。イオンビームに与えるエネルギーは、イオンの加速電圧(グリッド5に印加する電圧)を制御することで設定できる。前記イオン化ガスとしては、不活性ガスの一種であるAr(アルゴン)、He(ヘリウム)、Xe(キセノン)等を用いることができる。

0006

ステージ33は、被加工物32を図のようにθ方向に回転させる回転機構と、XYZ方向へ移動させる移動機構(共に図示せず)とを備えている。また、回転軸をα、β方向に傾けることができるように構成されている。また、制御手段34は、被加工物32の加工前形状と目的形状の形状データを比較して形状誤差の計算を行い、この形状誤差を取り除くように加工ツール(加工用エネルギー流)の移動軌跡を求めてステージ33の移動方向を制御する。

0007

ところで、このドライプロセスを利用した形状創成方法では、加工用エネルギー流と被加工物との接触部で加工が進行するので、例えば、エネルギー流としてイオンビームを被加工物に照射すると、被加工物には接触面におけるビームの形状に依存する加工形状が転写されていく。そして、その際の加工量は、加工時間(ビームの照射時間)および接触面(照射面)でのエネルギー流の強度に比例するといった特徴を有する(なお、エネルギー流の形状とは、被加工物との接触面における断面形状と接触面での強度分布を示すものとする)。そのため、形状創成方法において前記加工用エネルギー流の移動軌跡(照射面)を制御する際は、ある設定(加工時間やエネルギー流の出力値など)の下での加工用エネルギーの形状または加工用エネルギー流を被加工物に照射した際に被加工物に形成された形状(以下、「転写形状」という)を測定し、前記設定状態とエネルギーの形状または転写形状との関係を調べておく必要がある。つまり、これらの関係を正確に求めて加工(形状創成)の際の基本的なデータとすることで、加工前の被加工物の形状から目的形状を創成するためにエネルギー流を被加工物上においてどのような軌跡で制御(走査)すればよいかを計算によって求めることができる。この加工用のデータはNC制御等で形状創成を行う際に利用されるので、高精度で加工を行おうとするとできるだけ正確なデータを求めておくことが望まれる。

0008

前記データを求める一つの方法として、前記加工用エネルギー流の形状(断面形状および断面の強度分布)をファラデーカップ等で直接測定する方法が考えられる。しかし、被加工物の材質等によっては、エネルギー流の形状と転写された形状(転写形状)とが正確に対応しなくなる場合がある。そのため、エネルギー流の照射による転写形状を測定した方が、実際の加工に則した正確なデータを求めることができる。そこで、従来は、ある条件下で被加工物にエネルギー流を照射して実際の加工(転写)を行い、形成された加工形状を走査型形状測定装置(接触、非接触等)による段差測定や、位相差測定装置等を用いて測定していた。その際、測定する形状の精度は、前記測定装置によって測定できる精度以下に設定されていた。

発明が解決しようとする課題

0009

ところで、前記イオンビーム等の加工用エネルギー流によって形成された転写形状は、その加工量が非常に少なく、場合によっては10nm以下となることがあった。しかし、前述の走査型形状測定装置等のような段差測定では、加工量が非常に小さくなると(約10nm以下)測定誤差が大きくなるという問題があった。また、転写形状における非常に微小な加工量変化(約10nm以下)が、加工量に対して非常に大きな範囲(数cm以上)で変化していると、装置自身の走査方向に持つうねり試料(被加工物)自体が持つうねり等による誤差と、実際に測定している微小な転写形状とを区別できなくなるといった現象も生じていた。この現象は、特にイオンビーム加工やドライエッチンッグ等で得られた転写形状を測定する際に問題となっていた。

0010

転写形状の測定には、光の干渉を利用した位相差測定装置等も用いられていたが、この装置では、加工前の表面(前加工面)形状の精度を加工後の精度よりも高くしておく必要があった。しかし、加工用エネルギー流によって得られる転写形状は、前述のように加工量自体が少ないため、例えば、加工量がナノメーターレベルになると、前述のような前加工面を形成するは困難であった。

0011

以上のような理由により、従来は、加工用エネルギー流による転写形状を高精度で測定することができなかった。そのため、このエネルギー流を照射に際し、その制御を正確に行うことができず、加工により得られた形状が所望の形状とならないという問題が起きていた。本発明は、このような問題を解決することを目的とする。

課題を解決するための手段

0012

上記の問題解決のために、本発明では、基板上に形成された膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記膜にエネルギー流を照射する過程と、前記エネルギー流の照射後の膜の厚さを偏光解析法で測定する過程と、前記エネルギー流の照射領域の少なくとも一部における前記エネルギー流の照射前と照射後での膜の厚さの変化量を求める過程とによって加工用エネルギー流による転写形状を測定する。

0013

本発明では、基板上に薄膜を形成してこの薄膜にイオンビーム等のエネルギー流を照射し、偏光解析法によって測定された膜厚の照射前後における変化量から薄膜に形成されたエネルギー流による転写形状を求める。偏光解析法は、従来から膜厚の測定に利用されていたもので、膜厚を高精度(ナノメーターレベル)で測定することができる。従って、エネルギー流の照射前と照射後の膜厚をそれぞれ精度よく測定することができるため、エネルギー流の照射面の少なくとも一部内での膜厚変化分布状態を求めることで前記転写形状が求まる。

0014

また、本発明では膜厚の変化量を測定するので、基板に多少のうねりが生じているなど基板が平坦でない場合でもその影響を受けない。そのため、微小(数nm程度)な膜厚変化が広範囲(数cm〜数十cm)にわたって生じていても、その変化量を精度よく測定することができる。さらに、膜の厚さだけを測定するので、温度変化等によって基板が多少変形しても、膜厚変化の測定誤差を最小限に抑えることが可能である。広範囲の膜厚分布を求めるときは、偏光解析による測定点を例えば格子状にとるようにしてもよい。

0015

基板上に形成する薄膜は、できるだけ均一に形成できる物質を選ぶことが望ましい。基板にシリコン(Si)ウエハを用いてこのウエハを熱酸化させると、ウエハ表面に非常に均一な膜厚を有するシリコンの熱酸化膜(SiO2)を形成させることができる。膜の材料は特に限定されるものではなく、酸化珪素(SiO2)の他に酸化チタン(TiO2)や窒化シリコン( Si3N4)等を用いることができる。また、偏光解析法による膜厚の測定には基板の反射率減衰係数が必要になるので、これらの値が既知のものを基板として用いるとよい。例えば、チタン基板酸化チタン膜シリコン基板と酸化チタン膜、シリコン基板と窒化シリコン膜等の組合せが考えられる。なお、膜の厚さは、照射するエネルギー流の強度や照射時間に応じて、加工(除去作用)が基板まで達しない程度に設定すればよい。

0016

図1は、本実施例で使用した偏向解析装置の構成を示す概略図である。この解析装置は、光源1、偏光子2、図示していない測定対象物(被加工物)を載置するためのXYステージ3、入射面が入射光に対して回転可能に構成された回転検光子4、ディテクタ5、および演算手段12とを備えている。光源1は、He-Neレーザ波長:632.8 nm)を用いた。前記測定対象物の表面には、所定の厚さの膜が形成されている。XYステージ3は、測定対象物をXY平面の任意の方向へ移動させることができるように構成されている。光源1から出射したレーザ光は、偏光子2を通過して直線偏光プローブ光11となり、前記測定対象物に所定の角度で入射する。測定対象物で反射したプローブ光11の反射光は、回転検光子4を通過してディテクタ5の受光面に入射する。演算手段12は、回転検光子4の回転角度と、その際にディテクタ5で受光されたプローブ光11の強度とを同時にサンプリングし、これらの値をもとに測定対象物の表面に形成された膜の厚さ(厚さ分布)を求めて表示する。また、演算手段12は、複数の膜厚の測定結果をもとに膜厚の変化量を算出することで、膜厚の変化量を求めることができる。膜の厚さ(厚さ分布)を測定する際は、XYステージ3によって測定対象物をXY平面の任意の方向へ移動させ、プローブ光11によって測定対象物表面を走査していく。対象物の表面で反射した光はディテクタ5によって順次受光されて強度変換されるので、演算手段12は、ディテクタ5からの出力と回転検光子4の回転角度からプローブ光11の各走査位置での膜厚を求めていくことで膜の厚さ分布を求める。

0017

ここで、加工用エネルギー流による転写形状の測定過程について説明する。なお、本実施例では、図3の加工装置を用いてイオンビームによる転写形状を形成した。測定に際しては、まず、シリコン(Si)ウエハを用意し、このウエハを熱処理して表面を酸化させることで表面に厚さ約130nm の熱酸化膜(酸化珪素:SiO2)を形成した。そして、酸化珪素膜の厚さ(厚さ分布)を、図1に示す偏向解析装置によって測定した。膜厚測定時は、プローブ光11の測定スポット径を約1mmに、プローブ光11の熱酸化膜表面への入射角を表面を基準として65°に設定した。次に、図3の加工装置で、前記シリコンウエハを被加工物32としてステージ33上に載置するとともに、イオンガン30によって、このウエハ上に所定の条件(引き出し時グリッド電圧1500V)でイオンビーム57を照射した。イオンガン30のグリッド54の有効径は、約10mmに設定してある。イオンビームの照射後、酸化珪素膜の膜厚分布を照射前と同様の設定で偏向解析装置により測定した。そして、イオンビームの照射領域における酸化珪素膜のイオンビームの照射前と照射後の膜厚量を算出することで、イオンビームによって酸化珪素膜に形成された転写形状を求めた。転写形状の測定結果を図2に示す。イオンビームの照射による酸化珪素膜の最大加工部分の加工量は約45nmであった。本実施例によれば、イオンビームによる転写形状をサブナノメートルレベルで評価することができた。また、同一試料について10回測定して再現性を調べたところ、測定誤差は0.3 nm以下となり従来よりも良好な結果が得られた。さらに、本実施例で得られた転写形状をデータとして図3に示す装置によってイオンビームによる形状創成を行ったところ、目的形状が球面、非球面に関わらず、所望の精度で形状創成が可能であった。

0018

本発明によれば、加工用エネルギー流による転写形状を高精度で測定することができるため、被加工物を所望の形状に高精度で加工(形状創成)することができる。また、本発明は、加工用のデータを求める際に使用されるだけでなく、従来測定の難しかった微小加工量および加工形状自体を測定する際にも使用でき、その場合、高精度で容易に測定できるという効果を奏する。特に、イオンビーム加工やドライエッチング等による微小加工量および微小加工量を有する加工形状を評価をする際に有効となる。

図面の簡単な説明

0019

図1は、本実施例で使用した偏向解析装置の構成を示す概略図である。
図2は、本実施例によるイオンビームによる転写形状(加工形状)の測定結果を示す図である。
図3は、イオンビーム加工に使用される加工装置の構成を示す概略図である。
主要部分の符号の説明
1光源2偏光子3 XYステージ4回転検光子5ディテクタ11プローブ光12演算手段30イオンガン32被加工物33 ステージ34 制御手段56プラズマ57 イオンビーム

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